JP4723821B2 - 非粘着性のフェルト材とその製造法 - Google Patents

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本発明は、熱溶融型フッ素樹脂層または/およびフッ素樹脂の多孔質膜をフェルトシートに接着した非粘着性のフェルト材に関し、液晶セル組立て用クッション材、樹脂板成形用クッション材または保温シート材などとして有益なフェルト材に関する。
天井の蛍光灯フードのような樹脂板のプレス成形において、アクリル樹脂などのシートは、加熱された雄雌一対の型に直接接触すると密着してしまい、熱加工後に成形品が型から剥離できなくなる。このため、雄雌の型表面をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂でコーティングしたり、型表面にポリエステル不織布を貼り付けることにより、成形品を雄雌の型から剥離することを可能にしている。
また、液晶セルのプレス組立てには、電極を接続した2枚のガラス基板を所定の間隔をおいて配置し、その周辺部に印刷した接着剤を加熱加圧で樹脂硬化させてシールすることを要する。現在の組立てプレス機は、そのベッド上に、あらかじめ加熱された2枚組のガラス基板を多数組重ねて加圧することで生産性を上げている。この組立て工程における加圧の際に、各ガラス基板への局部的な応力集中を回避し、各組のガラス基板の微細な間隔を安定保持するために、各液晶セルの間にクッション材を介在させ、加圧後に容易に剥離できることが必要である。従来のクッション材は、PTFE繊維100%の薄い不織布からなり、使い捨て材料として多数枚使用する割りに非常に高価であり、液晶表示板の販売コストに与える影響も無視できない。
成形用クッション材は、PTFE繊維100%である前記の不織布以外に種々のものが存在する。例えば、特開平8−183123号では、無機繊維織布の表面にフッ素樹脂粉末を焼結させ、または特開平9−262856号では、フッ素系樹脂を含浸したガラスクロスの両面にアラミド繊維の不織布およびフッ素ゴムシートを積層している。これらのクッション材は、品質にバラツキがあったり、多層構造のために製造コストが高くなり、液晶セル組み立て用のクッション材としてPTFE繊維100%の不織布よりも実用的でない。
特開平8−183123号公報 特開平9−262856号公報
樹脂板のプレス成形において、雄雌の型表面をPTFE樹脂でコーティングすると、成形品を雄雌の型から剥離することはできても、不均一なプレスによって局部的な応力集中で成形品にひずみが生じたり、熱加工時の圧縮によって成形品の表面にキズが発生しやすい。型表面にポリエステル不織布を貼り付けると、局部的な応力集中は回避できても、該不織布にゴミやバリが付着して成形品におけるキズ発生の問題は殆ど解消していない。樹脂コーティングやポリエステル不織布の代わりに、PTFE繊維100%の不織布を介在すれば好適であっても、コストの点で到底使用不可能である。
PTFE繊維100%の不織布は、コスト高のためにかなり薄いものを使用することが多く、クッション性の点で十分でなく、成形時に局部的な応力集中の問題が再発することもある。高価なPTFE繊維の不織布に対して、その代替品である安価なスポンジや不織布は、非粘着性、低摩擦抵抗性、撥水性などの点で相当に劣っており、一方、樹脂コーティングであると、キズ防止、クッション性および通気性の点で代替え不可能である。
本発明は、従来のプレス加工用クッション材および樹脂コーティングなどに関する前記の問題点を改善するために提案されたものであり、フッ素樹脂膜とフェルト本来の特性を併せ持つ非粘着性のフェルト材を提供することを目的としている。本発明の他の目的は、フェルト材に基づいて、種々の物性が優れた安価な液晶セル組立て用クッション材、樹脂板成形用クッション材および保温シート材を提供することである。本発明の別の目的は、使用時に高温加熱されても含浸添加剤などの蒸発が生じない非粘着性のフェルト材を提供することである。
本発明に係る非粘着性のフェルト材は、カードラップを融点250℃以上または無融点である耐熱性の有機繊維で構成してニードルパンチングで一体化し、得たフェルト素材の片面または両面に熱溶融型フッ素樹脂層を接着するとともに、加熱・加圧によって所定の厚みと密度に定める。本発明のフェルト材では、フッ素樹脂層の上にさらに多孔質膜をラミネートすることも可能である。好ましくは、カードラップについて、耐熱性の有機繊維を主体とする織物基布を介在させ、ニードルパンチングで全体を一体化する。また、カードラップについて、導電性繊維を0.5〜10重量%含んでいると好ましい。
本発明の他のフェルト材は、耐熱性の有機繊維で構成するカードラップをニードルパンチングで一体化し、得たフェルト素材の表面にフッ素樹脂のディスパージョンを含浸させる。次に、得たシートの片面または両面にフッ素樹脂の多孔質膜をラミネートし、さらに加熱・加圧によって所定の厚みと密度に定めることを要する。
本発明の別のフェルト材は、耐熱性の有機繊維で構成するカードラップをニードルパンチングで一体化し、得たフェルト素材の片面または両面を毛焼き加工して溶融させてから、該フェルト素材の片面または両面にフッ素樹脂の多孔質膜をラミネートしてもよい。この場合には、さらに加圧によって所定の厚みと密度に定めることを要する。
本発明の一態様として、液晶セル組立て用クッション材は、PTFE繊維を含有するカードラップをニードルパンチングで一体化し、フッ素樹脂のディスパージョンをシート表面に含浸させてから、該フェルト素材の片面または両面にフッ素樹脂の多孔質膜をラミネートし、さらに加熱・加圧によって所定の厚みと密度に定める。このクッション材には、織物基布を介在させてもよく、プリント基板のプレス加工に用いることも可能である。
本発明の他の態様として、樹脂板成形用クッション材は、耐熱性の有機繊維で構成するカードラップについて、耐熱性の有機繊維を主体とする織物基布を介在させてニードルパンチングで一体化し、得たフェルト素材の表面にフッ素樹脂のディスパージョンを含浸させる。次に、得たフェルト素材の片面にフッ素樹脂の多孔質膜をラミネートするだけでよく、さらに加熱・加圧によって所定の厚みと密度に定める。
本発明の別の態様として、保温シート材は、耐熱性の有機繊維で構成するカードラップについて、耐熱性の有機繊維を主体とする織物基布を介在させてニードルパンチングで一体化し、得たフェルト素材の表面にフッ素樹脂のディスパージョンを含浸させてから、該シートの片面または両面にフッ素樹脂の多孔質膜をラミネートし、さらに加熱・加圧によって所定の厚みと密度に定める。この保温シート材の用途は、テント材料、テント倉庫の屋根材、化学プラントにおける耐熱保温材などであり、樹脂を含浸するとパッキンにも適用できる。
本発明に係る非粘着性のフェルト材の製造法は、耐熱性の有機繊維で構成したカードラップをニードルパンチングで一体化してから、フェルト素材の片面または両面に熱溶融型フッ素樹脂フィルムを積層し、さらに該フィルムの上に保護フィルムを積層する。この積層フェルト素材を温度250〜320℃、線圧750〜2500N/mでロール対に通して加熱・加圧することにより、フェルト素材と熱溶融型フッ素樹脂フィルムを接着した後に、保護フィルムを剥離する。
本発明に係る他のフェルト材の製造法は、耐熱性の有機繊維で構成したカードラップをニードルパンチングで一体化してから、フェルト素材の片面または両面に熱溶融型フッ素樹脂フィルムを積層し、さらに該フィルムの上にフッ素樹脂の多孔質膜を積層する。この積層フェルト素材を温度250〜320℃、線圧750〜2500N/mでロール対に通して加熱・加圧することにより、フェルト素材と熱溶融型フッ素樹脂フィルムおよびフッ素樹脂の多孔質膜を接着する。
本発明を図面によって説明すると、本発明に係るフェルト材は、図1や図2に示すように、フェルト素材1の片面または両面に熱溶融型フッ素樹脂層2を接着しても、図3から図5に示すように、フッ素樹脂のディスパージョンを含浸したフェルト素材3の片面または両面にフッ素樹脂の多孔質膜5をラミネートしてもよい。これらのフェルト材は、フッ素樹脂とフェルト本来の特性を併せ持ち、フェルト本来のクッション性、防振性、吸音性、通気性、防水・透湿性、断熱・保温性などについて、且つフッ素樹脂膜に由来する非粘着性、低摩擦抵抗性、撥水性などについても優れている。これらのフェルト材は、高い非粘着性および耐熱性を有するので、液晶セル組立て用クッション材、プリント基板加工用クッション材、樹脂板成形用クッション材として使用すると、PTFE繊維100%の不織布に比べて経済的に有利である。これらのフェルト材は、前記の特性を利用して種々の用途に適用することが可能である。
本発明で用いる有機繊維は、比較的柔軟な耐熱性繊維であり、融点250℃以上または無融点であると好ましい。本発明のフェルト材は、例えば、液晶セル組立て用クッション材として高温環境で使用する際に寸法変化しないことを要し、該クッション材の常用温度は200℃前後であるから、単独または比較的多く加える耐熱性の有機繊維は融点が250℃以上でないと、寸法安定性を欠くことになる。また、「無融点」とは、加熱時に溶融温度よりも分解温度が低いことによって融点測定が困難な繊維を意味し、該繊維は約250℃に加熱しても熱分解を生じない。
好適な有機繊維である融点約250℃以上の繊維として、PTFE繊維(融点327℃)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維(融点287℃)、ポリ四フッ化エチレン繊維、ポリエーテルエーテルケトン繊維、66ナイロン繊維(融点250〜260℃)、ポリエステル繊維(融点255〜260℃)、ヘテロ環繊維などが例示できる。無融点の耐熱性有機繊維としては、ポリイミド繊維、パラフェニレンテレフタルアミド繊維、メタフェニレンイソフタルアミド繊維、パラベンズアミド繊維、共重合アラミド繊維、耐炎繊維、レーヨンなどが例示できる。これらの繊維は複合繊維や混合繊維の態様で使用してもよい。
図1、図2や図4に例示するような織物基布7は、フェルト材の寸法安定性を高めるために介在させ、用途に応じて織物基布7に耐熱性の有機繊維を用いる。織物基布7は、通常、平織布や綾織布などであると好ましい。織物基布7を構成する繊維は、ポリエステル繊維、メタフェニレンイソフタルアミド繊維、パラフェニレンテレフタルアミド繊維などの高張力繊維であると好ましく、さらに炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維などを使用してもよい。織物基布7において、高張力繊維は基布全体または縦糸を構成し、または縦糸の一部だけを加えてもよい。
織物基布7は、図1のように2等分のカードラップ8,10の中間に介在させるか、またはカードラップが薄い場合にはその上方ないし下方に配置させる。織物基布7として2枚以上の織物を併用することも可能であり、2枚を合わせて配置しても、2枚を分けてラップ中間および上下方に配置してもよい。
フェルト素材1,3を得るには、積層したカードラップ単独またはカードラップと織物基布7をニードルパンチングで一体化させ、所望に応じてウオータージェットパンチ処理を加えてシート状に一体化させる。このニードルパンチにおける針本数は、250〜350本/cm程度であればよい。
樹脂ディスパージョンを含浸することなく、フェルト素材1に熱溶融型フッ素樹脂層2を接着するには、図6に示すように、フェルト素材1に対して熱溶融型フッ素樹脂フィルム12および保護フィルム14を順次積層し、この積層フェルト素材15をロール対16に通して加熱・加圧する。加熱・加圧でフェルト素材1とフィルム12つまりフッ素樹脂層2を接着した後に、保護フィルム14を剥離すればよい。通常、保護フィルム14は、剥離後巻き取られ、繰り返し使用する。
保護フィルム14は、通常、ポリイミドフィルムであり、または320℃前後で軟化しない他の耐熱フィルムを用いる。ロール対16は、通常、ロールラミネータであり、加熱・加圧による接着と同時にフェルト材を所定の厚みと密度に定める。得たフェルト材18(図1)には、フッ素樹脂のディスパージョンをフェルト素材1に含浸させる必要がなく、液晶セル組み立て用のクッション材として200℃程度の高温に加熱されても、含浸添加剤などの蒸発が生じないので好ましい。
図6において、保護フィルム14の代わりに、フッ素樹脂の多孔質膜をフッ素樹脂フィルム12の上に積層し、これをロール対16に通すと、この多孔質膜をそのまま貼り付けることができる。フッ素樹脂の多孔質膜をラミネートしたフェルト素材は、ロール対16であるロールラミネータにおいて所定の厚みと密度に定めればよい。この場合にも、フッ素樹脂のディスパージョンをフェルト素材1に含浸させることが不要であり、200℃程度の高温に加熱されても含浸添加剤などの蒸発が生じることがない。
一般に、ラミネートするフッ素樹脂の多孔質膜は、厚さ20〜100μmのPTFE樹脂の多孔質膜である。耐熱性のフッ素樹脂として、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などの熱溶融タイプでもよい。PTFE樹脂などのフッ素樹脂は、そのファインパウダーをペースト押出して延伸すると、柔軟で強靱な多孔質膜となる。
一方、フェルト素材3にフッ素樹脂のディスパージョンをあらかじめ含浸させる場合には、図3に例示するように、さらに多孔質膜5,5をフェルト素材3にラミネートすればよい。このディスパージョンはPTFE樹脂が一般的である。PTFE樹脂の水性ディスパージョンは、濃度が60重量%前後であり、通常、非イオン界面活性剤を加えて安定化させている。このディスパージョンは、PFA、FEPなどの熱溶融タイプのフッ素樹脂でもよく、これらは水または有機溶剤に分散させると好ましい。フッ素樹脂ディスパージョンの含浸は、ディッピング、コーティング、スプレーガンによる吹き付けなどによって行う。
フェルト素材3は、多孔質膜5,5の貼り付けと同時またはその直後に、ホットプレス、カレンダ、テンタープレートなどによる加熱・加圧によって、多孔質膜5,5を完全に圧着する。この加熱・加圧により、フェルト材を所定の厚みおよび密度に調整すると好ましい。この加熱・加圧は、約200〜300℃で数分間加圧すればよく、加熱だけを単独で行い、その後に冷間プレスすることも可能である。所望に応じて、多孔質膜を片面に圧着したフェルト材20(図5)では、圧着の後では、該フェルト体の膜を圧着していない他の面を毛焼き加工して遊び毛を除いてもよい。
このフェルト素材として、ポリエステル繊維のような耐熱性の有機繊維を用いる場合、該フェルト素材の片面または両面を毛焼き加工すると、その部分の融点が低くなる表面を溶融すれば、フッ素樹脂の多孔質膜をそのまま貼り付けることができる。ラミネートしたフェルト素材は、加圧によって所定の厚みと密度に定めればよい。この場合にも、フッ素樹脂のディスパージョンを含浸させることが不要である。得たフェルト材は、樹脂板成形用クッション材、テント材料、保温シート材、樹脂含浸のパッキン、シール材、スペーサなどに適用可能である。
本発明に係るフェルト材は、フェルト素材に対して、熱溶融型フッ素樹脂層2を接着したりまたはフッ素樹脂の多孔質膜をラミネートした構造を有し、フッ素樹脂とフェルト本来の特性を併せ持っている。本発明のフェルト材は、PTFE繊維100%の不織布に比べて遙かに安価であり、しかもクッション性、防振性、吸音性などが優れ、非粘着性、低摩擦抵抗性、撥水性などの点はほぼ同一である。このため、本発明のフェルト材は、1回のプレスで多数枚を消費する液晶セル組立てプレス機においても、十分な厚みのものを重合使用することにより、成形時に局部的な応力集中の問題が発生することがない。
本発明のフェルト材は、高い非粘着性およびクッション性を有することにより、PTFE繊維の単なる樹脂コーティングや不織布を貼り付けていた各種の工業的用途において代替えすることが可能である。例えば、本発明のフェルト材は、液晶セル組立て用クッション材のほかに、プリント基板加工用クッション材、樹脂板成形用クッション材、テント材料、テント倉庫の屋根材、化学プラントにおける耐熱保温材のような保温シート材、樹脂含浸のパッキン、シール材、スペーサ、ガスケット、Oリングなどに適用可能である。
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
繊度2.2デシテックスであるメタフェニレンイソフタルアミド繊維(商品名:コーネックス、帝人製)100%からカードラップを形成し、該カードラップは目付110g/mである。このカードラップ8,10(図1)の間に、メタフェニレンイソフタルアミド繊維からなる平織物の織物基布7を介して積層し、ニードルパンチングにより全体を一体化する。さらに、これをウオータージェットパンチ処理して、目付260g/mの耐熱繊維フェルト素材1を得る。
図6に示すように、この耐熱繊維フェルト素材1の両面に、厚さ25μmのFEPフイルム12(商品名:トヨフロン、東レ合成フイルム製)と厚さ25μmのポリイミドフイルム(商品名:カプトン、東レデュポン製)の保護フィルム14を積層し、温度290℃、線圧1500N/mの条件でロールラミネータ16を用いて、フェルト素材1とFEPフイルム12を接着した後、保護フイルム14を剥がし、両面に熱溶融型フッ素樹脂層2,2を有する3層構造の非粘着性のフェルト材18を得る。得たフェルト材18は、液晶セル組み立て用のクッション材として十分なクッション性と離型性を有し、且つ200℃程度の高温で用いても問題なく繰り返し使用可能である。また、フェルト材18は、液晶セル組み立て用のクッション材として200℃程度の高温に加熱されても含浸添加剤などの蒸発が生じない。
使用例1
図7には、液晶セル組立て用クッション材の使用例として、液晶セルを組立てる際に用いるプレス機24を概略で示す。プレス機24は、上下盤26,28の間で、あらかじめ加熱された上下2枚のガラス基板30,32をそれぞれ貼り合わせるために加圧する態様を示し、上下盤26,28との接触面および各組のガラス基板30,32の間に、フェルト材18であるクッション材34を配列する。各クッション材34により、ガラス基板30,32間のシール材35を均一に潰して上下のガラス基板間のギャップを一定に保持し、各組のガラス基板30,32間にはさらにスペーサ(図示しない)を介在させる。
ガラス基板30,32である液晶表示板つまり各組の液晶セルは、クッション材34の介在により、加圧成形後にプレス機24から容易に剥離することができる。クッション材34は、液晶セルのプレス組立てにおいて十分な弾力性を有し、しかも非粘着性、低摩擦抵抗性、撥水性などの点でもPTFE繊維100%の不織布に匹敵する。クッション材34は、繰り返し使用でき、仮に使い捨て材料として多数枚使用しても、液晶表示板の販売コストに与える影響は少ない。
実施例1で得た耐熱繊維フェルト素材1の両面に、図2に示すように、厚さ25μmのFEPフイルム35と厚さ30μmのPTFE樹脂の多孔質膜(商品名:ポアフロン、住友ファインポリマー製)36とを積層し、実施例1と同条件でロールラミネータ16(図6)により加熱・加圧して、5層の非粘着性のフェルト材37を得る。
得た非粘着性のフェルト材37は、液晶セル組み立て用のクッション材として十分なクッション性と離型性を有し、且つ200℃程度の高温で用いても問題なく繰り返し使用可能である。このフェルト材は、液晶セル組み立て用のクッション材34として200℃程度の高温に加熱されても含浸添加剤などの蒸発が生じない。
ウェブとして、繊度2.2デシテックスであるメタフェニレンイソフタルアミド織維95重量%、繊度2.2デシテックスである導電性ポリエステル繊維5重量%を混綿する以外は実施例1と同様に処理して耐熱繊維フェルト素材1を得る。フェルト素材1を実施例2と同様に処理して、5層の非粘着性のフェルト材を得る。
得た非粘着性のフェルト材は、液晶セル組み立て用のクッション材として十分なクッション性と離型性を有する。さらに、このフェルト材は、導電性繊維の添加によって静電気の発生が少なくなり、液晶セルを組立て作業がいっそうスムースに行える。
繊度7デニールであるPTFE繊維100%を均一に混綿してウェブを製造する。このウェブを積層し、重さ600g/m2のカードラップを形成し、さらにラップ全体をニードルパンチングする。図3において、フェルト素材3を得るために、一体化シートをPTFE樹脂のディスパージョンに浸漬し、該樹脂を乾量で300g/m含浸させる。次に、フェルト素材3の両面において、ホットプレスによって厚さ30μmのPTFE樹脂の多孔質膜5,5を貼り合わせる。このホットプレスにおいて温度250℃で60秒間圧着すると、重さ900g/m2、厚さ0.5mm、寸法370×320mmのフェルト材38(図3)を得る。
非粘着性のフェルト材38は、クッション材として液晶セルのプレス組立てにおいて十分な弾力性を有し、しかも非粘着性、低摩擦抵抗性、撥水性などの点でもPTFE繊維100%の不織布に匹敵し、使い捨て材料として多数枚使用しても、液晶表示板の販売コストに与える影響は少ない。フェルト材38には、高温加熱された際に含浸添加剤の蒸発が生じないディスパージョンを用いたり、含浸添加剤の蒸発が生じない範囲の温度で使用することが望ましい。
繊度7デニールであるPTFE繊維50重量%と、繊度2デニールであるメタフェニレンイソフタルアミド繊維(商品名:コーネックス、テイジン製)50重量%とを均一に混綿してウェブを製造する。このウェブを積層し、重さ300g/m2のカードラップを形成し、さらにラップ全体をニードルパンチングする。得たフェルト素材3をPTFE樹脂のディスパージョンに浸漬し、該樹脂を乾量で300g/m含浸させる。実施例4と同様にプレスして、厚さ30μmのPTFE樹脂の多孔質膜5,5をシート両面に貼り合わせ、重さ600g/m2、厚さ0.5mm、寸法370×320mmのフェルト材38を得る。
実施例5で製造したフェルト材38をクッション材として液晶セルのプレス組立てに使用すると、該クッション材は十分な弾力性を有し、しかも非粘着性、低摩擦抵抗性、撥水性などの点でもPTFE繊維100%の不織布に匹敵する。このクッション材は、使い捨て材料として多数枚使用しても液晶表示板の販売コストに与える影響は比較的少ない。
繊度7デニールであるPTFE繊維50重量%と、繊度2デニールであるメタフェニレンイソフタルアミド繊維(商品名:コーネックス)50重量%とを均一に混綿してウェブを製造する。このウェブを積層し、重さ250g/m2のカードラップを形成する。図4に示すように、2等分のカードラップ39,40の間に、織物基布7として、重さ50g/m2であるメタフェニレンイソフタルアミド繊維(商品名:コーネックス)のマルチフィラメント織布を介在させてニードルパンチングする。
得たフェルト素材をPTFE樹脂のディスパージョンに浸漬し、該樹脂を乾量で200g/m含浸させる。実施例4と同様にプレスして、厚さ30μmのPTFE樹脂の多孔質膜42,44をシート両面に貼り合わせる。重さ500g/m2、厚さ0.4mm、寸法370×320mmのフェルト材46を得る。
実施例6で製造したフェルト材46をクッション材として液晶セルのプレス組立てに使用すると、該クッション材は十分な弾力性を有し、しかも非粘着性、低摩擦抵抗性、撥水性などの点でもPTFE繊維100%の不織布に匹敵する。このクッション材は、使い捨て材料として多数枚使用しても液晶表示板の販売コストに与える影響は比較的少ない。
繊度7デニールであるPTFE繊維50重量%と、繊度2デニールであるメタフェニレンイソフタルアミド繊維(商品名:コーネックス)50重量%とを均一に混綿してウェブを製造する。このウェブを積層し、重さ300g/m2のカードラップを形成し、さらにラップ全体をニードルパンチングする。得たフェルト素材3の両面にPTFE樹脂のディスパージョンをスプレーし、該樹脂は片面で乾量20g/m含浸させる。
ホットプレスによって厚さ30μmのPTFE樹脂の多孔質膜5,5をシート両面に貼り合わせる。このホットプレスにおいて温度280℃で30秒間圧着すると、重さ350g/m2、厚さ0.4mm、寸法370×320mmのフェルト材38を得る。
実施例7で製造したフェルト材38をクッション材34として液晶セルのプレス組立てに使用すると、該クッション材は十分な弾力性を有し、しかも非粘着性、低摩擦抵抗性、撥水性などの点でもPTFE繊維100%の不織布に匹敵する。このクッション材は、使い捨て材料として多数枚使用しても液晶表示板の販売コストに与える影響は比較的少ない。
繊度2デニールであるメタフェニレンイソフタルアミド繊維(商品名:コーネックス)100%を均一に混綿してウェブを製造する。このウェブを積層し、重さ250g/m2のカードラップを形成する。以下、実施例4と同様に処理して、重さ300g/m2、厚さ0.4mm、寸法370×320mmのフェルト材38を得る。
実施例8で製造したフェルト材38をクッション材34として液晶セルのプレス組立てに使用すると、該クッション材は十分な弾力性を有し、しかも非粘着性、低摩擦抵抗性、撥水性などの点でもPTFE繊維100%の不織布に匹敵する。このクッション材は、使い捨て材料として多数枚使用しても液晶表示板の販売コストに与える影響は比較的少ない。
繊度3デニールであるポリイミド繊維(商品名:P−84)30重量%と、繊度2デニールであるメタフェニレンイソフタルアミド繊維(商品名:コーネックス)70重量%とを均一に混綿してウェブを製造する。このウェブを積層し、重さ300g/m2のカードラップを形成する。以下、実施例5と同様に処理して、重さ600g/m2、厚さ0.5mm、寸法370×320mmのフェルト材38を得る。
実施例9で製造したフェルト材38をクッション材34として液晶セルのプレス組立てに使用すると、該クッション材は十分な弾力性を有し、しかも非粘着性、低摩擦抵抗性、撥水性などの点でもPTFE繊維100%の不織布に匹敵する。このクッション材は、使い捨て材料として多数枚使用しても液晶表示板の販売コストに与える影響は比較的少ない。
繊度7デニールであるPTFE繊維50重量%と、繊度2デニールであるメタフェニレンイソフタルアミド繊維(商品名:コーネックス)50重量%とを均一に混綿してウェブを製造する。このウェブを積層し、重さ500g/m2のカードラップを形成し、さらにラップ全体をニードルパンチングする。フェルト素材3を得るために、一体化シートの両面にPTFE樹脂のディスパージョンをスプレーし、該樹脂は片面で乾量20g/m含浸させる。
実施例4と同様にプレス処理して、厚さ80μmのPTFE樹脂の多孔質膜5,5をシート両面に貼り合わせる。重さ550g/m2、厚さ1.0mm、寸法400×500mmのフェルト材38を得る。
使用例2
図8には、プリント基板加工用クッション材の使用例として、自動車用電装部品のユニット、補機類、スイッチなどの回路部品を実装するフレキシブルプリント基板(FPC)の製造方法を示す。ロール48に巻いたポリエステルなどのベースフィルム50と、ロール52に巻いた銅箔54とは、互いに引き出して上下に重ねる。さらに、実施例10のフェルト材38を長寸で製造し、これを長寸のクッション材56としてロール58に巻いており、該クッション材を引き出してベースフィルム50の下に重ね、加熱金型60およびテーブル62の間に供給する。加熱金型60には、その加工面において、形成すべき導体パターンに対応した突条刃と溝を所定の幅およびピッチで交互に複数列形成する。加熱金型60は、ベースフィルム50、銅箔54およびクッション材56を加圧し、ベースフィルム50と銅箔54を熱圧着する。これによって、銅箔54およびベースフィルム50の導体パターン部は、加熱金型60の突条刃で切断され、クッション材56の方に押し付けられ、該クッション材の当該部分は圧縮されることで加熱金型60の加圧力を吸収する。銅箔54において、ベースフィルム50との接触面側には粗面化処理を施している。ベースフィルム50に押し付けられた銅箔54の導体パターン部は、ベースフィルム50に所定の接着強度で圧着され、ついでロール49に巻き取っていく。銅箔54の残存部分およびクッション材56は、ロール53または57に巻き取られてリサイクルに供する。
この製造方法では、クッション材56が、加熱金型60とワークテーブル62との間に常に介在することにより、その高い弾力性によってテーブル62への加圧力を確実に緩和でき、金型自体の変形およびテーブル62におけるワーク面の変形を未然に防止できる。この製造方法によれば、加熱金型60およびテーブル62の耐用年数が長くなり、設備費や部材交換費を節減することができるとともに、製造コストの上昇を抑制することが可能となる。
繊度2デニールであるメタフェニレンイソフタルアミド繊維(商品名:コーネックス)100%を均一に混綿してウェブを製造する。このウェブを積層し、重さ250g/m2のカードラップを形成し、さらにラップ全体をニードルパンチングする。以下、実施例4と同様に処理すると、重さ550g/m2、厚さ1.3mm、寸法400×500mmのフェルト材38を得る。
実施例11のフェルト材38を長寸で製造し、これを長寸のクッション材56としてプリント基板のプレス加工に使用すると、高い弾力性によってテーブル62への加圧力を確実に緩和でき、且つ金型自体の変形およびテーブル62におけるワーク面の変形を未然に防止する。このクッション材によって、加熱金型60およびテーブル62の耐用年数が長くなり、設備費および部材交換費を節減できる。
繊度2デニールであるメタフェニレンイソフタルアミド繊維(商品名:コーネックス)100%を均一に混綿してウェブを製造する。このウェブを積層し、重さ500g/m2のカードラップを形成し、さらにラップ全体をニードルパンチングする。以下、実施例4と同様に処理すると、重さ800g/m2、厚さ1.3mm、寸法400×500mmのフェルト材38を得る。
実施例12のフェルト材38を長寸で製造し、これを長寸のクッション材56としてプリント基板のプレス加工に使用すると、高い弾力性によってテーブル62への加圧力を確実に緩和でき、且つ金型自体の変形およびテーブル62におけるワーク面の変形を未然に防止する。このクッション材によって、加熱金型60およびテーブル62の耐用年数が長くなり、設備費および部材交換費を節減できる。
繊度2デニールであるメタフェニレンイソフタルアミド繊維(商品名:コーネックス)100%を均一に混綿してウェブを製造する。このウェブを積層し、重さ370g/m2のカードラップを形成する。図5に示すように、2等分のカードラップ64,66の間に、織物基布7として、重さ80g/m2であるメタフェニレンイソフタルアミド繊維(商品名:コーネックス)のマルチフィラメント織布を介在させてニードルパンチングする。
得たフェルト素材をPTFE樹脂のディスパージョンに浸漬し、該樹脂を乾量で100g/m含浸させてから、ホットプレスによって厚さ30μmのPTFE樹脂の多孔質膜68をシート片面に貼り合わせる。このホットプレスにおいて温度250℃で30秒間圧着すると、重さ550g/m2、厚さ1.5mm、寸法950×1900mmのフェルト材20を得る。
使用例3
図9には、樹脂板成形用クッション材の使用例として、室内の蛍光灯のアクリルフードなどをプレス成形する際に用いるプレス金型70を示す。金型70の雌型72および雄型74の型面には、前記のフェルト材20であるクッション材76,76をそれぞれ接着剤で貼り付け、この際に多孔質膜68を外側に配置する。原材料であるシート状のアクリル板(図示しない)は、適当な温度に加熱した後に、プレス金型70において冷間プレスを行う。
アクリル板がクッション材76,76に接触すると、成形時に局部的に応力集中することがなく、得た成形品は、プレス金型70から容易に剥離することができ、クッション材76,76にゴミやバリが付着しない。また、仮にゴミやバリが多少残存しても容易に型表面から除去できるので、キズ発生の問題はほぼ完全に解消する。
実施例13と同様のカードラップ64,66および織物基布7を用いてフェルト素材を製造する。得たフェルト素材の片面に,FEP樹脂のディスパージョンをスプレーし、該樹脂を乾量で20g/m含浸させてから、ホットプレスによって厚さ30μmのPTFE樹脂の多孔質膜68をシート片面に貼り合わせる。このホットプレスにおいて温度250℃で30秒間圧着すると、重さ475g/m2、厚さ1.5mm、寸法950×1900mmのフェルト材20を得る。
実施例14で製造したフェルト材20をクッション材76,76(図9)として樹脂板のプレス成形に使用すると、該クッション材は十分なクッション性を有し、成形時に局部的に応力集中することがない。得た成形品は、プレス金型70から容易に剥離することができ、クッション材76,76においてゴミやバリも付着しない。
繊度3デニールであるポリエステル繊維100%を均一に混綿してウェブを製造する。このウェブを積層し、重さ380g/m2のカードラップを形成する。2等分のカードラップ64,66の間に、織物基布7として、重さ70g/m2であるポリエステル繊維のマルチフィラメント織布を介在させてニードルパンチングする。
得たフェルト素材の片面を毛焼き加工して溶融させてから、カレンダーのロール対を通して厚さ30μmのPTFE樹脂の多孔質膜68をシート片面に貼り合わせる。ロール対は、温度220℃、圧力0.15MPaであり、速度2.5m/分で圧着すると、重さ475g/m2、厚さ1.5mmのフェルト材を得る。
実施例15で製造したフェルト材をクッション材76,76として樹脂板のプレス成形に使用すると、該クッション材は十分なクッション性を有し、成形時に局部的に応力集中することがない。得た成形品は、プレス金型70から容易に剥離することができ、クッション材76,76においてゴミやバリも付着しない。
繊度2デニールであるメタフェニレンイソフタルアミド繊維(商品名:ノーメックス、E.I.デュポン社製)100%を均一に混綿してウェブを製造する。このウェブを積層し、重さ65g/m2のカードラップを形成する。2等分のカードラップの間に、織物基布7として、重さ55g/m2であるメタフェニレンイソフタルアミド繊維(商品名:ノーメックス)のマルチフィラメント平織布を介在させてニードルパンチングし、さらにウォータージェットパンチ処理によってパンチングした後に乾燥する。
得たフェルト素材をPTFE樹脂のディスパージョンに浸漬し、該樹脂を乾量で230g/m含浸・乾燥させる。ホットプレスによって押圧すると、重さ350g/m2、厚さ0.4mmのフェルト材を得る。
実施例16で製造したフェルト材をクッション材76,76として樹脂板のプレス成形に使用すると、該クッション材は十分なクッション性を有し、成形時に局部的に応力集中することがない。得た成形品は、プレス金型70から容易に剥離することができ、クッション材76,76においてゴミやバリも付着しない。
本発明に係るフェルト材の一例を示す拡大断面図である。 フェルト材の他の例を示す拡大断面図である。 樹脂ディスパージョンを含浸したフェルト材を示す拡大断面図である。 樹脂ディスパージョンを含浸したフェルト材の他の例を示す拡大断面図である。 樹脂ディスパージョンを含浸したフェルト材の別の例を示す拡大断面図である。 フェルト素材にフッ素樹脂層を接着する態様を示す概略断面図である。 フェルト材である液晶セル組立て用クッション材の使用例を示す概略断面図である。 フェルト材であるプリント基板加工用クッション材の使用例を示す概略断面図である。 フェルト材である樹脂板成形用クッション材の使用例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 フェルト素材
2 熱溶融型フッ素樹脂層
3 樹脂ディスパージョンを含浸したフェルト素材
5 PTFE樹脂の多孔質膜
7 織物基布
8,10 カードラップ
14 保護フィルム
18 フェルト材
34 クッション材

Claims (10)

  1. 繊維ラップを融点250℃以上または無融点である耐熱性の有機繊維で構成してニードルパンチングで一体化し、得たフェルト素材の片面または両面に熱溶融型フッ素樹脂層を接着し、さらに該フッ素樹脂層の上にフッ素樹脂の多孔質膜をラミネートするとともに、加熱・加圧によって仕上げ処理する非粘着性のフェルト材。
  2. 繊維ラップを融点250℃以上または無融点である耐熱性の有機繊維で構成してニードルパンチングで一体化し、得たフェルト素材の表面にフッ素樹脂のディスパージョンをシート表面に含浸させてから、該フェルト素材の片面または両面にフッ素樹脂の多孔質膜をラミネートし、さらに加熱・加圧によって仕上げ処理する非粘着性のフェルト材。
  3. 繊維ラップを融点250℃以上または無融点である耐熱性の有機繊維で構成してニードルパンチングで一体化し、得たフェルト素材の片面または両面を毛焼き加工して溶融させてから、該フェルト素材の片面または両面にフッ素樹脂の多孔質膜をラミネートし、さらに加圧によって仕上げ処理する非粘着性のフェルト材。
  4. 融点250℃以上または無融点である耐熱性の有機繊維を主体とする織物基布を繊維ラップに介在させ、ニードルパンチングで全体を一体化する請求項1,2または3記載のフェルト材。
  5. 繊維ラップについて、導電性繊維を0.5〜10重量%含んでいる請求項1,2または3記載のフェルト材。
  6. ポリテトラフルオロエチレン繊維を含有する繊維ラップをニードルパンチングで一体化し、得たフェルト素材の表面にフッ素樹脂のディスパージョンを含浸させてから、該フェルト素材の片面または両面にフッ素樹脂の多孔質膜をラミネートし、さらに加熱・加圧によって仕上げ処理する液晶セル組立て用クッション材。
  7. 融点250℃以上または無融点である耐熱性の有機繊維で構成する繊維ラップについて、耐熱性の有機繊維を主体とする織物基布を介在させてニードルパンチングで一体化し、得たフェルト素材の表面にフッ素樹脂のディスパージョンを含浸させてから、該フェルト素材の片面にフッ素樹脂の多孔質膜をラミネートし、さらに加熱・加圧によって仕上げ処理する樹脂板成形用クッション材。
  8. 融点250℃以上または無融点である耐熱性の有機繊維で構成する繊維ラップについて、耐熱性の有機繊維を主体とする織物基布を介在させてニードルパンチングで一体化し、得たフェルト素材の表面にフッ素樹脂のディスパージョンを含浸させてから、該フェルト素材の片面または両面にフッ素樹脂の多孔質膜をラミネートし、さらに加熱・加圧によって仕上げ処理する保温シート材。
  9. 融点250℃以上または無融点である耐熱性の有機繊維で構成した繊維ラップをニードルパンチングで一体化してから、フェルト素材の片面または両面に熱溶融型フッ素樹脂フィルムを積層し、さらに該フィルムの上に保護フィルムを積層し、この積層フェルト素材を温度250〜320℃、線圧750〜2500N/mでロール対に通して加熱・加圧することにより、フェルト素材と熱溶融型フッ素樹脂フィルムを接着した後に、保護フィルムを剥離する非粘着性のフェルト材の製造法。
  10. 融点250℃以上または無融点である耐熱性の有機繊維で構成した繊維ラップをニードルパンチングで一体化してから、フェルト素材の片面または両面に熱溶融型フッ素樹脂フィルムを積層し、さらに該フィルムの上にフッ素樹脂の多孔質膜を積層し、この積層フェルト素材を温度250〜320℃、線圧750〜2500N/mでロール対に通して加熱・加圧することにより、フェルト素材と熱溶融型フッ素樹脂フィルムおよびフッ素樹脂の多孔質膜を接着する非粘着性のフェルト材の製造法。
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