JP4723767B2 - X線画像診断装置 - Google Patents

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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/52Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis
    • A61B6/5258Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis involving detection or reduction of artifacts or noise

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画素がマトリックス状に配置され、信号を読み出すためのスイッチング素子の制御線と、その読出し線が直交した配置になっている平面検出器を備えたX線画像診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
薄膜技術を用い薄膜トランジスタ(TFT)を各画素のスイッチング要素として使用する平面検出器は、ガラス基板の片側面に薄膜を生成しては、エッチングによりパターンニングし、更に薄膜を重ねて形成し、再びパターンニングするということを繰り返し、薄膜を積層することにより回路を形成した。
【0003】
その平面検出器の一般的な構成例を、図1を参照して以下に示す。
【0004】
この平面検出器は、平面上に複数の画素が格子状に配置され、各画素は入射光又は入射X線に応じた電荷を発生させる光電変換素子2と、発生した電荷を蓄積する蓄積容量3と信号読み出し用薄膜トランジスタ1(TFT)から成る有効画素21と、入射したX線信号を蓄積させないようにした補正用画素21と、信号を外部に読み出すための信号線5とそれと交差する方向に各画素を選択するための垂直選択線6とからなる。
【0005】
光電変換素子2として、X線を直接電荷に変換できるセレンがある。しかし、光電変換素子2としては、セレンに限るものではない。増感紙とフォトダイオードを組み合わせたものでもよい。
【0006】
各画素の蓄積容量3に蓄積された電荷を読み出すために、1本の垂直選択線6にon電圧を印加することにより、その垂直選択線6につながる画素のTFT1がon状態になり、各画素の蓄積容量3に蓄積された電荷がTFT1を介して信号線5に流れ外部の積分回路7にて読み出される。読み出されると、その垂直選択線6をoff状態にし、Gate Driver8にて、次の垂直選択線6をon状態にし、次の行の信号を読み出すことになる。これを繰り返すことにより1枚の画像を読み出すことができる。
【0007】
また、次のような従来技術が公開されている。暗電流ノイズ除去の為に、補正用画素を持つことを特徴とした特開平9−131337号公報、同一行中の複数の補正用画素を用い、それらの中間値、平均値、中央値のいずれかをノイズ成分とみなすことを特徴とした特開平9−197053号公報、アレイの両側に補正用画素を設けたことを特徴とする特開2000−33083号公報、時間依存性ノイズの補正手順を限定したことを特徴とする特願2000−227780号公報などがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の方法では、信号を遮蔽した複数の列のデータを、各行毎に単純平均することにより、時間依存性ノイズを抽出していた。この場合、この領域における固定パターンの影響を無視している為に、図12に参照されるように正確な時間依存性ノイズを抽出することができなかった。
【0009】
例えば、検出信号:S(x,y,t)、信号成分:S0(x,y)、CH間オフセット:C(x)、面内オフセット:P(x,y)、時間依存ノイズ成分:H(y,t)、ランダムノイズ成分:R(x,y,t)とすると、
S(x,y,t)=S0(x,y)+C(x)+P(x,y)+H(y,t)+R(x,y,t)
と表され、X線受光領域(Active領域)と補正用画素領域(Dark領域)に分けて考えると、
ACTIVE(x,y,t)=S0(x,y)+C(x)+P(x,y)+H(y,t)+R(x,y,t)
DARK(x,y,t)=C(x)+P(x,y)+H(y,t)+R(x,y,t)
(∵S0(x,y)=0)
となる。
【0010】
今、単純に補正用画素領域のデータを、同一行方向に(同じyについて)平均して、時間依存性ノイズを抽出する場合、
【数1】
Figure 0004723767
となる。
【0011】
ここで、第1項は、時間依存性ノイズそのものであり、残りの3項が、補正残しとなり、新たなノイズとなり得る。
【0012】
第2項は、CH間ばらつきの平均値で、Y方向に対して定数であり、補正後は新たなオフセットとなり得る。
【0013】
第3項は、面内オフセットの平均値で、Y方向に対して変数であり、補正後は、各行毎に異なる値をもつ縞模様となり、時間依存性ノイズと同様のノイズになり得る。
【0014】
第4項は、ランダムノイズの平均値であり、補正用画素領域の幅、つまり、平均するサンプルの数を増やすことにより、この値を小さくすることができる。この際、このサンプル数を増やすということは、有効画素領域を減らすか、無感領域を増やし、検出器を大きくすることになる。また、サンプル数が少ない場合には、この値が十分小さくならずに、第3項と同様に、縞模様を発生することになる。つまり、時間依存性ノイズと同様のノイズとなる。
【0015】
つまり、従来の単純に平均を求める方法では、時間依存性ノイズを正確に抽出することができず、更に第3項及び第4項の影響により、新たな縞模様を発生することになり、或いは、補正残しが発生するという問題点があった。
【0016】
以上の課題に鑑みて、本発明においては、時間依存性ノイズの抽出方法を考慮することで、時間依存性ノイズをより正確に抽出することができ、これにより、補正残し或いは新たなノイズの発生を低減することができ、
また、2方向から読み出すことができるX線平面検出器においては、同時刻にONされる補正用画素を用いて、時間依存性ノイズの抽出を行うことにより、従来と同じ領域の補正用画素を用いて、ランダムノイズの影響を√2分の1に低減することが可能なX線画像診断装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1に記載の本発明によれば、行×列の2次元マトリックス状に配列された複数の画素に対応して設けられ、入射したX線を電荷に変換する電荷変換手段と、
前記電荷変換手段に対応して設けられ、前記電荷変換手段により変換された電荷を蓄積する電荷蓄積手段と、
前記電荷変換手段に対応して設けられ、前記電荷蓄積手段から電荷を読み出すための薄膜トランジスタと、
各行方向の複数の前記薄膜トランジスタ同士のゲートを繋いでスイッチングを制御するために設けられた各行少なくとも1本の読出し制御線と、
各列方向に複数の前記薄膜トランジスタの前記電荷蓄積手段と異なる側のソース又はドレイン同士を繋いで蓄積された電荷を読み出すように配置された各列2本の信号線と、
X線による電荷の蓄積を妨げるためにX線の遮蔽をして画像補正するための複数列の補正用画素とからなるX線平面検出器を備え、
X線が照射されない複数枚の画像を平均して、オフセット画像を形成するステップと、
ある1枚のX線を照射した原画像から、前記オフセット画像を引き、オフセット補正画像を求めるステップと、
前記オフセット補正画像の補正用画素領域において、同一時刻にONされた上下2行毎の画素データを平均又は重み付け平均をし、列方向の時間依存性のノイズ成分を求めるステップと、をもって、
前記時間依存性のノイズ成分を、前記オフセット補正画像の各列のうち同時刻にONした行に対応した画素から引くことにより、時間依存ノイズを低減補正した画像を得ることができることを特徴とするX線画像診断装置をもって解決手段とする。
【0018】
また、請求項2に記載の本発明によれば、前記列方向の時間依存性ノイズ成分を、前記オフセット補正画像の各列ごとに重みを付けて、同時刻にONした行に対応した画素から引くことにより、時間依存ノイズを低減補正した画像を得ることができることを特徴とする請求項1のX線画像診断装置をもって解決手段とする。
【0019】
また、請求項3に記載の本発明によれば、前記補正用画素は、前記X線平面検出器において左右いずれか一方または左右両方に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のX線画像診断装置をもって解決手段とする。
【0020】
また、請求項4に記載の本発明によれば、行×列の2次元マトリックス状に配列された複数の画素に対応して設けられ、入射したX線を電荷に変換する電荷変換手段と、
前記電荷変換手段に対応して設けられ、前記電荷変換手段により変換された電荷を蓄積する電荷蓄積手段と、
前記電荷変換手段に対応して設けられ、前記電荷蓄積手段から電荷を読み出すための薄膜トランジスタと、
各行方向の複数の前記薄膜トランジスタ同士のゲートを繋いでスイッチングを制御するために設けられた各行少なくとも1本の読出し制御線と、
各列方向に複数の前記薄膜トランジスタの前記電荷蓄積手段と異なる側のソース又はドレイン同士を繋いで蓄積された電荷を読み出すように配置された少なくとも1本の信号線と、
X線による電荷の蓄積を妨げるためにX線の遮蔽をして画像補正するための複数列の補正用画素とからなるX線平面検出器を備え、
X線が照射されずに撮影された複数枚の画像を平均してオフセット画像を形成するステップと、
X線を照射して撮影された画像から前記オフセット画像を引くことによりオフセット補正画像を求めるステップと、
前記オフセット補正画像の補正用画素領域における同一行のデータを平均又は重み付け平均をして列方向の時間依存性ノイズ成分を求めるステップと、をもって、
前記列方向の時間依存性ノイズ成分を、前記オフセット補正画像の各列から引くことにより、時間依存性ノイズを低減補正した画像を得ることができることを特徴とするX線画像診断装置をもって解決手段とする。
【0021】
また、請求項5に記載の本発明によれば、前記列方向の時間依存性ノイズ成分を、前記オフセット補正画像の各列毎に重みを付けて、その列のデータから引くことにより、時間依存性ノイズを低減補正した画像を得ることができることを特徴とする請求項4記載のX線画像診断装置をもって解決手段とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を説明するにあたって、まず本発明のX線画像診断装置にかかる時間依存性ノイズを低減するための基本的な構成について説明する。
【0023】
時間依存性ノイズを抽出する際に、事前に補正用画素領域の固定パターンのデータを作成し、原画像から、固定パターンを削除した後に、補正用画素データを各行毎に平均をして、時間依存性ノイズを抽出する。これにより、図10に参照されるように、さらに正確な横引きノイズを抽出することができ、正確な補正ができることになる。
【0024】
この影響を式であらわすと、以下のようになる。
【0025】
まず、オフセット画像:SOFFSET(x,y)は、
【数2】
Figure 0004723767
となる。
【0026】
この際、平均枚数を十分に増やすことにより、時間依存性ノイズ及びランダムノイズの影響を十分小さくすることが可能であり、CH間オフセットと面内オフセットのみを抽出することができる。
【0027】
時間依存性ノイズの抽出過程は次のようになる。
【0028】
(1)検出画像から、オフセット画像の除去
【数3】
Figure 0004723767
(2)横引ノイズ成分の抽出
【数4】
Figure 0004723767
となる。つまり、上記2項のみとなり、従来例と比較して、面内オフセットの影響による項が無くなっており、より正確に時間依存性ノイズを抽出することができている。また、第2項は、従来例でも述べたように、ランダムノイズの平均値であり、補正用画素領域の幅、つまり、平均するサンプルの数を増やすことにより、この値を小さくすることができる。
【0029】
ここで、図2を参照して、上記ランダムノイズの影響を減らす方法として、以下の様な方法がある。
【0030】
上下2方向から信号を読み出すことができるX線平面検出器において、補正用画素領域には、同時刻にゲートをONしている行が、上下それぞれに存在している。実験的に、同時刻にONにした行(ゲート線上)の画素には、同一の時間依存性ノイズが、混入していることが分かった。この特性を利用し、上下2行の補正用画素を基に、上記抽出方法を用いて、時間依存性ノイズを抽出した場合、ランダムノイズによる影響は、√2分の1に低減することができる。
【0031】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態を図1、図3および図10を参照して、以下に説明する。
【0032】
本発明のX線画像診断装置に用いられる平面検出器は、平面上に複数の画素が格子状に配置され、各画素は入射光又は入射X線に応じた電荷を発生させる光電変換素子2と、発生した電荷を蓄積する蓄積容量3(Cs)と信号読出用薄膜トランジスタ1(TFT)から成る画素20と、入射光又は入射X線に応じた電荷を発生させない又は蓄積させない機構を持った補正用画素21が複数列(n列)あり、信号を外部に読み出すための信号線5とそれと交差する方向に各画素を選択するための垂直選択線6とからなる。
【0033】
光電変換素子2として、X線を直接電荷に変換できるセレンがある。しかし、光電変換素子2としては、セレンに限るものではない。増感紙とフォトダイオードを組み合わせたものでもよい。
【0034】
入射光又は入射X線に応じた電荷を発生させない又は蓄積させない機構としては、光電変換素子を設けない場合や、光電変換素子と蓄積容量とを電気的に接続しない方法などがある。
【0035】
ただし、入射光又は入射X線に応じた電荷が蓄積されないこと以外の電気的構造(信号線や垂直選択線との間の容量など)については、通常の画素とできるだけ同じになるように設計した方が良い。特に、物理的構造を同じにするというより、電気的特性を同じにする方が望ましい。
【0036】
各画素の蓄積容量3に蓄積された電荷を読み出すためには、まず、1本の垂直選択線6にon電圧を印加することにより、その垂直選択線6につながる画素のTFT1がon状態になり、各画素の蓄積容量3に蓄積された電荷がTFT1を介して信号線5に流れ外部の積分回路7にて読み出される。読み出されると、その垂直選択線6をoff状態にし、積分回路をリセットする。その後、次の垂直選択線6をon状態にし、次の行の信号を読み出すことになる。これを繰り返すことにより1枚の画像を読み出すことができる。
【0037】
画像を収集する際には、まず、X線を入射しない状態で、複数枚の暗時画像を収集し、その平均を求め、オフセット画像とする。
【0038】
あるX線を照射した画像から、オフセット画像を引き、第1の補正画像とする。このうち、補正用画素領域のデータを各行毎にn個の平均を求め、時間依存性ノイズ成分(1列)を抽出する。
【0039】
この時間依存性ノイズ成分を第1の補正画像の各行毎に引き、第2の補正画像を求める。
【0040】
これにより、時間依存性ノイズをより正確に補正することができる。
【0041】
式で表すと以下のようになる。
【0042】
検出信号:S(x,y,t)、信号成分:S0(x,y)、CH間オフセット:C(x)、面内オフセット:P(x,y)、時間依存ノイズ成分:H(y,t)、ランダムノイズ成分:R(x,y,t)とすると、
S(x,y,t)=S0(x,y)+C(x)+P(x,y)+H(y,t)+R(x,y,t)
と表され、X線受光領域(Active領域)と補正用画素領域(Dark領域)に分けて考えると、
ACTIVE(x,y,t)=S0(x,y)+C(x)+P(x,y)+H(y,t)+R(x,y,t)
DARK(x,y,t)=C(x)+P(x,y)+H(y,t)+R(x,y,t)
(∵S0(x,y)=0)
となる。
【0043】
まず、オフセット画像:SOFFSET(x,y)は、
【数5】
Figure 0004723767
となる。
【0044】
この際、平均枚数を十分に増やすことにより、時間依存性ノイズ及びランダムノイズの影響を十分小さくすることが可能であり、CH間オフセットと面内オフセットのみを抽出することができる。
【0045】
時間依存性ノイズの抽出過程は次のようになる。
【0046】
(1)検出画像から、オフセット画像の除去
【数6】
Figure 0004723767
(2)横引ノイズ成分の抽出
【数7】
Figure 0004723767
となる。つまり、上記2項のみとなり、従来例と比較して、面内オフセットの影響による項が無くなっており、より正確に時間依存性ノイズを抽出することができている。また、第2項は、従来例でも述べたように、ランダムノイズの平均値であり、補正用画素領域の幅、つまり、平均するサンプルの数を増やすことにより、この値を小さくすることができる。
【0047】
補正用画素領域の配置に関しては、図3〜図8に示すように、片側に配置した場合や、両側に配置した場合など、信号線の読み出し方向や、垂直選択線の駆動方法によって、いくつかの配置が考えられる。
【0048】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図3,図9,図11に基づいて、以下に説明する。
【0049】
基本的な構成は、第1の実施の形態に準ずる。
【0050】
読み出し方向が上下2方向から読み出される場合や、垂直選択線に左右2方向から電圧を供給する場合、それぞれの領域に分けて考えることができ、例えば、図9に示すように、4つのブロックがある場合、領域Aの時間依存性ノイズを補正する際には、補正用画素領域S1を用い、領域Dの時間依存性ノイズを補正する際には、補正用画素領域S4を用いるというように、それぞれのエリア毎に補正を行うことが考えられる。
【0051】
しかし、実験的にS1,S2,S3,S4の時間依存性ノイズが、同じであることが認められた場合には、S1,S2,S3,S4の全ての領域を用いて、1つの時間依存性ノイズを抽出することができる。
【0052】
この場合、補正用画素領域の同一制御線上のデータのみを平均するのではなく、同時刻にオンされた制御線上の補正用画素のデータを用いて、時間依存性ノイズの抽出を行う。
【0053】
検出信号:S(x,y,t)、信号成分:S0(x,y)、CH間オフセット:C(x)、面内オフセット:P(x,y)、時間依存ノイズ成分:H(y,t)、ランダムノイズ成分:R(x,y,t)とすると、
S(x,y,t)=S0(x,y)+C(x)+P(x,y)+H(y,t)+R(x,y,t)
と表され、X線受光領域(Active領域)と補正用画素領域(Dark領域)に分けて考えると、
ACTIVE(x,y,t)=S0(x,y)+C(x)+P(x,y)+H(y,t)+R(x,y,t)
DARK(x,y,t)=C(x)+P(x,y)+H(y,t)+R(x,y,t)
(∵S0(x,y)=0)
となる。
【0054】
オフセット画像:SOFFSET(x,y)は、
【数8】
Figure 0004723767
となる。
【0055】
この際、平均枚数を十分に増やすことにより、時間依存性ノイズ及びランダムノイズの影響を十分小さくすることが可能であり、CH間オフセットと面内オフセットのみを抽出することができる。
【0056】
時間依存性ノイズの抽出過程は次のようになる。
【0057】
(1)検出画像から、オフセット画像の除去
【数9】
Figure 0004723767
(2)横引ノイズ成分の抽出
【数10】
Figure 0004723767
となる。
【0058】
この場合、1つの領域のみを使って、時間依存性ノイズを抽出するよりも、4倍のサンプル数があるので、ランダムノイズの影響を√4分の1、つまり2分の1にすることができる。これにより、より正確な時間依存性ノイズを抽出することができる。
【0059】
画像を収集する際には、まず、X線を入射しない状態で、複数枚の暗時画像を収集し、その平均を求め、オフセット画像とする。
【0060】
あるX線を照射した画像から、オフセット画像を引き、第1の補正画像とし、上記過程で求めた時間依存性ノイズ成分を第1の補正画像の各列毎に引き、第2の補正画像を求める。これにより、時間依存性ノイズをより正確に補正することができる。
【0061】
以上説明した、本発明のX線画像診断装置によれば、オフセット補正を行った後の補正用画素領域を用いて、時間依存性ノイズを抽出することにより、面内ばらつきの影響を低減することができる。
【0062】
また、上下読み出しのように、読み出しエリアがいくつかに別れている場合、それら全ての補正用画素を用いて、時間依存性ノイズを抽出することにより、ランダムノイズの影響を低減することができる。
【0063】
また、時間依存性ノイズをより正確に抽出することができるので、より正確な補正を行うことができる。
【0064】
なお、以上説明した実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施の形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、時間依存性ノイズの抽出方法を考慮することで、時間依存性ノイズをより正確に抽出することができ、これにより、補正残し或いは新たなノイズの発生を低減することができ、
また、2方向から読み出すことができるX線平面検出器においては、同時刻にONされる補正用画素を用いて、時間依存性ノイズの抽出を行うことにより、従来と同じ領域の補正用画素を用いて、ランダムノイズの影響を√2分の1に低減することが可能なX線画像診断装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、X線画像診断装置が備える薄膜トランジスタを用いた平面検出器の回路図を示す。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係る平面検出器において2方向読み出しにおける、時間依存性ノイズの対称性を説明するための図を示す。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係る平面検出器において片側配置・1方向読み出しを説明するための図を示す。
【図4】図4は、本発明の実施の形態に係る平面検出器において両側配置・1方向読み出しを説明するための図を示す。
【図5】図5は、本発明の実施の形態に係る平面検出器において両側分離配置・1方向読み出しを説明するための図を示す。
【図6】図6は、本発明の実施の形態に係る平面検出器において片側配置・2方向読み出しを説明するための図を示す。
【図7】図7は、本発明の実施の形態に係る平面検出器において両側配置・2方向読み出しを説明するための図を示す。
【図8】図8は、本発明の実施の形態に係る平面検出器において両側分離配置・2方向読み出しを説明するための図を示す。
【図9】図9は、本発明の実施の形態に係る平面検出器において両側配置・2方向読み出し時の領域を説明するための図を示す。
【図10】図10は、本発明の第1の実施の形態の補正のフローチャートを示す。
【図11】図11は、本発明の第2の実施の形態の補正のフローチャートを示す。
【図12】図12は、従来の技術による補正のフローチャートを示す。
【符号の説明】
1…読み出し用薄膜トランジスタ(TFT)
2…光電変換素子
3…蓄積容量
5…信号線
6…垂直選択線
7…積分回路
8…ゲートドライバー
9…マルチプレクサ
10…積分容量
11…リセットスイッチ
12…リセット信号線
20…補正用画素
21…有効画素

Claims (5)

  1. 行×列の2次元マトリックス状に配列された複数の画素に対応して設けられ、入射したX線を電荷に変換する電荷変換手段と、
    前記電荷変換手段に対応して設けられ、前記電荷変換手段により変換された電荷を蓄積する電荷蓄積手段と、
    前記電荷変換手段に対応して設けられ、前記電荷蓄積手段から電荷を読み出すための薄膜トランジスタと、
    各行方向の複数の前記薄膜トランジスタ同士のゲートを繋いでスイッチングを制御するために設けられた各行少なくとも1本の読出し制御線と、
    各列方向に複数の前記薄膜トランジスタの前記電荷蓄積手段と異なる側のソース又はドレイン同士を繋いで蓄積された電荷を読み出すように配置された各列2本の信号線と、
    X線による電荷の蓄積を妨げるためにX線の遮蔽をして画像補正するための複数列の補正用画素とからなるX線平面検出器を備え、
    X線が照射されない複数枚の画像を平均して、オフセット画像を形成するステップと、
    ある1枚のX線を照射した原画像から、前記オフセット画像を引き、オフセット補正画像を求めるステップと、
    前記オフセット補正画像の補正用画素領域において、同一時刻にONされた上下2行毎の画素データを平均又は重み付け平均をし、列方向の時間依存性のノイズ成分を求めるステップと、をもって、
    前記時間依存性のノイズ成分を、前記オフセット補正画像の各列のうち同時刻にONした行に対応した画素から引くことにより、時間依存ノイズを低減補正した画像を得ることができることを特徴とするX線画像診断装置。
  2. 前記列方向の時間依存性ノイズ成分を、前記オフセット補正画像の各列ごとに重みを付けて、同時刻にONした行に対応した画素から引くことにより、時間依存ノイズを低減補正した画像を得ることができることを特徴とする請求項1に記載のX線画像診断装置。
  3. 前記補正用画素は、前記X線平面検出器において左右いずれか一方または左右両方に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のX線画像診断装置。
  4. 行×列の2次元マトリックス状に配列された複数の画素に対応して設けられ、入射したX線を電荷に変換する電荷変換手段と、
    前記電荷変換手段に対応して設けられ、前記電荷変換手段により変換された電荷を蓄積する電荷蓄積手段と、
    前記電荷変換手段に対応して設けられ、前記電荷蓄積手段から電荷を読み出すための薄膜トランジスタと、
    各行方向の複数の前記薄膜トランジスタ同士のゲートを繋いでスイッチングを制御するために設けられた各行少なくとも1本の読出し制御線と、
    各列方向に複数の前記薄膜トランジスタの前記電荷蓄積手段と異なる側のソース又はドレイン同士を繋いで蓄積された電荷を読み出すように配置された少なくとも1本の信号線と、
    X線による電荷の蓄積を妨げるためにX線の遮蔽をして画像補正するための複数列の補正用画素とからなるX線平面検出器を備え、
    X線が照射されずに撮影された複数枚の画像を平均してオフセット画像を形成するステップと、
    X線を照射して撮影された画像から前記オフセット画像を引くことによりオフセット補正画像を求めるステップと、
    前記オフセット補正画像の補正用画素領域における同一行のデータを平均又は重み付け平均をして列方向の時間依存性ノイズ成分を求めるステップと、をもって、
    前記列方向の時間依存性ノイズ成分を、前記オフセット補正画像の各列から引くことにより、時間依存性ノイズを低減補正した画像を得ることができることを特徴とするX線画像診断装置。
  5. 前記列方向の時間依存性ノイズ成分を、前記オフセット補正画像の各列毎に重みを付けて、その列のデータから引くことにより、時間依存性ノイズを低減補正した画像を得ることができることを特徴とする請求項4に記載のX線画像診断装置。
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