JP4722650B2 - 建築物 - Google Patents

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本発明は通気性を有する建築物に関する。
建築物の高気密・高断熱化を図るために、建築物全体を包括的に囲繞するように断熱材が張設される建築物が開発されている。
このような建築物によれば、省エネ効果があるのは勿論のこと、外気温の影響が小さいので、室内温度を一定に維持することができ、人工的に効率良く冷暖房をコントロールすることが可能となる。
一方、高気密・高断熱化された建築物を、例えば、そのまま温暖な地域に構築すると、熱ごもり、さらにはダニ、カビなどが発生、ひいてはシロアリの温床などになる虞があるとともに、壁内などの躯体内に起きる結露が原因で構造材が損傷を受け、建築物の劣化が早められてしまう。
そこで、高気密・高断熱の性能をそのまま確保しながら、さらに居住性を向上させるために、躯体内に空気通路を設けた建築物が提供され、好評を博している(例えば、特許文献1)。
また、近年の木造建築物では、例えば、3階建て、しかも小屋裏空間を備えた建築物もあり、木造住宅が高層化の傾向にある。
図4は、このような高層住宅で、しかも通気性を備えた木造建築物2を示したものである。
この木造建築物2では、壁体の内部に空気通路4が形成され、この空気通路4を介して図中矢印で示したように、床下空間6から屋根裏空間8までの壁体空間が常時連通するように構成されている。そして、小屋裏空間8には、外部に連通する小屋裏換気部12が具備され、この小屋裏換気部12を介して床下空間6から導入された空気が外部に排出される構造となっている。
このような建築物2によれば、壁の内部に空気の流れを生じさせることができることから、冬には暖気を伝達し、夏には排熱・排湿及び通気の役目を果たすことが可能となり、同時にダニ、カビの発生を防止し、シリアリの付き難い環境を作ることができる。
特開2003−119918号公報
ところで、このような建築物2では、床下空間6内に外気を導入するための床下換気部10が、小屋裏空間8に小屋裏換気部12が、それぞれ設けられている。これらの換気部10,12は、具体的には開閉可能なダンパで構成されており、通常一方のダンパが開とされる場合に、他方のダンパも開として使用される。
例えば、夏場などにおいて、小屋裏換気部12から外部に排熱・排湿したい場合に、床下換気部10も開とされ、床下換気部10から常に新たな外気が導入されるとともに各階における壁体内に収容された空気が速やかに上層側に導出され、最終的には小屋裏換気部12から屋外へ排出される。
ところが、従来このような通気性を備えた建築物2では、例えば、1F,2F,3Fで内装材18と断熱材20とで仕切られた空気通路4(壁体内通気層4)の幅t1、t2、t3は、多くの建築物は略一定である。これは、主に、1F、2F、3Fに使用される土台13、柱14、胴差16などが、皆同じ幅の角材が使用されていることに起因するが、壁体内通気層4の幅t1、t2、t3が一定であるということは、換言すれば、1F,2F,3Fにおける壁体内通気層4の気積A1,A2,A3が、通常の大壁構造の建築物においては、略同じであることを意味している。
したがって、従来の通気性を備え、かつ高気密・高断熱化された建築物2において、気候にあわせて暑い場合に小屋裏換気部12から換気を行なうと、全ての壁体内通気層4を同じ割合で上方に換気してしまうことになる。これは小屋裏換気部12から自然換気を行なう場合であれ、強制換気を行なう場合であれ同様である。
すなわち、通気性を備えた従来の建築物2では、各階における壁体内通気層4の換気回数の制御を行なうことが出来ない構造であるため、最も換気回数の多く必要な階に合わせた換気回数が必要となるため、ある階の壁体内通気層4では必要以上の換気を行なわなければならない。
ここで、建築物では、特に夏の場合、床下空間に近い壁内などでは、建物内で相対的に冷気溜まりとなるため、下層の階は壁体内の換気は少ない方が良い。逆に、上層の階や小屋裏空間は日射等で温度上昇が大きくなるため、換気回数は多い方が良い。したがって、上層の階に適合させた適正換気を行なうと、下層の階では冷気を早く逃がしてしまうという問題があった。言い換えれば、上層階の壁内換気に大量の空気が必要であった。
一方、冬の場合、建築物では、上層の階や小屋裏空間で暖気が溜まり易く、反対に下層の階や床下空間で暖気は溜まり難い。したがって、従来の建築物2では、各階の壁内換気回数が同じであるために、夏冬とも居住のための温熱環境を整える上で壁内温度のコントロールも改善課題であった。
本発明は、このような実情に鑑み、通気性を備えた建築物において、高気密・高断熱化を図ることが可能でありながら、夏場などにおいて熱ごもりとなる上層の階ほど壁体内通気層内の空気を早く、下層の階ほど壁体内通気層内の空気をゆっくりと、入れ替えることのできる建築物を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明に係る建築物は、
屋根裏に形成された小屋裏空間と、この小屋裏空間の空気を換気する小屋裏換気部と、床下に形成された床下空間と、この床下空間の空気を換気する床下換気部と、前記両空間を連通する壁体内通気層を有する壁体と、を備えた2層以上の階を有する建築物において、
少なくとも外周基礎の上方に位置する各階の内装材と外装材とで挟まれる壁体内の厚みが上層の階ほど、下層の階より狭くなるように設定し、
これにより、前記各階に画成される前記壁体内通気層の気積を、上層の階ほど下層の階より小さくなるように設定したことを特徴としている。
ここで、「壁体内の厚みが上層の階ほど、下層の階より狭くなるように設定」するとは、例えば、3階建ての建物の場合、最上階の3階を除いた1階と2階の壁体の厚みが等しくて、最上階である3階の壁体の厚さのみが1,2階の壁体の厚さよりも狭い場合を含んでいる。
すなわち、
1F,2F,3Fの厚みをそれぞれt1、t2、t3としたとき、
t1≧t2≧t3(t1>t3)となるように設定されている。
また、「前記壁体内通気層の気積を、上層の階ほど下層の階より小さくなるように設定」するとは、例えば、3階建ての建物の場合、最上階の3階を除いた1階と2階の壁体内通気層の気積が等しくて、最上階である3階の壁体内通気層の気積のみが1、2階の壁体内通気層の気積よりも小さい場合を含んでいる。
すなわち、
1F,2F,3Fの壁体内通気層の気積をそれぞれA1,A2,A3としたとき、
A3≦A2≦A1(A3<A1)となるように設定されている。
係る構成による本発明によれば、換気を行なう壁体内の気積を、小屋裏空間に近い上層の階ほど下層の階に比べて小さく設定することができる。
したがって、熱のこもりやすい上層の階の換気回数を多くすることができるとともに、下層の階の換気回数を少なくすることができる。
ここで、本発明では、前記壁体内通気層の外側に断熱層を設けることにより、前記壁体内通気層の外側に外側通気層を設けることが好ましい。
このような構成であれば、下層階の冷気だまり効果,上層階の暖気だまり効果を、より一層向上させることができる。
さらに本発明では、上下に隣接する前記各階の前記壁体内通気層同士を連通させるために前記外周基礎上の土台または胴差などに設けられる連通用開口部は、下位に隣接する上下階、例えば1,2階の前記壁体内通気層間を連通させるために設けた前記連通用開口部の単位面積あたりの開口面積の総和が、上位に隣接する上下階、例えば、2,3階の前記壁体内通気層間を連通させるために設けた前記連通用開口部の単位面積あたりの開口面積の総和に比べて大きくなるように設定することが好ましい
ここで、「下位に隣接する上下階、例えば1,2階の前記壁体内通気層間を連通させるために設けた前記連通用開口部の単位面積あたりの開口面積の総和が、上位に隣接する上下階、例えば、2,3階の前記壁体内通気層間を連通させるために設けた前記連通用開口部の単位面積あたりの開口面積の総和に比べて大きくなるように設定」するとは、例えば、3階建ての建物の場合、最上階の3階を除いた1階と2階の開口面積の総和が等しくて、最上階である3階の開口面積の総和のみが1,2階の開口面積の総和よりも小さい場合を含んでいる。
また、本発明では、
床下空間と1Fの壁体内通路との間を連通する開口部の径をα0、1Fと2Fの間の胴差などに形成される開口部の径をα1、2Fと3Fの間の胴差などに形成される開口部の径をα2、3Fと小屋裏空間4fの間の胴差などに形成される開口部の径をα3としたとき、
α0≧α1≧α2≧α3(α0>α3)となるように設定されている。
このような条件に基づいて
床下空間と1Fの間の開口面積の総和≧1Fと2Fの間の開口面積の総和≧2Fと3Fの間の開口面積の総和≧3Fと小屋裏空間4fの間の開口面積の総和
となっている。
また、換気回数の多い壁には、小さい通気部を設けることが好ましい。これは、上層階
から下層階までの全空気抵抗を抑制することができ、小屋裏に設けたダンパー、換気扇、ファンなどへの負荷軽減にもつながる。
このような構成であれば、前記小屋裏空間の前記小屋裏換気部から所定量の空気を換気する場合に、最上階に近いほど前記壁体内通気層から速やかに換気を行なうことができる。すなわち、上階ほど、空気流速を速くし、これにより、壁内ひいては外壁を通して室内に進入する熱を速やかに排出することができる。また、このような構成であれば、1階などの下層の階で火事が生じたとしても、上階への延焼を抑制することができる。さらに、その火災時に、下階から上階に圧力が作用しても上階への火熱の上昇を遅くできる効果がある。
また、本発明では、前記連通部を構成する前記土台または胴差における開口部に、所定温度を越えた温度では発泡膨張する耐火性発泡剤を配設することが好ましい。
このような構成であれば、万が一の火災が生じた場合などに、延焼を阻止することができる。
以下、図面に示した実施例を参照しながら本発明を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る建築物30を示したもので、特に、小屋裏空間4fを備えた3階建ての建築物を示している。
この建築物30では、外周布基礎28の外側と、建築物の外壁材32aおよび屋根材32bの室内側に、基礎、壁、屋根用の断熱材34が、それぞれ面方向に張り巡らされている。なお、基礎、屋根に関しては、図示とは異なり基礎内断熱あるいは軒上断熱であっても良い。
上記外壁材32aとしては、モルタル壁、サイディング壁、コンクリート壁等が例示されるが、その他の壁材であっても良い。また、屋根材32bとしては、かわら屋根材、スレート屋根材、金属板平ぶき屋根材等が例示されるが、その他の屋根材であっても良い。
上記断熱材34としては、グラスウールなどの繊維状断熱材を板状に成形したものでも良いが、取り扱い等を考慮すると、合成樹脂発泡断熱板が好ましく、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂を発泡することにより形成される独立気泡を有する樹脂発泡体の板であることが好ましい。なかでも高度の剛性と断熱性および透湿抵抗の高いポリスチレンの押出し発泡板を用いるのが効果的である。また、断熱材と軸組みとの間には、ツーバイフォーのように、合板等の面材があっても良い。さらに、断熱材34として、グラスウール、ロックウール等を板状に形成させた繊維系のものも使用する場合は、原則として断熱材の室内側へ密着させて防湿層を併用しないと結露が発生しやすくなる。
このような断熱材34は、壁あるいは屋根部では、構造躯体の外側に張設され、外断熱が構築されている。
一方、本実施例の建築物30では、使用される柱及び縦材の寸法(幅)が各階ごとで異なっており、上の階にいくほど壁体の厚みtが細くなっている。
すなわち、土台36の上に立設される1Fの柱38を基準とすれば、1Fの柱38は2Fの柱40より太く、2Fの柱40は3Fの柱42よりも太い。
このように建築物30における柱38,40,42の幅を、上の階ほど細く、下の階ほど太く設定することにより、各階の壁体の厚さtが異なるように設定されている。すなわち、
1F,2F,3Fの壁厚をそれぞれt1、t2、t3としたとき、
t1≧t2≧t3(t1>t3)
となるように設定されている。
また、この建築物30では、図2に拡大して示したように、上下に隣接する2つの階、例えば、2Fと3Fの間を仕切るように配置される胴差46などには、上下の階を連通させるために、壁体の長さ方向に渡って連通用開口部48が所定間隔置きに形成されている。この連通用開口部48は、図2(A)のB−B線方向の断面である図2(B)に示したように、水平方向に延びる胴差46に丸孔を形成したものであっても良い。なお、丸孔を設ける場合には、直径20〜40mmであることが好ましい。あるいは図2(C),(D)にそれぞれ示したように、断熱材34に当接する矩形の切欠き、あるいは、半円状の長孔であっても良い。
このように、例えば、2Fと3Fの境に外周を囲繞するように配置される胴差46と同様に、本実施例では、1Fと2Fの間に配置される胴差44、3Fと小屋裏空間4fとの間に配置される胴差50にも、連通用開口部47,49がそれぞれ形成されている。
また、これら開口部47,48,49は、下層に位置する開口ほど径が大きく設定されている。すなわち、開口部47,48,49のうち開口部49の径が最も小さく、開口部47の径が最も大きくされている。さらに、土台36と床下空間60との間にも開口部45が形成されている。そして、この床下空間60と1Fの壁体内通路62との間を連通する開口部45の径をα0、開口部47の径をα1、開口部48の径をα2、開口部49の径をα3としたとき、
α0≧α1≧α2≧α3(α0>α3)となるように設定されている。
また、これら開口部45、47,48,49の単位面積当たりの開口面積の総和は、上位に隣接する開口部の総和ほど小さい。例えば、小屋裏空間4fと3Fとの間の開口部49の単位面積当たりの開口面積の総和の方が、3Fと2Fの間の開口部48の開口面積の総和に比べて小さい。このようにして、開口面積49の総和≦開口面積48の総和≦開口面積47の総和≦開口面積45の総和となっている。
このように設定されるが、1Fから3Fの壁内を通過する空気量は、それぞれ等しく、上層の階にいくほど、壁内の換気は早く行なえるようになっている。すなわち、1F,2F,3Fの壁体内通気層62,64,66の気積をそれぞれA1,A2,A3としたとき、
A3≦A2≦A1(A3<A1)となるように設定され、これにより、上層の階ほど換気が早く行なえるようになっている。
すなわち、
1F,2F,3Fの換気回数を、それぞれn1,n2,n3としたとき
n1≦n2≦n3(n1<n3)となるように設定されている。
また、本実施例では、これら連通用開口部45、47、48,49などに、所定温度を越えた温度では、発泡膨張する公知の耐火性発泡剤が配置されている。
このような耐火性発泡剤が開口部近傍に介在されていれば、火事などが生じてしまった場合に、膨張発泡して開口部を封止することができる。
図3は、図1に示した建築物30の換気状態を視覚的に示したものである。
上記したように、本実施例では、床下空間から1F,2F,3Fを通って屋根裏空4f間に至るまでの壁体内通気層の気積A1、A2,A3は、次第に小さくされているため、
上の階ほど換気回数が多くなる。
よって、小屋裏空間4fに設けた小屋裏換気部48と床下空間60に設けた床下換気部70とを、気候に合わせて開とすれば、上の階の気積A3ほど速く換気され、下の階のA1が最も遅く換気される。これによって、排熱効果と冷熱溜まり効果の両効果をバランス良く利用し、外壁の外気や日射に対する熱伝達抵抗をより効果的に発揮できる。
このように、本発明によれば、熱こもりが生じる上の階ほど速く空気を入れ替えて、下の階ほど床下空間の冷気を長い時間留めることができる。したがって、高気密・高断熱化された住宅であって、夏,冬にかかわらず、快適な温熱環境を形成することができ、どの階に人がいるとしても,心地よい居住空間を提供することができる。また、湿気の多い地方であっても、壁内に空気を導入することができることから、ダニ、カビの発生を防止し、シロアリ対策にも優れている。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されない。
例えば、上記実施例では、3階建ての住宅について説明したが、2階建てあるいは4階建ての住宅にも適用することができる。さらに、木造住宅に限定されず、スチールハウスなどにも適用可能である。
さらに、上記実施例では、木造在来軸組み工法を例にして説明したが、いわゆるツーバイフォーと称される枠組み壁工法にも適用可能である。
また、本発明は、いわゆる二重通気構造の住宅にも適用可能であり、その場合には、断熱材34と外壁材32aとの間に外側通気層を形成すれば良い。
さらに、本発明は、外断熱構造の建築物に好ましく適用できるため、上記実施例では、基礎、壁、屋根とも外断熱構造となっているが、基礎、屋根などの断熱は、基礎内断熱、軒上断熱などであっても良い。
さらに、上記実施例では、外周基礎上の壁体を例示したが、外周基礎だけに限定されず、各部屋を仕切る壁体内にも本発明の構造を適用することができる。また、ベタ基礎、布基礎のいずれにも適用可能である。
さらに、上記実施例では、柱が壁体の内部にある大壁構造で説明したが、柱が外部に露出される真壁構造にも適用可能であることは勿論である。
また、図1に示した建築物30において、小屋裏空間4fに設けた小屋裏換気部68の他に、小屋裏換気回数を補助するための補助換気部を別途設けることもできる。その具体的な設置位置は、棟部、軒部、妻壁部分のどこでも良く、主に給気のために使用されるものである。このような補助的な換気設備を設けるとしても、1F,2F,3Fの換気回数が、n1≦n2≦n3(n1<n3)であることに変わりはない。
なお、本発明では、例えば、3階建ての場合、1F,2F,3Fの壁厚をそれぞれt1、t2、t3としたとき、
t1>t2>t3
となるように設定されていることが最も好ましいが、最低限t1>t3の条件が満たされていれば、t1=t2、あるいはt2=t3であっても良い。
すなわち、最上階を除く下層の階の壁体内通気層の壁厚は全て等しい場合でも最上階の壁厚が1Fの壁厚よりも狭ければ、同様の作用効果を奏することができる。
さらに、本発明では、壁厚t1、t2、t3の場合と同様に、壁体内通気層の気積A1
,A2,A3は、A1>A2>A3
となるように設定されていることが最も好ましいが、最低限A1>A3の条件が満たされていれば、A1=A2、あるいはA2=A3であっても良い。
また、開口部の径α0、α1、α2、α3も同様に、
α0>α1>α2>α3
となるように設定されていることが最も好ましいが、最低限α0>α3の条件が満たされていれば、α0=α1=α2、あるいは、α0>α1かつα1=α2などであっても良い
さらに、開口面積の総和に関しても同様で、例えば、床下空間、1F、2Fの開口面積の総和が等しくても、最上階である3Fの開口面積の総和がこれよりも小さければよい。
図1は本発明の一実施例に係る建築物を示した概略図である。 図2は図1の一部を拡大して示した断面図で、図2(A)は2Fと3Fの間の取り合いを示した断面図、図2(B)は図2(A)の矢印B−B方向の断面図、図2(C)は図2(B)の第1の変形例を示した図、図2(D)は図2(B)の第2の変形例を示した図である。 図3は本発明の一実施例に係る建築物の換気状態を模式的に示した概略図である。 図4は従来の建築物を示した概略図である。
符号の説明
28 外周布基礎
30 建築物
32a 外壁材
32b 屋根材
34 断熱材
36 土台
38,40,42 柱
44、46,50 胴差
45,47,48,49 開口部
60 床下空間
62,64,66 壁体内通気層
68 小屋裏換気部
70 床下換気部

Claims (4)

  1. 屋根裏に形成された小屋裏空間と、この小屋裏空間の空気を換気する小屋裏換気部と、床下に形成された床下空間と、この床下空間の空気を換気する床下換気部と、前記両空間を連通する壁体内通気層を有する壁体と、を備えた2層以上の階を有する建築物において、
    少なくとも外周基礎の上方に位置する各階の内装材と外装材とで挟まれる壁体内の厚みが上層の階ほど下層の階より狭くなるように設定し、
    これにより、前記各階に画成される前記壁体内通気層の気積を、上層の階ほど下層の階より小さくなるように設定したことを特徴とする建築物。
  2. 前記壁体内通気層の外側に断熱層を設けることにより、前記壁体内通気層の外側に外側通気層を設けたことを特徴とする請求項1に記載の建築物。
  3. 上下に隣接する前記各階の前記壁体内通気層同士を連通させるために前記外周基礎上の土台または胴差などに設けられる連通用開口部は、下位に隣接する上下階、例えば1,2階の前記壁体内通気層間を連通させるために設けた前記連通用開口部の単位面積あたりの開口面積の総和が、上位に隣接する上下階、例えば、2,3階の前記壁体内通気層間を連通させるために設けた前記連通用開口部の単位面積あたりの開口面積の総和に比べて大きくなるように設定したことを特徴とする請求項1または2に記載の建築物。
  4. 前記連通部を構成する前記土台または胴差における開口部に、所定温度を越えた温度では発泡膨張する耐火性発泡剤を配設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の建築物。
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