JP4715744B2 - 内燃機関の排気ガス浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気ガス浄化装置 Download PDF

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Description

この発明は、内燃機関の排気ガス浄化装置に関する。
従来、例えば、特開2002−89246号公報に開示されるように、NOx吸蔵還元型触媒(以下、「NSR触媒」と称す)を有する排気ガス浄化装置が知られている。NSR触媒は、より具体的には、内燃機関から排出される燃焼ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)、および炭化水素(HC)等を浄化処理する触媒機能と、NOxを触媒内部に吸蔵する機能と、を備えた触媒である。還元剤が不足するリーン運転時には、触媒で浄化処理されないNOxが大気に放出されるおそれがある。NSR触媒によれば、NOxを触媒内部に吸蔵し、触媒活性後のリッチ或いはストイキ運転時に、吸蔵されていたNOxとHC等の還元剤とを反応させ、浄化処理することができる。
また、触媒活性が発現していない内燃機関の冷間始動時においては、NOxの酸化反応が活性化されず、上述した吸蔵反応が効率よく行われない。そこで、上記従来のシステムによれば、冷間始動時において排気ガスにオゾンが添加される。オゾンはNOxを気相で酸化させることができる。このため、触媒活性発現前であってもNOxを効果的に酸化させることができ、NOxの吸蔵量を増加させることができる。
特開2002−89246号公報 特表2005−538295号公報 特開平6−185343号公報 特開平10−169434号公報
ところで、内燃機関から排出されるNOx量は、当該内燃機関の運転状態等によって変化する。このため、内燃機関の冷間始動時にオゾンを添加する上記従来のシステムにおいては、排出されるNOx量に応じた量のオゾンを生成しなければならず、NOx排出量が多量な場合等、一時的に生成されるオゾンが不足してしまうことも考えられる。かかる事態を回避するために、オゾン生成能力の高い大型のオゾン発生装置を使用することも考えられるが、システムの重量・体格が増加してしまうため、車両等の移動体に搭載するには不向きである。したがって、上記従来のシステムにおいては、排出されるNOxを効果的に吸蔵することができず、NOx浄化性能が低下してしまうおそれがあった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、NOxの浄化性能を向上させることのできる内燃機関の排気ガス浄化装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の排気通路に設けられた排気ガス浄化装置であって、
NOx保持材と、
前記NOx保持材から脱離したNOxが流通する通路上に配置された3元触媒と、
前記NOx保持材の上流に配置され、オゾンを吸着するオゾン吸着材と、
前記オゾン吸着材にオゾンを導入する第1オゾン導入手段と、を備え、
前記第1オゾン導入手段は、前記内燃機関の始動に先立って、前記オゾン吸着材にオゾンを導入することを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記オゾン吸着材の温度を取得するオゾン吸着材温度取得手段を更に備え、
前記第1オゾン導入手段は、前記オゾン吸着材の温度が、前記オゾン吸着材にオゾンを吸着しうる温度の上限値以下である場合に、前記オゾン吸着材にオゾンを導入することを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または2の発明において、
前記オゾン吸着材の下流、且つ前記NOx保持材の上流にオゾンを導入する第2オゾン導入手段を更に備え、
前記第2オゾン導入手段は、前記内燃機関の始動後にオゾンを導入することを特徴とする。
また、第4の発明は、第3の発明において、
前記オゾン吸着材は、シリカゲルを成分に含むことを特徴とする。
また、第5の発明は、第1乃至4の何れか1つの発明において、
前記NOx保持材と前記3元触媒とは、一体化されたNOx吸蔵還元型触媒であることを特徴とする。
また、第6の発明は、第1乃至4の何れか1つの発明において、
前記NOx保持材と前記3元触媒とは別体であって、
前記NOx保持材は、前記3元触媒の上流に配置されていることを特徴とする。
また、第7の発明は、第5の発明において、
前記NOx保持材と前記3元触媒とは、一体化されたNOx吸蔵還元型触媒であり、 前記NOx吸蔵還元型触媒の上流に酸素を導入する酸素導入手段と、
前記NOx吸蔵還元型触媒の温度を取得するNOx吸蔵還元型触媒温度取得手段と、を更に備え、
前記酸素導入手段は、前記NOx吸蔵還元型触媒が酸素雰囲気下における活性発現温度に達した場合に、酸素を導入することを特徴とする。
また、第8の発明は、第7の発明において、
前記第2オゾン導入手段は、前記NOx吸蔵還元型触媒が酸素雰囲気下における活性発現温度に達した場合に、オゾンの導入を停止することを特徴とする。
また、第8の発明は、第7または8の発明において、
前記酸素導入手段は、前記NOx吸蔵還元型触媒が酸素雰囲気下における活性喪失温度に達した場合に、酸素の導入を停止することを特徴とする。
第1の発明によれば、排気通路のNOx保持材の上流にはオゾン吸着材が配置されている。該オゾン吸着材は内燃機関の始動に先立って導入されたオゾンを吸着する。該オゾン吸着材に吸着したオゾンは、排気ガスの熱を受けて脱離する。このため、本発明によれば、内燃機関の始動直後に該オゾン吸着材から脱離したオゾンを、NOxを吸蔵或いは吸着するNOx保持材に導入することができ、始動直後の生成遅れによるオゾン不足を回避し、NOx吸蔵性能の低下を効果的に抑制することができる。
第2の発明によれば、オゾン吸着材の温度が該オゾン吸着材においてオゾンを吸着しうる温度の上限値以下である場合に、該オゾン吸着材にオゾンが導入される。このため、本発明によれば、無駄なオゾン導入を抑制することができる。
また、オゾン吸着材は、オゾンだけでなく排気ガスに含まれる炭化水素(HC)を吸着する性質を有する。第3の発明によれば、内燃機関の始動後は、該オゾン吸着材の下流からNOx保持材に向かってオゾンが導入されるので、NOx保持材にオゾンを導入しつつ、オゾン吸着材に吸着したHCと導入されたオゾンとが反応しオゾンが消費されてしまう事態を効果的に回避することができる。
第4の発明によれば、オゾンを吸着する機能とHCを吸着する機能とを備えるシリカゲルをオゾン吸着材として使用することができる。
第5の発明によれば、NOx保持材と3元触媒とが一体化されたNOx吸蔵還元型触媒(NSR触媒)が使用されるので、脱離したNOxを効率よく触媒上で反応させることができる。また、一体化されることにより部品点数が削減されるので、製造コストを抑えることができる。
また、NOx保持材に担持されている吸蔵元素は、触媒の貴金属にとって触媒毒になると考えられている。第6の発明によれば、内燃機関の排気通路において、NOx保持材と3元触媒とが別々に配置されるので、3元触媒の活性をより高めることができる。また、3元触媒がNOx保持材よりも下流に配置されるので、3元触媒の活性がある程度発現した後は、NOx保持材に吸蔵或いは吸着されなかったNOxを3元触媒において浄化処理することができ、NOx浄化性能を向上させることができる。
第7の発明によれば、NSR触媒が酸素雰囲気下における活性発現温度に達した場合に、該NSR触媒に酸素が導入される。NSR触媒においては、酸素雰囲気下において活性が発現する温度領域が存在する。このため、本発明によれば、NSR触媒に酸素を導入することにより、NSR触媒における吸蔵反応を促進させることができ、NOxの吸蔵性能を向上させることができる。
第8の発明によれば、NSR触媒が酸素雰囲気下における活性発現温度に達した場合に、NOx保持材へのオゾンの導入が停止される。かかる領域においては、酸素が導入されることによりNOxの吸蔵反応が促進されているため、必ずしもオゾンを導入する必要がない。このため、本発明によれば、オゾンの使用を抑制することにより、システム効率を向上させることができる。
また、NSR触媒において、酸素雰囲気下における活性が失われた後は、酸素を導入してもNOx吸蔵反応を促進させることはできない。第9の発明によれば、NSR触媒が酸素雰囲気下における活性が失われる活性喪失温度に達した場合に、該NSR触媒への酸素の導入が停止されるので、該NSR触媒内をストイキ雰囲気にすることができ、該NSR触媒においてNOxを効果的に浄化することができる。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。なお、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1の構成を説明するための図を示す。図1に示すとおり、本実施の形態の排気ガス浄化装置10は、内燃機関(以下、単に「エンジン」とも称す)
12に取り付けられている。
エンジン12の排気側には、排気管14が接続されている。排気管14の途中には、排気浄化触媒20が配置されている。排気浄化触媒20の内部には、セラミックス担体上に貴金属である白金(Pt)と炭酸バリウム(BaCO)とが担持されたNOx吸蔵還元型触媒22(以下「NSR触媒22」と称す)が配置されている。PtはCO、HC等の酸化反応、或いはNOxの還元反応を活性させる活性点として機能する。また、BaCOは、NOxを硝酸塩として吸蔵するNOx吸蔵剤として機能する。尚、以下、PtまたはCuが担持された担体を「触媒」と、BaCOが担持された担体を「NOx保持材」と称す。
また、排気浄化触媒20内部におけるNSR触媒22の上流側には、オゾンを吸着するオゾン吸着材24が配置されている。オゾン吸着材24はオゾンを吸着するシリカゲルを主成分として構成されている。また、オゾン吸着材24には温度センサ26が配置されている。
本実施の形態の排気ガス浄化装置10は、オゾン供給装置30を備えている。オゾン供給装置30は、空気口32から導入された酸素を利用してオゾン(O)を生成し、オゾン噴射口34から噴射する仕組みになっている。また、オゾン供給装置30は、空気口32から導入された空気をそのままオゾン噴射口34から噴射することもできる。オゾン噴射口34はオゾン吸着材24の上流側に配置され、下流に向けてオゾンを噴射するように配置されている。尚、オゾン供給装置30の構成および機能等に関しては、本発明の主要部ではなく、かつ、公知の技術であるため、その詳細な説明を省略する。
本実施の形態のシステムは、図1に示すとおり、ECU(Electronic Control Unit)50を備えている。ECU50の出力部には、上述したオゾン供給装置30が接続されている。ECU50の入力部には、上述した温度センサ26の他、エンジン12の運転条件および運転状態を検出するための種々のセンサ類が接続されている。ECU50は、入力された各種の情報に基づいてオゾンの噴射時期および噴射量を算出し、オゾン供給装置30を駆動する。
[実施の形態1の動作]
(オゾンを利用したNOx吸蔵還元動作)
次に、図2および図3を参照して、本実施形態の動作について説明する。排気浄化触媒20の内部に配置されたNSR触媒22の触媒上では、NOxがHC、或いはCOと反応し、N、HO、CO等に分解される。これにより、排気ガスに含まれるNOxを効果的に浄化することとしている。しかしながら、NSR触媒22が活性温度に達していない内燃機関12の冷間始動時においては、3元活性が低く、排気ガスに含まれるNOxを浄化できない。
そこで、本実施の形態においては、浄化できないNOxを吸蔵して、大気に放出される事態を抑制することとする。NOxを吸蔵する手段としては、排気ガスにオゾンが導入される。より具体的には、エンジン12の冷間始動時に、オゾン供給装置30にて生成されたオゾンが、オゾン噴射口34からNSR触媒22に向けて噴射される。
図2はNOxの吸蔵反応を説明するための模式図であり、NSR触媒22の内部を拡大して示す図である。この図に示すとおり、排気浄化触媒20が低温である触媒活性前において、NOxは気相でオゾンと反応し酸化される。より具体的には、以下に示す反応が起きる。
NO+O→NO+O ・・・(1)
NO+O→NO+O ・・・(2)
NO+NO→N ・・・(3)
(NO+NO←N
NO、NO、或いはNに酸化されたNOxは、NOx保持材にBa(NO等の硝酸塩として吸蔵される。これにより、NOxを効果的に吸蔵することができ、排気浄化触媒20の3元活性発現前において、NOxが大気中に放出されてしまう事態を効果的に抑制することができる。
吸蔵されたNOxは、NSR触媒22が活性した後に、排気ガスに含まれるHC等の還元剤と反応し浄化される。図3はNOxの還元反応を説明するための模式図であり、NSR触媒22の内部を拡大して示す図である。この図に示すとおり、触媒活性後において、吸着されたNOxが排気ガスに含まれるHC等の還元剤により還元され、N、HO、CO等に分解される。このように、NOxの吸蔵および還元反応を効率よく行うことにより、触媒活性前に吸蔵されたNOxを効果的に浄化することができる。
また、上式(1)および(2)に示すオゾンの気相反応によれば、触媒上でなくてもNOxを酸化させることができるため、例えば、排気浄化触媒20の内部でNOx吸蔵剤と貴金属とを分離担持することも可能となる。これにより、貴金属にとって触媒毒となるNOx吸蔵剤を分離することができ、触媒における浄化効率を向上させることができる。
尚、上述したNOx吸蔵反応においては、NO、NO、N、或いはこれらの窒素酸化物が水と反応することにより生成されたHNOの形態であれば吸蔵可能であるが、NOの形態によるNOx吸蔵量には限界がある。このため、上式(2)の反応が活発に行われることにより、多くのNOをNOの形態にすることができれば、NOx吸蔵量を飛躍的に増大させることができる。
しかしながら、上式(2)の反応に必要な活性化エネルギは、上式(1)の反応に要するエネルギより高いため、上式(1)の反応が上式(2)の反応よりも優先して起きてしまう。このため、排気ガスに含まれるオゾンのモル量がNOのモル量よりも小さい場合には、上式(1)の反応までしか起きず、NOはNOまでしか酸化されないこととなる。
そこで、排気ガスに導入されるオゾンのモル量が、当該排気ガスに含まれるNOのモル量よりも大きくなるようにオゾン導入量を制御することとする。これにより、上式(2)の反応によりNOをNOまで酸化することができ、NOx吸蔵量を増大させることができる。
また、好ましくは、排気ガスに導入されるオゾンのモル量が、当該排気ガスに含まれるNOのモル量の2倍量以上になるようにオゾン導入量を制御することとすれば、大部分のNOをNOまで酸化することができ、NOx吸蔵量を飛躍的に増大させることができる。
(オゾン吸着材におけるオゾン吸着動作)
上述したとおり、本実施の形態においては、エンジン12の冷間始動時において、NSR触媒22に向けてオゾンが噴射される。これにより、NSR触媒22の3元活性発現前にエンジン12から排出されるNOxを効果的に吸蔵して、大気への放出を抑制することとしている。
しかしながら、エンジン12から排出されるNOx量は、当該エンジン12の運転状態等によって変化する。このため、多量のNOxが排出された場合においては、必要なオゾン量がオゾン発生器36の生成量を超えてしまうおそれがある。特に、エンジン12の始動直後からオゾンを生成する場合においては、オゾンの供給が追いつかず、NSR触媒22に吸蔵することができなかったNOxが、大気へ放出されてしまう。
そこで、本実施の形態においては、エンジン12の始動に先立って、オゾン発生器36を駆動し、オゾン吸着材24にオゾンを吸着させておくこととする。オゾン吸着材24はシリカゲルを主成分とし、低温でオゾンを吸着し高温で放出する性質を有する。低温時に吸着されたオゾンは、エンジン12が始動し排気ガスが排出されると、該排気ガスの熱を受けて脱離する。これにより、エンジン12の始動直後にオゾンをNOx保持材22に効率よく導入することができるので、エンジン12の始動直後のNOxを効率よく吸蔵することができる。
[実施の形態1における具体的処理]
図4は、図1に示すシステムにおいて、NOxを効率よく浄化するために実行するルーチンのフローチャートである。図4に示すルーチンでは、先ず、エンジン12が停止中か否かが判定される(ステップS100)。上記ステップS100において、エンジンが停止中でないと判定された場合には、本ルーチンは速やかに終了される。
一方、蒸気ステップS100において、エンジンが停止中であると判定された場合には、次のステップに移行し、オゾン吸着材24の温度Taが取得される(ステップS102)。ここでは、具体的には、温度センサ26の出力信号に基づいて算出される。
次に、上記ステップS102にて所得されたオゾン吸着材24の温度Taが、所定温度T1より小さいか否かが判定される(ステップS104)。温度T1は、オゾン吸着材24にオゾンを吸蔵しうる温度の上限値として予め特定された値が使用される。
上記ステップS104において、Ta<T1の成立が認められた場合には、オゾン吸着材24がオゾンを吸着することができる状態にあると判断され、次のステップに移行し、オゾン吸着材24上流にオゾンが添加される(ステップS106)。ここでは、具体的には、オゾン供給装置30が駆動され、オゾン噴射口34からオゾン吸着材24に向けてオゾンが噴射される。これにより、オゾン吸着材24にオゾンが吸着され、その後にエンジン12が始動される(ステップS108)。
一方、ステップS104において、Ta<T1の成立が認められない場合には、オゾン吸着材24にオゾンを吸着することができないと判断され、ステップS110に移行し、エンジン12が始動される。
以上説明したとおり、本実施の形態1によれば、エンジン12の始動に先立ってオゾン吸着材24に向けてオゾンが噴射される。このため、エンジン12の始動直後にオゾンをNOx保持材22に効率よく導入することができ、エンジン12の始動直後に排出されたNOxを効率よく吸蔵することができる。
また、本実施の形態1によれば、オゾン吸着材24にオゾンが吸着できる場合のみ、該オゾン吸着材24に向けてオゾンが噴射される。このため、無駄にオゾンを消費してしまう事態を効果的に抑制することができ、システム効率を向上させることができる。
ところで、上述した実施の形態1においては、排気浄化触媒20の内部に、セラミックス担体上に貴金属であるPtとNOx吸蔵剤として機能するBaCO3とが担持されたNSR触媒22が配置されているが、配置される触媒構成はこれに限られない。すなわち、上式(1)および(2)に示すオゾンの気相反応によれば、触媒上でなくてもNOxを酸化させることができるため、例えば、該NSR触媒22の内部でNOx吸蔵剤と貴金属とを分離担持することも可能となる。より具体的には、例えば、NOx吸蔵剤と貴金属とを、担体の上流側と下流側とに分離して担持する構成としてもよい。
図5は、排気浄化触媒20の変形例として適用可能な排気浄化触媒60の内部構成を示す図である。この図に示すとおり、排気浄化触媒60の内部には、オゾン吸着材24の下流側にNOx保持材62が配置されている。また、NOx保持材62のさらに下流側には、3元触媒64が配置されている。
このような構成によれば、貴金属が担持された3元触媒64と、貴金属にとって触媒毒となるNOx吸蔵剤が担持されたNOx保持材62とが別々に配置されるため、触媒の浄化効率を向上させることができる。また、3元触媒64がNOx保持材62よりも下流に配置されるので、3元触媒64の活性がある程度発現した後は、NOx保持材62に吸蔵できなかったNOxを、3元触媒64において浄化処理することができ、NOx浄化性能を向上させることができる。
また、NSR触媒22の内部構造は、NOx吸蔵剤と貴金属とを、担体の上流側と下流側とに分離して担持する構造だけでなく、担体の上層側と下層側とに分離して担持する構造としてもよい。尚、層状に分離担持する場合には、貴金属をNOx吸蔵剤の上層に配置し、NOx吸蔵剤から放出されるNOxを該貴金属により還元する構成が好ましい。
また、上述した実施の形態1においては、オゾン吸着材24としてシリカゲルが材料として使用されているが、オゾン吸着材24の構成はこれに限られない。すなわち、オゾンを吸着することができるのであればシリカゲルに限らず、オゾン吸着剤として機能する他の材料を必要に応じて使用する構成としてもよい。
また、上述した実施の形態1においては、オゾン供給装置30によりオゾンを生成し、オゾン噴射口34から排気浄化触媒20に向けて噴射することとしているが、オゾン供給装置30の構成はこれに限られない。すなわち、排気浄化触媒20に導入される排気ガスにオゾンを添加できるのであれば、オゾン発生器を排気管14に配置する構成でもよいし、オゾン供給装置30から排気浄化触媒20の上流の排気管14にオゾンを導入する構成でもよい。
また、上述した実施の形態1においては、NOx吸蔵剤としてBaCOが使用されているが、材料はこれに限られない。すなわち、Na,K,Cs,Rbなどのアルカリ金属、Ba,Ca,Srなどのアルカリ土類金属、Y,Ce,La,Prなどの希土類元素を必要に応じて用いることとしてもよい。また、触媒の材料に関してもPtに限定されず、貴金属材料であるRh,Pd等を必要に応じて用いることとしてもよい。
尚、上述した実施の形態1においては、ECU50が、上記ステップS106の処理を実行することにより、前記第1または2の発明における「第1オゾン導入手段」が実現されている。
また、上述した実施の形態1においては、温度センサ26が、前記第2の発明における「オゾン吸着材温度取得手段」に相当している。
実施の形態1についての評価試験
[実験装置の構成]
次に、図6乃至図9を用いて、実施の形態1に示す発明の効果を確認するために行った評価試験について説明する。図6は、本評価試験の実験装置の構成を説明するための図である。図6に示すとおり、本実験装置はモデルガス発生器100を備えている。モデルガス発生器100は複数の種類のガスボンベ102から供給されるガスを混合させて、内燃機関から排出される排気ガスの模擬ガスを生成することができる。
モデルガス発生器100の下流には触媒試験体200が配置されている。触媒試験体200の周囲には、触媒試験体200を所望の温度に制御するための電気炉が配置されている。触媒試験体200の具体的な構成については説明を後述する。
触媒試験体200の下流には、排気ガス分析計110、112、およびオゾン分析計114が接続されている。モデルガス発生器100にて生成された模擬ガスは、触媒試験体200の内部を通過した後に、これらの分析計においてその成分が分析される。
また、図6に示す実験装置は、触媒試験体200の上流にオゾンを含む注入ガスを導入するための装置を備えている。より具体的には、本実験装置は酸素ボンベ122を備えている。酸素ボンベ122の下流には、流量制御ユニット124を介してオゾン発生器120が接続されている。オゾン発生器120は、酸素ボンベ122から供給される酸素を用いてオゾンを生成する装置である。オゾン発生器120は、オゾン分析計126、および流量制御ユニット128を介して触媒試験体200の上流に接続されている。また、酸素ボンベ122は、別途設けられた流量制御ユニット130を介して、直接オゾン分析計126の上流に接続されている。このような構成によれば、注入ガスに含まれるオゾン量と酸素量を個別に制御することが可能となる。
尚、本評価試験の実験装置において使用される測定機器を以下に示す。
オゾン発生器120 :岩崎電気 OP100W
オゾン分析計126 :荏原実業 EG600
オゾン分析計114 :荏原実業 EG2001B
排気ガス分析計110 :堀場製作所 MEXA9100D
(HC、CO、NOxを計測)
排気ガス分析計112 :堀場製作所 VAI−510
(COを計測)
次に、触媒試験体200の具体的な構成について詳細に説明する。図7は、本実験装置の触媒試験体200の内部を模式的に示す断面図である。本評価試験においては、触媒試験体200として、実験1においては触媒試験体200aを、実験2においては触媒試験体200bを使用することとした。図7(a)は、実験1に使用される触媒試験体200aの内部を模式的に示す断面図である。図7(a)に示すとおり、触媒試験体200aの石英管202の内部には、上流に触媒サンプル204が、下流に触媒サンプル206が配置されている。触媒サンプル204はシリカゲルペレット10gを使用した。触媒サンプル206は以下の手順で作成した。
(触媒サンプル206の作成手順)
先ず、φ30mm×L50mm、4mil/400cpsiのコージェライト製ハニカムに、γ−Alをコートした。コート量は120g/Lである。次いで、ここに酢酸バリウムを吸水担持し、500℃で2時間焼成した。酢酸バリウムの担持量は0.1mol/Lである。この触媒を、炭酸水素アンモニウムを含む溶液に浸漬処理し、250℃で乾燥させた。さらに、ジニトロジアンミン白金を含む水溶液を用いてPtを担持し、乾燥後、450℃で1時間焼成した。Ptの担持量は2g/Lである。
一方、図7(b)は、実験2に使用される触媒試験体200bの内部を模式的に示す断面図である。図7(b)に示すとおり、触媒試験体200bの石英管202の内部には、上流に触媒サンプル208が、下流に触媒サンプル206が配置されている。触媒サンプル208はφ約3mmの石英ガラスの棒をL約6mmにカットした石英ペレット10gを使用した。
[実験条件]
本評価試験における実験条件を以下に示す。
温度 :−10℃〜100℃の範囲で制御
温度上昇速度 :10℃/min.
模擬ガス組成 :C(1000ppm)
CO(6500ppm)
NO(1500ppm)
(7000ppm)
CO(10%)
O(3%)
残部 N
模擬ガス流量 :30L/min.
注入ガス組成 :O(30000ppm)
残部 O
注入ガス流量 :6L/min.
[試験方法]
触媒試験体200周囲に配置された電気炉を低温側から昇温させ実験を行った。実験は触媒試験体200aを使用する実験1と触媒試験体200bを使用する実験2とを行った。先ず、触媒サンプル204(実験2においては触媒サンプル208、以下同じ)の部分を石英間202の外側からドライアイスを押し付けて冷却した。次いで、触媒サンプル204の温度を熱電対で計測しながら−23℃から−17℃の範囲に保ち、注入ガスを5分間注入しオゾンを吸着させた。オゾンを吸着させた後、−10℃から100℃の範囲で模擬ガスと注入ガスとを流し、その間の浄化率を計測した。浄化率は、試験時間内に触媒試験体200に導入されたNOx量(以下、「導入NOx量」と称す)から、触媒試験体200の下流に排出されたNOx量(以下、「排出NOx量」と称す)を差し引いた値を、導入NOx量で除算することにより100分率で算出した。
導入NOx量=模擬ガス中のNOx濃度×模擬ガス流量×試験時間 ・・・(4)
排出NOx量=触媒200下流のNOx濃度×ガス流量(模擬ガス+注入ガス)×試験時間 ・・・(5)
浄化率=(導入NOx量−排出NOx量)/導入NOx量×100 ・・・(6)
また、本試験においては、更に、上述した注入ガスを流しオゾンを吸着させる工程を行わず、−10℃から100℃の範囲で模擬ガスと注入ガスとを流す工程のみ行い、その間の浄化率を計測する実験を行った。実験は触媒試験体200aを使用する実験3と触媒試験体200bを使用する実験4とについて行った。
[試験結果]
図8は、実験1および実験2における各種成分の浄化率を示す図である。図8に示すとおり、実験1に使用された触媒試験体200aの方が、触媒試験体200bに比してNOx、HC、COのいずれに関しても浄化率が優れていることが確認される。これにより、NSR触媒の上流にオゾン吸着材を配置する効果が確認できる。
また、図9は、実験3および実験4における各種成分の浄化率を示す図である。図9と図8とを比較すると、同じ触媒試験体を使用していても、予めオゾンを吸着させた図8の触媒試験体の方が、図9の触媒試験体に比してNOx、HC、COのいずれに関しても浄化率が優れていることが確認される。これにより、予めオゾンを吸着させることの効果が確認できる。
実施の形態2.
[実施の形態2の特徴的構成]
次に、図10および11を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。図10は、実施の形態2の構成を説明するための図を示す。尚、図10に示す排気ガス浄化装置40において、図1に示す排気ガス浄化装置10と共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図10に示すとおり、本実施の形態の排気ガス浄化装置40は、排気管14の途中に、排気浄化触媒42が配置されている。排気浄化触媒42の内部において、オゾン吸着材24の上流側には、該オゾン吸着剤24に向かってオゾンを噴射するためのオゾン噴射口34が配置されている。また、オゾン吸着材24の下流側且つNSR触媒22の上流側には、該NSR触媒22に向かってオゾンを噴射するためのオゾン噴射口44が配置されている。
本実施の形態の排気ガス浄化装置40は、オゾン供給装置30を備えている。オゾン噴射口34の上流端とオゾン噴射口44の上流端とは切替弁46を介してオゾン供給装置30に接続されている。切替弁46は、オゾン供給装置30から供給されたオゾンを何れかの噴射口に流すための制御弁である。また、NSR触媒22には温度センサ48が配置されている。
[実施の形態2の特徴的動作]
上述した実施の形態1の排気ガス浄化装置10においては、エンジン12の始動に先立ってオゾン吸着材24に向けてオゾンが噴射され、該オゾン吸着材24にオゾンが吸着される。エンジン12が始動すると吸着していたオゾンが脱離するため、オゾンが不足しがちな始動時において、NSR触媒22に効率よくオゾンを導入することができる。
ここで、本実施の形態に使用されるオゾン吸着材24の主成分であるシリカゲルは、オゾンだけでなく炭化水素(HC)も吸着してしまう。このため、エンジン12が始動し、排気ガスが排気浄化触媒42内部に導入されると、該オゾン吸着材24に排気ガス中に含まれるHCが吸着してしまう。このため、エンジン12の始動後において、オゾン噴射口34からオゾンを導入しようとすると、吸着していたHCの酸化反応に当該オゾンが消費されてしまうため、NSR触媒22に効率よくオゾンを導入することができない。
そこで、本実施の形態2においては、エンジン12の始動後においては、オゾン吸着材24の下流に配置されたオゾン噴射口44からNSR触媒22に向かってオゾンを噴射することとする。これにより、導入されたオゾンがオゾン吸着材24に吸着しているHCの酸化反応により消費されてしまう事態を効果的に抑制することができる。
また、NSR触媒22においては、酸素雰囲気下において活性が発現する温度領域が存在する。かかる領域に関しては、酸素を導入することによりNSR触媒22におけるNOx吸蔵反応を促進することができる。そこで、本実施の形態においては、NSR触媒22の温度が酸素雰囲気下における活性発現温度領域にある場合に、オゾンに替えて酸素を導入することとする。これにより、オゾンの使用量を抑制しつつ、NSR触媒22におけるNOxの吸蔵性能を向上させることができる。
[実施の形態2における具体的処理]
図11は、図10に示すシステムにおいて、NOxを効率よく浄化するために実行するルーチンのフローチャートである。図11に示すルーチンでは、先ず、エンジン12が停止中か否かが判定される(ステップS200)。上記ステップS200においてエンジン12が停止中であると判定された場合には、次のステップに移行し、オゾン吸着材24の温度Taが取得される(ステップS202)。次に、上記ステップS202において所得されたオゾン吸着材24の温度Taが、所定温度T1より小さいか否かが判定される(ステップS204)。上記ステップS204において、Ta<T1の成立が認められた場合には、オゾン噴射口34からオゾン吸着材24に向かってオゾンが添加される(ステップS206)。次いで、エンジン12が始動される(ステップS208)。上記ステップS200乃至S208では、具体的には、図4に示すステップS100乃至S108と同様の処理が実行される。
上記ステップS208における処理の後、または上記ステップS200においてエンジン12が停止中でないと判定された場合には、次のステップに移行し、NSR触媒22の温度Tbが取得される(ステップS210)。ここでは、具体的には、温度センサ48の出力信号に基づいて算出される。
次に、上記ステップS210にて所得されたNSR触媒22の温度Tbが、所定温度T2より小さいか否かが判定される(ステップS212)。温度T2は、酸素雰囲気下においてNSR触媒22の活性が発現する温度であり、NSR触媒22の吸蔵特性に基づいて予め特定された値が使用される。
上記ステップS212において、Tb<T2の成立が認められた場合には、NSR触媒22において、酸素雰囲気下における活性は発現しておらず、オゾンを利用した吸蔵反応が活発に行われる範囲であると判断され、次のステップに移行し、NSR触媒22にオゾンが添加される(ステップS214)。ここでは、具体的には、切替弁46が制御されることにより、オゾン供給装置30により生成されたオゾンが、オゾン吸着材24の下流に配置されたオゾン噴射口44からNSR触媒22に向かって噴射される。
一方、上記ステップS212において、Tb<T2の成立が認められない場合には、NSR触媒22の酸素雰囲気下における活性発現温度に達していると判断され、次のステップに移行し、上記ステップS210にて取得されたNSR触媒22の温度Tbが、所定温度T3より小さいか否かが判定される(ステップS216)。温度T3はNSR触媒22の酸素雰囲気下における活性が失われる温度であり、NSR触媒22の吸蔵特性に基づいて予め特定された値が使用される。
上記ステップS216において、Tb<T3の成立が認められた場合には、NSR触媒22の酸素雰囲気下における活性が発現している領域であると判断され、次のステップに移行し、NSR触媒22へのオゾンの添加が停止され、替わりに酸素の添加が開始される(ステップS218)。ここでは、具体的には、先ず、オゾン供給装置30によるオゾンの供給が停止される。次いで、空気口32からオゾン供給装置30に導入された空気がオゾン噴射口44からNSR触媒22に向かって噴射される。これにより、NSR触媒22周囲が酸素過剰雰囲気となり、NSR触媒22におけるNOx吸蔵反応が促進される。
一方、上記ステップS216において、Ts<T2の成立が認められない場合には、NSR触媒22の酸素雰囲気下における活性が失われたと判断され、次のステップに移行し、オゾン供給装置30が停止され、NSR触媒22への空気の添加が停止される(ステップS220)。これにより、NSR触媒22周囲がストイキ雰囲気となり、該NSR触媒22においてNOxが浄化される。
以上説明したとおり、本実施の形態2によれば、エンジン12の始動に先立ってオゾン吸着材24に向けてオゾンが噴射される。このため、エンジン12の始動直後にオゾンをNOx保持材22に効率よく導入することができ、エンジン12の始動直後のNOxを効率よく吸蔵することができる。
また、本実施の形態2によれば、エンジンの始動後は、オゾン吸着材24の下流に配置されたオゾン噴射口44からNSR触媒22に向かってオゾンが噴射される。このため、
導入されたオゾンがオゾン吸着材24に吸着しているHCの酸化反応により消費されてしまう事態を効果的に抑制することができる。
また、本実施の形態2によれば、オゾン吸着材24にオゾンが吸着できる場合のみ、該オゾン吸着材24に向けてオゾンが噴射される。このため、無駄にオゾンを消費してしまう事態を効果的に抑制することができ、システム効率を向上させることができる。
ところで、上述した実施の形態2においては、オゾン吸着材24としてシリカゲルが材料として使用されているが、オゾン吸着材24の構成はこれに限られない。すなわち、オゾンを吸着することができるのであればシリカゲルに限らず、オゾン吸着剤として機能する他の材料を必要に応じて使用する構成としてもよい。
また、上述した実施の形態2においては、オゾン供給装置30によりオゾンを生成し、オゾン噴射口34或いはオゾン噴射口44から排気浄化触媒42に向けて噴射することとしているが、オゾン供給装置30の構成はこれに限られない。すなわち、排気浄化触媒42に導入される排気ガスにオゾンを添加できるのであれば、オゾン発生器を排気管14に配置する構成でもよいし、オゾン供給装置30から排気浄化触媒20の上流の排気管14にオゾンを導入する構成でもよい。
また、上述した実施の形態2においては、NOx吸蔵剤としてBaCOが使用されているが、材料はこれに限られない。すなわち、Na,K,Cs,Rbなどのアルカリ金属、Ba,Ca,Srなどのアルカリ土類金属、Y,Ce,La,Prなどの希土類元素を必要に応じて用いることとしてもよい。また、触媒の材料に関してもPtに限定されず、貴金属材料であるRh,Pd等を必要に応じて用いることとしてもよい。
また、上述した実施の形態2においては、NSR触媒22の活性発現温度T1および活性喪失温度T2とNSR触媒22の温度Tbを比較することにより、オゾン或いは酸素の導入、停止を制御することとしているが、比較に使用する所定値はT1、T2に限られない。すなわち、酸素を導入した場合の吸蔵性能とオゾンを導入した場合の吸蔵性能とを詳細に比較することにより特定された最適な切替温度を使用することとしてもよい。
ところで、上述した実施の形態2においては、排気浄化触媒42の内部に、セラミックス担体上に貴金属であるPtとNOx吸蔵剤として機能するBaCO3とが担持されたNSR触媒22が配置されているが、配置される触媒構成はこれに限られない。すなわち、上式(1)および(2)に示すオゾンの気相反応によれば、触媒上でなくてもNOxを酸化させることができるため、例えば、該NSR触媒22の内部でNOx吸蔵剤と貴金属とを分離担持することも可能となる。より具体的には、NOx吸蔵剤と貴金属とを、担体の上流側と下流側とに分離して担持する構成としてもよいし、担体を上層側と下層側に分離して担持する構成としてもよい。尚、層状に分離担持する場合には、貴金属をNOx吸蔵剤の上層に配置し、NOx吸蔵剤から放出されるNOxを該貴金属により還元する構成が好ましい。
尚、上述した実施の形態2においては、ECU50が、上記ステップS206の処理を実行することにより、前記第1の発明における「第1オゾン導入手段」が実現されている。
また、上述した実施の形態2においては、温度センサ26が、前記第2の発明における「オゾン吸着材温度取得手段」に相当している。
また、上述した実施の形態2においては、ECU50が、上記ステップS214の処理を実行することにより、前記第3の発明における「第2オゾン導入手段」が実現されている。
また、上述した実施の形態2においては、ECU50が、上記ステップS210の処理を実行することにより、前記第7の発明における「NOx吸蔵還元型触媒温度取得手段」が、上記ステップS218の処理を実行することにより、前記第7の発明における「酸素導入手段」が、それぞれ実現されている。
また、上述した実施の形態2においては、ECU50が、上記ステップS218の処理を実行することにより、前記第8の発明における「第2オゾン導入手段」が実現されている。
また、上述した実施の形態2においては、ECU50が、上記ステップS220の処理を実行することにより、前記第9の発明における「酸素導入手段」が実現されている。
本発明の実施の形態1の構成を説明するための図である。 オゾンを利用したNOxの吸蔵反応を説明するための模式図である。 NOxの還元反応を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 排気浄化触媒20の構成の変形例として、排気浄化触媒60の構成を説明するための図である。 実施の形態1の評価試験の実験装置の構成を説明するための図である。 触媒試験体200の内部を模式的に示す断面図である。 実験1および実験2における各種成分の浄化率を示す図である。 実験3および実験4における各種成分の浄化率を示す図である。 本発明の実施の形態2の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 排気ガス浄化システム
12 内燃機関(エンジン)
14 排気管
20 排気浄化触媒
22 NOx吸蔵触媒
24 オゾン吸着材
26 温度センサ
30 オゾン供給装置
32 空気口
34 オゾン噴射口
40 排気ガス浄化装置
42 排気浄化触媒
44 オゾン噴射口
46 切替弁
48 温度センサ
50 ECU(Electronic Control Unit)
100 モデルガス発生器
102 ガスボンベ
110、112 排気ガス分析計
114 オゾン分析計
120 オゾン発生器
122 酸素ボンベ
124、128、130 流量制御ユニット
126 オゾン分析計
200 触媒試験体
202 石英管
204、206、208 触媒サンプル

Claims (9)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられた排気ガス浄化装置であって、
    NOx保持材と、
    前記NOx保持材から脱離したNOxが流通する通路上に配置された3元触媒と、
    前記NOx保持材の上流に配置され、オゾンを吸着するオゾン吸着材と、
    前記オゾン吸着材にオゾンを導入する第1オゾン導入手段と、を備え、
    前記第1オゾン導入手段は、前記内燃機関の始動に先立って、前記オゾン吸着材にオゾンを導入することを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化装置。
  2. 前記オゾン吸着材の温度を取得するオゾン吸着材温度取得手段を更に備え、
    前記第1オゾン導入手段は、前記オゾン吸着材の温度が、前記オゾン吸着材にオゾンを吸着しうる温度の上限値以下である場合に、前記オゾン吸着材にオゾンを導入することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
  3. 前記オゾン吸着材の下流、且つ前記NOx保持材の上流にオゾンを導入する第2オゾン導入手段を更に備え、
    前記第2オゾン導入手段は、前記内燃機関の始動後にオゾンを導入することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
  4. 前記オゾン吸着材は、シリカゲルを成分に含むことを特徴とする請求項3記載の排気ガス浄化装置。
  5. 前記NOx保持材と前記3元触媒とは、一体化されたNOx吸蔵還元型触媒であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
  6. 前記NOx保持材と前記3元触媒とは別体であって、
    前記NOx保持材は、前記3元触媒の上流に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
  7. 前記NOx保持材と前記3元触媒とは、一体化されたNOx吸蔵還元型触媒であり、 前記NOx吸蔵還元型触媒の上流に酸素を導入する酸素導入手段と、
    前記NOx吸蔵還元型触媒の温度を取得するNOx吸蔵還元型触媒温度取得手段と、を更に備え、
    前記酸素導入手段は、前記NOx吸蔵還元型触媒が酸素雰囲気下における活性発現温度に達した場合に、酸素を導入することを特徴とする請求項5記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
  8. 前記第2オゾン導入手段は、前記NOx吸蔵還元型触媒が酸素雰囲気下における活性発現温度に達した場合に、オゾンの導入を停止することを特徴とする請求項7記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
  9. 前記酸素導入手段は、前記NOx吸蔵還元型触媒が酸素雰囲気下における活性喪失温度に達した場合に、酸素の導入を停止することを特徴とする請求項7または8記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
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