JP4715485B2 - Led駆動装置 - Google Patents
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Description
このため、従来のLED駆動装置では、LEDを点灯するために、電池の電圧と、その電池で動作するチャージポンプ回路の昇圧電圧とを、選択的に切り換えて使用するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、チャージポンプ回路の昇圧動作による使用にいったん切り換えられると、例えば、その動作中に電池電圧が上昇したり、温度変化などによってLEDの順方向降下電圧が低下したり、LED の駆動電流自体を変化させたような場合には、昇圧動作を停止させても所望電流でLEDが駆動可能であるにも関わらず、その昇圧動作の停止が可能であるかの判定が困難となる。
従って、チャージポンプ回路の昇圧動作の切り換えをLEDに流れる電流で行う場合には、その昇圧動作の期間中には、例えば定期的に昇圧動作を停止し、その昇圧動作が必要な場合には昇圧動作を再開することが考えられる。
そこで、本発明の目的は、上記の点に鑑み、チャージポンプ回路の昇圧動作の切り換えをLEDに流れる電流で行う場合において、その昇圧動作の期間中に昇圧動作の停止と再開が必要な場合に、LEDのちらつきを防止できるようにしたLED駆動装置を提供することにある。
すなわち、第1の発明は、直流電源を用いてLEDを点灯、または前記直流電源で動作するチャージポンプ回路の昇圧動作により前記LEDを点灯するLED駆動装置であって、前記LEDを所望の設定電流で点灯するようにLEDを駆動するLED駆動回路と、前記LEDに流れる電流が設定値以下か否かを判定し、設定値以下の場合には電流不足信号を出力する電流判定回路と、前記チャージポンプ回路の昇圧動作中に、その昇圧動作を停止させる昇圧停止信号を生成する昇圧停止信号発生回路と、前記電流判定回路から電流不足信号が出力されるときに前記チャージポンプ回路を昇圧動作させ、前記昇圧停止信号発生回路から昇圧停止信号が出力されるときに前記チャージポンプ回路の昇圧動作を停止させ、その停止時に、前記電流不足信号が出力されない場合にはその昇圧動作をそのまま停止させる一方、前記電流不足信号が出力される場合にはその昇圧動作を再開させる制御回路と、前記チャージポンプ回路の昇圧動作を停止させたときに、前記チャージポンプ回路の電荷を放電させる放電処理部と、を備えている。
(第1実施形態)
本発明のLED駆動装置の第1実施形態の構成について、図1のブロック図を参照して説明する。
この第1実施形態に係るLED駆動装置は、液晶表示装置のバックライトなどに使用されるLEDを駆動するものであり、図1に示すように、LED駆動部1と、LED印加電圧発生部2と、昇圧停止信号発生回路3と、制御回路4と、放電処理部5とを備え、これらは2次電池などの直流電源6により動作するようになっている。
LED11−1〜11−n1は、液晶表示装置のバックライトなどに使用される場合には、白色LEDからなる。このLED11−1〜11−nの各アノードは共通接続され、その共通接続部にLED印加電圧発生部2の出力電圧V2が印加されるようになっている。また、LED11−1〜11−nのカソードは、それぞれ対応するLED駆動回路12−1〜12−nに接続されるようになっている。
電流判定回路13−1〜13−nは、それぞれ対応するLED11−1〜11−nの流れる電流をそれぞれ検出し、その各検出電流がその設定電流値以下の場合に、電流不足信号S1をそれぞれ昇圧要否判定回路14に出力するようになっている。
ここで、昇圧要否判定回路14は、例えば、電流判定回路13−1〜13−nのいずれからも電流不足信号S1が出力されない場合には昇圧不要信号を出力し、そのうちの少なくとも1つから電流不足信号S1が出力される場合には昇圧必要信号を出力する。
LED印加電圧発生部2は、チャージポンプ回路21と、このチャージポンプ回路21に並列に接続されるスイッチ22と、を備えている。
そして、チャージポンプ回路21が昇圧動作するときには、スイッチ22が開いた状態となって、その昇圧電圧がLED印加電圧発生部2の出力電圧V2となる。一方、チャージポンプ回路21が昇圧動作をしないときには、スイッチ22が閉じた状態となって、直流電源6の電圧V1がLED印加電圧発生部2の出力電圧V2となる。
昇圧停止信号発生回路3は、チャージポンプ回路21の昇圧動作中にその昇圧動作を一時的(強制的)に停止させる昇圧停止信号S3を生成するものであり、チャージポンプ回路21の昇圧動作中に、その昇圧停止信号S3を定期的(周期的)または非定期的(非周期的)に生成して出力するようになっている。
制御回路4は、昇圧要否判定回路14からの昇圧要否判定信号S2および昇圧停止信号発生回路3からの昇圧停止信号S3に基づき、チャージポンプ回路21の昇圧動作およびスイッチ22の開閉動作をそれぞれ制御するようになっている。この制御の詳細は、後述する。
昇圧放電回路51は、昇圧停止信号発生回路3からの昇圧停止信号S3に基づき、制御回路4がチャージポンプ回路21の昇圧動作を停止させるときに、昇圧停止信号発生回路3からの停止信号S4によってその昇圧電圧を強制的に所定電位(例えば、電位V1)まで放電させるようになっている。
次に、図1に示すLED駆動回路12−1〜12−nと、これらと一組となる各電流判定回路13−1〜13−nの具体的な構成について、第1〜第3の例について図2〜図4を参照して説明する。
図2は、第1の例であり、LED駆動回路12−1は、MOSトランジスタQ1、電流検出抵抗R1、および差動増幅回路A1から構成される。また、電流判定回路13−1は、差動増幅回路A2から構成される。
このような構成からなるLED駆動回路12−1では、LED11−1に流れる電流が設定電流値になるように、差動増幅回路A1がフィードバック制御をおこなう。すなわち、差動増幅回路A1は、電流検出抵抗R1に流れる電流による検出電圧が設定電流値に対応する設定電圧値VAになるように、MOSトランジスタQ1のゲート電圧を制御する(図2参照)。
図3は、第2の例であり、LED駆動回路12−1は図2の第1の例と同様に構成される。また、電流判定回路13−1は、差動増幅回路A3から構成される。
図4は、第3の例であり、LED駆動回路12−1は図2の第1の例と同様に構成される。また、電流判定回路13−1は、定電流源I2と、MOSトランジスタQ2と、抵抗R2と、インバータINVとから構成される。
さらに、抵抗R2の抵抗値R2と、LED駆動回路12−1を構成する抵抗R1の抵抗値R2との関係は、R2=R1×nになるように構成される。
この動作例では、チャージポンプ回路21の昇圧動作が開始され、その後に、直流電源5の電圧、温度、LEDの設定電流などに変化がないために、チャージポンプ回路21の昇圧動作が継続され、その昇圧電圧によりLED駆動部1が動作を継続する場合について説明する。
LED駆動回路12−1〜12−nは、LED11−1〜11−nに流れる各電流が各設定電流値になるように、LED11−1〜11−nの電流制御をそれぞれ行う。このため、LEDに流れる電流は例えば図5(D)に示す実線のようになり、その設定電流値は同図の破線のようになる。
そして、図5(A)に示すように昇圧停止信号S3が出力されると(Hレベルになると)、制御回路4は、チャージポンプ回路21の昇圧動作を一時的に停止させ、これと同時にスイッチ22を閉じる。
このため、チャージポンプ回路21の充電電荷は、その昇圧放電回路51により強制的に放電されるので、その昇圧電圧V2は短時間に低下する。また、このときには、放電判定回路52は、その昇圧電圧V2を直流電源6の電源電圧V1と比較し、昇圧電圧V2が電源電圧V1まで低下したときに放電停止信号S5を出力する。
ところで、上述のように、チャージポンプ回路21の昇圧電圧V2の低下に伴い、電流判定回路13−1〜13−nは、電流不足信号S1をそれぞれ出力し、これらが昇圧要否判定回路14に入力される。これにより、昇圧要否判定回路14から出力される昇圧要否判定信号S2は、再びLレベルからなる昇圧必要信号となる(図5(B)参照)。
なお、以上の説明では、チャージポンプ回路21の昇圧動作が開始され、その後に、チャージポンプ回路21の昇圧動作が継続される場合について説明したが、その昇圧動作が不要の場合には、チャージポンプ回路21は昇圧動作を停止する。
この場合には、図6(A)に示すように昇圧停止信号S3が出力されると(Hレベルになると)、制御回路4は、チャージポンプ回路21の昇圧動作を一時的に停止させ、これと同時にスイッチ22を閉じる。
これは、チャージポンプ回路21は、昇圧電圧の平滑用コンデンサ(図示せず)を含むので、昇圧動作を停止しても、そのコンデンサの充電電荷はすぐには放電されず、LED11−1〜11−nの発光などの回路の消費電流、自然放電を待たねばならないからである。
そこで、放電に必要な放電時間をT2(図6(C)参照)とすると、昇圧停止信号S3の期間T3(図6(A)参照)は、T3>T2とする必要がある。
そして、LEDが設定電流よりも少ない電流で発光している期間T1は、昇圧立ち上がり時間をT4とすると(図6(C)参照)、最大で以下の(1)式のようになる。
以上により、LEDが設定電流よりも少ない電流で発光している期間T1は、T1>T3になることがあり得る。
つまり、LEDのちらつきを防止するために、(1)式の期間T1を単純に短くしようとすれば、電流判定回路13−1〜13−nが誤判定、すなわち昇圧要否判定回路14が誤判定を行う可能性が高くなり、その誤判定を防ぐため十分な放電時間T2をとれば、LEDのちらつきが発生するという可能性がある。
以上のように、この第1実施形態では、LEDに流れる電流が所定値以下の場合にチャージポンプ回路21の昇圧動作を行い、その昇圧電圧によりLEDを点灯させるようにした。また、その昇圧動作の期間中には、定期的または非定期的に昇圧動作を強制停止し、その昇圧動作が不要な場合には昇圧動作を停止し、その昇圧動作が必要な場合には昇圧動作を再開するようにした。
ここで、各種の条件とは、昇圧動作中において、直流電源の電圧が上昇する場合、温度変化によりLEDの順方向電圧が低下する場合、またはLEDに流れる設定電流が変更される場合、などである。
従って、この第1実施形態によれば、LED11−1〜11−nのちらつきを防止しつつ、電流判定回路13−1〜13−nの誤判定、すなわち昇圧要否判定回路14の誤判定を防止できる。
本発明のLED駆動装置の第2実施形態の構成について、図7のブロック図を参照して説明する。
この第2実施形態に係るLED駆動装置は、図1に示す第1実施形態の放電処理部5の構成を図7に示すように具体化したものであり、その放電処理部5を除く他の部分の各部の構成は第1実施形態の各部の構成と同様である。従って、第1実施形態と同一の構成要素には同一符号を付すことにより、その説明は省略する。
図7の放電処理部5は、図1の放電処理部5と同様に、昇圧放電回路51と放電判定回路52とからなる。
MOSトランジスタQ10と抵抗R10とは直列に接続され、MOSトランジスタQ10のソース側が接地され、抵抗R10の一端側がLED印加電圧発生部2の出力端子(出力ライン)に接続されている。
いま、チャージポンプ回路21が昇圧動作中であり、その動作中に、昇圧停止信号発生回路3から昇圧停止信号S3が出力されたものとする。これによって、制御回路4は、チャージポンプ回路21の昇圧動作を一時的に停止させ、これと同時にスイッチ22を閉じる。
以上のように、この第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用、効果を実現できる。
本発明のLED駆動装置の第3実施形態の構成について、図8のブロック図を参照して説明する。
この第3実施形態に係るLED駆動装置は、図1に示す第1実施形態の放電処理部5の構成を図8に示すように具体化したものであり、その放電処理部5を除く他の部分の各部の構成は第1実施形態の各部の構成と同様である。従って、第1実施形態と同一の構成要素には同一符号を付すことにより、その説明は省略する。
図8の放電処理部5は、図1の放電処理部5と同様に、昇圧放電回路51と放電判定回路52とからなる。
MOSトランジスタQ20は、その両端がLED印加電圧発生部2の入力端子と出力端子とに接続されている。換言すると、その両端がチャージポンプ回路21の入力端子と出力端子とに接続され、その両端子間を短絡できるようになっている。
いま、チャージポンプ回路21が昇圧動作中であり、その動作中に、昇圧停止信号発生回路3から昇圧停止信号S3が出力されたものとする。これによって、制御回路4は、チャージポンプ回路21の昇圧動作を一時的に停止させ、これと同時にスイッチ22を閉じる。
以上のように、この第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用、効果を実現できる。
Claims (6)
- 直流電源を用いてLEDを点灯、または前記直流電源で動作するチャージポンプ回路の昇圧動作により前記LEDを点灯するLED駆動装置であって、
前記LEDを所望の設定電流で点灯するようにLEDを駆動するLED駆動回路と、
前記LEDに流れる電流が設定値以下か否かを判定し、設定値以下の場合には電流不足信号を出力する電流判定回路と、
前記チャージポンプ回路の昇圧動作中に、その昇圧動作を停止させる昇圧停止信号を生成する昇圧停止信号発生回路と、
前記電流判定回路から電流不足信号が出力されるときに前記チャージポンプ回路を昇圧動作させ、前記昇圧停止信号発生回路から昇圧停止信号が出力されるときに前記チャージポンプ回路の昇圧動作を停止させ、その停止時に、前記電流不足信号が出力されない場合にはその昇圧動作をそのまま停止させる一方、前記電流不足信号が出力される場合にはその昇圧動作を再開させる制御回路と、
前記チャージポンプ回路の昇圧動作を停止させたときに、前記チャージポンプ回路の電荷を放電させる放電処理部と、
を備えることを特徴とするLED駆動装置。 - 前記放電処理部は、
前記チャージポンプ回路の昇圧動作を停止させたときに、前記チャージポンプ回路の電荷を放電させて昇圧電圧を低下させる昇圧放電回路と、
前記チャージポンプ回路の昇圧電圧を前記直流電源の電源電圧と比較し、前記昇圧電圧が前記電源電圧まで低下したときに、前記昇圧放電回路の放電を停止させる放電判定回路と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のLED駆動装置。 - 前記昇圧停止信号発生回路は、前記昇圧停止信号と前記放電処理部が放電を行う放電信号とをそれぞれ生成するようになっており、前記昇圧停止信号は定期的または非定期的に出力するようになっており、かつ、前記放電信号は前記昇圧停止信号が出力されると同時に、またはそれよりも遅れて出力するようになっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のLED駆動装置。
- 直流電源を用いてLEDを点灯、または前記直流電源で動作するチャージポンプ回路の昇圧動作により前記LEDを点灯するLED駆動装置であって、
複数のLEDを所望の各設定電流で点灯するように、その各LEDをそれぞれ駆動する複数のLED駆動回路と、
前記各LEDに流れる電流が各設定値以下か否かをそれぞれ判定し、各設定値以下の場合には電流不足信号をそれぞれ出力する複数の電流判定回路と、
前記複数の電流判定回路からの電流不足信号に基づいて、前記チャージポンプ回路の昇圧動作の要否を判定し、その判定に応じて昇圧必要信号または昇圧不要信号を出力する昇圧要否判定回路と、
前記チャージポンプ回路の昇圧動作中にその昇圧動作を停止させる昇圧停止信号を生成する昇圧停止信号発生回路と、
前記昇圧要否判定回路から昇圧必要信号が出力されるときに前記チャージポンプ回路を昇圧動作させて前記LEDをそれぞれ点灯させ、前記昇圧停止信号発生回路から昇圧停止信号が出力されるときに前記チャージポンプ回路の昇圧動作を停止させ、その停止時に、前記昇圧不要信号が出力される場合にはその昇圧動作をそのまま停止させる一方、前記昇圧必要信号が出力される場合にはその昇圧動作を再開させる制御回路と、
前記チャージポンプ回路の昇圧動作を停止させたときに、前記チャージポンプ回路の電荷を放電させる放電処理部と、
を備えることを特徴とするLED駆動装置。 - 前記放電処理部は、
前記チャージポンプ回路の昇圧動作を停止させたときに、前記チャージポンプ回路の電荷を放電させて昇圧電圧を低下させる昇圧放電回路と、
前記チャージポンプ回路の昇圧電圧を前記直流電源の電源電圧と比較し、前記昇圧電圧が前記電源電圧まで低下したときに、前記昇圧放電回路の放電を停止させる放電判定回路と、
を備えることを特徴とする請求項4に記載のLED駆動装置。 - 前記昇圧停止信号発生回路は、前記昇圧停止信号と前記放電処理部が放電を行う放電信号とをそれぞれ生成するようになっており、前記昇圧停止信号は定期的または非定期的に出力するようになっており、かつ、前記放電信号は前記昇圧停止信号が出力されると同時に、またはそれよりも遅れて出力するようになっていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のLED駆動装置。
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