JP4715222B2 - 符号化装置および方法、復号装置および方法、画像処理システム、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

符号化装置および方法、復号装置および方法、画像処理システム、記録媒体、並びにプログラム Download PDF

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本発明は、符号化装置および方法、復号装置および方法、画像処理システム記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、アナログ信号を利用した不正コピーを防止する符号化装置および方法、復号装置および方法、画像処理システム記録媒体、並びにプログラムに関する。
近年、テレビ番組などのコンテンツをデジタル信号でHD(ハードディスク)やDVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に記録するデジタル記録再生装置が急速に普及してきている。
HDやDVDを記録媒体とするデジタル記録再生装置の普及により、視聴者であるユーザが、テレビ番組などを高品質に記録媒体に記録することが容易にできるようになった。
一方で、デジタル記録再生装置の普及により、DVDなどで販売されている、テレビ番組や映画などのコンテンツを不正にコピーすることが容易になるという側面もある。
図1は、記録媒体に記録されたコンテンツを再生し、ディスプレイに表示させるとともに、再生されたコンテンツを他の記録媒体に記録する画像処理システムの構成の一例を示している。
図1において、画像処理システム1は、DVDなどの光ディスク等の記録媒体に記録されたコンテンツの画像信号を再生し、その結果得られるアナログ画像信号を出力する再生装置11、再生装置11が出力するアナログ画像信号を画像として表示するディスプレイ12、および、再生装置11が出力するアナログ画像信号を利用して、光ディスク等の記録媒体に記録する記録装置13により構成されている。
再生装置11は、復号部21とD/A(Digital-to-Analog)変換部22とから構成されている。復号部21は、図示せぬ記録媒体から読み出した符号化デジタル画像信号を復号し、その結果得られるデジタル画像信号をD/A変換部22に供給する。D/A変換部22は、復号部21から供給されたデジタル画像信号をアナログ信号に変換し、その結果得られるアナログ画像信号を出力する。
ディスプレイ12は、例えばCRT(Cathode-Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等で構成され、D/A変換部22からのアナログ画像信号を画像として表示する。これにより、ユーザは、記録媒体に記録されている画像信号に対応する画像を見ることができる。
また、再生装置11から出力されたアナログ画像信号は、記録装置13にも供給(入力)される。
記録装置13は、A/D(Analog-to-Digital)変換部31、符号化部32、および記録部33により構成され、入力されるアナログ画像信号を光ディスク等の図示せぬ記録媒体に記録する。
A/D変換部31には、再生装置11が出力するアナログ画像信号が入力される。A/D変換部31は、入力されたアナログ画像信号をデジタル信号に変換し、その結果得られるデジタル画像信号を符号化部32に供給する。符号化部32は、A/D変換部31からのデジタル画像信号を符号化し、その結果得られる符号化デジタル画像信号を記録部33に供給する。記録部33は、符号化デジタル画像信号を記録媒体に記録する。
以上のように構成される画像処理システム1では、再生装置11から出力されたアナログ画像信号を利用して、再生された記録媒体と異なる記録媒体に画像信号を記録することができる。即ち、再生装置11が出力するアナログ画像信号を利用して、コンテンツ(の画像信号)が、不正にコピーされるおそれがある。
従来、このようなアナログ画像信号を利用した不正コピーを防止するために、著作権保護がなされている場合には、アナログ画像信号をスクランブル処理して出力する、あるいはアナログ画像信号の出力を禁止することが提案されている。
しかしながら、アナログ画像信号をスクランブル処理して出力する、あるいはアナログ画像信号の出力を禁止する方法では、不正コピーを防止することはできるが、ディスプレイ12に正常な画像を表示することもできなくなるという問題が発生する。
そこで、画像が表示されなくなることや回路規模の増大を招くこと等の不都合を発生することなく、アナログ画像信号を利用した不正コピーを防止する手法が、本出願人により提案されている(例えば、特許文献1参照)。
2004−289685号公報
特許文献1に記載の手法では、アナログ画像信号をA/D変換することにより得られるデジタル画像信号の位相ずれなどのアナログノイズに着目し、そのデジタル画像信号に対してアナログノイズを考慮した符号化を行うことによって、コピー前の画像の質を落とさずに、良好な質を維持したままでのコピーを不可能とし、これによりアナログ画像信号を利用した不正コピーを防止するが、デジタルコンテンツの流通が一般的になっている近年においては、上述のように不正コピーを防止するための別の手法の提案が要請されている。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、アナログ信号を利用した不正コピーを防止することができるようにするものである。
本発明の符号化装置は、画像データを所定数のブロックに分割するブロック分割手段と、ブロック分割手段により分割されたブロックに含まれる各画素に対して、2次微分情報を検出する2次微分情報検出手段と、2次微分情報検出手段により検出された2次微分情報に基づいて、量子化結果に2次微分情報が保たれるように量子化を実行する量子化手段とを備え、2次微分情報は、注目画素と、注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報であり、量子化手段は、ブロックごとに、ダイナミックレンジを検出して、所定の量子化ビット数を基に、ブロック内の画素の画素値の最大値と最小値との間が等間隔となるように量子化代表値を設定し、2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることにより、各画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することを特徴とする。
2次微分情報検出手段には、注目画素と、注目画素の周辺画素を抽出する抽出手段と、注目画素と周辺画素との画素値によって描かれる軌跡の2次微分を求める2次微分情報算出手段と備えさせるようにすることができる。
所定の量子化ビット数は、ダイナミックレンジを基に定められるようにすることができる。
画像データにノイズを付加するノイズ付加手段を更に備えさせるようにすることができる。
複数のフレームデータからなる入力画像データにおいて、第1のフレームデータを符号化する符号化手段と、符号化手段により符号化された第1のフレームデータを復号して処理済フレームデータを生成する復号手段と、復号手段により生成された処理済フレームデータと、第1のフレームデータより時間的に1フレーム前の第2のフレームデータとの差分画像データを生成する差分画像データ生成手段とを更に備えさせるようにすることができ、ブロック分割手段に供給される画像データは、差分画像データであるものとすることができる。
本発明の符号化方法は、画像データを所定数のブロックに分割するブロック分割ステップと、ブロック分割ステップの処理により分割されたブロックに含まれる各画素に対して、2次微分情報を検出する2次微分情報検出ステップと、2次微分情報検出ステップの処理により検出された2次微分情報に基づいて、量子化結果に2次微分情報が保たれるように量子化を実行する量子化ステップとを含み、2次微分情報は、注目画素と、注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報であり、量子化ステップの処理では、ブロックごとに、ダイナミックレンジを検出して、所定の量子化ビット数を基に、ブロック内の画素の画素値の最大値と最小値との間が等間隔となるように量子化代表値を設定し、2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることにより、各画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することを特徴とする。
本発明の第1の記録媒体に記録されているプログラムは、コンピュータに、画像データを所定数のブロックに分割するブロック分割ステップと、ブロック分割ステップの処理により分割されたブロックに含まれる各画素に対して、2次微分情報を検出する2次微分情報検出ステップと、2次微分情報検出ステップの処理により検出された2次微分情報に基づいて、量子化結果に2次微分情報が保たれるように量子化を実行する量子化ステップとを含み、2次微分情報は、注目画素と、注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報であり、量子化ステップの処理では、ブロックごとに、ダイナミックレンジを検出して、所定の量子化ビット数を基に、ブロック内の画素の画素値の最大値と最小値との間が等間隔となるように量子化代表値を設定し、2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることにより、各画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定する処理を実行させる。
本発明の第1のプログラムは、コンピュータに、画像データを所定数のブロックに分割するブロック分割ステップと、ブロック分割ステップの処理により分割されたブロックに含まれる各画素に対して、2次微分情報を検出する2次微分情報検出ステップと、2次微分情報検出ステップの処理により検出された2次微分情報に基づいて、量子化結果に2次微分情報が保たれるように量子化を実行する量子化ステップとを含み、2次微分情報は、注目画素と、注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報であり、量子化ステップの処理では、ブロックごとに、ダイナミックレンジを検出して、所定の量子化ビット数を基に、ブロック内の画素の画素値の最大値と最小値との間が等間隔となるように量子化代表値を設定し、2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることにより、各画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定する処理を実行させる。
本発明の復号装置は、注目画素と注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報である2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることで、注目画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することにより符号化された符号化画像データの入力を受け、入力された符号化画像データの各ブロックの最小値とダイナミックレンジ、および、量子化代表値を検出する検出手段と、検出手段により検出された情報を基に逆量子化を実行して、得られた画像データを出力する逆量子化手段とを備えることを特徴とする。
逆量子化手段により得られた画素データに、ノイズを付加するノイズ付加手段を更に備えさせるようにすることができる。
逆量子化手段から出力された第1のフレームデータと、逆量子化手段から出力された第2のフレームデータを加算する加算手段を更に備えさせるようにすることができ、検出手段には、複数のフレームデータにより構成される符号化画像データの入力を受けさせることができ、第2のフレームデータは、第1のフレームデータより時間的に1フレーム前のフレームデータであるものとすることができる。
フレーム内符号化された基準フレームデータと、他のフレームデータを用いて符号化された予測フレームデータとを含む複数のフレームデータにより構成される符号化画像データの入力を受けて、基準フレームデータと予測フレームデータとに分離する分離手段と、分離手段により分離された基準フレームデータを復号する復号手段と、逆量子化手段から出力された予測フレームデータと、復号手段により復号された基準フレームデータとを加算する加算手段とを更に備えさせるようにすることができ、検出手段は、分離手段により分離された予測フレームデータの入力を受け、基準フレームデータは、予測フレームデータより時間的に1フレーム前のフレームデータであるようにすることができる。
本発明の復号方法は、注目画素と注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報である2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることで、注目画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することにより符号化された符号化画像データの入力を受け、入力された符号化画像データの各ブロックの最小値とダイナミックレンジ、および、量子化代表値を検出する検出ステップと、検出ステップの処理により検出された情報を基に逆量子化を実行して、得られた画像データを出力する逆量子化ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第2の記録媒体に記録されているプログラムは、コンピュータに、注目画素と注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報である2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることで、注目画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することにより符号化された符号化画像データの入力を受け、入力された符号化画像データの各ブロックの最小値とダイナミックレンジ、および、量子化代表値を検出する検出ステップと、検出ステップの処理により検出された情報を基に逆量子化を実行して、得られた画像データを出力する逆量子化ステップとを含む処理を実行させる。
本発明の第2のプログラムは、コンピュータに、注目画素と注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報である2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることで、注目画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することにより符号化された符号化画像データの入力を受け、入力された符号化画像データの各ブロックの最小値とダイナミックレンジ、および、量子化代表値を検出する検出ステップと、検出ステップの処理により検出された情報を基に逆量子化を実行して、得られた画像データを出力する逆量子化ステップとを含む処理を実行させる。
本発明の第1の画像処理システムは、符号化部および復号部を含み、符号化部および復号部において、画像データに対して符号化処理および復号処理を繰り返すことにより、画像データが劣化するようになされている画像処理システムであって、符号化部は、画像データを所定数のブロックに分割するブロック分割手段と、ブロック分割手段により分割されたブロックに含まれる各画素に対して、2次微分情報を検出する2次微分情報検出手段と、2次微分情報検出手段により検出された2次微分情報に基づいて、量子化結果に2次微分情報が保たれるように量子化を実行する量子化手段とを備え、2次微分情報は、注目画素と、注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報であり、量子化手段は、ブロックごとに、ダイナミックレンジを検出して、所定の量子化ビット数を基に、ブロック内の画素の画素値の最大値と最小値との間が等間隔となるように量子化代表値を設定し、2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることにより、各画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することを特徴とする。
本発明の第2の画像処理システムは、符号化部および復号部を含み、符号化部および復号部において、画像データに対して符号化処理および復号処理を繰り返すことにより、画像データが劣化するようになされている画像処理システムであって、復号部は、画像データの注目画素と注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報である2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることで、注目画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することにより符号化された符号化画像データの入力を受け、入力された符号化画像データの各ブロックの最小値とダイナミックレンジ、および、量子化代表値を検出する検出手段と、検出手段により検出された情報を基に逆量子化を実行して、得られた画像データを出力する逆量子化手段とを備えることを特徴とする。
本発明の符号化装置および方法、第1のプログラム、並びに、第1の画像処理システムにおいては、画像データが所定数のブロックに分割され、分割されたブロックに含まれる各画素に対して、2次微分情報が検出され、検出された2次微分情報に基づいて、量子化結果に2次微分情報が保たれるように量子化が実行される。なお、2次微分情報は、注目画素と、注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報である。また、量子化は、詳細には、ブロックごとに、ダイナミックレンジが検出されて、所定の量子化ビット数を基に、ブロック内の画素の画素値の最大値と最小値との間が等間隔となるように量子化代表値が設定され、2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることにより、各画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかが決定されることにより行われる。
本発明の復号装置および方法、第2のプログラム、並びに、第2の画像処理システムにおいては、注目画素と注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報である2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることで、注目画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することにより符号化された符号化画像データの入力受けられ、入力された符号化画像データの各ブロックの最小値とダイナミックレンジ、および、量子化代表値が検出され、検出された情報を基に逆量子化が実行されて、得られた画像データが出力される。
本発明によれば、画像データを符号化することができ、特に、2次微分情報を用いて、より簡単に、コピー前の画像データに基づいて表示される画像の画質を落とさずに、画質を維持したまま画像データをコピーすることを不可能にすることができる。
また、他の本発明によれば、画像データを復号することができ、特に、2次微分情報を用いて、より簡単に、コピー前の画像データに基づいて表示される画像の画質を落とさずに、画質を維持したまま画像データをコピーすることを不可能にすることができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。したがって、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
更に、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加される発明の存在を否定するものではない。
請求項1に記載の符号化装置(例えば、図2の符号化装置63または符号化部82、もしくは、図16の符号化装置201または符号化部211)は、画像データを所定数のブロックに分割するブロック分割手段(例えば、図4または図20のブロック分割部101)と、ブロック分割手段により分割されたブロックに含まれる各画素に対して、2次微分情報を検出する2次微分情報検出手段(例えば、図4または図20の2次微分情報判定部102)と、2次微分情報検出手段により検出された2次微分情報に基づいて、量子化結果に2次微分情報が保たれるように量子化を実行する量子化手段(例えば、図4または図20の量子化部103)とを備え、2次微分情報は、注目画素と、注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報であり、量子化手段は、ブロックごとに、ダイナミックレンジを検出して、所定の量子化ビット数を基に、ブロック内の画素の画素値の最大値と最小値との間が等間隔となるように量子化代表値を設定し、2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることにより、各画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することを特徴とする。
2次微分情報検出手段は、注目画素と、注目画素の周辺画素を抽出する抽出手段(例えば、図7の注目画素選択部131およびタップ抽出部132)と、注目画素と周辺画素との画素値によって描かれる軌跡の2次微分を求める2次微分情報算出手段(例えば、図7の判定部133)と備えることができる。
画像データにノイズを付加するノイズ付加手段(例えば、図2または図16のA/D変換部81)を更に備えることができる。
複数のフレームデータからなる入力画像データにおいて、第1のフレームデータを符号化する符号化手段(例えば、図18のADRC処理部242および2次微分情報保存処理部244)と、符号化手段により符号化された第1のフレームデータを復号して処理済フレームデータを生成する復号手段(例えば、図18の基準フレームの復号部243および差分画像の復号部245)と、復号手段により生成された処理済フレームデータと、第1のフレームデータより時間的に1フレーム前の第2のフレームデータとの差分画像データを生成する差分画像データ生成手段(例えば、図18の差分画像生成部246)とを更に備えることができ、ブロック分割手段に供給される画像データは、差分画像データであるものとすることができる。
請求項に記載の符号化方法は、画像データの供給を受けて符号化する符号化装置(例えば、図2の符号化装置63または符号化部82、もしくは、図16の符号化装置201または符号化部211)の符号化方法であって、画像データを所定数のブロックに分割するブロック分割ステップ(例えば、図13のステップS1または図24のステップS114の処理)と、ブロック分割ステップの処理により分割されたブロックに含まれる各画素に対して、2次微分情報を検出する2次微分情報検出ステップ(例えば、図13のステップS2または図24のステップS115の処理)と、2次微分情報検出ステップの処理により検出された2次微分情報に基づいて、量子化結果に2次微分情報が保たれるように量子化を実行する量子化ステップ(例えば、図13のステップS3乃至S11または図24のステップS116乃至S124の処理)とを含み、2次微分情報は、注目画素と、注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報であり、量子化ステップの処理では、ブロックごとに、ダイナミックレンジを検出して、所定の量子化ビット数を基に、ブロック内の画素の画素値の最大値と最小値との間が等間隔となるように量子化代表値を設定し、2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることにより、各画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することを特徴とする。
また、請求項に記載の記録媒体に記録されているプログラム、および、請求項に記載のプログラムにおいても、各ステップが対応する実施の形態(但し一例)は、請求項に記載の符号化方法と同様である。
請求項に記載の復号装置(例えば、図2の再生機61、復号部71、または、復号部84、もしくは、図16の再生機202、または復号部212)は、注目画素と注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報である2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることで、注目画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することにより符号化された符号化画像データの入力を受け、入力された符号化画像データの各ブロックの最小値とダイナミックレンジ、および、量子化代表値を検出する検出手段(例えば、図12または図22の特徴量検出部151)と、検出手段により検出された情報を基に逆量子化を実行して、得られた画像データを出力する逆量子化手段(例えば、図12または図22の逆量子化部152)とを備えることを特徴とする。
逆量子化手段により得られた画素データに、ノイズを付加するノイズ付加手段(例えば、図2または図16のD/A変換部72またはD/A変換部85)を更に備えることができる。
逆量子化手段から出力された第1のフレームデータと、逆量子化手段から出力された第2のフレームデータを加算する加算手段(例えば、図21の加算部274)を更に備えることができ、検出手段は、複数のフレームデータにより構成される符号化画像データの入力を受けることができ、第2のフレームデータは、第1のフレームデータより時間的に1フレーム前のフレームデータであるものとすることができる。
フレーム内符号化された基準フレームデータと、他のフレームデータを用いて符号化された予測フレームデータとを含む複数のフレームデータにより構成される符号化画像データの入力を受けて、基準フレームデータと予測フレームデータとに分離する分離手段(例えば、図21の基準フレーム/差分画像分離部271)と、分離手段により分離された基準フレームデータを復号する復号手段(例えば、図21のADRC処理の逆量子化部272)と、逆量子化手段から出力された予測フレームデータと、復号手段により復号された基準フレームデータとを加算する加算手段(例えば、図21の加算部274)とを更に備えることができ、検出手段は、分離手段により分離された予測フレームデータの入力を受け、基準フレームデータは、予測フレームデータより時間的に1フレーム前のフレームデータであるようにすることができる。
請求項1に記載の復号方法は、符号化画像データの供給を受けて復号する復号装置(例えば、図2の再生機61、復号部71、または、復号部84、もしくは、図16の再生機202、または復号部212)の復号方法であって、注目画素と注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報である2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることで、注目画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することにより符号化された符号化画像データの入力を受け、入力された符号化画像データの各ブロックの最小値とダイナミックレンジ、および、量子化代表値を検出する検出ステップ(例えば、図15のステップS51または図27のステップS176の処理)と、検出ステップの処理により検出された情報を基に逆量子化を実行して、得られた画像データを出力する逆量子化ステップ(例えば、図5のステップS52または図27のステップS177の処理)とを含むことを特徴とする。
また、請求項1に記載の記録媒体に記録されているプログラム、および、請求項1に記載のプログラムにおいても、各ステップが対応する実施の形態(但し一例)は、請求項1に記載の復号方法と同様である。
請求項1に記載の画像処理システムは、符号化部(例えば、図2の符号化装置63または符号化部82、もしくは、図16の符号化装置201または符号化部211)および復号部(例えば、図2の復号部71または復号部84、もしくは、図16の再生機202、または復号部212)を含み、符号化部および復号部において、画像データに対して符号化処理および復号処理を繰り返すことにより、画像データが劣化するようになされている画像処理システムであって、符号化部は、画像データを所定数のブロックに分割するブロック分割手段(例えば、図4または図20のブロック分割部101)と、ブロック分割手段により分割されたブロックに含まれる各画素に対して、2次微分情報を検出する2次微分情報検出手段(例えば、図4または図20の2次微分情報判定部102)と、2次微分情報検出手段により検出された2次微分情報に基づいて、量子化結果に2次微分情報が保たれるように量子化を実行する量子化手段(例えば、図4または図20の量子化部103)とを備え、2次微分情報は、注目画素と、注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報であり、量子化手段は、ブロックごとに、ダイナミックレンジを検出して、所定の量子化ビット数を基に、ブロック内の画素の画素値の最大値と最小値との間が等間隔となるように量子化代表値を設定し、2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることにより、各画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することを特徴とする。
請求項17に記載の画像処理システムは、符号化部(例えば、図2の符号化装置63または符号化部82、もしくは、図16の符号化装置201または符号化部211)および復号部(例えば、図2の復号部71または復号部84、もしくは、図16の再生機202、または復号部212)を含み、符号化部および復号部において、画像データに対して符号化処理および復号処理を繰り返すことにより、画像データが劣化するようになされている画像処理システムであって、復号部は、画像データの注目画素と注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報である2次微分情報を基に、注目画素に対応する2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とし、注目画素に対応する2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、注目画素の量子化代表値とすることで、注目画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することにより符号化された符号化画像データの入力を受け、入力された符号化画像データの各ブロックの最小値とダイナミックレンジ、および、量子化代表値を検出する検出手段(例えば、図12または図22の特徴量検出部151)と、検出手段により検出された情報を基に逆量子化を実行して、得られた画像データを出力する逆量子化手段(例えば、図12または図22の逆量子化部152)とを備えることを特徴とする。
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図2は、本発明を適用した画像表示システム51の構成を示すブロック図である。
この画像表示システム51は、アナログの画像データを出力する再生機61と、再生機61から出力される画像データによる画像を表示するディスプレイ62と、再生機61から出力されるアナログ画像データを符号化する符号化装置63により構成されている。
再生機61は、復号部71およびD/A(Digital-to-Analog)変換部72を備えている。復号部71は、図示しない光ディスク等の記録媒体から再生された、符号化されている画像データを復号し、D/A変換部72に供給する。D/A変換部72は、復号されて得られたデジタルの画像データをアナログの画像データに変換し、アナログの画像データを出力する。ディスプレイ62は、例えばCRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成され、供給されたアナログ画像データを表示する。
符号化装置63は、A/D(Analog-to-Digital)変換部81、符号化部82、記録部83、復号部84、D/A変換部85、および、ディスプレイ86で構成され、主に、静止画像データ、または、他のフレーム画像データを用いた符号化処理(例えば、フレーム間予測符号化など)を行わない動画像データに対して、コピー前のデータによる出力の質を落とすことなく、良好な質を維持したままでのコピーを不可能とすることができるような処理を施すことができるように構成されている。A/D変換部81は、再生機61より出力されるアナログの画像データを、A/D変換し、符号化部82に供給する。符号化部82は、デジタルの画像データを符号化し、記録部83および復号部84に供給する。記録部83は、供給されたデジタルの符号化画像データを、光ディスク等の記録媒体に記録する。復号部84は、供給されたデジタルの符号化画像データを復号し、D/A変換部85に供給する。D/A変換部85は、復号されて得られたデジタルの画像データをアナログデータに変換し、アナログの画像データをディスプレイ86に出力する。ディスプレイ86は、例えばCRTディスプレイ、LCD等で構成され、供給されたアナログ画像データを表示する。
ところで、D/A変換部72においてデジタルの画像データをD/A変換するとき、A/D変換部81においてアナログの画像データをA/D変換するとき、および、D/A変換部85においてデジタルの画像データをD/A変換するとき、その変換処理において、高周波成分の歪みや位相ずれなどが生じる。すなわち、高周波成分の歪みや位相ずれなどが、画像データに付加される。この高周波成分の歪みや位相ずれなどは、アナログノイズとも称される。
このアナログノイズのうち、高周波成分の歪みは、主にホワイトノイズと呼ばれるノイズに起因するものである。
図3を参照して、ホワイトノイズに起因する高周波成分の歪みについて説明する。
D/A変換部72、および、D/A変換部85において、デジタルの画像データがアナログの画像データに変換される過程で、または、A/D変換部81において、アナログの画像データがデジタルの画像データに変換される過程において、周波数成分がほぼ均一なホワイトノイズが画像データに付加される。ホワイトノイズのレベルは、時系列でランダムに変化し、その分布はほぼ正規分布に従う。すなわち、各画素に対応するアナログの画像データに付加されるホワイトノイズのレベルはランダムに変化する。
したがって、例えば、復号部71から出力されるデジタル画像データにおいて、水平方向と垂直方向に整列して位置する画素のうちの所定の1ラインに含まれる複数の画素の画素値が、図3Aに示されるように、同一の画素値を有していたとしても、D/A変換部72よりD/A変換されて伝送され、更に、A/D変換部81によりA/D変換された後のデジタルの画像データのうち、上述した1ラインに含まれる複数の画素(変換前は同一の画素値を有していた画素)の画素値は、図3Bに示されるように、もとの値を中心値としたある程度の範囲内に分散された値となってしまう。これらの分散された値と、もとの値との差異は乱数で表現される性質のものであり、一律に決まるものではない。その結果、画像データに高周波成分の歪みが生じる。また、水平方向だけでなく、垂直方向にも同様に高周波成分の歪みが生じる。なお、各画素に付加されるホワイトノイズのレベルの散らばり具合によっては、高周波成分以外の成分の歪みが生じる場合もある。
このように、D/A変換部72、A/D変換部81、および、D/A変換部85においては、デジタルの画像データがアナログの画像データに変換される過程において、水平方向と垂直方向の2次元に、データの歪みが生じてしまう。
なお、D/A変換部72、A/D変換部81、および、D/A変換部85は、それぞれ、デジタルの画像データがアナログの画像データに変換される過程において、または、アナログの画像データがデジタルの画像データに変換される過程において、上述したホワイトノイズなどを必ず付加するようにしても良い。また、D/A変換部72、A/D変換部81、および、D/A変換部85は、上述したホワイトノイズに代わって、例えば、ピンクノイズなど、不均一な周波数特性を有するノイズ成分を出力されるデータに付加するようにしても良い。
更に、上述したホワイトノイズなど、不均一な周波数特性を有するノイズ成分を含む、上述したアナログノイズは、D/A変換部72、A/D変換部81、および、D/A変換部85において実行される変換処理時以外にも、D/A変換部72からA/D変換部81へアナログの画像データを伝送する際に、アナログの画像データに付加される場合もある。
また、D/A変換部72は復号部71と、A/D変換部81は、符号化部82と、D/A変換部85は復号部84と、それぞれ、1つの構成要素として構成とするようにしても良い。
また、図2の再生機61および符号化装置63を構成する各部は、それぞれ、独立した装置として構成するようにしても良い。すなわち、例えば、D/A変換部72と復号部71とをそれぞれ独立した装置として構成したり、2つの構成要素を持つ1つの装置として構成しても良い。また、符号化部82や復号部84をそれぞれ独立した装置として構成したり、A/D変換部81と符号化部82との2つの構成要素を持つ1つの装置として構成したり、D/A変換部85と復号部84との2つの構成要素を持つ1つの装置として構成するようにしてもよい。
図2を用いて説明した、本発明を適用した画像表示システム51の符号化装置63においては、主に、静止画像データ、または、他のフレーム画像データを用いた符号化処理を行わない動画像データに対して、コピー前のデータによる出力の質を落とすことなく、良好な質を維持したままでのコピーを不可能とすることができるような符号化および復号が行われるような構成となっている。
図4は、符号化装置63の符号化部82の更に詳細な構成を示すブロック図である。
ブロック分割部101は、供給されたデジタルの画像データを、所定の大きさのブロックに分割し、デジタルの画像データの各画素の画素値を、ブロック単位で2次微分情報判定部102に供給する。
2次微分情報判定部102は、各画素の2次微分情報(注目画素と周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、「上に凸」であるか「下に凸」であるかという情報)を求めて、各画素の2次微分情報とブロック単位の画素値を、量子化部103に供給する。2次微分情報判定部102が実行する各画素の2次微分情報の取得処理についての詳細は、後述する。
量子化部103は、供給された各画素の2次微分情報とブロック単位の画素値を基に、量子化後も2次微分情報が保たれるように量子化を行い、量子化データとして、各ブロックの最小値、各ブロックのダイナミックレンジ、および、各画素の量子化コードを出力する。
量子化部103により実行される量子化は、2次微分情報判定部102から供給された各画素の2次微分情報とブロック単位の画素値を基に、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)を基本とした方法で実行される。
ADRCとは、入力された画像のデータのダイナミックレンジに適応した可変長の符号を出力する可変長符号化方式であり、画像のデータは、複数の画素からなるブロックに分割された後、それらのブロックごとに、各ブロックに含まれる画素値の最大値および最小値の差であるダイナミックレンジが検出されて、ブロックのダイナミックレンジを基に、各画素値を元の量子化ビット数(例えば、8ビット)よりも少ないビット数で量子化されるものである。具体的には、図5に示されるように、ダイナミックレンジを基に定められる量子化ビット数で、ブロック内の最大値と最小値との間の画素値が等間隔(例えば、図5中、三角印で示される値)に分割され、各画素の画素値が、最も近い量子化代表値とされることにより、量子化が実行される。ADRC方式を適用した場合、ブロックにおけるダイナミックレンジが小さいほど、少ないビット数で量子化することができ、量子化ひずみの増大を抑えつつ、画素の画素値の冗長度のみを除去して、更にデータ量を少なくすることが可能である。
これに対して、符号化部82において実行される符号化処理は、図5を用いて説明したADRCと同様に、入力された画像のデータのダイナミックレンジに適応した可変長の符号を出力する可変長符号化方式であり、画像のデータは、ブロック分割部101において複数の画素からなるブロックに分割された後、それらのブロックごとに、各ブロックに含まれる画素値の最大値および最小値の差であるダイナミックレンジが検出されて、ブロックのダイナミックレンジを基に、各画素値が元の量子化ビット数(例えば、8ビット)よりも少ないビット数で量子化されるものである。しかしながら、符号化部82において実行される符号化処理において、量子化部103は、図5を用いて説明したADRCのように、各画素の画素値が最も近い量子化代表値とすることにより、量子化を実行するのではなく、2次微分情報判定部102により求められたそれぞれの画素の周辺画素に対する2次微分情報が正の値であるか負の値であるか、すなわち、注目画素と周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、「上に凸」であるか「下に凸」であるかを基に、量子化を実行する。
すなわち、量子化部103においては、図6に示されるように、ブロック内の各画素について、上に凸ならば、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値が、注目画素の量子化代表値とされ、下に凸ならば、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値が、注目画素の量子化代表値とされる。
これにより、量子化部103により実行される量子化結果は、注目画素と周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、「上に凸」であるか「下に凸」であるかという2次微分情報が反映されたものとなる。
図7は、図4の2次微分情報判定部102の更に詳細な構成を示すブロック図である。
2次微分情報判定部102は、注目画素選択部131、タップ抽出部132、および、判定部133により構成されている。
注目画素選択部131は、入力された各ブロックの画素値から注目画素を選択し、注目画素の画素位置をタップ抽出部132に出力するとともに、注目画素の画素値を判定部133に出力する。
タップ抽出部132は、注目画素選択部131から供給された注目画素の位置を基に、2次微分情報の判定を行うための周辺画素を選択し、その画素値と位置情報を判定部133に出力する。
判定部133は、注目画素の画素値と周辺画素の画素値を用いて、2次微分情報(すなわち、上に凸であるか、または、下に凸であるか)を求め、各画素の2次微分情報とブロック単位の各画素の画素値を、量子化部103に供給する。
具体的には、ブロック内の注目画素の位置によって、タップ抽出部132により抽出される周辺画素の取り扱いが異なり、更に、周辺画素の取り扱いとともに、2次微分情報の求め方も異なる。
まず、図8を参照して、ブロック内の図中の点線で囲まれた範囲にある画素、すなわち、ブロックにおいて端部ではなく、その上下左右にブロック内の他の画素が位置している画素が注目画素である場合の周辺画素の選択と2次微分情報の算出について説明する。
タップ抽出部132は、注目画素選択部131により選択された注目画素値をLcとして、注目画素の上側の隣接画素値をLu、下側の隣接画素値をLd、右側の隣接画素値をLr、左側の隣接画素値をLlとして、タップを抽出する。判定部133は、各画素の2次微分情報(「上に凸」か「下に凸」かという情報)を求めるにあたって、縦軸を画素値、横軸を相対的な画素位置として、画素値Llと画素値Lrとを結ぶ直線Flr、および、画素値Luと画素値Ldとを結ぶ直線Fudに対して、画素値Lcが、直線Flrよりも大きく、かつ、直線Fudよりも大きいとき、この画素に対する2次微分情報は、「上に凸」であるものとし、画素値Lcが、直線Flrよりも小さく、かつ、直線Fudよりも小さいとき、この画素に対する2次微分情報は、「下に凸」であるものとする。
また、判定部133は、同様にして、各画素の2次微分情報(「上に凸」か「下に凸」かという情報)を求めるにあたって、縦軸を画素値、横軸を相対的な画素位置として、画素値Llと画素値Lrとを結ぶ直線Flr、および、画素値Luと画素値Ldとを結ぶ直線Fudに対して、画素値Lcが、直線Flrよりも大きく、かつ、直線Fudよりも小さいとき、「点Lcと直線Flrとの距離>点Lcと直線Fudとの距離」のであれば「上に凸」であるものとし、「点Lcと直線Flrとの距離<点Lcと直線Fudとの距離」であれば「下に凸」であるものとし、画素値Lcが、直線Flrよりも小さく、かつ、直線Fudよりも大きいとき、「点Lcと直線Flrとの距離>点Lcと直線Fudとの距離」であれば「下に凸」であるものとし、「点Lcと直線Flrとの距離<点Lcと直線Fudとの距離」であれば「上に凸」であるものとする。
次に、図9を参照して、ブロック内の図中の点線で囲まれた範囲にある画素、すなわち、ブロックにおいて、角の位置を除いた端部であり、その左右にブロック内の他の画素が位置しているが、その上下のいずれかの画素はブロック内に存在しない画素が注目画素である場合の周辺画素の選択と2次微分情報の算出について説明する。
タップ抽出部132は、注目画素選択部131により選択された注目画素値をLcとし、右側の隣接画素値をLr、左側の隣接画素値をLlとして、タップを抽出する。判定部133は、各画素の2次微分情報(「上に凸」か「下に凸」かという情報)を求めるにあたって、縦軸を画素値、横軸を相対的な画素位置として、画素値Llと画素値Lrとを結ぶ直線Flrに対して、画素値Lcが、直線Flrよりも大きいとき、この画素に対する2次微分情報は、「上に凸」であるものとし、直線Flrに対して、画素値Lcが、直線Flrよりも小さいとき、この画素に対する2次微分情報は、「下に凸」であるものとする。
次に、図10を参照して、ブロック内の図中の点線で囲まれた範囲にある画素、すなわち、ブロックにおいて、角の位置を除いた端部であり、その上下にブロック内の他の画素が位置しているが、その左右のいずれかの画素はブロック内に存在しない画素が注目画素である場合の周辺画素の選択と2次微分情報の算出について説明する。
タップ抽出部132は、注目画素選択部131により選択された注目画素値をLcとし、上側の隣接画素値をLu、下側の隣接画素値をLdとして、タップを抽出する。判定部133は、各画素の2次微分情報(「上に凸」か「下に凸」かという情報)を求めるにあたって、縦軸を画素値、横軸を相対的な画素位置として、画素値Luと画素値Ldとを結ぶ直線Fudに対して、画素値Lcが、直線Fudよりも大きいとき、この画素に対する2次微分情報は、「上に凸」であるものとし、直線Fudに対して、画素値Lcが、直線Fudよりも小さいとき、この画素に対する2次微分情報は、「下に凸」であるものとする。
また、図11に示されるように、注目画素選択部131により選択された注目画素が、ブロック内の図中の点線で囲まれた範囲にある画素、すなわち、ブロックにおいて、角の位置にある画素が注目画素となった場合、2次微分情報判定部102は、画素の2次微分情報(「上に凸」か「下に凸」かという情報)の判定を実行しない。
なお、図8乃至図11においては、ブロック分割部101において実行されるブロック分割が、8×8のブロック単位で実行される場合について説明しているが、ブロック分割部101において実行されるブロック分割は、8×8以外のいかなる単位で行われるものであっても良く、2次微分情報判定部102は、上述した場合と同様にして、各画素の2次微分情報を求めるようにすることができる。
また、ここでは、注目画素に対して、その上下左右に隣接して位置する1つの画素の画素値を基に、画素の2次微分情報(「上に凸」か「下に凸」かという情報)の判定を実行するものとして説明しているが、画素の2次微分情報は、注目画素に対して、その上下左右に隣接して位置する画素以外の、注目画素の周辺の所定の画素を基に求めるようにしても良い。具体的には、画素の2次微分情報は、例えば、注目画素に対して、斜めの位置に位置する画素や、その上下左右に1つの画素を挟んで位置する画素など、上下左右に隣接して位置する画素以外の位置の1つの画素の画素値を基に求めるようにしても良く、また、例えば、注目画素に対して、その上下左右または斜めに隣接して位置する2つ以上の所定の数の画素の画素値を基に求めるようにしても良い。
このようにして、2次微分情報に基づいて符号化された画像データは、図2に示される記録部83に供給されて記録されるか、または、復号部84に供給されて、復号され、D/A変換部85に供給されて、アナログデータに変換された後、ディスプレイ86に供給されて、表示される。
次に、図12は、図2の復号部71および復号部84の更に詳細な構成を示すブロック図である。
復号部84は、特徴量検出部151および逆量子化部152により構成される。
特徴量検出部151は、供給された符号化画像データの各ブロックの最小値とダイナミックレンジを検出する。そして、特徴量検出部151は、各ブロックの最小値とダイナミックレンジ、および、量子化コードを、逆量子化部152に供給する。
逆量子化部152は、供給された情報を基にADRCの逆量子化を実行して復号部84に供給された符号化画像データを画素値に復号し、得られた画像データを出力する。
復号部71により復号されて得られた画像データは、図2に示されるD/A変換部72に供給されて、アナログデータに変換された後、ディスプレイ62に供給されて表示されたり、符号化部63に供給される。また、復号部84により復号されて得られた画像データは、図2に示されるD/A変換部85に供給されて、アナログデータに変換された後、ディスプレイ86に供給されて、表示される。
次に、図13のフローチャートを参照して、符号化部82が実行する符号化処理1について説明する。
ステップS1において、ブロック分割部101は、供給された画像データを、所定のブロックに分割し、2次微分情報判定部102に供給する。
このとき供給されたデジタルの画像データは、再生機61の復号部71で復号され、D/A変換部72でアナログデータに変換されて、D/A変換部72からA/D変換部81へアナログの画像データが伝送されて、A/D変換部81において、デジタルの画像データに変換されたものである。したがって、ステップS1において、ブロック分割部101に供給されたデジタルの画像データには、D/A変換部72またはA/D変換部81のデータ変換処理の過程で、または、その間の伝送路上で、上述したホワイトノイズなど、不均一な周波数特性を有するノイズ成分を含むアナログノイズが付加されている。
なお、上述したように、D/A変換部72またはA/D変換部81において、上述したホワイトノイズなど、不均一な周波数特性を有するノイズ成分が積極的に付加されている場合もある。そのような場合、ステップS1の前の段階において、A/D変換部81は、供給されたアナログの画像データをデジタルの画像データに変換するとともに、上述したホワイトノイズなど、不均一な周波数特性を有するノイズ成分を付加する処理を実行し、ノイズ成分が付加されたデジタルの画像データを、符号化部82に供給する。
ステップS2において、図14のフローチャートを用いて後述する2次微分情報検出処理が実行される。
ステップS3において、量子化部103は、2次微分情報判定部102から供給された、ブロック内の画素値を基に、各ブロックに含まれる画素値の最大値および最小値の差であるダイナミックレンジを検出する。
ステップS4において、量子化部103は、ステップS3において検出されたそれぞれのブロックのダイナミックレンジを基に定められる量子化ビット数で、ブロック内の最大値と最小値との間の画素値を等間隔に分割し、それぞれのブロックにおける量子化代表値を決定する。
ステップS5において、量子化部103は、すべてのブロックの処理が終了したか否かを判断する。ステップS5において、すべてのブロックの処理が終了したと判断された場合、処理は、後述するステップS12に進む。
ステップS5において、すべてのブロックの処理が終了していないと判断された場合、ステップS6において、量子化部103は、2次微分情報判定部102から供給された情報から、ブロック内の未処理の画素、すなわち、以下の処理における注目画素の画素値と2次微分情報を取得する。
ステップS7において、量子化部103は、注目画素の2次微分情報は、上に凸であるか否かを判断する。
ステップS7において、注目画素の2次微分情報は、上に凸であると判断された場合、ステップS8において、量子化部103は、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を対応する画素の量子化代表値とし、処理は、ステップS10に進む。
ステップS7において、注目画素の2次微分情報は、上に凸ではない、すなわち、下に凸であると判断された場合、ステップS9において、量子化部103は、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を対応する画素の量子化代表値とする。
ステップS8またはステップS9の処理の終了後、ステップS10において、量子化部103は、量子化代表値を量子化コードに変換する。
ステップS11において、量子化部103は、ブロック内のすべての画素の量子化コードが得られたか否かを判断する。
ステップS11において、ブロック内のすべての画素の量子化コードが得られていないと判断された場合、処理は、ステップS6に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS11において、ブロック内のすべての画素の量子化コードが得られたと判断された場合、処理は、ステップS5に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS5において、すべてのブロックの処理が終了したと判断された場合、ステップS12において、量子化部103は、各ブロックの最小値、ダイナミックレンジ、および、量子化コードを、量子化データとして出力し、処理が終了される。
このような処理により、2次微分情報を用いて、画像データが符号化される。
次に、図14のフローチャートを参照して、図13のステップS2において実行される2次微分情報検出処理について説明する。
ステップS31において、2次微分情報判定部102は、ブロック分割部101から供給されたデジタル画像データから、注目画素の情報を取得する。
ステップS32において、2次微分情報判定部102は、図8乃至図11を用いて説明したように、ブロック内の位置にしたがって、注目画素の周辺の画素のうち、2次微分情報を求めるための画素を選択する。
ステップS33において、2次微分情報判定部102は、注目画素、および、ステップS32において取得された2次微分情報を求めるための周辺画素の画素値を基に、注目画素に対応する2次微分情報、すなわち、注目画素と周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、「上に凸」であるか「下に凸」であるかを求める。
ステップS34において、2次微分情報判定部102は、すべての画素の処理が終了したか否かを判断する。ステップS34において、すべての画素の処理が終了していないと判断された場合、処理は、ステップS31に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS34において、すべての画素の処理が終了したと判断された場合、処理は、図13のステップS2に戻り、ステップS3に進む。
このような処理により、注目画素と周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、注目画素において、「上に凸」であるか「下に凸」であるかを示す2次微分情報が取得される。
次に、図15のフローチャートを参照して、復号部71または復号部84が実行する復号処理1について説明する。
ステップS51において、特徴量検出部151は、供給された符号化画像データから、各ブロックの最小値とダイナミックレンジを検出し、逆量子化部152に供給する。
ステップS52において、逆量子化部152は、特徴量検出部151から供給された各ブロックの最小値とダイナミックレンジを基に、ADRCの逆量子化を実行し、処理が終了される。
このような処理により、図13および図14を用いて説明した処理により符号化された画像データが復号される。
このとき復号部71または復号部84から、復号されて出力されるデジタルの画像データは、D/A変換部72またはD/A変換部85でアナログデータに変換されて、伝送されたり、ディスプレイ62またはディスプレイ86に供給されて表示される。したがって、ステップS52において出力されるデジタルの画像データには、D/A変換部72またはD/A変換部85のデータ変換処理の過程で、または、その伝送路上で、上述したホワイトノイズなど、不均一な周波数特性を有するノイズ成分を含むアナログノイズが付加される。
なお、上述したように、D/A変換部72またはD/A変換部85において、上述したホワイトノイズなど、不均一な周波数特性を有するノイズ成分が積極的に付加される場合もある。そのような場合、ステップS52の次のステップとして、D/A変換部72またはD/A変換部85は、供給されたデジタルの画像データをアナログの画像データに変換するとともに、上述したホワイトノイズなど、不均一な周波数特性を有するノイズ成分を付加する処理を実行し、ノイズ成分が付加されたアナログの画像データを出力して外部装置に供給したり、ディスプレイ86またはディスプレイ86に供給して、対応する画像を表示させる。
上述したように、図2を用いて説明した、本発明を適用した画像表示システム51の符号化装置63においては、特に、静止画像データ、または、フレーム間予測符号化など、他のフレーム画像データを用いた符号化処理を行わない動画像データに対して、コピー前のデータによる出力の質を落とすことなく、良好な質を維持したままでのコピーを不可能とすることができるようなフレーム単位の画像の符号化および復号が行われるような構成となっている。
次に、図16を参照して、動画像データにおいて、他のフレーム画像データを用いて符号化処理および復号処理を行うことができるようにするとともに、コピー前のデータによる出力の質を落とすことなく、良好な質を維持したままでのコピーを不可能とすることができるような符号化および復号が行われるようになされている、本発明を適用した画像表示システム181について説明する。
なお、図2における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
すなわち、再生機202は、復号部71に代わって復号部212が設けられている以外は、図2の再生機61と基本的に同様の構成を有し、符号化装置201は、符号化部82に代わって符号化部211が設けられ、復号部84に代わって復号部212が設けられている以外は、図2の符号化装置63と基本的に同様の構成を有している。
符号化部211は、図17に示されるように、ある一定の間隔、または、任意の間隔で設定される基準フレームをフレーム内符号化(例えば、ADRCなど)するとともに、それ以外のフレームは、1つ前のフレームとの差分を、上述した2次微分情報を用いて符号化することができるようになされている。
そして、復号部212は、基準フレームはフレーム内符号化され、それ以外のフレームは1つ前のフレームとの差分が2次微分情報を用いて符号化された符号化データの供給を受け、これを復号することができるようになされている。
また、図2を用いて説明した場合と同様に、D/A変換部72、A/D変換部81、および、D/A変換部85においては、デジタルの画像データがアナログの画像データに変換されたり、アナログの画像データがデジタルの画像データに変換されるので、その過程において、水平方向と垂直方向の2次元に、データの歪みが生じてしまう。
なお、D/A変換部72、A/D変換部81、および、D/A変換部85は、それぞれ、デジタルの画像データがアナログの画像データに変換される過程において、または、アナログの画像データがデジタルの画像データに変換される過程において、上述したホワイトノイズなどを必ず付加するようにしても良い。また、D/A変換部72、A/D変換部81、および、D/A変換部85は、上述したホワイトノイズに代わって、例えば、ピンクノイズなど、不均一な周波数特性を有するノイズ成分を出力されるデータに付加するようにしても良い。
更に、上述したホワイトノイズなど、不均一な周波数特性を有するノイズ成分を含むアナログノイズは、D/A変換部72、A/D変換部81、および、D/A変換部85において実行される変換処理時以外にも、D/A変換部72からA/D変換部81へアナログの画像データを伝送する際に、アナログの画像データに付加される場合もある。
また、D/A変換部72は復号部212と、A/D変換部81は、符号化部211と、D/A変換部85は復号部212と、それぞれ、1つの構成要素として構成とするようにしても良い。
また、図16の再生機202および符号化装置201を構成する各部は、それぞれ、独立した装置として構成するようにしても良い。すなわち、例えば、D/A変換部72と復号部212とをそれぞれ独立した装置として構成したり、2つの構成要素を持つ1つの装置として構成しても良い。また、符号化部211や復号部212をそれぞれ独立した装置として構成したり、A/D変換部81と符号化部211との2つの構成要素を持つ1つの装置として構成したり、D/A変換部85と復号部212との2つの構成要素を持つ1つの装置として構成するようにしてもよい。
図18は、図16の符号化部211の更に詳細な構成を示すブロック図である。
基準フレーム導出部241は、供給されたフレームデータを基準フレームとその他のフレームに分け、基準フレームをADRC処理部242に供給し、その他のフレームを差分画像生成部246に供給する。
ADRC処理部242は、基準フレームに対してADRC処理を行い、基準フレームであることを示すフラグ情報、各ブロックの最小値、各ブロックのダイナミックレンジ、および、量子化コードを、量子化データとして出力するとともに、基準フレームの復号部243に供給する。
基準フレームの復号部243は、ADRC処理部242から供給された基準フレームの量子化コードに対して、ADRCの逆量子化を行い、復号後の画像データを差分画像生成部246に供給する。
差分画像生成部246は、連続する2つのフレームの差分画像を生成するが、このとき、1つ前のフレームは、一旦符号化された後復号されて得られるフレーム画像データである。
図19を用いて、差分画像生成部246の具体的な処理について説明する。
基準フレームは、図17に示したようにある一定の間隔、または、任意の間隔で設定される。
差分画像生成部246は、基準フレームとその次のフレームとの差分画像を生成する場合、基準フレームの復号部243から供給される、一旦符号化された後復号されて得られた基準フレームの生成画像0と、基準フレーム導出部241から供給される基準フレームの次のフレーム(基準フレーム+1フレーム)とを用いて差分画像1を生成し、生成された差分画像を2次微分情報保存処理部244に供給する。
そして、差分画像生成部246は、基準フレーム以外のフレームとその次のフレームとの差分画像を生成する場合、後述する差分画像の復号部245から供給される、差分画像を一旦符号化した後復号されて得られる生成画像(生成画像1、生成画像2・・・)と、基準フレーム導出部241から供給される次のフレーム(基準フレーム+2フレーム以降)とを用いて差分画像2以降を生成し、生成された差分画像を2次微分情報保存処理部244に供給する。
2次微分情報保存処理部244は、供給された差分画像データを符号化し、出力するとともに、差分画像の復号部245に供給する。
2次微分情報保存処理部244の更に詳細な構成は、図20に示されるように、図4を用いて説明した符号化部82と基本的に同一であり、図4を用いて説明した符号化部82と同様の処理が実行される。
差分画像の復号部245は、2次微分情報保存処理部244から供給された符号化データを復号し、差分画像生成部246に供給する。
図21は、図16の復号部212の更に詳細な構成を示すブロック図である。
基準フレーム/差分画像分離部271は、入力された量子化データに基準フレームであることを示すフラグがあるか否かを基に、基準フレームのデータと差分画像の量子化データを分離し、基準フレームの量子化データをADRC処理の逆量子化部272に供給し、差分画像の量子化データは2次微分情報逆量子化部273に供給する。
ADRC処理の逆量子化部272は、ADRCの逆量子化を行い、生成された画像を出力するとともに、加算部274に供給する。
2次微分情報逆量子化部273は、供給された差分画像の量子化データを逆量子化し、生成された差分画像を加算部274に供給する。
2次微分情報逆量子化部273の更に詳細な構成は、図22に示されるように、図12を用いて説明した復号部71または復号部84と基本的に同一であり、図12を用いて説明した復号部71または復号部84と同様の処理が実行される。
加算部274は、生成された逆量子化データと、一つ前の復号画像を加算することにより、復号画像を生成して出力するとともに、次の逆量子化データを生成するために、生成された復号画像を復号画像保存部275に供給する。
加算部274は、ADRC処理の逆量子化部272から供給された基準フレームの復号画像に、2次微分情報逆量子化部273から供給された差分画像の復号画像を加算して、基準フレームの次のフレームの差分画像の復号画像を生成するとともに、復号画像保存部275に生成された復号画像を供給する。また、加算部274は、復号画像保存部275から供給された1フレーム前の復号された画像に、2次微分情報逆量子化部273から供給された差分画像の復号画像を加算して、基準フレームおよび基準フレームの次のフレームの差分画像の復号画像を生成するとともに、復号画像保存部275に生成された復号画像を供給する。
復号画像保存部275は、加算部274から供給された復号画像データを一時保存し、次のフレームの復号処理が開始されたとき、保存されている復号画像を加算部274に供給する。
次に、図23乃至図25のフローチャートを参照して、符号化部211が実行する符号化処理2について説明する。
ステップS101において、基準フレーム導出部241は、供給されたフレーム画像データに基準フレームであることを示すフラグがあるか否かを基に、供給されたフレーム画像データが基準フレームであるか、その他のフレームであるかを決定する。
ステップS102において、基準フレーム導出部241は、供給されたフレーム画像データは基準フレームであるか否かを判断する。ステップS102において、供給されたフレーム画像データは基準フレームではないと判断された場合、処理は、後述するステップS113に進む。
ステップS102において、供給されたフレーム画像データは基準フレームであると判断された場合、ステップS103において、基準フレーム導出部241は、供給されたフレーム画像データをADRC処理部242に供給する。ADRC処理部242は、供給された画像データをブロックに分割する。
ステップS104において、ADRC処理部242は、各ブロックに含まれる画素値の最大値および最小値の差であるダイナミックレンジを検出する。
ステップS105において、ADRC処理部242は、ダイナミックレンジを基に定められる量子化ビット数で、ブロック内の最大値と最小値との間の画素値を等間隔に分割し、量子化代表値を決定する。
ステップS106において、ADRC処理部242は、すべてのブロックの処理が終了したか否かを判断する。ステップS106において、すべてのブロックの処理が終了したと判断された場合、処理は、後述するステップS110に進む。
ステップS106において、すべてのブロックの処理が終了していないと判断された場合、ステップS107において、ADRC処理部242は、ブロック内の未処理の画素の画素値を取得し、最も近い量子化代表値に対応させる。
ステップS108において、ADRC処理部242は、量子化代表値を量子化コードに変換する。
ステップS109において、ADRC処理部242は、ブロック内のすべての画素の量子化コードが得られたか否かを判断する。ステップS109において、ブロック内のすべての画素の量子化コードが得られていないと判断された場合、処理は、ステップS107に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS109において、ブロック内のすべての画素の量子化コードが得られたと判断された場合、処理は、ステップS106に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS106において、すべてのブロックの処理が終了したと判断された場合、ステップS110において、ADRC処理部242は、各ブロックの最小値、ダイナミックレンジ、および、量子化コードを、量子化データとして、記録部83または復号部212に出力するとともに、基準フレームの復号部243に供給する。
ステップS111において、基準フレームの復号部243は、符号化された基準フレームの供給を受け、基準フレームをADRCの逆量子化処理により復号し、差分画像生成部246に供給する。
ステップS112において、基準フレーム導出部241は、処理されたフレームは最後のフレームであったか否かを判断する。ステップS112において、処理されたフレームは最後のフレームではないと判断された場合、処理は、ステップS101に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS112において、処理されたフレームは最後のフレームであったと判断された場合、処理は、終了される。
ステップS102において、供給されたフレーム画像データは基準フレームではないと判断された場合、ステップS113において、差分画像生成部246により、図26のフローチャートを用いて後述する差分画像生成処理が実行される。
ステップS114において、2次微分情報保存処理部244のブロック分割部101は、供給された画像データを、所定のブロックに分割し、2次微分情報判定部102に供給する。
このとき供給された画像データは、差分画像生成部246から供給された、ステップS113の処理により生成された差分画像である。
ステップS115乃至ステップS124において、図13を用いて説明した符号化処理1のステップS2乃至ステップS11における処理と同様の処理が実行される。
すなわち、2次微分情報判定部102により、図14のフローチャートを用いて説明した2次微分情報検出処理が実行され、差分画像データの各ブロックに含まれる画素値の最大値および最小値の差であるダイナミックレンジが検出されて、ダイナミックレンジを基に定められる量子化ビット数で、ブロック内の最大値と最小値との間の画素値が等間隔に分割されて、量子化代表値が決定される。
そして、ブロック内の未処理の画素の画素値と2次微分情報が取得されて、2次微分情報は、上に凸であるか否かが判断され、判断結果を基に、注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を対応する画素、または、注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値が、対応する画素の量子化代表値とされ、量子化代表値が量子化コードに変換される。そして、ブロック内のすべての画素の量子化コードが得られるまで、量子化コードを得るための処理が繰り返される。
ステップS118において、すべてのブロックの処理が終了したと判断された場合、ステップS125において、量子化部103は、各ブロックの最小値、ダイナミックレンジ、および、量子化コードを、量子化データとして、記録部83または復号部212に出力する。
ステップS126において、基準フレーム導出部241は、処理されたフレームは最後のフレームであるか否かを判断する。
ステップS126において、処理されたフレームは最後のフレームではないと判断された場合、ステップS127において、量子化部103は、各ブロックの最小値、ダイナミックレンジ、および、量子化コードを、差分画像の復号部245に供給する。
差分画像の復号部245は、ステップS128において、符号化された差分画像データを復号し、ステップS129において、図19を用いて説明した生成画像を生成して、処理は、ステップS101に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS126において、処理されたフレームは最後のフレームではないと判断された場合、処理は、終了される。
このような処理により、図17に示したようにある一定の間隔、または、任意の間隔で設定された基準フレーム以外のフレームにおいては、差分画像を生成し、差分画像の2次微分情報を用いて、画像データが符号化される。
次に、図26のフローチャートを参照して、図24のステップS113において実行される、差分画像生成処理について説明する。
ステップS151において、差分画像生成部246は、次に、基準フレームと、その次のフレームとの差分画像が生成されるか否かを判断する。
ステップS151において、次に生成される差分画像が、基準フレームと、その次のフレームとの差分画像(例えば、図19の差分画像1)であると判断された場合、ステップS152において、差分画像生成部246は、基準フレームの復号部243から供給された、ADRCの後、復号された基準フレームと、基準フレーム導出部241から供給された、基準フレームの次のフレーム(処理対象フレーム)との差分画像を生成し、2次微分情報保存処理部244に供給して、処理は、図24のステップS113に戻り、ステップS114に進む。
ステップS151において、次に生成される差分画像が、基準フレームではない画像同士の差分画像(例えば、図19の差分画像2)であると判断された場合、ステップS153において、差分画像生成部246は、差分画像の復号部245から供給された、処理対象フレームの前のフレーム(基準フレームではない)に対応する生成画像と、基準フレーム導出部241から供給された、処理対象フレームとの差分画像を生成し、2次微分情報保存処理部244に供給して、処理は、図24のステップS113に戻り、ステップS114に進む。
このような処理により、差分画像が生成され、基準フレームの符号化に用いられる。
次に、図27のフローチャートを参照して、復号部212が実行する復号処理2について説明する。
ステップS271において、復号部212の基準フレーム/差分画像分離部271は、供給されたフレーム画像データが基準フレームであるか、その他のフレームであるかを決定する。
ステップS272において、基準フレーム/差分画像分離部271は、供給された符号化フレーム画像データは、基準フレームであるか否かを判断する。ステップS172において、基準フレームではないと判断された場合、処理は、後述するステップS176に進む。
ステップS172において、基準フレームであると判断された場合、ステップS173において、基準フレーム/差分画像分離部271は、供給された符号化フレーム画像データをADRC処理の逆量子化部272に供給する。ADRC処理の逆量子化部272は、ADRCの逆量子化を実行する。
ステップS174において、ADRC処理の逆量子化部272は、ADRCの逆量子化により復号された画像データを、D/A変換部72またはD/A変換部85に出力するとともに、加算部274へ供給する。
ステップS175において、基準フレーム/差分画像分離部271は、処理を実行したのは、最後のフレームであるか否かを判断する。ステップS175において、最後のフレームではないと判断された場合、処理は、ステップS171に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS175において、最後のフレームであると判断された場合、処理が終了される。
ステップS172において、基準フレームではないと判断された場合、ステップS176において、基準フレーム/差分画像分離部271は、供給された符号化フレーム画像データを、2次微分情報の逆量子化部273に供給する。2次微分情報の逆量子化部273の特徴量検出部151は、供給された符号化画像データから、各ブロックの最小値とダイナミックレンジを検出し、逆量子化部152に供給する。
ステップS177において、逆量子化部152は、特徴量検出部151から供給された各ブロックの最小値とダイナミックレンジを基に、ADRCの逆量子化を実行する。
ステップS178において、逆量子化部152は、ADRCの逆量子化処理により得られた差分画像データを、加算部274に供給する。
ステップS179において、加算部274は、ADRC処理の逆量子化部272、または、復号画像保存部275から供給された1フレーム前の復号画像データと、差分画像の復号画像データとを加算して、D/A変換部72またはD/A変換部85に出力する。
ステップS180において、加算部274は、ステップS179の処理により加算されて得られた復号画像データを、次のフレームの復号画像データを生成するために、復号画像保存部275に供給する。復号画像保存部275は、供給された復号画像データを保存する。
ステップS181において、基準フレーム/差分画像分離部271は、処理を実行したのは、最後のフレームであるか否かを判断する。
ステップS181において、最後のフレームではないと判断された場合、ステップS182において、復号画像保存部275は、保存されている復号画像データを加算部274へ供給し、処理は、ステップS171に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS181において、最後のフレームであると判断された場合、処理が終了される。
このような処理により、差分画像の2次微分情報を用いて符号化された画像データを復号することができる。
以上説明した処理により、本発明を適用した符号化装置を用いて符号化された画像データは、復号および符号化を繰り返すことにより、画像の劣化が進む。
例えば、図28に示されるように、原画像が符号化され、記録媒体に記録されて、図2の再生機61の復号部21または図16の再生機202の復号部212に供給される。すなわち、復号部21または復号部212で復号されて出力される画像データが、1回目の符号化および復号を施された画像データである。そして、D/A変換部72においてアナログ画像信号に変換され、伝送される。伝送されたアナログデータは、ディスプレイ62で表示されるか、符号化装置63または符号化装置201に供給される。
すなわち、ディスプレイ62に表示される画像や、図2の符号化装置63または図16の符号化装置201に供給される画像は、1回目の符号化・復号が施された画像に、上述したような高周波歪みが付加された画像である。符号化装置63または符号化装置201に供給されたアナログの画像データは、更に、A/D変換部81においてデジタル信号に変換されるので、ここでも、ノイズが付加される。
そして、符号化部82または符号化部211において符号化された画像データは、記録部83により所定の記録媒体に記録されるか、復号部84または復号部212において復号されて、D/A変換部85でアナログデータに変換され、ディスプレイ86で再生される。記録部83により所定の記録媒体に記録されたデータを表示させるためには、この記録媒体を図2の再生機61または図16の再生機202で再生させ、ディスプレイ62において表示させる必要がある。
すなわち、1回目の符号化・復号が施された画像に、上述したような高周波歪みが付加された画像を記録媒体に記録(いわゆる、ダビングまたはコピーを実行)し、再生させる場合、再生される画像は、2回目の符号化・復号が施された画像となる。
2次微分情報を用いた符号化処理を実行する符号化部82または符号化部211では、図6を用いて説明したように、図5を用いて説明したADRCを用いた符号化と比較して、符号化・復号が施されることにより、ホワイトノイズなどにより情報が大きく劣化する。したがって、2回目の符号化・復号が施された画像は、上述したような高周波歪みにより、大きく劣化する。
したがって、記録媒体に記録された符号化デジタル画像信号を再生機61または再生機202で再生して得られる、ディスプレイ62に表示される画像の画質や、符号化部82で符号化された後、記録部83に記録されずに、復号部84または復号部212において復号されて、D/A変換部85でアナログデータに変換され、ディスプレイ86に表示される画像の画質は、再生機61または再生機202から出力されるアナログ画像信号による画像に比べて大幅に劣化したものとなる。
すなわち、本発明を適用した画像表示システムによると、再生機61または再生機202から出力されるアナログ画像信号を、良好な画質を維持したまま記録媒体に記録する(ダビングする、コピーする)ことが不可能となる。
更に、3回目、4回目・・・と、符号化・復号を繰り返す(ダビング、コピーを繰り返す)と、画像はますます劣化する。
したがって、本発明を適用した図2の画像表示システム51は、特に、静止画像データ、または、フレーム間予測符号化など、他のフレーム画像データを用いた符号化処理を行わない動画像データに対して、コピー前のデータによる出力の質を落とすことなく、良好な質を維持したままでのコピーを不可能とすることができるような静止画像の符号化および復号が行われるような構成となっている。
また、本発明を適用した図16の画像表示システム181は、動画像データに対して、他のフレーム画像データを用いて符号化処理および復号処理を行うことができるようにするとともに、コピー前のデータによる出力の質を落とすことなく、良好な質を維持したままでのコピーを不可能とすることができるような符号化および復号が行われるような構成となっている。
上述した一連の処理は、ソフトウェアにより実行することもできる。そのソフトウェアは、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。この場合、例えば、図2の画像表示システム51または図16の画像表示システム181の一部またはすべては、図29に示されるようなパーソナルコンピュータ301により構成される。
図29において、CPU(Central Processing Unit)311は、ROM(Read Only Memory)312に記憶されているプログラム、または記憶部318からRAM(Random Access Memory)313にロードされたプログラムにしたがって、各種の処理を実行する。RAM313にはまた、CPU311が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU311、ROM312、およびRAM313は、バス314を介して相互に接続されている。このバス314にはまた、入出力インタフェース315も接続されている。
入出力インタフェース315には、キーボード、マウスなどよりなる入力部316、ディスプレイやスピーカなどよりなる出力部317、ハードディスクなどより構成される記憶部318、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部319が接続されている。通信部319は、インターネットを含むネットワークを介しての通信処理を行う。
入出力インタフェース315にはまた、必要に応じてドライブ320が接続され、磁気ディスク331、光ディスク332、光磁気ディスク333、もしくは、半導体メモリ334などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部318にインストールされる。
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、図29に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを供給するために配布される、プログラムが記憶されている磁気ディスク331(フロッピディスクを含む)、光ディスク332(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク333(MD(Mini-Disk)(商標)を含む)、もしくは半導体メモリ334などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに供給される、プログラムが記憶されているROM312や、記憶部318に含まれるハードディスクなどで構成される。
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
従来の画像表示システムの構成を示すブロック図である。 本発明を適用した、画像表示システムの構成を示すブロック図である。 ホワイトノイズについて説明するための図である。 図2の符号化部の更に詳細な構成を示すブロック図である。 ADRCについて説明するための図である。 ADRCと比較して、本発明に用いられる量子化について説明するための図である。 図4の2次微分情報判定部の更に詳細な構成を示すブロック図である。 周辺画素の取扱いと2次微分情報の求め方について説明するための図である。 周辺画素の取扱いと2次微分情報の求め方について説明するための図である。 周辺画素の取扱いと2次微分情報の求め方について説明するための図である。 周辺画素の取扱いと2次微分情報の求め方について説明するための図である。 図2の復号部の更に詳細な構成を示すブロック図である。 符号化処理1について説明するためのフローチャートである。 2次微分情報検出処理について説明するためのフローチャートである。 復号処理1について説明するためのフローチャートである。 本発明を適用した、画像表示システムの構成を示すブロック図である。 基準フレームについて説明するための図である。 図16の符号化部の更に詳細な構成を示すブロック図である。 差分画像について説明するための図である。 図18の2次微分情報保存処理部の更に詳細な構成を示すブロック図である。 図16の復号部の更に詳細な構成を示すブロック図である。 図21の2次微分情報逆量子化部の更に詳細な構成を示すブロック図である。 符号化処理2について説明するためのフローチャートである。 符号化処理2について説明するためのフローチャートである。 符号化処理2について説明するためのフローチャートである。 差分画像生成処理について説明するためのフローチャートである。 復号処理2について説明するためのフローチャートである。 符号化・復号の繰り返しについて説明するための図である。 パーソナルコンピュータの構成を示すブロック図である。
符号の説明
51 画像表示システム, 61 再生機, 62 符号化装置, 71 復号部, 72 D/A変換部, 81 A/D変換部, 82 符号化部, 83 記録部, 84 復号部, 85 D/A変換部, 86 ディスプレイ, 101 ブロック分割部, 102 2次微分情報判定部, 103 量子化部, 131 注目画素選択部, 132 タップ抽出部, 133 判定部, 151 特徴量抽出部, 152 逆量子化部, 201 符号化装置, 202 再生機, 211 符号化部, 21 復号部, 241 基準フレーム導出部, 242 ADRC処理部, 243 基準フレームの復号部, 244 2次微分情報保存処理部, 245 差分画像の復号部, 256 差分画像生成部, 271 基準フレーム/差分画像分離部, 272 ADRC処理の逆量子化部, 273 2次微分情報逆量子化部, 274 加算部, 275 復号画像保存部

Claims (17)

  1. 画像データの供給を受けて符号化する符号化装置において、
    前記画像データを所定数のブロックに分割するブロック分割手段と、
    前記ブロック分割手段により分割された前記ブロックに含まれる各画素に対して、2次微分情報を検出する2次微分情報検出手段と、
    前記2次微分情報検出手段により検出された前記2次微分情報に基づいて、量子化結果に前記2次微分情報が保たれるように量子化を実行する量子化手段と
    を備え、
    前記2次微分情報は、注目画素と、前記注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、前記注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報であり、
    前記量子化手段は、
    前記ブロックごとに、ダイナミックレンジを検出して、所定の量子化ビット数を基に、前記ブロック内の画素の画素値の最大値と最小値との間が等間隔となるように量子化代表値を設定し、
    前記2次微分情報を基に、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、前記注目画素より大きな前記量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とし、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、前記注目画素より小さな前記量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とすることにより、各画素がいずれの前記量子化代表値に量子化されるかを決定する
    ことを特徴とする符号化装置。
  2. 前記2次微分情報検出手段は、
    前記注目画素と、前記注目画素の周辺画素を抽出する抽出手段と、
    前記注目画素と前記周辺画素との画素値によって描かれる軌跡の2次微分を求める2次微分情報算出手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  3. 前記所定の量子化ビット数は、前記ダイナミックレンジを基に定められる
    ことを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  4. 前記画像データにノイズを付加するノイズ付加手段
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  5. 複数のフレームデータからなる入力画像データにおいて、第1のフレームデータを符号化する符号化手段と、
    前記符号化手段により符号化された前記第1のフレームデータを復号して処理済フレームデータを生成する復号手段と、
    前記復号手段により生成された前記処理済フレームデータと、前記第1のフレームデータより時間的に1フレーム前の第2のフレームデータとの差分画像データを生成する差分画像データ生成手段と
    を更に備え、
    前記ブロック分割手段に供給される前記画像データは、前記差分画像データである
    ことを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  6. 画像データの供給を受けて符号化する符号化装置の符号化方法において、
    前記画像データを所定数のブロックに分割するブロック分割ステップと、
    前記ブロック分割ステップの処理により分割された前記ブロックに含まれる各画素に対
    して、2次微分情報を検出する2次微分情報検出ステップと、
    前記2次微分情報検出ステップの処理により検出された前記2次微分情報に基づいて、
    量子化結果に前記2次微分情報が保たれるように量子化を実行する量子化ステップと
    を含み、
    前記2次微分情報は、注目画素と、前記注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、前記注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報であり、
    前記量子化ステップの処理では、
    前記ブロックごとに、ダイナミックレンジを検出して、所定の量子化ビット数を基に、前記ブロック内の画素の画素値の最大値と最小値との間が等間隔となるように量子化代表値を設定し、
    前記2次微分情報を基に、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、前記注目画素より大きな前記量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とし、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、前記注目画素より小さな前記量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とすることにより、各画素がいずれの前記量子化代表値に量子化されるかを決定する
    ことを特徴とする符号化方法。
  7. コンピュータに、
    画像データを所定数のブロックに分割するブロック分割ステップと、
    前記ブロック分割ステップの処理により分割された前記ブロックに含まれる各画素に対して、2次微分情報を検出する2次微分情報検出ステップと、
    前記2次微分情報検出ステップの処理により検出された前記2次微分情報に基づいて、量子化結果に前記2次微分情報が保たれるように量子化を実行する量子化ステップと
    を含み、
    前記2次微分情報は、注目画素と、前記注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、前記注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報であり、
    前記量子化ステップの処理では、
    前記ブロックごとに、ダイナミックレンジを検出して、所定の量子化ビット数を基に、前記ブロック内の画素の画素値の最大値と最小値との間が等間隔となるように量子化代表値を設定し、
    前記2次微分情報を基に、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、前記注目画素より大きな前記量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とし、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、前記注目画素より小さな前記量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とすることにより、各画素がいずれの前記量子化代表値に量子化されるかを決定する
    処理を実行させるためのプログラムが記録されている記録媒体。
  8. コンピュータに、
    画像データを所定数のブロックに分割するブロック分割ステップと、
    前記ブロック分割ステップの処理により分割された前記ブロックに含まれる各画素に対して、2次微分情報を検出する2次微分情報検出ステップと、
    前記2次微分情報検出ステップの処理により検出された前記2次微分情報に基づいて、量子化結果に前記2次微分情報が保たれるように量子化を実行する量子化ステップと
    を含み、
    前記2次微分情報は、注目画素と、前記注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、前記注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報であり、
    前記量子化ステップの処理では、
    前記ブロックごとに、ダイナミックレンジを検出して、所定の量子化ビット数を基に、前記ブロック内の画素の画素値の最大値と最小値との間が等間隔となるように量子化代表値を設定し、
    前記2次微分情報を基に、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、前記注目画素より大きな前記量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とし、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、前記注目画素より小さな前記量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とすることにより、各画素がいずれの前記量子化代表値に量子化されるかを決定する
    処理を実行させるためのプログラム。
  9. 符号化画像データの供給を受けて復号する復号装置において、
    注目画素と前記注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、前記注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報である2次微分情報を基に、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、前記注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とし、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、前記注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とすることで、前記注目画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することにより符号化された前記符号化画像データの入力を受け、入力された前記符号化画像データの各ブロックの最小値とダイナミックレンジ、および、量子化代表値を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された情報を基に逆量子化を実行して、得られた画像データを出力する逆量子化手段と
    を備えることを特徴とする復号装置。
  10. 前記逆量子化手段により得られた前記画素データに、ノイズを付加するノイズ付加手段
    を更に備えることを特徴とする請求項に記載の復号装置。
  11. 前記逆量子化手段から出力された第1のフレームデータと、前記逆量子化手段から出力された第2のフレームデータを加算する加算手段を更に備え、
    前記検出手段は、複数のフレームデータにより構成される前記符号化画像データの入力を受け、
    前記第2のフレームデータは、前記第1のフレームデータより時間的に1フレーム前のフレームデータである
    ことを特徴とする請求項に記載の復号装置。
  12. フレーム内符号化された基準フレームデータと、他のフレームデータを用いて符号化された予測フレームデータとを含む複数のフレームデータにより構成される前記符号化画像データの入力を受けて、前記基準フレームデータと前記予測フレームデータとに分離する分離手段と、
    前記分離手段により分離された前記基準フレームデータを復号する復号手段と、
    前記逆量子化手段から出力された前記予測フレームデータと、前記復号手段により復号された前記基準フレームデータとを加算する加算手段と
    を更に備え、
    前記検出手段は、前記分離手段により分離された前記予測フレームデータの入力を受け、
    前記基準フレームデータは、前記予測フレームデータより時間的に1フレーム前のフレームデータである
    ことを特徴とする請求項に記載の復号装置。
  13. 符号化画像データの供給を受けて復号する復号装置の復号方法において、
    注目画素と前記注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、前記注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報である2次微分情報を基に、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、前記注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とし、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、前記注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とすることで、前記注目画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することにより符号化された前記符号化画像データの入力を受け、入力された前記符号化画像データの各ブロックの最小値とダイナミックレンジ、および、量子化代表値を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップの処理により検出された情報を基に逆量子化を実行して、得られた画像データを出力する逆量子化ステップと
    を含むことを特徴とする復号方法。
  14. コンピュータに、
    注目画素と前記注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、前記注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報である2次微分情報を基に、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、前記注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とし、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、前記注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とすることで、前記注目画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することにより符号化された符号化画像データの入力を受け、入力された前記符号化画像データの各ブロックの最小値とダイナミックレンジ、および、量子化代表値を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップの処理により検出された情報を基に逆量子化を実行して、得られた画像データを出力する逆量子化ステップと
    を含む処理を実行させるためのプログラムが記録されている記録媒体。
  15. コンピュータに、
    注目画素と前記注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、前記注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報である2次微分情報を基に、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、前記注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とし、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、前記注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とすることで、前記注目画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することにより符号化された符号化画像データの入力を受け、入力された前記符号化画像データの各ブロックの最小値とダイナミックレンジ、および、量子化代表値を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップの処理により検出された情報を基に逆量子化を実行して、得られた画像データを出力する逆量子化ステップと
    を含む処理を実行させるためのプログラム。
  16. 符号化部および復号部を含み、前記符号化部および前記復号部において、画像データに対して符号化処理および復号処理を繰り返すことにより、前記画像データが劣化するようになされている画像処理システムにおいて、
    前記符号化部は、
    前記画像データを所定数のブロックに分割するブロック分割手段と、
    前記ブロック分割手段により分割された前記ブロックに含まれる各画素に対して、2次微分情報を検出する2次微分情報検出手段と、
    前記2次微分情報検出手段により検出された前記2次微分情報に基づいて、量子化結果に前記2次微分情報が保たれるように量子化を実行する量子化手段と
    を備え、
    前記2次微分情報は、注目画素と、前記注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、前記注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報であり、
    前記量子化手段は、
    前記ブロックごとに、ダイナミックレンジを検出して、所定の量子化ビット数を基に、前記ブロック内の画素の画素値の最大値と最小値との間が等間隔となるように量子化代表値を設定し、
    前記2次微分情報を基に、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、前記注目画素より大きな前記量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とし、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、前記注目画素より小さな前記量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とすることにより、各画素がいずれの前記量子化代表値に量子化されるかを決定する
    ことを特徴とする画像処理システム。
  17. 符号化部および復号部を含み、前記符号化部および前記復号部において、画像データに対して符号化処理および復号処理を繰り返すことにより、前記画像データが劣化するようになされている画像処理システムにおいて、
    前記復号部は、
    前記画像データの注目画素と前記注目画素の周辺画素との画素値によって描かれる軌跡が、前記注目画素において、上に凸であるか下に凸であるかを示す情報である2次微分情報を基に、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が上に凸であることを示していた場合、前記注目画素より大きな量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とし、前記注目画素に対応する前記2次微分情報が下に凸であることを示していた場合、前記注目画素より小さな量子化代表値のうち一番近い値を、前記注目画素の量子化代表値とすることで、前記注目画素がいずれの量子化代表値に量子化されるかを決定することにより符号化された符号化画像データの入力を受け、入力された前記符号化画像データの各ブロックの最小値とダイナミックレンジ、および、量子化代表値を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された情報を基に逆量子化を実行して、得られた画像データを出力する逆量子化手段と
    を備える
    ことを特徴とする画像処理システム。
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