JP4714735B2 - シートベルト引張装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動モータと、駆動モータに接続されてシートベルトを引張する歯車装置とを有するシートベルト引張装置に関する。
このタイプのシートベルト引張装置は、例えば、DE19731689A1に開示されている。既知のシートベルト引張装置は、感知装置の信号に応じて異なったシフト位置へ案内できる歯車装置を有する。この歯車装置は、感知装置の信号データを処理する電子制御装置によって制御される。
DE19731689A1
本発明は、特に確実に作動するシートベルト引張装置を提供するという目的に基づいている。
この目的は、冒頭に記載したタイプのシートベルト引張装置に関し、本発明に係る請求項1に記載された特徴部分によって達成される。さらに本発明に係るシートベルト引張装置の有利な発展形態が従属項に記載されている。
本発明によると、過負荷クラッチが、歯車とシートベルトスピンドルとの間に配置され、所定の最大トルクまでトルクを伝達し、最大トルクを超えると解除されるように構成されている。
本発明に係るシートベルト引張装置の大きな利点は、自動車事故時に、歯車装置が事故によって生じる高圧のシートベルト拘束力によって破壊されないという点に見られる。これは、本発明に係る過負荷クラッチは、臨界トルク又は過大なトルクがシートベルトスピンドルによって歯車装置に伝達されるのを回避するからである。従って、シートベルト引張装置は、危険な状況下でさえも確実に作動するようになされている。
過負荷クラッチは、歯車装置とシートベルトスピンドルの間を負荷伝達可能に接続する(すなわち負荷が作用することによるロック状の接続を形成する)2つの連結部材によって形成されることが好ましい。負荷伝達可能な接続(負荷が作用することによるロック状の接続)は、所定の最大トルクを超えると自動的に解除されるように設計されている。
特に簡単で有利な方法においては、過負荷クラッチは、連結部材を先細にすることによって形成することができる。具体的には、第1連結部材は、例えば、内部テーパによって形成され、第2連結部材は、内部テーパにおいて負荷伝達可能状態で保持されている外部テーパによって形成されている。
シートベルト引張装置が完全に逆転可能に構成するのが有利である。可逆性のシートベルト引張装置は、可逆的な利用、つまり、シートベルトがシートベルト引張装置によって最初に引張された最初の事故の後、シートベルト引張装置を使ってさらに1回以上シートベルトを引張することを可能とする。従って、可逆性のシートベルト引張装置は、「第2の衝撃」(すなわち別の事故)と称する場合にも使用することができる。
シートベルト引張装置の有利な発展例については、歯車装置が機械的自動歯車装置であり、負荷に応じて自動的にシフトするように構成されている。
機械的自動歯車装置は、歯車装置をシフトさせる電気制御装置を特別に設ける必要がないことに利点がある。これは、機械的自動歯車装置は、負荷に応じて自動的にシフトされるからである。更に、機械的自動歯車装置は、前記したように自動的、機械的にシフトされるので、例えば、ソレノイド又は発火式起動部材等の電気的変位部材なしで作動する。
自動歯車装置は、好ましくは少なくとも2つの速度を有し、第1伝達比を有する第1速度用の第1動力伝達経路と、第1伝達比よりも大きい伝達比を有する第2速度用の少なくとも1つの第2動力伝達経路を有する。
自動歯車装置は、好ましくは、シートベルト引張装置の駆動モータによって駆動され、第1及び第2動力伝達経路の双方に作用し合う接続歯車を有する。
第1動力伝達経路から第2動力伝達経路へのシフトは、第1動力伝達経路が、所定の駆動停止モーメントを超えると解除される滑りクラッチを有していることによって、第2動力伝達経路が起動される場合に、特に簡単で有利に達成することが可能である。滑りクラッチの所定の駆動停止モーメントは、自動車乗員の肩にかかる200から250ニュートンのシートベルト力に相当するような大きさであることが好ましい。
第1動力伝達経路は、滑りクラッチ、滑りクラッチに接続する連結歯車、及び、シートベルトスピンドルと連結歯車に接続するスピンドルクラッチ歯付リングによって、費用効率よく有利に形成することができる。
滑りクラッチは、接続歯車と同軸上で回転可能な状態に取り付けられている爪取付台を有することが好ましい。つまり、滑りクラッチ爪は、連結位置及び連結解除位置へ旋回できるように、爪取付台上に旋回可能な状態で取り付けられていることが好ましい。滑りクラッチ爪は、連結位置では、爪取付台と接続歯車を連結しており、連結解除位置では、接続歯車と爪取付台との連結について作用を及ぼさない。
以下の「シートベルト引張回転方向」という表現は、シートベルトが引き込まれて引張される回転の方向を指している。回転の方向に関しては、シートベルト上に特定の回転をもたらす作用に焦点が当てられている。例えば、図1から13に関連して説明される実施形態の場合、駆動モータ及びシートベルトスピンドルは、自動歯車装置のせいで常に互いに反対の回転方向に回転するが、それぞれ、シートベルトの引張時には、「シートベルト引張回転方向」に回転する。同様に、以下の「シートベルト巻出方向」という表現は、シートベルトがシートベルトスピンドルから巻出される互いに反対の回転方向を意味している。
滑りクラッチは、連結解除位置に到達した後、滑りクラッチ爪が自動的に再び連結位置に入ることを防ぐ円板カムを有することが好ましい。これは、自動歯車装置が、第1速度から第2速度へ、すなわち、第1動力伝達経路から第2動力伝達経路へシフトアップした後、第2速度から第1速度へのシフトバックについては、そのように所望されるとともに、当該シフトバックが可能な状態とされない限り、規制される効果がある。
円板カムと爪取付台は、例えば、互いに所定の回転角度だけ相対回転することが可能である。円板カムは、滑りクラッチ爪が解除位置に達するとすぐ、バネによってブロック位置に入るよう回転することが好ましく、このブロック位置において、滑りクラッチ爪を解除位置に保持するとともに、滑りクラッチ爪が再び接続歯車に嵌まることを防止する。
上記した滑りクラッチ爪(以下、「第1」滑りクラッチ爪と称す)に加えて、滑りクラッチは、第2滑りクラッチ爪を有することが好ましい。第2滑りクラッチ爪の機能は、動力伝達において第1滑りクラッチ爪を補助することである。2つの滑りクラッチ爪は、ともに係合および解除されることが好ましい。第2滑りクラッチ爪は、例えば、爪取付台上に旋回可能な状態で取り付けることができる。
2つの滑りクラッチ爪は、いずれの場合においても、接続歯車に対して挿入方向に予荷重(予め負荷が作用した状態)されることが好ましい。コスト上、この2つの滑りクラッチ爪の予荷重は、同一の旋回バネによってなされる。
シートベルトスピンドルと自動歯車装置は、互いにスピンドルクラッチで接続されることが好ましい。スピンドルクラッチは、駆動モータがシートベルト引張回転方向に回転すると噛合し、駆動モータがシートベルト巻出回転方向に回転すると負荷を受けずに解除されるように構成されていることが好ましい。
スピンドルクラッチは、スピンドルクラッチ歯付リングがシートベルト引張回転方向に回転するとすぐ、シートベルトスピンドルの爪歯に嵌まるように構成されているスピンドルクラッチ爪を有することが好ましい。その結果、シートベルトスピンドルとスピンドルクラッチ歯付リングは、回転固定された状態で互いに連結される。
さらに、スピンドルクラッチ爪は、スピンドルクラッチ歯付リングがシートベルト巻出方向に回転するとすぐ、シートベルトスピンドルの爪歯から外れて旋回し、負荷を受けなくなるように構成されていることが好ましい。このようにスピンドルクラッチ爪が外れることによって、シートベルトスピンドルとスピンドルクラッチ歯付リングとの間の連結接続は分離されるため、シートベルトスピンドルは、その後、再び自由回転可能となる。言い換えれば、スピンドルクラッチ爪は、シートベルト引張回転方向においてのみ連結し、シートベルト巻出方向には連結しない。
スピンドルクラッチ爪が、シートベルトスピンドルの爪歯に完全に嵌まるようにするため、スピンドルクラッチは、シートベルトスピンドルの爪歯に嵌まる同期爪を有することが好ましい。これにより、シートベルトスピンドルとスピンドルクラッチ歯付リングは、スピンドルクラッチ爪がシートベルトスピンドルの爪歯に噛合する前に、互いに位置合わせされる。従って、同期爪は、スピンドルクラッチ爪がシートベルトスピンドルの爪歯に嵌まる前に、スピンドルクラッチ歯付リングとスピンドルクラッチ爪との間の所定の相対的位置を強制的に設定する機能を有する。
スピンドルクラッチ爪と同期爪は、シートベルトスピンドルと同軸上に位置合わせされてシートベルトスピンドルに対して相対回転可能な状態で取り付けられているスピンドルクラッチハウジングの内部又は上部に回転可能な状態で保持されることが好ましい。スピンドルクラッチハウジングは、例えば2部構成で、これに接続されるスピンドルクラッチ取付台及び遊星取付台を有してもよい。
自動歯車装置が遊星歯車を有している場合、スピンドルクラッチハウジングが、遊星歯車装置の少なくとも1つの遊星歯車を回転可能な状態に固定するための少なくとも1つの固定点を有していると有利であると考えられる。例えば、スピンドルクラッチハウジングは、3つの遊星歯車のための3つの固定点を有することができ、遊星歯車の固定点は、例えば、遊星歯車装置の遊星歯車が回転可能な状態に取り付けられているピンで形成されていてもよい。
遊星歯車装置は、好ましくは別の動力伝達経路に配置される。遊星歯車装置は、好ましくは、滑りクラッチの締結時には動力伝達なしで回転し、滑りクラッチの解除時にのみ動力伝達に使用される。遊星歯車は、その場合、歯車装置を第2速度にする。
遊星歯車を動力伝達なしで回転可能であるようにするため、遊星歯車は、少なくとも1つの遊星歯車によって駆動される冠歯車(冠ギアないしクラウンギア)を有することが好ましい。内部太陽歯車は、例えば、少なくとも1つの遊星歯車を駆動する機能を果たす。例えば、接続歯車によって駆動される外部太陽歯車は、内部太陽歯車に接続される。内歯及び外部太陽歯車は、2つの別々の歯車で形成されていてもよいし、または、一体の歯車で形成されていてもよい。
遊星歯車は、好ましくは遊星クラッチ爪を有する。遊星クラッチ爪は、冠歯車と相互に作用し、冠歯車の所定の冠歯車回転方向への回転を可能にするとともに、冠歯車の所定の冠歯車回転方向とは逆方向への回転を阻止する。従って、遊星クラッチ爪によって、滑りクラッチ噛合時の動力伝達のない遊星歯車の回転、及び、滑りクラッチ解除時の動力伝達を確実に行なうことが可能となる。遊星クラッチ爪を起動させるために、遊星クラッチ爪は、例えば、遊星クラッチ爪バネによって冠歯車の方向に旋回される。
シートベルト引張装置によって実行される引張作用が終了した後、シートベルトスピンドルが引張位置に固定されるようにするために、シートベルト引張装置は、好ましくはブロック装置を有する。このタイプのブロック装置は、駆動モータの過熱及び電気系統に対する常時の電気的な負荷を回避するため、引張作用の終了後に駆動モータを通電停止することができるようになされている。
ブロック装置は、自動車乗員に作用するシートベルト拘束力を高めることなく、解除できるように構成されていることが好ましい。ブロック装置は、シートベルト引張装置の駆動モータ、例えば、シートベルト巻出方向に作動される駆動モータによって解除できることが好ましい。
このタイプのブロック装置は、第1及び第2爪位置に入れることのできる係止爪によって、特に簡単で有利に実現可能である。係止爪は、第1爪位置においてシートベルト巻出方向にシートベルトスピンドルをブロックし、そして第2爪位置においてシートベルト巻出方向にシートベルトスピンドルを解除する。
係止爪は、好ましくは回動可能かつ弾性的に保持されているため、係止爪は、第1爪位置から第2爪位置へ、また逆に第2爪位置から第1爪位置へ移動することができる。係止爪は、所定のシートベルト牽引力が存在する時、前記係止爪が第1爪位置から第2爪位置へ旋回するように保持されていることが好ましい。このような係止爪の旋回によって、シートベルトスピンドルがシートベルト巻出方向に解除され、シートベルトスピンドルからのシートベルトの巻出しが可能となり、シートベルトによって保護される自動車乗員に作用するシートベルト力を制限できる。シートベルトの巻出は、別体のシートベルト力制限装置、例えば、トーションバーによって制御又は予め規定されることが好ましい。その代わりに、または、それに加えて、シートベルトの巻出は、シートベルト引張装置の駆動モータによって制御してもよい。
係止爪が第1爪位置から第2爪位置へシフトされる所定のシートベルト牽引力は、1000から3000ニュートン、例えば、2000ニュートン(自動車乗員の肩の高さでのシートベルト力に関して)であることが好ましい。
係止爪が第1爪位置から第2爪位置へシフトされた後、シートベルト引張装置を再起動させるために、係止爪は、第2爪位置から第1爪位置へ再び戻ることができるように構成される。係止爪は、駆動モータの駆動力を利用するだけで、第2爪位置から第1爪位置へ旋回して戻ることができるように、旋回可能かつ弾性的に保持されることが好ましい。
シートベルトがシートベルト引張装置で引張されても、その後事故が実際に発生せず、また係止爪が第2爪位置へ移動することもなかった場合、ブロック装置は、係止爪が駆動モータによって第1爪位置から第2爪位置へ移動されることによって、駆動モータによって同様の方法で有利に解除することも可能である。従って、既知のシートベルト引張装置の場合に発生する「解除ピーク」は起こらない。
係止爪は、第1爪位置から第2爪位置へ、また逆に第2爪位置から第1爪位置への旋回を可能とするため、例えば、トグルレバー原理に従って旋回可能に保持される。
別の方法として、係止爪の枢軸ピンは、係止爪が、枢軸ピンを中心に回転方向に旋回可能であるとともに、長孔によって形成される案内溝に沿って枢軸ピンに対し半径方向に偏向可能であるように係止爪の長孔に配置されてもよい。
係止爪を接続歯車の方向に旋回させる少なくとも1つの係止爪バネは、好ましくは係止爪と相互に作用する。
本発明を説明するため、図1から15に本説明に係るシートベルト引張装置の実施の形態を示している。
図1には、シートベルト2を引張するためのシートベルト引張装置1が示されている。シートベルト引張装置1は、モータピニオン31によって自動歯車装置4に接続される駆動モータ3を有する。自動歯車装置4も、シートベルトローラとしてのシートベルトスピンドル5に接続される。
自動歯車装置4について、図1には、自動歯車装置4の第1動力伝達経路6と第2動力伝達経路7に接続される接続歯車10が示されている。
第1動力伝達経路6について、図1には、接続歯車10に連結されるスピンドルクラッチ歯付リング61を示している。
第2動力伝達経路7について、図1には、外部太陽歯車711を有する遊星歯車装置71を示している。外部太陽歯車711は、接続歯車10と噛合している。遊星歯車(図1では見えない)と相互に作用する内部太陽歯車712は、外部太陽歯車711に接続されている。遊星歯車装置71は、冠歯車(クラウンギア)713も有し、その動作は、以下でさらに説明される。
図1には、係止爪81を有するブロック装置8も示されている。ブロック装置8は、シートベルトの引張後、接続歯車10をブロックして、駆動モータ3が駆動停止される。シートベルトの引張後、ブロック装置8は、駆動モータ3がシートベルトの巻出方向に少なくとも一時的に切り換えられることによって再び作動停止される。
駆動モータ3及び自動歯車装置4は、装着プレート9に取り付けられている。
図2には、第1動力伝達経路6が詳細に示され、スピンドルクラッチ51を介してシートベルトスピンドル5に接続されているスピンドルクラッチ歯付リング61が示されている。スピンドルクラッチ歯付リング61は、連結歯車62にも噛合している。
円板カム63は、接続歯車10と同軸上に配置された爪取付台64上に回転可能な状態で取り付けられている。爪取付台64と接続歯車10は、互いに相対回転可能に取り付けられている。連結歯車62は、例えば爪クラッチによって爪取付台64に回転固定された状態で接続されている。
第1滑りクラッチ爪65は、枢軸ピン651を中心に旋回可能であるように爪取付台64に取り付けられている。第1滑りクラッチ爪65は、接続歯車10の内歯と係合するように爪取付台64に固定された旋回バネ641によって偏向される。この場合、滑りクラッチ爪は65、接続歯車10と爪取付台64との間でシートベルト引張装置1のシートベルト引張回転方向に動力が伝達されるように位置調整されている。シートベルト引張回転方向は、図2において記号Sで示されている。
図2に示されているように、円板カム63は、滑りクラッチ爪65と相互に作用するカム部631を有する。カム部631の機能は、滑りクラッチ爪65、爪取付台64及び円板カム63によって形成される滑りクラッチRが締結されると、滑りクラッチ爪65に押し当てられることである。
この滑りクラッチ爪65の(図2に示された)位置では、スピンドルクラッチ51が締結されているため、駆動爪31、接続歯車10、連結歯車62、スピンドルクラッチ歯付リング61及びシートベルトスビンドル5の間で動力が直接伝達される。スピンドルクラッチ51の動作は、以下でさらに説明される。
爪取付台64、円板カム63及び連結歯車62によって形成される滑りクラッチRの動作は、図3に再度詳細に示されている。つまり、伝達されるトルクが、シートベルト引張方向Sへの回転時に所定の荷重モーメントを超えるとすぐ、滑りクラッチは、滑りクラッチ爪65が旋回バネ641のバネ力とは反対方向の内側に旋回されることによって解除される。このような旋回運動によって、円板カム63は、爪取付台64に対して矢印方向P1に回転し、カム部631は、滑りクラッチ爪65を通り過して案内される。従って、図3に示された状態では、滑りクラッチ爪65が解除位置に移動するので、滑りクラッチRは解除される。
図4には、爪取付台64上に固定され、円板カム63(図4には示されていない)を予荷重がかかった状態で爪取付台64に配置するねじりバネ642が示されている。ねじりバネ642により、円板カム63は、滑りクラッチ爪65が解除位置に移動するとすぐ、図3に示されている回転方向P1に回転される。
カム部631を有する円板カムの回転は、滑りクラッチ爪65が、図3に示された解除位置に到達した後は、もう再び自動的に連結位置に移動できないという効果を奏する。従って、滑りクラッチ爪65は、解除後、解除状態に維持される。
図5には、図2に関連して上記したシートベルトスピンドル5のスピンドルクラッチ51が詳細に示されている。スピンドルクラッチハウジング53に回転可能に保持された3つのスピンドルクラッチ爪52が示されている。3つのスピンドルクラッチ爪52は、それぞれスピンドルクラッチ歯付リング61の内縁凹部611に常時案内される外部カム522を有する。
さらに、各スピンドルクラッチ爪52は、シートベルトスピンドル5の爪歯54に噛合する2つの内部爪521を有している。シートベルトスピンドル5の爪歯54は、例えば、シートベルトスピンドル5に一体に接続される。図5から分かるように、スピンドルクラッチ歯付リング61がシートベルト引張回転方向Sに駆動されると、内部爪521は、シートベルトスピンドル5の爪歯54に噛合するため、シートベルトスピンドル5とスピンドルクラッチ歯付リング61とが連結される。
図5には、同期爪55も示されている。同期爪55の機能は、スピンドルクラッチ爪52がシートベルトスピンドル5の爪歯54の方向に旋回し噛合する前に、シートベルトスピンドル5とスピンドルクラッチ歯付リング61とを連結させることである。従って、同期爪55によって、シートベルトスピンドル5の爪歯54に対してスピンドルクラッチ爪52が調整されるため、シートベルトスピンドル5の爪歯54にスピンドルクラッチ爪52が特定の状態で噛合される。従って、スピンドルクラッチ爪52の相互のブロックは、同期爪55によって確実に回避される。スピンドルクラッチ爪52を1つしか使用しない場合には、同期爪55を省くことができる。
図5に示されているように、スピンドルハウジング53には3つの孔531がある。図1の遊星歯車装置71の遊星歯車を支持するピンは、孔531に挿入される。このピンと遊星歯車装置71の遊星歯車は、図5には示されていない。
図5には、ブレーキシュー532も示されている。ブレーキシュー532は、ブレーキシューバネ533によって半径方向外側に押圧されているため、常時、装着プレート9の支持孔に位置している。ブレーキシュー532の機能は、スピンドルクラッチハウジング53の装着プレート9に対するびびり音を防止することである。ブレーキシュー532によって、スピンドルクラッチハウジング53及び装着プレート9の製造時の製造公差が補償される。ブレーキシューバネ533は、爪歯54に対して同期爪55を噛合解除位置に保持するという別の機能も有する。しかし、駆動モータ3が通電駆動されると、同期爪55の力がブレーキシューバネ533の力を上回るため、同期爪55を爪歯54に嵌めることができる。
図6にも、装着プレート9に装着後のスピンドルクラッチ51とともに、シートベルトスピンドル5が示されている。
図7には、図1の遊星歯車装置71が再度詳細に示されている。外部太陽歯車711と、外部太陽歯車711に接続されて遊星歯車装置71の3つの遊星歯車を駆動する内部太陽歯車712が示されている。図7には、3つの遊星歯車のうち遊星歯車714だけが図示されている。遊星歯車714と他の2つの遊星歯車は、図5のスピンドルクラッチハウジング53の孔531に保持されているピンに保持されている。
図7には、遊星クラッチ爪715と相互に作用する冠歯車(クラウンギア)713も示されている。遊星クラッチ爪715は、冠歯車713を回転方向P2とは反対の方向にのみ回転可能にする作用を有し、その過程で、遊星クラッチ爪715は、冠歯車713の外歯に沿って歯止めで動く。遊星クラッチ爪715は、冠歯車713が回転方向P2に回転するのを阻止する。
遊星クラッチ爪715は、遊星クラッチ爪バネ716によって冠歯車713の方向に押圧されるため、遊星クラッチ爪715による係止効果(既に説明された)が確保される。
遊星クラッチ爪715の機能は、外部太陽歯車711、内部太陽歯車712及び遊星歯車装置71の遊星歯車714が、シートベルトスピンドル5に動力が伝達されることなく回転できるようにすることである。図1の滑りクラッチが締結され、第1動力伝達経路6に沿って動力が伝達されれば、遊星歯車装置71は動力伝達されない状態で回転する。
次に、図8から10を参照して、図1のブロック装置8の構造及び機能を説明する。図8には、支持ピン82周りに回転可能に保持された掛止爪81が示されている。掛止爪81は、長孔83を介して支持ピン82上を案内される。
掛止爪バネ84は、掛止爪81に接続されている。掛止爪バネ84の機能は、接続歯車10の方向に掛止爪81を押圧することである。
掛止爪81の目的は、シートベルトが駆動モータ3によって引張された後、シートベルト2を引張位置に保つことにあり、これは、掛止爪81によって接続歯車10がシートベルト巻出方向に逆回転しないようにすることによって達成される。従って、掛止爪81は、接続歯車10のシートベルト巻出方向Aへの回転を阻止する。これが、図9に示されている。
図9では、接続歯車10の外側に多数の掛止歯が設けられていることによって、掛止爪81を使って実質的にどの位置にもシートベルト2を保つことができることも分かる。従って、ブロック装置8における遊びによるシートベルト2の望ましくない降伏は制限される。本実施形態の場合、シートベルト2の望ましくない降伏は、1.5度以下(シートベルトスピンドル5の回転角に対して)である。
事故の際、シートベルト2によって保持された自動車乗員がシートベルトに体を押し付けるとすぐ、シートベルト2に作用するシートベルト牽引力が大幅に増大する。その場合、シートベルト2を降伏させてシートベルトによる負傷を回避するために、シートベルト牽引力が所定の最大値を超えたら、掛止爪81が、図9に示された第1爪位置(「掛止爪81がモータピニオン31の反対側を向いている」)から、第2爪位置(「掛止爪81がモータピニオン31に対向している」)へ(旋回方向Uに)旋回する。所定のシートベルト牽引力は、1000から3000ニュートン、好ましくは2000ニュートン(自動車乗員の肩にかかるシートベルト力に関して)であることが望ましい。
シートベルトの巻出速度は、モータピニオン31が常時に接続歯車10と噛合しているので、例えば、駆動モータ3で制御することができる。このように、駆動モータ3がシートベルト引張回転方向に通電駆動されることによって、シートベルトの巻出を制動減速できる。
掛止歯81は、掛止歯バネ84によって長孔83に弾性的に保持されているため、掛止歯81の旋回が可能である。従って、所定のシートベルト牽引力を超えると、掛止歯81は、掛止爪バネ84の復元力と反対の方向に接続歯車10とは反対側に押圧される。これによって、掛止爪81が、図10に示された第2爪位置に移動するように(図9及び10の旋回方向Uに)旋回すなわち反転することが可能になる。掛止爪81は、掛止ブロック85と一緒に旋回するが、これは、以下のように起こる。つまり、所定のシートベルト牽引力に達すると、掛止爪81が掛止ブロック85の方向に押圧され、その過程で、掛止爪81のカム86が、掛止ブロック85のストッパ87に突き当たる。その結果、掛止ブロック85は、支持ピン82の周りを左回り(図8参照)に旋回するため、掛止爪81は、旋回方向Uへ反転するように解除され、反転が起こる。
図10に示された第2爪位置(「掛止爪81がモータピニオン31に対向している」)では、掛止爪81は、もはやシートベルト2の巻出を阻止しない。その結果、駆動モータ3が通電停止された場合、シートベルト2は巻出可能である。第2爪位置においては、掛止爪は接続歯車10のランオンカラーに沿って摺動するだけである。これによって、別の装置、例えば、トーションバーによる特定の方法で、自動車乗員にかかるシートベルト拘束力が低減されるようにシートベルト2を巻出すことが可能となる。
図9及び10について、図9は接続歯車10を下側から見た図であり、図10は接続歯車10を上側から見た図である。さらに、図9には下側から見た冠歯車713及びスピンドルクラッチハウジング53が示されている。
図1から10を参照してシートベルト引張装置1の構成要素について詳細に説明したので、次に、自動車事故時における構成要素の相互作用について、より理解を深めるために、再度説明する。
シートベルト引張装置1(図1参照)は、自動車事故時又は事故直前の状況時において起動する。このような起動の場合、駆動モータ3は、シートベルト2を引き込み、引張するように作動される。従って、駆動モータ3は、シートベルト引張回転方向に作動する。
従って、モータピニオン31は、図12に示された回転方向P3に回転する。このモータピニオン31の回転によって、接続歯車10は回転方向P4に回転する。そのため、連結歯車62は、スピンドルクラッチ歯付リング61を回転方向P5に駆動する。このスピンドルクラッチ歯付リング61の回転によって、同期爪55が、シートベルトスピンドル5の爪歯54に嵌まり、スピンドルクラッチ歯付リング61とシートベルトスピンドル5の爪歯54との相対位置関係を限定する。それに続いて、3つのスピンドルクラッチ爪52が、シートベルトスピンドル5の爪歯54に嵌まるため、スピンドルクラッチ51は、最初の解除位置から締結位置へ移動される。
従って、3つのスピンドルクラッチ爪52の機能は、モータピニオン31の回転時に、駆動モータ3とシートベルトスピンドル5とを回転接続させることである。駆動モータ3が起動する前は、スピンドルクラッチ51は、まだ連結されていない状態にあるため、シートベルトスピンドル5は自動歯車装置4の影響を全く受けずに自由に回転できる。従って、自動歯車装置4及び駆動モータ3は、事故又は危険な状態が発生する前は、互いに分離されていて、その結果、大きな力をかけずに楽々とシートベルト2をシートベルトスピンドル5から巻出すことができる。事故又は危険な状態の時にのみ、駆動モータが通電駆動されて、スピンドルクラッチ51が起動する。
従って、駆動モータ3が通電駆動された後、まず第1に、モータピニオン31、接続歯車10、スピンドルクラッチ歯付リング61及びスピンドルクラッチ51を介してシートベルトスピンドル5に動力が伝達される。すなわち、図1の第1動力伝達経路6が起動される。第1動力伝達経路の伝達比、すなわち自動歯車装置4の「第1速度」の伝達比は、例えば、26:1である。これは、駆動モータ3が26回転する間に、シートベルトスピンドル5が1回転することを意味する。
駆動モータ3が起動し、スピンドルクラッチ歯付リング61が図12の回転方向P5に回転されるとすぐ、シートベルト2はシートベルトスピンドル5に引き込まれるため、シートベルトの引張が起こる。シートベルトの引張が増大するに伴って、自動歯車装置4ひいては滑りクラッチRに作用する力が、さらに増大する。自動車乗員の肩部における引張力が、例えば、200から250ニュートンに達すると、図2を参照して説明された滑りクラッチRが解除される。図12には、下側から見た滑りクラッチRが示されている。
「第1速度」がアクティブである場合、図1の遊星歯車装置71は、接続歯車10によって回転され、最初は、動力伝達なしで回転する。この場合、遊星歯車装置71の冠歯車713が、図7の矢印方向P2とは逆方向に同時に自由回転可能であるので、動力伝達なしでの遊星歯車装置71の回転が可能である。
図2の滑りクラッチRが解除されると、スピンドルクラッチ歯付リング61は、もはや連結歯車62によって駆動されない。その結果、冠歯車713は、図7の回転方向P2に回転されるが、これは、遊星クラッチ爪715によって阻止される。このように冠歯車713をブロックすることによって、遊星歯車装置71による動力伝達が起こり、シートベルトスピンドル5は、第2動力伝達経路7によって駆動される。第2動力伝達経路7においては、すなわち、自動歯車装置の「第2速度」においては、伝達比は、例えば、127:1である。従って、遊星歯車装置71は、自動歯車装置4の第1速度に対して伝達比を4.8倍にする。
自動歯車装置4を第2速度にシフトすることによって、シートベルト引張装置1の引張力は高められ、その結果、シートベルト2は大きな引張力で引張される。所定の引張力に達し引張作用が完了するとすぐ、駆動モータ3が通電停止されて、駆動モータ3によって自動車バッテリーの電気系統にさらなる負荷がかかるのを防ぐ。この時、シートベルト2がシートベルトスピンドル5から再び巻出しできないようにするため、接続歯車10は、引張位置でブロックされなければならない。このブロックは、ブロック装置8と、図8及び9に示された第1爪位置に最初は位置している掛止爪81によってなされる。第1爪位置においては、接続歯車10は、シートベルト引張方向に回転できる一方、シートベルトスピンドル5からのシートベルト2の巻出は阻止される。従って、結果的に、掛止爪81によってシートベルト2の引張力が維持される。
事故時に自動車乗員がシートベルト2に押し付けられると、シートベルト2によって加えられた拘束力が非常に増大する。シートベルト2を降伏させて拘束力を制限するためには、シートベルト牽引力が所定の最大値を超えたら、図1のブロック装置8を通電停止しなければならない。シートベルト引張装置1の場合、掛止爪81が、図9に示された第1爪位置から図10に示された第2爪位置に旋回されることによって、ブロック装置8が通電停止される。長孔83が設けられていることによって掛止爪81は旋回可能である。掛止爪81が第2爪位置へ反転されることにより、その後、シートベルト2をシートベルトスピンドル5から巻出すことが可能である。シートベルトスピンドル5からのシートベルト2の更なる巻出は、別の安全装置、例えば、シートベルトスピンドル5の内部に配置されたトーションバーによって確実に行なわれる。
図1のシートベルト引張装置は、完全に可逆性の設計となっている。これは、最初の使用後、初期状態にリセットできるということであり、以下で詳細に説明する。
2つの異なった事故シナリオについて、以下に区別して説明する。
a)「所定のシートベルト牽引力を超えた」場合:
この事故シナリオの場合、シートベルト引張後に所定のシートベルト牽引力を超え、係止爪81が、図8及び9に関連して上述したように、第2爪位置へ移動される。それに伴う係止爪81の開始位置及び円板カム63と滑りクラッチ爪62の開始位置が、図13に再度示されている。
図13には、摩擦部材支持ピン91を介して摩擦部材92に回転可能な状態で接続された連接棒90も示されている。円板カム63の軸部94に押しつけられている摩擦面93(例えば、ゴム)は、摩擦部材92の外側に設けられている。連接棒90は、長孔95を介して支持ピン82上を案内される。上述した係止爪81の第1爪位置から第2爪位置への反転によって、軸部94に対する摩擦面93の相対位置が決まる。
モータピニオン31が(遊星歯車によって)回転する場合、連結歯車62、爪取付台64、及び、軸部94を有する円板カム63も同時に受動的に回転するので、摩擦面93ひいては摩擦部材92が旋回して離れ、連接棒90が長孔95を移動する(図13参照)。駆動モータが引張方向に再び作動されると、係止爪81は、旋回して第1爪位置へ戻される(図14)。その結果、軸部94ひいては円板カム63は、ねじりバネ642のバネ力とは反対の方向に爪取付台64に対して回転されるので、カム部631は回転して図2に示されている位置へ戻される。従って、滑りクラッチ爪65は、再び解除されて接続歯車10と係合可能となる。
駆動モータ3をさらにシートベルト引張方向に作動させる時に、滑りクラッチ爪65が接続歯車10に嵌まるため、自動歯車装置4の「第1」スピードが起動する。係止爪81は、駆動モータ3によって第2爪位置から第1爪位置へ反転すなわち移動されるため、シートベルト引張後にシートベルト2をブロックすることが可能である。
この動作をよりよく理解するため、図15には、連接棒90、連接棒ピン921、摩擦部材92及び係止爪81が詳細に示されている。装着プレート9上に固定して取り付けられたストップピン96も示されている。ストップピン96は、摩擦部材92の溝付案内部を案内され、摩擦部材92の端位置では、例えば、摩擦部材92のバネ式ストッパに当接する。
b)「所定のシートベルト牽引力を超えていない」場合:
所定のシートベルト牽引力を超えていない場合、係止爪81は、結果的に第2爪位置へ反転されず、第1爪位置に留まるため、係止爪81の位置、及び、連接棒90と摩擦部材92の位置は、図14に示された位置と一致する。
係止爪81をブロックしない第2爪位置へ移動させ、シートベルトを緩ませるために、駆動モータ3が、まず、シートベルト巻出方向に作動されることによって、係止爪81、連接棒90及び摩擦部材92が、図13の位置へ移動される。従って、シートベルト引張装置を再び起動させることができる。
新たにシートベルトを引張するために、駆動モータ3は、シートベルト引張回転方向に作動され、その結果、上記a)(「所定のシートベルト牽引力を超えた」場合)に記載された一連の動作が繰り返される。結果的に、自動歯車装置4が、再び「第1速度」にシフトされ、第1動力伝達経路6はアクティブとなる。従って、シートベルト引張装置は、シートベルトを更に引張することができる状態になっている。
駆動モータ3のシートベルト引張方向への作動時に、スピンドルクラッチ歯付リング61が、対応する接続歯車10の回転によって更に同様に回転され、(図5を参照して詳細に説明した)スピンドルクラッチ爪52は、無負荷時には、回転してシートベルトスピンドル5の爪歯54から外れる。同じことが同期爪55にも当てはまり、同様に回転してシートベルトスピンドル5の爪歯54から外れる。このように3つのスピンドルクラッチ爪52と同期爪55が回転することによって、スピンドルクラッチ51が解除され、シートベルトスピンドル5は自由回転可能となる。従って、シートベルトスピンドル5は、遊星歯車装置71ひいては第2動力伝達経路7、また第1動力伝達経路6からも切り離される。駆動モータが再びシートベルト引張方向に回転する時にのみ、同期爪55が再噛合され、次いで、スピンドルクラッチ爪52が再噛合される。また、スピンドルクラッチ歯付リング61は、図5に記号Sで示されている方向に駆動される。
シートベルトが引張され、ブロック装置8が起動した後、危険な状態が回避できたため、予想に反して事故が起きなかった場合、シートベルト2は、再び緩めることができなければならない。シートベルト引張装置1の場合、滑りクラッチRの再噛合に関連して上記に説明したように、同様に駆動モータがシートベルト巻出方向に一時的に作動されることによって、シートベルト2を再び緩めることができる。接続歯車10によって、係止爪81が第1(ブロック)爪位置から第2爪位置へ「反転」すなわち移動されて、シートベルトの巻出しができる。シートベルトの巻出速度は、モータピニオン31が、常時、接続歯車10と噛合しているので、例えば、駆動モータ3で制御できる。このように、駆動モータ3をシートベルト引張回転方向に起動させることによってシートベルトの巻出を減速できる。
上記したように、駆動モータ3をシートベルト巻出方向へ作動させる場合、無負荷時には、スピンドルクラッチ51は作動しないようにされているため、シートベルトは自動歯車装置4から切り離されている。係止爪81が第1爪位置から第2爪位置へ反転するという状況では、シートベルト力がさらに増大することはないため、その他の点では通常の「解除ピーク」の発生が避けられる。すなわち、シートベルトの引張は、自動車乗員にかかるシートベルト拘束力がそれ以上増大しないことに伴って解除される。
さらに、過負荷クラッチを、シートベルトスピンドル5の爪歯54とシートベルトスピンドル5との間に配置することができ、図11には、そのような過負荷クラッチの実施態様が示されている。図11の過負荷クラッチ100は、シートベルトスピンドル5と自動歯車装置4とを互いに接続する。過負荷クラッチ100は、過負荷クラッチリング105を有し、過負荷クラッチリング105の外歯が、シートベルトスピンドル5の爪歯54を形成し、過負荷クラッチリング105の内面が内部テーパ106を形成している。さらに、過負荷クラッチ100は、シートベルトスピンドル5に、例えば一体的に接続される外部テーパ110を形成している。
内部テーパ106及び外部テーパ110の機能は、図1の自動歯車装置4を保護することである。シートベルトスピンドル5が、所定の最大トルクを超えるトルクを過負荷クラッチ100に加えるとすぐ、過負荷クラッチ100は、シートベルトスピンドル5と自動歯車装置4との回転接続を滑りによって遮断する。
この連結接続は、外部テーパ110と内部テーパ106との間の負荷伝達可能接続を分断することにより遮断される。これは、所定の最大トルクを超えると、外部テーパ110が内部テーパ106内を「滑る」ためである。
最大トルクは、係止爪81が第1爪位置から第2爪位置へ反転しないような大きさに設定されることが望ましい。従って、係止爪は、シートベルト引張後、第1爪位置に留まり、駆動モータ3によってシートベルト巻出方向への作動時にのみ第2爪位置へ移動され、次いで、スピンドルクラッチ51が解除される。
滑りクラッチ爪65に加えて、さらに第2滑りクラッチ爪69を設けることができる。第2滑りクラッチ爪69の機能は、第1滑りクラッチ爪65の動力伝達を補助することである。第2滑りクラッチ爪69は、第1滑りクラッチ爪65とともに係合または係合解除されるように配置されている。
本発明を説明するため、図1から15に本説明に係るシートベルト引張装置の実施の形態を示している。
符号の説明
1 シートベルト引張装置
2 シートベルト
3 駆動モータ
4 自動歯車装置
5 シートベルトスピンドル
6 第1動力伝達経路
7 第2動力伝達経路
8 ブロック装置
9 装着プレート
10 接続歯車
31 モータピニオン
51 スピンドルクラッチ
52 スピンドルクラッチ爪
53 スピンドルクラッチハウジング
54 歯
55 同期爪
61 スピンドルクラッチ歯付リング
62 連結歯車
63 円板カム
64 爪取付台
65 第1滑りクラッチ爪
69 第2滑りクラッチ爪
71 遊星歯車装置
81 係止爪
82 支持ピン
83 長孔
84 係止爪バネ
85 係止ブロック
86 カム
87 ストッパ
90 連接棒
91 摩擦部材支持ピン
92 摩擦部材
93 摩擦面
94 軸部
95 長孔
96 ストップピン
100 過負荷クラッチ
105 過負荷クラッチリング
106 内部テーパ
110 外部テーパ
521 内部爪
522 外部カム
531 孔
532 ブレーキシュー
533 ブレーキシューバネ
611 内縁凹部
612 同期化凹部
631 カム部
641 旋回バネ
642 ねじりバネ
651 枢軸ピン
711 外部太陽歯車
712 内部太陽歯車
713 冠歯車(クラウンギア)
714 遊星歯車
715 遊星クラッチ爪
716 遊星クラッチ爪バネ
831 長孔83のストッパ
921 接続ピン

Claims (42)

  1. 駆動モータ(3)と、前記駆動モータ(3)に接続された歯車装置と、シートベル装置のシートベルトスピンドル(5)とを有するシートベルト装置用のシートベルト引張装置(1)であって、前記歯車装置は、負荷に応じて伝達比を自動的にシフトする自動歯車装置(4)として構成され、過負荷クラッチ(100)が、前記自動歯車装置(4)と前記シートベルトスピンドル(5)との間に配置され、所定の最大トルクになるまでトルクを伝達し、最大トルクを超えると解除されることを特徴とするシートベルト引張装置。
  2. 前記過負荷クラッチ(100)が、前記過負荷クラッチの係合状態においては、前記自動歯車装置(4)と前記シートベルトスピンドル(5)とを負荷伝達可能に接続し、前記過負荷クラッチ(100)の解除状態においては滑りがある2つの連結部材(105、110)を有することを特徴とする請求項1に記載のシートベルト引張装置。
  3. 前記2つの連結部材のうちの第1の連結部材が、内部テーパ(106)によって形成され、前記2つの連結部材のうちの第2の連結部材は、前記内部テーパ(106)において負荷伝達可能状態で保持されている外部テーパ(110)によって形成されることを特徴とする請求項2に記載のシートベルト引張装置。
  4. 前記シートベルト引張装置(1)が完全に逆転可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  5. 前記自動歯車装置(4)が、第1伝達比を有する第1速度用の第1動力伝達経路(6)と、前記第1伝達比よりも大きい伝達比を有する第2速度用の少なくとも1つの第2動力伝達経路(7)を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  6. 前記自動歯車装置(4)が、前記シートベルト引張装置の前記駆動モータ(3)によって駆動され、前記第1及び前記第2動力伝達経路(6,7)の双方に相互作用する接続歯車(10)を有することを特徴とする請求項に記載のシートベルト引張装置。
  7. 前記第1動力伝達経路(6)が、所定の駆動停止モーメントを超えると解除される滑りクラッチ(R)を有し、その結果、前記第2動力伝達経路(7)が起動することを特徴とする請求項及びのいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  8. 前記滑りクラッチ(R)の所定の駆動停止モーメントが、自動車乗員の肩にかかる200から250ニュートンのシートベルト力に相当する大きさに設定されていることを特徴とする請求項に記載のシートベルト引張装置。
  9. 前記第1動力伝達経路(6)が、前記滑りクラッチ(R)と、前記滑りクラッチに接続された連結歯車(62)と、前記シートベルトスピンドル(5)と前記連結歯車(62)に接続されたスピンドルクラッチ歯付リング(61)とを有することを特徴とする請求項またはに記載のシートベルト引張装置。
  10. 前記自動歯車装置(4)が、前記シートベルト引張装置の前記駆動モータ(3)によって駆動され、前記第1及び前記第2動力伝達経路(6,7)の双方に相互作用する接続歯車(10)を有し、前記滑りクラッチ(R)が、前記接続歯車(10)と同軸上に回転可能な状態で取り付けられた爪取付台(64)を有し、また、滑りクラッチ爪(65)が、連結位置及び解除位置へ旋回可能であるように、前記爪取付台(64)上に旋回可能な状態で取り付けられていることを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  11. 前記滑りクラッチ爪(65)が、連結位置において、シートベルト引張回転方向(S)に前記爪取付台(64)と前記接続歯車(10)を連結し、また、解除位置において、前記接続歯車(10)と前記爪取付台(64)との連結に関して機能しないことを特徴とする請求項10に記載のシートベルト引張装置。
  12. 前記滑りクラッチ(R)は、前記滑りクラッチ爪(65)が解除位置に到達した後、自動的に再び連結位置に入ることを阻止する円板カム(63)を有することを特徴とする請求項10及び11のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  13. 前記円板カム(63)と前記爪取付台(64)は、互いに所定の回転角だけ相対回転可能であることを特徴とする請求項12に記載のシートベルト引張装置。
  14. 前記円板カム(63)は、前記滑りクラッチ爪(65)が解除位置に到達するとすぐ、前記滑りクラッチ爪(65)を前記解除位置に保持するブロック位置までバネ(642)によって回転することを特徴とする請求項13に記載のシートベルト引張装置。
  15. 前記滑りクラッチ(R)は、前記滑りクラッチ爪(65)に加えて、前記滑りクラッチ爪(65)を補助する第2滑りクラッチ爪(69)を有することを特徴とする請求項10から14までのいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  16. 前記第2滑りクラッチ爪(69)が前記爪取付台(64)上に旋回可能な状態で取り付けられることを特徴とする請求項15に記載のシートベルト引張装置。
  17. 前記滑りクラッチ爪及び前記第2滑りクラッチ爪(65,69)は、同一の旋回バネ(641)により前記接続歯車(10)に対して挿入方向に予荷重をかけられていることを特徴とする請求項15及び16のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  18. 前記円板カム(63)は、前記自動歯車装置(4)が回転されると、まず、シートベルト巻出方向(A)に回転され、次いで、引張回転方向に回転されてブロック位置から外れ、その結果、前記滑りクラッチ爪(65)が連結位置に戻るよう案内されることを特徴とする請求項13から17のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  19. 前記シートベルトスピンドル(5)と前記自動歯車装置(4)がスピンドルクラッチ(51)によって接続されていることを特徴とする請求項から18のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  20. 前記スピンドルクラッチ(51)は、前記駆動モータ(3)がシートベルト引張回転方向に回転する時に締結され、前記駆動モータ(3)がシートベルト巻出回転方向に回転する時に解除されることを特徴とする請求項19に記載のシートベルト引張装置。
  21. 前記スピンドルクラッチ(51)がスピンドルクラッチ爪(52)を有することを特徴とする前記請求項19及び20のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  22. 前記自動歯車装置(4)が、第1伝達比を有する第1速度用の第1動力伝達経路(6)と、前記第1伝達比よりも大きい伝達比を有する第2速度用の少なくとも1つの第2動力伝達経路(7)を有し、前記第1動力伝達経路(6)が、所定の駆動停止モーメントを超えると解除される滑りクラッチ(R)を有し、その結果、前記第2動力伝達経路(7)が起動し、前記第1動力伝達経路(6)が、前記滑りクラッチ(R)と、前記滑りクラッチに接続された連結歯車(62)と、前記シートベルトスピンドル(5)と前記連結歯車(62)に接続されたスピンドルクラッチ歯付リング(61)とを有し、前記スピンドルクラッチ爪(52)は、前記スピンドルクラッチ歯付リング(61)がシートベルト引張回転方向に回転するとすぐ、前記シートベルトスピンドル(5)の爪歯(54)に嵌まるように配置され、その結果、前記シートベルトスピンドル(5)と前記スピンドルクラッチ歯付リング(61)は、回転固定された状態で互いに連結されること、及び/又は、前記スピンドルクラッチ爪(52)は、前記スピンドルクラッチ歯付リング(61)がシートベルト巻出方向に回転する時、旋回して前記シートベルトスピンドル(5)の爪歯(54)から外れるように配置され、その結果、前記シートベルトスピンドル(5)と前記スピンドルクラッチ歯付リング(61)との接続が分離されることを特徴とする請求項21に記載のシートベルト引張装置。
  23. 前記スピンドルクラッチ(51)は、前記シートベルトスピンドル(5)の爪歯(54)に噛合する同期爪(55)を有し、その結果、前記シートベルトスピンドル(5)と前記スピンドルクラッチ歯付リング(61)は、前記スピンドルクラッチ(51)の前記スピンドルクラッチ爪(52)が前記シートベルトスピンドル(5)の爪歯(54)に噛合する前に、互いに位置合わせされていることを特徴とする請求項22に記載のシートベルト引張装置。
  24. 前記スピンドルクラッチ爪(52)と前記同期爪(55)が、スピンドルクラッチハウジング(53)に回転可能な状態で保持されていることを特徴とする請求項23に記載のシートベルト引張装置。
  25. 前記スピンドルクラッチハウジング(53)が、遊星歯車装置(71)の少なくとも1つの遊星歯車(714)を回転可能な状態で固定するための少なくとも1つの固定点(531)を有することを特徴とする請求項24に記載のシートベルト引張装置。
  26. 前記固定点(531)が、前記遊星歯車装置(71)の前記遊星歯車(714)を回転可能な状態に取り付けているピンによって形成されていることを特徴とする請求項25に記載のシートベルト引張装置。
  27. 前記自動歯車装置(4)が遊星歯車装置(71)を有することを特徴とする請求項から26のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  28. 前記自動歯車装置(4)が、第1伝達比を有する第1速度用の第1動力伝達経路(6)と、前記第1伝達比よりも大きい伝達比を有する第2速度用の少なくとも1つの第2動力伝達経路(7)を有し、前記遊星歯車装置(71)が前記第2動力伝達経路(7)に配置されていることを特徴とする請求項27に記載のシートベルト引張装置。
  29. 前記第1動力伝達経路(6)が、所定の駆動停止モーメントを超えると解除される滑りクラッチ(R)を有し、その結果、前記第2動力伝達経路(7)が起動し、前記遊星歯車装置(71)は、前記滑りクラッチ(R)の締結時には動力伝達なしで回転し、前記滑りクラッチ(R)の解除時には動力伝達に使用され、前記自動歯車装置(4)を前記第2速度にすることを特徴とする請求項28に記載のシートベルト引張装置。
  30. 前記遊星歯車装置(71)が、内部太陽歯車(712)によって駆動される少なくとも1つの遊星歯車(714)に接続される冠歯車(713)を有することを特徴とする請求項27から29のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  31. 前記自動歯車装置(4)は、第1伝達比を有する第1速度用の第1動力伝達経路(6)と、前記第1伝達比よりも大きい伝達比を有する第2速度用の少なくとも1つの第2動力伝達経路(7)と、前記シートベルト引張装置の前記駆動モータ(3)によって駆動されて前記第1及び前記第2動力伝達経路(6,7)の双方に相互作用する接続歯車(10)とを有し、前記遊星歯車装置(71)が、前記接続歯車(10)によって駆動されるとともに、前記内部太陽歯車(712)に回転固定された状態で接続される外部太陽歯車(711)を有することを特徴とする請求項30に記載のシートベルト引張装置。
  32. 前記遊星歯車装置(71)が遊星クラッチ爪(715)を有し、前記遊星クラッチ爪(715)が、前記冠歯車(713)と相互作用し、前記冠歯車(713)が所定の冠歯車回転方向へ回転できるようにするとともに、前記冠歯車が所定の冠歯車回転方向とは逆に回転することを阻止することを特徴とする請求項30及び31のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  33. 前記遊星クラッチ爪(715)が、遊星クラッチ爪バネ(716)によって前記冠歯車(713)の方へ旋回されることを特徴とする請求項32に記載のシートベルト引張装置。
  34. 前記シートベルト引張装置が、引張作用終了後に引張位置で前記シートベルトスピンドル(5)をブロックするブロック装置(8)を有することを特徴とする請求項1から33のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  35. 前記ブロック装置(8)が、自動車乗員に作用する前記シートベルト拘束力を高めることなく解除できるように構成されていることを特徴とする請求項34に記載のシートベルト引張装置。
  36. 前記ブロック装置(8)が、前記シートベルト引張装置(1)の前記駆動モータ(3)によって解除できることを特徴とする請求項34及び35のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  37. 前記ブロック装置(8)が、前記シートベルト引張装置(1)の前記駆動モータ(3)がシートベルト巻出方向に作動されることによって解除されることを特徴とする請求項34から36のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  38. 前記ブロック装置(8)が、第1及び第2爪位置に移動可能な係止爪(81)を有し、前記第1爪位置では、シートベルト巻出方向において前記シートベルトスピンドル(5)をブロックし、前記第2爪位置では、前記シートベルト巻出方向において前記シートベルトスピンドル(5)を解除することを特徴とする請求項34から37のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  39. 前記係止爪(81)が、旋回可能かつ弾性的に保持されていることを特徴とする請求項38に記載のシートベルト引張装置。
  40. 前記係止爪(81)が、好ましくは1000から3000ニュートンの所定のシートベルト牽引力が自動車乗員の肩にかかっている場合、前記第1爪位置から前記第2爪位置へ旋回されるように保持されていることを特徴とする請求項39に記載のシートベルト引張装置。
  41. 前記係止爪(81)が、前記駆動モータ(3)の駆動力を利用して前記第2爪位置から前記第1爪位置へ旋回して戻ることができるように旋回可能かつ弾性的に保持されていることを特徴とする請求項39及び40のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
  42. 前記係止爪(81)の枢軸ピン(82)は、前記係止爪(81)が、前記枢軸ピン(82)周りの回転方向に旋回可能であるとともに、長孔(83)によって形成された案内溝に沿って前記枢軸ピン(82)に対して半径方向に偏向可能であるように、前記係止爪(81)の前記長孔(83)に配置されていることを特徴とする請求項38から41のいずれか一項に記載のシートベルト引張装置。
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