JP4713912B2 - 車両用内装部品 - Google Patents

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Description

本発明は、シートバックの背面に配置される車両用内装部品に関する。
従来、車両のシートバックの背面に配置される車両用内装部品としては、例えば、荷物を覆って保持するネットが掛け渡された支持ロッドを着脱自在に把持するためのブラケットが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このブラケットは、ライトバンやワゴン型などの商用車のリヤシートのシートバックに設けられるものであって、シートバックの背面の上下にそれぞれ一対に設置されて、ネットの上下端部に設けた棒状部材(支持ロッド)を、着脱自在に保持できるようにしたものである。そのシートバックのネット内には、小荷物などを入れて積載できるようになっている。また、荷台に荷物を積載するときには、ネットの上端部または下端部のどちらか一方の棒状部材を、荷台の床面に設置した引掛け金具に掛止して、荷物をネットで覆って保持している。
実開昭62−105853号公報(実用新案登録請求の範囲、第1図および第2図)
しかしながら、前記特許文献1の車両用内装部品(支持ロッド、枢支用および把持用ブラケット)は、シートバックに設置されたブラケットや棒状部材が、荷物を保持するネット専用に利用されるものであり、多目的に使用できないという問題点があった。
また、前記特許文献1の棒状部材は、ベンチシート型のシートバックの背面の上下両端部に固着されたブラケットに装着されるものであり、車室内の幅方向の長さに略等しい長さに形成されているため、車幅方向に向けてのみ配置して使用されるものである。その結果、2本の棒状部材は、シートバックおいて、背面の上端部と下端部との所定位置に横向きに配置されて、その配置を変更することができないという問題点があった。
このような棒状部材の配置を変更可能にする場合には、予めその配置に応じた数のクリップをシートバックに設置しておいて、その配置を変更する際に、支持ロッド全体をクリップから脱着しなければならないため、配置の変更に手間がかかるという問題点があった。
このような車両用内装部品は、車室の限られたスペースに設置されるため、多目的に使用できることが望まれていた。
そこで、本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、棒状部材の配置の変更が容易で、かつ、多目的に使用することができる車両用内装部品を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の車両用内装部品は、シートバックの背面から所定距離離間して配置される棒状部材と、前記棒状部材の一端部を前記シートバックの背面に回動および傾動自在に設置するための回動ヒンジ機構と、前記棒状部材の他端部を前記シートバックの背面に着脱自在に固定するための着脱ロック部材と、を備え、前記シートバックの背面に、前記棒状部材の他端部を、前記シートバックの背面の複数の位置に固定可能にするための前記着脱ロック部材を複数設けたことを特徴とする。
ここで、所定距離とは、任意な距離であって、例えば、シートバックの背面と棒状部材との間に、乗員の手や、物を掛止するためのフックの先端などを入れることができる距離である。
請求項1に記載の車両用内装部品の発明によれば、棒状部材の配置位置を変更する際には、まず、棒状部材の他端部の着脱ロック部材のロックを解除して、棒状部材の一端部の回動ヒンジ機構を支点として棒状部材の着脱ロック部材側を持ち上げ、着脱ロック部材を離脱させる。そして、回動ヒンジ機構を中心としてシートバックの背面に沿って棒状部材を回動させ、シートバックの背面の適宜な位置に設置された他の着脱ロック部材に、他端部を装着してロックさせる。このようにして、棒状部材は、一端部の回動ヒンジ機構をシートバックに設置した状態で、他端部のみをシートバックから脱着するようにして配置位置を変更できるため、配置の変更が容易に行える。これにより、棒状部材は、多目的に使用することが可能となる。
さらに、請求項に記載の車両用内装部品の発明によれば、棒状部材は、他端部がロックされる着脱ロック部材を、シートバックの背面に複数設けたことにより、適宜な位置に着脱できるようになる。このため、棒状部材は、使用用途に合わせて適宜な位置に配設して、多目的に使用することが可能となる。例えば、シートバックを起こした状態にしたときには、棒状部材に、フックなどの掛止具を介して買い物袋やネットを掛止することができる。また、シートバックを前倒しして折り畳んだ状態にしたときには、棒状部材を車幅方向に向けて配置することにより、シートバックに積載した荷物の移動を防止するためのストッパとして使用できる。棒状部材は、このように使用方法を工夫することにより、さらに、多くの目的に使用することが可能である。
請求項に記載の車両用内装部品は、シートバックの背面から所定距離離間して配置される棒状部材と、前記棒状部材の一端部を前記シートバックの背面に回動および傾動自在に設置するための回動ヒンジ機構と、前記棒状部材の他端部を前記シートバックの背面に着脱自在に固定するための着脱ロック部材と、を備え、前記着脱ロック部材は、前記シートバックが前倒しされて水平になった状態のときに、前記棒状部材が左右位置および前後位置を選択可能となる位置に配設されていることを特徴とする。
請求項に記載の車両用内装部品の発明によれば、着脱ロック部材は、シートバックが前倒しされて水平になった状態のときに、棒状部材を、車幅方向を向いた左右位置、または前後方向を向いた前後位置のどちらかの配置位置に選択して配設することが可能となる。例えば、シートバックの上に鞄類や箱状の荷物を積載して、棒状部材を左右方向に向けて配置した場合、その棒状部材は、急停止時などの慣性によって荷物が前方向に移動するのを抑制することができる。
また、シートバックの上に前後方向に長い荷物などを積載して、棒状部材を前後方向に向けて配置した場合、その棒状部材は、急カーブの走行時や急な進路変更時などに慣性によって荷物が車幅方向に移動するのを抑制することができる。さらに、左右の棒状部材にネットを張設して、そのネットで保持するように荷物を積載することも可能となる。
本発明に係る車両用内装部品によれば、棒状部材をシートバックに対して容易に着脱できるとともに、シートバックに配置位置を変更できるため、多目的に使用することができる。
次に、図1〜図9を参照して、発明を実施するための最良の形態(以下「実施形態」という)を説明する。
なお、車両用内装部品は、例えば、前列席のみの1列のシートを備えた車両、前列席と後列席の2列のシートを備えた車両など、シートバックの背面に空間があれば同じように設置して利用することができるが、以下、前列席と中列席と後列席とからなる3列のシートを備えた車両において、後列席のシートバックの背面に設置した場合を例にして本発明の実施形態を説明する。
また、本発明の実施形態では、「前」は車両のフロント側、「後」は車両のリア側、「上」は鉛直上方側、「下」は鉛直下方側、「左右」は車幅方向側とする。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用内装部品を示す図であり、シートの斜視図である。
≪シート≫
図1に示すように、シート1は、例えば、自動車の3列目に配置される折り畳み式のリクライニングシートであり、左側シート2と、右側シート3とからなる。なお、シート1は、左側シート2と右側シート3とが一体的なベンチシート型のものでもよく、その形式は特に限定されない。
左側シート2と右側シート3は、左右対称形状のものからなり、車幅方向に並べて設置されている。左側および右側シート2,3は、少なくとも、それぞれシートクッション21,31と、シートバック22,32とを備えてなる。なお、左側および右側シート2,3のシートバック22,32の上端部には、ヘッドレスト23,33が設置されていてもよい。また、左側シート2と右側シート3との間には、ウォークスルーを形成する空間があってもよい。
図2は、本発明の実施形態に係る車両用内装部品を示す図であり、(a)はシートの側面図、(b)はシートを折り畳んだ状態を示す車両の後部の概略側面図である。
図2(a),(b)に示すシートクッション21,31は、例えば、車体に対して前後方向に移動可能に設置されている。
シートバック22,32は、図示しないシートアジャスタノブを操作することにより、それぞれシートクッション21,31側(矢印C方向側)に前倒しして折り畳んだり、矢印D方向に引き起こすことができるように構成されている。
図3は、本発明の実施形態に係る車両用内装部品を示す図であり、棒状部材を縦向きに配置したときの状態を示すシートの斜視図である。図4は、本発明の実施形態に係る車両用内装部品を示す図であり、棒状部材を横向きに配置したときの状態を示すシートの斜視図である。
≪棒状部材≫
図3および図4に示すように、棒状部材4は、シートバック22,33の背面22a,32aに配置位置を変更可能に設置される略L字形状の円柱状の部材であり、例えば、スチールやアルミニウム合金などの金属製丸棒からなる。図3に示すように、この棒状部材4は、ネットNの端部に形成した筒状部Naに挿通して、荷物保持用のネットNをシートバック22,32に配設することができる。さらに、図4に示すように、棒状部材4は、買い物用などの手提げ袋Fなどをフックなどの掛止具8を介して掛止したり、傘Kなどの掛止部Kaを有する品物を直接掛止したり、また、アシストグリップとしても使用でき、多目的に使用することができる部材である。棒状部材4は、シートバック22,32の背面22a,32aとの間に、乗員の手や、前記フックや前記掛止部Kaの先端などを入れることができるように、背面22a,32aから所定距離L(図7(a)参照)離間して配置されている。棒状部材4は、例えば、一端部側をシートバック22,32の背面22a,32aの上側左右端部寄りに回動自在および傾動自在に設けられ、他端部側をその背面22a,32aの複数の位置に配設できるようになっている。
図5は、棒状部材の拡大斜視図である。
図5に示すように、棒状部材4は、一端部に、シートバック22,32の背面22a,32aに回動および傾動自在に設置するための回動ヒンジ機構5が設けられ、他端部に、シートバック22,32の背面22a,32aに設置された着脱ロック部材6に着脱自在に係止される切欠溝状の係止部4bが形成されている(図1参照)。棒状部材4の直角に折曲した折曲部4a(図7参照)には、合成樹脂製の被覆部41が一体に形成されていることで、一回り太くなっており、被覆部41とそれ以外の部分との境に、被覆部41の厚みによる段差ができている。
被覆部41は、例えば、略L字状の合成樹脂製の筒状部材であり、棒状部材4を掴むときの把手、棒状部材4の補強部材および掛止した掛止具8の移動防止用のストッパなどの機能を備えている。
≪回動ヒンジ機構≫
図6は、図5のA部拡大断面図である。
図6に示すように、回動ヒンジ機構5は、棒状部材4をシートバック22,32の背面22a,32aに対して、水平方向に自由に回動し、かつ、垂直方向に傾動自在に軸支するものであり、例えば、自在継手Uを備えてなる。回動ヒンジ機構5は、第1軸受部材51と、第1軸52と、第2軸53と、第2軸受部材54と、ボルト55と、座金56,57と、ナット58と、筒体59とから構成されている。
自在継手Uは、少なくとも、棒状部材4を背面22a,32aに対して回動させるための第1軸52または軸筒部54bとのどちらか一方と、棒状部材4を背面22a,32aに対して傾動させるための第2軸53と、の2つの回動軸を備えてなる。これにより自在継手Uは、棒状部材4をシートバック22,32の背面22a,32aに対してあらゆる角度に傾けることが可能になっている。
第1軸受部材51は、棒状部材4の一端部に固定され、側面視して略コ字形状に折曲形成された板状の部材からなり、第1軸52の両端部を軸支するための軸孔が穿設されている。
第1軸52は、第1軸受部材51の軸孔に回動自在に軸支されて、棒状部材4を水平方向に回動自在に軸支するために、シートバック22,32の背面22a,32aに対して垂直に配置されている。
第2軸53は、第2軸受部材54の軸孔に回動自在に軸支されて、棒状部材4を垂直方向に回動自在に軸支するために、シートバック22,32の背面22a,32aに対して水平に配置されている。この第2軸53は、第1軸52に交差した状態に設けられている。
第2軸受部材54は、第2軸53の両端部を回動自在に軸支し、シートバック22,32の背面22a,32aに配設するための部材である。この第2軸受部材54は、側面視して略U字形状に折曲形成された板状の軸支片54aと、この軸支片54aの下端部に連結された円筒状の軸筒部54bとを一体形成してなる。
軸支片54aは、上側両端部に、前記第2軸53を軸支するための軸孔を穿設し、下端部中央に、ボルト55を遊挿するための軸筒部54bを溶接などによって固定している。この軸支片54aの下端部は、座金56,57間に回動自在に介在されている。なお、軸支片54aは、棒状部材4をシートバック22,32の背面22a,32aから所定距離L離間した位置に配置するために、第2軸53用の軸孔を、背面22a,32aから所定距離L離間した位置に穿設している。
軸筒部54bは、シートバック22,32の背面22a,32aに植設された円筒状の筒体59内に、座金57を介して回動自在に内設されるとともに、フレーム体7のナット58に螺着されたボルト55に、回動自在に軸支されている。このようにして第2軸受部材54は、筒体59を介してシートバック22,32の背面22a,32aに対して回動自在に軸支されている。
ボルト55は、座金56、第2軸受部材54およびフレーム体7を挿通してナット58に螺着される六角穴付ボルトからなり、締結具と軸棒の役目を備えている。
座金56は、第2軸受部材54と、ボルト55の頭部との間に介設されている。
座金57は、シートバック22,32の背面22a,32aと、軸支片54aとの間に介在されるとともに、その中に軸筒部54bが回動自在に挿通されている。
ナット58は、シートバック22,32に内設されたフレーム体7に固定されていて、ボルト55とで第2軸受部材54がシートバック22,32から脱落しないように、しっかりと軸支させるための部材である。
筒体59は、シートバック22,32の背面22a,32aが革材や繊維などの軟質材料から形成されているので、軸筒部54bをがたつきなく軸支するために設置された円筒状の部材である。この筒体59は、シートバック22,32の背面22a,32aに植設されるとともに、座金57とフレーム体7との間に介在されている。
なお、フレーム体7は、シートバック22,32の骨格を構成する部材、またはその骨格に溶接されたブラケットなどの金属製板材からなる。
図7は、図5のB部拡大断面図であり、(a)は棒状部材を着脱ロック部材に装着したときの状態を示す拡大断面図、(b)は棒状部材を着脱ロック部材から離脱したときの状態を示す拡大断面図である。
≪着脱ロック部材≫
図7(a)、(b)に示すように、着脱ロック部材6は、棒状部材4の他端部を、シートバック22,32の背面22a,32aの複数の位置に着脱可能に固定するためのものである。着脱ロック部材6は、例えば、ケース体61と、スライダ62と、スプリング63と、固定部64とを備えて構成されている。
図1に示すように、着脱ロック部材6は、左側シート2のシートバック22の背面22aにおいて、例えば、回動ヒンジ機構5の下方および右側の車両中央側の2箇所に配設されている。
また、着脱ロック部材6は、前記左側シート2とは対称に、右側シート3のシートバック32の背面32aにおいて、例えば、回動ヒンジ機構5の下方および左側の車両中央側の2箇所に配設されている。
図7(a)、(b)に示すように、ケース体61は、棒状部材4の他端部が挿入される着脱孔61aと、スライダ62およびスプリング63を設置するための挿設穴61bと、を備えてなり、シートバック22の背面22aに配設されている。ケース体61には、例えば、当該ケース体61をフレーム体7に固定するための固定部64が一体に形成されている。
着脱孔61aの開口端には、棒状部材4を挿入し易いように面取りが形成されている。
挿設穴61bには、スライダ62が進退自在に挿設される収納穴であり、着脱孔61aに直交するように形成されている。この挿設穴61bの奥壁には、スプリング63の端部を支持する盲孔が設置されている。
スライダ62は、棒状部材4の他端部に形成された係止部4bに係止するロック部62bを有する略板状の部材であり、ケース体61に進退自在に設置されている。スライダ62は、解除ノブ62aと、遊挿孔62cと、前記ロック部62bと、ストッパ62dと、突起62eとを備えてなり、例えば、合成樹脂によって形成されている。
解除ノブ62aは、棒状部材4の係止部4bに係合したロック部62bを離脱させるための押圧操作部である。この解除ノブ62aは、押圧操作することにより、スプリング63を圧縮させて、着脱ロック部材6に装着された棒状部材4を離脱させることを可能にする。
遊挿孔62cは、棒状部材4が挿通・離脱される孔であり、その中に棒状部材4が挿入されたときに、解除ノブ62aの解除操作を可能にするために、矢印Eの操作方向に長く形成された長孔からなる。
ロック部62bは、遊挿孔62c内のスプリング63側の縁に形成され、係止部4bが係合する箇所である。ロック部62bは、図7(a)に示すように、スライダ62がスプリング63に押圧されていることにより、解除ノブ62aを押圧操作しない限り、着脱孔61aの延長線上内に配置されている。ロック部62bは、棒状部材4を着脱孔61aに挿入してその先端の面取りした箇所が当接したときに、スライダ62がスプリング63に抗して奥壁側に自動的に移動するように斜めに形成されている。
ストッパ62dは、挿設穴61b内に進退自在に設けられたスライダ62がスプリング63のばね力でケース体61から脱落するのを防止するためのものであり、弾性片からなる。このストッパ62dは、棒状部材4を着脱ロック部材6から離脱したときに、スプリング63のばね力により、先端部が挿設穴61bの段差状の内壁に突き当たって、スライダ62の脱落を阻止する。
突起62eは、スプリング63の端部に挿入されて、このスプリング63の一端部を支持するためのものである。
スプリング63は、スライダ62を押圧してロック部62bが係止部4bに係合した状態を維持するため、および解除操作した解除ノブ62aを自動復帰させるためのばねであり、圧縮コイルばねからなる。このスプリング63は、一端がケース体61の盲孔に挿入され、他端が突起62eに遊嵌されている。
固定部64は、ケース体61をシートバック22のフレーム体7に固定するため部材であり、例えば、ケース体61の底面部に一体形成された略筒状の部材である。この固定部64の先端部には、フレーム体7にワンタッチで係合して、着脱ロック部材6をフレーム体7に固定するための弾性係止片64aが形成されている。
≪作用≫
次に、図1〜図8を参照しながら本発明の実施形態に係る車両用内装部品の作用を説明する。まず、図3および図4を参照して、シートバック22,32を起こしている場合を説明する。
棒状部材4は、シートバック22,32を起こしている場合、図3および図4に示すように、略垂直方向または水平方向に向けて配置し、多目的に使用することが可能である。
例えば、図3に示すように、棒状部材4を略垂直な状態に配置した場合には、左右の棒状部材4,4にネットNの筒状部Naを挿通することにより、ネットNがシートバック22,32の背面22a,32aに張設される。荷物は、シートバック22,32と、弾性を有するネットNとの間に入れることにより、がたつきなく保持される。このように、荷物をネットN内に保持することにより、自動車が急発進、急停止、急カーブや急な進路変更のときに荷物が移動することを阻止することができる。
一方、図4に示すように、棒状部材4を車幅方向に水平な状態に配置した場合には、左右の各棒状部材4,4に掛止具8を掛止して、その掛止具8に手提げ袋Fや鞄類などを掛止したり、傘Kなどを掛止したりすることができる。このようにして棒状部材4に、掛止具8などを掛止することにより、種々の品物を掛止することができる。さらに、工夫することにより、多目的に使用することもできる。
この棒状部材4は、前席のシートバックの背面に設置した場合、車両が急カーブや急な進路変更をした際に、後席に着座した乗員が手で握って体勢を保つためのアシストグリップとしても使用することができる。特に、棒状部材4は、ストラップなどに比べて剛性があるので、握り易くなり、使い勝手がよい。
次に図3〜図7を参照して棒状部材4の配置位置を変える場合を説明する。
図3および図4に示すように、着脱ロック部材6は、各シートバック22,32の背面22a,32aの複数の位置に設置されている。棒状部材4は、使用するとき、一端部が、回動ヒンジ機構5を介してシートバック22,32の背面22a,32aに軸支され、他端部が、着脱ロック部材6に装着されてロックした状態になっている。
このとき、着脱ロック部材6は、図7(a)に示すように、スプリング63によって付勢されたスライダ62のロック部62bが係止部4bに係合してロック状態となっている。このため、棒状部材4は、解除ノブ62aを押圧操作しない限り、ロック状態を解除させて、着脱ロック部材6から離脱させることができない。このように、棒状部材4は、シートバック22,32の背面22a,32aにしっかりと取り付けた状態にあり、アシストグリップとしても使用可能にしている。
例えば、図3に示す縦向きの棒状部材4を図4に示すように横向きの状態に配置位置を変更する場合は、まず、図7(a)に示すように、ロック状態になっている着脱ロック部材6の解除ノブ62aを押圧操作してスライダ62を矢印E方向に移動させると、図7(b)に示すように、ロック部62bが係止部4bから離脱される。そうすると、棒状部材4は、被覆部41を手で握って持ち上げれば着脱ロック部材6から分離することができる。着脱ロック部材6から分離した棒状部材4は、自在継手Uを中心としてあらゆる角度に回動して、向きを変えることができる。
そして、棒状部材4は、他の箇所に設置した着脱ロック部材6に他端部を挿入すれば、スライダ62のロック部62bが係止部4bに自動的に係合してロックされる。
すなわち、棒状部材4が離脱されたときの着脱ロック部材6は、スプリング63がスライダ62を押圧して、ストッパ62dの先端が、ケース体61の着脱孔61aの開口縁に当接した状態になっている。その着脱ロック部材6の着脱孔61aに棒状部材4を挿入すると、スライダ62は、ロック部62bがシートバック22,32側に向かって傾斜した状態に形成されているため、スプリング63を圧縮させながら矢印E方向に移動して、係止部4bがロック部62bのある位置まで挿入されると係合して図7(a)に示すロック状態となる。このロック状態は、スプリング63のばね力によって保持される。
次に図8および図9を参照してシートバック22,32を折り畳んだ場合を説明する。
図8は、本発明の実施形態に係る車両用内装部品を示す図であり、シートバックを折り畳んだときの棒状部材の設置状態を示すシートの斜視図である。
まず、図8に示すように、シートアジャスタノブ(図示せず)を操作してシートバック22,32をシートクッション21,31上に傾倒させて折り畳む。
続いて、積載する荷物の形状や積載位置に合わせて棒状部材4の向きを適宜な方向に向けて変換して配置する。
図9は、本発明の実施形態に係る車両用内装部品を示す図であり、シートバックを折り畳んだときの棒状部材の設置状態を示す車両の概略側面図である。
例えば、図9に示すように、棒状部材4を左右方向に向けて配置し、シートバック22,32の背面22a,32aに荷物を積載した場合、棒状部材4は、自動車の急停止などの慣性によって荷物が前方向に移動するのを防止することができる。
また、棒状部材4を前後方向に向けて配置して、棒状部材4にネットN(図3参照)を張設し、ネットN内に荷物を積載するようにしてもよい。
そして、棒状部材4は、シートバック22,32を起こすときに、手でシートバック22,32を掴むグリップとしても使用することができる。
このように、棒状部材4は、一端部が、回動ヒンジ機構5の自在継手Uを中心としてあらゆる方向に回動でき、他端部が、シートバック22,32の背面22a,32aの複数箇所に配設された着脱ロック部材6に適宜に選択して取り付けることにより、多目的に使用することができ便利である。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造および変更が可能であり、本発明はこれら改造および変更された発明にも及ぶことは勿論である。
例えば、回動ヒンジ機構5は、図6に示すように、棒状部材4をシートバック22,32の背面22a,32aに対して適宜な角度に傾けて回動できるものであればよく、第1軸52と、第2軸53と、軸筒部54bとの3つの回動軸を備えたもので限定されるものではない。例えば、軸筒部54bを回動軸とするならば、第2軸53を棒状部材4に設置し、第1軸受部材51および第1軸52は省略してもよい。
図10は、本発明の実施形態に係る車両用内装部品の変形例を示す図であり、回動ヒンジ機構に保護体を設置した状態を示すように拡大斜視図である。
さらに、回動ヒンジ機構5の周囲には、図10に示すように、荷物などが当接して荷物が傷付くことや、回動ヒンジ機構5自体が変形することを防止するための保護体9を設置してもよい。保護体9は、第2軸受部材54の軸筒部54b(図6参照)に嵌着された略円筒状の部材からなり、上端部に棒状部材4の一端部の動作を許容する切欠部9aが形成されている。
なお、棒状部材4は、金属製丸棒に限定されるものではなく、例えば、筒状のものや、角棒状のものや、合成樹脂製のものであってもよい。
また、図7(a)、(b)に示す着脱ロック部材6は、シートバック22,32の背面22a,32aの2箇所に設置されるものに限定されるものではない。着脱ロック部材6は、例えば、回動ヒンジ機構5を回転中心、棒状部材4の長さを半径とする棒状部材4の軌跡円上であれば、適宜に何個でも設置してもよい。
ケース体61をフレーム体7に固定する固定部64は、ケース体61と別体に形成してもよい。また、固定部64は、弾性係止片64aによってケース体61をフレーム体7に固定するものに限定されるものではなく、例えば、ボルト・ナットなどの締結手段であってもよい。なお、スライダ62は、解除ノブ62aやストッパ62dを合成樹脂で形成し、その他のロック部62bなどを金属で形成して剛性を向上させてもよい。
本発明の実施形態に係る車両用内装部品を示す図であり、シートの斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両用内装部品を示す図であり、(a)はシートの側面図、(b)はシートを折り畳んだ状態を示す車両の後部の概略側面図である。 本発明の実施形態に係る車両用内装部品を示す図であり、棒状部材を縦向きに配置したときの状態を示すシートの斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両用内装部品を示す図であり、棒状部材を横向きに配置したときの状態を示すシートの斜視図である。 棒状部材の拡大斜視図である。 図5のA部拡大断面図である。 図5のB部拡大断面図であり、(a)は棒状部材を着脱ロック部材に装着したときの状態を示す拡大断面図、(b)は棒状部材を着脱ロック部材から離脱したときの状態を示す拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る車両用内装部品を示す図であり、シートバックを折り畳んだときの棒状部材の設置状態を示すシートの斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両用内装部品を示す図であり、シートバックを折り畳んだときの棒状部材の設置状態を示す車両の概略側面図である。 本発明の実施形態に係る車両用内装部品の変形例を示す図であり、回動ヒンジ機構に保護体を設置した状態を示すように拡大斜視図である。
符号の説明
1 シート
2 左側シート
3 右側シート
4 棒状部材
5 回動ヒンジ機構
6 着脱ロック部材
22,32 シートバック
22a,32a 背面
L 所定距離

Claims (2)

  1. シートバックの背面から所定距離離間して配置される棒状部材と、
    前記棒状部材の一端部を前記シートバックの背面に回動および傾動自在に設置するための回動ヒンジ機構と、
    前記棒状部材の他端部を前記シートバックの背面に着脱自在に固定するための着脱ロック部材と、を備え
    前記シートバックの背面に、前記棒状部材の他端部を、前記シートバックの背面の複数の位置に固定可能にするための前記着脱ロック部材を複数設けたこと
    を特徴とする車両用内装部品。
  2. シートバックの背面から所定距離離間して配置される棒状部材と、
    前記棒状部材の一端部を前記シートバックの背面に回動および傾動自在に設置するための回動ヒンジ機構と、
    前記棒状部材の他端部を前記シートバックの背面に着脱自在に固定するための着脱ロック部材と、を備え、
    前記着脱ロック部材は、前記シートバックが前倒しされて水平になった状態のときに、前記棒状部材が左右位置および前後位置を選択可能となる位置に配設されていること
    を特徴とする車両用内装部品。
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