JP4711270B1 - 洗濯用保護ネット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 洗濯物Wを間に挟持し且つ巻き上げ可能な挟持ネットシート体1と該挟持ネットシート体1を収納する収納ネット体4が一体に構成されていて、挟持ネットシート体1がベース・ネットシート体2とその両サイドに取り付けられた左右2枚のカバー・ネットシート体3L、3Rとからなり、しかも2枚のカバー・ネットシート体3L、3Rをベース・ネットシート体2上に折り重ねた際、カバー・ネットシート体3L、3Rの上端に形成された傾斜部31同士が合成されて開放口32を形成する洗濯用保護ネットN。
【選択図】図1
Description
この洗濯用保護ネットには平面状のものや立体状のものが開発され使用されている。
平面状のものは開口部を有した袋体となっていて、ストッキングやシャツなどの比較的薄手の物を対象としているし、立体状のものは、ブラジャー等のように立体形状を有するものや毛布、厚手の衣類などのように嵩高なものを対象としている。
また、特許文献2に示されるように、パンツやシャツ等を、収納ネットの開口部近傍に端部を固定されたネット状のシート体で挟み込み、これをロール状に巻き上げていき、立体形状の収納ネットに収納して洗濯するタイプの洗濯用具等がある。
そして、これらの洗濯物を挟み込むタイプの洗濯用保護ネットには、シャツの襟を押さえつけすぎないようにシート体に襟用の開口部を設けたものもある。
しかし、対応可能な衣類の種類が増えれば増えるほど、専用性が薄れ問題も発生する。
パンツ(ズボン)のように長方形状の比較的安定した形の洗濯物には、それなりの機能を発揮するものの、ワイシャツやブラウスのように袖や襟を有していて複雑形状で比較的薄手の不安定な洗濯物に対しては、十分な機能を発揮するとは言い難い。
具体的には、長袖のたたみ込みや、その固定、保護性に問題がある。
しかし、このような専用性を有すると思われるタイプの洗濯用保護ネットであっても、大きさやタイプが異なる洗濯物に対して汎用性をもたせるためには、どうしてもその寸法を大きくする必要がある。
寸法が合わない場合、シャツが当洗濯用保護ネット内で移動して安定せず、結果的に皺やこすれ等の防止機能が発揮されない問題がある。
また、洗濯物の形によってはシャツ形状の洗濯用保護ネットに形状があわない場合も生ずる。
すなわち本発明の目的は、ワイシャツやブラウスのように袖や襟を有する複雑形状で薄く不安定な洗濯物を、洗濯時の回転液流による擦れや捻れ、引っ張り等から保護して損傷や型くずれを防ぐ機能を有し、しかも使い勝手が良く、専用性の高い洗濯用保護ネットを提供するところにある。
また、カバー・ネットシート体3L、3Rの面積が小さくなり、その分、材料コストを下げることできる。
また、洗濯物Wを載置する際、その剛性により挟持ネットシート体1を拡げやすくなり作業が容易になる利点がある。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態を示す実体模式図である。
本実施の形態における洗濯用保護ネットNは、挟持ネットシート体1と収納ネット体4とで構成される。
挟持ネットシート体1は、略長方形状のベース・ネットシート体2と、その両サイドに取り付けられた左右2枚のカバー・ネットシート体3L、3Rとで形成される。
よって、図2に示すように、左右のカバー・ネットシート体3L、3Rを順次、折り重ねた際(矢印Y1、Y2)、左右2枚のカバー・ネットシート体3L、3Rは一部、重なり合う部分を有することとなる。
本実施の形態では傾斜部31は直線状となっているが、図3に示すように下方に湾曲した曲線状であったり、図4に示すように下方に向かって折れ線状に形成されることが可能である。
傾斜部31として直線状、曲線状、折れ線状のいずれを選択するかで開放口32の形状を決定できる。
開口部43の下辺部44、上辺部45にはファスナー46が取り付けられていて、巻き上げられた挟持ネットシート体1が収納ネット体4に収納された後、閉じられる。
また、周縁は、縁取り布12(バイアステープ等)によって縁取りされる。
本実施の形態においては縁取り布12には、薄手で通水性のあるトリコット編地を採用している。
トリコット編地とは経編機の1種であるトリコット機で編成される編地である。
本実施の形態では収納ネット体4の素材にもトリコット編地を採用している。
図7の実体模式図に、その流れ(A、B、C)を示すように、2枚のカバー・ネットシート体3L、3Rを観音開き状にそれぞれ開いてシャツの襟部W2を収納ネット体4側にしてベース・ネットシート体2上にセットする(A)。
この時、左右のカバー・ネットシート体3L、3Rのそれぞれの傾斜部31の合成により開放口32が形成され、この開放口32に襟部W2が位置することとなり、左右のカバー・ネットシート体3L、3Rによる襟部W2への押圧を回避できる(C)。
そして、図8に示すように、この状態の挟持シート体を図でいう下方から上方に巻き上げ、収納ネット体4に収納する。
収納ネット体4に収納した状態を図9の部分実態模式図で示す。
このラッシェルネット地は、加工する際に樹脂加工や熱セット等により適宜な剛性が付与されているので、回転する洗濯液中においてはその剛性による復元力により、時計のゼンマイが緩むごとく適宜緩んで、その間に洗濯液流が入りやすくなり、より洗濯効果をあげることができる。
本例では、接結部材34として布製リボンを使用している。
布製リボンは薄手で柔らかく、その存在が挟持シート体1の巻き上げの際の障害にならない利点がある。また接結部材34としては、カバー・ネットシート体3L、3R同士を接結するタッチファスナー(図省略)を採用することも可能である。
この類例のタイプによれば、洗濯物Wをより確実に挟持ネットシート体1内に保持することができ、厚物シャツなどにも有効な利点がある。
図12に、第2の実施の形態における洗濯用保護ネットNの実体模式図を示す。本実施の形態では、ベース・ネットシート体2の両サイドに取り付けられる2枚のカバー・ネットシート体3L、3Rの幅が、ベース・ネットシート体2の幅に比較して2分の1以下に形成されている。
他の構成要素は、第1の実施の形態の洗濯用保護ネットNと同様である。
いずれも第1の実施の形態の挟持ネットシート体1に比べてカバー・ネットシート体3L、3R同士が重なり合うことが無いので全体的に薄くなりかさばらない利点がある。
本実施の形態における洗濯用保護ネットNの使用例については、第1の実施の形態とほぼ変わらない。接結部材34を取り付けることも可能である。
図13に示すように第3の実施の形態においては、ベース・ネットシート体2とカバー・ネットシート体3L、3Rが一体に形成されている。
つまり1枚の連続した布帛で挟持ネットシート体1全体が形成されている。
そしてベース・ネットシート体2部分とカバー・ネットシート体3L、3R部分との境界とすべき箇所に、カバー・ネットシート体3L、3Rがベース・ネットシート体2に折り重なる方向に折り目22が付型されている。
本実施の形態によれば、ベース・ネットシート体2とカバー・ネットシート体3L、3Rを縫製する必要がなく、折り目22を付型するのみで、左右のカバー・ネットシート体3L、3Rを内側に容易に折り重ねることができる。
図15にカバー・ネットシート体3L、3Rを折り返した実態模式図を示す。
通常、マチ部を形成して3次元状になると巻き上げが困難になるが、本例のマチ部33は縫製によらないで折り目22、22を付型しただけであるので、押圧力がかかれば、適宜つぶれて問題がない。
第3の実施の形態のその他の点については第1、第2の実施の形態と変わらない。
図16に、第4の実施の形態における洗濯用保護ネットNの実体模式図を示す。
本実施の形態では、ベース・ネットシート体2の下端部24に下方に延びた延端部23が設けられている。本実施の形態では、延端部23はベース・ネットシート体2と一体に形成されているとともに、例えば合成樹脂を含浸させてカバー・ネットシート体3L、3R等の他の部材より適度な剛性を付与してある。
延端部23についてはベース・ネットシート体2とは別体のものを縫製等により後付けすることも可能である。
ベース・ネットシート体2上に洗濯物Wをセットする。その後、左右のカバー・ネットシート体3L、3Rを順次折り重ねる。
次に延端部23をカバー・ネットシート体3L、3R上に折り重ね(矢印Y3)、カバー・ネットシート体3L、3Rの下端部を押さえた状態で上方にロール状に巻き上げて行く。
そして、洗濯液内においては、延端部23の剛性による適度な復元力が発揮され、中空パイプ状となって洗濯液の流路が確保される効果がある。
ここで、前記ラッシェルネット地とは経編機の1種であるラッシェル機により製造されるネット編地である。延端部23は、第1、第2、第3のいずれの実施の形態においても形成可能である。
例えばベース・ネットシート体2の下端部24の延端部23は、合成樹脂を含浸させて適度な剛性を付与したもので示したが、必ずしも剛性を付与しなくてもよいことは云うまでもない。
例えば、開放口32を形成するカバー・ネットシート体3L、3Rの上端部の傾斜部31は、曲線と折れ線の組み合わせであっても良いし、左右のカバー・ネットシート体3L、3Rの幅が異なっていても構わない。
また、延端部23の形状、寸法の変形等も当然可能である。
また、挟持ネットシート体1の素材はラッシェルネット地に限らず不織布や織物であっても良いし、トリコットネット地であっても良い。
そして、本洗濯用保護ネットNは無地のものであっても柄がプリントされていたり、色付けされたものであっても当然良い。
更には、シャツやブラウス等を本洗濯用保護ネットに納めて、そのまま販売したりプレゼントとするなど包装用としても利用できる。
W…洗濯物
W1…袖部
W2…襟部
Y1…左側カバー・ネットシート体を折り返す方向
Y2…右側カバー・ネットシート体を折り返す方向
Y3…延端部を折り返す方向
1…挟持ネットシート体
12…縁取り布
2…ベース・ネットシート体
21…縦方向端部
22…折り目
23…延端部
24…ベース・ネットシート体の下端部(下端部)
3L…左側のカバー・ネットシート体
3R…右側のカバー・ネットシート体
31…傾斜部
32…開放口
33…マチ部
34…接結部材
4…収納ネット体
41…側面部
42…外周面部
43…開口部
44…開口部の下辺部
45…開口部の上辺部
46…開口部のファスナー
Claims (7)
- ベース・ネットシート体と、該ベース・ネットシート体の両サイドの縦方向端部に、該両縦方向端部を折り目として、互いに内側に向かって折り重ね自在に対称的に取り付けられた左右のカバー・ネットシート体とで挟持ネットシート体が形成され、ベース・ネットシート体の上端部には、外周面部と一対の側面部とで形成され開口部を有する立体状の収納ネット体が、開口部の下辺部近傍をもって取り付けられていて、ベース・ネットシート体上に左右のカバー・ネットシート体を折り重ねた状態でロール状に巻き上げた挟持ネットシート体を、収納ネット体にその開口部を通して収納可能に構成されている洗濯用保護ネットであって、
前記左右のカバー・ネットシート体の上端が下方に向けて斜めに切り欠かれた傾斜部を有していて、左右のカバー・ネットシート体が、ベース・ネットシート体上に互いに内側に向かって折り重ねられた際、それぞれの傾斜部の合成により開放口が形成され、
且つ、カバー・ネットシート体の幅が、ベース・ネットシート体の幅以下で、しかも、カバー・ネットシート体をベース・ネットシート体上に折り重ねた際、少なくとも左右のカバー・ネットシート体同士が重なりあう範囲に形成されていることを特徴とする洗濯用保護ネット。 - 前記傾斜部が下方に湾曲した曲線状に形成されていることを特徴とする、請求項1記載の洗濯用保護ネット。
- 前記ベース・ネットシート体と左右のカバー・ネットシート体が一体で形成されていて、ベース・ネットシート体と左右のカバー・ネットシート体の境界とすべき箇所に、カバー・ネットシート体がベース・ネットシート体に折り重なる方向に折り目が付型されていることを特徴とする、請求項1記載の洗濯用保護ネット。
- 境界とすべき箇所に適宜の間隔をもって2本の折り目を付型することにより、マチ部を形成したことを特徴とする、請求項3記載の洗濯用保護ネット。
- ベース・ネットシート体と、ベース・ネットシート体上に折り重ねた左右2枚のカバー・ネットシート体の内、上側に位置するカバー・ネットシート体とを接結するための接結部材を有していることを特徴とする、請求項1記載の洗濯用保護ネット。
- ベース・ネットシート体の下端に、カバー・ネットシート体より突出した延端部が形成されていることを特徴とする、請求項1記載の洗濯用保護ネット。
- 挟持ネットシート体が、ロール状に巻き上げられた後、平面状に復元可能な剛性を有していることを特徴とする、請求項1記載の洗濯用保護ネット。
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