JP4711055B2 - 水平移動装置又は免震装置及びその組立方法 - Google Patents

水平移動装置又は免震装置及びその組立方法 Download PDF

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Description

載荷した部品を移動させる水平移動装置、さらにはコンピュータサーバ、美術工芸品等の物品、大きなものでは建物等を振動や地震の揺れから護るための免震装置及びその組立方法に関する。
転動体を介して、上下プレートが水平方向に相対移動可能とした水平移動装置として、例えば免震装置があげられる。係る免震装置に用いられる支承体、いいかえれば水平移動部品には、特許文献1のように、球面皿間にボールを配置したもの、特許文献2のように、湾曲レール上を転がるローラ(車輪)を直交させて配置したもの、特許文献3のように、上下に対向して配置された直線状に延びるボール溝間にボールを移動自在に介在させた免震部品を中間板(部材)を共通として、ボール溝の向きが直角になるように中間板の上下に配置したもの等が知られている。
特許文献1のものでは、球面皿間をボールが水平方向に転がり移動自在にされ、停止時には中央部へボールが自動復帰する。これらの水平移動部品3個以上、好ましくは4個以上を上プレート及び下プレート間に取り付けることにより免震装置としている。また、特許文献4に示すように、水平移動部品2個を一組として、四組を連結棒結んで載置面積を大きくしている。また、特許文献2のものは、湾曲レール上をそれぞれ直交する方向へ移動自在にされているのでトータルとして水平方向の揺動が可能になり、湾曲レールの中央部の深さを深くすることにより、ローラの中央位置への自動復帰をさせている。これらの水平移動部品2個以上(詳しくは長手方向に二個、幅方向は一個となるように)上プレート及び下プレート間に取り付けて一組とし、これらを二組以上連結棒で結ぶことにより載置面積を大きくしている。また、特許文献3のものは、例えば、上側免震部品はX軸方向に転がり移動自在にされ、下側免震部品はY軸方向にころがり移動自在にされるので、トータルとして水平方向の揺動が可能になる。また、ボール溝の中央部の深さを深くすることにより、ボールの中央位置への自動復帰をさせている。これらの水平移動部品を戸建ての建物の基礎に取付ている。
特開2005−054869号公報 特開2004−084917号公報 特開2001−173268号公報 意匠登録第1226711号公報
このようにこれらの免震装置は、耐荷重性能や耐震性能の他に、載置される建物や商品の種類や大きさにより、種々の寸法のものが要求される。一方、キャビネットや書棚等の什器類の底面は方形に形成され、その載置スペースは奥行き、幅がそれぞれ450mm〜900mm程度、長いものでは180mm程度が一般的である。かかる什器類の水平移動装置、特に免震装置として使用するには、什器底面寸法よりできる限り大きくならないようにし、部品点数が少なく、取扱が容易で、種々の組み合わせで種々の寸法に容易に対応できることが望ましい。しかしながら、前述した特許文献1,3の場合は3個以上の支承体を都度配置するので、位置合わせ、組み付け作業等が必要であり、さらに、回転防止装置やブレーキ(摩擦)装置等の補助装置もその都度取付、調整が必要となり、熟練を必要としたり、作業が煩雑となり時間がかかるという問題があった。一方、特許文献2,4のように、前もって水平移動部品(支承体)2個を上下プレート間に取り付けて一組とし、二組の上下プレートをそれぞれ連結棒で結び幅方向の長さを調整できるようにして、種々の寸法を得ることができる。一方、長手方向には上下プレートの長さを変えたものを数種類用意する。また、大きなものではさらに長手方向に組を増して連結棒で接続すればよい。
しかしながら、幅方向の連結棒の長さを変える場合は、幅が広くなると強度的に弱くなるという問題があった。これを防ぐには上下プレートの長手方向だけでなく幅を変えたものを数種類用意しなければならない。あるいは連結棒を大きくしなければならない。また、長手方向の増大に伴い載荷荷重が大きくなった場合は、支承体の個数を増やす等して対応できる。しかし、幅方向の増大と共に、載荷荷重が大きくなった場合は、さらに幅方向の組を増やすか、幅方向の荷重に耐えられる大きさの支承体とし幅を変えたものを用意しなければならない。このように従来のものでは、載荷の大きさ、従量により非常に多くの種類を用意しなければならないという問題があった。
本発明の課題は前述した問題点に鑑みて、幅方向での増大があっても強度が確保でき、載荷荷重が大きくなっても容易に対応でき、種々の大きさ、載荷荷重に対して種類を少なくできる水平移動装置又は免震装置を提供することである。さらには、複雑なブレーキ装置を必要としない構造が簡単で、部品の種類、点数の少ない水平移動装置又は免震装置を提供することである。さらに、かかる水平移動装置又は免震装置の組立方法を提供することである。
本発明においては、それぞれ長手方向長さがL、幅がDの上下プレートを前記長手方向に配置された2個以上の転動体を介して互いに長手一軸方向に相対移動可能にされた第一の水平移動部品と、前記第一の水平移動部品二組が幅方向に幅W(但し、2×D≦W)となるように上プレート同士、下プレート同士が互いに連結され、前記連結された上下プレートが前記長手一軸方向に相対移動可能にされた第一の水平移動ユニットと、それぞれ長手方向長さが前記W、幅がD′の上下プレートを前記長手方向に配置された2個以上の転動体を介して互いに長手一軸方向に相対移動可能にされた第二の水平移動部品と、前記第二の水平移動部品二組が幅方向に幅L(但し、2×D′≦L)となるように上プレート同士、下プレート同士が互いに連結され、前記連結された上下プレートが前記長手一軸方向に相対移動可能にされた第二の水平移動ユニットと、を備え、前記第一の水平移動ユニットの水平移動部品の長手方向と前記第二の水平移動ユニットの水平移動部品の長手方向が直交するように、前記第二の水平移動ユニットの上プレート側上に前記第一の水平移動ユニットの下プレート側が重ね合わさるように固定され、前記転動体はボールであり、前記上下プレートの対向する面に前記一個のボールが転動するボール溝が長手方向に一列に二以上設けられており、前記対向するボール溝はそれぞれ互いに交差角を有し、前記交差角は0度を超え90度未満であって、前記交差角の長手方向の二等分線方向が前記長手方向と同方向にされている水平移動装置又は免震装置を提供することにより前述した課題を解決した。
即ち、長手一軸方向に相対移動可能にされた上下プレートを幅方向に連結した第一の水平移動ユニットと第二の水平移動ユニットの互いの幅及び長さがそれぞれ相手側の長さ及び幅に一致させ、第二の水平移動ユニットの上に第一の水平移動ユニットを重ね合わさるように、かつ互いに直角に配置したので、トータルとしての幅方向、長手方向の両方に水平移動部品が取り付けられた上下プレートが配置される。従って連結するための連結棒のみでなく上下プレートで荷重を受けることができる。なお、水平移動部品の転動体を2個以上とし、移動部品を二組としたのは、移動装置にあっては少なくともボールが3個以上ないと、ボール以外の支持部品なしでは上下プレートが傾き不安定となり、移動装置、免震装置としての機能を果たせないからである。また、二組の水平移動部品を連結したのは、連結棒やスペーサ等を用いて連結して幅方向の寸法を変更できるようにするためである。また、載荷面はL=Wでは正方形となる。一方、L≠Wで長方形となり、種々の什器等に合った形状とすることができる。
即ち、移動部品をボールとボール溝とし、ボール溝を互いに交差させ、その交差角の二等分線方向に沿って移動させるようにすると、その交差角にほぼ比例する摩擦係数が得られる。これにより、外部に減衰機能を設けなくても、ボール溝とボールを使用して減衰機能付きの免震部品を提供するものとなる。ボール溝と移動方向とが同じ方向の場合は、交差角度が0度となり、純転がりとなり、上下ボール溝は平行に対向し、ボールは上下案内のボール溝間を容易に転動する。このときの摩擦係数は0.001〜0.002程度の極めて低摩擦の転がり抵抗である。一方、片方のボール溝を直角にして、交差角を90度とすると、一方のボール溝に沿ってボールが転がり、他方のボール溝内ではボール溝と直角方向に滑り自転することとなる。この場合のボールと上下ボール溝との摩擦係数はボールが一方の溝に沿って転がるときはすべり自転する側の摩擦係数となるので、案内部及びボール材料が鋼材の場合は例えば0.10〜0.20程度となる。この摩擦係数の値は、ボールやボール溝の材質、表面硬さ、表面処理、潤滑油、形状等により決まる。
この交差角を90度から0度の間で変化させ、ボールを介して上下のボール溝を相対的に移動させると、交差角が小さくなるに従って、ボールとボール溝の滑りは少なくなり、転がりが多くなるので、摩擦係数が漸減していく。交差角に対する摩擦係数は前述した交差角0度で純転がりとなり摩擦係数が最も低く、交差角が90度で最も大きくなる。これにより、交差角を0度から90度まで変化させることにより、ボールとボール溝との摩擦係数を変化させることができる。従って、交差角を適宜に決定することにより任意の摩擦係数を得ることができる。
また、請求項2に記載の発明においては、前記幅Dと前記幅D′が等しくしたので、ユニットの上下プレートの部品の共通化が図れる。免震装置等に使用するときは自動復帰機能があることが好ましい。そこで、請求項3の発明においては、前記相対する前記ボール溝の少なくとも一方の前記ボール溝の底部の深さは両端部から徐々に深くなり、前記中心部の底部の深さが最も大きくされている免震装置とした。なお、最深部を中心部以外にすれば、その位置を自動復帰する位置として設定できるので、水平移動装置への利用範囲が広まる。
かかる構成とすることにより、少ない部品で種々の大きさの水平移動装置又は免震装置を製造することができる。そこで、請求項4に記載の発明においては、請求項1及び2に記載の前記水平移動部品の長手方向長さが定められた基準長さの水平移動部品と、前記基準長さより等寸法ずつ長くされた複数の水平移動部品と、を準備し、要求される前記L及びW寸法に合わせて、前記基準長さを含む複数の水平移動部品から四組以上を選択して請求項1乃至3のいずれか一に記載の水平移動装置又は免震装置の組立方法とした。これにより種々の載置面積を少ない種類で構成することができる。
さらに、請求項5に記載の発明においては、前記基準長さは450mmであり、前記等寸法は150mmとした。これにより、日本での什器類に使用される寸法の多くに適した載置面積を得られる。例えば、450,600,750,900mmの4種を用意することにより450□〜900□までの載置面積を確保できる。なお、従来のように、これらを複数接続することにより900mmを超える大きな載置面積を確保できる。
本発明においては、一軸方向に相対移動可能にされた第一、第二の水平移動ユニットを互いの幅及び長さがそれぞれ相手側の長さ及び幅に一致させて、第二の水平移動ユニットの上に第一の水平移動ユニットを重ね合わさるように、かつ互いに直角に配置して水平移動装置又は免震装置とし、幅方向、長手方向の両方に上下プレートを配置するので、載置面積を容易に確保でき、幅方向が大きくなっても耐荷重や剛性、強度を大きくでき、種々の荷重、大きさ、種類の異なる載置物に適応できる水平移動装置又は免震装置を提供するものとなった。また、転動体をボールとし、ボール溝を互いに交差角を有するようにし、所望の摩擦係数とすることができるので、載荷荷重依存性のない水平移動装置及び免震装置を提供するものとなった。また、複雑なブレーキや減衰装置を必要としない構造が簡単、部品の種類、点数が少なく、さらには設計、設置が容易なものとなった。また、ボール溝の形状を変化させ、交差角を変化させれば、相対移動位置に応じて摩擦係数を変化させることも可能である。
さらに、請求項2に記載の発明においては、幅Dと幅D′を等しくし上下プレートの部品の共通化ができるので、部品の種類の少ないもので対応できるものとなった。
また、請求項3の発明においては、ボール溝の中央の底部の深さを両端部より深くし、地震等の揺動の後、自然復帰を可能としたので、自動復帰可能な水平移動装置又は免震装置とすることができる。
さらに、請求項4に記載の発明においては、所定長さにされた複数の水平移動部品を準備し、要求されるL及びW寸法に合わせて、複数の水平移動部品から四組以上を選択して縦横に組み合わせて組立てるので、選択が容易で、在庫等も少なく。また、現地での組立・修理等も容易なものとなった。
さらに、請求項5に記載の発明においては、基準長さを450mmとし、例えば、450,600,750,900mmの4種を用意することで、日本の什器の多くをカバーでき、汎用性の高いものとなった。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は参考に示す水平移動ユニットの斜視(模式)図、図2は本発明の実施の形態を示す(a)は組み合わせの方法について説明する斜視図、(b)は作動状態を示す斜視図である。図1に示すように、第一の水平移動部品31は、長手方向長さがL、幅がDの上下プレート32,33と、上プレートの下側及び下プレートの上側にそれぞれ設けられた直線状のボール溝34が表面(反プレート側)に設けられたレール35と、上下に対向するボール溝間を転動可能とされたボール6とで構成される。ボール溝34は上下プレートの長手方向に沿って形成されており、ボール6を介して上下プレートは長手方向に互いに相対移動可能にされ長手一軸方向に相対移動可能にされている。この第一の水平移動部品31二組を幅方向に幅W(但し、2×D≦W)となるように上プレート同士、下プレート同士を互いに連結棒36で連結して第一の水平移動ユニット30とされる。4枚の上下プレートは結果として4カ所のボール6で支持されることとなり、第一の水平移動ユニット30は上下プレートが長手一軸方向に相対移動可能とされる。
一方、第一の水平移動ユニット30と同様に、第二の水平移動ユニット40は、図1の括弧「( )」内に記載の符号で示すように、第二の水平移動部品41は、長手方向長さがW、幅がD′の上下プレート42,43と、上プレートの下側及び下プレートの上側にそれぞれ設けられた直線状のボール溝44が表面(反プレート側)に設けられたレール45と、上下に対向するボール溝間を転動可能とされたボール6とで構成される。ボール溝44は上下プレートの長手方向に沿って形成されており、ボール6を介して上下プレートは長手方向に互いに相対移動可能にされ矢印で示す長手一軸方向に相対移動可能にされている。この第二の水平移動部品41二組を幅方向に幅L(但し、2×D≦W)となるように上プレート同士、下プレート同士を互いに連結棒46で連結して第二の水平移動ユニット40とされる。4枚の上下プレートは結果として4カ所のボール6で支持されることとなり、第二の水平移動ユニット40は上下プレートが矢印で示す長手一軸方向に相対移動可能とされる。
なお、移動部品として、ボール溝とボールの組み合わせとしたが、レールと車輪のような組み合わせでもよい。また、ボール溝の断面はゴシックアーチ状とされボールが二点以上で接触できるようにするとボール6の動きが安定する。
次に、図2(a)に示すように、第二の水平移動ユニット40を図でみて90度回転させ、所定位置に置き、第二の水平移動ユニットの上プレート42側上に第一の水平移動ユニット30の下プレート33側が重ね合わさるように載せ、第一の水平移動ユニットの下プレートと第二の水平移動ユニットの上プレート42とを固定し、第一、二の水平移動ユニットを一体とし、水平移動装置100とされている。図2(b)に示すように、第一、二の水平移動ユニット30,40は互いに直角方向に一軸移動(矢印で示す)できる。従って、第二の水平移動ユニット40の下プレート43に対して、第二の水平移動ユニットの上プレート42から上の第一の水平移動ユニット30を図で見て斜め前後方向に移動可能にされ、さらに、第一の水平移動ユニットの下プレート33から上の第一の水平移動ユニットの上プレート32、即ち載置物が載置される載置面50が図で見て左右方向に移動可能にされる。従って、第二の水平移動ユニット40の下プレート43に対して、載置面50が図で見て斜め前後、左右方向に自在に移動可能にされ、水平移動装置又は免震装置100として機能する。免震装置として使用する場合はボール溝34,45の底部の深さは両端部から徐々に深くなり、中央部の底部の深さが最も大きくすれば、自動復帰機能が得られる。また、ボール溝及びボールは、荷重や大きさにより適宜増加させてもよい。
かかる構成の水平移動装置又は免震装置は、従来と同様に物品が載せられる載置面50を水平移動可能とするとともに、上下プレートも直角方向に配置され、強度や剛性があがると共に、第一、二の水平移動ユニットを接続するプレート間同士では4隅が矩形状に当接するので、互いにしっかり固定でき、さらに高い剛性や強度が得られる。
かかる構成の水平移動装置又は免震装置は、幅寸法を共通(D=D′)にして、上下プレートを共通化し、さらに、適宜な寸法を選択することにより、什器等に適した大きさの載置面を有する水平移動装置又は免震装置を得ることができる。図3は第一、二の水平移動ユニットの平面視の形状である。例えば、図3に示すように、幅が450mmより小さいD=225mm幅の上下プレート32,33,42,44の長手方向長さを450、600、750、900と150(単位mm)飛びで製作し、これらをそれぞれ連結棒36,46を用いて、それぞれ幅方向に450、600、750、900のものを用意する。
この関係は図3の左に示す長手方向を縦にした、図でみて移動方向(矢印で示す)が上下方向の第二の水平移動ユニット群と、図3に右側に示す長手方向を横にした、図でみて移動方向(矢印で示す)が左右方向の第一の水平移動ユニット群となる。図3左側の第二水平移動ユニットを下にして、図2に示すように、それぞれの寸法が一致するように、即ち図3の左側に対応する位置(行列)の右側の第一水平移動ユニットを重ね合わせて一体とすることにより、450角〜900角までの150mm飛びの正方形、矩形の載置面を得られる。例えば 什器を載せるため、奥行き600、幅900の免震装置を造るときは、図3左側の二段目の右端の*印と、図3右側の二段目の右端の*印とを上下に配置すればよい。
このように、10種類の組合せに対して4種類の水平移動部品31,41とこれらを連結する連結棒36,46を造りさえすれば構成できることになる。このようにして奥行きサイズの種類の数だけ水平移動部品を造れば幅寸法は任意に変えられるものを利用して、奥行き寸法の総幅寸法のもつ水平移動装置や免震装置の部品の種類を減らすことができる。このように、本実施の形態によれば、水平移動装置又は免震装置の設計要素をモジュール化して、各種のサイズ、耐荷重性にも統一された数種の部品を組み合わせることで対応できる要素部品を提供するものとなる。
本発明の実施の形態についてさらに説明する。図4は本発明の実施の形態を示す水平移動装置又は免震装置の(a)は中立時、(b)は移動時を示す斜視図、図5は対向する直線状のボール溝からなる免震部品(水平移動部品)の平面図、図6は図5の作動説明図、図7は図5,6に示す免震部品(水平移動部品)の各交差角θに対する摩擦係数を測定した結果を示し、横軸は交差角θ、縦軸は摩擦係数μを示すグラフである。図4に示すように、前述した場合とはボール溝が上下プレート間で交差するように配置されている点で異なる。その他については、前述した図1乃至図3と同様であるので同符号を付し説明の一部を省略する。
図4に示すように、ボール溝34,44が設けられたレール51は長手方向とは傾斜して取付られている。下プレート33,43のレール51に対して、上プレート32,42のレール52は長手方向を中心にしてレール51の傾きに対して対称となるように、配置されている。また、上プレートには、断面L字状の分離防止固定板53が取り付けられ、分離防止固定板53のL字部分で下プレートを把持するようにされており、上下プレートが回転することなく長手方向に移動できるようにガイドするとともに、上下プレートが互いに上下方向に離れないようにされている。かかる構成により、移動方向に対し、ボール溝が交差するようになるので、載荷荷重を直接受けるボールがボール溝に対してころがりすべり面の複合摩擦となり、摩擦を発生させ、摩擦係数一定タイプの減衰機構を得られ、非常に単純な減衰機構を有する水平移動装置又は免震装置101とすることができる。
かかるボール溝を交差させることについて詳述すると、図5に示すように、水平移動部品1は、下面側に直線状に設けられたボール溝4を備えた上案内部2が設けられている(点線で示す)。また、上面3b側に直線状に設けられたボール溝5を備えた下案内部3が基台(下側プレートの一部)13に固定されている。図示しないガイドを設け、上案内部2と下案内部3が常に交差角θとなるように規制されている。上下ボール溝4,5間には、両ボール溝に嵌合し、両ボール溝間を滑り又は転がり移動可能に設けられたボール6が設けられている。図示しないボール溝の縦断面は底部が中央2c,3cで最も深くなるのようにされ、ボールはそれぞれのボール溝の中央位置2c,3cになる位置で安定している。
かかる構成において、下案内部3に対して上案内部2を移動させると、常に交差角θは一定に規制されているので、図6に示すように下ボール溝5の中央3cにボール6がある場合は、上案内部は上ボール溝4方向にしか移動できないので矢印Aで示す範囲しか動けない。また、下ボール溝5の図で見て右上端5rにボール6がある場合は、同様に矢印Bで示す範囲、下ボール溝の図で見て左下端5sにボールがある場合は、同様に矢印Cで示す範囲しか動けないので、結局上案内部2は二点鎖線10で囲んだ範囲内を動くことになる。即ち、下案内部3と上案内部2は二点鎖線10で囲んだ範囲で相対水平移動可能とされる。最も移動距離が長いのは交差角の二等分線方向で最大移動距離Lとなり、その直角方向で最小移動距離Sとなる。
かかる対向する直線状ボール溝からなる水平移動部品1の摩擦係数について述べる。例えば矢印Aで示す上案内部2の移動時の摩擦係数はボール6と上ボール溝4との転がり及び滑り摩擦、ボールと下ボール溝5の滑り摩擦となる。滑りはボール6がボール溝4,5に沿って動く場合は0、ボール溝に直角にボールが回る場合に最大となり、ボール溝の交差角θが小さくなるに従って滑りは少なくなる。そこで、各交差角θに対する摩擦係数を測定した。その結果を図3に示す。なお、ボール材質はSUJ2(軸受鋼)、上下案内部は同じものとし、その材質はS45Cの調質材でボール溝はボール直径の52%の半径を公差角50°にしたゴシックアーチ形状の断面とし、溝深さはボール直径の約40%のものである。また、安定化のため4組の水平移動部品を4隅に等分に配置して測定したものである。
図7に示すように交差角θ=90度では、従来と同様の滑りによる摩擦係数である0.15を示し、交差角θ=0では、従来のボール溝を平行に配置した純転がりとなり、摩擦係数は0.001〜0.002程度となっている。そして、交差角0度を超え90度未満おいては、交差角θ=30度で摩擦係数が0.05、θ=45度で0.07、θ=60度で0.1、θ=75度で0.12となっており、交差角90度と交差角0度との間を直線Fで結んだ値にほぼ等しい摩擦係数を示している。このように、直線状ボール溝の交差角に応じて摩擦係数が変化、即ち、交差角を変更することにより、所望の摩擦係数をいとも簡単に得ることができるとがわかる。なお、より高い摩擦係数を必要とする場合は、表面処理や材質等を選択することにより摩擦係数を高くすればよい。なお、免震装置として使用する場合においては、摩擦係数は0.03〜0.08が好ましい(交差角にして、およそθ=10〜60度、より好ましくはθ=15〜45度)といわれており、直線状ボール溝を交差角を適宜選択することにより容易に適切な摩擦係数が得られる。
なお、ボール溝は直線にして、常に交差角を一定にしてもよいが、ボール溝を曲げたり、円弧を描かせたりして途中で交差角を変化するようにしてもよい。交差角を漸増するようにすればボール端では摩擦係数を大きくしてブレーキ性能を上げ、ボール端でのボールの衝突、ガイド溝及びガイドの段部同士の衝撃等を減少させることができる。
なお、水平移動装置又は免震装置はさらに、前後、左右どの方向に連結することも可能とする構造にできる。これを利用して例えば、図8(a),(b),(c)に示すように、水平移動装置又は免震装置を並べることができる。このようにして最小サイズの水平移動装置等(例えば450角)を最小ユニットとして構成すれば少なくとも900角以上のサイズについては任意の寸法を構成できる。例えば、450角を4ヶ集めたら900角になるからでありこの場合のとりうる寸法は450×900、900×900、これ以外の大きなサイズは連結棒の調整で任意にとれるものとなる。
参考に示す水平移動ユニットの斜視(模式)図である。 本発明の実施の形態を示す(a)は組み合わせの方法について説明する斜視図、(b)は作動状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態を示す第一、二の水平移動ユニットの平面視の形状の種 類を並べた表である。 本発明の実施の形態を示す水平移動装置又は免震装置の(a)は中立時、(b)は移動時を示す斜視図である。 対向する直線状のボール溝からなる免震部品(水平移動部品)の平面図である。 図5の作動説明図である。 図5,6に示す免震部品(水平移動部品)の各交差角θに対する摩擦係数を測定した結果を示し、横軸は交差角θ、縦軸は摩擦係数μを示す。 本発明の水平移動装置又は免震装置のさらなる組み合わせの例を示す斜視図である。
符号の説明
2c、3c 中央部
6 転動体(ボール)
30 第一の水平移動ユニット
31 第一の水平移動部品
32、42 上プレート
33、43 下プレート
34、44 ボール溝
36、46 連結棒
40 第二の水平移動ユニット
41 第二の水平移動部品
100、101 水平移動部品又は免震部品
θ 交差角

Claims (5)

  1. それぞれ長手方向長さがL、幅がDの上下プレートを前記長手方向に配置された2個以上の転動体を介して互いに長手一軸方向に相対移動可能にされた第一の水平移動部品と、前記第一の水平移動部品二組が幅方向に幅W(但し、2×D≦W)となるように上プレート同士、下プレート同士が互いに連結され、前記連結された上下プレートが前記長手一軸方向に相対移動可能にされた第一の水平移動ユニットと、それぞれ長手方向長さが前記W、幅がD′の上下プレートを前記長手方向に配置された2個以上の転動体を介して互いに長手一軸方向に相対移動可能にされた第二の水平移動部品と、前記第二の水平移動部品二組が幅方向に幅L(但し、2×D′≦L)となるように上プレート同士、下プレート同士が互いに連結され、前記連結された上下プレートが前記長手一軸方向に相対移動可能にされた第二の水平移動ユニットと、を備え、前記第一の水平移動ユニットの水平移動部品の長手方向と前記第二の水平移動ユニットの水平移動部品の長手方向が直交するように、前記第二の水平移動ユニットの上プレート側上に前記第一の水平移動ユニットの下プレート側が重ね合わさるように固定され、前記転動体はボールであり、前記上下プレートの対向する面に前記一個のボールが転動するボール溝が長手方向に一列に二以上設けられており、前記対向するボール溝はそれぞれ互いに交差角を有し、前記交差角は0度を超え90度未満であって、前記交差角の長手方向の二等分線方向が前記長手方向と同方向にされていることを特徴とする水平移動装置又は免震装置。
  2. 前記幅Dと前記幅D′が等しくされていることを特徴とする請求項1記載の水平移動装置又は免震装置。
  3. 前記相対する前記ボール溝の少なくとも一方の前記ボール溝の底部の深さは両端部から徐々に深くなり、ボール溝中心部の底部の深さが最も大きくされていることを特徴とする請求項1又は2記載の免震装置。
  4. 請求項1及び2に記載の前記水平移動部品の長手方向長さが定められた基準長さの水平移動部品と、前記基準長さより等寸法ずつ長くされた複数の水平移動部品と、を準備し、要求される前記L及びW寸法に合わせて、前記基準長さを含む複数の水平移動部品から四組以上を選択して請求項1乃至3のいずれか一に記載の水平移動装置又は免震装置を組み立てることを特徴とする水平移動装置又は免震装置の組立方法。
  5. 前記基準長さは450mmであり、前記等寸法は150mmであることを特徴とする請求項4記載の水平移動装置又は免震装置の組立方法。
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