JP4710393B2 - 蛍光分光光度計における励起スペクトル補正方法 - Google Patents

蛍光分光光度計における励起スペクトル補正方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4710393B2
JP4710393B2 JP2005120799A JP2005120799A JP4710393B2 JP 4710393 B2 JP4710393 B2 JP 4710393B2 JP 2005120799 A JP2005120799 A JP 2005120799A JP 2005120799 A JP2005120799 A JP 2005120799A JP 4710393 B2 JP4710393 B2 JP 4710393B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wavelength
fluorescence
excitation
spectrum
spectrometer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005120799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006300632A (ja
Inventor
康之 渡邉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2005120799A priority Critical patent/JP4710393B2/ja
Publication of JP2006300632A publication Critical patent/JP2006300632A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4710393B2 publication Critical patent/JP4710393B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Description

蛍光分光光度計、特に近赤外領域において使用される蛍光分光光度計に関する。
蛍光分光光度計は一般的に図2に示す構成を有している。光源1には、広い波長範囲に亘って強い光を発するキセノンランプなどが用いられる。光源1からの光のうちのある波長成分が励起分光器2によって抽出され、励起光3となって試料室4の内部に置かれた試料5を照射する。試料5に蛍光性を有する成分が含まれていると、その成分は励起光3の波長がその成分固有のある波長に一致した時に励起されて、成分固有の波長の蛍光6を発する。蛍光6は蛍光分光器7に入射し、蛍光分光器7によって選択された波長の光が検出器8によって検出され、測光・制御部9に送られる。測光・制御部9は、測定目的に応じて検出信号の計算処理や測定結果の表示を行うと共に、励起分光器2および蛍光分光器7の波長の設定あるいは波長走査の制御を行う。測光・制御部9としてしばしばパーソナルコンピュータ(PC)が利用される。
一般的な蛍光分光光度計の測定方法として、まず、蛍光分光器7をある波長に固定し、励起分光器2の波長を走査して、この励起光波長走査による蛍光強度の変化を記録する。これを励起スペクトルと称する。次に蛍光分光器7の波長をある値だけ変化した位置に固定して、上記と同様に励起スペクトルを測定する。この操作を繰り返すことによって多数の蛍光波長における一組の励起スペクトル群が得られる。一方、励起分光器2をある波長に固定し、このときの励起光3によって惹起される蛍光6のスペクトルを蛍光分光器7の波長を走査して測定、記録することができる。これを蛍光スペクトルと称する。励起分光器2の固定波長を順次変化させ、それぞれの励起波長における蛍光スペクトルを測定して、一組の蛍光スペクトル群を得ることができる。上記の励起スペクトル群あるいは蛍光スペクトル群から、試料5の蛍光特性を解析することが可能となり、その組成の判断、量子収率評価、個々の成分定量時の最適励起波長と最適蛍光波長の決定などに利用される。
上述した蛍光特性の解析において、測定データの3次元表示方法がしばしば利用される。励起分光器2の固定波長を順次変化させ、それぞれの励起波長における蛍光スペクトルを測定して得られた蛍光スペクトル群を3次元的に表示した例を図4に示す。図4の(a)は蛍光スペクトルをそれぞれの励起波長の位置に配置して、全体を3次元的に表示する例であり、同図の(b)は、(a)と同じデータを用いて、励起波長を縦軸に、蛍光波長を横軸にとり、蛍光強度を等高線で表すものである。(b)の方法では、等高線以外に、色の濃度や色相の差によって蛍光強度を表す方法も利用される。これら3次元表示方法によって、試料5の蛍光特性を全波長領域に亘って一目で俯瞰することが可能である。
しかしながら、ある物質を測定して得られる励起スペクトルおよび蛍光スペクトルは、以下の理由によって、その物質の真の励起スペクトルおよび蛍光スペクトルとは完全には一致しない。したがって、図4に示したような蛍光特性の3次元表示も、物質の真の蛍光特性を表すものではない。
測定によって得られた見かけの励起スペクトルφEx(λ)は、その物質の真の励起スペクトルΦEx(λ)に比例するが、同時に、光源1の強度波長特性および励起分光器2の波長透過特性に比例する。光源1の波長特性と励起分光器2の波長特性を総合した励起系の波長特性をPEx(λ)とすると、この関係は次式で表すことができる。(λは波長を示す。)

φEx(λ)=ΦEx(λ)×PEx(λ)
変形すれば、
ΦEx(λ)=φEx(λ)/PEx(λ)・・・(1)

よって、真の励起スペクトルΦEx(λ)は、別途求められたPEx(λ)で見かけの励起スペクトルφEx(λ)を除算してはじめて得ら
れる。
また、測定によって得られた見かけの蛍光スペクトルφEm(λ)は、真の蛍光スペクトルをΦEm(λ)とし、蛍光分光器7の波長透過特性と検出器8の波長感度特性を総合した蛍光系の波長特性をPEm(λ)とすると、上記と同様の推論に従って、次の式で表される。

φEm(λ)=ΦEm(λ)×PEm(λ)
変形すれば
ΦEm(λ)=φEm(λ)/PEm(λ)・・・(2)

この場合も、真の蛍光スペクトルΦEm(λ)は、別途求められたPEm(λ)よってφEm(λ)を除算してはじめて得られる。
上述の励起系の波長特性PEx(λ)と蛍光系の波長特性PEm(λ)を求めるために、従来以下の方法が一般的に用いられている。
光源1と励起分光器2の波長特性を総合した励起系の波長特性PEx(λ)を求めるために、ローダミンB溶液を試料5として用い、ローダミンB溶液からの蛍光6を蛍光分光器7に入射させる。蛍光分光器7の設定波長を640nmに固定し、励起分光器2の波長を200nmから600nmまで走査して励起スペクトルを測定する。こうして得られた見かけの励起スペクトルをφExR(λ)とし、ローダミンB溶液の真の励起スペクトルをΦExR(λ)とすると、(1)式から、

φExR(λ)=ΦExR(λ)×PEx(λ)・・・(3)

ローダミンBの量子収率は200nmから600nmに亘ってほぼ一定であることが知られているため、真の励起スペクトルΦExR(λ)はこの波長全域において均しい。便宜上この値を1と置けば、(3)式から

φExR(λ)=PEx・・・(4)

つまり、測定によって得られたローダミンB溶液の励起スペクトルは、光源1の特性と励起分光器2の波長特性を総合した励起系の波長特性PExに等しい。よって、φExR(λ)を装置内に記憶しておき、見かけの励起スペクトルを記憶されたφExR(λ)で除算することにより、真の励起スペクトルを得る。
蛍光分光器7の波長特性と検出器8の波長特性を総合した蛍光系の波長特性PEm(λ)は以下の方法で求められる。
図3(a)で示すような円形の凹部を持つガラス製のパウダーホルダー10を準備し、この凹部に硫酸バリウム粉末11を充填し、カバーグラス12で覆い、図3(b)のように垂直に装置の試料室4内に設置し、励起光3が硫酸バリウム粉末11の表面に45度の角度で入射し、反射光13が蛍光分光器7に入射するように配置する。この状態で、励起分光器2および蛍光分光器7を、両者の波長を互いに等しく保ちながら、200nmから600nmの波長範囲を同時に波長走査して同期スペクトルを求める。この同期スペクトルをφSync(λ)とし、硫酸バリウム粉末11の反射波長特性をφBa(λ)とすると、φSync(λ)は次式で表すことができる。

φSync(λ)=PEx(λ)×φBa(λ)×PEm(λ)・・・(5)

硫酸バリウムの反射特性は広い波長範囲でほぼ一定であるため、φBa(λ)は便宜的に1とみなすことができる。また、式(4)を用いて式(5)を変形すると次式を得る。

Em(λ)=φSync(λ)/φExR(λ)・・・(6)

つまり、蛍光分光器7の波長特性と検出器8の波長特性を総合した蛍光系の波長特性PEm(λ)は、測定によって得られた同期スペクトルφSync(λ)を、やはり測定によって得られたローダミンB溶液の励起スペクトルφExR(λ)で除算して求めることができる。また、式(6)を用いて式(2)を変形すると、次式を得る

ΦEm(λ)=φEm(λ)×φExR(λ)/φSync(λ)・・・(7)

測定で得られたφExR(λ)とφSync(λ)を記憶しておき、見かけの蛍光スペクトルφEm(λ)に(7)式の計算を行って、真の蛍光スペクトルΦEm(λ)を求めることができる。
なお、蛍光分光光度計における励起スペクトル補正方法に関する先行技術分権情報を調査したが発見されなかった。
従来技術では、上述した方法で見かけの励起スペクトルあるいは蛍光スペクトルを補正して、真の励起スペクトルあるいは蛍光スペクトルを求めているが、これには以下のような問題点がある。
従来法において標準物質として使用されるローダミンBは、200nmから600nmの範囲において均一の量子収率を示すが、それ以外の波長においては量子収率は変動する。したがって、ローダミンBを用いて励起スペクトルを補正することのできる波長範囲は200nmから600nmの間に限定される。600nm以上の波長領域で均一の量子収率をもつ適当な物質が無いため、従来法を広い波長範囲を持つ蛍光分光光度計に適用することができない。また、従来法において蛍光分光器の波長特性と検出器の波長特性を求めるために必要な、励起分光器と蛍光分光器の同時波長走査による同期スペクトル測定は、励起分光器の波長可変範囲が蛍光分光器の波長可変範囲と同一か、あるいは前者が後者を包含している場合にのみ可能であり、両者の波長範囲が互いに一致しない場合には、この方法を使用することができない。
本発明は、上記の問題点を解決し、広い波長範囲に適用できると共に、励起分光器と蛍光分光器の波長可変範囲が互いに大きく異なる蛍光分光光度計にも適用可能なスペクトル補正方法を提供するものであり、励起分光器の波長可変範囲を包含する波長可変範囲を有する分光器と該分光器の出力を検出する検出器と該分光器に入射光を導入する手段とによって構成される分光モニターに、既知の波長強度特性を有する標準光源の出力光を導入し、前記分光モニターの波長を走査して得られる第1のスペクトルを測定する工程と、前記蛍光分光光度計の励起分光器の出力光を前記分光モニターに導入し、前記励起分光器の波長と前記分光モニターの分光器の波長を互いに等しく保ちながら、同時に波長走査して得られる第2のスペクトルを測定する工程と、前記標準光源の出力光を前記蛍光分光光度計の蛍光分光器に導入し、前記蛍光分光器の波長を走査して得られる第3のスペクトルを測定する工程と、前記第1、第2、第3のスペクトルと前記標準光源の既知の波長強度特性を用いて前記蛍光分光光度計の励起系の波長特性および前記蛍光分光光度計の蛍光系の波長特性を計算によって求める工程と、前記励起系の波長特性および前記蛍光系の波長特性を用いて励起スペクトルおよび蛍光スペクトルの補正を行う工程からなることを特徴とする。
本発明にかかる蛍光分光光度計のスペクトル補正方法は、適用可能な波長範囲が広く、下記実施例に示すタングステン標準ランプを用いる場合には300nmから1600nmまで適用することが可能である。また、従来法では不可能な、互いに波長可変範囲の異なる励起分光器と蛍光分光器を持つ蛍光分光光度計にも適用できる。このため、励起分光器の波長可変範囲が300nm〜1000nm、蛍光分光器の波長可変範囲が900nm〜1600nmであるような近赤外領域用蛍光分光光度計に対して極めて有用である。
本発明にかかる蛍光分光光度計のスペクトル補正方法は、従来のローダミンBを用いる方法では不可能なより広い波長範囲に適用でき、更に、蛍光分光光度計の励起分光器と蛍光分光器の波長可変範囲が互いに大きく異なる場合にも適用できる特徴を有する。このため、補正に使用される装置は、広い波長範囲に亘って光強度を持つタングステン標準ランプと、300nm〜1000nmを含む波長可変範囲を持つ分光モニターで構成される。また、その補正手順は、まずタングステン標準ランプを用いて分光モニターの波長特性を求め、次の励起分光器と分光モニターを同期させて波長走査して、励起系の波長特性を求め、最後にタングステン標準ランプで蛍光系の波長特性を求める構成になっている。
以下に本発明の蛍光分光光度計のスペクトル補正方法の1実施例を、図1を用いて説明する。図1は、図2に示したものと同形の蛍光分光光度計Aに、分光器15と検出器16光ファイバー14で構成された分光モニターB、および標準光源として、波長強度特性が知られているタングステン標準ランプCを設置した例を示す。本実施例においては、蛍光分光光度計Aの励起分光器2の波長可変範囲は300nm〜1000nm、蛍光分光器7の波長可変範囲は900nm〜1600nmである。また、分光モニターBの分光器15の波長可変範囲は300nm〜1000nmを包含する。分光モニターBに光を導入する光ファイバー14は蛍光分光光度計Aの試料室4内に挿入されて、実線で示したタングステン標準ランプCの光を受光する位置と、破線で示した励起分光器2の出射光を受光する位置のいずれかとることができる。更に、分光モニターBの検出器16の出力は蛍光分光光度計Aの測光・制御部9に接続されている。
まず、光ファイバー14を実線の位置に設置し、タングステン標準ランプCの光を分光器15に導入する。この状態で分光器15の波長を300nmから1000nmまで走査して、得られたタングステン標準ランプCの見かけのスペクトルφW1(λ)を測光・制御部9に記憶する。タングステン標準ランプCの真の波長強度特性をΦW1(λ)とし、光ファイバー14の波長透過特性と分光器15の波長透過特性と検出器16の波長感度特性とを総合した分光モニターB全体の波長特性をPMon(λ)とすると、見かけのスペクトルφW1(λ)は次式で表すことができる。

φW1(λ)=ΦW1(λ)×PW1(λ)・・・(8)

次に、光ファイバー14を破線の位置に配置し、励起分光器2の出射光を分光器15に導入する。この状態で、励起分光器2の波長と分光器15の波長を互いに等しく保ちながら、300nmから1000nmまで励起分光器2と分光器15同時に走査して、得られるスペクトルφSync(λ)を測光・制御部9に記憶する。
光源1の波長特性と励起分光器2の波長特性を総合した励起系の波長特性をPEx(λ)とすると、φSync(λ)は(9)式で表される。

φSync(λ)=PEx(λ)×PMon(λ)・・・(9)

次に、図1の分光モニターBの光ファイバー14を試料室4から除去し、タングステン標準ランプCの光を蛍光分光器7に導入する。この状態で、蛍光分光器7の波長を900nmから1600nmまで走査し、得られるスペクトルφW1’(λ)を記憶する。蛍光分光器7の波長特性と検出器8の波長特性を総合した蛍光系の波長特性をPEm(λ)とするとφW1’(λ)は、次式で表される。

φW1’(λ)=ΦW1(λ)×PEm(λ)・・・(10)
式(8)および(9)から次の関係式を得る。

Ex(λ)=φSync(λ)×ΦW1(λ)/φW1(λ)・・・(11)

また、式(10)より

Ex(λ)=φW1’(λ)/ΦW1(λ)・・・(12)

式(11)および(12)の右辺において、φSync(λ)は同期スペクトルとして、また、φW1(λ)およびφW1’(λ)はタングステン標準ランプCの見かけのスペクトルとして共に測定され記憶されており、ΦW1(λ)はタングステン標準ランプCの真の波長強度特性として既知である。蛍光分光光度計Aの測光・制御部9は式(11)および(12)の右辺を計算することにより、光源1の波長特性と励起分光器2の波長特性を総合した励起系の波長特性PEx(λ)、および蛍光分光器7の波長特性と検出器8の波長特性を総合した蛍光系の波長特性をPEm(λ)を求め、記憶する。
従来法の記述において示した式(1)および式(2)は、本実施例においても成立している。測光・制御部9において、式(11)および(12)で求めたPEx(λ)およびPEm(λ)を用いて、式(1)および式(2)に従い、測定された見かけの励起スペクトルφEx(λ)および見かけの蛍光スペクトルφEm(λ)を補正して、真の励起スペクトルΦEx(λ)および蛍光スペクトルΦEm(λ)を得る。
本実施例のスペクトル補正方法をスペクトルの3次元表示に適用する例を図5に示す。300nmから1000nmの間のn個の励起波長における見かけの蛍光スペクトルを蛍光波長900nmから1600nmに亘って測定し、蛍光スペクトルのグループφEm1(λ)、φEm2(λ)、…φEmn(λ)を得る。次にこれらの蛍光スペクトルのそれぞれを(12)式で求めた蛍光系の波長特性PEm(λ)で除算して、補正された蛍光スペクトルのグループΦEm1(λ)、ΦEm2(λ)、…ΦEmn(λ)を得る。図5に示すように、これらの補正された励起スペクトルを蛍光波長軸に平行にそれぞれの励起波長の位置に3次元的にプロットする。次に、図5に示すように、ある蛍光波長λemにおける前記のn個の補正された蛍光スペクトル17上のポイントを結ぶ曲線を想定し励起波長の数nを十分多数とれば、この曲線は、蛍光波長をλemに設定した場合の未補正の励起スペクトル18φEx(λ)を構成するとみなすことができる。よって、このφEx(λ)を(11)式で求めた励起系の波長特性PEx(λ)によって除算すれば、蛍光波長λemにおける真の励起スペクトルΦEx(λ)が得られる。この計算を全ての蛍光波長について実行し、得られる多数の励起スペクトルΦEx(λ)をプロットすることのより、励起波長、蛍光波長の全域に亘る真の蛍光特性を得る。この方法によって実際に得られた3次元表示スペクトルを図6に示す。同図(a)は俯瞰的な3次元表示を、また、同図(b)は色の濃度による3次元表示を示している。この方法により、従来法では困難であった、励起波長範囲と蛍光波長範囲が互いに異なる近赤外蛍光分光光度計における蛍光特性の3次元表示が可能となる。
本実施例のスペクトル補正方法において、分光モニターBとして必ずしも専用のシステムを製作する必要はなく、たとえば一般の紫外・可視・近赤外領域に用いられる吸光分光光度計の分光器と検出器を流用することも可能である。また本発明の蛍光分光光度計Aの補正方法は、上記ならびに図示された例に限定されるものではなく、種々の変形例を含む。たとえば、使用される標準光源はタングステン標準ランプCだけではなく、予め波長強度特性が値付けされたものであれば、利用可能である。また、分光モニターBへの光導入手段も、光ファイバー14に限定されるものではなく。ミラーやレンズを用いた光学系を利用することも可能である。
本発明は蛍光分光光度計、特に近赤外蛍光分光光度計のスペクトル補正方法に関する。
本発明にかかる蛍光分光光度計のスペクトル補正方法の概念図である。 蛍光分光光度計の一般的な構成を示す図である。 従来のスペクトル補正方法に使用される硫酸バリウム粉末の保持方法を示す図である。 蛍光特性の3次元表示の模式図である。 本発明のスペクトル補正方法の3次元表示への適用方法を示す模式図である。 本発明のスペクトル補正方法の3次元表示への実施例を示す写真である。
符号の説明
1 光源
2 励起分光器
3 励起光
4 試料室
5 試料
6 蛍光
7 蛍光分光器
8 検出器
9 測光・制御部
10 パウダーホルダー
11 硫酸バリウム粉末
12 カバーグラス
13 反射光
14 光ファイバー
15 分光器
16 検出器
17 n個の補正された蛍光スペクトル
18 未補正の励起スペクトル
A 蛍光分光光度計
B 分光モニター
C タングステン標準ランプ

Claims (1)

  1. 蛍光分光光度計の励起分光器の波長可変範囲を包含する波長可変範囲を有する分光器と該分光器の出力を検出する検出器と該分光器に入射光を導入する手段とによって構成される分光モニターに、既知の波長強度特性を有する標準光源の出力光を導入し、前記分光モニターの波長を走査して得られる第1のスペクトルを測定する工程と、前記蛍光分光光度計の励起分光器の出力光を前記分光モニターに導入し、前記励起分光器の波長と前記分光モニターの分光器の波長を互いに等しく保ちながら、同時に波長走査して得られる第2のスペクトルを測定する工程と、前記標準光源の出力光を前記蛍光分光光度計の蛍光分光器に導入し、前記蛍光分光器の波長を走査して得られる第3のスペクトルを測定する工程と、前記第1、第2、第3のスペクトルと前記標準光源の既知の波長強度特性を用いて前記蛍光分光光度計の光源と励起分光器の波長特性を総合した励起系の波長強度特性および前記蛍光分光光度計の蛍光分光器と検出器の波長特性を総合した蛍光系の波長強度特性を計算によって求める工程と、前記励起系の波長強度特性および蛍光系の波長強度特性を用いて測定によって得られた励起スペクトルおよび測定によって得られた蛍光スペクトルの補正を行う工程からなることを特徴とする蛍光分光光度計のスペクトル補正方法。
JP2005120799A 2005-04-19 2005-04-19 蛍光分光光度計における励起スペクトル補正方法 Active JP4710393B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005120799A JP4710393B2 (ja) 2005-04-19 2005-04-19 蛍光分光光度計における励起スペクトル補正方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005120799A JP4710393B2 (ja) 2005-04-19 2005-04-19 蛍光分光光度計における励起スペクトル補正方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006300632A JP2006300632A (ja) 2006-11-02
JP4710393B2 true JP4710393B2 (ja) 2011-06-29

Family

ID=37469106

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005120799A Active JP4710393B2 (ja) 2005-04-19 2005-04-19 蛍光分光光度計における励起スペクトル補正方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4710393B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI379074B (en) * 2007-05-07 2012-12-11 Verity Instr Inc Calibration method of a radiometric optical monitoring system used for fault detection and process monitoring
JP2009180706A (ja) * 2008-02-01 2009-08-13 Shimadzu Corp 液体クロマトグラフ用分光蛍光検出装置
JP2013108855A (ja) * 2011-11-21 2013-06-06 National Agriculture & Food Research Organization 判別フィルタ設計方法、判別方法、判別フィルタセット、判別装置、および、プログラム
JP6201285B2 (ja) * 2012-08-24 2017-09-27 株式会社サタケ 微生物の検査方法及びその装置
JP6221210B2 (ja) * 2012-09-11 2017-11-01 株式会社サタケ 微生物の検査方法及びその装置
TWI619809B (zh) 2012-08-24 2018-04-01 佐竹股份有限公司 微生物之檢查方法及其裝置
CN102914529B (zh) * 2012-11-05 2014-10-08 合肥工业大学 荧光猝灭体系存在内滤效应时荧光猝灭率的精确校正方法
JP6287883B2 (ja) * 2015-02-16 2018-03-07 株式会社島津製作所 分光蛍光光度計及びそれに用いられる補正関数作成方法
JP6477205B2 (ja) * 2015-04-28 2019-03-06 株式会社島津製作所 分析システム、分光蛍光光度計、演算処理装置および演算処理装置用プログラム

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5816533U (ja) * 1981-07-24 1983-02-01 株式会社日立製作所 光度計
JPS6215418A (ja) * 1985-07-13 1987-01-23 Shimadzu Corp 分光螢光光度計

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5816533U (ja) * 1981-07-24 1983-02-01 株式会社日立製作所 光度計
JPS6215418A (ja) * 1985-07-13 1987-01-23 Shimadzu Corp 分光螢光光度計

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006300632A (ja) 2006-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4710393B2 (ja) 蛍光分光光度計における励起スペクトル補正方法
JP6676398B2 (ja) ディスプレイ検査のための測色システム
JP5772425B2 (ja) 微小粒子測定装置
CN103649726B (zh) 用于荧光和吸收率分析的系统和方法
US8792100B2 (en) System and method for optical measurement of a target
JP2010526998A5 (ja)
EP3270120B1 (en) Measurement method, measurement device, and program
WO2005074525A2 (en) Entangled-photon fourier transform spectroscopy
JP6015735B2 (ja) 微小粒子測定装置
JP5968201B2 (ja) 着色剤同定方法、及び着色剤同定装置
JP2002171519A (ja) 赤外線カラー画像形成装置
US20210123808A1 (en) A birefringent interferometer for measuring photoluminescence properties of samples
JP3207882B2 (ja) 分光蛍光光度計のスペクトル補正方法及びスペクトル補正機能付分光蛍光光度計
WO2014196363A1 (ja) 分光分析システムおよび該方法
US11366013B2 (en) Method of obtaining quantum efficiency distribution, method of displaying quantum efficiency distribution, program for obtaining quantum efficiency distribution, program for displaying quantum efficiency distribution, fluorescence spectrophotometer, and display device
Höhl et al. Efficient procedure for the measurement of preresonant excitation profiles in UV Raman spectroscopy
JP2008070172A (ja) 分光蛍光光度計及びその補正方法
JP2021121803A (ja) 微小粒子測定システム及び微小粒子測定方法
JP2005249760A (ja) 微弱光スペクトルの測定方法及びその装置
JP2004177147A (ja) 発光測定装置
JP6350626B2 (ja) データ解析方法
JPH0829335A (ja) 米の分析評価装置
JP2001235371A (ja) 蛍光物体色測定方法および装置
JPH0829336A (ja) 食味値測定装置
CN116337233A (zh) 一种集成光谱测量的倾斜滤镜式色度测量装置及测量方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070822

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100706

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101130

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110131

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110222

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110307

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4710393

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140401

Year of fee payment: 3