JP2001235371A - 蛍光物体色測定方法および装置 - Google Patents

蛍光物体色測定方法および装置

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JP2001235371A
JP2001235371A JP2000046117A JP2000046117A JP2001235371A JP 2001235371 A JP2001235371 A JP 2001235371A JP 2000046117 A JP2000046117 A JP 2000046117A JP 2000046117 A JP2000046117 A JP 2000046117A JP 2001235371 A JP2001235371 A JP 2001235371A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、蛍光物体色を適正に及び容
易に求めることのできる蛍光物体色測定方法を提供する
ことにある。 【解決手段】 分光光度計の照明側分光器を用い光源照
明光を所定波長間隔で順次走査し各選択波長光を標準体
又は試料に照射し、検出側分光器を用い該照明側分光器
での各選択波長毎に所望波長領域を走査し標準体及び試
料の三次元の光強度スヘ゜クトルテ゛ータを得る測定工程(S10)
と、色評価用の照明光の相対強度分光分布を指定する計
算条件設定工程(S12)と、該工程(S12)での相対強度分布
により該工程(S10)で得た試料のテ゛ータを重付し(S16)、該
工程(S12)での指定照明光下での標準体と試料の発光強
度スヘ゜クトルテ゛ータを求め(S18)、該試料のテ゛ータを標準体のテ゛ー
タで除し、標準体を基準にした際の試料の発光反射率スヘ゜
クトルテ゛ータを求め(S20)、該テ゛ータから該工程(S12)での指定
照明光下での試料の散乱光及び蛍光による蛍光物体色を
表現する色刺激値を得る計算工程(S22)と、を備えたこ
とを特徴とする蛍光物体色測定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蛍光物体色測定方法
および装置、特にスペクトルデータ採取機構、及びその
スペクトルデータに基づく色彩計算機構の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に物の色は、その物に照射された光
のうち、一部波長領域が吸収され、残部が発射されるこ
とにより、看取可能となる。しかし、物体の中にはいわ
ゆる蛍光を発するものがあり、この場合には前記散乱光
と蛍光とが加法混色されて看取されることとなり、対象
物の色を単純に波長吸収特性から評価することはできな
い。そこで、従来より、例えばXYZ等の表色系によっ
て、蛍光性の反射物体の色の測定が行なわれている。
【0003】この蛍光物体色の測定方法は、例えばJI
S Z 8717−1989に規定されており、その中で
も特に正確さを要する場合には例えば2光源蛍光分離方
法が用いられる。図1には2光源蛍光分離方法における
光学系配置が示されている。例えば同図(a)に示す装
置10のように、例えばD65の分光分布に近似した測
定用光源12と、光源12からの照明光L1が当てられ
る常用標準白色板ないし試料14と、標準白色板又は試
料14からの散乱光及び蛍光L2のうち、所望の単色光
を出射するモノクロメータ16と、モノクロメータ16
を出射した光の強度を測定する受光器18を含むものが
ある。
【0004】また、同図(b)に示す装置10´のよう
に、連続スペクトル光源12´と、モノクロメータ20
とからなる単色光照射装置と、単色光L1による非分光
によって常用標準白色板又は試料14からの散乱光及び
蛍光L2の全波長成分を一括して測定する非分光観測用
受光器18´を含むものもある。
【0005】このように前記2光源蛍光分離方法では、
何れの場合も一方のモノクロメータと光源部・受光部と
を組みあわせて用いることにより、2種類の試料面照明
光を用い、全分光放射輝度率と見掛けの分光放射輝度の
測定によって、散乱光成分と蛍光成分とを分離・評価し
て色を求めている。ここで、前記散乱光成分と蛍光成分
とを推定値として分離・評価して色を求める際は、光源
は例えばD65の分光分布と常に一致しており、経時的
な変動がないという仮定を用いていた。
【0006】また、照明光の紫外領域をカットすれば、
常用標準白色体、試料は試料照明光で照明した時に蛍光
を発しないという仮定を用いていた。このように前記2
光源蛍光分離方法は勿論、JIS Z 8717−198
9に規定された他の方法についても推定またはかなり大
胆な近似を用いて蛍光物体色を求めていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最も厳
密とされる前記2光源蛍光分離方法においても、前記蛍
光物体色推定の正確さ、再現性等は改善の余地が残され
ていたものの、これを解決することのできる適切な技術
が存在しなかった。また、照明光の種類によって観測さ
れる色彩がどのように変化するか等の詳細な分析は不可
能であった。
【0008】つまり、例えばD65の分光分布に近似し
た照明光を用いた場合、昼光の照明時に見える色しか推
定できず、他の光の照明を行なった時の色を知りたい場
合には、照明光を変えて、再測定、再計算を一からやり
直す必要があり、面倒であった。本発明は前記従来技術
の課題に鑑みなされたものであり、その目的は蛍光物体
色を正確に及び容易に求めることのできる蛍光物体色測
定方法および装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者が前記正確さ、
再現性の向上について鋭意検討を重ねた結果、推定結果
の正確さ、再現性を低減している要因としては、測定用
光源から発生する照明光の分光分布は経時的な変動がな
い、照明光の紫外領域の光をカットすれば、標準体、試
料は蛍光を発しないという仮定により反射成分と蛍光成
分を分離していることにあることを解明した。
【0010】本発明者によれば、同一の装置、同一の試
料でも、例えば光源のランプが古い時と新しい時とでは
必ずしも照明光の分光分布が一致しない。また、標準
体、試料には可視領域でも蛍光を発するものもある。そ
こで、本発明者は、従来一般的な前記仮定を用いて散乱
光成分と蛍光成分とを分離して色を評価する手法に代え
て、実際に分光光度計の照明側分光器及び検出側分光器
の波長走査を行ないながら、散乱光及び蛍光による三次
元の光強度スペクトルデータの採取を行なう。
【0011】そして、このような三次元の光強度スペク
トルデータから後述する計算により、散乱光成分及び蛍
光成分を分離することなく、一括して色を評価すること
により、前記推定結果の正確さ、再現性等の改善が図ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、前記目的を達成するために本発明にかかる蛍光物体
色測定方法は、測定工程と、計算条件設定工程と、計算
工程と、を備えることを特徴とする。
【0012】ここで、前記測定工程は、分光光度計の所
定の測定位置に標準体と、試料を置き換えて設置し、前
記分光光度計の照明側分光器を用い、光源からの照明光
を所定の波長間隔で順次波長走査し、各選択波長の光を
標準体又は試料に照射し、前記分光光度計の検出側分光
器を用い、該照明側分光器での各選択波長ごとに所望の
波長領域を波長走査し、前記光源からの照明光の下での
標準体の蛍光及び散乱光による三次元の光強度スペクト
ルデータと、試料の蛍光及び散乱光による三次元の光強
度スペクトルデータを採取する。
【0013】また、前記計算条件設定工程は、色の評価
に用いる照明光の、前記測定工程で用いられた照明光の
強度分光分布を基準にした際の相対強度分光分布を指定
する。前記計算工程は、前記計算条件設定工程で指定さ
れた照明光の相対強度分布情報により、前記測定工程で
得られた試料の三次元光強度スペクトルデータを重み付
けし、前記計算条件設定工程で指定された照明光の下で
の試料の散乱光及び蛍光による発光強度スペクトルデー
タを求める。そして、前記重み付けされた試料の発光強
度スペクトルデータを、前記標準体の三次元の光強度ス
ペクトルデータから得られた発光強度スペクトルデータ
で除し、標準体を基準にした際の試料の散乱光及び蛍光
による反射率スペクトルデータとしての発光反射率スペ
クトルデータを求める。つぎに、前記標準体の発光反射
率スペクトルデータを基準にした際の試料の発光反射率
スペクトルデータから、前記計算条件設定工程で指定さ
れた照明光の下での、前記標準体の色を基準にした際の
試料の散乱光及び蛍光による蛍光物体色を表現する色刺
激値を求める。
【0014】なお、本発明において、前記蛍光物体色を
表現するのにXYZ表色系を用いる場合、前記色刺激値
としての三刺激値X,Y,Zは、次記数3により表現さ
れることが好適である。
【数3】
【0015】(ここに、w(λEX,λEM):前記測
定工程で得られた前記照明側分光器での選択波長
λEX、前記検出側分光器での選択波長λEMにおける
標準体の三次元の光強度スペクトルデータ f(λEX,λEM):前記測定工程で得られた前記照
明側分光器での選択波長λEX、検出側分光器での選択
波長λEMにおける試料の三次元の光強度スペクトルデ
ータ W(λEM):前記計算工程で得られた検出波長λEM
における標準体の発光強度スペクトルデータ F(λEM):前記計算工程で得られた検出波長λEM
における試料の、前記計算条件設定工程で指定された照
明光の下での発光強度スペクトルデータ R(λEM):前記計算工程で得られた、検出波長λ
EMにおける試料の発光強度スペクトルデータを、検出
波長λEMにおける標準体の発光強度スペクトルデータ
で除して得られた、検出側波長λEMにおける試料の、
前記計算条件設定工程で指定された照明光の下での正規
化発光強度スペクトルデータ S(λEM):前記測定工程で用いられた照明光の強度
分光分布を基準にした際の前記計算条件設定工程で指定
された照明光の相対強度分光分布 x,y,z(λEM):前記計算工程で発光反射率スペ
クトルデータから色刺激値を求める際に用いられるXY
Z表色系における等色関数 K:前記計算工程で発光反射率スペクトルデータから色
刺激値を求める際に用いられるXYZ計算の正規化係
数)
【0016】また、前記目的を達成するために本発明に
かかる蛍光物体色測定装置は、連続光源と、照明側分光
器と、検出側分光器と、検出器と、波長走査手段と、デ
ータ記憶手段と、照明光情報記憶手段と、計算条件設定
手段と、計算手段と、を備えることを特徴とする。ここ
で、前記連続光源は、測定する波長領域での連続光を発
生する。また、前記照明側分光器は、前記連続光源から
の照明光から所望波長の照明光を選択し、所定の測定位
置に置かれた標準体又は試料に照射する。前記検出側分
光器は、前記標準体又は試料からの散乱光及び蛍光のう
ち、所望波長の光を得る。
【0017】前記検出器は、前記蛍光側分光器を出射し
た光の強度を検出する。前記波長走査手段は、標準体及
び試料について、照明側分光器での選択波長を所定の波
長間隔で順次波長走査し、検出側分光器により、該照明
側分光器で選択された各波長での三次元の光強度スペク
トルデータが得られるように、前記照明側分光器及び検
出側分光器の波長走査を制御する。
【0018】前記データ記憶手段は、前記検出器からの
出力値に基づく標準体の三次元の光強度スペクトルデー
タ、及び試料の三次元の光強度スペクトルデータを記憶
する。前記照明光情報記憶手段は、色の評価に用いる照
明光について、前記連続光源の照明光の強度分光分布を
基準にした際の相対強度分布情報を記憶する。前記計算
条件設定手段は、前記照明光情報記憶手段に相対強度分
布情報の記憶された照明光の中から色の評価に用いる照
明光の種類を指定する。
【0019】前記計算手段は、前記計算条件設定手段で
指定された照明光の相対強度分布情報を、前記照明光情
報記憶手段から得、該相対強度分布情報により、前記デ
ータ記憶手段の試料の三次元の光強度スペクトルデータ
を重み付けし、前記計算条件設定手段で指定された照明
光の下での試料の散乱光及び蛍光による発光強度スペク
トルデータを求める。そして、前記重み付けされた試料
の発光強度スペクトルデータを、前記標準体の三次元の
光強度スペクトルデータから得られた発光強度スペクト
ルデータで除し、前記標準体を基準にした際の、試料の
散乱光及び蛍光による反射率スペクトルデータとしての
発光反射率スペクトルデータを求める。つぎに、前記標
準体を基準にした際の試料の散乱光及び蛍光による発光
反射率スペクトルデータから、前記計算条件設定手段で
指定された照明光の下での、前記標準体の色を基準にし
た際の試料の散乱光及び蛍光による蛍光物体色を表現す
る色刺激値を求める。
【0020】なお、本発明において、前記蛍光物体色を
表現するのにXYZ表色系を用いる場合、前記色刺激値
としての三刺激値X,Y,Zは、次記数4により表現さ
れることが好適である。
【数4】
【0021】(ここに、w(λEX,λEM):前記照
明側分光器での選択波長λEX、前記検出側分光器での
選択波長λEMにおける前記データ記憶手段の標準体の
三次元の光強度スペクトルデータ f(λEX,λEM):前記照明側分光器での選択波長
λEX、前記検出側分光器での選択波長λEMにおける
前記データ記憶手段の試料の三次元の光強度スペクトル
データ W(λEM):前記計算手段で得られた検出波長λEM
における標準体の発光強度スペクトルデータ F(λEM):前記計算手段で得られた検出波長λEM
における試料の、前記計算条件設定手段で指定された照
明光による発光強度スペクトルデータ R(λEM):前記計算手段で得られた、検出波長λ
EMにおける試料の発光強度スペクトルデータを、検出
波長λEMにおける標準体の発光強度スペクトルデータ
除して得られた、検出波長λEMにおける試料の、前記
計算条件設定手段で指定された照明光の下での正規化発
光強度スペクトルデータ S(λEM):前記連続光源の照明光に対する強度分光
分布を基準にした際の前記計算条件設定手段で指定され
た照明光の相対強度分光分布 x,y,z(λEM):前記計算手段で発光反射率スペ
クトルデータから色刺激値を求める際に用いられるXY
Z表色系における等色関数 K:前記計算手段で発光反射率スペクトルデータから色
刺激値を求める際に用いられるXYZ計算の正規化係
数)
【0022】ここにいう計算条件設定工程および手段で
は、色の評価に用いる照明光のほかに、色を計算する際
に必要な条件であれば、他の条件、例えば視野角、波長
間隔等も設定可能とする。また、ここにいう蛍光及び散
乱光とは、照明光による試料又は標準体の正反射方向か
らそれらの光を観察したものでなく、それ以外の任意方
向から観察したものをいう。
【0023】また、ここにいう発光とは、何等かの発光
体自身から発せられた光をいうのではなく、照明光によ
る試料又は標準体からの蛍光を意味する。また、ここに
いう発光強度スペクトルデータとは、照明光による試料
又は標準体からの蛍光のみによるものをいうのではな
く、照明光による試料又は標準体からの散乱光によるも
のを含めたものをいう。また、ここにいう発光反射率ス
ペクトルデータとは、照明光による試料又は標準体から
の蛍光のみによるものと、照明光による試料又は標準体
からの散乱光によるものを含めたものをいう。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の好適
な実施形態について説明する。図2には本発明の一実施
形態にかかる蛍光物体色測定装置の概略構成が示されて
いる。なお、前記図1と対応する部分には符号100を
加えて示し説明を省略する。
【0025】同図に示す蛍光物体色測定装置110は、
蛍光分光光度計(分光光度計)122と、コンピュータ
(計算手段)124を含む。前記蛍光分光光度計122
は、連続光源112と、励起側分光器(照明側分光器)
120と、蛍光側分光器(検出側分光器)116と、検
出器118を含む。ここで、前記連続光源112は、測
定する波長領域での連続光を発生する。また、前記励起
側分光器120は、光源112からの光の中から所望波
長の照明光L1を選択し、所定の測定位置に置かれた白
色板(標準体)又は試料114に照射する。
【0026】前記蛍光側分光器116は、前記白色板又
は試料114からの散乱光及び蛍光による光L2の中か
ら所望波長の光を得る。前記検出器118は、蛍光側分
光器116を出射した光の強度を検出する。前記コンピ
ュータ124は、データ記憶手段126と、照明光情報
記憶手段128と、計算条件設定手段130と、CPU
132を含む。
【0027】前記データ記憶手段126は、蛍光分光光
度計122の励起側分光器120及び蛍光側分光器11
6を波長走査して得られた白色板および試料の三次元蛍
光スペクトルデータ(三次元の光強度スペクトルデー
タ)を記憶する。前記照明光情報記憶手段128は、色
の評価に用いる種々の照明光の相対強度分光分布、つま
り前記連続光源の照明光の強度分光分布を基準にした際
の強度分光分布情報をあらかじめ記憶する。
【0028】前記計算条件設定手段130は、色の計算
の際に必要となる表色系、視野角、照明光および波長間
隔などを設定する。前記CPU132は、色を計算する
際は、計算条件設定手段130で指定された照明光の相
対強度分布情報を照明光情報記憶手段128から得る。
そして、このCPU132は、この指定照明光の相対強
度分布情報によりデータ記憶手段126の試料の三次元
蛍光スペクトルデータを重み付けする。これにより、指
定照明光の下での試料の発光強度スペクトルデータが得
られる。
【0029】また、このCPU132は、データ記憶手
段126の白色板の三次元蛍光スペクトルデータから、
白色板の発光強度スペクトルデータを計算する。このC
PU132は、前述のようにして得られた白色板の発光
強度スペクトルデータと試料の発光強度スペクトルデー
タの比、つまり等価反射スペクトルデータを求める。
【0030】そして、このCPU132は、この等価反
射スペクトルデータに基づき、前記指定照明光の下で
の、試料の散乱光及び蛍光による蛍光物体色をXYZ表
色系の三刺激値により表現する。なお、コンピュータ1
24及び波長走査手段134,136は、励起側分光器
120および蛍光側分光器116の波長走査を行ない、
所望の波長範囲の三次元蛍光スペクトルデータが得られ
るように、励起側分光器120および蛍光側分光器11
6の波長走査を制御する。
【0031】本実施形態にかかる蛍光物体色測定装置1
10は概略以上のように構成され、以下にその作用につ
いて説明する。まず、通常、蛍光物体色を求める際は、
光源からの照明光の強度分光分布は例えばD65の強度
分光分布と常に一致しており、経時的な変動がないとい
う仮定を用いていた。
【0032】また、照明光の紫外領域をカットすれば、
標準白色体、試料は試料照明光で照明した時に蛍光を発
しないという仮定を用いて、散乱光成分と蛍光成分とを
分離して色を評価していた。しかしながら、このような
仮定を用いて散乱光成分と蛍光成分とを分離した場合に
は、推定結果の正確さ、再現性等のより一層の改善は望
めない。
【0033】そこで、本実施形態では、推定結果の正確
さ、再現性等の改善を図るため、前記従来方式、つまり
前記従来の仮定を用いて散乱光成分と蛍光成分とを分離
して色を評価する手法に代えて、実際に蛍光分光光度計
122の励起側分光器120及び蛍光側分光器116の
波長走査を行ないながら、散乱光及び蛍光による三次元
蛍光スペクトルデータの採取を行なう。そして、このよ
うな三次元蛍光スペクトルデータから後述する計算によ
り、散乱光成分及び蛍光成分を分離することなく一括し
て色を評価することとした。以下にその具体的な作用に
ついて図3を参照しつつ説明する。
【0034】三次元蛍光スペクトルデータ採取 蛍光分光光度計122の励起側分光器120及び蛍光側
分光器116の波長走査を行ない、適切な条件で、白色
板の散乱光及び蛍光の影響を含む三次元蛍光スペクトル
データを測定する。その後、この白色板を試料に置き換
えて、試料の散乱光及び蛍光の影響を含む三次元蛍光ス
ペクトルデータ(図4参照)を測定する(S10)。
【0035】このようにして採取された三次元蛍光スペ
クトルデータには、散乱光及び蛍光が含まれている。な
お、このような三次元蛍光スペクトルデータを採取する
には、励起側分光器120での選択励起波長を例えば3
00nm、310nm、320、…780nmと一定の
ステップ、10nm間隔で変化させ、各選択励起波長で
の蛍光スペクトルを蛍光側分光器116を波長走査して
測定する。
【0036】例えば、本実施形態では、励起側分光器1
20での励起波長間隔を380nmから780nmとす
る。そして、励起側分光器120での励起波長間隔は例
えば5nm又は10nmとし、蛍光側分光器での蛍光波
長間隔は例えば1nmとする。励起・蛍光バンド幅は同
一とし、励起波長間隔と一致させる。
【0037】蛍光側分光器116による蛍光波長範囲
は、例えば励起波長―バンド幅×2〜励起波長×2−バ
ンド幅×2とする。ただし、その最大範囲は例えば38
0nm〜780nmとして、三次元蛍光スペクトルデー
タを採取する。
【0038】計算条件設定 そして、蛍光分光光度計122による三次元スペクトル
データ採取後、コンピュータ124は、表色系、視野
角、光源(照明光)および波長間隔等の計算条件を指定
する(S12)。
【0039】(1)表色系の選択 コンピュータ124は、試料の蛍光物体色を表現する表
色系を選択する。例えばXYZ、Lab、L*a*b
*、L*u*b*,L*H*C*、Munsellから
選択可能とする。
【0040】(2)視野角 コンピュータ124は、試料の三次元蛍光スペクトルデ
ータから蛍光物体色の三刺激値(XYZ)を計算する際
の視野角、観測者の目に対して張る角の選択を行う。例
えば2度視野、および10度視野から選択可能とする。
【0041】(3)照明光の選択 コンピュータ124は、試料の三次元蛍光スペクトルデ
ータから蛍光物体色の三刺激値を計算する際の照明光の
種類の選択を行う。例えばJIS Z 8720−198
3に定められた標準の光A、標準の光D65、標準の光
Cおよび補助標準の光Bから選択可能とする。
【0042】(4)波長間隔 試料の三次元蛍光スペクトルデータから蛍光物体色の三
刺激値を求める際の波長間隔、つまり後述する積算での
波長間隔の選択を行う。例えば5nmおよび10nmか
ら選択可能とする。
【0043】励起側分光器の感度補正 コンピュータ124は、得られた三次元蛍光スペクトル
データを、励起光強度及び励起側分光器120の感度で
正規化する(S14)。すなわち、本実施形態では、蛍
光側と励起側に独立した分光器120,116を備え
る。このため、励起側の信号をEx(λEX)、蛍光側
の信号をEm(λEM)とすると、記録される蛍光強度
F(λEX、λEM)は次記数5で示される値となる。
もし、励起側分光器120に波長特性が無ければこの値
を直接使用できるが、実際には波長により感度が異なる
ので、本実施形態では、このような補正を行う。
【0044】
【数5】F(λEX、λEM)=Em(λEM)/Ex
(λEX) 波長λEXにおける励起側分光器の感度PD(λEX
を乗じることで補正を行う。
【0045】色の評価に用いる照明光による重み付け コンピュータ124は、選択された照明光の相対強度分
光分布での重み付けを行う(S16)。なお、この照明
光の相対強度分布、つまりエネルギ分布は、例えばJI
Sに定められた標準の光A、標準の光D65、標準の光
C、補助標準の光B等のものをそのまま用いることがで
きる。
【0046】コンピュータ124は、前述のようにして
選択された照明光の各波長の相対強度を、データ記憶手
段126の試料の三次元蛍光スペクトルデータに乗じ、
色の評価に用いる照明光による重み付けを行う。これに
より、励起エネルギーが指定された照明光とした時の各
励起波長における蛍光スペクトルを得ることができる。
なお、白色板については、計算条件設定で選択された照
明光による重み付けは行なわない。
【0047】積分 コンピュータ124は、重み付けした各蛍光波長におけ
るデータを、前記計算条件設定で指定された波長間隔で
足し合わせ(S18)、380nm〜780nmの三次
元蛍光スペクトルデータとする。この処理によって、励
起エネルギーが指定された照明光とした時の発光強度ス
ペクトルデータを得ることができる。
【0048】正規化 前記足し合わせた発光強度スペクトルデータは、選択さ
れた照明光による散乱光を含めた各波長での発光強度、
すなわち発光強度スペクトルデータを示す。試料の発光
強度スペクトルデータを、白色板の発光強度スペクトル
データで除したスペクトルデータは、蛍光を含めた試料
の正規化された発光強度スペクトルデータとなる(S2
0)。
【0049】前述のような積分によって得られた試料の
発光強度スペクトルデータは、色の評価に用いる照明光
の重み付けがされている。白色板の発光強度スペクトル
データとが得られると、その比が反射率と等価となる。
本実施形態ではこれを等価反射スペクトルデータとい
う。
【0050】色彩計算 コンピュータ124は、この等価反射スペクトルデータ
に関して、計算条件設定で設定された視野角、波長間隔
でXYZ表色系の三刺激値X,Y,Zを算出し、指定さ
れた表色系で表示する。この正規化等価反射スペクトル
データと等色関数とから、前記計算条件設定で指定され
た照明光の下での散乱光及び蛍光による物体色を表現す
る色刺激値を計算する(S22)。
【0051】なお、XYZ表色系における蛍光物体色の
三刺激値X,Y,Zは、次記数6で与えられる。
【数6】
【0052】ここに、w(λEX,λEM):前記デー
タ記憶手段126に記憶された励起波長λEX、蛍光波
長λEMの白色板の三次元蛍光スペクトルデータ、 f(λEX,λEM):前記データ記憶手段126に記
憶された励起波長λ 、蛍光波長λEMの試料の三次
元蛍光スペクトルデータ、 W(λEM):前記積分で得られた波長λEMの白色板
の発光強度スペクトルデータ、 F(λEM):前記重み付け、積分で得られた波長λ
EMの試料の照明光による発光強度スペクトルデータ、 R(λEM):前記正規化で得られた波長λEMの試料
の照明光による正規化発光強度スペクトルデータ、 S(λEM):前記色彩計算に用いる照明光の波長分散
(相対強度分光分布)、 x,y,z(λEM):前記色彩計算でのXYZ表色系
における等色関数、 K:前記色彩計算でのXYZ計算の正規化係数。
【0053】なお、本実施形態において、三次元蛍光ス
ペクトルデータは、励起エネルギー一定で補正されてい
る必要がある。このように本実施形態にかかる蛍光物体
色測定装置110によれば、実際に蛍光分光光度計12
2の励起側分光器120及び蛍光側分光器116の波長
走査を行ない、白色板と試料14の散乱光及び蛍光によ
る三次元蛍光スペクトルデータを採取してデータ記憶手
段126に記憶しておく。
【0054】これにより、計算条件設定で指定された表
色系、視野、光源(照明光)、波長間隔に従って、コン
ピュータ124により、白色板と試料の三次元蛍光スペ
クトルデータから蛍光物体色を表現する色刺激値を計算
可能とすることとした。この結果、本実施形態にかかる
蛍光物体色測定装置110によれば、実際に蛍光分光光
度計により測定して得られた、散乱光及び蛍光による三
次元蛍光スペクトルデータを採取できる。
【0055】そして、このような三次元蛍光スペクトル
データから計算により、散乱光成分及び蛍光成分を分離
することなく一括して色を評価できるので、従来方式、
つまり従来一般的な仮定を用いて散乱光成分及び蛍光成
分を分離して色を評価した場合に比較し、色の推定結果
の正確さの向上が図られる。
【0056】ここで、従来方式を用いた場合、例えばD
65の分光分布に近似した照明光を用いたのであれば、
昼光の照明を行なった時に見える色しか推定できず、他
の光の照明を行なった時の色を知りたい場合には、実際
に照明光を変えて再測定・再計算という一連の工程を一
からやり直す必要があり、面倒であった。
【0057】これに対し、本実施形態にかかる蛍光物体
色測定装置110によれば、白色板と試料の三次元蛍光
スペクトルデータをデータ記憶手段126に一旦記憶し
てしまえば、色を評価する照明光を変化させた時の色彩
を、実際に照明光を変えて再測定を行うことなく、コン
ピュータ124による再計算だけで求めることが可能で
ある。
【0058】したがって、他の照明光で見た時の色を計
算だけで容易に推定可能となる。しかも、照明光を変化
させた時の色彩を、実際に照明光を変えて再測定を行う
ことなく、コンピュータ124による再計算だけで求め
ることができるので、光源のランプの劣化等の影響を受
けることもない。これにより、本実施形態にかかる蛍光
物体色測定装置110によれば、従来方式に比較し、種
々の照明光の下での、散乱光及び蛍光による色をより容
易に及び適正に推定可能となる。
【0059】以上のように本実施形態にかかる蛍光物体
色測定装置110によれば、蛍光分光光度計122の励
起側及び蛍光側分光器120,116の波長走査を行な
い、白色板と試料の散乱光及び蛍光による三次元蛍光ス
ペクトルデータをデータ記憶手段126に採取しておけ
ば、計算条件設定工程で指定された表色系、視野、光
源、波長間隔等に従って、データ記憶手段126にある
白色板と試料の三次元蛍光スペクトルデータから、所望
の照明光の下での試料の散乱光及び蛍光による蛍光物体
色を計算可能とすることとした。
【0060】この結果、本実施形態にかかる蛍光物体色
測定装置110によれば、実際に蛍光分光光度計を用い
て得られた、散乱光及び蛍光による三次元蛍光スペクト
ルデータを採取できる。そして、このような三次元蛍光
スペクトルデータから計算により、散乱光成分及び蛍光
成分を分離することなく、一括して色を評価できるの
で、従来方式、つまり従来一般的な仮定を用いて散乱光
成分及び蛍光成分を分離して色を評価した場合に比較
し、色の推定結果の正確さの向上が図られる。
【0061】しかも、本実施形態にかかる蛍光物体色測
定装置110によれば、白色板と試料の三次元蛍光スペ
クトルデータをデータ記憶手段126に採取してあるの
で、照明光を変化させた時の色彩を、実際に照明光を変
えて再測定を行うことなく、コンピュータ124による
再計算だけで求めることができる。したがって、種々の
照明光で見た時の色を計算だけで推定することができ
る。
【0062】なお、前記構成では蛍光物体色を表現する
のにXYZ表色系を用いた例について説明したが、本発
明の蛍光物体色測定方法および装置は、これに限定され
るものではなく、他の表色系を用いることも可能であ
る。また、前記構成では本発明の分光光度計として蛍光
分光光度計を用いた例について説明した。ここで、本
来、蛍光分光光度計は蛍光のみを観測するものである。
【0063】しかしながら、本実施形態では、蛍光分光
光度計を用いて照明光による試料又は標準体の散乱光と
蛍光の両者を観測している。したがって、本実施形態で
いう励起側分光器で選択される励起波長は、照明光の波
長をいう。また本実施形態でいう蛍光側分光器で選択さ
れる蛍光波長は、蛍光波長そのものをいうのではなく、
試料又は白色板からの蛍光及び散乱光を含めた光の波長
をいう。
【0064】また、前記構成では、本発明の三次元光強
度スペクトルデータを三次元蛍光スペクトルデータと表
現した例について説明した。ここで、本来、蛍光スペク
トルデータは蛍光のみを観測して得られるものである。
しかしながら、本実施形態でいう三次元蛍光スペクトル
データとは、照明光による試料又は標準体の蛍光のみに
よるものをいうのではなく、照明光による試料又は標準
体の散乱光によるものを含めたものをいう。
【0065】
【発明の効果】以上のように本発明にかかる蛍光物体色
測定方法および装置によれば、実際に分光光度計を用い
て照明側分光器及び検出側分光器の波長走査を行ない、
標準体と試料を置き換え、散乱光及び蛍光による三次元
の光強度スペクトルデータを採取し(測定工程)、色の
評価に用いる照明光の相対強度分光分布を指定し(計算
条件設定工程および手段)、標準体の三次元の光強度ス
ペクトルデータと試料の三次元の光強度スペクトルデー
タから計算により、所望の照明光の下での散乱光及び蛍
光による物体色を表現する色刺激値を求めることとした
(計算工程および手段)。この結果、本発明にかかる蛍
光物体色測定方法および装置によれば、実際に照明側分
光器及び検出側分光器を備えた分光光度計を用いて得ら
れた、散乱光及び蛍光による三次元の光強度スペクトル
データを採取できる。そして、このような三次元の光強
度スペクトルデータから計算により、散乱光成分及び蛍
光成分を分離することなく一括して色を評価できるの
で、従来方式、つまり従来一般的な仮定を用いて散乱光
成分及び蛍光成分を分離して色を評価した場合に比較
し、色の推定結果の正確さの向上が図られる。さらに、
本発明にかかる蛍光物体色測定方法および装置によれ
ば、標準体と試料の三次元の光強度スペクトルデータを
データ記憶手段に記憶してあるので、色の評価に用いる
照明光を変化させた時の色の変化を実際に再測定を行う
ことなく、再計算だけで容易に求めることができる。し
たがって、本発明にかかる蛍光物体色測定方法および装
置によれば、種々の照明光の下での色を計算だけで推定
することができるので、所望の照明光を発生する光源の
ランプの劣化等の影響をも受けることない。これによ
り、種々の照明光の下での色の評価を容易に行なうこと
ができると共に、再現性の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の蛍光物体色測定装置の一例である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる蛍光物体色測定装
置の概略構成の説明図である。
【図3】図2に示した蛍光物体色測定装置の処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図4】図2に示した蛍光物体色測定装置により得られ
た三次元蛍光スペクトルデータの一例である。
【符号の説明】
110…蛍光物体色測定装置 112…光源 114…白色板(標準体)及び試料 116…励起側分光器(照明側分光器) 118…検出器 120…蛍光側分光器(検出側分光器) 122…蛍光分光光度計(分光光度計) 124…コンピュータ(計算手段) 126…データ記憶手段 128…照明光情報記憶手段 130…計算条件設定手段 134,136…波長走査手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分光光度計の所定の測定位置に標準体
    と、試料を置き換えて設置し、該分光光度計の照明側分
    光器を用い、光源からの照明光を所定の波長間隔で順次
    波長走査し、各選択波長の光を標準体又は試料に照射
    し、該分光光度計の検出側分光器を用い、前記照明側分
    光器での各選択波長ごとに所望の波長領域を波長走査
    し、前記光源からの照明光の下での標準体の蛍光及び散
    乱光による三次元の光強度スペクトルデータと、試料の
    蛍光及び散乱光による三次元の光強度スペクトルデータ
    を採取する測定工程と、 色の評価に用いる照明光の、前記測定工程で用いられた
    照明光の強度分光分布を基準にした際の相対強度分光分
    布を指定する計算条件設定工程と、 前記計算条件設定工程で指定された照明光の相対強度分
    布情報により、前記測定工程で得られた試料の三次元光
    強度スペクトルデータを重み付けし、前記計算条件設定
    工程で指定された照明光の下での試料の散乱光及び蛍光
    による発光強度スペクトルデータを求め、 前記重み付けされた試料の発光強度スペクトルデータ
    を、前記標準体の三次元光強度スペクトルデータから得
    られた発光強度スペクトルデータで除し、標準体を基準
    にした際の試料の散乱光及び蛍光による反射率スペクト
    ルデータとしての発光反射率スペクトルデータを求め、 前記標準体を基準にした際の試料の発光反射率スペクト
    ルデータから、前記計算条件設定工程で指定された照明
    光の下での、標準体の色を基準にした際の試料の散乱光
    及び蛍光による蛍光物体色を表現する色刺激値を求める
    計算工程と、 を備えたことを特徴とする蛍光物体色測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の蛍光物体色測定方法にお
    いて、 前記蛍光物体色を表現するのにXYZ表色系を用いる場
    合、前記色刺激値としての三刺激値X,Y,Zは、次記
    数1により表現されることを特徴とする蛍光物体色測定
    方法。 【数1】 (ここに、w(λEX,λEM):前記測定工程で得ら
    れた前記照明側分光器による選択波長λEX、前記検出
    側分光器による選択波長λEMにおける標準体の三次元
    の光強度スペクトルデータ f(λEX,λEM):前記測定工程で得られた前記照
    明側分光器による選択波長λEX、前記検出側分光器に
    よる選択波長λEMにおける試料の三次元の光強度スペ
    クトルデータ W(λEM):前記計算工程で得られた検出波長λEM
    における標準体の発光強度スペクトルデータ F(λEM):前記計算工程で得られた検出波長λEM
    における試料の、前記計算条件設定工程で指定された照
    明光の下での発光強度スペクトルデータ R(λEM):前記計算工程で得られた、検出波長λ
    EMにおける試料の発光強度スペクトルデータを、検出
    波長λEMにおける標準体の発光強度スペクトルデータ
    で除して得られた、検出波長λEMにおける試料の、前
    記計算条件設定工程で指定された照明光の下での正規化
    発光強度スペクトルデータ S(λEM):前記測定工程で用いられた照明光の強度
    分光分布を基準にした際の前記計算条件設定工程で指定
    された照明光の相対強度分光分布 x,y,z(λEM):前記計算工程で発光反射率スペ
    クトルデータから色刺激値を求める際に用いられるXY
    Z表色系における等色関数 K:前記計算工程で発光反射率スペクトルデータから色
    刺激値を求める際に用いられるXYZ計算の正規化係
    数)
  3. 【請求項3】 測定する波長領域での連続光を発生する
    連続光源と、 前記連続光源からの光から所望波長の照明光を選択し、
    所定の測定位置に置かれた標準体又は試料に照射する照
    明側分光器と、 前記標準体又は試料からの散乱光及び蛍光のうち、所望
    波長の光を得る検出側分光器と、 前記検出側分光器を出射した光の強度を検出する検出器
    と、 標準体及び試料について、照明側分光器での選択波長を
    所定の波長間隔で順次波長走査し、検出側分光器によ
    り、該照明側分光器での各選択波長での三次元の光強度
    スペクトルデータが得られるように、前記照明側分光器
    及び検出側分光器の波長走査を制御する波長走査手段
    と、 前記検出器からの出力値に基づく標準体の三次元の光強
    度スペクトルデータ、及び試料の三次元の光強度スペク
    トルデータを記憶するデータ記憶手段と、 色を評価するのに用いる照明光について、前記連続光源
    の照明光の強度分光分布を基準にした際の相対強度分布
    情報を記憶する照明光情報記憶手段と、 前記照明光情報記憶手段に相対強度分布情報の記憶され
    た照明光の中から所望の照明光の種類を指定する計算条
    件設定手段と、 前記計算条件設定手段で指定された照明光の相対強度分
    布情報を、前記照明光情報記憶手段から得、該相対強度
    分布情報により、前記データ記憶手段の試料の三次元の
    光強度スペクトルデータを重み付けし、前記計算条件設
    定手段で指定された照明光の下での試料の散乱光及び蛍
    光による発光強度スペクトルデータを求め、 前記重み付けされた試料の発光強度スペクトルデータ
    を、前記標準体の三次元光強度スペクトルデータから得
    られた発光強度スペクトルデータで除し、前記標準体を
    基準にした際の、試料の散乱光及び蛍光による反射率ス
    ペクトルデータとしての発光反射率スペクトルデータを
    求め、 前記標準体を基準にした際の試料の散乱光及び蛍光によ
    る発光反射率スペクトルデータから、前記計算条件設定
    手段で指定された照明光の下での、前記標準体の色を基
    準にした際の試料の散乱光及び蛍光による蛍光物体色を
    表現する色刺激値を求める計算手段と、 を備えたことを特徴とする蛍光物体色測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の蛍光物体色測定装置にお
    いて、 前記蛍光物体色を表現するのにXYZ表色系を用いる場
    合、前記色刺激値としての三刺激値X,Y,Zは、次記
    数2により表現されることを特徴とする蛍光物体色測定
    装置。 【数2】 (ここに、w(λEX,λEM):前記照明側分光器で
    の選択波長λEX、前記検出側分光器での選択波長λ
    EMにおける前記データ記憶手段の標準体の三次元の光
    強度スペクトルデータ f(λEX,λEM):前記照明側分光器での選択波長
    λEX、検出側分光器での選択波長λEMにおける前記
    データ記憶手段の試料の三次元の光強度スペクトルデー
    タ W(λEM):前記計算手段で得られた検出波長λEM
    における標準体の発光強度スペクトルデータ F(λEM):前記計算手段で得られた検出波長λEM
    における試料の、前記計算条件設定手段で指定された照
    明光の下での発光強度スペクトルデータ R(λEM):前記計算手段で得られた、検出波長λ
    EMにおける試料の発光強度スペクトルデータを検出波
    長λEMにおける標準体の発光強度スペクトルデータで
    除して得られた、検出波長λEMの試料の、前記計算条
    件設定手段で指定された照明光の下での正規化発光強度
    スペクトルデータ S(λEM):前記連続光源の照明光の強度分光分布を
    基準にした際の前記計算条件設定手段で指定された照明
    光の相対強度分光分布 x,y,z(λEM):前記計算手段で発光反射率スペ
    クトルデータから色刺激値を求める際に用いられるXY
    Z表色系における等色関数 K:前記計算手段で発光反射率スペクトルデータから色
    刺激値を求める際に用いられるXYZ計算の正規化係
    数)
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6950211B2 (en) * 2001-07-05 2005-09-27 Corel Corporation Fine moire correction in images
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