JPH0829335A - 米の分析評価装置 - Google Patents

米の分析評価装置

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JPH0829335A
JPH0829335A JP6163599A JP16359994A JPH0829335A JP H0829335 A JPH0829335 A JP H0829335A JP 6163599 A JP6163599 A JP 6163599A JP 16359994 A JP16359994 A JP 16359994A JP H0829335 A JPH0829335 A JP H0829335A
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rice
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JP6163599A
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Akiyoshi Shimizu
昭佳 清水
Kazuki Matsushita
和樹 松下
Hitoshi Ishibashi
仁志 石橋
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成分含有率を好適に求めることが可能である
とともに、この成分含有率に支配されないで、米飯の食
味官能検査の評価値に近く、しかも現実的な食味値を測
定可能な米の分析評価装置を得る。 【構成】 試料米に近赤外線を照射して、その吸光度ス
ペクトル、吸光度二次微分スペクトルを得る近赤外線分
光分析手段2001を備え、前記二次微分値スペクトル
より特定波長の試料米二次微分値を選択抽出して、回帰
式に基づいて試料米の評価値を求める評価値導出手段2
003を備えた米の分析評価装置において、食味値に対
する食味値関連特定波長と食味値回帰式を、成分含有率
に対して含有率関連特定波長と含有率回帰式とを記憶さ
せておき、所望の評価値の種別に従って、選択抽出する
吸光度二次微分スペクトルのスペクトル値を変えるとと
に、回帰式を変えて、食味値あるいは成分含有率を導出
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願は、米の成分含有率(成分分
析値)、食味値を求める米の分析評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような米の成分含有率あるいは食味
値を求める装置としては、例えば、特公平1−4989
0に開示されているものがある。この先行技術に示され
る装置においては、タンパク質、アミロース、水分等の
成分含有率が求められ、これらの求められた値に基づい
て米の食味値が求められる。さらに詳細には、これは、
近赤外線を利用した成分の分光分析装置とコンピュータ
を組み合わせて、各成分の含有率を求めて、予めコンピ
ュータに設定してある成分含有率と食味値との相関関係
式(回帰式)から食味値(食味推定値)を求めるもので
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さて、このような装置
においては、成分含有率については比較的良好に、これ
らを求めることが可能であるが、食味値に関しては多少
の問題があった。即ち、食味値に関しては、従来からタ
ンパクやアミロースまたは水分の含有率が単独で米の食
味に影響するという説、タンパク質、アミロース、水分
等所定の複数成分の含有率から食味を求めるほうがより
正確であるという説、さらには、食味値に、他の理科学
的性質が関係するとの説等もあることから、米に含有さ
れるどれだけの成分から食味値を決定するか未だ確たる
論拠はない。このような状況において、特公平1−49
890に開示される手法に従って食味値を求めると、食
味値が明らかに異なる試料米に対しても、その成分含有
率が同一である場合は、食味値が同一と推定される。こ
のような例としては、新米と古米との食味値の差異を挙
げることができる。さらに、上記主要成分以外の成分を
求めて、これらの食味に及ぼす影響度を算出して、食味
推定式(回帰式)を得ることも不可能であり、このよう
に、成分自体から食味値を推定するには限界があった。
【0004】以上のような状況から、本発明の目的は、
成分含有率を好適に求めることが可能であるとともに、
この成分含有率に支配されないで、米飯の食味官能検査
の評価値に近く、しかも現実的に食味値を測定可能な米
の分析評価装置を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明による米の分析評価装置の特徴構成は、これ
が、試料米に所定の幅を持った連続的な波長域の近赤外
線を照射して、前記試料米から透過もしくは反射してく
る光を分光するとともに、前記分光された光の多波長成
分を多波長同時受光素子で同時に受光して、前記試料米
の吸光度スペクトルを得て、その波長領域における前記
試料米の二次微分値スペクトルを得る近赤外線分光分析
手段を備え、前記近赤外線分光分析手段により求められ
る前記試料米に二次微分値スペクトルより特定波長の試
料米二次微分値を選択抽出して、予め記憶手段に記憶さ
れた回帰式に基づいて前記試料米の評価値を求める評価
値導出手段を備えた米の分析評価装置において、既知の
複数の基準米に対する食味官能検査食味値、化学的成分
含有率及び基準米吸光度スペクトルとの関係において、
前記基準米吸光度スペクトルの波長領域における二次微
分値が前記食味官能検査食味値と強い関係を示す少なく
とも1以上の食味値関連特定波長と、前記食味値関連特
定波長における前記基準米吸光度スペクトルの二次微分
値と前記食味官能検査食味値とを関係付ける食味値回帰
式と、前記基準米吸光度スペクトルの波長領域における
二次微分値が前記化学的成分含有率と強い関係を示す少
なくとも1以上の含有率関連特定波長と、前記含有率関
連特定波長における前記基準米吸光度スペクトルの二次
微分値と前記化学的成分含有率とを関係付ける含有率回
帰式とを、予め、前記記憶手段に記憶して備え、前記評
価値導出手段による評価値導出処理において、前記評価
値が食味値である場合に、前記特定波長を前記食味値関
連特定波長に、前記回帰式を前記食味値回帰式に夫々設
定するとともに、前記評価値が成分含有率である場合
に、前記特定波長を前記含有率関連特定波長に、前記回
帰式を前記含有率回帰式に夫々設定する選択手段を備え
てあることにある。そして、その作用・効果は以下のと
おりである。
【0006】
【作用】本願の米の分析評価装置には、近赤外線分光分
析手段、記憶手段、評価値導出手段が備えられるととも
に、この評価値導出手段に対して、装置に要求される評
価値が何かに基づいて、どの基礎データを使用するかを
選択切換えする選択手段が備えられる。ここで、近赤外
線分光分析手段は、試料米を透過もしくは反射してくる
光より、試料米の吸光度スペクトル、この吸光度スペク
トルの波長領域における二次微分スペクトルを順次導出
する。そして、得られる二次微分スペクトルから、食味
値あるいは成分含有率が、上記の評価値導出手段によ
り、記憶手段に記憶されている特定波長及び回帰式に基
づいて求められる。ここで、本願の装置においては、こ
の導出過程において、前記の選択手段が、選択すべき特
定波長及び回帰式を選択特定する。即ち、評価値として
求められるべき値が、食味値の場合は、食味値関連特定
波長と食味値回帰式が使用され、含有率の場合は、含有
率関連特定波長と含有率回帰式が、夫々、選択的に使用
されて、食味値及び成分含有率が求められる。ここで、
食味値関連特定波長と含有率特定波長とは、互いに独立
に、基準米の吸光度スペクトルと食味官能検査食味値と
の関係あるいは化学的成分含有率との関係から予め求め
られている波長であるとともに、各々回帰式も独立に求
められるものであるため、従来のように成分含有率に大
きく依存した状態における食味値が推定されることはな
く、さらに、食味値について述べると、二次微分スペク
トルから直接、この値が求められるため、より実際の食
味値を代表しやすい食味値として得ることができる。
【0007】
【発明の効果】従って、成分含有率を個別に求めること
が可能であるとともに、この成分含有率に支配されない
で、実際の米飯の食味官能検査の評価値に近く、しかも
現実的な食味値を測定可能な米の分析評価装置を得るこ
とができた。
【0008】
【実施例】本発明における米の分析評価装置の構成を図
1に基づいて説明する。同図には、本願の分析評価装置
1に備えられる分光分析装置2の構成と、この装置2か
らの出力を処理するコンピュータからなる情報処理装置
3が示されている。
【0009】先ず、分光分析装置2の構成について説明
する。装置2は、所定の光軸Pに沿って、光源3と、サ
ンプル測定状態において測定用光線束が照射される測定
部30と、その測定部30を透過した測定用光線束が入
光して、分光される分光分析部5とを備えて構成されて
いる。前記光源3は、タングステン−ハロゲン電球によ
って構成してある。この光源3の後方側には、後方側に
照射される光を前方側に反射、集光する反射板4が設け
られるとともに、前記光源3と前記測定部30との間
に、2500nm以上の波長をカットする熱カットフィ
ルタ6が備えられている。前記測定部30に対して、試
料米Sが収納される石英硝子製の容器8が、測定用光線
束の光軸Pを横切る状態と光軸Pから離間する状態とに
出退手段9を備えて出退自在に構成されている。
【0010】一方、前記測定部30と前記分光分析部5
との間には、500nm以下の波長をカットする可視光
カットフィルタ11が備えられている。
【0011】さらに、本願の米の分析評価装置1は、前
記測定用光線束の光軸P上で光源3と前記分光分析部5
との間(実施例においては測定部30の分光分析部5
側)に、この光線束を所定の状態に切換える切換え手段
200を備えている。この切換え手段200は、軸芯周
りに回転する回転円板20を備えており、図2に示すよ
うに、測定用光線束を透過させて校正光線束とする校正
フィルタを備えた波長校正部20aと、測定用光線束を
透過させてリファレンス光線束とするリファレンス部2
0bと、測定用光線束を遮断する暗電流測定用遮蔽部2
0cと測定用光線束をそのまま通過させる切欠き部20
dとを周方向に備えている。そして、回転円板20が回
転軸21周りに回転することにより、それぞれの状態に
透過光の状態が切換えられる。この切換え操作は、図1
に示すコンピュータ3に備えられた連携手段1000に
よっておこなわれるのであるが、この切換えとコンピュ
ータ側での処理手段2000による情報処理を連携させ
る必要があるため、処理手段2000、連携手段100
0、切換え手段200は互いに連携しながら操作され、
最終的に、後述する試料米Sの光の波長基準の(校正済
の)吸光度スペクトルが得られるように構成されてい
る。さらに、この処理手段2000には、後述するよう
に、得られる吸光度スペクトルから、評価値としての食
味値、成分含有率を導出する処理ソフトが備えられてい
る。
【0012】前述の校正光線束は図3に示すように、一
対の所定波長(λ1λ2)に透過光量ピーク部W1、W2
を備えた光線束であり、所定の幅を持った連続的な波長
域の近赤外線を透過して、波長が既知な少なくとも一対
の透過光量ピーク部W1、W2を形成する前記校正フィ
ルタによって形成される。従って、前述の分光分析部5
内に備えられるアレイ型受光素子(これは透過光の多波
長成分を同時に受光する)52が、この校正光線束を検
出する場合に、受光量がピークとなる少なくとも一対の
素子番号P1,P2と既知の透過光量ピーク部W1、W2
の光の波長(λ 1λ2)との対応をとることにより、波長
校正を行えるのである。ここで、前記一対の所定波長
(λ1λ2)を受光するアレイ型受光素子の一対の素子番
号が(P1, 2)である場合は、その他の素子(素子番
号をPとする)に於ける受光波長λは以下の式で表示さ
れる。
【0013】
【数1】
【0014】一方、リファレンス光線束はリファレンス
部20bに備えられる減光フィルター等により標準的な
光量減少を起こされた光線束であり、このリファレンス
光線束を形成するリファレンス部20bは標準的な吸光
度を有する構成となっている。
【0015】次に、前記分光分析部5について説明す
る。この部位は、光線束が入光する暗箱50を備えて構
成されており、その暗箱50内で、入射光線束を分光反
射する分光手段としての凹面回折格子51と、分光反射
された各波長毎の光線束強度を検出する多波長同時受光
素子としてのアレイ型受光素子52とを設けて構成して
ある。また、前記暗箱50内の測定用光路における前記
入射孔5aと前記凹面回折格子51との間には、前記入
射孔5aからの入射光線束を凹面回折格子51に向けて
反射させる反射鏡53を設けてある。即ち、前記分光分
析部5はポリクロメータ型の分光計として構成されてい
る。
【0016】前記アレイ型受光素子52は、前記凹面回
折格子51による光線束の分散光路上の前記暗箱50に
設けた受光素子固定部5bに固定設置してあり、シリコ
ン(Si)又は硫化鉛(PbS)又はゲルマニウム(G
e)センサで構成してある。従って、この素子52にお
いては、試料米Sに照射された約2500nm以下のあ
らゆる波長の広域近赤外線は、回折格子51で分光さ
れ、約600nmから約1000nmの波長域の全波長
成分が、波長成分毎に同時に256区分されて受光され
る。
【0017】以上が、本願の米の分析評価装置1が備え
る分光分析装置2の構成であるが、試料米Sの測定によ
り、その吸光度スペクトルを得る行程を以下に動作順に
説明する。この操作においては、前述の処理手段200
0、連携手段1000、切換え手段200が連携して働
く。
【0018】動作順序を図4に従って箇条書き形式で順
に説明する。データの処理は前述の切換え手段200と
連動して、処理手段2000によって行われる。 1 測定開始(波長校正データ収集過程) この状態は、図4(イ)に示される状態であり、測定部
30に対して容器8は引退した状態に保持されており、
測定部30には何もない。一方、回転円板20はその原
点状態である波長校正部20aが光軸P上に位置される
状態をとる。そして、測定用光線束が照射されると、こ
の波長校正部20aを透過した光線束は、一対の特定波
長(λ1λ2)にピークを有する校正光線束とされ、この
校正光線束がアレイ型受光素子52によって受光され、
前述の数1に従って、各素子と波長との位置対応が取ら
れる。これは、サンプル測定毎におこなわれる。
【0019】2−1 リファレンス情報収集過程 この状態は、図4(ロ)に示される状態であり、前記過
程と同様に、測定部30に対して容器8は引退した状態
に保持されており、測定部30には何もない。一方、回
転円板20は回転してリファレンス部20bが光軸P上
に位置される状態をとる。そして、測定用光線束が照射
されると、このリファレンス部20bを透過した光線束
は、測定状態(温度)にあるリファレンス(摩りガラス
等)を透過することによりリファレンス光線束とされ、
リファレンス情報Rdが得られる。 2−2 リファレンス情報収集時点での暗情報収集過程 この状態は、図4(ハ)に示される状態であり、回転円
板20は回転して暗電流測定用遮蔽部20cが光軸上に
位置される。従って、この状態においては、アレイ型受
光素子52へ光は入光せず、測定状態におけるリファレ
ンス暗情報Drが得られる。一方、別途、試料米の充填
がおこなわれた容器8が測定部30に移動される。
【0020】3 波長校正処理過程 上記の過程を終了した後、波長校正のソフト上の処理が
おこなわれる。このように、本願においてはアレイ型受
光素子52に分光状態で情報が得られるため、情報は素
子番号基準のスペクトルとなっていが、以下、説明する
吸光度、吸光度スペクトルの波長領域における二次微分
値スペクトルも同様に、この校正をおこなうことによ
り、スペクトルは、全て素子番号基準ではなく、光の波
長基準でのスペクトルとして得ることができる。本願に
おいては、アレイ型受光素子の構成素子数が多く、波長
分解能も高いため、以後の処理で使用する回帰式におい
て、採用される特定波長のスペクトル強度を正確に波長
対応で求める必要があるが、このように波長校正を試料
米測定毎におこなうため、正確で信頼性の高い測定をお
こなうことができる。
【0021】4−1 試料米情報収集過程 この状態は、図4(ニ)に示される状態であり、測定部
30に容器8は位置されており、測定光線束は試料米を
透過してくることとなる。一方、回転円板20は回転し
て切欠き部20dが光軸P上に位置される状態をとる。
従って、測定用光線束が照射され、試料米Sを透過して
きた透過光を受光することにより試料米情報Sdを得る
ことができる。 4−2 試料米情報収集時点での暗情報収集過程 この状態は、図4(ハ)に示される状態であり、回転円
板20は回転して暗電流測定用遮蔽部20cが光軸上に
位置される。従って、この状態においては、アレイ型受
光素子52へ光は入光せず、測定状態におけるサンプル
暗情報Dsが得られる。
【0022】5 吸光度スペクトルデータの算出過程 上記の過程で得られている、試料米情報Sd、リファレ
ンス情報Rd、サンプル暗情報Ds、リファレンス暗情
報Drより、以下の式に従って吸光度dが得られる。 吸光度 d=log((Rd−Dr)/(Sd−D
s))
【0023】以上に説明したように、本願で使用する分
光分析装置2は、アレイ型受光素子52を備え、この素
子が、分光に伴う多波長の波長成分を同時に受光する構
成から、上記の吸光度は、実体上、吸光度スペクトルと
して検出される。
【0024】以上が、分光分析装置1と連携した吸光度
スペクトルの導出であるが、以下にさらに食味値を求め
る処理について説明する。この処理系の構成を図5に示
しており、これは上記の処理手段2000内に格納され
ている処理ソフトである。
【0025】以上のようにして得られる吸光度スペクト
ルから、その波長領域における試料米の二次微分スペク
トルが導出される。吸光度スペクトルの例及び二次微分
スペクトルの例を図6に示した。この試料米の二次微分
スペクトルが本願の米の分析評価装置1においては、基
礎データとなる。従って、上記の分光分析装置2による
分光及びデータ拾得をおこなう系及び以上のデータ処理
系を含めて、これを、近赤外線分光分析手段2001と
呼ぶ。
【0026】さらに、求められた前記試料米の二次微分
スペクトルより特定波長(食味値関連特定波長もしくは
含有率関連特定波長)の試料米二次微分値を選択抽出し
て、予め記憶手段2002に記憶された回帰式(食味値
回帰式もしくは含有率回帰式)に基づいて試料米の評価
値(食味値もしくは成分含有率)が求められる。ここ
で、以上の二次微分スペクトルから評価値を導出する手
段を評価値導出手段2003と呼ぶ。
【0027】さて、前記の特定波長(食味値関連特定波
長もしくは含有率関連特定波長)及び回帰式(食味値回
帰式もしくは含有率回帰式)は、夫々、図5に示す記憶
手段2002に記憶保持されている。ここで、食味値関
連特定波長、含有率関連特定波長、食味値回帰式、含有
率回帰式は、以下のようなものである。これらの値、式
の決定にあたっては、既知の多数(1000個程度)の
基準米が使用され、先ず各基準米の食味官能検査食味
値、化学的成分含有率及び基準米吸光度スペクトルが求
められる。ここで、食味官能検査食味値は、食糧庁の米
飯食味試験要領に基づいた官能検査であり、化学的成分
含有率は、化学分析手法により、タンパク、アミロー
ス、水分等の含有率を分析した分析値である。そして、
前記食味値関連特定波長は、基準米吸光度スペクトルの
波長領域における二次微分値が前記食味官能検査食味値
と強い関係を示す少なくとも1以上の波長であり、前記
の食味値回帰式は、前記食味値関連特定波長における前
記基準米吸光度スペクトルの二次微分値と前記食味官能
検査食味値との関係を、多重回帰分析手法で求めたもの
である。一方、成分含有率に関しても、含有率関連特定
波長が、基準米吸光度スペクトルの波長領域における二
次微分値が前記化学的成分含有率と強い関係を示す少な
くとも1以上の波長であり、前記含有率回帰式が、含有
率関連特定波長における基準米吸光度スペクトルの二次
微分値と前記化学的成分含有率とを関係付ける回帰式で
あり、同様な手法で求めることができる。
【0028】具体的に説明すると特定波長は以下のよう
な波長である。 評価対象 食味値 水分値 タンパク アミロース 特定波長(nm)904 968 904 768 762 758 618 622 850 674 食味値回帰式、含有率回帰式は以下のような式である。 食味値=A1×Pλ904+A2×Pλ762+A3×Pλ622
4×Pλ674+B 水分含有率=C1×Pλ968+D タンパク含有率=E1×Pλ904+E2×Pλ758+F アミロース含有率=G1×Pλ768+G2×Pλ618+G3
×Pλ850+H これらの式において、An,Cn,En,Gn(n=1〜)
は、回帰係数でありPλn (nは上記の特定波長)は、
夫々対応する波長のスペクトル強度(吸光度二次スペク
トルの特定波長の二次微分値)で、B,D,F,Hは定
数である。
【0029】さて、以上が、基本的な処理手順である
が、本願の米の分析評価装置1においては、その評価対
象として、食味値及び成分含有率が対象となるため、こ
れら異なった属性の特性値を得る場合に、その特性波長
及び回帰式を選択して前述の評価値導出手段2003の
手続きに乗せる選択手段2004を備えている。即ち図
5に示すように、評価値の種別(食味値であるか成分含
有率であるか)が入力されると、これらの指定に従っ
て、評価値の導出に当たって、食味値関連特定波長と食
味値回帰式を使用するか、もしくは含有率関連特定波長
と含有率回帰式を使用するかが選択手段2004によっ
て選択されて、記憶手段2002から、これらの情報の
いずれかの対が導きだされる。そして、これが、先に説
明した評価値導出に使用されるのである。従って、評価
値導出手段2003は、選択手段2004の選択に従っ
て、試料米の二次微分スペクトルより、評価値が食味値
である場合に、食味値関連特定波長の試料米二次微分値
を選択抽出して、食味値回帰式に基づいて前記試料米の
食味値を求め、評価値が成分含有率である場合に、含有
率関連特定波長の前記試料米二次微分値を選択抽出し
て、含有率回帰式に基づいて試料米の成分含有率を求め
ることができる。図6(ロ)に矢印で、この値の選択・
抽出過程を示している。
【0030】以上が、本願の米の分析評価装置1の動作
を伴った構成であるが、以下に装置の動作に付いて説明
する。装置を使用する場合は、試料米が前述の容器8に
収納されて準備されるとともに、分析によって得たい値
が、食味値なのか、水分含有率、タンパク含有率、アミ
ロース含有率等の成分含有率なのかが指定される。そし
て、分析にあたっては、波長校正が先ず行われ、これに
引き続いて評価値の検出が以上の動作手順で行われる。
【0031】〔別実施例〕 (イ) 先の実施例では、光源3にタングステン−ハロ
ゲン電球を用いているが、これに限定するものではな
く、試料米S及び測定目的に応じて適宜設定可能であ
り、赤外線全域で連続スペクトル放射を持つ光源3とし
ての熱放射体(黒体炉)や、その他水銀灯、Ne放電管
等の光源3や、ラマン散乱を測定するための単色光を発
光するレーザ等を用いることができ、その構成も適宜変
更可能である。 (ロ) さらに、上記の実施例においては、試料米Sを
透過してくる測定用光線束によって分析をおこなった
が、これを反射光としてもよい。 (ハ) 上記の実施例においては、切換え手段に回転円
板を備えて、これを回転させることにより各段階を経る
ようにしたが、図7に示すように、単に平板状の部材2
2に各部位(波長校正部20a、リファレンス部20
b、暗電流測定用遮蔽部20c、切欠き部20d)を備
えておき、この部材22を光軸Pに対して移動させるこ
とにより測定用光線束の状態を決定するものとしてもよ
い。
【0032】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】米の分析評価装置の構成を示す図
【図2】回転円板の構成を示す図
【図3】校正光線束の状態を示す図
【図4】各測定状態に於ける光源、サンプル容器、回転
円板、分光分析部の位置関係を示す図
【図5】吸光度スペクトルから評価値を得るための処理
構成を示す図
【図6】吸光度スペクトル及びその二次微分スペクトル
を示す図
【図7】切換え手段の別構成例を示す図
【符号の説明】
52 多波長同時受光素子 2001 近赤外線分光分析手段 2002 記憶手段 2003 評価値導出手段 2004 選択手段 S 試料米

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料米(S)に所定の幅を持った連続的
    な波長域の近赤外線を照射して、前記試料米(S)から
    透過もしくは反射してくる光を分光するとともに、前記
    分光された前記光の多波長成分を多波長同時受光素子
    (52)で同時に受光して前記試料米(S)の吸光度ス
    ペクトルを得て、その波長領域における前記試料米
    (S)の二次微分値スペクトルを得る近赤外線分光分析
    手段(2001)を備え、前記近赤外線分光分析手段
    (2001)により求められる前記試料米(S)の二次
    微分値スペクトルより特定波長の試料米二次微分値を選
    択抽出して、予め記憶手段(2002)に記憶された回
    帰式に基づいて前記試料米(S)の評価値を求める評価
    値導出手段(2003)を備えた米の分析評価装置であ
    って、 既知の複数の基準米に対する食味官能検査食味値、化学
    的成分含有率及び基準米吸光度スペクトルとの関係にお
    いて、 前記基準米吸光度スペクトルの波長領域における二次微
    分値が前記食味官能検査食味値と強い関係を示す少なく
    とも1以上の食味値関連特定波長と、前記食味値関連特
    定波長における前記基準米吸光度スペクトルの二次微分
    値と前記食味官能検査食味値とを関係付ける食味値回帰
    式と、前記基準米吸光度スペクトルの波長領域における
    二次微分値が前記化学的成分含有率と強い関係を示す少
    なくとも1以上の含有率関連特定波長と、前記含有率関
    連特定波長における前記基準米吸光度スペクトルの二次
    微分値と前記化学的成分含有率とを関係付ける含有率回
    帰式とを、予め前記記憶手段(2002)に記憶して備
    え、 前記評価値導出手段(2003)による評価値導出処理
    において、前記評価値が食味値である場合に、前記特定
    波長を前記食味値関連特定波長に、前記回帰式を前記食
    味値回帰式に夫々設定するとともに、前記評価値が成分
    含有率である場合に、前記特定波長を前記含有率関連特
    定波長に、前記回帰式を前記含有率回帰式に夫々設定す
    る選択手段(2004)を備えてある米の分析評価装
    置。
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