JP4708758B2 - センタレス研磨装置 - Google Patents

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Description

本発明は、センタレス研磨によりワークを研磨するためのセンタレス研磨装置に関するものである。
従来、例えば自動車用のグロープラグには、通電によって発熱する発熱体を内蔵した丸棒状のセラミックヒータが使用されている。こうしたセラミックヒータは、耐食性に優れた絶縁性セラミックからなる板状の基体に発熱体と電極を挟み込み、全体にプレス加工を施して一体に成形し、成形体の脱バインダ処理を行った後に焼成し、さらに外周に切削・研磨等を施して整形している。
このセラミックヒータの仕上げ整形は、通常、センタレス研磨によって行われる。焼成までは複数個のセラミックヒータが横並びに連結された状態で形成される場合が多く、これを焼成後に個々のセラミックヒータに分割した場合、その断面は多角形状となる。そこで未整形のセラミックヒータを研磨装置にセットして、センタレス研磨が行われる。
従来の研磨装置は、回転可能に軸支された回転砥石と、研磨されるワークの位置や回転速度を調整するため、この回転砥石に対向して配置された調整車とが設けられ、両者の間隙に、研磨時に下方よりワークを支持するブレードが設けられた構造を有する。そしてワークは、ブレードに支持された状態で回転砥石に接触し回転砥石に従動するが、同時に接触する調整車によりグリップ力を与えられて回転が抑えられるので、回転砥石との周差によって研磨される(例えば特許文献1参照)。
特開2002−86333号公報
しかしながらこうした研磨装置でワークとして上記セラミックヒータを研磨した場合、セラミックヒータは回転砥石より回転力を与えられ従動して回転するが、これを支えるブレードが固定であるため、断面多角形状のセラミックヒータと調整車との接触は安定しない。このため、セラミックヒータが調整車に接触した際に急激にグリップ力が発生するとブレードからの抗力が急激に高まるため、セラミックヒータに過大な力がかかり折損する虞がある。これを防止するため、センタレス研磨を行う前に、形状の好ましくないセラミックヒータを選別して手作業で面取り等の修整作業を行う必要が生じ、生産性が低下するという問題があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、センタレス研磨前にワークの形状の調整を行わなくとも折損を発生しにくくすることができるセンタレス研磨装置を提供することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のセンタレス研磨装置は、断面形状が非円形状をなし、投入側から連続投入されるワークを搬送しつつ、前記ワークの外形を円形に整形するセンタレス研磨装置であって、自身に接触する前記ワークが上向きの力を受けるように回転する円形の回転砥石と、前記回転砥石に対向して配置され、前記ワークの投入側である搬送方向上流側から見て前記回転砥石とほぼ同じ向きに回転する調整車と、前記回転砥石と前記調整車との間隙に載置され、両者の回転によって研磨される前記ワークに対し、上方から当接し、前記ワークと前記回転砥石および前記調整車との接触が維持されるように、前記ワークを押さえるブレードとを備えている。
また、請求項2に係る発明のセンタレス研磨装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記回転砥石が前記ワークに与える力のベクトル方向が、前記ワークを前記間隙の一方側より他方側へと送り出す送り出し方向への成分を有するように、前記調整車の回転軸は、前記回転砥石の回転軸に対し、前記ワークの前記搬送方向上流側から下流側に向けて上向きとなる傾きを有し、かつ、前記調整車の回転軸は、前記回転砥石の回転軸に対し、前記間隙が形成された範囲において、前記ワークの前記搬送方向上流側より下流側ほど近づく傾きを有することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明のセンタレス研磨装置は、請求項1または2に記載の発明の構成に加え、自身の両側から前記回転砥石と前記調整車とに挟まれるように配置され、前記ワークを搬送して前記間隙を通過させる搬送部と、前記搬送部の上面に形成され、前記ワークを搬送するための溝部とを備え、前記間隙が形成された範囲においては、前記搬送部を搬送されるワークが前記間隙において露出されるように、前記搬送部が前記部ごと非配置であることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明のセンタレス研磨装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記ブレードは、前記間隙の延長方向において複数列設されている。
また、請求項5に係る発明のセンタレス研磨装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記間隙の延長方向において、前記複数のブレードは、それぞれの長さが前記ワークの長さの1/2未満であることを特徴とする。
請求項1に係る発明のセンタレス研磨装置では、回転砥石と調整車との間隙に載架され、両者の回転によって研磨されるワークを上方からブレードで押さえることによって、ワークと回転砥石および調整車との接触を維持することができる。ワークは、グリップ力を有する調整車によって回転が抑えられ、回転砥石によって外周面が研磨されるが、研磨前はワークの断面形状が円形とは限らないため、回転砥石や調整車からの抗力によってワークと両者との間で接触・非接触が繰り返される場合がある。すると、特にワークと調整車との接触が、非接触から接触の状態になってグリップ力が急激に回復した場合に、ワークに過大な外力が加わるため、折損する虞が生ずる。しかし、請求項1に係る発明のセンタレス研磨装置では、ブレードによりワークと回転砥石および調整車との接触が維持されるため、調整車からワークに与えるグリップ力を安定して維持することができ、ワークの折損を防止することができる。
また、請求項2に係る発明のセンタレス研磨装置では、請求項1に係る発明の効果に加え、回転砥石と調整車との間隙において研磨されるワークには、回転砥石および調整車のそれぞれの回転軸の直交方向に両者の回転に伴う力のベクトル方向が加えられることとなるが、回転砥石の回転軸と調整車の回転軸とが非平行であるため、そのベクトル成分が、ワークを間隙の一方側より他方側へと送り出す送り出し方向への成分を有することができる。これにより、ワークを研磨しつつ搬送することが可能となり、研磨後のワークの入れ替えの手間を省き、間隙への連続したワークの投入を行うことができる。
また、請求項4に係る発明のセンタレス研磨装置では、請求項1乃至3のいずれかに係る発明の効果に加え、ブレードを、回転砥石と調整車との間隙の延長方向において複数列設したので、研磨するワークを間隙に連続して投入した場合に、各ワークと回転砥石および調整車との接触をそれぞれ維持させることができる。ブレードが単一であった場合には、ブレードが断面外径の最も大きなワークにのみ接触し、他のワークに対しては非接触となる虞がある。すると、ブレードに非接触のワークと回転砥石および調整車との間の接触が常に維持されないため、それらが非接触の状態から接触した状態となった場合にグリップ力が急激に回復し、ワークに過大な外力が加わるとワークが折損する虞がある。しかし、請求項4に係る発明のセンタレス研磨装置では、複数のブレードにより断面外径が異なるワークが連続して投入されても、それぞれのワークを個別のブレードで押さえることができるので、各ワークと回転砥石および調整車との接触が維持され、ワークの折損を防止することができる。
また、請求項5に係る発明のセンタレス研磨装置では、請求項1乃至4のいずれかに係る発明の効果に加え、回転砥石と調整車との間隙の延長方向において、複数のブレードのそれぞれの長さが、ワークの長さの1/2未満であるので、1つのワークに対し、少なくとも1つ以上のブレードを当接させ、ワークと回転砥石および調整車との接触を維持することができる。ワークの断面外径が、その部位によって異なる場合、特に、一端側の断面外径が他端側より大きな場合において、ブレードが一端側に当接すれば、他端側とブレードとの間には遊びが生ずる場合がある。すると、ワークの他端側では回転砥石および調整車との接触が維持されなくなるため、非接触の状態から接触した状態となった場合にグリップ力が急激に回復し、ワークに過大な外力が加わるとワークが折損する虞がある。しかし、請求項5に係る発明のセンタレス研磨装置では、ワークに対し少なくとも2つ以上のブレードが当接することができるので、ワークの一端側においても他端側においても回転砥石および調整車との接触を維持することができるので、ワークの折損を防止することができる。
以下、本発明を具体化したセンタレス研磨装置の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、本実施の形態のセンタレス研磨装置の一例としてのセンタレス研磨機100の構造について説明する。図1は、センタレス研磨機100の全体の構成を模式的に示す斜視図である。図2は、ワーク10の搬送方向上流側より見た、センタレス研磨機100の研磨間隙5付近の構成を模式的に示す図である。図3は、ワーク10の搬送方向を左右方向として見た、ワーク供給ガイド40の構成を模式的に示す図である。図4は、ブレード55を支持する支持部50の分解斜視図である。
本実施の形態のセンタレス研磨機100は、図示外のグロープラグに使用される丸棒状のセラミックヒータを、その製造過程においてワーク10として、その外周を研磨し丸めを行うものである。図1に示すように、センタレス研磨機100は、ワーク10の外周面11を研磨するための回転砥石20と、回転砥石20に対向して配置され、自身の外周面31と回転砥石20の外周面21との間でワーク10を研磨するための研磨間隙5(図2参照)を形成する調整車30とを有する。また、回転砥石20と調整車30との間には、ワーク10が研磨間隙5を通過するようにワーク10を案内するワーク供給ガイド40が配設されている。このワーク供給ガイド40には、研磨間隙5にてワーク10を上方より押さえ、回転砥石20および調整車30とワーク10との接触を維持させるブレード55が設けられている。
回転砥石20は心棒22に軸支されており、図示外の駆動手段によって、研磨されるワーク10の搬送方向上流側から見て時計回りに、すなわち研磨間隙5に配置されたワーク10が上向きの力を受けるように回転される(図中矢印でその回転方向を示す。)。図2に示すように、研磨時には、回転砥石20の外周面21とワーク10の外周面11とが接触し、ワーク10の外周面11が研磨される。
また、図1に示すように、調整車30は、回転砥石20によって研磨されるワーク10が回転砥石20に従動して高速回転するのを抑えて効率よく研磨が行われるように調整するための回転部材であり、その外周面31はワーク10の回転を抑制するためのグリップ力を有する。このグリップ力を確保するために、その外周面31は例えばゴム等の弾性部材から構成されている。調整車30は心棒32(図1参照)によって軸支されており、この心棒32は、回転砥石20の心棒22に対し略平行に設けられている。調整車30はその半径が回転砥石20より小さくなるように構成されており、上記同様、図示外の駆動手段によって、ワーク10の搬送方向上流側から見て時計回りに回転される(図中矢印で示す)。この調整車30の外周面31は回転砥石20の外周面21に対向し、研磨間隙5が形成されている。図2に示すように、この研磨間隙5は棒状のワーク10の断面直径より狭く構成され、研磨時には、ワーク10は最も間隙の狭い位置よりも上側を通過される。回転砥石20と調整車30とは共にほぼ同じ向きに回転されており、このときの回転砥石20の角速度は調整車30の角速度よりも速くなるように調整されている。ワーク10は研磨間隙5にて回転砥石20および調整車30に接触したまま、その研磨間隙5の延長方向に沿って搬送されるようになっている。
ワーク供給ガイド40は、ワーク10を、その軸方向に搬送して、研磨間隙5に供給するためのガイド部品である。図3に示すように、ワーク供給ガイド40は、ワーク10を搬送する搬送部45と、研磨間隙5にてワーク10を上方より押さえる4つのブレード55と、そのブレード55を支持する支持部50と、搬送部45と支持部50とを支持するアーム部41とから構成される。
搬送部45は長板状の金属部材であり、板面を左右に、長手側の端部を上下に配置したその上面に、ワーク10を搬送するための溝46が形成されている。搬送部45は、その板面両側より回転砥石20と調整車30とで挟まれるように配置され、溝46を搬送されるワーク10が研磨間隙5において露出されるように、溝46ごと切り欠いた凹部47が形成されている。
アーム部41は搬送部45の長手方向両端付近にて、搬送部45の上方でその長手方向に沿って支持部50が配設されるように、搬送部45と支持部50とを一方の面側よりそれぞれボルト42で位置決め固定する。支持部50の位置が調整できるように、アーム部41の一端側には溝状の取付孔43が形成されている。
支持部50は、図2に示すように、研磨間隙5にて回転砥石20と調整車30とのそれぞれに接触するワーク10を上方より押さえるためのブレード55を、上下方向に摺動可能に支持している。図4に示すように、支持部50は、ブレード55のスライド方向を案内するブレード支持板51と、ブレード支持板51との間にブレード55を挟んで支持する押さえ板52と、ブレード55を下方に付勢する付勢部材54と、上方より付勢部材54を押さえるゴム押さえ板53とから構成される。
ブレード支持板51は搬送部45と同様の長板状の金属部材であり、その長手方向の両端を除く中間部において短手方向の一端側がコの字状に切り欠かれ、残る中間部の部位に、厚み方向に二段の段部511,512が形成されている。ワーク供給ガイド40の組み立て時に上側となる段部511よりも、段部512の方が板の厚み方向に厚く形成されている。また、押さえ板52はブレード支持板51の上記切削部位に係合し、係合時にブレード支持板51に対向する側の面に、ブレード支持板51の段部511,512と対称となる二段の段部521,522が形成されている。すなわち、ブレード支持板51と押さえ板52とが係合した状態では、段部511,521間の間隙は、段部512,522間の間隙よりも広くなるように構成されている。また、ブレード支持板51には、段部512,522が接触しないように、スペーサ513が形成され、押さえ板52との係合時に押さえ板52の両端がそれぞれ当接する。この当接部位にて、押さえ板52がブレード支持板51にねじ止めされて、両者が固定される。
ブレード支持板51の段部512には、板面の短手方向に延びる複数のリブ514が、長手方向に列設されている。各リブ514間はブレード55の横幅に合わせて設けられており、ブレード55が、ブレード支持板51と押さえ板52との間でブレード55を支持される際にリブ514によって位置決めされる。
ブレード55は板状の金属部材で、長手方向を上下方向とする板面の上端寄りの両面に溝状の凹部551がそれぞれ形成され、段部512,522間にて支持される。また、ブレード55の上端部552は段部511,521間に位置されて、この部分の板厚が段部511,521間の間隙を通過できないため、ストッパとして機能する。そしてブレード55の下端部553はブレード支持板51より露出され、センタレス研磨機100として組み立てられた際に下端が研磨間隙5に配置される。
ブレード55は、本実施の形態では4つが、ブレード支持板51と押さえ板52との間にて支持される。このブレード55の上端部552の上方には付勢部材54が配置され、さらにその上方からブレード支持板51に固定されるゴム押さえ板53によって、付勢部材54が位置決めされて押さえられる。付勢部材54としては、例えばウレタンチューブ等が利用される。これにより、ブレード55は上下にスライド可能で下方に向けて付勢された状態となる。
図3に示すように、一つのブレード55は、その短手方向の長さがワーク10の全長よりも短くなるように構成されている。具体的には、ワーク10の搬送方向(図中左右方向)であるブレード55の短手方向の長さLが、棒状のワーク10が搬送される方向である軸方向の長さMの1/2未満となるように構成されている。なお、各ブレード55同士の間隙は、ブレード55の短手方向の長さLよりもさらに小さくなっている。この間隙はワーク10の軸方向の長さMの1/2未満であることが望ましいが、ブレード55の研磨の際には研磨液が使用されるため、本実施の形態では1mmとしている。
次に、本実施の形態のセンタレス研磨機100の動作について説明する。センタレス研磨機100では、図1に示すように、研磨されるワーク10がワーク供給ガイド40の溝46に配置され、そのまま溝46に沿ってスライド移動されることによって、研磨間隙5へと搬送される。図2に示すように、研磨間隙5に達したワーク10は、回転砥石20と調整車30との最小間隙部位(両者の外周面21,31がもっとも近接した部位)よりも上側に挿入される。この研磨間隙5では、ワーク10は上方よりブレード55によって押さえられる。これにより、ワーク10の外周面11は回転砥石20および調整車30の外周面21,31のそれぞれと接触する。このとき、ワーク10は回転砥石20および調整車30の外周面21,31より抗力を受けるが、ブレード55が、自重と付勢部材54による付勢力とでワーク10を下方に押圧するため、ワーク10の回転砥石20および調整車30との接触は維持される。
前述したように回転砥石20は調整車30よりも速い角速度で回転されている。また調整車30の外周面31はグリップ力を有し、当接するワーク10の回転を抑えるため、回転砥石20の外周面21がワーク10を回転させつつ、その外周面11を研磨する。ブレード55によって回転砥石20および調整車30とワーク10との接触が維持されるため、調整車30からワーク10へのグリップ力は継続的に与えられることとなる。このため、例えばワーク10が回転砥石20および調整車30と接触・非接触を繰り返した場合、ワーク10が調整車30および回転砥石20との接触がなされる度に過大な外力がワーク10に加わって折損するといった虞がない。
例えば研磨前のワーク10の断面外径が多角形状だったり突起部が形成されていたりした場合、ワーク10が回転砥石20に従動されて回転された際に稜角部や突起部により回転砥石20や調整車30との接触が維持できなくなる場合がある。しかし、本実施の形態では、上記したようにブレード55の自重に加えブレード55に付勢力を与えることができるため、ワーク10の回転砥石20および調整車30との接触が維持され、稜角部や突起部の影響を低減することができる。このことで、あらかじめ研磨前に、ワーク10の断面形状が略円形となるように加工せずとも済み、生産工程における手間を軽減することができる。また、上記のようにワーク10の回転砥石20および調整車30との接触が維持されることで、ワーク10の折損を防止することもできる。
ワーク10は、研磨間隙5において研磨されつつ、搬送方向下流側に向かって搬送される。これについて、図5,図6を参照して説明する。図5は、回転砥石20の回転軸25と調整車30の回転軸35との位置関係を模式的に示す斜視図である。図6は、回転軸25と回転軸35との位置関係をセンタレス研磨機100の側面から模式的に見た図である。なお、センタレス研磨機100における上下方向を+Y方向,−Y方向、ワーク10の搬送方向にて上流側を−X方向側,下流側を+X方向側、センタレス研磨機100の左右方向において回転砥石20側を−Z方向側,調整車30側を+Z方向側として説明する。
研磨間隙5において、ワーク10が研磨されつつ搬送される構成は、図5に示すように、回転砥石20の回転軸25と、調整車30の回転軸35との軸方向を非平行に設けることによって実現されている。図6に示すように、調整車30の回転軸35は、回転砥石20の回転軸25に対し、ワーク10の搬送方向下流側(図中+X方向側)に向けて上向き(+Y方向)となるように若干の傾きが設けられている。前述したように、調整車30はワーク10の搬送方向上流側(−X方向側)から見て時計回りに回転されている。このため、回転砥石20とワーク10との接触位置にて、調整車30によりワーク10に与えられる力のベクトルFの方向は、回転軸35と直交する下向きの方向となる。ここで回転砥石20の回転軸25の軸方向をワーク10の搬送方向としてのX軸方向の基準とすると、ベクトルFの方向は、+X方向のベクトル成分Fxと、−Y方向のベクトル成分Fyとを有することとなる。つまり、ベクトル成分Fxは、回転軸35の傾きに基づき搬送方向下流側(+X方向側)へ向かう成分となり、研磨間隙5において、ワーク10には搬送方向下流側へと向かう方向に、力のベクトル方向が与えられることとなる。これにより、ワーク10は、研磨されると共に搬送も行われる。なお、搬送方向上流側より下流側へと向かう方向が、本発明における「送り出し方向」に相当する。
上記のように搬送されつつ研磨されるワーク10は、その外径が搬送方向下流側ほど小さくなる。そこで図5に示すように、本実施の形態では、回転軸35が搬送方向上流側より下流側ほど回転軸25に近づくように、回転軸35に対して回転軸25に+Z方向への若干の傾きを設けている。このように搬送方向下流側ほど研磨間隙5を狭くすることによって、研磨され断面外径の小さくなったワーク10の搬送方向下流側の端部が下方に落ち込まず、ワーク10を、調整車30の回転軸35と略平行に搬送することができる。
また、図3に示すように、複数のブレード55を列設しており、その一つの短手方向の長さLをワーク10の長さMの1/2未満とすることで、研磨間隙5にて、ワーク10は少なくとも2つのブレード55によって下方に押圧される。このため、ワーク10の、研磨され搬送方向下流側の断面外径が小さくなった部分にも、まだ未研磨であり断面外径が大きな搬送方向上流側の部分にもブレード55を当接させることができる。このため、ワーク10の回転砥石20および調整車30との接触が保持され、ワーク10の折損が防止される。
このようにして、研磨間隙5にて研磨されたワーク10は、回転砥石20および調整車30の回転に伴って搬送方向下流側に搬送され、その下流側で搬送部45の溝46に押し出される。ワーク10は回転されつつ研磨されるため、その断面が円形に整形される。こうして、丸棒状のワーク10を得ることができる。
このように、センタレス研磨機100では研磨と搬送を同時に行うことができるので、複数のワーク10の研磨を行う際に、研磨間隙5への連続した投入が可能である。ブレード55が複数列設されているため、連続投入された複数のワーク10が継続して一つのブレード55によって押さえられることはない。このことで、研磨前に、連続投入するワーク10のそれぞれの外径をほぼ同一に加工する必要がなく、また研磨中の折損も防止でき、ひいては生産性を向上することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られず、各種の変形が可能であることはいうまでもない。例えば、付勢部材54はウレタンチューブ等を例に挙げたが、個々のブレード55ごとに設けたバネ等であってもよく、形状も丸棒状でなくともよい。また、個々のブレード55ごとに付勢部材54による付勢力を異ならせてもよい。このとき、ワーク10の搬送方向下流側のブレード55ほど強い付勢力でワーク10を押圧するようにすれば、ワーク10が搬送されるに従って回転砥石20に当接されるようになり、研磨の精度をより高くすることができる。
また、回転砥石20の直径がワーク10の搬送方向下流側に向かって大きくなるように構成すれば、回転砥石20の回転軸25を、ワーク10の搬送方向下流側に向かって調整車30の回転軸35に近づける構成はしなくともよく、同様の効果を得ることができる。
また、ブレード55の厚み(図2における左右方向の厚み)は、ワーク10の断面外径の最大の外径よりも幅広であることが好ましい。このような構成であれば、回転されるワーク10が例えば多角形であったり突起部を有していたりしても、ブレード55の側面(厚み方向と直交する側面)に対して稜角部や突起部が当接しにくくなり、ワーク10の研磨を円滑に行うことができ折損を防止することができる。
また、ブレード55の数は、本実施の形態では4つとしたが、それ以上であっても未満であってもよく、回転砥石20や調整車30の幅、ワーク10の長さに合わせて調整すればよい。また、ブレード55のワーク10に当接する面をワーク10が回転される方向に沿ったテーパ面として形成してもよく、あるいはブレード55の当接面の両端の角を面取りしてもよい。
本発明はセラミックや金属等からなる棒状のワークをセンタレス研磨するセンタレス研磨装置に適用することができる。
センタレス研磨機100の全体の構成を模式的に示す斜視図である。 ワーク10の搬送方向上流側より見た、センタレス研磨機100の研磨間隙5付近の構成を模式的に示す図である。 ワーク10の搬送方向を左右方向として見た、ワーク供給ガイド40の構成を模式的に示す図である。 ブレード55を支持する支持部50の分解斜視図である。 回転砥石20の回転軸25と調整車30の回転軸35との位置関係を模式的に示す斜視図である。 回転軸25と回転軸35との位置関係をセンタレス研磨機100の側面から模式的に見た図である。
5 研磨間隙
10 ワーク
20 回転砥石
25 回転軸
30 調整車
35 回転軸
55 ブレード
100 センタレス研磨機

Claims (5)

  1. 断面形状が非円形状をなし、投入側から連続投入されるワークを搬送しつつ、前記ワークの外形を円形に整形するセンタレス研磨装置であって、
    自身に接触する前記ワークが上向きの力を受けるように回転する円形の回転砥石と、
    前記回転砥石に対向して配置され、前記ワークの投入側である搬送方向上流側から見て前記回転砥石とほぼ同じ向きに回転する調整車と、
    前記回転砥石と前記調整車との間隙に載置され、両者の回転によって研磨される前記ワークに対し、上方から当接し、前記ワークと前記回転砥石および前記調整車との接触が維持されるように、前記ワークを押さえるブレードと
    を備えたことを特徴とするセンタレス研磨装置。
  2. 前記回転砥石が前記ワークに与える力のベクトル方向が、前記ワークを前記間隙の一方側より他方側へと送り出す送り出し方向への成分を有するように、
    前記調整車の回転軸は、前記回転砥石の回転軸に対し、前記ワークの前記搬送方向上流側から下流側に向けて上向きとなる傾きを有し、かつ、
    前記調整車の回転軸は、前記回転砥石の回転軸に対し、前記間隙が形成された範囲において、前記ワークの前記搬送方向上流側より下流側ほど近づく傾きを有すること
    を特徴とする請求項1に記載のセンタレス研磨装置。
  3. 自身の両側から前記回転砥石と前記調整車とに挟まれるように配置され、前記ワークを搬送して前記間隙を通過させる搬送部と、
    前記搬送部の上面に形成され、前記ワークを搬送するための溝部と
    を備え、
    前記間隙が形成された範囲においては、前記搬送部を搬送されるワークが前記間隙において露出されるように、前記搬送部が前記部ごと非配置であることを特徴とする請求項1または2に記載のセンタレス研磨装置。
  4. 前記ブレードは、前記間隙の延長方向において複数列設されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のセンタレス研磨装置。
  5. 前記間隙の延長方向において、前記複数のブレードは、それぞれの長さが前記ワークの長さの1/2未満であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のセンタレス研磨装置。
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