JP4708615B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体のクリーニング不良を防止し得る画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的な電子写真記録方式の画像形成装置においては、帯電ローラなどの帯電手段により像担持体を一様に帯電し、これにレーザービームを照射して静電潜像を得ている。この潜像はこれと対向して配設されている現像器などの現像手段により、トナーにより反転現像されて顕像化され、トナー像として可視化される。このトナー像は転写ローラなどの転写手段により静電的に記録媒体に転写された後に、加熱定着装置等の定着手段により所定の熱と圧力を加えられて記録媒体に定着される。転写後に転写されずに像担持体上に残留したトナーはクリーニング装置によって除去され、次の画像形成工程に備えられる。
【0003】
従来、転写残トナーのクリーニング方法としては、そのクリーニング性の良さからポリウレタン等からなる弾性ブレードによるクリーニングが多く採用されている。
【0004】
クリーニングブレードの物性や像担持体への当接のしかたは、転写残トナーの像担持体への付着度合いによるクリーニングのしやすさや像担持体の表面性等にも大きく左右される。またトナー形状、粒径、材質などの物性によってもクリーニング性は大きく影響を受けるため、それに適したブレードを選択し、像担持体に対して適正な角度、当接荷重に設定する必要がある。実際のクリーニングブレードの選定や設定では、試行錯誤を繰り返して最適条件を見出しているのが現状である。
【0005】
一方、実際の動作環境、特に温湿度の変動により、クリーニング性や像担持体の表層の磨耗具合は異なるため、耐久寿命を通してクリーニングブレードだけでクリーニングすることが難しい。このためクリーニング補助部材として像担持体に接しながら回転するクリーニングブラシを設けているものもある。
【0006】
通常このクリーニングブラシは像担持体回転方向でクリーニングブレードの上流側に配設され、転写後の像担持体上の転写残トナーを掻き取るとともに、クリーニングブレードのクリーニングを容易にする目的も有している。そのため転写残トナーの像担持体との付着力を弱めるためにクリーニングブラシを接地したり、バイアスを印加しているものもある。
【0007】
また近年、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを用いてカラー画像を得る種々の方式の画像形成装置が提案されているが、転写性の良さから重合法などによる球形に近い微粒子トナーを用いたものがある。このようなトナーを用いた場合には、像担持体に転写残トナーが強固に付着しているとクリーニングブレードをすり抜けやすいために、上述したようなクリーニング補助部材であるクリーニングブラシを設けることは有効である。
【0008】
さらにクリーニングブラシにステアリン酸亜鉛等の固形潤滑剤を当接し、クリーニングブラシを介して像担持体の表面に塗布する機構を持つ装置もある。ステアリン酸亜鉛のような固形潤滑剤を像担持体の表面に塗布すると、像担持体上に固形潤滑剤による薄い膜を成形して、クリーニングブレードによるクリーニング性能が向上したり、トナー外添剤によるフィルミングを防止することが知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、像担持体が数種類の回転速度をもってプロセススピードを変化させる機構を持つ画像形成装置や、クリーニング装置内の設定を流用してプロセススピードを高速化した画像形成装置等においては、像担持体の周速度が上昇すると、クリーニングブラシによる像担持体表面への固形潤滑材粉体の塗布が適切におこなわれなくなる可能性がある。
【0010】
すなわち、像担持体の回転周速度が上昇すると、固形潤滑材が粉体状態のままクリーニングブレードの当接部に送られ、クリーニングブレードに局所的なダメージを与えるおそれがある。その結果、クリーニング不具合によるトナー漏れを起こし、記録媒体上の画像欠陥になるおそれがあった。
【0011】
また、像担持体のクリーニングにブレードを用いた画像形成装置においては、低温低湿環境での電源投入直後など装置内部が低温の時、ブレードが正常に機能しないためにクリーニング能力が極端に低下し、トナーのすり抜け等のクリーニング不良を起こすおそれがあった。
【0012】
本発明は上記問題を解決するものであって、その目的は、像担持体に接触して回転するクリーニングブラシの回転周速度を適切化することにより、クリーニング不良等を発生しない画像形成装置を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る代表的な構成は、第一の周速度とこれよりも速い第二の周速度の少なくとも2以上の周速度で回転可能な像担持体上のトナーをクリーニングする画像形成装置において、前記像担持体に接触して該像担持体上のトナーを掻き取るクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードによるクリーニングを行う前に前記像担持体に接触するブラシと、前記ブラシに付着したトナーを掻き取るスクレープ部材と、前記ブラシを介して前記像担持体周面に固形潤滑剤を塗布する塗布部材と、を備え、前記ブラシから前記塗布部材を接離可能とする接離手段を有し、装置電源投入後から所定数の画像形成を行う間前記塗布部材を離間させた状態で前記ブラシを通常時に比べて速い周速度で回転させることを特徴とする。
【0015】
上記構成にあっては、画像形成装置電源投入直後の所定枚数のプリント動作においては、ブラシがプロセススピードに拘わらず像担持体に対して速い周速度で回転するために、ブラシ本来の機能であるブレードクリーニングの補助が積極的に行われる。このとき、固形潤滑剤ブラシから離間されることによって像担持体への固形潤滑材の均一な塗布を行ないながら、装置起動直後のクリーニング性能を向上させることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に本発明に係るクリーニング装置を用いた画像形成装置の実施形態について図面を参照して説明する。
【0017】
〔第一実施形態〕
図1乃至図3を参照して本発明の第一実施形態に係るクリーニング装置について説明する。なお、図1は本実施形態に係るクリーニング装置部分の説明図であり、図2はクリーニング装置を備えた画像形成装置の構成模式説明図、図3はクリーニングブラシと像担持体の周速度差による清掃効果を示す説明図である。
【0018】
{全体構成}
まず、図2を参照して画像形成装置の全体構成について説明する。図2に示す画像形成装置1は電子写真方式のカラー複写機であって、図示しないコンピュータ等から送られた画像信号に従って転写材である記録媒体Sに画像を形成するものである。画像形成装置1の像担持体としての感光体ドラム2はOPC等の感光材料をアルミニウムなどのシリンダ状の基体の外周面に塗布して形成している。
【0019】
感光体ドラム2は図2の矢印方向に周速度(第一の周速度)VAで回転駆動しつつ、接触帯電手段としての帯電手段3によって暗部電位VDとして約−600Vに一様帯電される。次にこれに不図示のレーザ発振器が画像情報に応じてON/OFF制御されたレーザービーム5を走査露光し、感光体ドラム2上に明部電位VLとして約−200Vの静電潜像が形成される。
【0020】
このように形成された静電潜像は、現像手段6によって現像剤であるトナーにより現像、可視化される。この回転現像手段6は第一色目のトナーとしてイエロートナーが内包された第一現像器6y、第二色目のトナーとしてマゼンタトナーが内包された第二現像器6m、第三色目のトナーとしてシアントナーが内包された第三現像器6cを持つ。加えて第四色目のトナーとしてブラックトナーが内包された第四現像器6kを持つ構成となっている。
【0021】
まず前記第一の静電潜像は、第一色目のトナーとしてイエロートナーが内包された第一現像器6yによって現像、可視像化される。現像方法としては、ジャンピング現像法、二成分現像法、FEED現像法等が用いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用いられることが多い。本実施形態においては非磁性一成分トナーによるジャンピング現像法を用いている。
【0022】
可視像化された第一色目のトナー像は、回転駆動される第二の像担持体としてのドラム状の中間転写体7と対向する第一転写部位7aにおいて、中間転写体7の表面に静電転写(一次転写)される。中間転写体7は導電弾性層と離型性を有する表層とから形成され、搬送可能な最大記録媒体の長さよりも若干長い周長を有し、前記感光体ドラム2に対して所定の押圧力をもって圧接されつつ、感光体ドラム2の周速度と略等速の周速度をもって感光体ドラム2の回転方向に対して逆方向(即ち接触部位では同方向)に回転駆動される。
【0023】
中間転写体7がシリンダ部に不図示の高圧電源によって、トナーの帯電極性とは逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されることにより、中間転写体7表面にトナー像が一次転写される。一次転写が終了した感光体ドラム2表面に残留したトナーは、後述するクリーニング装置8によって除去される。続いて前記工程を各色について繰り返し、中間転写体7上に四色のトナー像を転写、重畳する。
【0024】
シートカセット20には記録媒体Sが積載されており、ピックアップローラ21によって一枚ずつに分離給送され、レジストローラ対22によって斜行を矯正された後に、第二転写部位7bに到達する。そこで中間転写体7表面に対して離間状態にあった転写手段としての転写ベルト12が所定の押圧力をもって中間転写体7表面に圧接、回転駆動される。転写ベルト12はバイアスローラ12a、テンションローラ12bによって張架されており、バイアスローラ12aには不図示の高圧電源によってトナーの帯電極性とは逆極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されている。
【0025】
これにより第二の転写部位7bに所定のタイミングで搬送されてきた記録媒体表面に中間転写体7上のトナー像が一括転写(二次転写)され、その後定着手段14に送られて熱と圧力を加えられることにより画像を定着した後に、不図示の排出ローラ対によって機外に排出される。二次転写が終了した中間転写体7の表面に残留したトナーは、所定のタイミングで中間転写体7表面に当接状態となる中間転写体クリーニング装置13により除去される。
【0026】
{感光体ドラム}
上記像担持体であるところの感光体ドラム2は、外径が約60mmのアルミニウムからなる芯金上に下塗り層を設け、その上に厚さ0.1μm 程度のフタロシアニン化合物からなる電荷発生層を形成し、更にその上層には厚さ25μm のバインダーとしてポリカーボネート中にヒドラゾン化合物を分散した電荷輸送層を形成した、いわゆる有機感光体を用いている。また電荷輸送層には潤滑物質として若干量のテフロン(商品名)を分散させている。
【0027】
本実施形態で用いた感光体ドラム2表面の水に対する接触角、及び滑り性を測定したところ、接触角は100 °、滑り性は0.85であった。ここでいう「滑り性」とはヘイドン社製の滑り性試験機により測定されるもので、ポリエチレンテレフタレート(PET)の滑り性を1とした際の被測定物の滑り性を対PET比で示し、その値が小さいほど滑り性に優れていることを示している。
【0028】
{トナー}
本実施形態で用いたトナーTは、低軟化物質を5〜30(重量%)含み、その形状係数SF1が100〜150 、形状係数SF2が100 〜140 、粒径が5〜8μm のほぼ球形である非磁性一成分トナーである。本実施形態の画像形成装置1においては、一次転写、二次転写と二回転写されるために、転写性の良好な球形トナーを用いている。
【0029】
なお、本実施形態においては転写性の良好な球形トナーとして重合法によるものを記載したが、本発明はこれに限定するものではなく、例えば従来の機械的な粉砕分級法にて作成したものに熱的、若しくは機械的な後処理を施して丸くしたトナーを用いることでもよい。更に付け加えると二成分トナーや、磁性トナーであってもかまわない。
【0030】
{クリーニング装置}
次に、本実施形態の画像形成装置の用いられているクリーニング装置8について図1を用いて説明する。
【0031】
クリーニング装置8は板金8fに支持されたクリーニングブレード8a、トナー捕集シート8b、廃トナー回収容器8c、クリーニングブラシ8d、スクレーパ部材であるブラシスクレーパ8e、固形潤滑剤8i等から構成されている。
【0032】
このクリーニングブラシ8dは感光体ドラム2の回転方向においてクリーニングブレード8aの上流側に配設され、トナーを掻き取る為のブラシスクレーパ8eがクリーニングブラシ8dに対して侵入量β=約1.5mmで侵入している(図1参照)。
【0033】
クリーニングブラシ8dは、導電性の繊維を基布に植え付け、それを直径6mmの芯金8h上に巻き付けて直径16mmのブラシ状に構成したものである。本実施形態では導電性繊維として、太さ3デニールのレーヨンの導電糸を用い、繊維密度が200K本/inch2となるようにW織りで基布に植え込んだものをシート状に形成し、芯金8hとの導通を確保するようにして螺旋状に巻き付けている。そして、感光体ドラム2に対する侵入量α=1mm(図1参照)で、当接幅=7mmをもって接している。また、クリーニングブラシ8dは感光体ドラム2と同方向回転である矢印方向に周速度(第一の周速度)VBで回転駆動されている(即ち、感光体ドラム2とクリーニングブラシ8dとは接触部位において相互に反対方向に移動して摺擦している)。クリーニングブラシ8dは不図示のステッピングモータ等の駆動源に接続され、回転速度を任意に変更することができる。
【0034】
固形潤滑材8iは高級脂肪酸金属塩であるステアリン酸亜鉛棒を使用し、クリーニングブラシ8dに当接していてクリーニングブラシ8dが回転することで削り取られる。回転する感光体ドラム2とクリーニングブラシ8dが擦れあうと、クリーニングブラシ上の固形潤滑材は感光体ドラム2表面に塗布される。このように感光体ドラム2表面を滑らかにすることにより、特にクリーニングブレード8aのビビリ等の動きが抑制され、本実施形態にて用いる球形のトナーであってもクリーニング効果が向上する。
【0035】
ここで、画像形成のプロセススピードを変化させたときの感光体ドラム2とクリーニングブラシ8dの回転周速比について実験した結果を図3に示す。
【0036】
具体的には、画像形成のプロセススピードが約120mm/secの時、感光体ドラム2に対するクリーニングブラシの侵入量α=1mmで、外径62mmの感光体ドラム2の回転周速度VA=120mm/sec、外径16mmのクリーニングブラシ8dの回転周速度VB=30mm/secとし、クリーニングブラシ8dの感光体ドラム2に対する周速度比x=約25%に設定してクリーニング性を確認したところ、画像形成装置は長期間良好なクリーニング性を保持した。
【0037】
耐久後の効果も確認するために、1000 枚耐久後の感光体ドラム2の表面の水に対する接触角及び滑り性を比較したところ、
【0038】
潤滑剤塗布なし …接触角:約80°、滑り性:約1.0
【0039】
潤滑剤塗布 …接触角:約90°、滑り性:約0.8
【0040】
と、潤滑剤塗布の効果が現れている。
【0041】
ここで、例えばそのまま感光体ドラム2とクリーニングブラシ8dの回転速度が同じ周速度比を保持したままプロセススピードを200mm/sec(1.6倍)に増速した。この時、直径62mmの感光体ドラム2の周速度(第二の周速度)はVA′=200mm/sec、直径16mmのクリーニングブラシ8dの周速度(第二の周速度)はVB′=50mm/secとし、クリーニングブラシの感光体ドラム2に対する周速度比はy=約25%となっている。この条件下で固形潤滑材は感光体ドラム2上にうまく塗布されず、大半が粉体の状態でクリーニングブレード8aへ突入し、不均一な粉体はクリーニングブレード当接部にダメージを与えて、クリーニングブレードのエッジ欠けやビビリを誘発してクリーニング不良を発生させた。
【0042】
そこでプロセススピードを200mm/secにした時、感光体ドラム2の周速度VA′=200 mm/sec、クリーニングブラシ8dの周速度VB′=40 mm/secとし、感光体ドラム2に対してクリーニングブラシ8dの周速度比をy=20%と、感光体ドラム2より遅回しにすると、固形潤滑材の塗布不良によるクリーニング不良は発生しなかった。加えて耐久枚数当りの固形潤滑剤8iの使用量も減少したため、長期間良好なクリーニング性能を保持することが可能となった。
【0043】
以上説明した内容をまとめると、感光体ドラム2を第一の周速度VAで画像形成するとき、クリーニングブラシ8dを第一の周速度VBで回転させたとする。この装置で画像形成プロセスを変化させ、感光体ドラム2の周速度が前記第一の周速度VAとは異なる第二の周速度VA′にしたとき、クリーニングブラシ8dを第二の周速度VB′で回転させて画像形成する。
【0044】
このとき、VA<VA′である場合には、x=VB/VA、y=VB′/VA′(x、yは感光体ドラム2とクリーニングブラシ8dの周速度比)の関係が、x>yを満たすようなクリーニング装置であれば、画像形成装置のプロセススピードが変化した場合でも感光体ドラム2に対してクリーニングブラシ8dによる固形潤滑剤8iの塗布を確実におこない、クリーニング装置8の負荷を低減し、長期にわたるクリーニング性能を保証できる画像形成装置の提供が可能となる。
【0045】
固形潤滑剤8iの種類、感光体ドラム2の外径、クリーニングブラシ8dの外径及びクリーニングブラシ8dの感光体ドラム2に対する侵入量が同一の場合、感光体ドラム2とクリーニングブラシ8dの周速度比以外に、固形潤滑剤のクリーニングブラシ8dによる塗布能力を決定する要素として、固形潤滑剤8iの硬さ、クリーニングブラシ8dの毛の硬さ、植毛密度等が挙げられる。
【0046】
そこで、画像形成装置のプロセススピードが速くなっても感光体ドラム2とクリーニングブラシ8dの周速度比を一定にする条件を維持し、前記各要素を変更して耐久によるクリーニング装置の能力について確認した所、感光体ドラム2の外径、クリーニングブラシ8dの外径、クリーニングブラシ8dの感光体ドラム2に対する侵入量αが同一の場合、いずれの場合においてもクリーニングブラシ8dの本来の目的であるクリーニング性能や、固形潤滑剤の塗布能力が低下した。
【0047】
結果として、感光体ドラム2の周速度が高速化した場合、感光体ドラム2とクリーニングブラシ8dの周速度比を大きくして、その他の要素については流用することが望ましい。
【0048】
なお、固形潤滑剤としては本実施形態に用いたステアリン酸亜鉛以外の高級脂肪酸金属塩(いわゆる金属石鹸)であってもかまわないし、高級脂肪酸と高級アルコールのエステルを主成分とする固形ワックスでもかまわない。要はブロック状の固形潤滑材8iをクリーニングブラシ8dで削り取って微粉末化したものを感光体ドラム2に塗布することで、薄膜を形成して表面を滑りやすく、摩擦を低減させるものであれば、同様の作用を奏することができる。
【0049】
感光体ドラム2のクリーニングにブレードを用いた画像形成装置においては、装置の起動直後や低温低湿環境等、装置内部が低温の時、ブレードが正常に機能しないためにクリーニング能力が極端に低下し、トナーのすり抜け等のクリーニング不良を起こす可能性がある。
【0050】
そこで、本実施形態では前述の問題に対して、図4に示すように、固形潤滑剤8iが図示しないソレノイド等によってクリーニングブラシに当接、離隔可能に構成し、且つ本発明におけるクリーニングブラシの周速度を可変できるという機能を用いて解決している。
【0051】
つまり、画像形成装置電源投入直後の所定枚数のプリント動作においては、クリーニングブラシ8dの回転周速度が通常の場合よりも高い周速度比で回転させることで、クリーニングブラシ8d本来の機能であるクリーニングブレード8aの補助を積極的に行なうものである。感光ドラムとカウンター方向に回転接触するクリーニングブラシの速度が速くなると、感光体ドラムに存在するトナーを強く掻き取るとともに、感光ドラム面に対して単位時間当たりに接触するブラシ面が増加するので、ブラシによるトナーの搬送能力が強化される。このとき、固形潤滑材8iは不図示のソレノイド等で上方向に移動させてクリーニングブラシ8dから離間させる。これにより、感光体ドラム2への固形潤滑剤の均一な塗布という目的を阻害することはない。そして、感光体ドラム2上の固形潤滑剤は100枚程度のプリント動作であれば、固形潤滑剤の塗布を行っていなくても感光体ドラム2表面の接触角や滑り性が変化していないため、潤滑性を保持していると判断される。
【0052】
その後、装置が通常の状態に戻れば固形潤滑剤8iは元通りクリーニングブラシ8dに当接され、前述した動作を行なう。
【0053】
以上のように本実施形態によれば、感光体ドラム2への固形潤滑剤8iの均一な塗布を行ないながら、装置起動直後のクリーニング性能を向上させることが可能である。
【0054】
〔第実施形態〕
前述した実施形態ではドラム形状の中間転写体7を用いたが、図5に示すように中間転写体としてベルト状の中間転写ベルト15を用いてもよい。ベルト部材を用いることにより、各部材の配置の自由度が広がり装置の小型化が可能となる。
【0055】
そして、中間転写ベルト15のような合成樹脂製の材料に残留したトナーを除去するクリーニング装置16として第一実施形態のクリーニング装置8と同様の装置を用い、このクリーニング装置16のクリーニングブラシ8dの回転も第一実施形態と同様に制御する。
【0056】
この場合でも、プロセススピードの増減速に対して中間転写体とクリーニングブラシの周速差を大きくすることによって、固形潤滑剤が確実に塗布可能となり、中間転写体の長期にわたるクリーニング性能が保持されることが確認された。
【0058】
【発明の効果】
本発明は前述のように構成したために、画像形成装置電源投入直後の所定枚数のプリント動作においては、クリーニングブラシがプロセススピードに拘わらず像担持体に対して速い周速度で回転するために、ブラシ本来の機能であるブレードクリーニングの補助が積極的に行われる。このとき、固形潤滑剤クリーニングブラシから離間されることによって像担持体への固形潤滑剤の均一な塗布を行ないながら、装置起動直後のクリーニング性能を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係るクリーニング装置部分の説明図である。
【図2】 クリーニング装置を備えた画像形成装置の構成模式説明図である。
【図3】 クリーニングブラシと像担持体の周速度差による清掃効果を示す説明図である。
【図4】 固形潤滑剤がクリーニングブラシに当接、離隔可能な装置説明図である。
【図5】 第実施形態の装置説明図である。

Claims (2)

  1. 第一の周速度とこれよりも速い第二の周速度の少なくとも2以上の周速度で回転可能な像担持体上のトナーをクリーニングする画像形成装置において、
    前記像担持体に接触して該像担持体上のトナーを掻き取るクリーニングブレードと、
    前記クリーニングブレードによるクリーニングを行う前に前記像担持体に接触するブラシと、
    前記ブラシに付着したトナーを掻き取るスクレープ部材と、
    前記ブラシを介して前記像担持体周面に固形潤滑剤を塗布する塗布部材と、
    を備え、
    前記ブラシから前記塗布部材を接離可能とする接離手段を有し、装置電源投入後から所定数の画像形成を行う間前記塗布部材を離間させた状態で前記ブラシを通常時に比べて速い周速度で回転させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記所定数の画像形成後は、前記塗布部材を前記ブラシに接触させ、
    前記像担持体が第一の周速度VAで回転するとき前記ブラシを周速度VBで回転させ、前記像担持体が第二の周速度VA′で回転するとき前記ブラシを周速度VB′で回転させ、このときVA<VA′、(VB/VA)>(VB′/VA′)の関係を有するよう構成したことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置
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