JP4707180B2 - パチンコ機 - Google Patents

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この発明は、遊技領域を流下する遊技球を受入れて回転方向に運ぶ回転体を備えたパチンコ機に関する。
従来、この種のパチンコ機として、いわゆる権利物と呼ばれるパチンコ機が知られている。図22は、そのパチンコ機に備えられた遊技盤の正面説明図であり、図23は、図22に示すパチンコ機に備えられた回転入賞装置の正面拡大図である。遊技盤500へ発射された遊技球が始動口501に入賞すると、図柄表示装置502が横方向に配列された3つの表示領域にて複数の図柄をそれぞれ変動表示する。そして、変動開始から所定時間経過すると各表示領域にて所定の図柄が停止し、各停止した図柄の組合せが特定の態様(例えば333など)に揃うと特別入賞口503が所定の開閉パターンで開閉する。特別入賞口503の内部には、V入賞口504が設けられており、そのV入賞口504に入賞すると、権利が発生する。
そして、遊技球を右打ちし、遊技球が回転入賞装置600に設けられた遊技球待機部604に停留すると、その遊技球は、常時回転している回転体601の周面に形成された凹部603に受入れられる。続いて、その遊技球は回転体601によって運ばれ、回転体601の裏面側に設けられた第3種始動口602から流出すると、所定の検出スイッチにより検出され、可動翼片605,605が開放動作し、大入賞口606,606が開口する。大入賞口の開口から所定時間経過したという条件、大入賞口へ所定個数入賞したという条件のどちらかが満足されると可動翼片605,605が閉成動作し、大入賞口606,606が閉口する。大入賞口の開口から閉口までを1ラウンドとして所定数のラウンドを実行可能であり、所定数のラウンドが実行されると大当り遊技が終了する。また、大当り遊技中に図柄が特定の態様に揃い、V入賞口504に入賞した場合も大当り遊技が終了となる。
特開2002−301217号公報(第79〜81段落、図1、図2)
しかし、前述した従来のパチンコ機は、遊技球を1個保持可能な凹部を周面に1つ有する回転入賞装置を永年に亘って使用しているため、遊技に新鮮味がなくなり、遊技者に飽きられてしまっている。
そこでこの発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、従来の遊技に飽きていた遊技者が、遊技に新鮮味を感じながら楽しむことができるパチンコ機を実現することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、遊技盤(5)と、この遊技盤(5)の遊技領域に設けられており、前記遊技領域を流下する遊技球を受入れる開口部(11a)を周面に有する筒状のカバー(11)と、このカバー(11)の内側に設けられており、外面を前記カバー(11)の内周面に対向させながら回転可能な回転体とを備えており、前記回転体には、所定の位置に回転したときに前記開口部(11a)と連通し、前記開口部(11a)に受入れられた遊技球を受入れ可能な状態になるとともに、受入れられた遊技球を保持した状態で回転に伴って運ぶ保持部と、この保持部と連通することにより、その保持部に保持されている遊技球を運ぶ途中で回転体の外部へ排出する排出口(16a)とが備えられたパチンコ機において、前記回転体(21)は、回転中心を挟んで設けられており、それぞれが複数の遊技球を前記開口部(11a)から受入れて保持可能な1組の保持部(14f,14g)と、一方の保持部(14f)と他方の保持部(14g)との間を移動可能であるとともに、前記一方の保持部(14f)に突出可能な一端(13d)と、前記他方の保持部(14g)に突出可能な他端(13e)とを有し、前記一端(13d)は、前記他端(13e)が前記他方の保持部(14g)に保持されている遊技球に当接することにより前記一方の保持部(14f)に突出し、かつ、前記他方の保持部(14g)に保持されている遊技球の個数の増減に応じて前記一方の保持部(14f)への突出量を増減することにより前記一方の保持部(14f)に保持可能な遊技球の個数を増減させるように構成された受入個数調整部材(13)と、を備えたという技術的手段を用いる。
なお、後述する第1ないし第9実施形態のパチンコ機が、それぞれ上記請求項1に係るパチンコ機に対応する。
請求項2に記載の発明では、前記受入個数調整部材(13)は、前記一方の保持部(14f)が前記開口部(11a)と連通する位置に回転したときには、自重により下降し、前記一方の保持部(14f)に突出していた前記一端(13d)の突出量が減少し、かつ、前記他方の保持部(14g)が前記開口部(11a)と連通する位置に回転したときには、自重により下降し、前記他方の保持部(14g)に突出していた前記他端(13e)の突出量が減少するように構成されているという技術的手段を用いる。
なお、後述する第1ないし第9実施形態のパチンコ機が、それぞれ上記請求項2に係るパチンコ機に対応する。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載のパチンコ機において、前記排出口(16a)は、前記遊技盤(5)の回転体(21)の裏面であって、前記1組の保持部(14f,14g)の少なくとも一方の保持部に保持されている遊技球が運ばれる経路上に、その保持部と連通可能に開口形成されているという技術的手段を用いる。
なお、後述する第1ないし第4実施形態および第6ないし第9実施形態のパチンコ機が、それぞれ上記請求項3に係るパチンコ機に対応する。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載のパチンコ機において、前記排出口(11c)は、前記1組の保持部(14f,14g)の少なくとも一方と連通可能に前記カバー(11)に開口形成されているという技術的手段を用いる。
なお、後述する第2、第5および第8実施形態のパチンコ機が、それぞれ上記請求項4に係るパチンコ機に対応する。
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載のパチンコ機において、前記排出口(11c)は、前記1組の保持部(14f,14g)のうち、複数の遊技球を保持している保持部において時間的に後から保持された遊技球のみを排出する箇所に開口形成されているという技術的手段を用いる。
なお、後述する第2ないし第5および第9実施形態のパチンコ機が、それぞれ上記請求項5に係るパチンコ機に対応する。
請求項6に記載の発明では、請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載のパチンコ機において、前記排出口(16f)は、前記1組の保持部(14f,14g)のうち、複数の遊技球を保持している保持部において時間的に先に保持された遊技球のみを排出する箇所に開口形成されているという技術的手段を用いる。
なお、後述する第3ないし第5実施形態のパチンコ機が、それぞれ上記請求項6に係るパチンコ機に対応する。
請求項7に記載の発明では、請求項1ないし請求項6のいずれか1つに記載のパチンコ機において、前記排出口(16f)から前記遊技盤(5)の裏面へ排出された遊技球を前記遊技盤(5)の遊技領域へ戻すための戻し口(5a)が開口形成されているという技術的手段を用いる。
なお、後述する第4実施形態のパチンコ機が、それぞれ上記請求項7に係るパチンコ機に対応する。
請求項8に記載の発明では、請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載のパチンコ機において、前記排出口(16a)から遊技球が排出されたことを条件として入賞口(72)を開口する入賞装置(70)を備えたという技術的手段を用いる。
なお、後述する第1ないし第4実施形態、第6ないし第9実施形態のパチンコ機が、それぞれ上記請求項8に係るパチンコ機に対応する。
請求項9に記載の発明では、請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載のパチンコ機において、前記排出口(11c)から排出された遊技球が入賞可能な入賞口(72)を開口する入賞装置(70)を備えたという技術的手段を用いる。
なお、後述する第2および第8実施形態のパチンコ機が、それぞれ上記請求項9に係るパチンコ機に対応する。
請求項10に記載の発明では、請求項7に記載のパチンコ機において、前記戻し口(5a)から戻された遊技球が入賞可能な入賞口(72)を開口する入賞装置(70)を備えたという技術的手段を用いる。
なお、後述する第4実施形態のパチンコ機が、上記請求項10に係るパチンコ機に対応する。
請求項11に記載の発明では、請求項1ないし請求項10のいずれか1つに記載のパチンコ機において、前記排出口(11c,11d)から排出された遊技球を受入れ可能な始動口(82,83)と、この始動口(82,83)に遊技球が受入れられた場合に当りか否かを判定する判定手段(112)と、を備えたという技術的手段を用いる。
なお、後述する第5実施形態のパチンコ機が、上記請求項11に係るパチンコ機に対応する。
請求項12に記載の発明では、請求項11に記載のパチンコ機において、前記排出口(11c,11d)が複数開口形成されており、前記始動口(82,83)が各排出口(11c,11d)に対応してそれぞれ備えられているという技術的手段を用いる。
なお、後述する第5実施形態のパチンコ機が、上記請求項12に係るパチンコ機に対応する。
請求項13に記載の発明では、請求項12に記載のパチンコ機において、前記判定手段(112)が前記当りと判定する確率が各始動口(82,83)毎に異なるように設定されているという技術的手段を用いる。
なお、後述する第5実施形態のパチンコ機が、上記請求項13に係るパチンコ機に対応する。
請求項14に記載の発明では、請求項1ないし請求項13のいずれか1つに記載のパチンコ機において、前記排出口(16a,16f)が複数備えられており、大入賞口(72)が開口してから閉口するまでを1ラウンドとした場合に、前記一方の保持部(14f)または他方の保持部(14g)に保持されている遊技球が第1の排出口(16a)から排出されたことが、所定数ラウンドを実行可能な大当り遊技において大入賞口が開口する条件に設定されており、かつ、前記ラウンドが実行されているときに前記一方の保持部(14f)または他方の保持部(14g)に保持されている遊技球が第2の排出口(16f)から排出されたことが、前記大入賞口が閉口する条件に設定されているという技術的手段を用いる。
なお、後述する第3実施形態のパチンコ機が、上記請求項14に係るパチンコ機に対応する。
請求項15に記載の発明では、請求項7に記載のパチンコ機において、前記一方の保持部(14f)または他方の保持部(14g)に保持されている遊技球が前記排出口(16a)から排出されたことが、大入賞口(72)が開口するための条件に設定されており、かつ、前記戻し口(5a)から戻された遊技球が前記大入賞口(72)の内部の特定領域を通過したことが、前記大入賞口(72)の開閉が継続して行われるための条件に設定されているという技術的手段を用いる。
なお、後述する第4実施形態のパチンコ機が、上記請求項15に係るパチンコ機に対応する。また、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態において使用する符号と対応するものである。
(請求項1に係る発明の効果)
回転体は、遊技球を受入れて保持可能な1組の保持部を回転中心を挟んで設けているため、回転体が1回転する間に、遊技球が保持部に保持される機会が保持部の数だけ存在するので、保持部が1つしかない回転体を備えた従来のパチンコ機にはない新鮮味を感じながら遊技を楽しむことができる。
また、受入個数調整部材の一端は、他端が他方の保持部に保持されている遊技球に当接することにより、一方の保持部に突出し、かつ、他方の保持部に保持されている遊技球の個数の増減に応じて一方の保持部への突出量を増減することにより、一方の保持部に保持可能な遊技球の個数を増減させることができる。
従って、保持部が1つしかない回転体を備えた従来のパチンコ機では味わうことのできない変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
例えば、他方の保持部に保持されている遊技球が1個から2個に増加したときに、一方の保持部に保持可能な遊技球の数が1個から0個に減少させることができる。
従って、常時、保持部に遊技球を保持可能な状態を回避することができるため、回転体における入賞を意図的に狙うような遊技が行われ難くすることができる。また、排出口への排出間隔が常時短いという状態を回避することもできる。
また、例えば、前述した権利物と呼ばれるパチンコ機では、大入賞口の開口中に、保持部に保持されている遊技球が排出口(第3種始動口)から排出されると、大入賞口が閉口し、次のラウンドが開始されるという特色を有するため、回転体の1回転に要する時間が略大入賞口の開口時間に合わせて設定されている場合は、各保持部にそれぞれ遊技球が保持された状態になると、保持部に保持されている遊技球が排出口から排出され、大入賞口の開口時間が終了する前に大入賞口が閉口する事態が起こり得る。また、1つの保持部に複数の遊技球が保持された場合は、大入賞口の開閉が連続して起き、ラウンドが進んでしまうといった事態も起こり得る。
そこで、遊技者は、大当り遊技が開始されると、大入賞口の開口時間が終了する前に、あるいは、大入賞口に規定数の遊技球が入賞する前に、保持部に保持されている遊技球が排出口から排出されないように留意しながら遊技球を発射する必要に迫られるため、非常にスリルのある遊技を楽しむことができる。
さらに、他方の保持部に保持されている遊技球が2個未満のときは、一方の保持部が遊技球を保持可能な状態となるようにすることができる。
従って、例えば、大入賞口への入賞が効率良く行われ、大入賞口の開口時間の半分が終了する前に、大入賞口への入賞数が規定の入賞数に達するような場合は、積極的に保持部を狙って遊技球を発射し、各保持部に遊技球が1個ずつ保持されるようにすることにより、ラウンドの進行を早めることができる。
(請求項2に係る発明の効果)
受入個数調整部材は、一方の保持部が開口部と連通する位置に回転したときには、自重により下降し、一方の保持部に突出していた一端の突出量が減少し、かつ、他方の保持部が開口部と連通する位置に回転したときには、自重により下降し、他方の保持部に突出していた他端の突出量が減少するように構成されているため、受入個数調整部材を移動させるための複雑な機械的構造やアクチュエータなどが不要なので、そのような機械的要素がない分、回転体の故障率を低減させることができる。
(請求項3に係る発明の効果)
排出口は、遊技盤の回転体の裏面であって、1組の保持部の少なくとも一方の保持部に保持されている遊技球が運ばれる経路上に、その保持部と連通可能に開口形成されているため、保持部に保持されている遊技球を、排出口から遊技盤の回転体の裏面へ排出することができる。
(請求項4に係る発明の効果)
排出口は、1組の保持部の少なくとも一方と連通可能にカバーに開口形成されているため、保持部に保持されている遊技球を、カバーを介して遊技領域へ排出することができる。
(請求項5に係る発明の効果)
排出口は、1組の保持部のうち、複数の遊技球を保持している保持部において時間的に後から保持された遊技球のみを排出する箇所に開口形成されているため、意図せず偶然に保持部に保持されたような遊技球でも1個のみでは排出口から排出されないようにすることができる。
また、保持部に保持されている遊技球を、保持部に保持された時間に関係なく排出口から排出する構造の回転体では味わうことのできない新鮮味のある遊技を楽しむことができる。
さらに、排出口から排出される遊技球を生み出すためには、所定の保持部に対して複数の遊技球が一度に連続して保持されるように遊技球を工夫して発射する必要があるため、遊技者の遊技球の発射技術を反映させることができるので、遊技に参加している意識が高まり、非常に面白い遊技を楽しむことができる。
(請求項6に係る発明の効果)
1組の保持部の少なくとも一方には、時間的に先に保持されている遊技球が排出口へ排出されることを阻止する部材が備えられているため、時間的に後から保持された遊技球のみを排出口から排出し、時間的に先に保持されている遊技球が排出口から排出されないように制限することができる。
従って、保持部に保持されている総ての遊技球が一度に排出口から排出される構造の回転体では味わうことのできない新鮮味のある遊技を楽しむことができる。また、保持されている遊技球が排出口から排出されることに対する期待を持つ期間を長くすることができる。
(請求項7に係る発明の効果)
排出口から遊技盤の裏面へ排出された遊技球を遊技盤の遊技領域へ戻すための戻し口が開口形成されているため、遊技盤の裏面へ排出された遊技球が再度遊技領域へ戻るという、従来にはない新鮮味があり、かつ、意外性のある遊技を楽しむことができる。
(請求項8に係る発明の効果)
排出口から遊技球が排出されたことを条件として入賞口を開口する入賞装置を備えている。つまり、遊技球が保持部に保持されることが、入賞口が開口する条件となるため、遊技者は、遊技球が保持部に受入れられて保持されるかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
(請求項9に係る発明の効果)
排出口から排出された遊技球が入賞可能な入賞口を開口する入賞装置を備えている。つまり、保持部に保持された遊技球は、排出口から排出され、入賞口に入賞可能であるため、遊技者は、遊技球が保持部に受入れられて保持されるかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
(請求項10に係る発明の効果)
排出口から遊技盤の裏面へ排出された遊技球を遊技盤の遊技領域へ戻すための戻し口から戻された遊技球が入賞可能な入賞口を開口する入賞装置を備えている。つまり、保持部に保持された遊技球は、排出口から遊技盤の裏面へ排出され、戻し口から遊技領域に戻り、入賞口に入賞可能であるため、遊技者は、遊技球が保持部に受入れられて保持されるかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
(請求項11に係る発明の効果)
排出口から排出された遊技球を受入れ可能な始動口と、この始動口に遊技球が受入れられた場合に当りか否かを判定する判定手段とを備えている。つまり、保持部に保持された遊技球は、排出口から排出され、始動口に受入れられると、当りか否かが判定されるため、遊技者は、遊技球が保持部に受入れられて保持されるかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
(請求項12に係る発明の効果)
排出口が複数開口形成されており、始動口が各排出口に対応してそれぞれ備えられているため、1つの排出口と、それに対応する始動口が1つのみ設けられている構成よりも変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
(請求項13に係る発明の効果)
判定手段が当りと判定する確率が各始動口毎に異なるように設定されているため、その確率が各始動口に対して一律に設定されている構成よりも変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
また、どの始動口が、当りと判定される確率が高いのか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
(請求項14に係る発明の効果)
一方の保持部または他方の保持部に保持されている遊技球が第1の排出口から排出されたことが、所定数ラウンドを実行可能な大当り遊技において大入賞口が開口する条件に設定されているため、遊技者は、遊技球が一方の保持部または他方の保持部に保持されるまで遊技球の発射を継続するため、パチンコ機の稼働率を高めることができる。
しかも、遊技者は、いつ遊技球が一方の保持部または他方の保持部に保持されるかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
また、ラウンドが実行されているときに一方の保持部または他方の保持部に保持されている遊技球が第2の排出口から排出されたことが、大入賞口が閉口する条件に設定されているため、遊技者は、遊技球が第2の排出口から排出されてしまわないか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
(請求項15に係る発明の効果)
一方の保持部または他方の保持部に保持されている遊技球が排出口から排出されたことが、大入賞口が開口するための条件に設定されているため、遊技者は、遊技球が一方の保持部または他方の保持部に保持されるまで遊技球の発射を継続するため、パチンコ機の稼働率を高めることができる。
しかも、遊技者は、いつ遊技球が一方の保持部または他方の保持部に保持されるかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
また、戻し口から戻された遊技球が大入賞口の内部の特定領域を通過したことが、大入賞口の開閉が継続して行われるための条件に設定されているため、遊技者は、遊技球が一方の保持部または他方の保持部に保持されるまで遊技球の発射を継続するため、パチンコ機の稼働率を高めることができる。
しかも、遊技者は、いつ遊技球が一方の保持部または他方の保持部に保持されるかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。また、戻し口から遊技領域に戻った遊技球が大入賞口の内部の特定領域を通過するかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
<第1実施形態>
[全体の主要構成]
まず、この発明の第1実施形態に係るパチンコ機の主要構成について図1を参照して説明する。図1は、そのパチンコ機の外観を正面から見た概略説明図である。
図1に示すように、パチンコ機1には、外殻を構成する前枠2が設けられており、その前枠2にはガラス枠3が開閉可能に取付けられている。ガラス枠3の内側には遊技盤5が設けられており、前枠2の前面右下方には、遊技盤5へ遊技球を発射する発射装置を操作する発射レバー19が回動可能に取付けられている。遊技盤5の下方には、払出された賞球や貸球を収容する上受け皿6が設けられており、上受け皿6の下方には、上受け皿6の収容可能数を超えて流下した賞球を収容する下受け皿7が設けられている。
前枠2の左側面には、プリペイドカードユニット60が接続されており、プリペイドカードユニット60には、プリペイドカードを挿入するカード挿入口61が設けられている。カード挿入口61の内部には、プリペイドカードに記録された情報(残り度数)を読取るとともに、その情報を貸球要求の数に応じて書換え、残り度数を算出する装置が設けられている。上受け皿6の前面には、遊技球の貸出しを行う場合に押す貸出ボタン58と、カード挿入口61に挿入されているプリペイドカードを取出し可能な位置まで返却する(戻す)ために押す返却ボタン59と、プリペイドカードユニット60により読取られたプリペイドカードの残り度数などを表示する度数表示部57とが備えられている。
[遊技盤の主要構成]
次に、遊技盤5の主要構成について図2を参照して説明する。図2は遊技盤5を正面から見た概略説明図である。
遊技盤5の略中央には、センターケース30が備えられている。センターケース30には、複数の普通図柄を変動表示する普通図柄表示装置31が備えられている。普通図柄表示装置31は、横方向に3つの表示領域を有し、各表示領域において複数の普通図柄(例えば0〜6の7種類の普通図柄)からなる図柄列をそれぞれ変動表示(スクロール表示ともいう)する。センターケース30の下方には、普通図柄始動口32が設けられている。遊技盤5に発射された遊技球が普通図柄始動口32に入賞すると普通図柄表示装置31が普通図柄の変動表示を開始する。遊技球が普通図柄始動口32に入賞したときに、当りかハズレかの判定(以下、当り判定という)が行われる。普通図柄表示装置31は、普通図柄の変動を開始してから所定時間経過後に変動を停止し、当り判定の結果が当りであった場合は各表示領域に停止図柄として当り普通図柄を表示し、ハズレであった場合はハズレ普通図柄を表示する。
普通図柄の変動中に遊技球が普通図柄始動口32に入賞したときは、普通図柄の変動開始が保留され、その保留数は、普通図柄表示装置31の上方に設けられた保留数表示装置36によって表示される。この実施形態では、保留数表示装置36は、4個のLEDを備えており、その点灯数により保留数を表示する。つまり、保留数表示装置36は、最大4個の保留数を表示する。普通図柄表示装置31は、普通図柄の変動開始から変動終了までを1回の変動表示とした場合に、保留数と同じ回数の変動表示を行う。なお、図柄の変動方向は、表示領域に対して縦方向または横方向のどちらでもよい。
普通図柄始動口32の下方には、普通図柄表示装置31が停止図柄として当り普通図柄を表示したときに作動する普通電動役物40が設けられている。普通電動役物40は、当り普通図柄が停止表示されたときに開放する開閉部材43を備えている。この実施形態では、開閉部材43は、閉成時に正面から見ると横長の板状に形成されており、開放された開閉部材43の裏面側には、遊技球の入賞領域として一般領域および特別領域が形成されている。この実施形態では、中央に特別領域41が形成されており、その両端に一般領域42がそれぞれ形成されている。
センターケース30の右方には、回転入賞装置10が設けられており、その下方には、第3種特別電動役物(以下、特別電動役物という)70が設けられている。特別電動役物70は大入賞口72を開閉する開閉部材71を備えており、この実施形態では、開閉部材71は、閉成時に正面から見ると横長の板状に形成されている。遊技球が普通電動役物40の特別領域41に入賞すると大当りとなり、大入賞口72を開口させる権利が発生し、遊技球が回転入賞装置10に受入れられ、回転入賞装置10の裏面側に設けられた第3種始動口(図4において符号16aで示す)に入賞すると第1ラウンドが開始され、開閉部材71が開放され、大入賞口72が開口する。
また、遊技盤5には、左入賞口33、右下入賞口34、左下入賞口35、風車4、アウト口8などが設けられている。なお、遊技盤5には、遊技球の流下経路を変化させるための多くの遊技釘(図示せず)が打ち込まれている。
[回転入賞装置10の構造]
次に、回転入賞装置10の構造について図3および図4を参照して説明する。
図3は、回転入賞装置10の斜視図である。図4は、回転入賞装置10の分解斜視図である。図5は、回転体21が回転する様子を前板12を外して示す縦断面説明図である。図5(A)は回転体21の第1の保持部14fの開口部とカバー11の開口部11aとが一致した状態を示す説明図であり、図5(B)は第1の保持部14fに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図5(C)は回転体21が時計回りに(1/2)回転した状態を示す説明図であり、図5(D)は第1の保持部14fが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図5(E)は第1の保持部14fに保持されている遊技球P1が第3種始動口16aに入賞することろを示す説明図であり、図5(F)は遊技球P1が第3種始動口16aに入賞した後の状態を示す説明図である。
図3および図4に示す回転体21の各保持部は、それぞれ遊技球を最大1個保持可能に形成されており、図5に示す回転体21の各保持部は、それぞれ遊技球を最大2個保持可能に形成されている。この実施形態では、図5に示す回転体21を有する回転入賞装置10を使用するが、回転入賞装置10の構成については、図3および図4に示す回転入賞装置10を参照して説明する。図5は、遊技球の保持状態が見えるようにするため、前板12を外した状態を示している。
図3に示すように、回転入賞装置10は、カバー11と、カバー11の内部に回転可能に設けられた回転体21と、カバー11を遊技盤5に取付けるための取付板16と、回転体21を回転させるモータ20とを備える。図4に示すように、カバー11の周面には、上方から流下してきた遊技球を受入れるための開口部11aが形成されている。この実施形態では、カバー11は、後面が開口した円筒形状に形成されており、その周面の上部に開口部11aが形成されている。カバー11の後端には、取付板16の孔16bに嵌め込むための突起部11bが形成されている。この実施形態では、突起部11bは、孔16bと対応する個所に計3個形成されている(図面の都合上、図中では突起部11bが1個所だけ描かれている)。また、カバー11は透明の合成樹脂により形成されており、内部の回転体21が回転する様子を見ることができるようになっている。
回転体21は、前板12と、受入個数調整部材13と、外周部材14a,14bと、後板15とから構成されている。前板12および後板15は、外周部材14a,14bを前後から挟み込んで固定する役割をする。また、前板12および後板15により固定された外周部材14a,14bは、相対向する内面間に空間を形成し、その空間に受入個数調整部材13を移動自在に収容する役割をする。
前板12は、略円板形状に形成されており、その周面には、遊技球を保留するための凹部12a,12bが対称位置に形成されている。図4に示す凹部12a,12bは、それぞれ遊技球を最大1個保持可能な大きさに形成されているが、この実施形態にて使用する回転体21の凹部12a,12bは、図5に示すように、それぞれ2個の遊技球を回転中心方向に向けて重ねて保持可能な大きさに形成されている。また、 凹部12a,12bは、上方を向いているときに、保留されている2個の遊技球のうち、後から保持された遊技球P2の頭部がカバー11の内周面に当接しない大きさに形成されている(図5(B)参照)。この実施形態では、凹部12a,12bは、それぞれ正面から見てU字形状に形成されている。
前板12の中心には、モータ20の回転シャフト20aを挿通するための挿通孔12dが前後方向に貫通形成されている。前板12の後面には、外周部材14a,14bの前面に形成された孔14eに嵌め込むための突起部12cが形成されている。この実施形態では、突起部12cは、孔14eと対応する個所に計4個形成されている(図面の都合上、図中では突起部12cが3個だけ描かれている)。また、前板12は、カバー11の内側と接触しないように回転するために、カバー11の内径よりも小さい直径に形成されている。
後板15は、前板12と同じ形状に形成されており、前板12とは前後が逆向きに配置されている。後板15には、前板12の凹部12a,12bと同じ位置に凹部15a,15bが形成されている。また、後板15の中心には、モータ20の回転シャフト20aを挿通するための挿通孔15dが前後方向に貫通形成されている。また、後板15の前面には、外周部材14a,14bの後面に形成された孔(孔14eと対応する位置に形成されており、図面では見えない)に嵌め込むための突起部15cが形成されている。この実施形態では、突起部15cは、図示しない孔と対応する個所に計4個形成されている。
外周部材14aは、円柱を中心軸と平行に1/3に切断した場合の曲面を有する側の形状に近い形状に形成されている。また、外周部材14aは、曲面を外側に向けて配置されており、内面の中央には平面部14cが形成されている。また、平面部14cの両端部から各先端にかけての部分は、前板12の凹部12a,12bおよび後板15の凹部15a,15bの内周側面と一致する形状に形成されている。外周部材14bは、外周部材14aと同じ形状に形成されており、外周部材14aとは左右が逆向きに配置されている。外周部材14a,14bの前面の各孔14eに前板12の対応する突起部12cをそれぞれ嵌め込み、後面の図示しない各孔に後板15の対応する突起部15cをそれぞれ嵌め込むと、外周部材14a,14bの各平面部14c,14c間には、受入個数調整部材13を収容するための空間14dが形成される。
受入個数調整部材13は、縦断面が長円形状に形成されており、その内部には、モータ20の回転シャフト20aを挿通するための長孔13aが前後方向に貫通形成されている。長孔13aは、回転シャフト20aの外径よりも大きく形成されており、図5に示すように、回転シャフト20aは、長孔13aの内部を相対的に移動可能になっている。受入個数調整部材13は、外側の平面部13bを外周部材14a,14bの平面部14cとそれぞれ対向させて収容されている。受入個数調整部材13の外側の平面部間の幅は、空間14dの間隔よりも少し小さく形成されており、受入個数調整部材13が空間14d内を長手方向に滑らかに移動できるようになっている。
外周部材14a,14bと、これらを前後から固定する前板12および後板15と、空間14dに収容された受入個数調整部材13とで回転体21が構成されており、前板12の凹部12aと、空間14dの上方に形成された空間と、後板15の凹部15aとで形成される空間により第1の保持部14fが形成されている。また、前板12の凹部12bと、空間14dの下方に形成された空間と、後板15の凹部15bとで形成される空間により第2の保持部14gが形成されている。
取付板16は、略円板形状に形成されており、カバー11の突起部11bを嵌め込むための孔16bが前後方向に貫通形成されている。また、取付板16の中心には、モータ20の回転シャフト20aを挿通するための挿通孔16dが前後方向に貫通形成されている。さらに、取付板16には、前方から見て挿通孔16dに対して時計の10時方向の位置には、回転体21により運ばれた遊技球を後方へ排出するための第3種始動口16aが前後方向に貫通形成されている。この実施形態にて使用する回転入賞装置10では、第3種始動口16aは、7時30分の方向に形成されている(図5)。
さらに、取付板16の前面の周囲には、取付板16を遊技盤5に取付けるためのネジを挿通するためのネジ挿通孔16cが前後方向に貫通形成されている。この実施形態では、4個のネジ挿通孔16cが形成されている。
モータ20の回転シャフト20aは、取付板16、後板15、受入個数調整部材13および前板12からなる回転体21に挿通する長さに形成されている。また、回転シャフト20aの一部は、断面が非円形に形成されており、前板12の挿通孔12dおよび後板15の挿通孔15dは、それぞれ上記回転シャフト20aの一部の外形と合致する形状に形成されている。つまり、回転シャフト20aの回転時に回転体21が空転しないようになっている。また、モータ20の後部周面には、モータ20を遊技盤5の裏面側の所定個所に固定するための固定部材20bが設けられており、固定部材20bには、ネジを挿通するネジ挿通孔20cが前後方向に貫通形成されている(実際には図示されている固定部材20bとは反対側に固定部材20bがもう1つ設けられており、同様にその固定部材20bにはネジ挿通孔20cが前後方向に貫通形成されている)。
モータ20は遊技盤5の裏面側に取付けられており、回転シャフト20aが遊技盤5の裏面から表面に挿通され、それに回転体21が挿通固定され、その回転体21を覆うようにしてカバー11が取付板16に取付けられている。
[回転入賞装置10の動作]
次に、回転入賞装置10の動作を説明する。回転体21は、モータ20の駆動により常時一定速度(例えば、10秒で1回転)で右回転(時計回り)している。今、図5(A)に示すように、回転体21の第1の保持部14fの開口部と、カバー11の開口部11aとが一致した状態になると、開口部11aを介して第1の保持部14fに遊技球を最大2個受入れて保持可能になる。この状態では、空間14dに収容された受入個数調整部材13は、その自重により下がっており、長孔13aに挿通された回転シャフト20aにぶら下がっている状態となる。つまり、第2の保持部14gを塞いだ状態となる。また、この状態では、受入個数調整部材13の他端13eと、カバー11の内周面との間には隙間が形成され、他端13eがカバー11の内周面に接触しないようになっている。
ここで、図5(B)に示すように、カバー11の開口部11aから第1の保持部14fに2個の遊技球P1,P2が連続して受入れられて保持されたとする。これら保持された2個の遊技球P1,P2は、回転体21の回転に伴って時計回りに運ばれ、回転体21が図5(B)に示す状態から(1/2)回転すると、図5(C)に示すように、第1の保持部14fが真下(時計の6時の位置)に到達し、第1の保持部14fと回転中心を挟んで反対側に設けられた第2の保持部14gは真上(時計の12時の位置)に到達する。このとき、受入個数調整部材13の一端13dは、第1の保持部14fに先に保持された遊技球P1の頭部に当接し、下降が阻止され、他端13eが第2の保持部14gの内部上方まで突出するため、第2の保持部14gは、遊技球を受入れ不可能な状態になる。
そして、さらに回転体21が時計回りに回転し、図5(D)に示すように、第1の保持部14fが第3種始動口16aと連通すると、第1の保持部14fに後から保持された遊技球P2が第3種始動口16aに入賞する。続いて、図5(E)に示すように、第1の保持部14fに先に保持されていた遊技球P1が第3種始動口16aに入賞する。続いて、図5(F)に示すように、遊技球P1に当接していた受入個数調整部材13の一端13dは、遊技球P1,P2がなくなるため、第3種始動口16aの方向へ移動し、第1の保持部14fを塞ぐ状態になる。
以上のように、回転体21には、180度対称の位置に2つの保持部が備えられているため、回転体21が(1/2)回転する毎に遊技球を受入れて保持する機会が巡ってくる。また、一方の保持部に遊技球が2個保持されると、他方の保持部は遊技球を受入れ不可能な状態になる。さらに、一方の保持部に遊技球が1個のみ保持された場合は、受入個数調整部材13は、他方の保持部の略中間の深さまで突出するため、他方の保持部は遊技球を1個のみ受入れ可能な状態になる。
[パチンコ機1の電気的構成]
次に、パチンコ機1の主な電気的構成についてそれをブロックで示す図6を参照して説明する。
パチンコ機1には、主制御基板100が設けられており、その主制御基板100には、マイクロプロセッサ110が搭載されている。マイクロプロセッサ110は、メインCPU112と、ROM114と、RAM116とを備える。メインCPU112は、特別領域スイッチ(SW)41aまたは第3種始動口スイッチ(SW)16eがオンしたか否かの判定、普通図柄の当りかハズレかの判定、普通電動役物ソレノイド(SL)44の制御、大入賞口ソレノイド(SL)74の制御、モータ20の制御、入賞の検出、入賞数の計数などを実行する。
ROM114には、メインCPU112が各種制御、判定および検出などを実行するための各種制御プログラム、制御プログラム実行時に参照する各種テーブルなどが記録されている。RAM116は、保留数や入賞数などを記憶する記憶領域と、メインCPU112の処理結果などの遊技中に発生する各種データおよびROM114から読出された制御プログラムなどを一時的に格納する記憶領域と、電源遮断時に停電直前の遊技状態を示すデータなどをバックアップして記憶するバックアップ領域とを備える。
主制御基板100には、次に記載するものが電気的に接続されている。特別領域スイッチ(SW)41a、第3種始動口スイッチ(SW)16e、普通図柄表示装置31を制御する図柄制御基板38、遊技中にスピーカ(図示せず)から出力される効果音などを制御する音声制御基板67、保留数表示装置36や装飾用LEDやランプ類などの点灯・点滅を制御するランプ制御基板300、電源基板64、賞球および貸球の払出しなどを制御する払出制御基板200、当りの発生や賞球払出数などに関する遊技盤情報をパチンコホールの管理室などに設けられたホールコンピュータへ送信するための遊技枠情報端子基板52、盤面中継基板51、遊技枠中継基板53である。
払出制御基板200には、主制御基板100から送信されてくる賞球コマンド、プリペイドカードユニット60からCR接続基板56を介して送信されてくる貸球要求信号などを受信するマイクロプロセッサ210が搭載されており、マイクロプロセッサ210には、賞球および貸球の払出しなどの制御を実行するサブCPU212と、このサブCPU212が賞球および貸球の払出しなどの制御を実行するための各種制御プログラムが記録されたROM214と、払出すべき賞球または貸球の総数やサブCPU212が各種制御プログラムを実行する際にROM214から読出された制御プログラムなどを一時的に格納するRAM216とが搭載されている。また、RAM216は、電源遮断時に、入賞数や未払いの賞球総数などを示すデータをバックアップして記憶するバックアップ領域を備える。
また、払出制御基板200には、電源基板64、発射モータ19cを駆動するための発射モータ駆動基板19a、遊技枠情報端子基板52および払出中継基板55が電気的に接続されている。発射モータ駆動基板19aには、発射モータ19c、発射モータ駆動基板19aから発射モータ19cへ駆動信号を出力させるための発射スイッチ(SW)19bが電気的に接続されている。
遊技枠中継基板53には、下受け皿7が遊技球で満杯になったことを検出する下皿満杯検出スイッチ(SW)65、球切れを検出する球切れ検出スイッチ(SW)66およびセンサ中継基板54が電気的に接続されている。センサ中継基板54は、払出装置62に備えられた払出球を検出する前部払出センサ62a、後部払出センサ62bおよび払出中継基板55と電気的に接続されている。払出中継基板55には、遊技球の払出しを行う部材を駆動する払出モータ62cが電気的に接続されている。
盤面中継基板51には、普通電動役物ソレノイド(SL)44、普通図柄始動口32を通過した遊技球を検出する普通図柄始動口スイッチ(SW)32a、一般領域42または特別領域41に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ(SW)72a、大入賞口72に入賞した遊技球を検出する大入賞口スイッチ(SW)73、左入賞口33に入賞した遊技球を検出する左入賞口スイッチ(SW)33a、右下入賞口34に入賞した遊技球を検出する右下入賞口スイッチ(SW)34a、左下入賞口35に入賞した遊技球を検出する左下入賞口スイッチ(SW)35aおよび大入賞口中継基板50が電気的に接続されている。
大入賞口中継基板50には、モータ20と、開閉部材71を開閉する駆動源である大入賞口ソレノイド(SL)74とが電気的に接続されている。電源基板64は、CR接続基板56と電気的に接続されており、CR接続基板56には、度数表示部57(図1)に残り度数を表示するための回路が搭載された度数表示基板57aと、プリペイドカードユニット60とが電気的に接続されている。度数表示基板57aには、貸出ボタン58と、返却ボタン59と、貸出ボタンランプ58aとが電気的に接続されている。
電源基板64は、AC24V(50Hz/60Hz)の主電源63から電源の供給を受け、各基板および装置へ動作電源を供給する。図示しないが、電源基板64には、パチンコ機1の電源のON・OFFを行う電源スイッチ(SW)と、RAM116,216のバックアップ領域に記憶されているデータをクリアするためのRAMクリアスイッチとが設けられている。
[主な遊技の流れ]
次に、主な遊技の流れを説明する。遊技盤5へ発射された遊技球が普通図柄始動口32(図2)に入賞し、普通図柄始動口スイッチ32a(図6)により検出されると、普通図柄表示装置31(図2)が横方向に配列された3つの表示領域にて複数の普通図柄をそれぞれ変動表示する。また、メインCPU112(図6)は、遊技球が普通図柄始動口スイッチ32aにより検出されたときに当りかハズレかを判定する。そして、普通図柄表示装置31は、普通図柄の変動開始から所定時間経過すると、メインCPU112の判定結果に対応する普通図柄を停止図柄として各表示領域に表示する。ここで、当り普通図柄が表示されると、普通電動役物ソレノイド44(図6)が駆動され、開閉部材43(図2)が開放される。そして、遊技球が特別領域41(図2)に入賞し、特別領域スイッチ41a(図6)により検出されると、大入賞口72(図2)を開口させる権利が発生する。そして、遊技者は、遊技球を遊技盤の右側へ発射する、いわゆる右打ちを行う。このとき、遊技球がカバー11の開口部11a(図3)に受入れられ、回転体21の周面上に停留した状態になると、回転体21には第1の保持部14fおよび第2の保持部14g(図3)の2つの保持部が180度対称の位置に設けられているため、回転体21が少なくとも(1/2)回転すれば、停留していた遊技球をいずれかの保持部に受入れて保持させることができる。このため、遊技者は、遊技球が保持部に受入れられるまでに時間がかかっていた従来のように苛立つこともない。
そして、遊技球が回転体21の第1の保持部14fまたは第2の保持部14gに受入れられ、回転する回転体21によって運ばれる。そして、保持部に保持されていた遊技球が第3種始動口16a(図5)から排出され、第3種始動口スイッチ16e(図6)によって検出されると大入賞口ソレノイド74(図6)が駆動され、大入賞口72(図2)が開口し、大当り遊技が開始する。なお、回転体21が1回転に要する時間は、大入賞口72に規定数の遊技球が入賞するために十分な時間(例えば10秒)に設定されている。
そして、大入賞口72の開口から所定時間経過すると、あるいは、大入賞口72へ所定個数入賞すると、大入賞口ソレノイド74が駆動停止され、大入賞口72が閉口する。続いて、遊技球が第3種始動口スイッチ16eによって検出されると再度大入賞口72が開口する。このように、大入賞口72の開口から閉口まで(例えば、大入賞口72の開口時間は10秒)を1ラウンドとして所定数のラウンドを実行可能であり、所定数のラウンドが実行されると大当り遊技が終了する。また、大当り遊技中に停止図柄として当り普通図柄が表示され、特別領域41に入賞した場合も大当り遊技が終了となる。
[第1実施形態の効果]
(1)以上のように、上述の第1実施形態のパチンコ機1を使用すれば、回転体21は、遊技球を受入れて保持可能な1組の保持部14f,14gを回転中心を挟んで設けているため、回転体21が1回転する間に、遊技球が保持部14f,14gに保持される機会が2回存在するので、保持部が1つしかない回転体を備えた従来のパチンコ機にはない新鮮味を感じながら遊技を楽しむことができる。
(2)また、受入個数調整部材13の一端は、他端が他方の保持部に保持されている遊技球に当接することにより、一方の保持部に突出し、かつ、他方の保持部に保持されている遊技球の個数の増減に応じて一方の保持部への突出量を増減することにより、一方の保持部に保持可能な遊技球の個数を増減させることができる。
従って、保持部が1つしかない回転体を備えた従来のパチンコ機では味わうことのできない変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
(3)さらに、一方の保持部に遊技球が2個保持された場合は、他方の保持部には遊技球を保持不可能となるため、常時、保持部に遊技球を保持可能な状態を回避することができるので、回転体における入賞を意図的に狙うような遊技が行われ難くすることができる。
(4)遊技者は、大当り遊技が開始されると、大入賞口72の開口時間が終了する前に、あるいは、大入賞口72に規定数の遊技球が入賞する前に、保持部に保持されている遊技球が第3種始動口16aに入賞しないように留意しながら遊技球を発射する必要に迫られるため、非常にスリルのある遊技を楽しむことができる。
(5)他方の保持部に保持されている遊技球が2個未満のときは、一方の保持部が遊技球を保持可能な状態となるようにすることができる。
従って、大入賞口72への入賞が効率良く行われ、大入賞口72の開口時間の半分が終了する前に、大入賞口72への入賞数が規定の入賞数に達するような場合は、積極的に保持部を狙って遊技球を発射し、各保持部に遊技球が1個ずつ保持されるようにすることにより、ラウンドの進行を早めることができる。
(6)受入個数調整部材13は、一方の保持部がカバー11の開口部11aと連通する位置に回転したときには、自重により下降し、一方の保持部に突出していた一端の突出量が減少し、かつ、他方の保持部が開口部11aと連通する位置に回転したときには、自重により下降し、他方の保持部に突出していた他端の突出量が減少するように構成されているため、受入個数調整部材を移動させるための複雑な機械的構造やアクチュエータなどが不要なので、そのような機械的要素がない分、回転体21の故障率を低減させることができる。
(7)第3種始動口16aは、遊技盤5の回転体21の裏面であって、少なくとも一方の保持部に保持されている遊技球が運ばれる経路上に、その保持部と連通可能に開口形成されているため、保持部に保持されている遊技球を第3種始動口16aに入賞させることができる。
(8)保持部に保持されている遊技球が第3種始動口16aに入賞したことを条件として大入賞口72を開口する特別電動役物70を備えているため、遊技者は、遊技球が保持部に受入れられて保持されるかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
<第2実施形態>
次に、この発明の第2実施形態について図7および図8を参照して説明する。
この実施形態のパチンコ機は、一方の保持部に遊技球が2個保持されている場合と、各保持部に遊技球が1個ずつ保持されている場合にのみ、遊技球が第3種始動口16aに入賞可能になることを特徴とする。
図7(A)は、第1の保持部14fがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図7(B)は第1の保持部14fに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図7(C)は第1の保持部14fが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図7(D)は回転体が(1/2)回転した状態を示す説明図であり、図7(E)は第1の保持部14fに最初に保持されていた1個目の遊技球P1が排出口11cから排出された状態を示す説明図である。
図8(A)は第1の保持部14fに遊技球が1個保持されている状態を示す説明図であり、図8(B)は第1の保持部14fおよび第2の保持部14gにそれぞれ遊技球が1個ずつ保持された状態を示す説明図であり、図8(C)は第2の保持部14gが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図8(D)は第1の保持部14fに最初に保持されていた1個目の遊技球P1が排出口11cから排出された状態を示す説明図である。
なお、この実施形態のパチンコ機は、カバーの構造および第3種始動口の形成位置以外は、第1実施形態のパチンコ機と同一の構成および機能であるため、その同一部分の説明を簡略化または省略し、その同一の構成については同一の符号を用いて説明する。
回転体21およびカバー11を備えた回転入賞装置は、特別電動役物70(図2)の上方に備えられている。図7に示すように、第3種始動口16aは、回転体21の裏面の遊技盤5であって、回転体21の回転中心から見て右斜め上(時計の1時30分の位置)に開口形成されている。また、その形成位置は、一方の保持部に2個の遊技球が保持されている場合に後から保持された2個目の遊技球P2の移動経路(回転軌跡)上であり、各保持部にそれぞれ1個の遊技球が保持されている場合に後から保持された遊技球の移動経路(回転軌跡)上でもある。
また、回転体21の回転中心から見てカバー11の周面の左斜め下(時計の7時30分の位置)には、第1の保持部14fまたは第2の保持部14gに保持されている遊技球を排出するための排出口11cが開口形成されている。
図7(A)に示すように、第1の保持部14fが真上(時計の12時の位置)に到達し、カバー11の開口部11aと連通する状態になると、開口部11aを介して遊技球を連続2個受入れて保持可能な状態になる。そして、図7(B)に示すように、開口部11aを介して2個の遊技球P1,P2が第1の保持部14fに受入れられて保持されると、それら2個の遊技球P1,P2は、回転体21の回転に伴って時計回りに運ばれる。
そして、図7(C)に示すように、回転体21が図7(B)に示す状態から(1/8)回転すると、第1の保持部14fが右斜め上(時計の1時30分の位置)に到達し、第1の保持部14fと第3種始動口16aとが連通する。すると、第1の保持部14fに後から保持された2個目の遊技球P2のみが第3種始動口16aから遊技盤5の裏面側へ排出される。
そして、第3種始動口16aから排出されなかった遊技球P1は第1の保持部14fに保持された状態で運ばれ、回転体21が図7(B)に示す状態から(1/2)回転すると、図7(D)に示すように、受入個数調整部材13の一端13dが、遊技球P1の頭部によって支持され、他端13eが第2の保持部14gの中程まで突出した状態になり、第2の保持部14gは遊技球1個を受入れ可能となる。
そして、さらに回転体21が回転し、図7(E)に示すように、第1の保持部14fとカバー11の排出口11cとが連通すると、第1の保持部14fに保持されていた遊技球P1が第1の保持部14fから転動し、排出口11cから遊技領域へ排出される。この排出された遊技球P1は、特別電動役物70が大入賞口72を開口している場合は、その大入賞口72に入賞する可能性を有する。
以上のように、一方の保持部に遊技球が一度に2個保持された場合に、後から保持された2個目の遊技球が第3種始動口16aから遊技盤5の裏面側へ排出される。
また、図8(A)に示すように、第1の保持部14fに遊技球P1が1個のみ保持され、回転体21が(1/2)回転したときに、図8(B)に示すように、第2の保持部14gに遊技球P2が1個のみ保持された場合は、図8(C)に示すように、第2の保持部14gに保持されていた遊技球P2が第3種始動口16aから遊技盤5の裏面側へ排出される。また、図8(D)に示すように、第1の保持部14fに保持されていた遊技球P1は、カバー11の排出口11cから遊技領域へ排出される。
つまり、各保持部に遊技球が1個ずつ保持された場合は、後から保持された遊技球のみが第3種始動口16aから遊技盤5の裏面側へ排出される。
[第2実施形態の効果]
(1)以上のように、第2実施形態のパチンコ機を使用すれば、第3種始動口16aは、2個の遊技球を保持している保持部において時間的に後から保持された遊技球のみを排出する箇所に開口形成されているため、意図せず偶然に保持部に保持されたような遊技球でも全体で1個のみでは第3種始動口16aから排出されないようにすることができる。
(2)また、各保持部の全体で1個のみ保持された遊技球をカバー11の排出口11cから排出することができる。
(3)さらに、保持部に保持されている遊技球を、保持部に保持された時間に関係なく第3種始動口から排出する構造の回転体では味わうことのできない新鮮味のある遊技を楽しむことができる。
(4)第3種始動口16aから排出される遊技球を生み出すためには、所定の保持部に対して2個の遊技球が連続して保持されるように、あるいは、各保持部に遊技球が1個ずつ保持されるように遊技球を工夫して発射する必要があるため、遊技者の遊技球発射技術を反映させることができるので、遊技に参加している意識が高まり、非常に面白い遊技を楽しむことができる。
(5)カバー11の排出口11cから遊技領域へ排出された遊技球が入賞可能な大入賞口72を開口する特別電動役物70を備えているため、大当りが発生し、特別電動役物70が大入賞口72を開閉する遊技状態になっているとき、遊技者は、遊技球が保持部に受入れられて保持されるかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
(6)カバー11に排出口11cが形成されていることと、第3種始動口16aの形成位置が異なること以外は、第1実施形態のパチンコ機と同一の構成であるため、第1実施形態の効果(1)、(2)、(4)、(6)、(7)および(8)と同一の効果を奏することができる。
<第3実施形態>
次に、この発明の第3実施形態について図9を参照して説明する。
この実施形態のパチンコ機は、大入賞口が開口する契機となる第3種始動口と、大入賞口が閉口する契機となる排出口とを備えたことを特徴とする。
図9(A)は第1の保持部14fがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図9(B)は第1の保持部14fに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図9(C)は第1の保持部14fが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図9(D)は第1の保持部14fが排出口16fと連通した状態を示す説明図である。
なお、この実施形態のパチンコ機は、大入賞口72が閉口する契機となる排出口16fが形成されていることと、第3種始動口16aの形成位置が異なること以外は、第1実施形態のパチンコ機と同一の構成および機能であるため、その同一部分の説明を簡略化または省略し、その同一の構成については同一の符号を用いて説明する。
第3種始動口16aは、第2実施形態と同じように、回転体21の裏面の遊技盤5であって、回転体21の回転中心から見て右斜め上(時計の1時30分の位置)に開口形成されている。また、その形成位置は、一方の保持部に2個の遊技球が保持されている場合に後から保持された2個目の遊技球P2の移動経路(回転軌跡)上であり、各保持部にそれぞれ1個の遊技球が保持されている場合に後から保持された遊技球の移動経路(回転軌跡)上でもある。
また、大入賞口72が閉口する契機となる排出口16fが、回転体21の裏面の遊技盤5であって、回転中心から見て斜め左上(時計の10時30分の位置)に開口形成されている。また、その形成位置は、一方の保持部に2個の遊技球が保持されている場合に最初に保持された1個目の遊技球P1の移動経路(回転軌跡)上であり、各保持部にそれぞれ1個の遊技球が保持されている場合に最初に保持された遊技球の移動経路(回転軌跡)上でもある。
図9(A)に示すように、第1の保持部14fが真上(時計の12時の位置)に到達し、カバー11の開口部11aと連通する状態になると、開口部11aを介して遊技球を連続2個受入れて保持可能な状態になる。そして、図9(B)に示すように、開口部11aを介して2個の遊技球P1,P2が第1の保持部14fに受入れられて保持されると、それら2個の遊技球P1,P2は、回転体21の回転に伴って時計回りに運ばれる。
そして、図9(C)に示すように、回転体21が図9(B)に示す状態から(1/8)回転すると、第1の保持部14fが右斜め上(時計の1時30分の位置)に到達し、第1の保持部14fと第3種始動口16aとが連通する。すると、第1の保持部14fに後から保持された2個目の遊技球P2のみが第3種始動口16aから遊技盤5の裏面側へ排出される。このとき、大当り遊技開始の権利が発生している場合は、大入賞口72が開口し、大当り遊技の第1ラウンドが開始される。
そして、第3種始動口16aから排出されなかった遊技球P1は第1の保持部14fに保持された状態で運ばれ、回転体21が図9(B)に示す状態から(7/8)回転すると、図9(D)に示すように、第1の保持部14fが左斜め上(時計の10時30分の位置)に到達し、第1の保持部14fと排出口16fとが連通する。すると、第1の保持部14fに最初に保持された1個目の遊技球P1が排出口16fから遊技盤5の裏面側へ排出される。この排出された遊技球P1は、図示しない検出スイッチによって検出されるが、特別電動役物70が大入賞口72を開口しているときに検出されると、大入賞口72が閉口する。
また、各保持部にそれぞれ遊技球が1個ずつ保持された場合は、第2実施形態において図8(C)に示したように、後から保持された遊技球P2が第3種始動口16aから排出される。また、先に保持された遊技球P1は排出口16fから排出される。
以上のように、遊技球を第3種始動口16aに入賞させるためには、一方の保持部に遊技球を2個保持させるか、各保持部にそれぞれ遊技球を1個ずつ保持させる必要がある。また、保持された遊技球が排出口16fから排出されると、大入賞口72が閉口する。
[第3実施形態の効果]
(1)以上のように、第3実施形態のパチンコ機を使用すれば、いずれかの保持部に保持されている遊技球が第3種始動口16aから排出されたことが、所定数ラウンドを実行可能な大当り遊技の第1ラウンドが開始する条件に設定されているため、遊技者は、遊技球がいずれかの保持部に保持されるまで遊技球の発射を継続するため、パチンコ機の稼働率を高めることができる。
しかも、遊技者は、いつ遊技球がいずれかの保持部に保持されるかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
また、ラウンドが実行されているときに、いずれかの保持部に保持されている遊技球が排出口16fから排出されたことが、実行されているラウンドが途中で終了する条件に設定されているため、遊技者は、遊技球が排出口16fから排出されてしまわないか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
(2)また、いずれかの保持部に遊技球が2個保持され、あるいは、各保持部にそれぞれ遊技球が1個ずつ保持されなければ、遊技球を第3種始動口16aに入賞させることができないため、遊技者は、従来のパチンコ機では味わうことのできない新鮮味のある遊技を楽しむことができる。
(3)さらに、いずれかの保持部に遊技球が2個保持された場合と、各保持部にそれぞれ1個ずつ保持された場合とで、大入賞口の開口時間が異なるため、同じラウンド数を実行するとしても遊技に大きな変化が生まれる可能性があるので、遊技に参加している意識が高まり、非常に面白い遊技を楽しむことができる。
また、第3種パチンコ機における大入賞口の閉口契機(ラウンド終了契機)を、これまでの一定の時間ではなく、大入賞口開口(ラウンド開始)のために発射した遊技球と同じものとすることで、新たな遊技性を問うことができる。
(4)さらに、遊技球を第3種始動口16aに入賞させるためには、いずれかの保持部に2個の遊技球が連続して保持されるか、あるいは、各保持部にそれぞれ遊技球が1個ずつ保持されるように遊技球を工夫して発射する必要があるため、遊技者の遊技球の発射技術を反映させることができるので、遊技に参加している意識が高まり、非常に面白い遊技を楽しむことができる。
(5)大入賞口閉口契機となる排出口16fが形成されていることと、第3種始動口の形成位置が異なること以外は、第1実施形態のパチンコ機1と同一の構成であるため、第1実施形態の効果(1)、(6)、(7)および(8)と同一の効果を奏することができる。
(6)大入賞口閉口契機となる排出口16fが形成されていることと、第3種始動口の形成位置が異なること以外は、第2実施形態のパチンコ機1と同一の構成および機能であるため、第2実施形態の効果(1)および(3)と同一の効果を奏することができる。
<第4実施形態>
次に、この発明の第4実施形態について図10を参照して説明する。
この実施形態のパチンコ機は、保持部から遊技盤の裏面側へ排出された遊技球を遊技領域へ戻す戻し口を備えており、その戻し口から流出した遊技球が大入賞口内部の特定領域に入賞すると大当り遊技のラウンド継続条件が成立することを特徴とする。
図10(A)は第1の保持部14fがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図10(B)は第1の保持部14fに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図10(C)は第1の保持部14fが排出口16fと連通した状態を示す説明図であり、図10(D)は第1の保持部14fが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図である。
なお、この実施形態のパチンコ機は、第3種始動口16aおよび排出口16fの形成位置が異なることと、排出口16fから遊技盤5の裏面側へ排出された遊技球を遊技領域へ戻すための戻し口が遊技盤5に形成されていること以外は、第3実施形態のパチンコ機と同一の構成および機能であるため、その同一部分の説明を簡略化または省略し、その同一の構成については同一の符号を用いて説明する。
第3種始動口16aは、第3実施形態の排出口16fの形成位置に形成されており、回転体21の裏面の遊技盤5であって、回転中心から見て斜め左上(時計の10時30分の位置)に開口形成されている。また、その形成位置は、一方の保持部に2個の遊技球が保持されている場合に最初に保持された1個目の遊技球P1の移動経路(回転軌跡)上であり、いずれかの保持部に1個の遊技球が保持されている場合に、その遊技球の移動経路(回転軌跡)上でもあり、各保持部にそれぞれ1個の遊技球が保持されている場合に、各遊技球の移動経路(回転軌跡)上でもある。
排出口16fは、第3実施形態の第3種始動口16aの形成位置に形成されており、回転体21の裏面の遊技盤5であって、回転体21の回転中心から見て右斜め上(時計の1時30分の位置)に開口形成されている。また、その形成位置は、一方の保持部に2個の遊技球が保持されている場合に後から保持された2個目の遊技球P2の移動経路(回転軌跡)上であり、各保持部にそれぞれ1個の遊技球が保持されている場合に後から保持された遊技球の移動経路(回転軌跡)上でもある。
また、回転入賞装置23の下方には、特別電動役物70が配置されている。回転入賞装置23と特別電動役物70との間における遊技盤5には、排出口16fから遊技盤5の裏面側へ排出された遊技球を遊技領域へ戻すための戻し口5aが開口形成されている。排出口16fおよび戻し口5aは、遊技盤5の裏面側において図示しない連結部材によって連結されており、排出口16fから遊技盤5の裏面側へ排出された遊技球は、その連結部材の内部を流下して戻し口5aから遊技領域へ流出する。また、回転入賞装置23の周辺の遊技盤に打ち込まれた遊技釘は、回転入賞装置23の側方を流下する遊技球が特定領域を通過する確率が低くなるように配置されている。
特別電動役物70の大入賞口72の内部には、図示しない特定領域が形成されており、戻し口5aは、そこから流出した遊技球が、その特定領域を高い確率で通過する位置に形成されている。このパチンコ機では、遊技球が第3種始動口16aに入賞したことが、大当り遊技の開始条件に設定されており、遊技球が特定領域を通過したことが、大当り遊技におけるラウンドの継続条件に設定されている。
図10(A)に示すように、第1の保持部14fが真上(時計の12時の位置)に到達し、カバー11の開口部11aと連通する状態になると、開口部11aを介して遊技球を連続2個受入れて保持可能な状態になる。そして、図10(B)に示すように、開口部11aを介して2個の遊技球P1,P2が第1の保持部14fに受入れられて保持されると、それら2個の遊技球P1,P2は、回転体21の回転に伴って時計回りに運ばれる。
そして、図10(C)に示すように、回転体21が図10(B)に示す状態から(1/8)回転すると、第1の保持部14fが右斜め上(時計の1時30分の位置)に到達し、第1の保持部14fと排出口16fとが連通する。すると、第1の保持部14fに後から保持された2個目の遊技球P2のみが排出口16fから遊技盤5の裏面側へ排出され、前述した連結部材の内部を流下し、戻し口5aから遊技領域へ流出する。このとき、大当り遊技が開始されており、大入賞口72が開口している場合は、戻し口5aから流出した遊技球は大入賞口72に入賞し、大入賞口72の内部の特定領域を高い確率で通過し、次のラウンドへ進む条件が満足される。
そして、排出口16fから排出されなかった遊技球P1は第1の保持部14fに保持された状態で運ばれ、回転体21が図10(B)に示す状態から(7/8)回転すると、図10(D)に示すように、第1の保持部14fが左斜め上(時計の10時30分の位置)に到達し、第1の保持部14fと第3種始動口16aとが連通する。すると、第1の保持部14fに最初に保持された1個目の遊技球P1が第3種始動口16aから遊技盤5の裏面側へ排出される。このとき、大当り遊技開始の権利が発生している場合は、大当り遊技が開始され、大入賞口72が開口し、大当り遊技の第1ラウンドが開始される。
[第4実施形態の効果]
(1)以上のように、第4実施形態のパチンコ機を使用すれば、いずれかの保持部に保持されている遊技球が第3種始動口16aから排出されたことが、大入賞口72が複数回開閉可能な大当り遊技が開始されるための条件に設定されているため、遊技者は、遊技球がいずれかの保持部に保持されるまで遊技球の発射を継続するため、パチンコ機の稼働率を高めることができる。
しかも、遊技者は、いつ遊技球がいずれかの保持部に保持されるかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
また、戻し口5aから戻された遊技球が大入賞口72の内部の特定領域を通過したことが、大入賞口72の開閉が継続して行われるための条件に設定されており、いずれかの保持部に遊技球が2個保持された状態、あるいは、各保持部に遊技球が1個ずつ保持された状態のどちらかの状態にならないと、遊技球を排出口16fから排出させ、戻し口5aから遊技領域へ流出させることができないため、遊技者は、そのような状態になるまで遊技球の発射を継続するため、パチンコ機の稼働率を高めることができる。
しかも、遊技者は、いつ上記のような状態になるかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。また、戻し口5aから遊技領域に戻った遊技球が大入賞口72の内部の特定領域を通過するかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
(2)排出口16fから排出される遊技球を生み出すためには、いずれかの保持部に対して2個の遊技球が連続して保持されるように、あるいは、各保持部に遊技球が1個ずつ保持されるように遊技球を工夫して発射する必要があるため、遊技者の遊技球発射技術を反映させることができるので、遊技に参加している意識が高まり、非常に面白い遊技を楽しむことができる。
(3)排出口16fおよび戻し口5aが形成されていることと、第3種始動口16aの形成位置が異なることと、ラウンドの継続条件が設定されていること以外は、第1実施形態のパチンコ機と同一の構成であるため、第1実施形態の効果(1)、(6)、(7)および(8)と同一の効果を奏することができる。
(4)排出口16fおよび戻し口5aが形成されていることと、第3種始動口16aの形成位置が異なることと、ラウンドの継続条件が設定されていること以外は、第2実施形態のパチンコ機と同一の構成であるため、第2実施形態の効果(1)および(3)と同一の効果を奏することができる。
<第5実施形態>
次に、この発明の第5実施形態について図11ないし図14を参照して説明する。
この実施形態のパチンコ機は、図柄表示装置による図柄の変動表示後に大当たり図柄が停止した場合に大当りが発生するパチンコ機であって、図柄の変動開始の契機となる始動口が回転体から排出される遊技球の排出方向に備えられており、始動口毎に大当り発生の確率が異なることを特徴とする。
図11は、この実施形態のパチンコ機に備えられた遊技盤5を正面から見た概略説明図である。図12は、図11に示す遊技盤5に備えられた始動口、普通電動役物および回転振分装置の説明図である。図12(A)は2個の遊技球が回転体の周面上で停留している状態を示す説明図であり、図12(B)は2個の遊技球が第1の保持部14fに保持された状態を示す説明図である。
図13(A)は2個の遊技球が第1の保持部14fに保持された状態を示す説明図であり、図13(B)は後から保持された遊技球P2が回転体から排出されて右側の始動口(以下、右始動口という)82に入賞する様子を示す説明図であり、図13(C)は最初に保持された遊技球P1がカバー11の内壁面によって支持されている状態を示す説明図であり、図13(D)は遊技球P1が回転体から排出されて左側の始動口(以下、左始動口という)83に入賞する様子を示す説明図であり、図13(E)は遊技球P1が突起部14hによって転動を阻止されている状態を示す一部拡大説明図であり、図13(F)は突起部14hの拡大説明図である。
図14(A)は1個の遊技球P1が第1の保持部14fに保持された状態を示す説明図であり、図14(B)は遊技球P1の転動が突起部14hによって阻止されている状態を示す説明図であり、図14(C)は各保持部に遊技球が1個ずつ保持されている状態を示す説明図であり、図14(D)は第1の保持部14fに保持されていた遊技球P1が左始動口83に入賞する様子を示す説明図であり、図14(E)は第2の保持部14gに保持された遊技球P2がカバー11の内壁面によって支持されている状態を示す説明図であり、図14(F)は第2の保持部14gに保持されていた遊技球P2が左始動口83に入賞する様子を示す説明図である。
なお、第2実施形態のパチンコ機と同一の構成については、説明を簡略化または省略し、同一の符号を用いて説明する。
(回転振分装置などの構成)
図11に示すように、センターケース30には、図柄表示装置37が備えられており、その下方には、図柄表示装置37が図柄の変動表示を開始する契機となる上始動口81、右始動口82および左始動口83が設けられている。遊技球がいずれかの始動口に入賞すると、所定個数の賞球が上皿6(図1)に払出され、図柄表示装置37が図柄の変動表示を開始する。
図柄表示装置37は、複数の特別図柄(例えば、数字を表現した複数の特別図柄0〜9)を配列した図柄列を画面の横方向の複数箇所(例えば3箇所)において上から下へ変動表示(スクロール表示ともいう)する。例えば、図柄列が数字を表現した0〜9の計10個の図柄である場合は、0、1、2・・9というように昇順に特別図柄が画面を通過するように変動表示する。そして、各表示領域において一斉に図柄列の変動表示を開始した後、所定時間経過すると、例えば、左の表示領域、右の表示領域、中央の表示領域の順に、各図柄列の変動表示が停止し、各表示領域において停止表示された特別図柄の組合せが大当たり図柄であった場合は、大当りが発生する。
大当りが発生すると、遊技盤5上の下部に設けられた変動入賞装置90が作動し、大入賞口扉91が開作動し、大入賞口92が開口する。この大入賞口92の開口により大当り遊技が開始され、大入賞口92に遊技球が入賞すると所定個数(例えば15個)の賞球が上皿6(図1)へ払出される。大入賞口92に所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞したという条件、または、大入賞口92が開口してから所定時間(例えば約30秒)経過したという条件のどちらかが満たされると大入賞口92が閉口する。大入賞口92が開口してから閉口するまでを1ラウンドとした場合に、所定数のラウンド(例えば15ラウンド)が終了すると、大当り遊技が終了する。
また、遊技球が遊技盤5に設けられた普通図柄作動ゲート68を通過すると、図柄表示装置37は所定の表示領域において普通図柄の変動表示を開始する。図柄表示装置37は、複数の普通図柄(例えば、記号を表現した複数の普通図柄○△×)を交互に表示する。そして、普通図柄の変動表示を開始してから所定時間経過すると、普通図柄の変動表示が停止し、そのとき停止表示された普通図柄が当り普通図柄であった場合は、普通電動役物80が開閉翼片80a,80bを開放する。
図柄表示装置37が特別図柄を変動表示しているときに遊技球が始動口82,83のいずれかに入賞した場合は、その入賞を契機とする特別図柄の変動表示を保留し、その保留された変動表示は、現在行われている特別図柄の変動表示が終了した後に行われる。保留されている数は、保留数として保留数表示装置39により表示される。この実施形態では、保留数表示装置39は、4個のLEDにより構成されており、そのLEDの点灯数により保留数を表示する。
図12に示すように、横方向に配置された2本の遊技釘81a,81aにより、遊技球が1個ようやく通過できる間隔の上始動口81が形成されている。この上始動口81の下方には、上始動口81に入賞した遊技球を受入れる上入賞部材81bが設けられており、その上入賞部材81bの内部には、上入賞部材81bに受入れられた遊技球を検出する上始動口スイッチ(図示せず)が設けられている。上入賞部材81bの下方には、普通電動役物80が配置されており、普通電動役物80の内部には、開閉翼片80a,80bから入賞した遊技球を検出する検出スイッチが設けられている。普通電動役物80の下方には回転振分装置86が配置されている。普通電動役物80の下部と、回転振分装置86の上部との間には、複数の遊技釘85を縦方向に配列した遊技釘列を対向させることにより、流下経路88が形成されている。流下経路88は、遊技球が1個ようやく流下できる幅に形成されている。流下経路88の内部には、遊技盤5の内部から遊技領域へ進退可能なストッパ84が配置されている。ストッパ84は、遊技盤5の裏面側に配置されたソレノイドによって駆動される。
図12(A)に示すように、流下経路88は、遊技領域へ進出したストッパ84の下面と回転体87の周面との間に2個の遊技球P1,P2が縦方向に並ぶ長さに形成されている。普通電動役物80は、開閉可能な開閉翼片80a,80bを備えており、底部には、開放した開閉翼片80a,80bから入賞した遊技球を流下させるための開口部が形成されている。図12(B)に示すように、ストッパ84が遊技領域へ進出すると、普通電動役物80の底部から流下した遊技球P3は、ストッパ84によって流下を阻止され、ストッパ84の上面に停留する。また、ストッパ84が遊技盤5の内部に退避すると、ストッパ84の上面に停留していた遊技球P3は、流下経路88を流下する。
回転振分装置86を構成するカバー11の右斜め下(時計の4時30分の位置)には、第1の保持部14fまたは第2の保持部14gに保持されている遊技球を排出するための第1の排出口11dが開口形成されており、左斜め下(時計の7時30分の位置)には、第2の排出口11cが開口形成されている。
図13(E)に示すように、第1の保持部14fの内壁面には、最初に保持された遊技球P1の転動を阻止するための突起部14hが形成されている。突起部14hは、図13(A)に示すように、第1の保持部14fが真上(時計の12時の位置)になったときの右側の内壁面、つまり回転体87の回転方向側の内壁面に形成されている。突起部14hは、図6(F)に示すように、縦断面の形状が三角形に形成されており、その頂点14hbが遊技球に当接することにより、遊技球の転動を阻止している。また、斜面14haは、保持部の開口部が斜め上方を向いたときに、保持部内の外側寄りで保持されていた遊技球が転動して乗り越えることができる角度に傾斜している。
また、突起部14hは、図13(B)に示すように、第1の保持部14fが第1の排出口11dと連通した状態になったときには遊技球P1が転動して第1の排出口11dから排出されることがなく、かつ、図13(C)に示すように、第1の保持部14fが第1の排出口11dを通過し、真下(時計の6時の位置)に到達したときには、遊技球P1が突起部14hによる阻止が解除され、第1の保持部14fの開口部まで転動し、さらに図13(D)に示すように、第1の保持部14fが第2の排出口11cと連通した状態になったときには、転動して第2の排出口11cから排出される突出量に形成されている。
また、第2の保持部14gの回転方向の内壁面にも、第1の保持部14fの内壁面に形成された突起部14hと同じ構成および作用の突起部14iが形成されている。
第1の排出口11dの外方の近傍であって、第1の排出口11dから排出された遊技球の流下方向には、横方向に配置された2本の遊技釘82a,82bにより、遊技球が1個ようやく通過できる間隔の右始動口82が形成されている。右始動口82の下方には、右始動口82に入賞した遊技球を受入れる右入賞部材82dが設けられている。
遊技釘82aの斜め右上には、遊技釘82cが配置されており、遊技釘82a,82c間の間隔は、第1の排出口11dの開口幅と対応しており、第1の排出口11dから排出された遊技球がようやく1個通過できる間隔が形成されている。また、第1の排出口11dから排出された遊技球は、遊技釘82bに衝突し、その流下方向が下方に変更されるため、確実に右始動口82に入賞する。
第2の排出口11cの外方の近傍であって、第2の排出口11cから排出された遊技球の流下方向には、横方向に配置された2本の遊技釘83a,83bにより、遊技球が1個ようやく通過できる間隔の左始動口83が形成されている。左始動口83の下方には、左始動口83に入賞した遊技球を受入れる左入賞部材83dが設けられている。
遊技釘83aの斜め左上には、遊技釘83cが配置されており、遊技釘83a,83c間の間隔は、第2の排出口11cの開口幅と対応しており、第2の排出口11cから排出された遊技球がようやく1個通過できる間隔が形成されている。また、第2の排出口11cから排出された遊技球は、遊技釘83bに衝突し、その流下方向が下方に変更されるため、確実に左始動口83に入賞する。
右入賞部材82dの内部には、右入賞部材82dに受止められた遊技球を検出する右始動口スイッチ(図示せず)が設けられており、左入賞部材83dの内部には、左入賞部材83dに受止められた遊技球を検出する左始動口スイッチ(図示せず)が設けられている。
上始動口スイッチ、右始動口スイッチおよび左始動口スイッチのいずれかにより遊技球が検出されると、パチンコ機に備えられたCPUが大当りか否かの判定(以下、大当り判定という)を実行する。この大当り判定において大当りと判定される確率(以下、大当り確率という)は、各始動口毎に異なるように設定されている。この実施形態では、大当り確率は、右始動口82に入賞した場合が1/100であり、左始動口83に入賞した場合が1/200であり、上始動口81に入賞した場合が1/400である。
つまり、大当り確率は、右始動口82に入賞した場合が最も高く、上始動口81に入賞した場合が最も低い。
(回転振分装置86の動作)
回転体87は、常時一定速度(例えば、5秒で1回転)で時計回りに回転している。遊技球が普通図柄作動ゲート68を通過すると、図柄表示装置37が普通図柄の変動表示を開始する。その変動表示の開始から所定時間経過すると、普通図柄の変動表示が終了し、所定の普通図柄が停止表示される。このとき、その停止表示された普通図柄が当り普通図柄であった場合は、普通電動役物80の開閉翼片80a,80bが開放し、この開放に連動してストッパ84が遊技盤5の内部へ退避する。
そして、開放した開閉翼片80a,80bから遊技球が入賞すると、その入賞した遊技球は、普通電動役物80内部の検出スイッチによって検出され、普通電動役物80の底部から下方に排出され、流下経路88の内部を流下する。このとき、回転体87のいずれかの保持部がカバー11の開口部11aと連通していない場合は、流下経路88を流下した遊技球は、回転体87の周面上に停留する。図12(A)に示す例では、回転体87の周面上に2個の遊技球P1,P2が上下方向に並んで停留している。
また、いずれかの保持部が開口部11aと連通している場合は、流下経路88を流下した遊技球は、その保持部に受入れられて保持される。そして、開閉翼片80a,80bから入賞した遊技球が、普通電動役物80の内部に設けられた検出スイッチによって2個検出されると、ストッパ84が遊技領域へ突出し、開閉翼片80a,80bから入賞した3個目以降の遊技球が流下経路88を流下するのを阻止する。図12(B)に示す例では、3個目の遊技球P3がストッパ84の上面に停留しており、流下経路88の流下を阻止されている。
(いずれかの保持部に遊技球が2個保持された場合)
ここで、図13(A)に示すように、回転体87の第1の保持部14fに2個の遊技球P1,P2が一度に連続して受入れられ、保持されたとする。遊技球P1,P2は、回転体87の回転に伴って時計回りに運ばれ、図13(B)に示すように、第1の保持部14fが右斜め下(時計の4時30分の位置)に到達し、第1の保持部14fの内壁面が右斜め下に傾斜すると、第1の保持部14fに後から保持された2個目の遊技球P2は、突起部14hによって転動を阻止されていないため、第1の排出口11dから排出され、遊技釘82a,82c間を通過し、遊技釘82bに衝突し、右始動口82に入賞し、右入賞部材82dに受入れられ、右始動口スイッチによって検出される。また、右始動口スイッチによって遊技球が検出されたときにCPUにより大当り判定が実行される。
一方、第1の保持部14fに最初に保持された遊技球P1は、突起部14hによって転動が阻止されているため、そのまま保持された状態を維持し、時計回りに運ばれる。そして、図13(C)に示すように、第1の保持部14fが真下(時計の6時の位置)に到達すると、遊技球P1は、突起部14hを乗り越え、カバー11の内周面に当接する。このとき、受入個数調整部材13が下降し、第2の保持部14gは、遊技球を1個保持可能になる。遊技球P1は、カバー11の内周面を転動しながら時計回りに運ばれ、図13(D)に示すように、第1の保持部14fが左斜め下(時計の7時30分の位置)に到達すると、遊技球P1が第2の排出口11cから排出され、遊技釘83a,83c間を通過し、遊技釘83bに衝突し、左始動口83に入賞し、左入賞部材83dに受入れられ、左始動口スイッチによって検出される。また、左始動口スイッチによって遊技球が検出されたときにCPUにより大当り判定が実行される。
また、右始動口スイッチによって遊技球P2が検出され、左始動口スイッチによって遊技球P1が検出され、両始動口スイッチによる検出数が2個になると、ストッパ84が遊技盤5の内部へ退避し、ストッパ84の上面に停留していた遊技球P3が流下経路88を流下し、いずれかの保持部に保持可能となる。
なお、第2の保持部14gに遊技球が2個一度に連続して保持された場合も、その保持された各遊技球は、上記の第1の保持部14fの場合と同様に右始動口82および左始動口83にそれぞれ振り分けられる。
以上のように、いずれかの保持部に遊技球が2個保持された場合は、後から保持された2個目の遊技球P2は右始動口82に入賞し、最初に保持された遊技球P1は左始動口83に入賞する。
つまり、いずれかの保持部に遊技球を2個保持させることができれば、後から保持された遊技球を大当り確率の高い右始動口82に入賞させることができる。
(各保持部に遊技球が1個ずつ保持された場合)
図14(A)に示すように、第1の保持部14fに遊技球P1が1個のみ保持された場合は、その遊技球P1は突起部14hによって転動が阻止されるため、図14(B)に示すように、第1の保持部14fが右斜め下になっても第1の排出口11dからは排出されず、時計回りに運ばれる。このとき、2個目の遊技球P2が流下経路88(図12)を流下し、回転体87の周面に停留したとする。
そして、図14(C)に示すように、第1の保持部14fが真下(時計の6時の位置)に到達したときに、回転体87の周面に停留していた遊技球P2が第2の保持部14gに受入れられ、保持される。続いて、図14(D)に示すように、第1の保持部14fが左斜め下(時計の7時30分の位置)に到達し、第2の排出口11cと連通すると、遊技球P1が第2の排出口11cから排出され、左始動口83に入賞する。このとき、受入阻止部材13が第1の保持部14fの方へ移動し、第2の保持部14g内の外側寄りで保持されていた遊技球P2が突起部14iを乗り越えて第2の保持部14gの内側へ移動する。
そして、さらに回転体87が時計回りに回転すると、第2の保持部14gが右斜め下に傾き、第1の排出口11dと連通した状態を通過するが、第2の保持部14gに保持されている遊技球P2は、突起部14iによって転動が阻止されるため、第1の排出口11dから排出されることはない。続いて、図14(E)に示すように、第2の保持部14gが真下(時計の6時の位置)に到達すると、遊技球P2は突起部14iを乗り越え、カバー11の内周壁に当接する。続いて、図14(F)に示すように、第2の保持部14gが左斜め下(時計の7時30分の位置)に到達し、第2の排出口11cと連通すると、遊技球P2は第2の排出口11cから排出され、左始動口83に入賞する。
以上のように、各保持部に遊技球が1個ずつ保持された場合は、各保持部に保持されている遊技球P1,P2は、いずれも左始動口83に入賞する。
つまり、各保持部に遊技球が1個ずつ保持された場合は、いずれの遊技球も左始動口83に入賞し、大当り確率の高い右始動口82に入賞させることができない。
[第5実施形態の効果]
(1)以上のように、第5実施形態のパチンコ機を使用すれば、各保持部には、時間的に先に保持されている遊技球が第1の排出口11dから排出されることを阻止する突起部14h,14iが備えられているため、時間的に後から保持された遊技球のみを第1の排出口11dから排出し、時間的に先に保持されている遊技球が第1の排出口11dから排出されないように制限することができる。
従って、保持部に保持されている総ての遊技球が一度に排出口から排出される構造の回転体では味わうことのできない新鮮味のある遊技を楽しむことができる。また、保持されている遊技球が排出口から排出されることに対する期待を持つ期間を長くすることができる。
(2)しかも、保持部に保持された遊技球は、排出口から排出され、始動口に受入れられると、当りか否かが判定されるため、遊技者は、遊技球が保持部に受入れられて保持されるかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
(3)また、カバー11には排出口が複数開口形成されており、始動口が各排出口に対応してそれぞれ備えられているため、1つの排出口に対応する始動口が1つだけ設けられている構成よりも変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
(4)さらに、大当り確率が各始動口毎に異なるように設定されているため、その確立が各始動口に対して一律に設定されている構成よりも変化に富んだ遊技を楽しむことができる。さらに、どの始動口が当りと判定される確率が高いのか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
(5)保持部に保持されている遊技球を大当り確率の高い右始動口82に入賞させるためには、普通電動役物80の開閉翼片80a,80bが開放されたときに、少なくとも2個の遊技球が開閉翼片80a,80bから入賞し、その入賞した遊技球が、いずれかの保持部に一度に連続して2個保持されるように遊技球を工夫して発射する必要があるため、遊技者の遊技球の発射技術を反映させることができるので、遊技に参加している意識が高まり、非常に面白い遊技を楽しむことができる。
(6)RAM116などのメモリに記憶されている特別図柄の保留数が上限に達している場合でも、回転体87の各保持部に遊技球を保持させることにより、特別図柄の実質的な保留数を増やすことができる。
(7)カバー11に第1の排出口11dおよび第2の排出口11cが開口形成されていることと、第3種始動口が存在しないことと、各保持部の内壁面に突起部が形成されていること以外は、第1実施形態のパチンコ機と同一の構成であるため、第1実施形態の効果(1)および(6)と同一の効果を奏することができる。
<第6実施形態>
次に、この発明の第6実施形態について図15および図16を参照して説明する。
この実施形態のパチンコ機は、一方の保持部が2個の遊技球をカバー11の内周面に沿うように並べて保持可能であり、他方の保持部が2個の遊技球を回転中心方向に向けて重ねて保持可能であることを特徴とする。
図15は、第2の保持部14nに保持された遊技球が運ばれる様子を示す説明図である。図15(A)は第2の保持部14nがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図15(B)は第2の保持部14nに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図15(C)は第2の保持部14nが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図15(D)は第1の保持部14mが開口部11aと対向する位置になった状態を示す説明図であり、図15(E)は第2の保持部14nが排出口16gと連通した状態を示す説明図であり、図15(F)は第2の保持部14nが開口部11aに近づいた状態を示す説明図である。
図16は、第1の保持部14mに保持された遊技球が運ばれる様子を示す説明図である。図16(A)は第1の保持部14mがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図16(B)は第1の保持部14mに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図16(C)は第2の保持部14nに1個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図16(D)は第2の保持部14nが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図16(E)は第1の保持部14mが排出口16gと連通した状態を示す説明図であり、図16(F)は第1の保持部14mが開口部11aに近づいた状態を示す説明図である。
なお、他の実施形態のパチンコ機と同一の構成および機能については、説明を簡略化または省略し、その同一の構成については同一の符号を用いて説明する。
(回転体の構造)
外周部材14j,14kを相対向させて形成される第1の保持部14mは、2個の遊技球をカバー11の内周面に沿うように並べて保持可能な大きさおよび形状に形成されている。また、回転中心を挟んで第1の保持部14mの反対側に形成された第2の保持部14nは、第2実施形態の第1の保持部14fと同様に、2個の遊技球を回転中心方向に向けて重ねて保持可能な大きさおよび形状に形成されている。
受入個数調整部材25の他端25bは、第2実施形態の受入個数調整部材13の他端13eと同一の形状であるが、一端25cは縦断面が矢印の形状に形成されている。図15(D)に示すように、一端25cが真上(時計の12時の位置)を向いたときに、一端25cの右側には、遊技球を保持する右保持部25dが形成されており、一端25cの左側には、遊技球を保持する左保持部25eが形成されている。右保持部25dおよび左保持部25eの縦断面形状は、それぞれ遊技球の外周形状に対応した円弧状に形成されている。
右保持部25dの右端には、係止片25fが形成されており、左保持部25eの左端には、係止片25gが形成されている。係止片25f,25gは、図16(A)に示すように、受入個数調整部材25の一端25cが上方を向く姿勢になったときに、第1の保持部14mの底部に係止され、受入個数調整部材25の下降を制限する。つまり、第1の保持部14mにおいて2個の遊技球がカバー11の内周面に沿うように並べて保持可能な空間を形成する。
第3種始動口16aは、回転体24の裏面の遊技盤5であって、回転体24の回転中心から見て右斜め上(時計の1時30分の位置)に開口形成されている。その形成位置は、図16(C),(D)に示すように、第1の保持部14mに2個の遊技球P1,P2が保持されており、第2の保持部14nに1個の遊技球P3が保持されている場合の第2の保持部14nに保持されている遊技球P3の移動経路(回転軌跡)上である。つまり、第1の保持部14mに遊技球が2個または1個保持されているときに第2の保持部14nに遊技球を1個保持させなければ、第2の保持部14nに保持されている遊技球を第3種始動口16aに入賞させることができない構成になっている。
排出口16gは、回転体24の裏面の遊技盤5であって、回転体24の回転中心から見て左方からやや斜めに下がった位置(時計の8時の位置)であり、かつ、第3種始動口16aと回転中心を挟んで対向しない位置に開口形成されている。その形成位置は、第1の保持部14mに保持されている遊技球P1,P2および第2の保持部14nに保持されている遊技球P3の移動経路(回転軌跡)上である。つまり、いずれの保持部に保持されている遊技球も排出口16gから排出可能に構成されている。
排出口16gを入賞口に設定し、遊技球が第3種始動口16aに入賞した場合の賞球数と、排出口16gから排出されたときの賞球数とが異なるように設定することもできる。例えば、第3種始動口16aに入賞した場合の賞球数は5個とし、排出口16gに入賞したときの賞球数は1個(0個でもよい)とする。
(第2の保持部14nに遊技球が2個保持された場合)
図15(A)に示すように、第2の保持部14nが真上(時計の12時の位置)に到達し、カバー11の開口部11aと連通したときに、図15(B)に示すように、第2の保持部14nに2個の遊技球P1,P2が連続して受入れられ、保持されたとする。それら2個の遊技球P1,P2は、回転体24の回転に伴って時計回りに運ばれるが、図15(C)に示すように、遊技球P1,P2は、共に第3種始動口16aに入賞しないで通過する。
そして、図15(D)に示すように、第2の保持部14nが真下(時計の6時の位置)に到達すると、第1の保持部14mは真上(時計の12時の位置)になるが、第2の保持部14nには2個の遊技球P1,P2が保持されており、それら遊技球P1,P2によって受入個数調整部材25の下降が阻止されている。このため、受入個数調整部材25の一端25cは、第1の保持部14mの内部上方まで突出しており、開口部11aから遊技球P3が第1の保持部14mに受入れられて保持されるのが阻止されている。
そして、第2の保持部14nが時計の8時の位置に到達すると、第2の保持部14nと排出口16gとが連通し、先に遊技球P1が排出口16gから遊技盤5の裏面側へ排出され、続いて遊技球P2が排出口16gから排出される。また、第1の保持部14mへの受入れが阻止された遊技球P3は、開口部11aに嵌り込み、回転体24の周面上に停留する。そして、さらに回転体24が時計回りに回転し、第2の保持部14nが真上に到達すると、回転体24の周面上に停留していた遊技球P3が第2の保持部14nに受入れられて保持される。この第2の保持部14nに保持された遊技球は、排出口16gから排出される。
(第1の保持部14mに遊技球が2個保持された場合)
図16(A)に示すように、第1の保持部14mの右側の部分、つまり右保持部25dがカバー11の開口部11aと連通する位置に到達すると、開口部11aから遊技球を1個右保持部25dに受入れて保持可能となる。また、第1の保持部14mの左側の部分、つまり左保持部25eが開口部11aと連通する位置に到達すると、開口部11aから遊技球を1個左保持部25eに受入れて保持可能となる。ここで、図16(B)に示すように、右保持部25d、左保持部25eに連続して遊技球P1,P2が保持されたとする。
そして、図16(C)に示すように、第1の保持部14mが真下(時計の6時の位置)に到達すると、第2の保持部14nが真上(時計の12時の位置)に到達し、開口部11aと連通する。このとき、受入個数調整部材25の一端25cは、右保持部25dおよび左保持部25eによって保持されている遊技球P1,P2によって下降が阻止されているため、他端25bは、第2の保持部14nの内部の中程に突出している。このため、第2の保持部14nには、遊技球を1個のみ保持可能な空間が形成されている。
ここで、図16(C)に示すように、遊技球P3がカバー11の開口部11aから第2の保持部14nに受入れられて保持されたとする。このとき、遊技球P3に続く遊技球P4は、第2の保持部14nに保持されている遊技球P3によって受入れが阻止される。
つまり、第1の保持部14mおよび第2の保持部14nにそれぞれ保持されている遊技球の個数の配分が、2対1になったときに、4個目以降の遊技球の受入れが阻止される。また、図示しないが、上記遊技球の配分が1対1になったときは、第2の保持部14nに保持可能な遊技球は1個のみとなる。
そして、さらに回転体24が時計回りに回転し、図16(D)に示すように、第2の保持部14nが第3種始動口16aと連通すると、第2の保持部14nに保持されている遊技球P3が第3種始動口16aに入賞する。このとき、第1の保持部14mは、まだ排出口16gには達していないため、第1の保持部14mに保持されている遊技球P1,P2は排出口16gから排出されない。続いて、図16(E)に示すように、第1の保持部14mが排出口16gと連通すると、第1の保持部14mに保持されている遊技球P1,P2が排出口16gから順に排出される。
また、右保持部25dおよび左保持部25eの一方にのみ遊技球が保持されている場合は、その遊技球が排出口16gから排出される。
そして、さらに回転体24が時計回りに回転し、右保持部25dが開口部11aと連通すると、回転体24の周面上に停留している遊技球P4が第1の保持部14mに保持される。
[第6実施形態の効果]
(1)以上のように、第6実施形態のパチンコ機を使用すれば、受入個数調整部材25は、第1の保持部14mおよび第2の保持部14nにそれぞれ保持されている遊技球の個数の配分が、2対1または1対1になったときに、第2の保持部14nに対する遊技球の受入れを阻止する状態になるように構成されているため、各保持部に保持されている遊技球の個数の配分に関係なく、遊技球の受入れを阻止する状態になる回転体では味わうことのできない変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
特に、遊技球の受入れを阻止する状態にしたくない場合は、各保持部に保持されている遊技球の個数の配分が特定の配分にならないように遊技球を発射しなければならないため、非常にスリルのある遊技を楽しむことができる。
(2)また、第1の保持部14mは、カバー11の開口部11aから受け入れた2個の遊技球をカバー11の内周面に沿うように並べて保持可能な構造であるため、そのような構造をしていない従来の回転体では味わうことのできない新鮮味のある遊技を楽しむことができる。
(3)さらに、各保持部に保持されている遊技球の回転軌跡の途中に排出口16gが存在するため、保持部に保持されている遊技球を排出口16gから連続して排出することができるので、保持されている遊技球の排出残しが発生するおそれがない。
(4)第2の保持部14nは、開口部11aから受け入れた2個の遊技球を回転中心方向に向けて重ねて保持可能な構造であるため、そのような構造をしていない従来の回転体では味わうことのできない新鮮味のある遊技を楽しむことができる。
(5)第1の保持部14mに遊技球が2個保持されている場合は、第2の保持部14nに最初に保持された遊技球のみが第3種始動口16aに入賞するため、第3種始動口16aへの入賞数を制限することができる。
(6)第2の保持部14nに保持されている遊技球が第3種始動口16aから排出されたことが、所定数ラウンドを実行可能な大当り遊技の第1ラウンドが開始する条件に設定されているため、遊技者は、遊技球がいずれかの保持部に保持されるまで遊技球の発射を継続するため、パチンコ機の稼働率を高めることができる。
しかも、遊技者は、いつ遊技球が第2の保持部14nに保持されるかどうか、非常にハラハラドキドキするスリルに溢れた遊技を楽しむことができる。
(7)また、第1の保持部14mに遊技球が2個(または1個)保持され、かつ、第2の保持部14nに遊技球が1個保持されなければ、遊技球を第3種始動口16aに入賞させることができないため、遊技者は、従来のパチンコ機では味わうことのできない新鮮味のある遊技を楽しむことができる。
また、遊技者の遊技球発射技術を反映させることができるので、遊技に参加している意識が高まり、非常に面白い遊技を楽しむことができる。
(8)上記第6実施形態のパチンコ機は、一方の保持部おける遊技球の並べ方が異なることと、第3種始動口16aの形成位置が異なることと、排出口16gが形成されていること以外は、第1実施形態のパチンコ機と同一の構成および機能であるため、第1実施形態の効果(1)ないし(8)と同一の効果を奏することができる。
(9)上記第6実施形態のパチンコ機は、第3種始動口16aの形成位置が異なることと、一方の保持部における遊技球の並べ方が異なることと、排出口16gが形成されていることと、カバー11に排出口11cが形成されていないこと以外は、第2実施形態のパチンコ機と同一の構成および機能であるため、第2実施形態の効果(1)と同一の効果を奏することができる。
<第7実施形態>
次に、この発明の第7実施形態について図17および図18を参照して説明する。
この実施形態のパチンコ機は、保持部に保持されている遊技球が排出口から排出されたことが、大入賞口の開口および閉口の契機に設定されていることを特徴とする。
図17は、第2の保持部14nに保持された遊技球が運ばれる様子を示す説明図である。図17(A)は第2の保持部14nがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図17(B)は第2の保持部14nに1個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図17(C)は第2の保持部14nが右斜め上に到達した状態を示す説明図であり、図17(D)は第1の保持部14mが開口部11aと対向する位置になった状態を示す説明図であり、図17(E)は第2の保持部14nが排出口16gと連通した状態を示す説明図であり、図17(F)は第1の保持部14mが排出口16gと連通した状態を示す説明図である。
図18は、第1の保持部14mに保持された遊技球が運ばれる様子を示す説明図である。図18(A)は第1の保持部14mがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図18(B)は第1の保持部14mに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図18(C)は第2の保持部14nに1個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図18(D)は第1の保持部14mが排出口16gにさしかかった状態を示す説明図であり、図18(E)は第1の保持部14mが排出口16gと連通した状態を示す説明図であり、図18(F)は第1の保持部14mが開口部11aに近づいた状態を示す説明図である。
なお、他の実施形態のパチンコ機と同一の構成および機能については、説明を簡略化または省略し、その同一の構成については同一の符号を用いて説明する。
この実施形態のパチンコ機に備えられた回転入賞装置の構造は、第3種始動口16aを備えていないこと以外は、第6実施形態のパチンコ機と同一である。また、回転体24は、16秒周期の一定速度で時計回りに常時回転している。大入賞口72(図2)が開口している最大時間は10秒であり、大入賞口72に遊技球が10個入賞すると閉口する。
普通図柄表示装置31(図2)によって当り普通図柄が表示され、開閉部材43(図2)が開放され、遊技球が特別領域41(図2)に入賞し、特別領域スイッチ41a(図6)により検出されると、大当り遊技が開始される。ここで、図17(B)に示すように、第2の保持部14nに遊技球P1が1個保持されたとする。この遊技球P1は、図17(C)に示すように、回転体24の回転に伴って時計回りに運ばれる。ここで、図17(D)に示すように、第2の保持部14nが真下(時計の6時の位置)に到達し、第1の保持部14mがカバー11の開口部11aと連通したときに遊技球P2が第1の保持部14mに保持されたとする。
そして、図17(E)に示すように、第2の保持部14nが排出口16gと連通すると、第2の保持部14nに保持されている遊技球P1が排出口16gから排出され、所定の検出スイッチによって検出されると大入賞口72が開口する。そして、図17(F)に示すように、第1の保持部14mが排出口16gと連通すると、第1の保持部14mに保持されている遊技球P2が排出口16gから排出され、上記所定の検出スイッチによって検出されると大入賞口72が閉口する。このように、排出口16gから遊技球が排出される毎に大入賞口72は開口および閉口を繰り返す。
つまり、大入賞口72は、奇数個目の遊技球が排出口16gから排出されたときに開口し、偶数個目の遊技球が排出されたときに閉口する。
(一方の保持部に1個のみ保持されている場合)
回転体24は16秒で1回転するが、大入賞口72の開口時間は最大10秒であるため、一方の保持部に遊技球が1個(奇数個目)のみ保持され、他方の保持部には遊技球が保持されなかった場合は、一方の保持部に保持されている遊技球が排出口16gから排出されたことを契機に大入賞口72が開口し、それから10秒経過後に大入賞口72が閉口する。つまり、一方の保持部が排出口16gと連通してから回転体24が1回転する前に大入賞口72が閉口する。
従って、遊技者は、一方の保持部に遊技球を1個のみ保持させた場合は、他方の保持部には遊技球が保持されないように遊技球を発射すれば、大入賞口72を最大の10秒間開口させておくことができる。
(各保持部にそれぞれ1個ずつ保持されている場合)
また、各保持部にそれぞれ1個ずつ遊技球が保持されており、最初に排出口16gに到達する保持部に保持されている遊技球が奇数個目であった場合は、その遊技球が排出口16gから排出されると大入賞口72が開口し、それから約8秒後(回転体24が約(1/2)回転したとき)に次の保持部が排出口16gに到達し、その保持部に保持されている遊技球(偶数個目)が排出口16gから排出されると大入賞口72が閉口する。つまり、大入賞口72が開口してから10秒経過する前であっても、偶数個目の遊技球が排出口16gから排出された場合は大入賞口72は閉口する。
従って、大入賞口72が開口してから8秒未満で大入賞口72への入賞数が10個に達するような場合は、遊技者は、各保持部にそれぞれ1個ずつ遊技球が保持されるように遊技球を発射することにより、約8秒間隔で大入賞口72を開閉させることができるため、効率良くラウンドを消化することができる。
(一方の保持部に2個保持されている場合)
また、図18(B)に示すように、一方の保持部に遊技球が2個保持されている場合は、一方の保持部が排出口16gと連通し、保持されている2個のうち、最初の遊技球(奇数個目)が排出口16gから排出されると大入賞口72が開口するが、続けて2個目(偶数個目)の遊技球が排出口16gから排出されるため、大入賞口72はすぐに閉口することになる。つまり、一方の保持部に、遊技球が奇数個目・偶数個目の順に2個保持されている場合は、大入賞口72が開口している時間が極めて短くなるため、大入賞口72への入賞数は極めて少なくなる。
従って、遊技者は、大入賞口72の開口時間を確保するためには、一方の保持部に保持される遊技球が偶数個目・奇数個目の順に保持され、排出口16gから奇数個目・偶数個目の順に排出されないように留意しながら遊技球を発射する必要があるため、非常にスリルのある遊技を楽しむことができる。また、自身の技量を試しながら遊技を楽しむこともできる。
(第1の保持部14mに2個、第2の保持部14nに1個保持されており、先に第1の保持部14mが排出口16gを通過する場合)
図18(C)に示すように、第1の保持部14mに遊技球P1,P2が保持されており、第2の保持部14nに遊技球P3が保持されているとする。また、遊技球P1が、排出口16gから排出される遊技球として奇数個目であるとすると、遊技球P2,P3は、それぞれ偶数個目、奇数個目となるため、遊技球P1が排出口16gから排出されると大入賞口72が開口するが、すぐに遊技球P2が排出口16gから排出されるため、大入賞口72はすぐに閉口する。そして、その閉口から約8秒経過すると、遊技球P3が排出口16gから排出され、大入賞口72が開口する。
また、遊技球P1が偶数個目である場合は、遊技球P2,P3は、それぞれ奇数個目、偶数個目となるため、大入賞口72が開口しているときに遊技球P1が排出口16gから排出されると大入賞口72が閉口するが、すぐに遊技球P2が排出口16gから排出されるため、大入賞口72はすぐに開口する。そして、その開口から約8秒経過すると、遊技球P3が排出口16gから排出され、大入賞口72が閉口する。
(第1の保持部14mに2個、第2の保持部14nに1個保持されており、先に第2の保持部14nが排出口16gを通過する場合)
奇数個目の遊技球P3が第2の保持部14nに保持され、遊技球P1,P2の順に第1の保持部14mに保持された場合、遊技球P1,P2は、それぞれ偶数個目、奇数個目になるため、遊技球P3が排出口16gから排出されると大入賞口72が開口し、その開口から約8秒経過すると、遊技球P1が排出口16gから排出され、大入賞口72が閉口するが、すぐに遊技球P2が排出口16gから排出されるため、大入賞口72はすぐに開口する。
また、遊技球P3が偶数個目であるとすると、遊技球P1,P2は、それぞれ奇数個目、偶数個目となるため、大入賞口72が開口しているときに遊技球P3が排出口16gから排出されると大入賞口72が閉口する。その閉口から約8秒経過すると、遊技球P1が排出口16gから排出され、大入賞口72が開口するが、すぐに遊技球P2が排出口16gから排出されるため、大入賞口72はすぐに閉口する。
つまり、遊技球が、第1の保持部14mに2個、第2の保持部14nに1個それぞれ保持されている場合は、どちらの保持部が先に排出口16gを通過するかによって、大入賞口72の開口時間がかなり変化する。また、第1の保持部14mが先に通過する場合は、遊技球P1が奇数個目であるか偶数個目であるかによっても、大入賞口72の開口時間がかなり変化する。
[第7実施形態の効果]
(1)以上のように、第7実施形態のパチンコ機を使用すれば、各保持部において保持されている遊技球の個数の配分によって、さらに、保持されている遊技球が奇数個目であるか偶数個目であるかによって大入賞口72の開口時間が異なり、遊技者が獲得する利益が異なる。
従って、遊技者は、大入賞口72の開口時間が担保されるように留意しながら遊技球を発射することになるため、非常にスリルのある遊技を楽しむことができる。また、自身の技量を試しながら遊技を楽しむことができる。
(2)上記第7実施形態のパチンコ機は、一方の保持部の構造が異なること、第3種始動口16aを備えていないこと、排出口16gが大入賞口72の開閉の契機となること以外は、第1実施形態のパチンコ機と同一の構成および機能であるため、第1実施形態の効果(1)ないし(8)と同一の効果を奏することができる。
<第8実施形態>
次に、この発明の第8実施形態について図19および図20を参照して説明する。
この実施形態のパチンコ機は、遊技球が各保持部に保持されている状態を作り出さなければ、遊技球を第3種始動口16aに入賞させることができないことを特徴とする。
図19は、第2の保持部14nに保持された遊技球が運ばれる様子を示す説明図である。図19(A)は第2の保持部14nがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図19(B)は第2の保持部14nに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図19(C)は第2の保持部14nが右斜め上に到達した状態を示す説明図であり、図19(D)は第1の保持部14mが開口部11aと対向する位置になった状態を示す説明図であり、図19(E)は第2の保持部14nが排出口と連通した状態を示す説明図であり、図19(F)は第2の保持部14nが開口部11aに近づいた状態を示す説明図である。
図20は、第1の保持部14mおよび第2の保持部14nに保持された遊技球が運ばれる様子を示す説明図である。図20(A)は第1の保持部14mがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図20(B)は第1の保持部14mに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図20(C)は第2の保持部14nに1個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図20(D)は第2の保持部14nが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図20(E)は第1の保持部14mが排出口11cと連通した状態を示す説明図であり、図20(F)は第1の保持部14mが開口部11aに近づいた状態を示す説明図である。
なお、他の実施形態のパチンコ機と同一の構成および機能については、説明を簡略化または省略し、その同一の構成については同一の符号を用いて説明する。
回転体24の回転中心から見て時計の8時方向のカバー11には、排出口11cが開口形成されている。また、回転中心から見て時計の1時30分の方向であって、回転体24の裏面の遊技盤5には、第3種始動口16aが開口形成されている。回転入賞装置の他の構造は、第8実施形態と同一である。
図19(B)に示すように、カバー11の開口部11aを介して第2の保持部14nに遊技球P1,P2が連続して受入れられて保持され、第1の保持部14mには遊技球が保持されていない状態になると、それら2個の遊技球P1,P2は、回転体24の回転に伴って時計回りに運ばれる。そして、図19(C)に示すように、第2の保持部14nが第3種始動口16aを通過しても、第3種始動口16aは、遊技球P1,P2の移動経路(回転軌跡)上に形成されていないため、いずれの遊技球も第3種始動口16aに入賞することなく通過する。
そして、図19(E)に示すように、第2の保持部14nが排出口11cと連通すると、第2の保持部14nに保持されている遊技球P1,P2が連続して排出口11cから遊技領域へ排出される。つまり、第2の保持部14nにのみ遊技球が保持された場合は、その保持された遊技球は第3種始動口16aに入賞することなく総て排出口11cから遊技領域へ排出される。
また、図20(B)に示すように、第1の保持部14mに遊技球P1,P2が保持された場合は、それら遊技球P1,P2の移動経路(回転軌跡)は第3種始動口16aと一致しないため、第3種始動口16aに入賞することなく通過する。そして、第1の保持部14mが真下(時計の6時の位置)に到達し、第2の保持部14nが開口部11aと連通する状態になったときに開口部11aから1個の遊技球P3が第2の保持部14nに受入れられて保持されたとする。この遊技球P3の移動経路(回転軌跡)は、第3種始動口16aと一致するため、図20(D)に示すように、第2の保持部14nが第3種始動口16aと連通したときに遊技球P3は第3種始動口16aに入賞する。そして、第1の保持部14mが排出口11cを通過すると、第1の保持部14mに保持されている遊技球P1,P2が連続して排出口11cから遊技領域へ排出される。
つまり、図20(C)に示すように、遊技球が第1の保持部14mに2個保持されており、第2の保持部14nに1個保持された状態になったときに、第2の保持部14nに保持されている遊技球のみが第3種始動口16aに入賞する。また、第1の保持部14mに保持される遊技球は1個でもよい。
[第8実施形態の効果]
(1)以上のように、第8実施形態のパチンコ機を使用すれば、ただ単に保持部に遊技球を保持させるだけでは、保持されている遊技球を第3種始動口16aに入賞させることができないため、意図的に回転入賞装置ばかり狙って第3種始動口16aに入賞させるような遊技を排除することができる。
(2)上記第8実施形態のパチンコ機は、一方の保持部の構造が異なること、カバー11に排出口11cが形成されていること、第3種始動口16aの形成位置が異なること以外は、第1実施形態のパチンコ機と同一の構成および機能であるため、第1実施形態の効果(1)ないし(8)と同一の効果を奏することができる。
<第9実施形態>
次に、この発明の第9実施形態について図21を参照して説明する。
この実施形態のパチンコ機は、各保持部共に、それぞれ遊技球を2個保持可能であり、かつ、一方の保持部に遊技球を2個保持させなければ、保持されている遊技球を第3種始動口に入賞させることができないことを特徴とする。第3種始動口16aおよび排出口16gの役割は第6実施形態と同じである。
図21は、保持部に保持された遊技球が運ばれる様子を示す説明図である。図21(A)は第2の保持部14wがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図21(B)は第2の保持部14wに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図21(C)は第2の保持部14wが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図21(D)は第1の保持部14vが開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図21(E)は第1の保持部14vが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図21(F)は第2の保持部14wが開口部11aにさしかかったところを示す説明図である。
なお、他の実施形態のパチンコ機と同一の構成および機能については、説明を簡略化または省略し、その同一の構成については同一の符号を用いて説明する。
受入個数調整部材29の一端29cは、遊技球の外形に対応した円弧状に形成されており、図21(D)に示すように、遊技球を1個保持可能に形成されている。他端29bは、他の実施形態の受入個数調整部材の他端と同じ形状に形成されている。また、外周部材14p,14qを対向させて形成された第1の保持部14vのうち、回転体28の回転中心近傍の角部は、角形に形成されており、図21(D)に示すように、受入個数調整部材29の一端29cのうち、回転中心側の形状は、第1の保持部14vの角部に対応した形状に形成されている。第2の保持部14wの形状は、他の実施形態における第2の保持部と同じ形状に形成されている。また、各保持部は、それぞれ2個の遊技球を回転中心に向けて重ねて保持可能に形成されている。
図21(B)に示すように、第2の保持部14wに2個の遊技球P1,P2が保持されると、それら2個の遊技球は回転体28の回転に伴って時計回りに運ばれる。そして、図21(C)に示すように、第2の保持部14wが右斜め上(時計の1時30分の位置)に到達し、第3種始動口16aと連通すると、第2の保持部14wに後から保持された2個目の遊技球P2が第3種始動口16aに入賞する。そして、図21(D)に示すように、第2の保持部14wが真下(時計の6時の位置)に到達すると、第1の保持部14vは真上(時計の12時の位置)に到達し、開口部11aと連通する。
このとき、図示のように、遊技球P3が第1の保持部14vに受入れられて保持されたとする。第1の保持部14vが右斜め上に到達し、第3種始動口16aと連通しても、第1の保持部14vに保持されている遊技球P3の移動経路は、第3種始動口16aを通過しないため、遊技球P3は、第3種始動口16aに入賞することなく、回転体28の回転に伴って時計回りに運ばれる。
続いて、第2の保持部14wが時計の8時の位置に到達し、排出口16gと連通すると、第2の保持部14wに最初に保持されていた遊技球P1が排出口16gから排出される。同様に、第1の保持部14vが時計の8時の位置に到達すると、第1の保持部14vに保持されている遊技球P3が排出口16gから排出される。
また、第1の保持部14vに遊技球が2個保持された場合は、後から保持された遊技球が第3種始動口16aに入賞する。また、図21(D)に示すように、第2の保持部14wに遊技球が1個保持されている場合は、第1の保持部14vは遊技球を2個保持可能であり、第2の保持部14wの保持数が2個に増加すると、保持可能数は1個に減少する。
また、第1の保持部14vに遊技球が1個保持されている場合は、第2の保持部14wは遊技球を2個保持可能であり、第1の保持部14vの保持数が2個に増加すると、保持可能数は1個に減少する。
つまり、一方の保持部の保持数が0個または1個である場合は、他方の保持部の保持可能数は2個であり、一方の保持部の保持数が2個に増加すると、他方の保持部の保持可能数は1個に減少する。
[第9実施形態の効果]
(1)以上のように、上記第9実施形態のパチンコ機は、第3種始動口16aの形成位置が異なることと、排出口16gが形成されていることと、一方の保持部の保持数と他方の保持部の保持可能数との関係が異なることと、一方の保持部の形状が異なることと、受入個数調整部材の一端の形状が異なること以外は、第1実施形態のパチンコ機と同一の構成および機能であるため、第1実施形態の効果(1)ないし(4)および(6)ないし(8)と同一の効果を奏することができる。
(2)また、上記第9実施形態のパチンコ機は、排出口16gが形成されていることと、カバー11に排出口11cが形成されていないことと、一方の保持部の保持数と他方の保持部の保持可能数との関係が異なることと、一方の保持部の形状が異なることと、受入個数調整部材の一端の形状が異なること以外は、第2実施形態のパチンコ機と同一の構成および機能であるため、第2実施形態の効果(1)および(5)と同一の効果を奏することができる。
(3)さらに、上記第9実施形態のパチンコ機は、一方の保持部の保持数と他方の保持部の保持可能数との関係が異なることと、一方の保持部における遊技球の並び方が異なること以外は、第6実施形態のパチンコ機と同一の構成および機能であるため、第6実施形態の効果(2)ないし(5)と同一の効果を奏することができる。
<他の実施形態>
(1)第1ないし第8実施形態において、モータ20の回転シャフト20aが、受入個数調整部材の長孔に挿通されてなくても良い。また、孔が形成されてなくても良い。
(2)各実施形態において、受入個数調整部材の形状は、長円形状以外に横長の板状、角柱状、円柱状などでも良く、形状は問わない。
(3)前板12、後板15および外周部材は一体形成しても良い。
(4)各実施形態の回転入賞装置を適用できるパチンコ機の機種は限定されない。
(5)第1ないし第4実施形態および第6ないし第9実施形態の各回転入賞装置は、第5実施形態において説明したパチンコ機(従来、第1種パチンコ機と呼ばれていたもの)にも使用することができる。
(6)各実施形態の回転入賞装置は、普通入賞口を開閉する入賞装置の上方または近傍に設けることもできる。
(7)第3種始動口および排出口など、保持部に保持されている遊技球が排出される開口部が複数形成されている場合に、各開口部毎に賞球数が異なるように設定することができる。この場合、所定の開口部については賞球数を0にしてもよい。
この発明の実施形態に係るパチンコ機の外観を正面から見た説明図である。 図1に示すパチンコ機に備えられた遊技盤を正面から見た概略説明図である。 回転入賞装置10の斜視図である。 回転入賞装置10の分解斜視図である。 図5は、回転体21が回転する様子を前板12を外して示す縦断面説明図である。図5(A)は回転体21の第1の保持部14fの開口部とカバー11の開口部11aとが一致した状態を示す説明図であり、図5(B)は第1の保持部14fに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図5(C)は回転体21が時計回りに(1/2)回転した状態を示す説明図であり、図5(D)は第1の保持部14fが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図5(E)は第1の保持部14fに保持されている遊技球P1が第3種始動口16aに入賞することろを示す説明図であり、図5(F)は遊技球P1が第3種始動口16aに入賞した後の状態を示す説明図である。 パチンコ機1の主な電気的構成をブロックで示す説明図である。 図7(A)は、第2実施形態において第1の保持部14fがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図7(B)は第1の保持部14fに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図7(C)は第1の保持部14fが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図7(D)は回転体が(1/2)回転した状態を示す説明図であり、図7(E)は第1の保持部14fに最初に保持されていた1個目の遊技球P1が排出口11cから排出された状態を示す説明図である。 図8(A)は第1の保持部14fに遊技球が1個保持されている状態を示す説明図であり、図8(B)は第1の保持部14fおよび第2の保持部14gにそれぞれ遊技球が1個ずつ保持された状態を示す説明図であり、図8(C)は第2の保持部14gが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図8(D)は第1の保持部14fに最初に保持されていた1個目の遊技球P1が排出口11cから排出された状態を示す説明図である。 図9(A)は第3実施形態において第1の保持部14fがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図9(B)は第1の保持部14fに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図9(C)は第1の保持部14fが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図9(D)は第1の保持部14fが排出口16fと連通した状態を示す説明図である。 図10(A)は第4実施形態において第1の保持部14fがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図10(B)は第1の保持部14fに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図10(C)は第1の保持部14fが排出口16fと連通した状態を示す説明図であり、図10(D)は第1の保持部14fが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図である。 図11は、第5実施形態のパチンコ機に備えられた遊技盤5を正面から見た概略説明図である。 図11に示す遊技盤5に備えられた始動口、普通電動役物および回転振分装置の説明図である。図12(A)は2個の遊技球が回転体の周面上で停留している状態を示す説明図であり、図12(B)は2個の遊技球が第1の保持部14fに保持された状態を示す説明図である。 図13(A)は2個の遊技球が第1の保持部14fに保持された状態を示す説明図であり、図13(B)は後から保持された遊技球P2が回転体から排出されて右側の始動口(以下、右始動口という)82に入賞する様子を示す説明図であり、図13(C)は最初に保持された遊技球P1がカバー11の内壁面によって支持されている状態を示す説明図であり、図13(D)は遊技球P1が回転体から排出されて左側の始動口(以下、左始動口という)83に入賞する様子を示す説明図であり、図13(E)は遊技球P1が突起部14hによって転動を阻止されている状態を示す一部拡大説明図であり、図13(F)は突起部14hの拡大説明図である。 図14(A)は1個の遊技球P1が第1の保持部14fに保持された状態を示す説明図であり、図14(B)は遊技球P1の転動が突起部14hによって阻止されている状態を示す説明図であり、図14(C)は各保持部に遊技球が1個ずつ保持されている状態を示す説明図であり、図14(D)は第1の保持部14fに保持されていた遊技球P1が左始動口83に入賞する様子を示す説明図であり、図14(E)は第2の保持部14gに保持された遊技球P2がカバー11の内壁面によって支持されている状態を示す説明図であり、図14(F)は第2の保持部14gに保持されていた遊技球P2が左始動口83に入賞する様子を示す説明図である。 図15は、第6実施形態において第2の保持部14nに保持された遊技球が運ばれる様子を示す説明図である。図15(A)は第2の保持部14nがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図15(B)は第2の保持部14nに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図15(C)は第2の保持部14nが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図15(D)は第1の保持部14mが開口部11aと対向する位置になった状態を示す説明図であり、図15(E)は第2の保持部14nが排出口16gと連通した状態を示す説明図であり、図15(F)は第2の保持部14nが開口部11aに近づいた状態を示す説明図である。 図16は、第1の保持部14mに保持された遊技球が運ばれる様子を示す説明図である。図16(A)は第1の保持部14mがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図16(B)は第1の保持部14mに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図16(C)は第2の保持部14nに1個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図16(D)は第2の保持部14nが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図16(E)は第1の保持部14mが排出口16gと連通した状態を示す説明図であり、図16(F)は第1の保持部14mが開口部11aに近づいた状態を示す説明図である。 図17は、第7実施形態において第2の保持部14nに保持された遊技球が運ばれる様子を示す説明図である。図17(A)は第2の保持部14nがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図17(B)は第2の保持部14nに1個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図17(C)は第2の保持部14nが右斜め上に到達した状態を示す説明図であり、図17(D)は第1の保持部14mが開口部11aと対向する位置になった状態を示す説明図であり、図17(E)は第2の保持部14nが排出口16gと連通した状態を示す説明図であり、図17(F)は第1の保持部14mが排出口16gと連通した状態を示す説明図である。 図18は、第1の保持部14mに保持された遊技球が運ばれる様子を示す説明図である。図18(A)は第1の保持部14mがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図18(B)は第1の保持部14mに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図18(C)は第2の保持部14nに1個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図18(D)は第1の保持部14mが排出口16gにさしかかった状態を示す説明図であり、図18(E)は第1の保持部14mが排出口16gと連通した状態を示す説明図であり、図18(F)は第1の保持部14mが開口部11aに近づいた状態を示す説明図である。 図19は、第8実施形態において第2の保持部14nに保持された遊技球が運ばれる様子を示す説明図である。図19(A)は第2の保持部14nがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図19(B)は第2の保持部14nに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図19(C)は第2の保持部14nが右斜め上に到達した状態を示す説明図であり、図19(D)は第1の保持部14mが開口部11aと対向する位置になった状態を示す説明図であり、図19(E)は第2の保持部14nが排出口と連通した状態を示す説明図であり、図19(F)は第2の保持部14nが開口部11aに近づいた状態を示す説明図である。 図20は、第1の保持部14mおよび第2の保持部14nに保持された遊技球が運ばれる様子を示す説明図である。図20(A)は第1の保持部14mがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図20(B)は第1の保持部14mに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図20(C)は第2の保持部14nに1個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図20(D)は第2の保持部14nが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図20(E)は第1の保持部14mが排出口11cと連通した状態を示す説明図であり、図20(F)は第1の保持部14mが開口部11aに近づいた状態を示す説明図である。 図21は、第9実施形態において保持部に保持された遊技球が運ばれる様子を示す説明図である。図21(A)は第2の保持部14wがカバー11の開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図21(B)は第2の保持部14wに2個の遊技球が保持された状態を示す説明図であり、図21(C)は第2の保持部14wが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図21(D)は第1の保持部14vが開口部11aを介して遊技球を受入れ可能な状態になったところを示す説明図であり、図21(E)は第1の保持部14vが第3種始動口16aと連通した状態を示す説明図であり、図21(F)は第2の保持部14wが開口部11aにさしかかったところを示す説明図である。 従来のパチンコ機に備えられた遊技盤の正面説明図である。 図22に示すパチンコ機に備えられた回転入賞装置の正面拡大図である。
符号の説明
1 パチンコ機
10 回転入賞装置
11 カバー
11a 開口部
13 受入個数調整部材
14f 第1の保持部
14g 第2の保持部
16a 第3種始動口(排出口)
21 回転体
70 特別電動役物(入賞装置)
72 大入賞口(入賞口)

Claims (15)

  1. 遊技盤と、
    この遊技盤の遊技領域に設けられており、前記遊技領域を流下する遊技球を受入れる開口部を周面に有する筒状のカバーと、
    このカバーの内側に設けられており、外面を前記カバーの内周面に対向させながら回転可能な回転体とを備えており、
    前記回転体には、所定の位置に回転したときに前記開口部と連通し、前記開口部に受入れられた遊技球を受入れ可能な状態になるとともに、受入れられた遊技球を保持した状態で回転に伴って運ぶ保持部と、
    この保持部と連通することにより、その保持部に保持されている遊技球を運ぶ途中で回転体の外部へ排出する排出口とが備えられたパチンコ機において、
    前記回転体は、
    回転中心を挟んで設けられており、それぞれが複数の遊技球を前記開口部から受入れて保持可能な1組の保持部と、
    一方の保持部と他方の保持部との間を移動可能であるとともに、前記一方の保持部に突出可能な一端と、前記他方の保持部に突出可能な他端とを有し、前記一端は、前記他端が前記他方の保持部に保持されている遊技球に当接することにより前記一方の保持部に突出し、かつ、前記他方の保持部に保持されている遊技球の個数の増減に応じて前記一方の保持部への突出量を増減することにより前記一方の保持部に保持可能な遊技球の個数を増減させるように構成された受入個数調整部材と、
    を備えたことを特徴とするパチンコ機。
  2. 前記受入個数調整部材は、
    前記一方の保持部が前記開口部と連通する位置に回転したときには、自重により下降し、前記一方の保持部に突出していた前記一端の突出量が減少し、かつ、前記他方の保持部が前記開口部と連通する位置に回転したときには、自重により下降し、前記他方の保持部に突出していた前記他端の突出量が減少するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機。
  3. 前記排出口は、前記遊技盤の回転体の裏面であって、前記1組の保持部の少なくとも一方の保持部に保持されている遊技球が運ばれる経路上に、その保持部と連通可能に開口形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパチンコ機。
  4. 前記排出口は、前記1組の保持部の少なくとも一方と連通可能に前記カバーに開口形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載のパチンコ機。
  5. 前記排出口は、前記1組の保持部のうち、複数の遊技球を保持している保持部において時間的に後から保持された遊技球のみを排出する箇所に開口形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載のパチンコ機。
  6. 前記排出口は、前記1組の保持部のうち、複数の遊技球を保持している保持部において時間的に先に保持された遊技球のみを排出する箇所に開口形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載のパチンコ機。
  7. 前記排出口から前記遊技盤の裏面へ排出された遊技球を前記遊技盤の遊技領域へ戻すための戻し口が開口形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1つに記載のパチンコ機。
  8. 前記排出口から遊技球が排出されたことを条件として入賞口を開口する入賞装置を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載のパチンコ機。
  9. 前記排出口から排出された遊技球が入賞可能な入賞口を開口する入賞装置を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載のパチンコ機。
  10. 前記戻し口から戻された遊技球が入賞可能な入賞口を開口する入賞装置を備えたことを特徴とする請求項7に記載のパチンコ機。
  11. 前記排出口から排出された遊技球を受入れ可能な始動口と、
    この始動口に遊技球が受入れられた場合に当りか否かを判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1つに記載のパチンコ機。
  12. 前記排出口が複数開口形成されており、
    前記始動口が各排出口に対応してそれぞれ備えられていることを特徴とする請求項11に記載のパチンコ機。
  13. 前記判定手段が前記当りと判定する確率が各始動口毎に異なるように設定されていることを特徴とする請求項12に記載のパチンコ機。
  14. 前記排出口が複数備えられており、
    大入賞口が開口してから閉口するまでを1ラウンドとした場合に、前記一方の保持部または他方の保持部に保持されている遊技球が第1の排出口から排出されたことが、所定数ラウンドを実行可能な大当り遊技において大入賞口が開口する条件に設定されており、かつ、前記ラウンドが実行されているときに前記一方の保持部または他方の保持部に保持されている遊技球が第2の排出口から排出されたことが、前記大入賞口が閉口する条件に設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれか1つに記載のパチンコ機。
  15. 前記一方の保持部または他方の保持部に保持されている遊技球が前記排出口から排出されたことが、大入賞口が開口するための条件に設定されており、かつ、前記戻し口から戻された遊技球が前記大入賞口の内部の特定領域を通過したことが、前記大入賞口の開閉が継続して行われるための条件に設定されていることを特徴とする請求項7に記載のパチンコ機。
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