JP4226544B2 - パチンコ機 - Google Patents

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Description

この発明は、遊技球を所定の時間間隔で入賞させる構成の回転入賞装置を備えた、いわゆる権利物タイプのパチンコ機に関する。
図14は、上記権利物タイプのパチンコ機に備えられた遊技盤の正面説明図であり、図15は、図14に示すパチンコ機に備えられた回転入賞装置(回転チャッカともいう)の正面拡大図である。遊技盤500へ発射された遊技球が始動口501に入賞すると、図柄表示装置502が横方向に配列された3つの表示領域にて複数の図柄をそれぞれ変動表示する。そして、変動開始から所定時間経過すると各表示領域にて所定の図柄が停止し、各停止した図柄の組合せが特定の態様(例えば333など)に揃うと特別入賞口503が所定の開閉パターンで開閉する。特別入賞口503の内部には、V入賞口504が設けられており、そのV入賞口504に入賞すると、権利が発生する。
そして、遊技球を右打ちし、遊技球が回転入賞装置600に設けられた遊技球待機部604(図15)に停留すると、その遊技球は、常時回転している回転体601の周面に形成された凹部603に受入れられる。続いて、その遊技球は回転体601によって運ばれ、回転体601の裏面側に設けられた第3種始動口602から流出すると、所定の検出スイッチにより検出され、可動翼片605,605が開放動作し、大入賞口606,606が開口する。大入賞口の開口から所定時間経過することの条件、大入賞口へ所定個数入賞することの条件のどちらかが満足されると可動翼片605,605が閉成動作し、大入賞口606,606が閉口する。大入賞口の開口から閉口までを1ラウンドとして所定数のラウンドを実行可能であり、所定数のラウンドが実行されると大当り遊技が終了する。また、大当り遊技中に図柄が特定の態様に揃い、V入賞口504に入賞した場合も大当り遊技が終了となる。
特開2002−301217号公報(第79〜81段落、図1、図2)
しかし、前述した従来のパチンコ機に備えられた回転体601は、縦断面形状が円形であるため、外形が変化しないので、回転体が回転しているという実感がなく、演出効果に乏しいという問題があった。
そこで、本願発明者は、縦断面形状が楕円の回転体を考えた。図16はその回転体の正面説明図である。図16(A)は回転体が縦長の姿勢に変化した状態を示し、図16(B)は回転体が横長の姿勢に変化した状態を示す。しかし、図16(A)に示すように、回転体700が縦長の姿勢になったときに遊技釘702に支えないようにする必要があるため、回転体の姿勢が縦長になったときに合わせて遊技釘702を設けると、図16(B)に示すように、回転体700の姿勢が横長になったときに、回転体700の周面にて停留していた遊技球Pが、遊技釘702と回転体700との間に形成された隙間から流出してしまうことが分かった。
そこでこの発明は、縦断面が円形以外の回転体であっても、周面上に停留している遊技球が停留位置から流出しないようにすることができるパチンコ機を実現することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1ないし請求項4に記載の発明では、遊技球(P)が通過可能な空間(S1)を有し、遊技盤(5)の遊技領域に上下に移動可能に配置された部材(14a,14b)と、この部材の下方に設けられており、前記空間から下方に一部を露出させた遊技球を前記空間から離脱しないように支持する周面(11c)を有し、かつ、前記遊技盤に平行に切断した断面が略楕円に形成され、回転すると前面から見た形態が横長および縦長に変化する停留部材(11)とを備えており、前記部材は、前記遊技球が前記空間から離脱しないように前記周面によって支持された状態を維持しながら、前記停留部材の前記形態の変化に伴って上下に移動するという技術的手段を用いる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のパチンコ機(1)において、前記停留部材(11)の前記周面(11c)には、前記空間(S1)から離脱した遊技球を受入れて保持する保持部(11m)が形成されているという技術的手段を用いる。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載のパチンコ機(1)において、前記保持部(11m)の移動経路には、前記保持部に保持されている遊技球(P)を流出させる流出口(13c)が設けられているという技術的手段を用いる。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載のパチンコ機(1)において、前記停留部材(11)の下方には、前記保持部(11m)に保持されている遊技球(P)が前記流出口(13c)から流出したことを条件として入賞口(72)を開閉する入賞装置(70)が備えられたという技術的手段を用いる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態において使用する符号と対応するものである。
(請求項1に係る発明の効果)
遊技球が通過可能な空間を有する部材は、その空間から下方に一部を露出させた遊技球が空間から離脱しないように停留部材の周面によって支持された状態を維持しながら、停留部材の形態の変化に伴って上下に移動することができる。
従って、停留部材の周面上に停留している遊技球が停留位置から流出しないようにすることができる。
つまり、停留部材が回転しているという実感を出すことができるので、演出効果を高めることができる。
(請求項2に係る発明の効果)
停留部材の周面に、空間から離脱した遊技球を受入れて保持する保持部が形成されている場合でも、停留部材が、その周面により支持されている遊技球を保持部に受入れ可能な姿勢に変化するまで遊技球が停留位置から流出しないようにすることができる。
(請求項3に係る発明の効果)
停留部材の周面上に停留している遊技球が停留位置から流出しないようにして確実に保持部に受入れられるようにすることができるため、その保持部に保持されている遊技球を流出口から確実に流出させることができる。
(請求項4に係る発明の効果)
停留部材の周面上に停留している遊技球を確実に流出口から流出させることができるため、入賞口を確実に開閉させることができるので、入賞口の開閉が不確実なことによる遊技者の不利益というものが発生するおそれがない。
<第1実施形態>
この発明の第1実施形態について説明する。
[全体の主要構成]
まず、この実施形態のパチンコ機の主要構成について図1および図2を参照して説明する。図1は、そのパチンコ機の外観を正面から見た説明図である。図2は図1に示すパチンコ機に備えられた遊技盤を正面から見た概略説明図である。
図1に示すように、パチンコ機1には、外殻を構成する前枠2が設けられており、その前枠2にはガラス枠3が開閉可能に取付けられている。ガラス枠3の内側には遊技盤5が設けられており、前枠2の前面右下方には、遊技盤5へ遊技球を発射する発射装置を操作する発射レバー80が回動可能に取付けられている。遊技盤5の下方には、払出された賞球や貸球を収容する上受け皿6が設けられており、上受け皿6の下方には、上受け皿6の収容可能数を超えて流下した賞球を収容する下受け皿7が設けられている。
前枠2の左側面には、プリペイドカードユニット60が接続されており、プリペイドカードユニット60には、プリペイドカードを挿入するカード挿入口61が設けられている。カード挿入口61の内部には、プリペイドカードに記録された情報(残り度数)を読取るとともに、その情報を貸球要求の数に応じて書換え、残り度数を算出する装置が設けられている。上受け皿6の前面には、遊技球の貸出しを行う場合に押す貸出ボタン58と、カード挿入口61に挿入されているプリペイドカードを取出し可能な位置まで返却する(戻す)ために押す返却ボタン59と、プリペイドカードユニット60により読取られたプリペイドカードの残り度数などを表示する度数表示部57とが備えられている。
[遊技盤の主要構成]
次に、遊技盤5の主要構成について図2を参照して説明する。図2は遊技盤5の主要構成を示す正面図である。
遊技盤5には、センターケース30が備えられている。センターケース30には、複数の普通図柄を変動表示する普通図柄表示装置31が備えられている。普通図柄表示装置31は、横方向に3つの表示領域を有し、各表示領域において複数の普通図柄(例えば0〜6の7種類の普通図柄)からなる図柄列をそれぞれ変動表示(スクロール表示ともいう)する。センターケース30の下方には普通図柄始動口32が、左方には普通図柄始動口38がそれぞれ設けられている。遊技盤5に発射された遊技球が普通図柄始動口32または普通図柄始動口38に入賞すると普通図柄表示装置31が普通図柄の変動表示を開始する。遊技球が普通図柄始動口32または普通図柄始動口38に入賞したときに、当りかハズレかの判定(以下、当り判定という)が行われる。普通図柄表示装置31は、普通図柄の変動を開始してから所定時間経過後に変動を停止し、当り判定の結果が当りであった場合は各表示領域に停止図柄として当り普通図柄を表示し、ハズレであった場合はハズレ普通図柄を表示する。
普通図柄の変動中に遊技球が普通図柄始動口32または普通図柄始動口38に入賞したときは、普通図柄の変動開始が保留され、その保留数は、普通図柄表示装置31の上方に設けられた保留数表示装置36によって表示される。この実施形態では、保留数表示装置36は、4個のLEDを備えており、その点灯数により保留数を表示する。つまり、保留数表示装置36は、最大4個の保留数を表示する。普通図柄表示装置31は、普通図柄の変動開始から変動終了までを1回の変動表示とした場合に、保留数と同じ回数の変動表示を行う。
普通図柄始動口32の下方には、普通図柄表示装置31が停止図柄として当り普通図柄を表示したときに作動する普通電動役物40が設けられている。普通電動役物40は、当り普通図柄が停止表示されたときに開放する開閉部材41を備えている。この実施形態では、開閉部材41は、正面から見て下端を支点にして上端を開閉する翼形状に形成されている。開閉部材41,41間から入賞した遊技球の流下経路には、入賞領域として一般領域および特別領域(図示せず)が形成されている。また、その流下経路には、特別領域に入賞した遊技球を検出する特別領域スイッチ(図7において符号42で示す)と、一般領域または特別領域に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ(図7において符号44で示す)が設けられている。
センターケース30の右方には、回転入賞装置10が設けられており、その下方には、第3種特別電動役物(以下、特別電動役物という)70が設けられている。特別電動役物70は大入賞口72を開閉する開閉部材71を備えており、この実施形態では、開閉部材71は、閉成時に正面から見ると横長の板状に形成されている。遊技球が普通電動役物40の特別領域に入賞すると、大当りを発生させる権利が発生し、遊技球が回転入賞装置10に受入れられ、回転入賞装置10の裏面側に設けられた第3種始動口(図3において符号13cで示す)に入賞すると大当りが発生し、開閉部材71が開放され、大入賞口72が開口する。
また、遊技盤5には、左入賞口33、右下入賞口34、左下入賞口35、風車4、アウト口8などが設けられている。さらに、遊技盤5には、遊技球の流下経路を変化させるための多くの遊技釘5aが打ち込まれている(図2では遊技釘5aの一部のみを示す)。
[回転入賞装置10の構造]
次に、回転入賞装置10の構造について図3ないし図6を参照して説明する。図3は、回転入賞装置10の分解斜視図である。図4は、回転体の姿勢の一例を示す斜視図である。図4(A)は回転体が横長の姿勢に変化した状態を示し、図4(B)は回転体が縦長に変化した状態を示す。図5は、回転体の姿勢の一例を示す正面説明図および縦断面図である。図5(A)は図4(A)の正面説明図であり、図5(B)は図5(A)のA−A線矢視縦断面説明図である。図5(C)は図4(B)の正面説明図であり、図5(D)は図5(C)のB−B線矢視断面説明図である。図6は、回転体と特別電動役物70との位置関係を示す正面説明図である。図6(A)は回転体が横長の姿勢に変化した状態を示し、図6(B)は回転体が縦長の姿勢に変化した状態を示し、図6(C)は回転体の保持部と第3種始動口とが重なった状態を示す。なお、以下の説明では、パチンコ機1にて遊技を行う遊技者に向く方向を前方、遊技者に向く面を前面とし、その逆を後方、後面とする。
図3に示すように、回転入賞装置10は、回転体11と、回転体11の周面に巻き付ける回転体カバー12と、回転入賞装置10を遊技盤5に取付けるための基板13と、回転体カバー12の両端を取り付けて回転体11の回転に伴って昇降する昇降装置14と、昇降装置14を上方に付勢するバネ15と、回転体11を回転させるモータ16とを備える。回転体11は、縦断面が略楕円に形成されており、その周面11cは、遊技球が停留または転動するに十分な奥行きを有する。回転体が横長の姿勢に変化したときの上部周面の中央には、遊技球を受入れ可能な開口部11aが形成されており、その開口部11aに連通する下部には、縦断面U字形状で後面が開口した保持部11mが形成されている。保持部11mは、開口部11aから受入れられた遊技球を、回転体11が回転している間保持し、第3種始動口13cと重なったときに保持している遊技球を後面から第3種始動口13cへ流出させる。保持部11mの開口した後面は、回転体11が回転し、保持部11mが第3種始動口13cと重なる位置に到達するまでの間は、基板13の前面によって塞がれるため、保持部11mに保持されている遊技球が保持部11mから流出することがない。
回転体11の後面11dの中央からは、筒状の回転体軸11jが後方へ突出形成されている。この回転体軸11jは、基板13に前後方向に貫通形成された回転体軸孔13dに挿通され、その回転体軸11jにモータ16のモータ軸16aが挿入固定される。つまり、モータ16の駆動によりモータ軸16aが回転すると、それと同方向に回転体11が回転する。回転体11は、合成樹脂や金属などにより形成されており、合成樹脂で形成する場合は、透光性材料にて形成することにより、保持部11mに保持されている遊技球を遊技者側から視認可能とすることもできる。
回転体11の周面の長軸方向の両端部、開口部11aと反対側の端部、および開口部11aの両端部には、開口部11eがそれぞれ形成されており、各開口部11eには、ローラ部材11hがそれぞれ回転自在に軸支されている。各ローラ部材11hは、その回転軸を回転体11の前面11bおよび後面11dにそれぞれ挿通しており、各ローラ部材11hの周面は僅かに回転体11の周面11cからそれぞれ露出している。
回転体カバー12は、合成樹脂製フィルムや布などの可撓性材料により帯状に形成されており、回転体11の周面の略全周を包み込む長さを有する。回転体カバー12の両端には、後述するカバー取付軸14a,14bを挿通するための筒状の取付部12a,12bを備える。取付部12a,12bは、回転体カバー12の材料そのものを筒状にして形成しても良いし、合成樹脂や金属製材料により別部材として形成しても良い。
回転体カバー12は、回転体11の周面11cに巻き付けられ、両端の取付部12a,12bにカバー取付軸14a,14bを挿通することにより、回転体11の周面11cに密着される。回転体11が回転すると、回転体カバー12は回転体11の周面に倣うように変形するが、図3に示した回転体カバー12の上面は、各ローラ部材11hの周面と接触しており、回転体11の回転に伴って各ローラ部材11hが回転するため、回転体カバー12と回転体11の周面11cとの摩擦が小さくなるので、回転体11は滑らかに回転することができるし、摩擦による熱の発生を抑制することもできる。
基板13は、正面から見て縦長の長円形状に形成されており、回転体軸孔13dの左斜め上方には、第3種始動口13cが形成されている。第3種始動口13cは、回転体11の保持部11mの軌道上に形成されており、回転体11が1回転する間に第3種始動口13cと保持部11mとが1回重なるようになっている。つまり、回転体11が1回転する間に保持部11mに保持されている遊技球が第3種始動口13cから流出可能になっている。第3種始動口13cから流出した遊技球の流下経路には、その遊技球を検出する第3種始動口スイッチ(図7において符号13hで示す)が設けられている。回転体軸孔13dの上方には、縦長の長孔に形成されたカバー取付軸昇降用長孔(以下、長孔という)13a,13bが、前後方向に貫通形成されている。長孔13a,13bは、カバー取付軸14a,14b間に形成される空間S1と同じ間隔を置いて相対向して形成されている。基板13の四隅には、基板13を遊技盤5の盤面に取付けるためのネジを挿通する取付孔13eがそれぞれ前後方向に貫通形成されている。また、基板13の後面上部から後方へ棒状のバネ取付軸13fが突出形成されている。
昇降装置14は、縦断面が横長の長方形で板状の軸取付部材14dと、この軸取付部材14dの前面から前方へ突出形成された棒状のカバー取付軸14a,14bと、軸取付部材14dの後面から後方へ突出形成された棒状のバネ取付軸14cとを備える。カバー取付軸14a,14bは、基板13の長孔13a,13bにそれぞれ挿通され、長孔13a,13bから突出したカバー取付軸14a,14bは、回転体カバー12の取付部12a,12bにそれぞれ挿通される。カバー取付軸14a,14b間に形成される空間S1の幅は、遊技球の直径以上に形成されており、遊技球がカバー取付軸14a,14b間の空間S1を通過可能になっている。また、長孔13a,13bから突出したカバー取付軸14a,14bの各基部には、抜け止め用のスナップリング13gがそれぞれ嵌め込まれている。
バネ15の上部係止部15aは、基板13のバネ取付軸13fに係止され、下部係止部15bは、昇降装置14のバネ取付軸14cに係止される。バネ15は、昇降装置14を常に上方へ付勢しており、図4に示すように、回転体11がどの姿勢に変化したときでも回転体カバー12が緩むことなく、回転体11の周面に倣って変形するようになっている。
モータ16のモータ軸16aの先端部分は、非円形に形成されており、回転体11の回転体軸11jの内面は、モータ軸16aの先端部分の外径と合致する形状に形成されている。つまり、モータ軸16aの回転時に回転体11が空転しないようになっている。また、モータ16の後部周面には、モータ16を遊技盤5の裏面側の所定個所に固定するための固定部材16bが設けられており、固定部材16bには、ネジを挿通するネジ挿通孔16cが前後方向に貫通形成されている(実際には図示されている固定部材16bとは反対側に固定部材16bがもう1つ設けられており、同様にその固定部材16bにはネジ挿通孔16cが前後方向に貫通形成されている)。
モータ16は遊技盤5の裏面側に取付けられており、モータ軸16aが遊技盤5の裏面から表面に挿通され、それに回転体11が固定されている。
[回転入賞装置10の動作]
次に、回転入賞装置10の動作を説明する。回転体11は、モータ16の駆動により常時一定速度で右回転(図4において矢印F1で示す方向へ回転)している。今、図4(A),図5(A)に示すように、回転体11が真横の姿勢になり、その開口部11aと、下降したカバー取付軸14a,14b間の空間S1(図3参照)と回転体11の開口部11aとの位置関係が上下に対応した状態になると、カバー取付軸14a,14b間の空間S1を通過した遊技球を開口部11aから保持部11mに受入れ可能になる。この状態では、図5(B)に示すように、昇降装置14はバネ15の引張力によって上方に付勢されているため、昇降装置14のカバー取付軸14a,14bに取付けられた回転体カバー12の両端は上方に付勢されるので、回転体カバー12が弛むことなく、回転体11の周面11cに密着して巻き付けられた状態が維持される。また、回転体11の開口部11a近傍の周面11cと、回転体カバー12との間には僅かに隙間が形成されるが、遊技球が入り込むことができない程度であるため、遊技球が回転体11の周面11cと回転体カバー12との間に挟み込まれるおそれはない。
図4に示すように、カバー取付軸14a,14bは、回転体11の回転中心11gの上方において長孔13a,13bによって左右方向を規制されつつ昇降可能に配置されており、その配置関係は、回転体11が回転しても変化しない。また、回転中心11gは固定されている。一方、回転体11は縦断面楕円であるため、回転中心11gからカバー取付軸14a,14bの下方に位置する周面11cまでの距離は、回転体11の回転に伴って変化する。図4(A)に示すように、回転体11が横長になったときは、上記の距離は短くなり、図4(B)に示すように、縦長になったときは長くなる。また、回転体カバー12の長さは不変であり、回転体11の周面11cに密着するように巻き付けられている。さらに、カバー取付軸14a,14bは、バネ15によって上方に付勢されている。
従って、回転体11が回転し、回転中心11gからカバー取付軸14a,14bの下方に位置する周面11cまでの距離が変化すると、それに追従するようにカバー取付軸14a,14bが昇降する(図6)。このとき、カバー取付軸14a,14bは、バネ15によって上方に付勢されているため、回転体カバー12が弛むことがない。
図6(C)に示すように、回転体11が斜めの姿勢に変化したときに、カバー取付軸14a,14bの一方と回転体11の周面11cとの距離が僅かに拡大するが、カバー取付軸14a,14b間に停留している遊技球が離脱する程度には拡大しない。また、この間も、カバー取付軸14a,14bはバネ15によって上方に付勢されているため、回転体カバー12が弛むことなく、回転体11の周面11cに密着して巻き付けられた状態が維持される。また、開口部11aは回転体カバー12によって塞がれるため、保持部11mに保持されている遊技球が開口部11aから外部へ流出するおそれがない。そして、回転体11は、真横の姿勢から90度右回転すると、図4(B),図5(C)に示すように、縦長の姿勢に変化し、カバー取付軸14a,14bは最上部まで上昇した状態になる。このときも、カバー取付軸14a,14b間の空間S1と回転体11の周面11cとの位置関係は殆ど変化しないので、空間S1に停留している遊技球が空間S1から離脱することがない。この間も、カバー取付軸14a,14bはバネ15によって上方に付勢されているため、回転体カバー12が弛むことなく、回転体11の周面11cに密着して巻き付けられた状態が維持される。
そして、回転体11は、図4(B),図5(C)に示した縦長の姿勢から225度右回転すると、図6(C)に示すように、長軸方向の右端を右斜め上方に持ち上げた右斜めの姿勢に変化し、保持部11mと第3種始動口13cとが重なり、保持部11mに保持されていた遊技球Pが保持部11mの後面から第3種始動口13cへ流出する。そして、回転体11は、さらに45度右回転すると、丁度1回転したことになり、開口部11aを上方に向けた回転初期の姿勢に戻り、開口部11aから遊技球を受入れ可能な状態になる。
以上のように、回転体11は、その姿勢を、横長、斜め、縦長など刻々と姿勢を変化させながら回転し、回転体カバー12は、回転体11の周面に倣うようにして形態を変化させ、回転体11の周面と常時一体化しているため、遊技者から見ると、回転体カバー12が存在せず、回転体11のみが回転しているように見える。
[パチンコ機1の電気的構成]
次に、パチンコ機1の主な電気的構成についてそれをブロックで示す図7を参照して説明する。
パチンコ機1には、主制御基板100が設けられており、その主制御基板100には、マイクロプロセッサ110が搭載されている。マイクロプロセッサ110は、メインCPU112と、ROM114と、RAM116とを備える。メインCPU112は、特別領域スイッチ(SW)42または第3種始動口スイッチ(SW)13hがオンしたか否かの判定、普通図柄の当りかハズレかの判定、普通電動役物ソレノイド(SL)43の制御、大入賞口ソレノイド(SL)74の制御、モータ16の制御、入賞の検出、入賞数の計数などを実行する。
ROM114には、メインCPU112が各種制御、判定および検出などを実行するための各種制御プログラム、制御プログラム実行時に参照する各種テーブルなどが記録されている。RAM116は、保留数や入賞数などを記憶する記憶領域と、メインCPU112の処理結果などの遊技中に発生する各種データおよびROM114から読出された制御プログラムなどを一時的に格納する記憶領域と、電源遮断時に停電直前の遊技状態を示すデータなどをバックアップして記憶するバックアップ領域とを備える。
主制御基板100には、次に記載するものが電気的に接続されている。特別領域スイッチ(SW)42、第3種始動口スイッチ(SW)13h、普通図柄表示装置31を制御する図柄制御基板39、遊技中にスピーカ(図示せず)から出力される効果音などを制御する音声制御基板67、保留数表示装置36や装飾用LEDやランプ類などの点灯・点滅を制御するランプ制御基板300、電源基板64、賞球および貸球の払出しなどを制御する払出制御基板200、当りの発生や賞球払出数などに関する遊技盤情報をパチンコホールの管理室などに設けられたホールコンピュータへ送信するための遊技枠情報端子基板52、盤面中継基板51、遊技枠中継基板53である。
払出制御基板200には、主制御基板100から送信されてくる賞球コマンド、プリペイドカードユニット60からCR接続基板56を介して送信されてくる貸球要求信号などを受信するマイクロプロセッサ210が搭載されており、マイクロプロセッサ210には、賞球および貸球の払出しなどの制御を実行するサブCPU212と、このサブCPU212が賞球および貸球の払出しなどの制御を実行するための各種制御プログラムが記録されたROM214と、払出すべき賞球または貸球の総数やサブCPU212が各種制御プログラムを実行する際にROM214から読出された制御プログラムなどを一時的に格納するRAM216とが搭載されている。また、RAM216は、電源遮断時に、入賞数や未払いの賞球総数などを示すデータをバックアップして記憶するバックアップ領域を備える。
また、払出制御基板200には、電源基板64、発射モータ83を駆動するための発射モータ駆動基板81、遊技枠情報端子基板52および払出中継基板55が電気的に接続されている。発射モータ駆動基板81には、発射モータ83、発射モータ駆動基板81から発射モータ83へ駆動信号を出力させるための発射スイッチ(SW)82が電気的に接続されている。
遊技枠中継基板53には、下受け皿7が遊技球で満杯になったことを検出する下皿満杯検出スイッチ(SW)65、球切れを検出する球切れ検出スイッチ(SW)66およびセンサ中継基板54が電気的に接続されている。センサ中継基板54は、払出装置62に備えられた払出球を検出する前部払出センサ62a、後部払出センサ62bおよび払出中継基板55と電気的に接続されている。払出中継基板55には、遊技球の払出しを行う部材を駆動する払出モータ62cが電気的に接続されている。
盤面中継基板51には、普通電動役物ソレノイド(SL)43、普通図柄始動口32を通過した遊技球を検出する普通図柄始動口スイッチ(SW)32a、普通図柄始動口38を通過した遊技球を検出する普通図柄始動口スイッチ(SW)38a、カウントスイッチ(SW)44、大入賞口72に入賞した遊技球を検出する大入賞口スイッチ(SW)73、左入賞口33に入賞した遊技球を検出する左入賞口スイッチ(SW)33a、右下入賞口34に入賞した遊技球を検出する右下入賞口スイッチ(SW)34a、左下入賞口35に入賞した遊技球を検出する左下入賞口スイッチ(SW)35aおよび大入賞口中継基板50が電気的に接続されている。
大入賞口中継基板50には、モータ16と、大入賞口ソレノイド(SL)74とが電気的に接続されている。電源基板64は、CR接続基板56と電気的に接続されており、CR接続基板56には、度数表示部57(図1)に残り度数を表示するための回路が搭載された度数表示基板57aと、プリペイドカードユニット60とが電気的に接続されている。度数表示基板57aには、貸出ボタン58と、返却ボタン59と、貸出ボタンランプ58aとが電気的に接続されている。
電源基板64は、AC24V(50Hz/60Hz)の主電源63から電源の供給を受け、各基板および装置へ動作電源を供給する。図示しないが、電源基板64には、パチンコ機1の電源のON・OFFを行う電源スイッチ(SW)と、RAM116,216のバックアップ領域に記憶されているデータをクリアするためのRAMクリアスイッチとが設けられている。
[主な遊技の流れ]
次に、主な遊技の流れを説明する。遊技盤5へ発射された遊技球が普通図柄始動口32または普通図柄始動口38に入賞し、普通図柄始動口スイッチ32aまたは普通図柄始動口スイッチ38aにより検出されると、普通図柄表示装置31が横方向に配列された3つの表示領域にて複数の普通図柄をそれぞれ変動表示する。また、メインCPU112は、遊技球が普通図柄始動口スイッチ32aまたは普通図柄始動口スイッチ38aにより検出されたときに当りかハズレかを判定する。そして、普通図柄表示装置31は、普通図柄の変動開始から所定時間経過すると、メインCPU112の判定結果に対応する普通図柄を停止図柄として各表示領域に表示する。ここで、当り普通図柄が表示されると、普通電動役物ソレノイド43が駆動され、開閉部材41,41が開放される。そして、遊技球が特別領域に入賞し、特別領域スイッチ42により検出されると、大当りが発生する権利が発生する。そして、遊技者は、遊技球を遊技盤5の右側へ発射する、いわゆる右打ちを行う。このとき、遊技球がカバー取付軸14a,14b間の空間S1に流入し、遊技球の下部がカバー取付軸14a,14b間の空間S1から下方に露出し、回転体11の開口部11aが形成されていない周面11c上に支持され、カバー取付軸14a,14b間の空間S1で停留した状態になったとする。
そして、回転体11が右回転し、カバー取付軸14a,14b間の空間S1と開口部11aとが上下に対応した位置関係となると、停留していた遊技球が開口部11aから受入れられ、保持部11mに保持される。
そして、回転体11がさらに右回転し、保持部11mが第3種始動口13cと前後方向において重なり連通すると、保持部11mに保持されている遊技球が第3種始動口13cへ流出し、第3種始動口スイッチ13hにより検出されると大当りが発生し、大入賞口72が開口する。ここで、図6(A)に示すように、大入賞口72が開口しているときに回転体11が真横に変化すると、回転体11の横幅が大入賞口72の開口幅より長く、大入賞口72の上方を塞ぐ状態になるため、回転入賞装置10の上方から流下してくる遊技球Pが、大入賞口72へ入賞する流下経路が最大に制限されるので、大入賞口72へ入賞し難くなる。そして、図6(B)に示すように、回転体11が縦長の姿勢に変化すると、回転体11の横幅が大入賞口72の開口幅より短くなるため、回転入賞装置10の上方から流下してくる遊技球Pが、大入賞口72へ入賞する流下経路の制限される範囲が最小になるので、大入賞口72へ入賞し易くなる。つまり、回転体11の回転に伴い、回転体11によって大入賞口72の入賞経路を制限する範囲が変化するため、非常に変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
そして、大入賞口72の開口から所定時間経過すると、あるいは、大入賞口72へ所定個数入賞すると、大入賞口ソレノイド74が駆動停止され、大入賞口72が閉口する。続いて、再び遊技球が開口部11aから受入れられて保持部11mに保持され、第3種始動口13cから流出し、第3種始動口スイッチ13hによって検出されると再度大入賞口72が開口する。このように、大入賞口72の開口から閉口までを1ラウンドとして所定数のラウンドを実行可能であり、所定数のラウンドが実行されると大当り遊技が終了する。また、大当り遊技中に停止図柄として当り普通図柄が表示され、特別領域に入賞した場合も大当り遊技が終了となる。なお、回転体11が1回転に要する時間は、大入賞口72に規定数の遊技球が入賞するために十分な時間に設定されているため、保持部11mに保持されている遊技球Pがラウンド中に第3種始動口13cへ流出してしまい、ラウンドが途中で中断し、次のラウンドが開始されてしまうことがない。
[第1実施形態の効果]
(1)以上のように、上述の第1実施形態のパチンコ機1を使用すれば、遊技球Pが通過可能な空間S1を有するカバー取付軸14a,14bは、その空間S1から下方に一部を露出させた遊技球Pが空間S1から離脱しないように回転体11の周面によって支持された状態を維持しながら、回転体11の姿勢の変化に伴って上下に移動することができる。
従って、縦断面が楕円の回転体11の周面上に停留している遊技球Pが停留位置から流出しないようにすることができる。
つまり、縦断面形状が楕円の回転体11を使用することができるため、回転体が回転しているという実感を出すことができるので、演出効果を高めることができる。
(2)また、回転体11が、その周面により支持されている遊技球Pを保持部11mに受入れ可能な姿勢に変化するまで遊技球Pが停留位置から流出しないようにすることができる。
(3)さらに、回転体11の周面上に停留している遊技球Pを確実に保持部11mに受入れることができるため、その保持部に保持されている遊技球を第3種始動口13cへ確実に流入させることができる。
(4)特に、回転体11の開口部11aは、回転中、回転体カバー12によって塞がれているため、保持部11mに保持されている遊技球Pが回転中に開口部11aから落下するおそれがない。
(5)大当りを発生させる権利が発生している場合は、回転体11の周面上に停留している遊技球Pを確実に第3種始動口13cへ流入させることができるため、大当りの発生が不確実なことによる遊技者の不利益が発生するおそれがない。
(6)従来のように、回転体の前面を覆うカバーが不要になる。
(7)回転体カバー12は、回転体11が回転するときに回転体11の周面に倣って変形するため、回転体11および回転体カバー12は、常時、一体化された形態を維持するので、遊技者から見ると、回転体カバー12が存在せず、回転体11のみが回転しているように見える。
(8)回転体11の回転角度によって、大入賞口72の入賞経路を制限する範囲が広狭に変化するため、変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
参考例1
回転体の形状は、縦断面の形状が楕円以外でも良く、例えば縦断面が円形であり、回転中心が偏心したものでも良い。図8は、その回転体と特別電動役物70との位置関係を示す正面説明図である。図8(A)は回転体の保持部が真上を向いた状態を示し、図8(B)は回転体の保持部が右側を向いた状態を示し、図8(C)は回転体の保持部と第3種始動口とが重なった状態を示す。
回転入賞装置10aに備えられた回転体17の回転中心から周面までの距離が最大となる周面に開口部17aが形成されており、その開口部17aの下部に縦断面がU字形状の保持部17mが形成されている。また、回転体17の回転中心が偏心しているため、図示するように、回転体17の回転角度によって大入賞口72の入賞経路を制限する範囲が左右方向に変化する。図8(A)に示すように、開口部17aが真上に位置する場合および真下に位置する場合(図示せず)は、大入賞口72の中央の上方付近が制限され、図8(B)に示すように、開口部17aが右側を向いている場合は、大入賞口72の右寄りの上方付近が制限され、開口部17aが左側を向いている場合(図示せず)は、大入賞口72の左寄りの上方付近が制限される。
このように、回転中心が偏心した縦断面円形の回転体17を使用すれば、回転体17の回転角度によって大入賞口72の入賞経路を制限する範囲が左右方向に変化するため、変化に富んだ遊技を楽しむことができる。なお、この変更例のパチンコ機は、回転体17の構造以外は、第1実施形態と同じ構造および機能であるため、第1実施形態の効果(1)〜(7)と同じ効果を奏することができる。
参考例2
次に、この発明の参考例2について図9ないし図12を参照して説明する。図9は、この参考例2のパチンコ機に備えられた回転入賞装置の分解斜視図である。図10は、図9に示す回転入賞装置の完成斜視図である。図11は、回転体の姿勢の一例を示す正面説明図および縦断面図である。図11(A)は図10の正面説明図であり、図11(B)は図11(A)のA−A線矢視縦断面説明図である。図11(C)は回転体の開口部が真下を向いた状態の正面説明図であり、図11(D)は図11(C)のB−B線矢視断面説明図である。図12は、回転体の姿勢の変化を示す説明図である。図12(A)は回転体の開口部が真上を向いた状態を示し、図12(B)は回転体の開口部が右側を向いた状態を示し、図12(C)は回転体の開口部が真下を向いた状態を示し、図12(D)は回転体の保持部が第3種始動口と重なった状態を示す。この参考例2のパチンコ機は、回転入賞装置の構造および機能以外は、第1実施形態のパチンコ機1と同じ構成および機能であるため、同じ部分の説明を簡略化または省略し、同じ構成については同じ符号を用いる。
回転入賞装置10bは、回転体19と、この回転体19の内部に揺動自在に軸支される球受凹部材20と、基板13と、昇降部材18と、モータ16とを備える。回転体19は、縦断面の形状がU字形状の箱状に形成されており、周面19bを構成する上面19dには上方開口部19aが開口形成されている。上面19dは回転体19の回転軌跡と対応するように緩やかに上方に膨らんだ円弧形状に形成されている。回転体19の回転中心19gは偏心しており、後面の下端近傍から後方へ回転体軸19fが突出形成されている。この回転体軸19fには、モータ16のモータ軸16aが挿入固定される。
上方開口部19aの下部の空間には、球受凹部材収容室19eが形成されており、そこに球受凹部材20が収容されている。球受凹部材20は、一方の端面が開口された円筒形状の部材を中心軸に沿って切断した形状に形成されており、開口された端部が後方になり、周面20bが下向きになるように配置されている。球受凹部材20の内面には、遊技球の外面に対応した形状の保持部20dが形成されている。球受凹部材20の前壁部20aの上端中央には、支軸20cが前方へ突出して設けられている。回転体19の前面19cの上端近傍には、支軸20cを挿入するための支軸孔19hが前後方向に貫通形成されている。球受凹部材20は、球受凹部材収容室19eの内部において支軸20cを支軸孔19hへ挿入することにより、支軸孔19hを中心にして揺動自在に取付けられている。また、支軸20cは、保持部20dに保持された遊技球の重心の方が低くなる位置に設けられており、保持部20dに保持された遊技球の自重によって球受凹部材20が回動し、遊技球が保持部20dから落下しないように工夫されている。
また、上方開口部19aから保持部20dまでの深さは、保持部20dにより保持された遊技球の頭部が上方開口部19aから露出しない深さに設定されている。また、回転体19の裏面には、保持部20dにより保持された遊技球を第3種始動口13cへ流出させるための裏方開口部19iが開口形成されている。裏方開口部19iは、回転体19が回転し、球受凹部材収容室19eが第3種始動口13cと重なる位置に到達するまでは、基板13の前面によって塞がれているため、保持部20dに保持された遊技球が外部へ流出することがない。
基板13には、縦長の長孔13a,13bが平行に形成されており、その中間に長孔13iが平行に形成されている。基板13の後面には、昇降部材18が昇降自在に備えられており、昇降部材18は、縦断面が横長の長方形に形成された板状の軸取付部材18cと、その前面から前方へ突出形成された球停留部材18a,18bと、ローラ軸18eと(図11(B))、このローラ軸18eの先端に回転自在に取付けられた回転体位置検知ローラ(以下、検知ローラという)18dとを備える。球停留部材18a,18bは、それぞれ基板13の長孔13a,13bから前方へ昇降自在に突出しており、ローラ軸18eは長孔13iから前方へ昇降自在に突出している。検知ローラ18dは、長孔13iから突出したローラ軸18eに回転自在に取付けられている。球停留部材18a,18b間に形成された空間S1は、遊技球が通過可能に形成されている。検知ローラ18dは、図10に示すように、回転体19の上方開口部19aが真上を向いたときに、上方開口部19aの後方の上面19dと当接する位置に取付けられている。また、検知ローラ18dは、昇降部材18が後方へ抜けるのを阻止する役割もしている。
図12に示すように、回転体19が回転すると、位置検知ローラ18dは、回転体19の周面19bを倣うように回転し、周面19bの上下動に追従する。このため、回転体19の周面19bの位置が上昇すると、それに伴って球停留部材18a,18bも上昇する。このため、球停留部材18a,18bと回転体19の周面19bとの位置関係が変化しないので、球停留部材18a,18b間の空間S1に停留している遊技球が空間S1から離脱することがない。また、回転体19の周面19bの高さが低くなるに従って検知ローラ18dが、昇降部材18の自重によって下降し、それと同時に球停留部材18a,18bも下降する。このため、球停留部材18a,18bと回転体19の周面との位置関係が変化しないので、球停留部材18a,18b間の空間S1に停留している遊技球が空間S1から離脱することがない。
つまり、検知ローラ18dは、回転する回転体19の周面19bに倣って回転するとともに昇降するため、球停留部材18a,18bも回転体19の周面19bの変化に追従して昇降するので、回転体19がどのような姿勢に変化しても、球停留部材18a,18b間の空間S1に停留している遊技球Pが空間S1から離脱することがない。
また、球受凹部材20は、揺動自在に軸支されており、その揺動中心よりも、保持されている遊技球の重心の方が低いため、回転体19の回転により、球受凹部材20が左右に揺動した場合であっても、元の姿勢に復帰するので、図12に示すように、回転体19の姿勢に関係なく、同じ姿勢を維持し、遊技球Pを保持し続ける。
そして、回転体19が回転し、その裏方開口部19iが第3種始動口13cと重なると、保持部20dに保持されていた遊技球Pが裏方開口部19iから第3種始動口13cへ流出し、このとき権利が発生している場合は、大当りが発生する。このとき、回転体19は偏心しているため、大入賞口72の入賞経路の制限される範囲は左右方向に変化するので、変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
参考例2の効果]
(1)以上のように、上述の参考例2のパチンコ機1を使用すれば、遊技球Pが通過可能な空間S1を有する球停留部材18a,18bは、その空間S1から下方に一部を露出させた遊技球Pが空間S1から離脱しないように回転体19の周面によって支持された状態を維持しながら、回転体19の姿勢の変化に伴って上下に移動することができる。
従って、縦断面が円形で回転中心が偏心した回転体19の周面上に停留している遊技球Pが停留位置から流出しないようにすることができる。
つまり、縦断面が円形で回転中心が偏心した回転体19を使用することができるため、回転体が回転しているという実感を出すことができるので、演出効果を高めることができる。
(2)また、第1実施形態のパチンコ機1の回転入賞装置10に備えられた回転体カバー12などのカバー類が一切不要であるため、回転体入賞装置10bの組立工程および製造コストを削減することができる。
(3)さらに、回転体19の回転に伴って大入賞口72の入賞経路の制限範囲が変化するため、変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
(4)参考例2のパチンコ機は、回転体カバーを使用しないで回転体の回転と共に遊技球を運ぶ構造以外は、第1実施形態のパチンコ機と同じ構造および機能であるため、第1実施形態の効果(2),(3),(5)および(8)を奏することができる。
参考例3
回転体の形状は、縦断面の形状が円形で回転中心が偏心したもの以外でも良く、例えば縦断面が複雑な形状であり、回転中心が偏心したものでも良い。図13は、その回転体を備えた回転入賞装置の正面説明図である。図13(A)は回転体の開口部が真上を向いた状態を示し、図13(B)は回転体の開口部が右側を向いた状態を示し、図13(C)は回転体の開口部が右斜め下を向いた状態を示し、図13(D)は回転体の球受凹部材と第3種始動口とが重なった状態を示し、図13(E)は回転体の開口部が左側を向いた状態を示し、図13(F)は回転体の開口部が左斜め上を向いた状態を示す。
回転入賞措置10cに備えられた回転体21は、径方向へ突出した突出部を3つ備えており、その1つに開口部21aが形成されており、その開口部21aの下方の空間に球受凹部材20が揺動自在に収容されている。このように回転体21は、前述の回転体11,19と比べて複雑な形状であるが、検知ローラ18dは回転体21の周面を倣うように回転し、その検知ローラ18dの昇降に伴って球停留部材18a,18bも昇降する。従って、球停留部材18a,18b間に停留している遊技球は、停留状態が維持され、開口部21aが真上を向いたときに開口部21aに受入れられ、球受凹部材20により保持され、第3種始動口13cまで運ばれる。
このように、比較的複雑な形状の回転体21を使用した場合であっても、本願発明の目的を達成することができる。なお、この参考例3のパチンコ機は、回転体21の構造以外は、参考例2と同じ構造および機能であるため、参考例2の効果(1)〜(4)と同じ効果を奏することができる。
<他の参考例
(1)回転体の形状は、第1実施形態および各参考例に記載の形状に限定されるものでなく、縦断面の形状が正方形、長方形、三角形などの多角形などでも良い。また、回転体の前面の形状は、平面形状でなくても良く、側面から見て凹凸形状などの立体形状でもよい。さらに、参考例2,3において、回転体の周面は滑らかな形状でなくても良く、保持軸間に停留している遊技球が離脱しない範囲で凹凸形状でも良い。
(2)第1実施形態の回転体カバー12は、保持されている遊技球が落下しない範囲で網目状でも良いし、複数本の索状体を平行にして組み合わせたものでも良い。また、回転体カバー12と回転体11の周面との摩擦が支障を来さないほど小さい場合は、ローラ部材11hを設けなくても良い。
(3)第1実施形態および各参考例において記載した部材および装置の形状、大きさおよび組合せは、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り、変更できることは勿論である。
(4)第1実施形態および各参考例における回転入賞装置は、特別図柄を変動表示する特別図柄表示装置と、この特別図柄表示装置により大当り図柄が確定表示されたときに大入賞口を開口する変動入賞装置とを備え、大入賞口の開口から閉口までを1ラウンドとした場合に、所定数のラウンドを継続して行うことができるパチンコ機(いわゆる第1種パチンコ機)などにも使用することができ、適用機種は問わない。
[各請求項と実施形態との対応関係]
カバー取付軸14a,14b、球停留部材18a,18bが請求項1の部材に対応し、回転体11,17,19,21が停留部材に対応する。第3種始動口13cが請求項の流出口に対応する。大入賞口72が請求項4の入賞口に対応し、特別電動役物70が入賞装置に対応する。
この発明の実施形態に係るパチンコ機の外観を正面から見た説明図である。 図1に示すパチンコ機に備えられた遊技盤を正面から見た概略説明図である。 回転入賞装置10の斜視図である。 図4は、回転体の姿勢の一例を示す斜視図である。図4(A)は回転体が横長の姿勢に変化した状態を示し、図4(B)は回転体が縦長に変化した状態を示す。 図5は、回転体の姿勢の一例を示す正面説明図および縦断面図である。図5(A)は図4(A)の正面説明図であり、図5(B)は図5(A)のA−A線矢視縦断面説明図である。図5(C)は図4(B)の正面説明図であり、図5(D)は図5(C)のB−B線矢視断面説明図である。 図6は、回転体と特別電動役物70との位置関係を示す正面説明図である。図6(A)は回転体が横長の姿勢に変化した状態を示し、図6(B)は回転体が縦長の姿勢に変化した状態を示し、図6(C)は回転体の保持部と第3種始動口とが重なった状態を示す。 パチンコ機1の主な電気的構成をブロックで示す説明図である。 図8は参考例1に係るパチンコ機に備えられた回転体と特別電動役物70との位置関係を示す正面説明図である。図8(A)は回転体の保持部が真上を向いた状態を示し、図8(B)は回転体の保持部が右側を向いた状態を示し、図8(C)は回転体の保持部と第3種始動口とが重なった状態を示す。 参考例2のパチンコ機に備えられた回転入賞装置の分解斜視図である。 図9に示す回転入賞装置の完成斜視図である。 図11は、回転体の姿勢の一例を示す正面説明図および縦断面図である。図11(A)は図10の正面説明図であり、図11(B)は図11(A)のA−A線矢視縦断面説明図である。図11(C)は回転体の開口部が真下を向いた状態の正面説明図であり、図11(D)は図11(C)のB−B線矢視断面説明図である。 図12は、回転体の姿勢の変化を示す説明図である。図12(A)は回転体の開口部が真上を向いた状態を示し、図12(B)は回転体の開口部が右側を向いた状態を示し、図12(C)は回転体の開口部が真下を向いた状態を示し、図12(D)は回転体の保持部が第3種始動口と重なった状態を示す。 図13は参考例3に係るパチンコ機に備えられた回転入賞装置の正面説明図である。図13(A)は回転体の開口部が真上を向いた状態を示し、図13(B)は回転体の開口部が右側を向いた状態を示し、図13(C)は回転体の開口部が右斜め下を向いた状態を示し、図13(D)は回転体の球受凹部材と第3種始動口とが重なった状態を示し、図13(E)は回転体の開口部が左側を向いた状態を示し、図13(F)は回転体の開口部が左斜め上を向いた状態を示す。 従来の権利物タイプのパチンコ機に備えられた遊技盤の正面説明図である。 図14に示すパチンコ機に備えられた回転入賞装置の正面拡大図である。 図16は本発明者が考案した回転体の正面説明図である。図16(A)は回転体が縦長の姿勢に変化した状態を示し、図16(B)は回転体が横長の姿勢に変化した状態を示す。
符号の説明
1 パチンコ機
10 回転入賞装置
11 回転体(停留部材)
11a 開口部
11c 周面
13c 第3種始動口(流出口)
14a,14b カバー取付軸(部材)
70 特別電動役物(入賞装置)
72 大入賞口(入賞口)
P 遊技球
S1 空間

Claims (4)

  1. 遊技球が通過可能な空間を有し、遊技盤の遊技領域に上下に移動可能に配置された部材と、
    この部材の下方に設けられており、前記空間から下方に一部を露出させた遊技球を前記空間から離脱しないように支持する周面を有し、かつ、前記遊技盤に平行に切断した断面が略楕円に形成され、回転すると前面から見た形態が横長および縦長に変化する停留部材とを備えており、
    前記部材は、前記遊技球が前記空間から離脱しないように前記周面によって支持された状態を維持しながら、前記停留部材の前記形態の変化に伴って上下に移動することを特徴とするパチンコ機。
  2. 前記停留部材の前記周面には、前記空間から離脱した遊技球を受入れて保持する保持部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機。
  3. 前記保持部の移動経路には、前記保持部に保持されている遊技球を流出させる流出口が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のパチンコ機。
  4. 前記停留部材の下方には、前記保持部に保持されている遊技球が前記流出口から流出したことを条件として入賞口を開閉する入賞装置が備えられたことを特徴とする請求項3に記載のパチンコ機。
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