JP4706228B2 - 無鉛ガラス、ガラスセラミックス組成物および誘電体 - Google Patents

無鉛ガラス、ガラスセラミックス組成物および誘電体 Download PDF

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Description

本発明は、高周波回路基板の構成要素等に好適な誘電体、そのような誘電体を低温焼成によって製造するのに好適なガラスおよびガラスセラミックス組成物に関する。
マイクロ波帯等の高周波領域で使用される携帯電話等小型電子機器の回路やアンテナなどの基板として、ガラスセラミックス組成物を900℃以下の低温で焼成して得られたセラミックス基板(低温同時焼成セラミックス基板またはLTCC基板)が用いられている。通常このようなセラミックス基板の製造においては、銀などの低抵抗導体を主成分とする配線パターンが焼成前のガラスセラミックス組成物成形体に三次元的に形成され、当該配線パターンはガラスセラミックス組成物と同時に焼成される。
このようなガラスセラミックス組成物の成分となるガラス粉末のガラスとしては回路基板小型化のために比誘電率が高くかつ鉛を含有しないものが求められており、たとえばSiO−BaO−TiO系無鉛ガラスが提案されている(たとえば特許文献1参照。)。
特開平7−118060号公報(表2)
近年、比誘電率が高いだけでなく誘電損失も小さい回路基板が求められている。
本発明はそのような回路基板またはその構成要素として使用できる誘電体、そのような誘電体の製造に好適な無鉛ガラスおよびガラスセラミックス組成物の提供を目的とする。
本発明は、下記酸化物基準のモル%表示で、SiO 25〜45%、BaO 〜25%、TiO 18〜35%、Al 1〜10%、B 0〜15%、MgO+CaO+SrO 0〜15%、WO+ZrO 0〜7%、を含有し、ZnOは含有しないまたはZnOを1モル%未満の範囲で含有し、アルカリ金属酸化物を含有しないまたは同酸化物を合計で1%未満の範囲で含有する無鉛ガラス(本発明の第2のガラス)を提供する。
また、前記無鉛ガラスの粉末とセラミックス粉末とから本質的になるガラスセラミックス組成物を提供する。
また、前記ガラスセラミックス組成物を焼成して得られた誘電体を提供する。
本発明者は、LTCC基板用SiO−BaO−TiO系無鉛ガラスとして、BaO含有量が小さく、Alを含有し、ZnOは含有しないまたはZnOを1モル%未満の範囲で含有するものを用いると、このガラスの粉末を焼成して得られる焼成体に高誘電率・低誘電損失を特徴とするBaTi20結晶またはBaTi結晶を析出させることができることを見出し、本発明に至った。
本発明によれば、ガラス粉末焼成時にBaTi20結晶またはBaTi結晶がガラスから析出するので焼成によって得られた誘電体の誘電率を高くでき、また誘電損失を小さくできる。また、そのような特徴を有する誘電体からなる基板または当該誘電体を構成要素とする基板を得ることが可能になる。
本発明の無鉛ガラス(以下、本発明のガラスという。)は基板の構成要素(基板そのものとなる場合を含む。以下同じ。)となるべき誘電体の製造に用いる場合通常粉末化され、セラミックス粉末等と混合してガラスセラミックス組成物とされる。このガラスセラミックス組成物は典型的にはグリーンシート(ガラスセラミックス組成物成形体に相当)に加工され、これを異種のもしくは同種のグリーンシートと積層し、またはこれに配線パターンを形成し、その後焼成して基板とされる。
前記ガラスセラミックス組成物を焼成して得られた誘電体は本発明の誘電体であって、この基板の構成要素となっている。
前記焼成を行う温度は通常900℃以下、典型的には850〜880℃である。
本発明のガラスのガラス転移点(T)は、好ましくは705℃以下、より好ましくは690℃以下である。
本発明のガラスの結晶化ピーク温度(T)は、好ましくは930℃以下、より好ましくは870℃以下である。
本発明のガラスの50〜350℃での平均線膨張係数(α)は典型的には65×10−7〜85×10−7/℃である。
本発明のガラスを粉末化して焼成して得られる焼成体には結晶が析出していることが本発明の第1のガラスでは必須、本発明の第2のガラスでは典型的であるが、そのような結晶として好ましいものは後述するBaTi20結晶およびBaTi結晶の他にBaTi11結晶、BaAlSi結晶、TiO結晶等が挙げられる。一方、当該焼成体にはBaTiO結晶およびBaTiSi結晶のいずれも析出しないことが好ましい。これら結晶が析出すると誘電損失が大きくなるおそれがある。
次に、本発明の第1のガラスについて説明する。なお、以下ではガラスの各成分のモル%表示含有量を単に%で表す。
軟化点(T)は840℃以下であるので焼成温度を900℃超とすることなく緻密な焼成体または基板を得ることが可能になる。当該Tは、好ましくは800℃以下、より好ましくは770℃以下であり、また典型的には720℃以上である。
本発明の第1のガラスを粉末化して焼成して得られる焼成体にはBaTi20結晶またはBaTi結晶(以下、両結晶をあわせてBTO結晶という。)が析出するので当該焼成体の比誘電率を大きくでき、また誘電損失を小さくできる。
SiO、BaOおよびTiOは必須成分であり、これら3成分の含有量の合計は典型的には70%以上である。
SiOの典型的な含有量は20〜45%である。
BaOの含有量はBTO結晶を析出しやすくする等のために25%以下とされる。好ましくは20%以下である。また、当該含有量は好ましくは5%以上、典型的には10%以上である。
SiOおよびBaOの含有量の合計は好ましくは50%以上である。
TiOの含有量は18〜35%であることが好ましい。18%未満ではBTO結晶が析出しにくくなる。典型的には20%以上である。35%超ではガラスが不安定になるおそれがある。好ましくは30%以下、典型的には27%以下である。
また、AlはBTO結晶を析出しやすくする成分であり、必須である。その含有量は1〜10%であることが好ましい。1%未満ではBTO結晶を析出させる効果が小さいおそれがある。10%超ではTまたはTが高くなるおそれがある。
ZnOはBTO結晶を析出しにくくする成分と考えられるのでこれを含有するとしても1%未満の範囲とされる。ZnOは含有しないことが好ましい。
次に、本発明の第2のガラスについて説明する。
は840℃以下であることが好ましい。840℃超では焼成温度を900℃超としなければ緻密な焼成体を得ることが困難になるおそれがある。好ましくは800℃以下、より好ましくは770℃以下である。また、Tは典型的には720℃以上である。
本発明の第2のガラスを粉末化して焼成して得られる焼成体にはBTO結晶が析出することが好ましい。BTO結晶が析出しないようなものであると当該焼成体の比誘電率の増大また誘電損失の低減が困難になるおそれがある。
本発明の第2のガラスの組成について以下説明する。
SiOはガラスのネットワークフォーマであり、必須である。25%未満ではガラスが不安定となる、または誘電損失が大きくなるおそれがある。好ましくは26%以上、より好ましくは28%以上、特に好ましくは30%以上である。45%超ではTまたはTが高くなりすぎるおそれがある。好ましくは42%以下である。焼成時にBaAlSi結晶を析出させたい場合にはSiOは26%以上であることが好ましい。
BaOは比誘電率を高くする成分であり、またBTO結晶の構成成分でもあり、必須である。5%未満では比誘電率が小さくなりやすい。好ましくは8%以上、より好ましくは10%以上、典型的には14%以上である。25%超ではガラスが不安定となる、または焼成時にBaTi結晶がかえって析出しにくくなる。好ましくは20%以下、より好ましくは18%以下である。
SiOおよびBaOの含有量の合計は好ましくは50%以上であり、SiOおよびBaOの典型的な含有量はそれぞれ30〜42%、8〜20%である。
TiOは比誘電率を高くする成分であり、またBTO結晶の構成成分でもあり、必須である。18%未満では比誘電率が小さくなる、またはBTO結晶が析出しにくくなる。好ましくは20%以上である。35%超ではガラスが不安定になる。好ましくは30%以下、典型的には28%以下である。
TiOの含有量はBaOの含有量より多いことが好ましい。TiO含有量がBaO含有量以下であるとBaTiSi結晶が析出しやすくなる、またはBTO結晶が析出しにくくなる。(TiO−BaO)は6%以上であることがより好ましい。
Alはガラスを安定化させ、化学的耐久性を高める成分であり、またBTO結晶の析出を促す成分であり、必須である。1%未満ではガラスが不安定になる、化学的耐久性が低下する、またはBTO結晶が析出しにくくなる。好ましくは2%以上、典型的には3%以上である。10%超ではTまたはTが高くなりすぎるおそれがある。好ましくは7%以下である。焼成時にBaAlSi結晶を析出させたい場合にはAlを4%以上含有することが好ましい。
は必須ではないが、TまたはTを低下させるために15%まで含有してもよい。15%超では化学的耐久性が低下する。好ましくは10%以下である。Bを含有する場合その含有量は6%以上である。
MgO、CaOおよびSrOはいずれも必須ではないがガラスを安定化するためにいずれか一種以上を合計で15%まで含有してもよい。15%超ではガラスが不安定になる、または比誘電率が小さくなりやすい。典型的には13%以下である。
これら3成分のいずれか1種以上を含有する場合前記合計は2%以上であることが好ましく、典型的には6%以上である。
また、当該場合においてはCaOを含有することが好ましく、その典型的な含有量は5〜10%である。
また、CaOに加えてSrOを含有する場合、SrO含有量は典型的には1〜5%である。
WOおよびZrOはいずれも必須ではないが、ガラスの結晶化を促す、または比誘電率を高くするために合計で7%まで含有してもよい。7%超ではTが高くなりすぎるおそれがある、または誘電損失が大きくなるおそれがある。好ましくは5%以下である。
本発明の第2のガラスは本質的に上記成分からなるが、本発明の目的を損なわない範囲でその他の成分を含有してもよい。その場合このような成分の含有量の合計は好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。
前記その他の成分としては、Y、La、CeO、Nd、SnO、CuO、AgO、CoO、Nb、Ta、MoO、In、Bi、TeO、P等が例示される。
本発明のガラスは鉛を含有しない。
また、本発明のガラスはZnOを含有しない、またはZnOを含有する場合その含有量は1%未満である。ZnOが1%以上ではBTO結晶が析出しにくくなる。
また、本発明のガラスはアルカリ金属酸化物を含有しない、または同酸化物を合計で1%未満の範囲で含有する。
次に、本発明のガラスセラミックス組成物の組成について質量百分率表示(単に%と表記)を用いて説明する。
本発明のガラスの粉末は焼成体すなわち本発明の誘電体の緻密性を高めるための成分であり、必須である。その含有量は30〜70%であることが好ましい。30%未満では緻密な焼成体が得にくくなる。より好ましくは35%以上である。70%超では比誘電率が小さくなるおそれがある、または誘電損失が大きくなるおそれがある。より好ましくは65%以下である。
本発明のガラスの粉末は、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定される50%粒子径(D50)が0.5〜10.0μmであるものであることが好ましい。0.5μm未満では粉末が凝集しやすくなって取り扱いにくくなる。より好ましくは1.0μm以上である。10.0μm超では緻密で均質な焼成体を得ることが困難になる。より好ましくは5.0μm以下である。
本発明のガラス粉末は、本発明のガラスを粉砕して製造される。粉砕の方法は本発明の目的を損なわないものであれば限定されず、乾式粉砕でもよいし湿式粉砕でもよい。また粉砕にはロールミル、ボールミル、ジェットミル等の粉砕器を適宜用いることができる。ガラスは粉砕後、必要に応じて乾燥され、分級される。
セラミックス粉末は焼成体の比誘電率または機械的強度を高くするための成分であり、必須である。その含有量は30〜70%であることが好ましい。30%未満では比誘電率または機械的強度が低下する。より好ましくは35%以上である。70%超では緻密な焼成体が得にくくなる。より好ましくは65%以下である。
セラミックス粉末はBaTi結晶含有セラミックスの粉末(以下、BT粉末という。)を含有することが好ましい。
BT粉末はたとえば次のようにして作製される。すなわち、炭酸バリウム粉末と酸化チタン粉末をBa/Tiモル比が3.5〜4.5の範囲となるように調合して混合した粉末をボールミル等によって粉砕し粉砕混合粉末とする。この粉砕混合粉末を1000〜1500℃に保持して炭酸バリウム粉末と酸化チタン粉末を反応させる。前記保持する温度は好ましくは1050〜1250℃である。このようにして作製された粉末のX線回折パターンにBaTi結晶の回折ピークパターンが認められるように作製条件は適切に選択されなければならない。
なお、このようにして作製されたBT粉末にはBaTi結晶以外の結晶、たとえばBaTi20結晶、BaTi11結晶、TiO結晶等の回折ピークパターンが認められることがある。
BT粉末のD50は0.5〜15μmであることが好ましい。15μm超では緻密な誘電体が得にくくなる。より好ましくは10μm以下、特に好ましくは5μm以下である。
セラミックス粉末としてBT粉末以外に以下のようなセラミックスの粉末が例示される。すなわち、TiO結晶、BaTi結晶、BaTi20結晶、BaNdTi14結晶、BaZrO結晶、ZrTiO結晶、BaWO結晶、CaTiO結晶、MgTiO結晶およびこれらの固溶体など高誘電率セラミックス、アルミナ、ムライトなどの高強度フィラー用セラミックスが挙げられる。
セラミックス粉末は1000℃に加熱しても融解または軟化しないようなものであることが好ましい。
本発明の誘電体の20℃、3GHz〜10GHz(典型的には6GHz)における比誘電率は典型的には16以上であり、20℃、6GHzにおける誘電正接は典型的には0.0040以下である。
本発明の誘電体の20℃、6GHzにおけるQfは1500以上であることが好ましい。1500未満では本発明の誘電体を電子回路基板として使用することが困難になる。より好ましくは2000以上である。なお、Qfは周波数f(単位:GHz)における誘電正接の逆数Qとfの積である。
電子機器の回路やアンテナなどの基板の構成要素として用いられる本発明の誘電体は通常、本発明のガラスセラミックス組成物をグリーンシート化したものを用いて製造される。すなわち、本発明のガラスセラミックス組成物に、ブチラール樹脂、アクリル樹脂等の樹脂と、トルエン、キシレン、ブタノール、酢酸ブチル等の溶剤と、さらに必要に応じてフタル酸ジブチル、トリエチレングリコール等の可塑剤や分散剤を添加して混合し、スラリーとする。次に、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のフィルム上にドクターブレード法等の方法で前記スラリーを塗布してシート上に成形する。これを乾燥して、溶剤を除去してグリーンシートとする。グリーンシートは典型的には850〜880℃に5〜120分保持して焼成され、誘電体(焼成体)とされる。
本発明の誘電体からなる層を含む複数の誘電体層からなる基板を製造する際には通常、先に述べたように複数のグリーンシートを積層したものを焼成して行う。また、これらグリーンシートには必要に応じて銀導体等によって配線パターンやビアなどが形成される。
表1のSiOからZnOまでの欄にモル%表示で示す組成となるように原料を調合、混合し、この混合された原料を白金ルツボに入れて1550〜1600℃で60分間溶融後、溶融ガラスを流し出し冷却した。得られたガラスをアルミナ製ボールミルでエチルアルコールを溶媒として20〜60時間粉砕してガラス粉末G1〜G10を得た。G1〜G3は実施例、G4は参考例、G5〜G10は比較例であり、またG5は特許文献1に記載されている例Iのガラスである。
各ガラス粉末のT(単位:℃)、T(単位:℃)、T(単位:℃)を理学電機社製熱分析装置マクロDTAを用いて昇温速度10℃/分の条件で1000℃まで昇温して測定した。
また、D50(単位:μm)を島津製作所社製レーザー回折式粒度分布計SALD2100を用いて測定した。
また、G1、G2、G10については溶融ガラスの一部を徐冷して塊状に成形し、それを研磨加工して直径5mm、長さ20mmの棒状試料を作製し、マックサイエンス社製示差熱膨張計DILATOMETERを用いて、α(単位:10−7/℃)を測定した。
次に、各ガラス粉末を875℃に1.5時間保持する焼成を行って焼成体とし、この焼成体を粉末化してX線回折法により結晶析出の有無を調べた。このようにして析出が確認された結晶を表のBT9〜BTSの欄に○を付して示す。ここで、BT9はBaTi20結晶、BASはBaAlSi結晶、TはTiO結晶、BWはBaWO結晶、BTSはBaTiSi結晶である。
Figure 0004706228
一方、BT粉末を次のようにして作製した。すなわち、BaCO(堺化学工業社製炭酸バリウムBW−KT)88gとTiO(関東化学社製試薬ルチル型)130gとを水を溶媒としてボールミルで混合し、乾燥後1150℃に2時間保持した。その後ボールミルで60時間粉砕してD50が0.9μmである粉末を得た。この粉末についてX線回折測定を行ったところBaTi結晶の強い回折ピークパターンが認められBT粉末であることが確認された。
表2のガラス粉末からT粉末までの欄に質量百分率表示で示す割合で各粉末を混合してガラスセラミックス組成物GC1〜GC10を作製した。ガラス粉末としては表2のガラス種類の欄に示すガラスの粉末を、T粉末としては東邦チタニウム社製酸化チタン粉末HT021(D50:1.8μm)をそれぞれ使用した。GC1〜GC4は実施例、GC5は参考例、GC6〜GC10は比較例である。


GC1〜GC10について、各々5gの粉末を直径17mmの円柱状の金型を用いてプレス成形し、875℃に1.5時間保持する焼成を行って誘電体(焼成体)を作製した。この誘電体の上下面を研磨加工して直径が約14mm、厚みが約10mmの円筒状サンプルを作製した。このサンプルを用いて、ネットワークアナライザとキーコム社製平行導体共振法誘電率測定システムを使用して共振周波数f(単位:GHz)における比誘電率εおよび誘電正接tanδを20℃で測定した。f、ε、tanδおよび(tanδ)−1×fすなわちQfを表2の各欄に示す。
また、GC1〜GC10各々50gの粉末に有機溶剤(トルエン、キシレン、2−プロパノール、2−ブタノールを質量比4:2:2:1で混合したもの)15g、可塑剤(フタル酸ジ−2−エチルヘキシル)2.5g、樹脂(デンカ社製ポリビニルブチラールPVK#3000K)5gと分散剤(BYK180)を混合してスラリーとした。このスラリーをPETフィルム上にドクターブレード法を利用して塗布し、乾燥して厚みが0.2mmのグリーンシートを作製した。
各グリーンシートを4cm×4cmに切断し、6枚を積層してプレスしたものを550℃に5時間保持して、バインダーを除去した後、875℃に1.5時間保持して焼成しセラミックス基板を作製した。この基板について、JIS R1634「ファインセラミックスの焼結体密度・開気孔率の測定方法」に従って開気孔率を測定した。その結果、いずれのセラミックス基板についても開気孔率は0%であった。
また、各セラミックス基板を粉末化してX線回折法により結晶析出の有無を調べた。このようにして析出が確認された結晶を表2のBT4〜BTSの欄に○を付して示す。ここで、BT4はBaTi結晶である。
Figure 0004706228
高周波回路基板に利用できる。

Claims (8)

  1. 下記酸化物基準のモル%表示で、SiO 25〜45%、BaO 5〜25%、TiO 18〜35%、Al 1〜10%、B 〜15%、MgO+CaO+SrO 0〜15%、WO+ZrO 0〜7%、を含有し、ZnOは含有しないまたはZnOを1モル%未満の範囲で含有し、アルカリ金属酸化物を含有しないまたは同酸化物を合計で1%未満の範囲で含有する無鉛ガラス。
  2. 焼成した時にBaTi20結晶またはBaTi結晶が析出する請求項に記載の無鉛ガラス。
  3. 軟化点が840℃以下である請求項またはに記載の無鉛ガラス。
  4. SiO+BaOが50モル%以上である請求項1〜のいずれかに記載の無鉛ガラス。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の無鉛ガラスの粉末とセラミックス粉末とを含有するガラスセラミックス組成物。
  6. 質量百分率表示で、前記無鉛ガラスの粉末を30〜70%、セラミックス粉末を30〜70%含有する請求項に記載のガラスセラミックス組成物。
  7. セラミックス粉末がBaTi結晶含有セラミックスの粉末を含有する請求項またはに記載のガラスセラミックス組成物。
  8. 請求項5、6または7に記載のガラスセラミックス組成物を焼成して得られた誘電体。
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