JP4705493B2 - 半導体集積回路 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体集積回路の外部入出力端子のACタイミングの検査および評価を実施するための回路を備えた半導体集積回路に関するものである。
近年では、半導体技術の進歩による半導体集積回路の高速化に伴って、半導体集積回路の外部入出力端子への外部入出力信号の高速化が進んでいる。そして、このように高速化が進んだ半導体集積回路では、量産出荷検査として、外部入出力信号のACタイミング検査がますます重要になってきている。
例えば、半導体集積回路の外部からの入力信号を基準とするACタイミングを検査する場合は、基準とする入力信号のタイミング設定に対して、LSIテスターが出力するテスト用信号を所定のタイミングに設定することにより検査をすることができる。
また、半導体集積回路からの出力信号を基準とするACタイミングを検査する場合は、LSIテスターによって基準となる出力信号の遷移点を検索し、規格を満たすように遷移点に対してのLSIテスターでの判定タイミング設定することによって、ACタイミングの検査が可能である。
また、例えばタイミング検査回路と自己診断回路とを有するACタイミング用検査回路を備えることにより、半導体集積回路の1つの外部出力端子への出力信号を基準にして、他の外部出力端子への出力信号とのACタイミング検査を行なうように構成された半導体集積回路もある(例えば特許文献1を参照)。
特開2001−221834号公報
上記のACタイミング検査では、外部入出力端子の動作速度よりも高速動作が可能なLSIテスターを使用する必要があり、半導体集積回路の高速化に伴って、LSIテスターもますます高速な仕様のものが必要とされるようになってきている。しかしながら、一般にLSIテスターは、高速な仕様であるほど高価であり、高価なLSIテスターの使用は、検査コストの増大につながる。そのため、量産時のLSI検査においては、外部入出力端子の動作速度よりも遅いLSIテスターを使用して、外部入出力端子のACタイミング検査を実施することが要求されている。
これに対しては、上記のACタイミング用検査回路を備えた半導体集積回路によれば、外部入出力端子の動作速度よりも遅いLSIテスターを使用してのLSI検査が可能であるが、この半導体集積回路では、出力信号のACタイミング検査回路の提案であって、入力信号に対する検査は実施できない。
本発明は、上記の問題に着目してなされたものであり、外部入出力端子の動作速度よりも低速なLSIテスターを使用して、外部入出力端子における出力および入力信号に対するACタイミング検査が可能な半導体集積回路を提供することを目的としている。
前記の課題を解決するため、請求項1の発明は、
入力された動作パターン入力信号に応じた出力信号を出力する第1の論理回路と、
入力された第1の遅延付加信号に応じた遅延量で、前記第1の論理回路の出力を遅延させて出力する第1の遅延付加回路と、
前記第1の遅延付加回路の出力を外部に出力する入出力端子と、
前記第1の論理回路の出力を外部に出力する基準入出力端子と、
入力された第2の遅延付加信号に応じた遅延量で、入力された信号を遅延させて出力する第2の遅延付加回路と、
2つの入力信号に応じた動作パターン出力信号を出力する第2の論理回路とを備え、
前記第2の遅延付加回路は、前記第1の論理回路の出力が前記基準入出力端子からループバックされて入力され、
前記第2の論理回路は、前記2つの入力信号の一方として、前記第1の遅延付加回路の出力が前記入出力端子からループバックされて入力されるとともに、前記2つの入力信号の他方として、前記第2の遅延付加回路の出力が入力されるように構成されていることを特徴とする。
これにより、第1の論理回路で発生した2つの信号を入出力端子と基準入出力端子にてループバックさせて、第2の論理回路で論理演算を行なえるので、第1の遅延付加回路および第2の遅延付加回路のそれぞれの遅延付加量を変化させることで、入出力端子と基準入出力端子の信号をACタイミング規格に対応させれば、外部入出力端子の動作速度よりも低速なLSIテスターを使用して、外部入出力端子における出力および入力信号に対するACタイミング検査ができる。しかも、この検査は、論理回路の実速度の検査も兼ねることができる。
また、請求項2の発明は、
請求項1の半導体集積回路であって、
トリガとして入力されたパターン発生開始信号に応じて、前記動作パターン入力信号を生成するとともに、前記第1の遅延付加回路および第2の遅延付加回路のそれぞれに設定する遅延量である遅延設定条件が遅延設定信号として入力され、前記遅延設定条件に応じた前記第1の遅延付加信号と第2の遅延付加信号を生成し、前記動作パターン出力信号が前記動作パターン入力信号に対応する所望の信号か否かの判定をして、判定結果を出力する自己診断回路をさらに備えたことを特徴とする。
これにより、動作パターン入力信号や第1、第2の遅延付加信号を一々生成しなくてもACタイミング検査を実施できる。
また、請求項3の発明は、
請求項2の半導体集積回路であって、
複数種類の遅延設定条件で前記判定を前記自己診断回路が行なうように、前記パターン発生開始信号と遅延設定信号を生成して、前記自己診断回路を制御する自己診断制御回路をさらに備えたことを特徴とする。
これにより、複数種類の遅延設定条件でACタイミング検査を実施できるので、半導体集積回路のマージン評価が可能になる。
また、請求項4の発明は、
請求項3の半導体集積回路であって、
前記自己診断制御回路は、前記自己診断回路が出力した判定結果を前記遅延設定条件に対応させて記憶するように構成されていることを特徴とする。
これにより、判定結果を蓄えることができるので、例えばACタイミング検査の間、絶えず判定結果をモニターすることなく、マージンの評価をおこなうことが可能となる。
また、請求項5の発明は、
請求項4の半導体集積回路であって、
前記自己診断制御回路は、同一の遅延設定条件で、指定された検査回数の判定を前記自己診断回路が繰り返すように制御することを特徴とする。
また、請求項6の発明は、
請求項5の半導体集積回路であって、
前記動作パターン出力信号が前記動作パターン入力信号に対応する所望の信号であった回数と前記遅延設定条件に基づいて、ジッターの範囲を解析し、解析結果が所定の規格範囲内か否かを判定して、その判定結果を出力する解析判定回路をさらに備えたことを特徴とする。
これらにより、同一の遅延設定条件によるACタイミング検査のPASS/Failの回数を確認でき、入出力端子と基準入出力端子における信号のジッターの評価が可能となる。
本発明によれば、外部入出力端子の動作速度よりも低速なLSIテスターを使用して、外部入出力端子における出力および入力信号に対するACタイミング検査ができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係る半導体集積回路100の構成を示すブロック図である。半導体集積回路100は、同図に示すように、第1の論理回路101、第2の論理回路102、第1の遅延付加回路103、第2の遅延付加回路104、入出力端子105、および基準入出力端子106を備えている。
第1の論理回路101は、1つの入力信号(動作パターン入力信号S101)を受けて動作し、動作パターン入力信号S101に応じた2つの出力(出力信号S102と基準出力信号S103)を、それぞれ第1の遅延付加回路103と基準入出力端子106に出力するようになっている。
第2の論理回路102は、2つの入力信号を受けて動作し、それらの入力信号に応じた信号(動作パターン出力信号S104)を出力するようになっている。
第1の遅延付加回路103は、与えられた第1の遅延付加信号S105が示す遅延量で、第1の論理回路101の出力信号S102を遅延させて、第1の遅延信号S106として入出力端子105に出力するようになっている。
第2の遅延付加回路104は、与えられた第2の遅延付加信号S107が示す遅延量で、基準入出力端子106を介して入力された信号(基準入力信号S108)を遅延させて、第2の遅延信号S109として第2の論理回路102の一方の入力に出力するようになっている。上記の第1の遅延付加信号S105や第2の遅延付加信号S107は、例えば半導体集積回路100の外部のLSIテスター等から入力される。
入出力端子105は、半導体集積回路100の外部と入出力を行なうための端子であり、上記のように第1の遅延付加回路103の出力と接続されるとともに、第2の論理回路102のもう一方の入力とも接続されて、第1の遅延付加回路103の出力をループバックさせるようになっている。ここで、半導体集積回路100の外部から入出力端子105に入出力される信号を入出力信号S110と呼び、入出力端子105から第2の論理回路102へループバックされた信号を入力信号S111と呼ぶ。
基準入出力端子106は、半導体集積回路100の外部と入出力を行なうための端子であり、第1の論理回路101の出力と接続されて、第1の論理回路101の出力を第2の遅延付加回路104にループバックさせるようになっている。ここで、半導体集積回路100の外部から基準入出力端子106に入出力される信号を基準入出力信号S112と呼ぶ。
なお、上記の第1の遅延付加信号S105、第2の遅延付加信号S107、動作パターン入力信号S101、および動作パターン出力信号S104は、入出力端子105や基準入出力端子106における信号と比べ低速である。すなわち、入出力端子105や基準入出力端子106における信号を直接検査する場合に用いるLSIテスターよりも低速なLSIテスターで扱える速度の信号である。
次にACタイミング検査が行なわれる際の半導体集積回路100の動作を説明する。
(入力された基準入出力信号S112に対する入出力信号S110のACタイミング検査)
基準入出力端子106に入力される基準入出力信号S112に対する入出力端子105に入力される入出力信号S110のACタイミング検査を行なう際の動作を説明する。この検査では、入出力端子105における第1の遅延信号S106と基準入出力端子106における基準出力信号S103がACタイミング規格を満たすように、第1の遅延付加回路103の遅延付加量を調整し、これらの信号をそれぞれ入出力端子105と基準入出力端子106とから第2の論理回路102にループバックさせる。そして、ループバックさせた信号を第2の論理回路102に入力し、それにより動作した第2の論理回路102の出力に基づいて、半導体集積回路100の良否を判断する。
初めに、入力信号S111および基準入力信号S108が、入出力端子105および基準入出力端子106の近傍において、ACタイミング規格を満たすように、第1の遅延付加回路103の遅延量を調整する。これにはまず、動作パターン入力信号S101を第1の論理回路101に入力して動作させ、出力信号S102と基準出力信号S103を発生させる。そして、入出力端子105と基準入出力端子106に接続したLSIテスターによって、入出力信号S110の信号遷移点に対する基準入出力信号S112の信号の遷移点の遅延時間tを測定する。このとき、第1の遅延付加回路103、および第2の遅延付加回路104の遅延付加の設定は、通常動作時の設定値にしておく。なお、遅延時間tの測定は、入出力端子105および基準入出力端子106の実速度よりも遅い速度の信号を用いて測定すればよい。
次に、測定した遅延時間tに基づいて、第1の遅延信号S106と基準出力信号S103がACタイミング規格を満たすように、第1の遅延付加信号S105を第1の遅延付加回路103に入力して遅延付加を設定する。このとき、第2の遅延付加回路104の遅延付加の設定は、通常動作時の設定値にしておく。これにより、基準入出力端子106でループバックされた基準入力信号S108と、入出力端子105でループバックされた入力信号S111との関係も端子近傍において、ACタイミング規格を満たすことになる。
次に、ACタイミング検査を実速度で実施する。これにはまず、動作パターン入力信号S101によって、第1の論理回路101を動作させて、出力信号S102と基準出力信号S103を発生させる。それにより、第1の遅延付加回路103は、出力信号S102を遅延させた第1の遅延信号S106を出力する。第1の遅延信号S106は、入出力端子105でループバックされて、入力信号S111として第2の論理回路102に入力される。また、基準出力信号S103は、基準入出力端子106でループバックされて基準入力信号S108として第2の遅延付加回路104に入力される。第2の遅延付加回路104は、入力された基準入力信号S108を遅延させて、第2の遅延信号S109として第2の論理回路102に入力する。それにより、第2の論理回路102は、実速度にて論理演算された動作パターン出力信号S104を出力する。このとき、動作パターン出力信号S104をLSIテスターにて確認し、動作パターン出力信号S104が所望のデータとして出力されていれば、半導体集積回路100はACタイミング規格を満たしている良品と判断でき、所望のデータが出力されていなければ不良品と判断できる。
(出力する基準入出力信号S112と入出力信号S110のACタイミング検査)
次に、基準入出力端子106から出力される基準入出力信号S112と、入出力端子105から出力される入出力信号S110のACタイミング検査を行なう際の動作を説明する。
この検査ではまず、入出力端子105から第2の論理回路102までの経路、および基準入出力端子106から第2の論理回路102までの経路との遅延時間を調べる。それには、基準入出力端子106と入出力端子105においてACタイミング規格を満たす信号(入出力信号S110と基準入出力信号S112)をLSIテスターよって、入出力端子105と基準入出力端子106に入力する。そして、第2の論理回路102に論理演算を実施させ、所望のデータとして動作パターン出力信号S104が出力されるように、第2の遅延付加信号S107を第2の遅延付加回路104に入力して遅延付加を設定する。
続いてACタイミング検査を実速度で実施する。それにはまず、動作パターン入力信号S101を入力して、第1の論理回路101を動作させる。それにより、第1の遅延信号S106が入出力端子105に出力され、基準出力信号S103が基準入出力端子106に出力される。そして、入出力端子105に出力された信号は、入力信号S111として第2の論理回路102にループバックされ、基準入出力端子106に出力された信号は、基準入力信号S108として第2の遅延付加回路104にループバックされる。
入出力信号S110と入力信号S111は、入出力端子105にて同じACタイミングをもつ信号であり、基準入出力信号S112と基準入力信号S108は、入出力端子105にて同じACタイミングをもつ信号である。
したがって、このとき動作パターン出力信号S104をLSIテスターにて確認し、動作パターン出力信号S104が所望のデータとして出力されていれば、半導体集積回路100の出力は、ACタイミング規格を満たしており、良品と判断され、所望のデータが出力されなければ不良品と判断することができる。
以上のように本実施形態では、第1の論理回路101で発生した2つの信号を第1の遅延付加回路103および第2の遅延付加回路104のそれぞれの遅延付加量を変化させることで、ACタイミング規格に対応させるとともに、入出力端子105と基準入出力端子106にてループバックさせて第2の論理回路102で論理演算を行なえるようにしたので、出力方向、および入力方向の高速な速度でのACタイミングを、外部入出力端子の動作速度よりも低速なLSIテスターを使用して検査することができる。しかも、この検査は、論理回路(第1の論理回路101や第2の論理回路102)の実速度の検査も兼ねることができる。
なお、遅延付加の設定を種々の値に変更してACタイミング検査を行なえば、半導体集積回路100のマージン評価が行なえる。
《発明の実施形態2》
図2は、本発明の実施形態2に係る半導体集積回路200の構成を示すブロック図である。半導体集積回路200は、同図に示すように、実施形態1の半導体集積回路100に自己診断回路210が追加されて構成されている。なお、以下に説明する各実施形態において、前記実施形態1等と同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
自己診断回路210は、ACタイミング検査を自己診断として行なうための回路であり、パターン発生回路211、遅延付加設定回路212、およびパターン比較回路213を備えている。
パターン発生回路211は、トリガとしてパターン発生開始信号S201が入力され、パターン発生開始信号S201に応じたパターンで、動作パターン入力信号S101を発生するようになっている。
遅延付加設定回路212は、遅延設定条件(第1の遅延付加回路103および第2の遅延付加回路104のそれぞれに設定する遅延付加)を示す遅延設定信号S202が入力され、入力された遅延設定信号S202に応じ、第1の遅延付加回路103に遅延付加を設定する第1の遅延付加信号S105、および第2の遅延付加回路104に遅延付加を設定する第2の遅延付加信号S107を出力するようになっている。前記のパターン発生開始信号S201と遅延設定信号S202は、例えばLSIテスターから入力する。
パターン比較回路213は、第2の論理回路102が出力した動作パターン出力信号S104を、期待値(動作パターン入力信号S101に対応した所望の出力)と比較して、検査の合否を示す判定信号S203を出力するようになっている。パターン比較回路213の出力は、例えばLSIテスターに接続される。
半導体集積回路200において、ACタイミング検査を行なうには、実施形態1のようにLSIテスターで動作パターン入力信号S101を入力する代わりに、トリガとしてパターン発生開始信号S201をパターン発生回路211に入力し、第1の遅延付加信号S105や第2の遅延付加信号S107の代わりに、遅延設定信号S202を遅延付加設定回路212に入力する。これにより、パターン比較回路213から判定信号S203が出力される。
判定信号S203は、検査の合否を示しているので、容易に半導体集積回路200の良否を判断することができる。しかも、LSIテスターで、第1の論理回路101を動作させるための複雑なパターン(動作パターン入力信号S101)を作成したり、第2の論理回路102から出力される複雑なパターン(動作パターン出力信号S104)を判定したりする必要がないので、開発工数の削減が可能となる。
なお、本実施形態においても、例えば遅延設定信号S202によって遅延付加設定回路212を制御して、遅延付加の設定を種々の値に変更すれば、半導体集積回路200のマージン評価が行なえる。
《発明の実施形態3》
半導体集積回路200では、遅延設定信号S202を種々のパターンで入力することによって、ACタイミング検査(マージン評価)が可能である。しかし、評価すべきACタイミング規格を満たす信号を作りだすためには、遅延設定信号S202による設定が多数回必要となり、マージン評価においては、評価工数の増大へとつながる。そこで、実施形態3では、LSIテスター等で一々遅延設定信号S202を繰り返し生成する必要がない半導体集積回路の例を説明する。
図3は、本発明の実施形態3に係る半導体集積回路300の構成を示すブロック図である。半導体集積回路300は、同図に示すように、実施形態2の半導体集積回路200に自己診断制御回路310が追加されて構成されている。
自己診断制御回路310は、自己診断回路210が種々の遅延設定条件でACタイミング検査を行なうように制御する回路であり、動作開始信号S301が入力されると動作を開始する。詳しくは、自己診断制御回路310は、遅延設定信号S202を出力して遅延付加設定回路212に遅延付加を設定させた後に、パターン発生開始信号S201を出力してパターン発生回路211に動作パターン入力信号S101を出力させることによって、自己診断回路210にACタイミング検査を行なわせる。そして、遅延設定条件を種々(例えば設定しうる全ての遅延設定)に変えるために、1つの検査条件下での評価が終了すると、遅延設定信号S202を変更して出力する。そのため、自己診断制御回路310には、検査の完了を検出するために判定信号S203が入力されている。
以下、半導体集積回路300におけるACタイミングのマージン評価について説明する。
例えばLSIテスターから動作開始信号S301が入力されると、自己診断制御回路310は遅延設定信号S202を遅延付加設定回路212に出力する。これにより、遅延付加設定回路212は、第1の遅延付加回路103と第2の遅延付加回路104の遅延量を設定する。次に自己診断制御回路310がパターン発生開始信号S201をパターン発生回路211に出力すると、パターン発生回路211は、動作パターン入力信号S101を出力する。第1の論理回路101は、動作パターン入力信号S101に応じ、出力信号S102と基準出力信号S103を出力する。これにより、入出力端子105および基準入出力端子106のそれぞれから信号がループバックされ、ループバックされた一方の信号は、第2の論理回路102に入力され、もう一方の信号は第2の遅延付加回路104で遅延させられてから第2の論理回路102に入力される。第2の論理回路102は入力された信号に応じた出力をする。そして、第2の論理回路102の出力に対して、パターン比較回路213が結果判定を行なって、その結果である判定信号S203を出力する。判定信号S203は、半導体集積回路300の外部へ出力されるので、例えば判定信号S203をLSIテスター等にて確認すれば、現在の遅延設定条件における合否がわかる。
一方、判定信号S203は自己診断制御回路310にも入力され、自己診断制御回路310は、1つの検査条件下での評価が終了したことを検知する。そして、自己診断制御回路310は、遅延設定条件を変更するために、あらためて遅延設定信号S202を遅延付加設定回路212に出力した後に、さらにパターン発生開始信号S201をパターン発生回路211に出力する。これにより、自己診断回路210によって、別の遅延設定条件での評価が行なわれる。
以上のように、本実施形態によれば、LSIテスター等で一々遅延設定信号S202を繰り返し生成することなく、自動的に遅延付加量を変更されて、ACタイミング検査(マージン評価)が行なわれる。
《発明の実施形態4》
上記の半導体集積回路300は、ACタイミング検査の間、遅延設定値と検査判定結果の関係を絶えずモニターする必要があり、マージン評価では、モニターするためのパターン数の増大が見込まれる。そこで、実施形態4では、このようなモニターが不要な半導体集積回路の例を説明する。
図4は、本発明の実施形態4に係る半導体集積回路400の構成を示すブロック図である。半導体集積回路400は、同図に示すように、実施形態3の自己診断制御回路310に判定記憶回路401が追加されて構成されている。
判定記憶回路401は、パターン比較回路213が出力した判定結果を遅延設定条件に対応させて記憶するとともに、半導体集積回路400の外部からの要求に応じ、記憶している判定結果をパターン結果読み出し信号S401として出力するようになっている。
実施形態3の半導体集積回路300では、ACタイミング検査の間は、遅延設定条件と判定結果の関係を絶えずモニターする必要がある。そのため、ACタイミング設定のための遅延設定のパターン数が増加すると、検査の効率が下がる可能性がある。これに対して、本実施形態では、判定記憶回路401を備えたことによって、ACタイミング検査結果を蓄えることができるので、タイミング検査の間、絶えず検査判定結果をモニターすることなくマージンの評価をおこなうことが可能となる。
《発明の実施形態5》
図5は、本発明の実施形態5に係る半導体集積回路500の構成を示すブロック図である。半導体集積回路500は、同図に示すように、実施形態4の自己診断制御回路310を自己診断制御回路510に代えて構成されている。
自己診断制御回路510は、テストカウンター回路511と判定記憶回路512を備え、同一の遅延設定条件で複数回のACタイミング検査が行なわれるように、自己診断回路210を制御するようになっている。同一の遅延設定条件で判定を行なう回数は、検査回数設定信号S501として入力され、自己診断制御回路510は、検査回数設定信号S501が入力されると動作を開始する。
テストカウンター回路511は、現在の遅延設定条件の下に行なわれた検査回数をカウントし、カウント値を検査回数信号S502として出力するようになっている。
判定記憶回路512は、判定結果、遅延設定条件とともに、検査回数信号S502の示すカウント値を記憶するようになっている。
上記の半導体集積回路500では、例えばLSIテスターなどから検査回数設定信号S501が入力されることによって、ACタイミング検査を開始される。これにより、自己診断制御回路510が遅延設定信号S202を出力し、第1の遅延付加回路103や第2の遅延付加回路104の遅延設定が行なわれる。その後、その遅延設定でのACタイミングの検査と、テストカウンター回路511の値を更新するという動作が、テストカウンター回路511の値が検査回数設定信号S501の示す回数(例えばm回とする)に達するまで繰り返される。テストカウンター回路511の値がm回数に達すると、次の遅延設定が行なわれ、その遅延設定条件の下でm回の検査が再度実施される。このように、自己診断制御回路510は、m回の検査の繰り返し動作を、種々の遅延付加設定(例えば設定しうる全ての遅延設定)について行なう。
以上のように、本実施形態によれば、テストカウンター回路511を備えたことで、同一遅延設定条件によるACタイミング検査のPASS/Failの回数を確認できるので、基準入出力信号S112と入出力信号S110のジッターの評価が可能となる。
《発明の実施形態6》
図6は、本発明の実施形態6に係る半導体集積回路600の構成を示すブロック図である。半導体集積回路600は、同図に示すように、実施形態5の半導体集積回路500に、さらに解析判定回路610が追加されて構成されている。
解析判定回路610は、判定記憶回路512内のACタイミング検査の自己診断結果からジッターの範囲を解析し、規格範囲内か否かを判定して、その判定結果を出力するようになっている。ジッターの範囲は、例えば遅延設定値の所定範囲におけるPASS判定の回数に基づいて解析する。図6に示すジッター判定信号S601が解析判定回路610の判定結果を示す信号であり、データ読み出し信号S602が、判定記憶回路512から読み出した自己診断結果を示す信号である。
上記の半導体集積回路600でも、半導体集積回路500と同様にして、各遅延付加設定条件に対してそれぞれ複数回のACタイミング検査が行なわれ、判定記憶回路512には各遅延設定に対するACタイミング検査のPASS/FAILの回数の情報が記憶される。
解析判定回路610は、PASS/FAILの情報をデータ読み出し信号S602として取得する。例えばACタイミング検査の結果、種々の遅延設定によるテスト回数(m)に対して、遅延設定(t)から遅延設定(t+a)の場合のPASS判定が0回、遅延設定(t+a+1)から遅延設定(t+a+n)の場合のPASS判定が1回以上m回未満、遅延設定(t+a+n+1)以降の場合はPASS結果がm回であった場合は、ジッターの範囲は、遅延設定(t+a+1)から遅延設定(t+a+n)のように解析する。そして、解析判定回路610は、解析結果が規格の範囲内であるか否かを判定して、その結果をジッター判定信号S601として、半導体集積回路600の外部に出力する。
以上のように本実施形態によれば、解析判定回路610を備えることで、ジッター検査における良品/不良品の判定を行なうことが可能となる。
なお、上記の各実施形態は、基準入出力端子106に対する入出力端子105のみのACタイミング検査であったが、入出力端子が増加しても同様な回路でACタイミングが実施できるのはいうまでもない。
また、上記の各実施形態は、第1の論理回路101は別々の出力信号をそれぞれ第1の遅延付加回路103と基準入出力端子106に出力するように構成されていたが、同じ信号を第1の遅延付加回路103と基準入出力端子106の両方に出力するようにしてもよい。
本発明に係る半導体集積回路は、外部入出力端子の動作速度よりも低速なLSIテスターを使用して、外部入出力端子における出力および入力信号に対するACタイミング検査ができるという効果を有し、半導体集積回路の外部入出力端子のACタイミングの検査および評価を実施するための回路を備えた半導体集積回路等として有用である。
実施形態1に係る半導体集積回路の構成を示すブロック図である。 実施形態2に係る半導体集積回路の構成を示すブロック図である。 実施形態3に係る半導体集積回路の構成を示すブロック図である。 実施形態4に係る半導体集積回路の構成を示すブロック図である。 実施形態5に係る半導体集積回路の構成を示すブロック図である。 実施形態6に係る半導体集積回路の構成を示すブロック図である。
符号の説明
100 半導体集積回路
101 第1の論理回路
102 第2の論理回路
103 第1の遅延付加回路
104 第2の遅延付加回路
105 入出力端子
106 基準入出力端子
200 半導体集積回路
210 自己診断回路
211 パターン発生回路
212 遅延付加設定回路
213 パターン比較回路
300 半導体集積回路
310 自己診断制御回路
400 半導体集積回路
401 判定記憶回路
500 半導体集積回路
511 テストカウンター回路
600 半導体集積回路
610 解析判定回路

Claims (6)

  1. 入力された動作パターン入力信号に応じた出力信号を出力する第1の論理回路と、
    入力された第1の遅延付加信号に応じた遅延量で、前記第1の論理回路の出力を遅延させて出力する第1の遅延付加回路と、
    前記第1の遅延付加回路の出力を外部に出力する入出力端子と、
    前記第1の論理回路の出力を外部に出力する基準入出力端子と、
    入力された第2の遅延付加信号に応じた遅延量で、入力された信号を遅延させて出力する第2の遅延付加回路と、
    2つの入力信号に応じた動作パターン出力信号を出力する第2の論理回路とを備え、
    前記第2の遅延付加回路は、前記第1の論理回路の出力が前記基準入出力端子からループバックされて入力され、
    前記第2の論理回路は、前記2つの入力信号の一方として、前記第1の遅延付加回路の出力が前記入出力端子からループバックされて入力されるとともに、前記2つの入力信号の他方として、前記第2の遅延付加回路の出力が入力されるように構成されていることを特徴とする半導体集積回路。
  2. 請求項1の半導体集積回路であって、
    トリガとして入力されたパターン発生開始信号に応じて、前記動作パターン入力信号を生成するとともに、前記第1の遅延付加回路および第2の遅延付加回路のそれぞれに設定する遅延量である遅延設定条件が遅延設定信号として入力され、前記遅延設定条件に応じた前記第1の遅延付加信号と第2の遅延付加信号を生成し、前記動作パターン出力信号が前記動作パターン入力信号に対応する所望の信号か否かの判定をして、判定結果を出力する自己診断回路をさらに備えたことを特徴とする半導体集積回路。
  3. 請求項2の半導体集積回路であって、
    複数種類の遅延設定条件で前記判定を前記自己診断回路が行なうように、前記パターン発生開始信号と遅延設定信号を生成して、前記自己診断回路を制御する自己診断制御回路をさらに備えたことを特徴とする半導体集積回路。
  4. 請求項3の半導体集積回路であって、
    前記自己診断制御回路は、前記自己診断回路が出力した判定結果を前記遅延設定条件に対応させて記憶するように構成されていることを特徴とする半導体集積回路。
  5. 請求項4の半導体集積回路であって、
    前記自己診断制御回路は、同一の遅延設定条件で、指定された検査回数の判定を前記自己診断回路が繰り返すように制御することを特徴とする半導体集積回路。
  6. 請求項5の半導体集積回路であって、
    前記動作パターン出力信号が前記動作パターン入力信号に対応する所望の信号であった回数と前記遅延設定条件に基づいて、ジッターの範囲を解析し、解析結果が所定の規格範囲内か否かを判定して、その判定結果を出力する解析判定回路をさらに備えたことを特徴とする半導体集積回路。
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