JP4704302B2 - 車両用物体検知手段の水滴付着抑制装置 - Google Patents

車両用物体検知手段の水滴付着抑制装置 Download PDF

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Description

この発明は、車両用物体検知手段の水滴付着抑制装置に関するものである。
先行車両との車間・追従制御を行ったり、先行車両への追突防止のための衝突軽減ブレーキ制御を行う車両では、自車両の進行方向に存在する物体を検知するレーダ装置(物体検知装置)が搭載されている。
フロントエンジンの車両では、図5に示すように、このレーダ装置1をエンジンルーム2内の車両前端近傍に配置される場合が多いが、エンジンルーム2内にはエンジン冷却装置を構成するラジエター等が配置されており、ラジエター冷却用空気を導入するためのグリル3がエンジンルーム2の前端に形成されているため、雨天の時にはこのグリル3からエンジンルーム2内に雨が侵入してくる。レーダ装置1をミリ波レーダやレーザレーダで構成した場合、レーダ装置1に水滴が付着すると電磁波が減衰してしまい、レーダ装置1の検出精度が低下してしまう。
そこで、電波透過性を有する材料からなるエンブレム4をグリル3の中央に配置し、このエンブレム4の背部にレーダ装置1を配置したり、さらに、このエンブレムの背部に雨滴が回り込まないようにする遮蔽構造を採用するなどが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
このような対策を講ずることにより、走行中に雨滴がレーダ装置1に直接付着するのは防止することができる。しかしながら、レーダ装置1に直接雨滴が付着することがなくても、レーダ装置1の配置によっては、ラジエター等に付着した水滴がエンジンルーム2内の熱によって蒸発し、この蒸気が停車中にレーダ装置1の周りに流れ、凝縮してレーダ装置1に付着する場合がある。
例えば、図6に示すように、ラジエター5がレーダ装置1から後方へ十分に離れて配置されており、また、ラジエター5の前方に配置された空調用のコンデンサ6の上端がエンジンルーム2と車室とを離隔するバルクヘッド7近傍に位置している場合には、ラジエター5に付着した水滴が蒸発しても、停車中にその蒸気は図中矢印で示すように上方へ流れて行き易く、車両前端に配置されたグリル3に向かって流れて行くことが殆どないので、この蒸気が凝縮してレーダ装置1に付着する可能性は非常に低い。
これに対して、図7に示すように、ラジエター5とレーダ装置1との前後方向の離間距離が短く、レーダ装置1の真下近くにコンデンサ6が配置され、しかも、レーダ装置1の直ぐ前方にグリル3が開口しているなどの条件が重なると、ラジエター5に付着した水滴が蒸発し、その蒸気が図中矢印で示すように停車中にレーダ装置の周囲を通ってグリル3へと流れていくため、その間に蒸気が凝縮してレーダ装置に付着し易くなる。
特開2002−131413号公報
ところで、従来の車間・追従制御や衝突軽減ブレーキ制御は車両走行中に行う制御であるため、レーダ装置1についても走行中に適正な検出精度で作動すれば足り、万が一、停車中にレーダ装置1に水滴が付着しても、しばらく走行していれば気化してしまうので、レーダ装置1の検出精度も直ちに適正な精度に戻るため、停車中のレーダ装置1への水滴付着が実質的な問題になることはなかった。
最近では、渋滞時においても車間制御を行うことができるシステムが考えられており、このようなシステムを採用した場合には、停車あるいは低速走行中もレーダ装置に適正な検出精度が要求される。しかしながら、停車あるいは低速走行が長く続くと、停車中にレーダ装置に付着した水滴を気化させることができないため、停車あるいは低速走行中のレーダ装置の検出精度が低下し、ターゲットとなる先行車両の適切な検知が難しくなり、改善の余地があった。
そこで、この発明は、停車中もレーダ装置への水滴付着を抑制することができる車両用物体検知手段の水滴付着抑制装置を提供するものである。
この発明に係る車両用物体検知手段の水滴付着抑制装置では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
請求項1に係る発明は、車両の進行方向端部近傍の車体に取付けられ車両進行方向をセンシングする物体検知手段(例えば、後述する実施例におけるレーダ装置1)の水滴付着抑制装置であって、車両の走行速度を検出する車速検出手段(例えば、後述する実施例における車速センサ11)と、降雨降雪状態を推定する降雨状態推定手段(例えば、後述する実施例におけるワイパー作動検出手段12)と、前記物体検知手段の周囲の空気の流れを強める送風機(例えば、後述する実施例におけるラジエターファン8)と、前記送風機の作動を制御する送風機制御手段(例えば、後述する実施例における送風機作動制御部22)と、前記車速検出手段および前記降雨状態推定手段からの出力に基づいて前記物体検知手段への水滴付着状態を推定する水滴付着推定手段(例えば、後述する実施例における水滴付着推定部21)と、を備え、前記送風機制御手段は、前記水滴付着推定手段により前記物体検知手段に水滴が付着したと判断され且つ自車両がほぼ停止状態であると判断された場合に前記送風機を作動させることを特徴とする車両用物体検知手段の水滴付着抑制装置(例えば、後述する実施例における水滴付着抑制装置10)である。
このように構成することにより、自車両がほぼ停止状態のときに物体検知手段の周囲が水分の多い環境になった場合にも、送風機を作動させて物体検知手段の周囲の空気の流れを強めることによって、物体検知手段に水滴が付着するのを抑制することができる。
なお、「空気の流れを強める」には、空気の流れがない状態から空気の流れを発生させる場合も含まれる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記降雨状態推定手段はワイパーの作動状態を検出するワイパー作動検出手段(例えば、後述する実施例におけるワイパー作動検出手段12)で構成されていることを特徴とする。
ワイパーを作動させているときは降雨あるいは降雪状態であると推定でき、ワイパーを作動させていないときは降雨および降雪がないと推定することができる。また、一般に、運転者は雨量が多い時にはワイパーの作動を速くし、雨量が少ない時にはワイパーの作動を遅くするので、ワイパーの作動速度に基づいて雨量(降雨降雪状態)を推定することができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の発明において、前記水滴付着推定手段は、前記車速検出手段で検出された車速が所定値以上であり且つ前記ワイパー作動検出手段でワイパーの作動が検出された場合に付着水分量を増加推定するとともに、前記付着水分量が所定値以上となった場合に前記物体検知手段に水滴が付着したと判断することを特徴とする。
ワイパーが作動していることから降雨降雪状態であることを推定することができ、その場合に、車速が所定値以上になると車体の開口から物体検知手段が設置されている領域に雨雪が入り込むので、付着水分量が増加していると推定することができる。そして、付着水分量が所定値以上になると、車両停止時に物体検知手段に付着したと推定することができる。したがって、物体検知手段への水滴付着を容易に判断することができる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の発明において、前記水滴付着推定手段は、前記付着水分量を増加推定するときには付着水分量の前回値に予め定められた付着量を加算することにより算出し、前記付着量は前記物体検知手段により自車両の前方に先行車両が検知されたか否かに応じて変更されることを特徴とする。
前記付着水分量を増加推定するときには付着水分量の前回値に予め定められた付着量を加算することにより算出するので、付着水分量を容易に且つ正確に増加推定することができる。特に、先行車両が存在する場合には先行車両が跳ね上げた水滴が自車両の物体検知手段の設置位置近傍に入り込み易くなるので、先行車の有無に応じて付着量を変更することにより、付着水分量を正確に推定することができる。
請求項5に係る発明は、請求項3または請求項4に記載の発明において、前記付着量はワイパーの作動速度に応じて変更されることを特徴とする。
一般に、運転者は雨量が多い時にはワイパーの作動を速くし、雨量が少ない時にはワイパーの作動を遅くするので、ワイパーの作動速度に基づいて雨量を推定することができ、これに応じて付着量を変更することにより、付着水分量を正確に増加推定することができる。
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記物体検知装置の取り付け場所はエンジンルーム(例えば、後述する実施例におけるエンジンルーム2)内またはエンジンルーム近傍であり、前記送風機はラジエターファン(例えば、後述する実施例におけるラジエターファン8)であることを特徴とする。
このように構成することにより、エンジンルーム内に設置された物体検知手段に車両停止時に水滴が付着するのを、ラジエターファンを作動させることによって抑制することができる。また、通常、車両はラジエターファンを備えているので、新たに送風機を追加しないで済み、部品点数の低減、コスト低減を図ることができる。
請求項1に係る発明によれば、車両停止時に物体検知手段に水滴が付着するのを抑制することができるので、車両停止時に物体検知手段の検出精度が低下するのを防止することができる。
請求項2に係る発明によれば、ワイパーの作動に基づいて降雨降雪状態を推定することができ、降雨状態検出手段の構成を簡単にすることができる。また、通常、車両はワイパーを備えているので、水滴付着抑制装置に専用のセンサなどを追加しないで済み、部品点数の低減、コスト低減を図ることができる。
請求項3に係る発明によれば、物体検知手段への水滴付着を容易に判断することができる。
請求項4および請求項5に係る発明によれば、付着水分量を正確に推定することができる。
請求項6に係る発明によれば、エンジンルーム内またはその近傍に設置された物体検知手段に車両停止時に水滴が付着するのを、ラジエターファンを作動させることによって抑制することができる。また、通常、車両はラジエターファンを備えているので、新たに送風機を追加しないで済み、部品点数の低減、コスト低減を図ることができる。
以下、この発明に係る車両用物体検知手段の水滴付着抑制装置(以下、水滴付着抑制装置と略す)の実施例を図1から図5、図7の図面を参照して説明する。
水滴付着抑制装置を説明する前に、レーダ装置の搭載位置および他の機器との配置関係を説明する。この発明は、レーダ装置の搭載位置に関わりなく実施可能であるが、停車時にレーダ装置に水滴が付着し易い機器配置の場合に特に効果的であるので、この実施例では、図7に示す機器配置の場合で説明する。
図7に示すように、車体の前端部には、エンジンルーム2に通じる大気導入用のグリル3が設けられ、グリル3の略中央には電波透過性を有する材料からなるエンブレム4が配置されている。エンジンルーム2内には、エンブレム4から所定寸法離間した背部にレーダ装置1が配置されている。このレーダ装置1は、例えば渋滞路においても車間制御を行うことができる車間制御システムにおいて、車間制御のターゲットとなる先行車両を検知する場合などに用いられる。
このレーダ装置1のほぼ真下に空調用のコンデンサ6が配置され、コンデンサ6の後方にエンジン冷却用のラジエター5が配置され、さらにラジエター5の後方にラジエターファン(送風機)8が配置されている。周知のように、ラジエターファン8は、例えばエンジンのアイドリング時や低速走行時、あるいは車室内空調作動時に、ラジエター5やコンデンサ6への通風量を確保するために設けられたものであるが、この実施例ではレーダ装置1の水滴付着防止のためにレーダ装置1の周囲に空気の流れを発生させたり、この空気の流れを強めるときにも駆動される。
ラジエターファン8は、クランクプーリからVベルトを介して駆動するベルト駆動式ファンでも、モータによって駆動する電動式ファンであってもよいが、この実施例では電動式ファンとする。なお、ベルト駆動式ファンを用いる場合には、ラジエターファン8をON/OFFするためのファンクラッチを備えるものとする。
また、図5に示すように、車両はフロントガラスGに付着した水滴を払拭するワイパー9を備えている。
次に、この実施例における水滴付着抑制装置を説明する。
図1の機能ブロック図に示すように、水滴付着抑制装置10は、ラジエターファン(送風機)8、車速センサ(車速検出手段)11、ワイパー作動検出手段(降雨状態推定手段)12、制御装置(以下、ECUと略す)20とを備えて構成されている。
車速センサ11は自車両の車速を検出して、検出結果に応じた検出出力をECU20へ出力する。
ワイパー作動検出手段12は、ワイパー9の作動速度(以下、ワイパー速度と称す)を検出して、検出結果に応じた検出出力をECU20へ出力する。なお、ワイパー9が間欠作動する場合には、作動間隔時間の長さをワイパー速度に換えることができる。この実施例では、ワイパー作動検出手段12によって検出されるワイパー速度に基づいて、降雨・降雪状態を推定する。つまり、ワイパー速度が速いほど(あるいは作動間隔時間が短いほど)降雨量あるいは降雪量が多い状態であると推定する。
また、ECU20にはレーダ装置1から作動/非作動を表す信号(ON/OFF信号)が入力される。
ECU20は、水滴付着推定部(水滴付着推定手段)21と送風機作動制御部(送風機制御手段)22とを備えて構成されている。
水滴付着推定部21は、車速センサ11により検出された車速と、ワイパー作動検出手段12により検出されたワイパー速度に基づいて、レーダ装置1の水滴付着状態を推定し、その推定結果を送風機作動制御部22へ出力する。
送風機作動制御部22は、レーダ装置1から入力されるON/OFF信号に基づき、ON信号であるときに、車速センサ11により検出された車速と、水滴付着推定部21の推定結果に基づいて、送風機8の作動を制御する。
次に、この実施例におけるレーダ装置1の水滴付着抑制のためのラジエターファン作動判断処理を図2のフローチャートに従って説明する。図2のフローチャートに示すラジエターファン作動判断処理ルーチンは、ECU20によって一定時間毎に繰り返し実行される。
まず、ステップS100において、ワイパー作動判断ディレイ処理を実行する。ワイパー作動判断ディレイ処理は、例えばウォッシャー液噴射後にワイパー9を一時的に作動させた場合のように継続性のないワイパー作動(すなわち、降雨・降雪時以外のワイパー作動)のときに、本制御によりラジエターファン8が作動することがないようにするためのフラグ設定を行う処理であり、ワイパー9の作動が所定時間(ワイパー作動判断ディレイ時間TWIPER)以上継続した場合にはワイパー作動フラグfWiperに「1」を設定するが、ワイパー9の作動がワイパー作動判断ディレイ時間TWIPERよりも短い場合にはワイパー作動フラグfWiperに「1」を設定しない。ワイパー作動判断ディレイの詳細については後で詳述する。
次に、ステップS100からステップS101に進み、自車両の車速vが雨滴付着判断車速VH(例えば、30km/h)以上か否かを判定する。雨滴付着判断車速VHは、降雨時に自車両のグリル3からエンジンルーム2内に雨が入り込む車速か否かの閾値であり、車速vが雨滴付着判断車速VH以上の場合にエンジンルーム2内に雨が入り込むと判断する。
ステップS101における判定結果が「YES」(v≧VH)である場合には、ステップS102に進み、ワイパー作動フラグfWiperが1か否かを判定する。
ステップS102における判定結果が「YES」(fWiper=1)である場合には、ワイパー9が作動しており、降雨状態であると判断して、ステップS103に進む。
ステップS103では、レーダ装置1の付着水分量wSum(単位:mm)が増加する傾向にあるとして付着水分量wSumを算出する。例えば、付着水分量wSumの前回値に単位時間当たりの付着水分量Δw(単位:mm/s)を加算して付着水分量wSumの今回値を算出する(wSum←wSum+Δw)。なお、付着水分量wSumの初期値は0とする。
ここで、単位時間当たりの付着水分量Δwは、ワイパー速度と、自車両の正面に先行車両が存在するか否かによって、持ち替える。これにより、付着水分量wSumを正確に算出することができる。表1は付着水分量マップの一例である。
Figure 0004704302
表1の付着水分量マップは、以下の根拠に基づいて作成されたものである。ワイパー速度が速いほど降雨量が多いと推定でき、エンジンルーム内に入り込む雨量が多くなると考えられる。また、先行車両が存在する場合には先行車両の走行により発生する水しぶきがエンジンルーム内に入り込むため、先行車両が存在しないときよりも、エンジンルーム内に入り込む雨量が多くなると考えられる。そして、エンジンルーム内に入り込む雨量が多いほどレーダ装置1に水滴が付着し易いと考えられる。
表1において、ワイパー速度Loは低速、Midは中速、Highは高速を表す(Lo<Mid<High)。先行車有りの場合の付着水分量Δwの大小関係は、ΔAL<ΔAM<ΔAHであり、先行車無しの場合の付着水分量Δwの大小関係は、ΔCL<ΔCM<ΔCHである。また、先行車有りの付着水分量Δwと先行車無しの付着水分量Δwを比較すると、ΔAL>ΔCL、ΔAM>ΔCM、ΔAH>ΔCHである。
具体的数値を示すと、例えば、ΔAL=0.02mm/s、ΔAM=0.04mm/s、ΔAH=0.06mm/s、ΔCL=0.01mm/s、ΔCM=0.02mm/s、ΔCH=0.03mm/sに設定することができる。
次に、ステップS103からステップS104に進み、ステップS103で算出した付着水分量wSumが付着水分量上限値WSUMH(例えば、5000mm)以上か否かを判定する。
ステップS104における判定結果が「YES」(wSum≧WSUMH)である場合には、ステップS105に進み、付着水分量wSumを付着水分量上限値WSUMHとして(wSum←WSUMH)、ステップS106に進む。
ステップS104における判定結果が「NO」(wSum<WSUMH)である場合には、そのままステップS106に進む。
また、ステップS101における判定結果が「NO」(v<VH)である場合には、ステップS107に進み、自車両の車速vが雨滴乾燥判断車速VM(例えば、10km/h)以上か否かを判定する。雨滴乾燥判断車速VMは、エンジンルーム2内に流入する走行風だけでエンジンルーム2内の水滴が乾燥していく車速か否かの閾値であり、車速vが雨滴乾燥判断車速VM以上の場合に走行風だけでエンジンルーム2内の水滴が乾燥すると判断する。
ステップS107における判定結果が「NO」(v<VM)である場合には、ステップS108に進み、ラジエターファン8が作動しているか(ONか)否かを判定する。
ステップS108における判定結果が「YES」(ラジエターファン:ON)である場合には、ステップS109に進み、レーダ装置1の付着水分量wSumが減少する傾向(乾燥傾向)にあるとして付着水分量wSumを算出する。例えば、付着水分量wSumの前回値から単位時間当たりの乾燥量Δd(例えば0.02mm/s)を減算して付着水分量wSumの今回値を算出する(wSum←wSum−Δd)。つまり、この場合は、車速vが雨滴乾燥判断車速VMより低いため走行風は少ないが、ラジエターファン8の作動により流入空気量を増大させているので、エンジンルーム2内の水滴は乾燥していくと推定する。
また、ステップS107における判定結果が「YES」(v≧VM)である場合にも、ステップS109に進み、レーダ装置1の付着水分量wSumが減少する傾向(乾燥傾向)にあるとして付着水分量wSumを減算する。この場合は、例え降雨・降雪であっても、車速が雨滴付着判断車速VHよりは低いが雨滴乾燥判断車速VM以上であるので、雨がエンジンルーム2内に入り込みにくく、エンジンルーム2内の水滴は乾燥していくと推定する。
また、ステップS102における判定結果が「NO」(fWiper≠1)である場合にも、ステップS109に進み、レーダ装置1の付着水分量wSumが減少する傾向(乾燥傾向)にあるとして付着水分量wSumを減算する。この場合は、ワイパー9が作動しておらず、降雨・降雪ではないからである。
また、ステップS108における判定結果が「NO」(ラジエターファン:OFF)である場合には、ステップS109の処理を実行せず、ステップS110に進む。すなわち、車速vが乾燥判断車速VM未満で、且つ、ラジエターファン8が作動していない場合には、エンジンルーム2内の水滴が蒸発しないので、付着水分量wSumを増減することなく現状のまま保持する。
ステップS109の処理を実行した後、ステップS110に進み、付着水分量wSumが0以下か否かを判定する。
ステップS110における判定結果が「YES」(wSum<0)である場合には、ステップS111に進み、付着水分量wSumを0として(wSum←0)、ステップS106に進む。
一方、ステップS110における判定結果が「NO」(wSum≧0)である場合には、そのままステップS106に進む。
ステップS106において、自車両の車速vが停止判断車速VL(例えば2km/h)未満か否かを判定する。停止判断車速VLは、自車両が停止とみなせる車速か否かの閾値であり、停止判断車速VL未満の場合には自車両がほぼ停止状態(極低速走行を含む)であると判断する。
ステップS106における判定結果が「YES」(v<VL)である場合には、自車両が停止状態であるとみなし、ステップS112に進む。停止中はエンジンルーム2内の水蒸気がレーダ装置1の周りに充満する可能性がある。そこで、ステップS112において、付着水分量wSumが付着判断値WSUM(例えば10mm)以上か否かを判定する。
ステップS112における判定結果が「YES」(wSum≧WSUM)である場合には、レーダ装置1に水滴が付着している可能性があるので、ステップS113に進み、ラジエターファン8を作動(ON)して、本ルーチンの実行を一旦終了する。すなわち、自車両が停止状態で、且つ、付着水分量wSumが付着判断値WSUM以上の場合には、エンジンルーム2内の水蒸気がレーダ装置1の周りに充満し、レーダ装置1に水滴として付着する可能性が大きいので、車両停止中にラジエターファン8を作動し、レーダ装置1の周りに強制的に空気の流れを生じさせることによって、レーダ装置1の周りに水蒸気が充満することを回避し、レーダ装置1に水滴が付着するのを抑制する。
一方、ステップS112における判定結果が「NO」(wSum<WSUM)である場合には、レーダ装置1に水滴が付着している可能性は小さいので、ステップS114に進み、ラジエターファン8を停止(OFF)して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
また、ステップS106における判定結果が「NO」(v≧VL)である場合には、ステップS114に進み、ラジエターファン8を停止(OFF)して、本ルーチンの実行を一旦終了する。自車両が停止でなく走行しているときには、グリル3から走行風がエンジンルーム2内に流入し、レーダ装置1の周りに流れるので、レーダ装置1の周りに水蒸気が充満しないからである。
次に、ステップS100において実行されるワイパー作動判断ディレイ処理を図3に従って説明する。図3のフローチャートに示すワイパー作動判断ディレイ処理ルーチンは、ECU20によって一定時間毎に繰り返し実行される。
まず、ステップS201においてワイパー9が作動しているか否かを判定する。
ステップS201における判定結果が「YES」(ワイパー作動)である場合には、ステップS202に進み、ワイパー作動フラグfWiperが0か否かを判定する。
ステップS202における判定結果が「YES」(fWiper=0)である場合には、ステップS203に進み、ワイパー作動後時間tWiperを所定時間だけ増加させる。例えば、ワイパー作動後時間tWiperの前回値に、経過時間計測変化分ΔT(例えば1s)を加算して、ワイパー作動後時間tWiperの今回値を算出する(tWiper←tWiper+ΔT)。なお、ワイパー作動後時間tWiperの初期値は0とする。
さらに、ステップS203からステップS204に進み、ワイパー作動後時間tWiperがワイパー作動判断ディレイ時間TWIPERより大きいか否かを判定する。
ステップS204における判定結果が「YES」(tWiper>TWIPER)である場合には、ステップS205に進み、ワイパー作動後時間tWiperを0にリセットする(tWiper←0)。
ステップS204における判定結果が「NO」(tWiper≦TWIPER)である場合には、本ルーチンの実行を一旦終了する。
一方、ステップS201における判定結果が「NO」(ワイパー停止)である場合には、ステップS206に進み、ワイパー作動フラグfWiperが0か否かを判定する。
ステップS206における判定結果が「YES」(fWiper=0)である場合にはステップS205に進み、ステップS206における判定結果が「NO」(fWiper≠0)である場合にはステップS203に進む。
また、ステップS202における判定結果が「NO」(fWiper≠0)である場合には、ステップS205に進む。
ステップS205からステップS207に進み、ワイパー9が作動しているか否かを判定する。
ステップS207における判定結果が「YES」(ワイパー作動)である場合には、ステップS208に進み、ワイパー作動フラグfWiperに「1」を設定して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS207における判定結果が「NO」(ワイパー停止)である場合には、ステップS209に進み、ワイパー作動フラグfWiperに「0」を設定して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
このワイパー作動判断ディレイ処理を実行することにより、図4に示すように、ワイパー9を作動開始してからの継続時間(以下、ワイパー作動時間と称す)がワイパー作動判断ディレイ時間TWIPER以上継続する場合、ワイパー作動判断ディレイ時間TWIPERに達するまではワイパー作動フラグfWiperが「0」に設定され、ワイパー作動判断ディレイ時間TWIPERが経過した時にワイパー作動フラグfWiperが「1」に設定され、その後、ワイパー作動時間と同じ時間だけ「fWiper=1」が継続され、ワイパー9が停止した時にはワイパー停止からワイパー作動判断ディレイ時間TWIPERが経過した時にワイパー作動フラグfWiperが「0」に設定される。また、ワイパー9の作動開始からワイパー作動判断ディレイ時間TWIPERに達する前にワイパー9を停止した場合は、ワイパー作動フラグfWiperは「1」に設定されることなく、「0」に維持される。
以上説明するように、この実施例の水滴付着抑制装置10によれば、車両停止時にレーダ装置1に水滴が付着するのを抑制することができるので、車両停止時にレーダ装置1の検出精度が低下するのを防止することができる。
また、ワイパー9の作動から降雨あるいは降雪状態を推定し、且つ、ワイパー9の作動速度に基づいて雨量(降雨降雪状態)を推定しているので、水滴付着抑制装置10に専用のセンサなどを追加する必要がなく、水滴付着抑制装置10の構成を簡単にすることができ、部品点数の低減、コスト低減を図ることができる。
しかも、ワイパー9の作動速度に基づいて雨量を推定し、これに応じて単位時間当たりの付着水分量Δwを変更しているので、付着水分量wSumを正確に推定することができる。
また、先行車の有無に応じて単位時間当たりの付着水分量Δwを変更しているので、付着水分量wSumを正確に推定することができる。
また、車両停止時にレーダ装置1の周りの空気の流れを強めるための送風機としてラジエターファン8を用いているので、新たに送風機を追加しないで済み、部品点数の低減、コスト低減を図ることができる。
〔他の実施例〕
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、前述した実施例では降雨状態検出手段をワイパー作動検出手段12で構成したが、これに代えて雨滴センサで構成することも可能である。
この発明に係る車両用物体検知手段の水滴付着抑制装置の実施例における機能ブロック図である。 前記実施例におけるラジエターファン作動判断処理を示すフローチャートである。 前記実施例におけるワイパー作動判断ディレイ処理を示すフローチャートである。 ワイパー作動フラグ設定に係るタイムチャートである。 車両の外観斜視図である。 エンジンルーム内の第1の配置例を示す図である。 エンジンルーム内の第2の配置例を示す図である。
符号の説明
1 レーダ装置(物体検知手段)
8 ラジエターファン(送風機)
10 水滴付着抑制装置
11 車速センサ(車速検出手段)
12 ワイパー作動検出手段(降雨状態推定手段)
21 水滴付着推定部(水滴付着推定手段)
22 送風機作動制御部(送風機制御手段)

Claims (6)

  1. 車両の進行方向端部近傍の車体に取付けられ車両進行方向をセンシングする物体検知手段の水滴付着抑制装置であって、
    車両の走行速度を検出する車速検出手段と、
    降雨降雪状態を推定する降雨状態推定手段と、
    前記物体検知手段の周囲の空気の流れを強める送風機と、
    前記送風機の作動を制御する送風機制御手段と、
    前記車速検出手段および前記降雨状態推定手段からの出力に基づいて前記物体検知手段への水滴付着状態を推定する水滴付着推定手段と、
    を備え、
    前記送風機制御手段は、前記水滴付着推定手段により前記物体検知手段に水滴が付着したと判断され且つ自車両がほぼ停止状態であると判断された場合に前記送風機を作動させることを特徴とする車両用物体検知手段の水滴付着抑制装置。
  2. 前記降雨状態推定手段はワイパーの作動状態を検出するワイパー作動検出手段で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用物体検知手段の水滴付着抑制装置。
  3. 前記水滴付着推定手段は、前記車速検出手段で検出された車速が所定値以上であり且つ前記ワイパー作動検出手段でワイパーの作動が検出された場合に付着水分量を増加推定するとともに、前記付着水分量が所定値以上となった場合に前記物体検知手段に水滴が付着したと判断することを特徴とする請求項2に記載の車両用物体検知手段の水滴付着抑制装置。
  4. 前記水滴付着推定手段は、前記付着水分量を増加推定するときには付着水分量の前回値に予め定められた付着量を加算することにより算出し、前記付着量は前記物体検知手段により自車両の前方に先行車両が検知されたか否かに応じて変更されることを特徴とする請求項3に記載の車両用物体検知手段の水滴付着抑制装置。
  5. 前記付着量はワイパーの作動速度に応じて変更されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の車両用物体検知手段の水滴付着抑制装置。
  6. 前記物体検知装置の取り付け場所はエンジンルーム内またはエンジンルーム近傍であり、前記送風機はラジエターファンであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車両用物体検知手段の水滴付着抑制装置。
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