JP4704052B2 - 蛍光寿命測定装置 - Google Patents

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本発明は、パルスレーザ光を標本に照射しつつ走査し、前記標本が発する蛍光光子をカウントして蛍光寿命を測定する蛍光寿命測定装置に関するものである。
従来から、パルスレーザ光を標本に照射し、標本が発する蛍光光子をカウントして蛍光寿命を測定することによって、蛍光物質の種類、あるいは蛍光物質の状態を観察する蛍光寿命測定装置が注目されている。蛍光寿命を測定する方法として、蛍光光子をカウントする時間帯である時間ゲートを設定し、この時間ゲートでカウントされた蛍光光子とをもとに蛍光寿命を測定する方法が開示されている(特許文献1参照)。
特許第3554084号公報
しかしながら、従来の蛍光寿命の測定方法は、蛍光寿命の数が既知であることを前提としており、蛍光寿命の数が未知である場合、測定された蛍光寿命の精度が低下するという問題点があった。
また、従来の技術(特許文献1)には、測定する蛍光の波長が複数種類ある場合についての言及がない。生体標本等では、複数の蛍光色素を用いることで異なる構造を識別可能に標識することが広く行われている。蛍光寿命測定でも、複数波長の蛍光を測定可能にすることが求められる。複数の蛍光色素を励起するには、それぞれに適合した波長レーザ光を照射する必要があるので、照射する波長にあう複数のパルスレーザ光源を装備することになる。
しかし、パルスレーザ光源は、それぞれ固有の出射遅延時間を持っているので、複数のパルスレーザ光源を同時に使用した場合、実際に出射されるパルスレーザ光のタイミングは波長ごとに異なってしまう。パルスレーザ光の照射タイミングが異なると、蛍光寿命測定のための時間ゲートもそれにあわせてずらさなければならないので、蛍光を検出するための信号処理が非常に複雑になるという問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で複数波長の蛍光のそれぞれの蛍光寿命を測定するとともに蛍光寿命の数が未知である標本に対しても、蛍光寿命の数を判定するとともに精度の高い蛍光寿命の測定を行うことができる蛍光寿命測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかる蛍光寿命測定装置は、パルスレーザ光を標本に照射しつつ走査し、前記標本が発する蛍光光子をカウントして蛍光寿命を測定する蛍光寿命測定装置において、前記蛍光光子をカウントする複数の時間帯である複数の時間ゲートでカウントされた前記蛍光光子数をもとに複数の蛍光寿命を演算するアルゴリズムを用いて蛍光寿命を演算する演算手段と、前記演算手段によって演算された前記蛍光寿命に関する値をもとに蛍光寿命の数および値を判定する判定手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる蛍光寿命測定装置は、上記の発明において、複数のパルスレーザ光を標本に照射しつつ走査し、前記標本が発する蛍光光子をカウントして蛍光寿命を測定する蛍光寿命測定装置において、前記複数のパルスレーザ光を同時に出射させる制御を行う出射制御手段と、前記蛍光光子の光路を波長によって分岐する分岐手段と、前記分岐手段の後段に設けられ、前記蛍光光子をカウントする複数の時間帯である複数の時間ゲートであって前記複数のパルスレーザ光の出射後に生成される複数の時間ゲートによってカウントされた前記蛍光光子数をもとに蛍光寿命を演算するアルゴリズムを用いて前記蛍光寿命を演算する前記波長毎の複数の演算手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる蛍光寿命測定装置は、上記の発明において、前記複数の演算手段によって演算された前記蛍光寿命に関する値をもとに各波長毎の蛍光寿命の数および値を判定する判定手段をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる蛍光寿命測定装置は、上記の発明において、前記蛍光光子の光強度を検出する検出手段と、前記光強度をもとに蛍光画像を生成する画像生成手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる蛍光寿命測定装置は、上記の発明において、前記複数のパルスレーザ光は、波長の異なるパルスレーザ光であることを特徴とする。
また、本発明にかかる蛍光寿命測定装置は、上記の発明において、前記複数の時間ゲートの時間は、各時間ゲート間の時間に比して大きいことを特徴とする。
また、本発明にかかる蛍光寿命測定装置は、上記の発明において、前記演算手段が用いるアルゴリズムは、演算する最大の蛍光寿命の数の値に応じて切替可能であることを特徴とする。
また、本発明にかかる蛍光寿命測定装置は、上記の発明において、前記時間ゲートは、4以上であることを特徴とする。
本発明にかかる蛍光寿命測定装置は、複数の蛍光寿命を測定するアルゴリズムにしたがって蛍光寿命を演算し、所定の判定基準によって蛍光寿命の数を判定することによって、複数波長の蛍光のそれぞれの蛍光寿命を測定するとともに蛍光寿命の数が未知である標本に対しても、蛍光寿命の数を判定するとともに精度の高い蛍光寿命の測定を行うことができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる蛍光寿命測定装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1にかかる蛍光寿命測定装置1の概要構成を示すブロック図である。図1において、この蛍光寿命測定装置1は、トリガ信号Tr0を生成して出力するトリガ生成部2と、トリガ信号Tr0を入力してパルスレーザ光を出射するレーザ光源3と、パルスレーザ光を平行光に変換するコリメータレンズ4と、平行光に変換されたパルスレーザ光を標本16上に走査するガルバノミラー6と、パルスレーザ光を標本16に集光する対物レンズ7と、標本16が発した蛍光を反射するダイクロイックミラー5と、ダイクロイックミラー5で反射された光から所定の蛍光波長の光のみを透過するバリアフィルタ8と、蛍光を集光する集光レンズ9と、集光された蛍光を光電変換して電気信号P1を出力する光電子増倍管(PMT)10と、電気信号P1を乗算信号S1〜S4と乗算して乗算結果である乗算結果信号S10a〜S10dを出力する乗算器12a〜12dと、乗算結果信号S10a〜S10dをもとに蛍光光子数をカウントしてカウント信号SF1〜SF4を出力するカウント部13a〜13dと、カウント信号SF1〜SF4を入力して蛍光寿命を演算し、蛍光寿命を特定する制御部14と、制御部14が特定した蛍光寿命の分布画像を表示する表示部15と、トリガ生成部2からトリガ信号Tr0を入力して乗算器12a〜12dに乗算信号S1〜S4を出力する時間ゲート生成部11とを有する。また、時間ゲート生成部11は、入力されたトリガ信号Tr0を所定時間遅延するた乗算信号S1〜S4としてそれぞれ出力する遅延器11a〜11dを有し、遅延器11a〜11cの各出力側は、それぞれ遅延器11b〜11dの入力側に接続される。さらに、制御部14は、複数の蛍光寿命を演算する演算部140と、演算部140が演算した蛍光寿命の数を判定するとともに蛍光寿命を特定する判定特定部141とを有する。
ここで、蛍光寿命測定装置1を用いた蛍光寿命の測定動作について説明する。レーザ光源3から出射されたパルスレーザ光は、標本16に照射され、この照射によって標本16は、蛍光光子を発する。この蛍光光子は、パルスレーザ光と同じ光路をダイクロイックミラー5まで逆行し、ダイクロイックミラー5で反射し、バリアフィルタ8、集光レンズ9を介してPMT10に入射する。PMT10に入射した蛍光光子は、パルス状の電気信号P1に変換され、電気信号P1は、各乗算器12a〜12dに入力される。各乗算器12a〜12dには、電気信号P1と、各乗算信号S1〜S4とがそれぞれ入力され、各乗算器12a〜12dの乗算結果は、それぞれ乗算結果信号S10a〜S10dとして各カウント部13a〜13dに出力される。乗算信号S1〜S4は、「0」あるいは「1」のデジタルの時間ゲート信号であり、乗算結果信号S10a〜S10dは、乗算信号10a〜10dが「0」のときは「0」であり、「1」のときは電気信号P1そのものを出力する信号である。すなわち、乗算器12a〜12dは、乗算信号S1〜S4が「1」を出力する時間帯のみに電気信号P1を出力させる時間ゲートとして動作する。
各カウント部13a〜13dは、乗算結果信号S10a〜S10dの値が「0」である場合、カウントせず、乗算結果信号S10a〜S10dの値が電気信号P1である場合、カウントアップする。各カウント部13a〜13dは、所定時間内にカウントアップした値をカウント信号SF1〜SF4として制御部14に出力する。演算部140は、カウント信号SF1〜SF4と時間ゲートとをもとに蛍光寿命を演算し、判定部141は、演算部140が演算した蛍光寿命に関する定数をもとに蛍光寿命の数を判定するとともに蛍光寿命を特定する。制御部14は、判定部141が特定した蛍光寿命の分布画像を作成し、表示部15にこの分布画像を表示する。
ここで、演算部140が行う演算処理について説明する。図2は、パルスレーザ光が照射されたタイミングの時点を起点とした場合における時間tとカウントアップされた蛍光光子数F(t)との関係を示すとともに、その下部に、乗算信号S1〜S4のタイミングを時間tに対応付けて示している。
図2に示すように、蛍光光子数F1〜F4は、パルスレーザ光の照射後、時間の経過とともに減少する。ここで、乗算信号S1は、時刻T1から時刻T3までの間、「1」であり、乗算信号S2は、時刻T2から時刻T5までの間、「1」であり、乗算信号S3は、時刻T4から時刻T7までの間に「1」であり、乗算信号S4は、時刻T6から時刻T8までの間、「1」となる。各乗算信号S1〜S4が「1」となる時間ゲートの長さは同一であって、「L」である。また、各時間ゲート開始時の時間差ΔTの長さは、同一であり、時間ゲートの長さLよりも短い。
ここで、時刻T1から時刻T2までの間でカウントされた蛍光光子数をF1とし、時刻T3から時刻T5までの間でカウントされた蛍光光子数をF2とし、時刻T4から時刻T6までの間でカウントされた蛍光光子数をF3とし、時刻T7から時刻T8までの間でカウントされた蛍光光子数をF4とし、2つの蛍光寿命τ1,τ2が存在すると仮定した場合、つぎの関係式(1)〜(4)が成り立つ。なお、A1は、蛍光寿命τ1にかかる定数であり、A2は、蛍光寿命τ2にかかる定数である。
Figure 0004704052
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演算部140は、蛍光光子数F1〜F4を用いて関係式(1)〜(4)を解くことによって、蛍光寿命τ1,τ2および定数A1,A2を求めることができる。
ところで、関係式(1)〜(4)は、上述したように2つの蛍光寿命τ1,τ2が存在することを前提したものであるが、関係式(1)〜(4)を解いた結果、定数A1,A2のいずれか一方が0もしくは0近傍の値となった場合、この定数A1,A2に対応する蛍光寿命τ1,τ2は存在せず、蛍光寿命は1つであることになる。
判定部141は、演算部140が演算した定数A1,A2をもとに蛍光寿命の数を判定し、この結果をもとに蛍光寿命を特定する。この判定部141による蛍光寿命が1つであるか2つであるかの判定は、定数A1あるいは定数A2のいずれか一方の値が0近傍の所定値未満である場合に、蛍光寿命が1つであると判定し、定数A1,A2のいずれの値も所定値以上である場合に、蛍光寿命が2つであると判定する。制御部14は、判定部141が特定した蛍光寿命の分布画像を作成して表示部15に出力表示する。
たとえば、定数A1,A2の値がいずれも所定値以上である場合、判定部141は、2つの蛍光寿命τ1,τ2が存在すると判定し、図3および図4に示すように、各蛍光寿命τ1,τ2の分布画像Τ1,Τ2を個別に表示する。なお、図5に示すように、2つの分布画像Τ1,Τ2を色分けし、各分布画像T1,T2を同時に重複表示するようにしてもよい。
一方、定数A1の値のみが所定値以上である場合、判定部141は、1つの蛍光寿命τ1が存在すると判定する。この蛍光寿命τ1は、4つの時間ゲートで測定されたものであり、2つの時間ゲートで測定された蛍光寿命に比して精度の高い蛍光寿命τ1となる。この結果、図6に示すように、蛍光寿命τ1の分布画像Τ1´も高精度の画像となる。
この実施の形態1では、複数の蛍光寿命を演算する関係式(1)〜(4)を用いて蛍光寿命の数を判定して蛍光寿命を特定するようにしているので、簡易に精度の高い蛍光寿命を測定することができる。
なお、この実施の形態1では、表示部15は、蛍光寿命の分布画像全体を表示するようにしていたが、標本16の所定領域の蛍光寿命の値を表示するようにしてもよいし、図2に示したように、蛍光光子数の減衰曲線を表示するようにしてもよい。
また、この実施の形態1では、1つの蛍光寿命をもつ場合であっても2つの蛍光寿命をもつ場合であってもハード的な切替制御なしに蛍光寿命を精度高く測定することができる。さらに、蛍光寿命が1つあるいは2つであることが既知である場合には、演算部140をソフト的に切り替えるのみでよいため、蛍光寿命を演算速度を優先する場合と蛍光寿命の演算分解能を優先する場合とを適宜に選択することができる柔軟な装置を実現できる。
(実施の形態2)
つぎに、この発明にかかる実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、1つの波長のパルスレーザ光によって発する蛍光をもとに蛍光寿命を特定するようにしていたが、この実施の形態2では、異なる複数の波長のパルスレーザ光によって発する蛍光をもとにそれぞれの蛍光寿命を特定するようにしている。
図7は、この発明の実施の形態2にかかる蛍光寿命測定装置20の概要構成を示すブロック図である。図7に示すように、この蛍光寿命測定装置20は、波長λ1のパルスレーザ光Lλ1を発するレーザ光源3aと、波長λ2のパルスレーザ光Lλ2を発するレーザ光源3bと、レーザ光Lλ1を反射する反射ミラー17と、パルスレーザ光Lλ1とパルスレーザ光Lλ2とを合成する合成ダイクロイックミラー18と、標本16Aが発した蛍光を波長によって分離する分光ダイクロイックミラー19と、バリアフィルタ8a,8bと、集光レンズ9a,9bと、PMT10a,10bと、乗算器12e〜12lと、カウント部13e〜13lと、制御部14a,14bと、遅延器21,22a,22bとを有する。制御部14aは、演算部140aと、判定部141aとを有し、制御部14bは、演算部140bと、判定部141bとを有する。なお、その他の構成は、実施の形態1で示した蛍光寿命測定装置1と同一であり、同一の構成部分には同一の符号を付している。
トリガ生成部2は、トリガ信号Tr0を生成して遅延器21および遅延器22a,22bに出力する。遅延器21は、入力されたトリガ信号Tr0を所定時間遅延したトリガ信号Tr3を時間ゲート生成部11に出力する。時間ゲート生成部11は、入力されたトリガ信号Tr3を遅延器11a〜11dによってそれぞれ所定時間遅延した乗算信号S1〜S4を乗算器12e〜12lに出力してそれぞれ乗算信号S1〜S4に対応した時間ゲートを生成する。
一方、遅延器22aは、入力されたトリガ信号Tr0を所定時間遅延したトリガ信号Tr1を生成し、レーザ光源4aに出力する。また、遅延器22bは、入力されたトリガ信号Tr0を所定時間遅延したトリガ信号Tr2を生成し、レーザ光源4bに出力する。レーザ光源4aは、トリガ信号Tr1が入力されると、遅延時間TD1をもって波長λ1のパルスレーザ光Lλ1を出射する。また、レーザ光源4bは、トリガ信号Tr2が入力されると、遅延時間TD2をもって波長λ2のパルスレーザ光Lλ2を出射する。標本16Aには、パルスレーザ光Lλ1,Lλ2が照射され、それぞれ蛍光Fλ1,Fλ2を発する。
図8に示すように、レーザ光源3a,3bには遅延器22a,22bによってそれぞれ遅延調整されたトリガ信号Tr1,Tr2が入力され、レーザ光源3a,3bは各遅延時間TD1,TD2遅延してパルスレーザ光Lλ1,Lλ2を出射する。トリガ信号Tr1,Tr2は、各レーザ光源3a,3bがトリガ信号を受けてからレーザ光を出射するまでの遅延時間TD1,TD2を相殺して、2つのレーザ光が同時に出射されるようなタイミングに調整されている。したがって、この出射タイミングは上述した遅延器22a,22bの遅延調整によって一致させられる。なお、時間ゲートを生成する乗算信号S1〜S4は、パルスレーザ光Lλ1,Lλ2が出射された後に各時間ゲートが生成されるように、遅延器21が遅延調整される。そして各時間ゲートは遅延時間ΔT1をもってそれぞれ出力される。
この結果、パルスレーザ光Lλ1に対する蛍光Fλ1の蛍光光子およびパルスレーザ光Lλ2に対する蛍光Fλ2の蛍光光子は、同じ時間ゲート群によってカウントされることになる。換言すれば、1つの時間ゲート生成部11によって生成された時間ゲート群を用いて、異なるパルスレーザ光Lλ1,Lλ2によって生成される各蛍光に対するそれぞれ1以上の蛍光寿命を精度高く測定することができる。
この実施の形態2では、レーザ光源ごとにパルスレーザ光の出射タイミングが異なる場合であっても、遅延器22a,22bを用いて複数のパルスレーザ光Lλ1,Lλ2を同時に出射させ、同じ時間ゲートを設定することによって、波長の異なる複数のパルスレーザ光による蛍光寿命を短時間に測定できるようにしており、1つの時間ゲート生成部11によって、異なるパルスレーザ光による蛍光寿命を同時に測定することができるため、時間ゲート生成部11のハードウェアを共通化でき、蛍光寿命測定装置20を小型化することができる。
(実施の形態3)
つぎに、この発明の実施の形態3について説明する。上述した実施の形態1,2では、蛍光寿命を測定して蛍光寿命の分布画像を表示するようにしていたが、この実施の形態3では、蛍光寿命の分布画像とともに蛍光画像をも表示できるようにしている。
図9は、この実施の形態3にかかる蛍光寿命測定装置30の概要構成を示すブロック図である。図9において、この蛍光寿命測定装置30は、PMT10が光電変換した電気信号P1を入力して蛍光画像を出力する光量検出部24を有している。その他の構成は、実施の形態1で示した蛍光寿命測定装置1と同一であり、同一の構成部分には同一の符号を付している。
蛍光寿命測定装置30は、蛍光寿命の測定を行うため、標本16Bの同じ部位にパルスレーザ光を数十万回照射する必要がある。このため、光量検出部24は、PMT10から入力した電気信号P1を検出して光量に対応した信号を制御部14Cに出力し、制御部14cは、この信号をもとに、ガルバノミラー6が走査する領域の光量を調整することによって標本16Bの蛍光画像を表示生成する。なお、この光量検出部24は、電気信号P1をアナログ積算法によって積算した電気量を光量に対応させてもよいし、光子計数法(フォトンカウント法)によって計測した光子数を光量に対応させるようにしてもよい。
表示部15は、制御部14cによる選択切替によって、図10に示した蛍光画像FF1と、図11に示した蛍光寿命の分布画像Τ3とを表示することができる。また、表示部15は、図12に示すように、蛍光画像FF1と分布画像Τ3との双方を同時に表示することができる。
この実施の形態3では、1回のパルスレーザ光の走査によって標本16Bの蛍光寿命の分布画像Τ3とともに蛍光画像FF1を取得できるようにし、標本16Bに対するパルスレーザ光の照射回数を最小限に抑制できるようにしているので、標本16Bへの損傷を少なくすることができる。
なお、実施の形態1〜3では、PMT10,10a,10bによって標本16,16A,16Bが発した光を受光するようにしていたが、PMT10,10a,10bをアバランシュダイオード(APD)に代えてもよい。また、時間ゲートを4つ設定するようにしていたが、6つ以上の時間ゲートを設定して、3つ以上の蛍光寿命を測定するようにしてもよい。
この発明の実施の形態1にかかる蛍光寿命測定装置の概要構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1にかかる蛍光光子数の減衰特性と時間ゲートの設定との対応とを示す模式図である。 この発明の実施の形態1の表示部が表示する蛍光寿命の分布画像を示す模式図である。 この発明の実施の形態1の表示部が表示する蛍光寿命の分布画像を示す模式図である。 この発明の実施の形態1の表示部が表示する蛍光寿命の分布画像を示す模式図である。 この発明の実施の形態1の表示部が表示する蛍光寿命の分布画像を示す模式図である。 この発明の実施の形態2にかかる蛍光寿命測定装置の概要構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2にかかる各種信号のタイミングを示すタイミングチャートである。 この発明の実施の形態3にかかる蛍光寿命測定装置の概要構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3の表示部が表示する蛍光寿命の分布画像を示す模式図である。 この発明の実施の形態3の表示部が表示する蛍光寿命の分布画像を示す模式図である。 この発明の実施の形態3の表示部が表示する蛍光寿命の分布画像を示す模式図である。
符号の説明
1,20,30 蛍光寿命測定装置
2 トリガ生成部
3,3a,3b レーザ光源
4,4a,4b コリメータレンズ
5 ダイクロイックミラー
6 ガルバノミラー
7 対物レンズ
9,9a,9b 集光レンズ
8,8a,8b バリアフィルタ
10,10a,10b PMT
11 時間ゲート生成部
11a,11b,11c,11d,21,22a,22b 遅延器
12a,12b,12c,12d,12e,12f,12g,12h,12i,12j,12k,12l 乗算器
13a,13b,13c,13d,13e,13f,13g,13h,13i,13j,13k,13l カウント部
14,14a,14b,14c 制御部
15 表示部
16,16A,16B 標本
17 反射ミラー
18 合成ダイクロイックミラー
19 分光ダイクロイックミラー
140,140a,140b 演算部
141,141a,141b 判定部

Claims (6)

  1. 異なる波長の複数のパルスレーザ光を標本に照射しつつ走査し、前記標本が発する蛍光光子をカウントして蛍光寿命を測定する蛍光寿命測定装置において、
    前記複数のパルスレーザ光を同時に出射させる制御を行う出射制御手段と、
    前記蛍光光子の光路を波長によって分岐する分岐手段と、
    前記分岐手段の後段に設けられ、前記蛍光光子をカウントする複数の時間帯である複数の時間ゲートであって前記複数のパルスレーザ光の出射後に生成される複数の時間ゲートによってカウントされた前記蛍光光子数をもとに蛍光寿命を演算するアルゴリズムを用いて前記蛍光寿命を演算する前記波長毎の複数の演算手段と、
    を備えたことを特徴とする蛍光寿命測定装置。
  2. 前記複数の演算手段によって演算された前記蛍光寿命に関する値をもとに各波長毎の蛍光寿命の数および値を判定する判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の蛍光寿命測定装置。
  3. 前記蛍光光子の光強度を検出する検出手段と、
    前記光強度をもとに蛍光画像を生成する画像生成手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1またはに記載の蛍光寿命測定装置。
  4. 前記複数の時間ゲートの各ゲート長時間は、各時間ゲート間の時間に比して大きいことを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の蛍光寿命測定装置。
  5. 前記演算手段が用いるアルゴリズムは、演算する最大の蛍光寿命の数の値に応じて切替可能であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の蛍光寿命測定装置。
  6. 前記時間ゲートは、4以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の蛍光寿命測定装置。
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