JP4702983B2 - タングステン/ポリシリコンゲートのエッチング方法 - Google Patents
タングステン/ポリシリコンゲートのエッチング方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウェハのドライエッチング方法に関し、さらに詳細には、タングステン/ポリシリコンゲートのエッチング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
集積回路は、夥しい数のトランジスタ、キャパシタおよび抵抗を単一のチップ状に含めることができる複雑な装置として開発され、近年では、さらに高い回路の動作速度および集積密度が要求されている。これらの要求を満たす回路構成材料としては、抵抗が小さいタングステンが一般に使用されている。
【0003】
このタングステンは、一般に、ゲートオキサイドを被覆するポリシリコン層の上に、バリア層を介して物理蒸着(PVD)または化学蒸着(CVD)により堆積され、集積密度を高めるために、非常に薄く形成される。そして、このタングステン層の上にマスク材料を堆積して回路パターンを露光した後に、露光された部分のタングステン、バリア層およびポリシリコンを、エッチングを行って除去することによりゲートを形成することとしている。
【0004】
タングステン/ポリシリコンゲートのエッチングを行うためのエッチングガスとしては、SF6,NF3,CF4等が知られており、一般には、その経済性等の理由からSF6が使用されている。しかしながら、SF6は、ポリシリコンに対するエッチング速度がタングステンに対するエッチング速度より速いため、タングステン/ポリシリコンの選択比が低くなり、エッチングを適正に制御することが困難であるという不都合がある。
一方、CF4を用いた場合には、エッチングが緩やかに行われるため、正確な形状を得ることができないという不都合がある。
【0005】
そこで、適度のエッチング速度を有し、かつ、タングステン/ポリシリコンの選択比を高めつつ、所望の形状を達成することができるNF3/Cl2 をエッチングガスとして使用することが好ましいと考えられている。
NF3/Cl2をエッチングガスとして使用する場合には、タングステンの表面をある程度平坦にエッチングすることができ、ほぼマスクのパターン通りの断面形状を達成することができるという利点がある。
【0006】
例として、エッチングガスNF3/Cl2によりエッチングされたタングステンの拡大写真を図2に示す。このエッチングガスNF3/Cl2によれば、タングステン/ポリシリコンゲートの断面形状が正確に矩形状に形成されていることがわかる。図2の例では、NF3:Cl2=5:5の混合比率のエッチングガスを使用している。また、この場合のタングステン/ポリシリコンの選択比は0.48であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、タングステンの表面におけるエッチング速度は一定ではなく、タングステンの粒界におけるエッチング速度は、それ以外の部分におけるエッチング速度よりも速い。このために、エッチング中のタングステンの表面では、図2に示されるように、タングステンの粒界におけるエッチングが先に進行し、該表面を平滑にエッチングすることが困難である。
【0008】
タングステンの表面が平滑にエッチングされない場合には、その凹凸のある表面状態が、その後にエッチングされることになるポリシリコンの表面にも転写されてしまい、ひいては、ゲートオキサイドを破損することにもなるという不都合が生ずる。
【0009】
また、タングステン/ポリシリコンの選択比が0.48では、ポリシリコンのエッチングがタングステンの2倍以上の速さで進行するため、ポリシリコンを検出する終点検出直後にエッチングガスの供給を停止しても、ポリシリコンのエッチングは急速にに進行し続けることになる。このため、タングステンの表面に凹凸があり、部分的に速くエッチングが進行する場合には、エッチングガスが部分的にゲートオキサイドにまで達し、該ゲートオキサイドを破損する可能性が高い。
【0010】
特に、上述したように、集積密度の向上が要求されている今日においては、タングステン層のみならずポリシリコン層の膜厚も、さらに薄くなる傾向にあり、このために、上記不都合はさらに顕著になることが考えられる。
【0011】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、ゲートオキサイドに損傷を与える可能性を低減したタングステン/ポリシリコンゲートのエッチング方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は、NF3またはSF6ベースのエッチングガスに、CF系ガスを添加したエッチングガスを使用してタングステンのエッチングを行うタングステン/ポリシリコンゲートのエッチング方法を提案している。
上記エッチング方法においては、前記CF系ガスが、CF4,C2F6,C3F6,C4F8,C5F8,CHF3,CH2F2,CH3Fまたはこれらの組合せからなる一群から選択されることとしてもよい。
【0013】
【作用】
本発明に係るタングステン/ポリシリコンゲートのエッチング方法によれば、NF3またはSF6をベースエッチングガスとしているので、エッチング速度は比較的速く、所望の断面形状を達成することが可能である。また、CF系ガスを添加することにより、CF系ガスの特性、すなわち、緩やかなエッチング性能を加えることが可能となる。これはCF系ガスの炭素原子がタングステン表面に付着して、エッチングされ易い粒界を保護するためであると考えられる。
【0014】
これにより、タングステン表面においては、粒界のみが先行してエッチングされることが防止され、平滑な表面状態を達成することが可能となる。
CF系ガスとしては、任意のものが考えられるが、CF4,C2F6,C3F6,C4F8,C5F8,CHF3,CH2F2,CH3Fまたはこれらの組合せからなる一群から選択することにより上記作用を達成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るタングステン/ポリシリコンゲートのエッチング方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るエッチング方法は、従来使用されてきたエッチングガスNF3/Cl2をベースエッチングガスとし、これに、CF系ガスを添加してエッチングを行うものである。
【0016】
ここで、CF系ガスとは、炭素およびフッ素原子を含むガスであって、例えば、CF4,C2F6,C3F6,C4F8,C5F8,CHF3,CH2F2,CH3Fまたはこれらの組合せが考えられる。本発明のCF系ガスは、これらのガスに限定されるものではなく、炭素およびフッ素原子を含む任意の構成のガスをも意味するものである。
本実施形態では、CF系ガスとして、例えば、CF4を使用している。混合比率は、例えば、NF3:Cl2:CF4=5:5:3である。
【0017】
このようにして構成したエッチングガスを用いてエッチングした結果を図1に示す。この図によれば、本実施形態のエッチング方法により、正確な矩形状の断面形状を達成することができるとともに、タングステン表面の状態は、図2に示された従来のエッチング方法による場合よりもきわめて平滑となっていることが示されている。
【0018】
また、本実施形態に係るエッチング方法によれば、タングステン/ポリシリコンの選択比は0.60であった。すなわち、図2に示した従来のエッチング方法による選択比0.48と比較して大幅に向上されていることがわかる。
【0019】
このように、本実施形態に係るエッチング方法によれば、NF3/Cl2からなるベースエッチングガスにCF4を添加することにより、NF3/Cl2本来のエッチング特性である、正確な断面形状を達成できるという特性に加えて、CF4によるエッチング表面の保護を図り、全体として、正確な断面形状を達成しながら、平坦なタングステン表面を得ることができる。
【0020】
また、CF4の添加により、タングステン/ポリシリコンの選択比を高めることができるので、ポリシリコンの検出による終点検出後のポリシリコンのエッチング速度を抑え、エッチングを適正に制御することが容易になる。
【0021】
したがって、タングステンの表面の平滑なエッチングと、タングステン/ポリシリコンの選択比の向上とにより、タングステン/ポリシリコンゲートのエッチングにおけるゲートオキサイドの健全性を維持することができるという効果がある。
【0022】
なお、本実施形態においては、NF3/Cl2をベースエッチングガスとして使用したが、これに代えて、SF6をベースエッチングガスとして使用することにしてもよい。この場合には、NF3/Cl2をベースエッチングガスとする場合よりもCF4の混合比率を高める必要がある。
【0023】
また、CF系ガスとしてCF4を使用したが、これに代えて、上述した他のCF系ガスを使用してもよい。なお、CF系ガスの組成は、きわめて柔軟な組合せが可能であるので、上記において示したもの以外のものを使用することもこの発明の範囲に含まれるものである。
【0024】
さらに、本実施形態では、NF3とCl2とCF4の混合比率を5:5:3としたが、これに限定されるものではなく、任意の混合比率を採用することが可能である。すなわち、炭素原子によるタングステン表面の保護作用が生じる限り、CF系ガスの混合比率はきわめて微細なものでも可能であると考えられる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るタングステン/ポリシリコンゲートのエッチング方法によれば、CF系ガスを添加することにより、所望の正確な断面形状を達成しながら、タングステン表面を平滑な状態にエッチングすることができるという効果を奏する。
また、CF系ガスの添加により、タングステン/ポリシリコンの選択比が向上され、エッチングの制御性を向上することができる。
【0026】
したがって、本発明のエッチング方法によれば、これらの効果が相乗的に作用し、エッチングによりゲートオキサイドが破損することを確実に防止することができ、タングステンおよびポリシリコンの膜厚をさらに低減して、集積密度の向上を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るエッチング法によるタングステン/ポリシリコンゲートの断面の顕微鏡写真を示す図である。
【図2】 従来のエッチング法によるタングステン/ポリシリコンゲートの断面の顕微鏡写真を示す図である。
Claims (1)
- NF 3 、Cl 2 及びCF 4 の混合ガスを使用してタングステンのエッチングを行うタングステン/ポリシリコンゲートのエッチング方法であって、ガスの混合比率が、
NF 3 :Cl 2 :CF 4 =5:5:3
であることを特徴とするタングステン/ポリシリコンゲートのエッチング方法。
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