JP4702029B2 - 同軸型光モジュールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、同軸型光モジュールの製造方法に関するものである。
レーザダイオード(LD)等の発光素子を有する光送信モジュールや、フォトダイオード(PD)等の受光素子を有する光受信モジュールとして、例えばTO型パッケージといった同軸型のパッケージを備えるものがある。このようなパッケージを備える光モジュールは、ステムと呼ばれるベース部材をリードピンが貫いた構造を有している。なお、このような光モジュールの一例としては、特許文献1に開示された光電変換モジュールがある。
このような光モジュールの製造時に電気的特性を確認し評価する際には、リードピンの配置に対応するソケットに光モジュールを差し込むことにより、測定装置と光モジュールとの電気的接続を行うのが一般的である。しかし、通常のソケットは比較的低周波帯域の電気信号を扱うことを想定して設計されているため、例えば数GHzといった高周波帯域の電気信号を光モジュールに入力(または出力)する際には、このような通常のソケットを用いることは好ましくない。このような通常のソケットを用いると、インピーダンス不整合に起因する反射や減衰などによって電気信号の波形が劣化してしまい、光モジュールの電気的特性を正確に判定し難くなるからである。
そこで、このような光モジュールの高周波帯域での特性を評価する際には、例えば光モジュール側にSMAコネクタといった高周波帯域用同軸コネクタを設けたり、或いは光モジュールのリードピンを配線基板に直接半田付けするなど、光モジュールと外部配線とのインピーダンス整合を考慮した方法が用いられている。
特開平08−139342号公報
しかしながら、近年の通信速度の更なる高速化に伴い、光モジュールの高周波帯域での特性評価において、次の問題点が顕著となってきている。すなわち、同軸型パッケージのリードピンは比較的長いため、このリードピンにおいて微小な寄生インダクタンスが生じる。このような寄生インダクタンスは、低周波帯域での電気的特性を確認する際には殆ど問題とならないが、10GHzといった高周波帯域での電気的特性を確認する際には大きな障害となる。例えば、リードピンの直径が0.35mmの場合、リードピンの長さが3mmであれば1.67nH、5mmであれば3.3nHの寄生インダクタンスが生じる。そして、同軸型パッケージ全体での寄生容量が0.36pFだとすると、これらの寄生インダクタンス及び寄生容量による共振周波数は6.5GHz(リードピン長さ3mmの場合)及び4.6GHz(リードピン長さ5mmの場合)となり、これらの共振周波数に近い帯域での光モジュールの電気的特性を精度良く確認することが難しくなる。なお、リードピンを切断して短くする方法も考えられるが、破壊検査となってしまい、また、ユーザ側における光モジュールの取り扱いの容易性が損なわれるので、好ましくない。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、同軸型光モジュールの高周波帯域での電気的特性を精度よく確認できる同軸型光モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明による同軸型光モジュールの製造方法は、基準電位用リードピン及び信号伝達用リードピンを有する同軸型光モジュールの製造方法であって、主面に配線パターンを有し、裏面に第1の金属膜を有する第1の基板と、裏面に第2の金属膜を有する第2の基板とを、第1の金属膜及び第2の金属膜が互いに対向するように重ね合わせ、第1の金属膜と第2の金属膜との間に基準電位用リードピンを挟み込み、第1の基板の配線パターンと信号伝達用リードピンとを接触させた状態で、第1の金属膜及び第2の金属膜へ基準電位を供給し、配線パターンに検査用信号の入力または出力を行うことを特徴とする。
また、本発明による同軸型光モジュールの製造方法は、基準電位用リードピン及び信号伝達用リードピンを有する同軸型光モジュールの製造方法であって、2枚の金属プレートを互いに重ね合わせ該2枚の金属プレートの間に基準電位用リードピンを挟み込み、主面に配線パターンを有する第1の基板の裏面と金属プレートの一方とが対向するように第1の基板を一方の金属プレート上に重ね合わせ、第1の基板の配線パターンと信号伝達用リードピンとを接触させた状態で、2枚の金属プレートへ基準電位を供給し、配線パターンに検査用信号の入力または出力を行うことを特徴とする。
上記方法においては、第1の金属膜と第2の金属膜との間または2枚の金属プレートの間に基準電位用リードピンを挟み込むことにより、第1の金属膜及び第2の金属膜または2枚の金属プレートと基準電位用リードピンとの電気的接続を実現している。また、この状態で、信号伝達用リードピンを第1の基板の配線パターンに接触させている。従って、基準電位用リードピンと第1の金属膜及び第2の金属膜または2枚の金属プレートとを、基準電位用リードピンの付け根付近まで互いに接触させることが可能になる。同様に、信号伝達用リードピンと配線パターンとの電気的接触についても、信号伝達用リードピンの付け根付近まで可能となる。従って、基準電位用リードピン及び信号伝達用リードピンにおける寄生インダクタンスを極めて小さく抑えることができる。
更に、信号伝達用リードピンに接触する配線パターンが第1の基板の主面に有り、基準電位用リードピンに接触する第1の金属膜または一方の金属プレートが第1の基板の裏面または裏面側にある。従って、主面の配線パターンはいわゆるマイクロストリップラインとなり、配線パターン側と信号伝達用リードピン側とのインピーダンス整合が高精度に実現される。
以上のことから、上記方法によれば、信号伝達用リードピンの接触部分においてインピーダンス整合条件を好適に満たし、且つリードピンの寄生インダクタンスによる共振周波数を充分に大きくできるので、同軸型光モジュールの高周波帯域での電気的特性を精度よく確認できる。
また、上記方法は、第1の基板の裏面及び第2の基板の裏面のうち少なくとも一方の面に、基準電位用リードピンを固定するための溝が形成されていることを特徴としてもよい。或いは、2枚の金属プレートのうち少なくとも一方の金属プレートに、基準電位用リードピンを固定するための溝が形成されていることを特徴としてもよい。これらにより、第1の基板と第2の基板との間(または2枚の金属プレートの間)に基準電位用リードピンを確実に固定し、基準電位用リードピンと第1の金属膜及び第2の金属膜(または2枚の金属プレート)との電気的接触を安定的に実現できる。
また、上記方法は、第1の基板の主面側に樹脂製の押圧部材を配置し、押圧部材と第1の基板との間に信号伝達用リードピンを挟み込んだ状態で押圧部材を第1の基板に押し当てることを特徴としてもよい。これにより、信号伝達用リードピンを第1の基板の配線パターンに押し当て、信号伝達用リードピンと配線パターンとの接触抵抗を小さくできる。また、この場合、押圧部材における第1の基板と対向する面に、信号伝達用リードピンを固定するための溝が形成されていることが好ましい。これにより、第1の基板の配線パターン上に信号伝達用リードピンを確実に固定し、信号伝達用リードピンと配線パターンとの電気的接触を安定的に実現できる。
本発明による同軸型光モジュールの製造方法によれば、高周波帯域での電気的特性を精度よく確認できる。
以下、添付図面を参照しながら本発明による同軸型光モジュールの製造方法の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1の実施の形態)
本発明に係る同軸型光モジュールの製造方法の第1実施形態について、以下に説明する。図1は、本実施形態において用いられる治具1に、同軸型光モジュール10を装着した状態を示す斜視図である。図1を参照すると、本実施形態の治具1は、台座プレート2と、台座プレート2上に設けられた埋込部材3と、埋込部材3上に設けられた上取付基板5及び下取付基板6と、上取付基板5と下取付基板6との間に挟まれた2枚の金属プレート7及び8と、上取付基板5上に設けられた押当部材4とを備える。また、治具1は、押当部材4を押圧するための押圧部9を更に備える。この押圧部9は、例えばトグルクランプ(不図示)といった押圧機構に結合されている。そして、治具1は、埋込部材3と下取付基板6との間、2枚の金属プレート7及び8の間、並びに押当部材4と上取付基板5との間のそれぞれに同軸型光モジュール10のリードピンを挟み込んだ状態で、同軸型光モジュール10の電気的特性の確認に用いられる。
ここで、本実施形態の方法における対象物である同軸型光モジュール10の構成例について説明する。なお、以下に説明する同軸型光モジュール10はいわゆるROSA(Receiver Optical Sub Assembly)であるが、この構成は本方法の対象となる同軸型光モジュールの一例であり、本方法は他の形態を備える同軸型光モジュール(例えばTOSA(Transmitter Optical Sub Assembly)など)に対しても好適に用いられる。
本実施形態の同軸型光モジュール10は、入射光軸方向に並置されたスリーブ10a及びステム10bを備えている。スリーブ10aは入射光軸方向に延びる円筒形状をしている。そして、同軸型光モジュール10が通信システム上の光ファイバに接続される際には、該光ファイバの先端に設けられたフェルールがスリーブ10aに挿入される。また、ステム10bは、スリーブ10aの他端側に取り付けられている。ステム10bには、フォトダイオードといった光素子が搭載されるとともに、該光素子の電気的接続を図るためのリードピンが該ステム10bを貫通するように設けられる。
ここで、図2は、同軸型光モジュール10が備えるステム10b付近の構成例を示す斜視図である。また、図3(a)は、ステム10bにおける各リードピンの配置を示す平面図であり、図3(b)は、図3(a)のI−I断面を示す側面断面図である。
図2及び図3に示すように、ステム10bは、中央部が盛り上がった円板状の導電性基体11を有する。導電性基体11には、ステム10bの周方向に並ぶ4つの開口11c〜11fが形成されている。開口11c及び11dには、それぞれ信号伝達用リードピン10c及び10dが基体11と絶縁された状態で嵌挿固定されている。また、開口11e及び11fには、それぞれ電源供給用リードピン10e及び10fが基体11と絶縁された状態で嵌挿固定されている。信号伝達用リードピン10c及び10dは互いに隣り合う位置に配置されており、電源供給用リードピン10e及び10fもまた互いに隣り合う位置に配置されている。なお、図3(b)に示すように、導電性基体11の裏側にはガラス14が充填されている。信号伝達用リードピン10c及び10d並びに電源供給用リードピン10e及び10fは、このガラス14によって導電性基体11に固定されるとともに、導電性基体11に対して絶縁されている。
また、図3(a)及び図3(b)に示すように、導電性基体11の裏面中央部には基準電位用リードピン10gが溶接等により固定されている。そして、各10c〜10gは、それぞれ同軸型光モジュール10の光軸方向に延びている。なお、各リードピンの寸法を例示すると、各リードピン10c〜10gのアウターリード長Lは約10mmであり、中央の基準電位用リードピン10gとその他のリードピン10c〜10fとのピッチPは1.27mm(Pin Circle Diameter(PCD)2.54mm)である。
導電性基体11上には、フォトダイオード20及び等価容量コンデンサ17が搭載された基板13bと、第1及び第2のプリアンプを内蔵するICチップ12とがはんだ等によって固定されている。基板13bは絶縁性基板であり、基板13bの裏面全体に金属膜が形成されている。また、基板13bの表面には金属膜13c、13d、及び13eが形成されており、金属膜13cと金属膜13dとの間には抵抗体13fがミアンダ状に形成されている。そして、抵抗体13fと、金属膜13c,13d及び裏面金属膜により形成されるコンデンサとにより、ローパスフィルタが構成される。なお、等価容量コンデンサ17としては、例えば補償容量選択型のMIS(メタル・インシュレータ・セミコンダクタ)コンデンサが好適に用いられる。
信号伝達用リードピン10cは、ICチップ12上に設けられた第1のプリアンプの出力端子にワイヤ接続されている。信号伝達用リードピン10dは、ICチップ12上に設けられた第2のプリアンプの出力端子にワイヤ接続されている。電源供給用リードピン10eは、ICチップ12の電源入力端子にワイヤ接続されている。電源供給用リードピン10fは、基板13bの金属膜13cにワイヤ接続されており、金属膜13cを介してフォトダイオード20のカソードに電気的に接続されている。基準電位用リードピン10gは、導電性基体11を介して各要素の基準電位端子(GND端子)に電気的に接続されている。
以上の構成を備える同軸型光モジュール10の動作は次のとおりである。スリーブ10aに挿入された光ファイバを介して外部から入射された検査用の高周波光通信信号は、図示しない集光レンズによってフォトダイオード20の受光面に集光される。そして、フォトダイオード20において光通信信号は電気的な通信信号に変換され、該通信信号はICチップ12の第1のプリアンプに入力される。第1のプリアンプからの出力信号はリードピン10cから取り出される。また、等価容量コンデンサ17には、フォトダイオード20と同じ電源電圧が抵抗体13fを介して印加されている。そして、第2のプリアンプは第1のプリアンプと共通のチップに同一の構成で形成されており、第2のプリアンプの出力端子に接続された信号伝達用リードピン10dからは、第1のプリアンプからの出力信号に含まれる直流成分及びノイズ成分と同等の直流成分及びノイズ成分を有する補償信号が取り出される。なお、同軸型光モジュール10を使用する際には、例えば差動入力アンプを同軸型光モジュール10の外部に設け、リードピン10cからの出力信号をリードピン10dからの補償信号と相殺することにより、プリアンプでのノイズが除去される。
次に、治具1の構成について説明する。図4(a)及び図4(b)は、それぞれ上取付基板5及び下取付基板6の外観を示す斜視図である。上取付基板5は、本実施形態における第1の基板である。また、下取付基板6は、本実施形態における第2の基板である。図4(a)を参照すると、上取付基板5は、例えばエポキシ系樹脂やテフロン(登録商標)系樹脂などの樹脂からなる基板50を有する。また、上取付基板5は、その主面5aに配線パターン51a及び51bを有する。配線パターン51a及び51bは、高周波帯域の電気信号を伝達するために設けられる。本実施形態の場合、配線パターン51a及び51bは、同軸型光モジュール10の信号伝達用リードピン10c及び10dとそれぞれ接触して、信号伝達用リードピン10c及び10dから高周波の検査用通信信号を取り出す為に用いられる。
配線パターン51a及び51bは、基準電位に接続される金属プレート7(後述)とともにマイクロストリップラインを構成するように設計されている。また、上取付基板5は、主面5a側において配線パターン51a及び51bの周囲に設けられ、基準電位に接続されるパターン51cを有する。配線パターン51a及び51bは、このパターン51cとともにコプレナーラインを構成するように設計されている。これらの構成によって、配線パターン51a及び51bのインピーダンスは、例えば50Ω程度に調整されている。
配線パターン51a及び51bそれぞれの一端付近は基板50の端面54に達しており、該端面54に対して垂直に、且つ互いに平行に延びている。そして、該一端付近における配線パターン51a及び51bの間隔は、同軸型光モジュール10の2本の信号伝達用リードピン10c及び10d(図2参照)の間隔と合致している。また、配線パターン51a及び51bの他端は、SMAコネクタ19a及び19b(図1参照)にそれぞれ電気的に接続されており、SMAコネクタ19a及び19bは、治具1の外部に用意される計測装置等に電気的に接続される。なお、このSMAコネクタ19a及び19bは、12.8GHzまでの伝送を補償されており、コネクタ内部までインピーダンス整合条件が維持されている。
また、図4(b)を参照すると、下取付基板6は、上述した基板50と同様の材料からなる基板60を有する。また、下取付基板6は、その主面6aに配線パターン61a及び61bを有する。配線パターン61a及び61bは、例えば電源電圧や低周波帯域の電気信号を伝達するために設けられる。本実施形態の場合、配線パターン61a及び61bは、同軸型光モジュール10の電源供給用リードピン10e及び10fとそれぞれ接触して、電源供給用リードピン10e及び10fへ電源電圧を供給する。配線パターン61a及び61bそれぞれの一端付近は基板60の端面64に達しており、該端面64に対して垂直に、且つ互いに平行に延びている。そして、該一端付近における配線パターン61a及び61bの間隔は、同軸型光モジュール10の2本の電源供給用リードピン10e及び10fの間隔と合致している。
また、配線パターン61a及び61bの他端は、ヴィアホールを介して下取付基板6の裏面6bに引き出されており、裏面6b上に設けられた配線パターン61c及び61dに接続されている。配線パターン61c及び61dは、同軸型光モジュール10のフォトダイオード20及びICチップ12(図2参照)へ電源電圧を供給するための電源装置に電気的に接続される。また、配線パターン61c及び61dと治具1の外部との電気的接続を容易にするために、上取付基板5(図4(a)参照)には、配線パターン61c及び61d上に相当する部位に切り欠き53が形成されている。これにより、上取付基板5と下取付基板6とを重ねた際に配線パターン61c及び61dが露出するので、配線等の接続が容易になる。
なお、上記した上取付基板5の基板50及び下取付基板6の基板60は、例えばエポキシ樹脂やテフロン(登録商標)樹脂などの樹脂材料からなる。基板50及び60の厚さは、例えば0.3mm程度が好ましく、信号伝達用リードピン10c及び10dと基準電位用リードピン10gとの間隔、及び電源供給用リードピン10e及び10fと基準電位用リードピン10gとの間隔に応じて決定されるとよい。
図5は、図1に示した治具1の分解斜視図である。また、図6は、同軸型光モジュール10の各リードピン10c〜10gを治具1に挟んで固定した状態における治具1の側面図である。なお、図6には、同軸型光モジュール10の各リードピン10c〜10gの断面も併せて示されている。以下、図5及び図6を参照しながら、治具1の他の構成について説明する。
金属プレート7及び8は、同軸型光モジュール10の基準電位用リードピン10g(図4(b)参照)と接触して基準電位を提供するための部材であり、上取付基板5と下取付基板6との間に挟まれている。金属プレート7の一方の面は上取付基板5の裏面5bと接しており、金属プレート8の他方の面は金属プレート8の一方の面と接している。また、金属プレート8の他方の面は下取付基板6の裏面6bと接している。金属プレート7及び8は、それぞれ上取付基板5及び下取付基板6と略同様の外形を有している。また、金属プレート7及び8は、例えば厚さ0.3mmの金属板によって構成され、その表面は、例えば厚さ0.5μm〜1.0μmの金めっきにより覆われていることが好ましい。
金属プレート7及び8の互いに対向する(接触する)面には、それぞれ溝7a及び8aが形成されている。溝7a及び8aは、同軸型光モジュール10の基準電位用リードピン10g(図4(b)参照)を挟み込んで固定するための溝であり、金属プレート7の端面71、及び金属プレート8の端面81に対してそれぞれ垂直に延びている。なお、本実施形態では金属プレート7及び8のそれぞれに溝7a及び8aが形成されているが、基準電位用リードピン10gを固定するための溝は、金属プレート7及び8のいずれか一方にのみ形成されていてもよい。
また、基準電位用リードピン10gと金属プレート7及び8との電気的接触を確実にするために、溝7a及び8aの幅及び深さは、基準電位用リードピン10gの外径よりも小さいことが好ましい。例えば、溝7a及び8aが半円筒形状に形成される場合、その直径(幅)を0.35mmとするとよい。一般的なリードピンの径はおよそ0.3mm〜0.5mmであるが、基準電位用リードピンは他のリードピンよりも太く設定される傾向がある。従って、溝7a及び8aの幅を0.35mmとすることにより、金属プレート7及び8を重ねたときに溝7a及び8aによって形成される孔の内径は基準電位用リードピン10gの外径よりも若干小さくなるので、基準電位用リードピン10gと金属プレート7及び8との電気的接触を確実にできる。
台座プレート2は、該台座プレート2の中央部に設けられた凹部2aと、凹部2aの両側方に配置された第1載置部2bと、凹部2aの後方に配置された第2載置部2cとを有する。凹部2aは埋込部材3を搭載するための部分であり、凹部2aの上面と第1載置部2bの上面との段差の高さは埋込部材3の厚さとほぼ等しくなっている。従って、凹部2aの埋込部材3が搭載されると、埋込部材3の上面と第1載置部2bの上面とがほぼ同一の面内に位置することとなる。そして、下取付基板6は、第1載置部2b上及び埋込部材3上にわたって載置される。
また、第2載置部2cの上面は、下取付基板6及び金属プレート8を重ねた厚さの分(例えば0.8mm程度)だけ第1載置部2bの上面より高くなっている。従って、第1載置部2b及び埋込部材3上に下取付基板6及び金属プレート8が搭載されると、金属プレート8の上面と第2載置部2cとがほぼ同一の面内に位置する。また、上取付基板5及び金属プレート7の奥行きは下取付基板6及び金属プレート8の奥行きよりも長く形成されており、金属プレート7及び上取付基板5は金属プレート8上及び第2載置部2c上にわたって載置される。なお、台座プレート2は例えば金属から成り、外形寸法を例示すると、幅102mm、奥行き33.2mm、高さ15mmである。
埋込部材3は、同軸型光モジュール10の電源供給用リードピン10e及び10fを下取付基板6の配線パターン61a及び61bに押し当て、これらの電気的接触を確実にするための部材である。埋込部材3は、台座プレート2の凹部2aの形状に応じた外形を有するブロック状の樹脂部材によって構成され、凹部2aに埋め込まれるとともに、その主面3aが下取付基板6の配線パターン61a及び61b(図4(b)参照)を覆うように配置される。
押当部材4は、同軸型光モジュール10の信号伝達用リードピン10c及び10dを上取付基板5の配線パターン51a及び51bに押し当て、これらの電気的接触を確実にするための押圧部材である。押当部材4は、ブロック状の樹脂部材によって構成される。押当部材4は、上取付基板5の主面5a側に配置されるとともに、その裏面4aが上取付基板5の配線パターン51a及び51b(図4(a)参照)を覆うように配置される。埋込部材3及び押当部材4の構成材料としては、例えばPEI(ポリエーテルイミド、例えばUltem(登録商標))が例示される。
埋込部材3の主面3aには、2本の溝3b及び3cが形成されている。溝3b及び3cは、同軸型光モジュール10の電源供給用リードピン10e及び10fそれぞれを下取付基板6の配線パターン61a及び61bそれぞれとの間に挟み込んで固定するための溝であり、埋込部材3の端面3dに対して垂直に延びている。また、押当部材4の裏面4aにも、2本の溝4b及び4cが形成されている。溝4b及び4cは、同軸型光モジュール10の信号伝達用リードピン10c及び10dそれぞれを上取付基板5の配線パターン51a及び51bそれぞれとの間に挟み込んで固定するための溝であり、押当部材4の端面4dに対して垂直に延びている。
埋込部材3の溝3b及び3cの幅及び深さは、電源供給用リードピン10e及び10fの外径よりも小さいことが好ましい。同様に、押当部材4の溝4b及び4cの幅及び深さは、信号伝達用リードピン10c及び10dの外径よりも小さいことが好ましい。例えば、溝3b及び3c、並びに溝4b及び4cが半円筒形状に形成される場合、その直径(幅)を0.2mmとするとよい。上述したように、一般的なリードピンの径はおよそ0.3mm〜0.5mmなので、溝3b及び3c、溝4b及び4cの幅をこのように設定すれば、リードピン10c〜10fは各溝3b、3c、4b、及び4cから一部露出する状態となる。従って、信号伝達用リードピン10c及び10dと配線パターン51a及び51bとの電気的接触、並びに電源供給用リードピン10e及び10fと配線パターン61a及び61bとの電気的接触を確実にできる。
次に、同軸型光モジュール10の高周波帯域での電気的特性を上記治具1を用いて確認する方法について説明する。まず、金属プレート7及び8を互いに重ね合わせるとともに、金属プレート7の溝7aと金属プレート8の溝8aとの間に同軸型光モジュール10の基準電位用リードピン10gを挟み込む。このとき、ステム10bに対する基準電位用リードピン10gの付け根近くまで、基準電位用リードピン10gを挟み込む。そして、上取付基板5の裏面5bと金属プレート7とが対向するように上取付基板5を金属プレート7に重ね合わせつつ、上取付基板5の配線パターン51a,51bと同軸型光モジュール10の信号伝達用リードピン10c,10dとを互いに接触させる。また、下取付基板6の裏面6bと金属プレート8とが対向するように下取付基板6を金属プレート8に重ね合わせつつ、下取付基板6の配線パターン61a,61bと同軸型光モジュール10の電源供給用リードピン10e,10fとを互いに接触させる。
その後、台座プレート2に載置された埋込部材3上に、上取付基板5、金属プレート7及び8、並びに下取付基板6を載置する。このとき、埋込部材3の主面3aと下取付基板6の主面6aとが互いに接触するように、且つ、埋込部材3の溝3b及び3cがそれぞれ電源供給用リードピン10e及び10fと当接するように、これらの部材を埋込部材3上に載置する。そして、上取付基板5の主面5aと押当部材4の裏面4aとが互いに接触するように、且つ、押当部材4の溝4b及び4cがそれぞれ信号伝達用リードピン10c及び10dと当接するように、押当部材4を上取付基板5上に載置する。
そして、押当部材4を押圧部9(図1参照)によって押圧しつつ、下取付基板6の配線パターン61a及び61bに電源電圧を供給し、上取付基板5の配線パターン51a及び51bからSMAコネクタ19a及び19b(図1参照)を介して高周波の検査用通信信号を取り出し、金属プレート7及び8に該検査用通信信号の基準電位を提供する。これにより、同軸型光モジュール10の高周波帯域での電気的特性を確認する。
以上に説明した本実施形態の方法により得られる効果について説明する。一般的に、GHz帯の高周波信号を伝送するためには、インピーダンス整合がなされた伝送線路を必要とする。インピーダンス整合がなされていないと、インピーダンス不整合点での信号の反射や伝送ロスが生じてしまい、実用的な伝送効率を実現できない。従って、従来においては、図2に示したような同軸型の光モジュールに対してGHz帯の信号を入力または出力するという考え方はなかった。ところが、近年、インピーダンス整合されていない伝送線路に対してGHz帯の差動信号を伝送させたとしても、その伝送距離が短い場合には、波形の乱れは多少生じるものの実用上許容できる程度であることが知られるようになった。そして、現在、光データリンクや光アセンブリの分野において、10GHz帯といった高周波信号用の送信デバイスまたは受信デバイスとして、同軸型のパッケージを採用することが一般的に行われている。
しかしながら、10GHzといった高周波帯域における同軸型光モジュールの電気的特性を確認するのは容易ではない。そもそもインピーダンス不整合による或る程度の信号波形の乱れを許容して用いることを前提としているため、測定結果として好ましくない特性が得られたとしても、その原因が同軸型光モジュール本体に起因するものか、或いはインピーダンス不整合に起因するものか判別が難しいからである。そこで、インピーダンス不整合に起因する波形の乱れを抑え、同軸型光モジュール本体の高周波特性を正確に測定できる技術が望まれていた。
本実施形態の方法においては、2枚の金属プレート7及び8の間に基準電位用リードピン10gを挟み込むことにより、金属プレート7及び8と基準電位用リードピン10gとの電気的接続を実現している。また、この状態で、信号伝達用リードピン10c及び10dを上取付基板5の配線パターン51a及び51bにそれぞれ接触させ、電源供給用リードピン10e及び10fを下取付基板6の配線パターン61a及び61bにそれぞれ接触させている。従って、基準電位用リードピン10gと金属プレート7及び8とを、基準電位用リードピン10gの付け根付近まで互いに接触させることが可能になる。同様に、信号伝達用リードピン10c,10dと配線パターン51a,51bとの電気的接触、並びに電源供給用リードピン10e,10fと配線パターン61a,61bとの電気的接触についても、各リードピン10c〜10fの付け根付近まで可能となる。従って、リードピン10c〜10fを切断して短くすることなく、リードピン10c〜10gにおける寄生インダクタンスを極めて小さく抑えることができる。
更に、信号伝達用リードピン10c,10dに接触する配線パターン51a,51bが上取付基板5の主面5aに有り、基準電位用リードピン10gに接触する金属プレート7が上取付基板5の裏面5b側に有る。従って、主面5aの配線パターン51a,51bはいわゆるマイクロストリップラインとなり、配線パターン51a,51b側と信号伝達用リードピン10c,10d側とのインピーダンス整合が高精度に実現される。
以上のことから、本実施形態の方法によれば、信号伝達用リードピン10c,10dの接触部分においてインピーダンス整合条件を好適に満たし、且つリードピン10c〜10gの寄生インダクタンスによる共振周波数を充分に大きくできるので、同軸型光モジュール10の高周波帯域での電気的特性を精度よく確認できる。
ここで、図7(a)は、本実施形態による方法を用いた場合の出力周波数特性の一例を示すグラフである。また、図7(b)は、比較のため、インピーダンス整合を考慮しない従来の方法を用いた場合の出力周波数特性の一例を示すグラフである。なお、図7(a)及び図7(b)においては、パラメータを入力光強度(−5dBm、−10dBm、及び−20dBm)とし、各パラメータにおいて周波数を変化させたときのプリアンプのトランスインピーダンス値の変化を示している。ここで、プリアンプのトランスインピーダンス値は、フォトダイオード20(図2参照)の量子効率を特定値に仮定し、フォトダイオード20が出力する理想的な電流値を入力光強度から算出し、プリアンプの出力電圧をこの電流値で除算したものである。理想的には入力光強度に依存しない値となる(入力光強度が弱くなればフォトダイオード20の出力電流値も小さくなり、対応するプリアンプ出力も小さくなる)。
従来の方法を用いた場合(図7(b))、理想的には入力光強度に依存しないはずのトランスインピーダンス値が、伝送インピーダンス不整合の影響を受けて依存する挙動を示すだけでなく、7GHz以下の周波数帯においてもトランスインピーダンス値のリップルが大きく変動しており、また、7GHzを超えた周波数帯においても幾つかのピークが観測されている。このそれぞれのピーク周波数において発振している可能性があり、伝送インピーダンスの影響だけでなく、基準電位(GND)の不安定性によりこれらの発振が生じているものと考えられる。
これに対し、本実施形態の方法を用いた場合(図7(a))、トランスインピーダンス値が入力光強度に依存しておらず、また、10GHz以下の周波数帯において、発振と思われるピークは観測されていない。更に、10GHzを超える周波数帯においても良好な周波数特性を示している。このように、本実施形態の方法によれば、同軸型光モジュール10の高周波帯域での電気的特性を精度よく確認することができる。
また、本実施形態のように、基準電位用リードピン10gを固定するための溝7a,8aが金属プレート7,8に形成されていることが好ましい。これにより、金属プレート7と金属プレート8との間に基準電位用リードピン10gを確実に固定し、基準電位用リードピン10gと金属プレート7及び8との電気的接触を安定的に実現できる。
また、本実施形態のように、上取付基板5の主面5a側に樹脂製の押当部材4を配置し、押当部材4と上取付基板5との間に信号伝達用リードピン10c,10dを挟み込んだ状態で押当部材4を上取付基板5に押し当てることが好ましい。これにより、信号伝達用リードピン10c,10dを上取付基板5の配線パターン51a,51bに押し当て、信号伝達用リードピン10c,10dと配線パターン51a,51bとの接触抵抗を小さくできる。また、この場合、本実施形態のように、押当部材4における上取付基板5と対向する面(裏面4a)に、信号伝達用リードピン10c,10dを固定するための溝4b,4cが形成されていることが好ましい。これにより、上取付基板5の配線パターン51a,51b上に信号伝達用リードピン10c,10dを確実に固定し、信号伝達用リードピン10c,10dと配線パターン51a,51bとの電気的接触を安定的に実現できる。
(第2の実施の形態)
本発明に係る方法の第2実施形態について、以下に説明する。図8は、本実施形態に用いられる治具1aの構成を示す分解斜視図である。この治具1aと上記第1実施形態の治具1との構成上の相違点は、金属プレートの有無、並びに上取付基板及び下取付基板の形状の相違である。すなわち、本実施形態の治具1aは、金属プレート7及び8(図1,図5参照)を備えておらず、上取付基板15及び下取付基板16の形状が、それぞれ上取付基板5(図4(a))及び下取付基板6(図4(b))と異なっている。なお、台座プレート2、埋込部材3、及び押当部材4の形状については、上記第1実施形態と同様なので詳細な説明を省略する。
ここで、図9(a)及び図9(b)のそれぞれは、本実施形態における上取付基板15及び下取付基板16それぞれの構成を示す斜視図である。上取付基板15は本実施形態における第1の基板であり、下取付基板16は本実施形態における第2の基板である。図9(a)を参照すると、上取付基板15は、基板50、配線パターン51a及び51b、並びにパターン51cといった第1実施形態の上取付基板5と同様の構成に加え、更に金属膜52を裏面15bに有する。また、図9(b)を参照すると、下取付基板16は、基板60、配線パターン61a〜61dといった第1実施形態の下取付基板6と同様の構成に加え、更に金属膜62を裏面16bに有する。金属膜52は、本実施形態における第1の金属膜であり、第1実施形態の金属プレート7と同様の役割を果たす。また、金属膜62は、本実施形態における第2の金属膜であり、第1実施形態の金属プレート8と同様の役割を果たす。
上取付基板15の裏面15bには溝15cが形成されており、下取付基板16の裏面16bには溝16cが形成されている。溝15c及び16cは、同軸型光モジュール10の基準電位用リードピン10g(図4(b)参照)を挟み込んで固定するための溝であり、上取付基板15の端面15d、及び下取付基板16の端面16dに対してそれぞれ垂直に延びている。なお、本実施形態では上取付基板15及び下取付基板16のそれぞれに溝15c及び16cが形成されているが、基準電位用リードピン10gを固定するための溝は、上取付基板15及び下取付基板16のいずれか一方にのみ形成されていてもよい。また、溝15c及び16cの好適な幅及び深さは、第1実施形態の金属プレート7及び8がそれぞれ有する溝7a及び8aと同様である。
同軸型光モジュール10(図2参照)の高周波帯域での電気的特性を上記治具1aを用いて確認する方法について説明する。まず、上取付基板15及び下取付基板16を、金属膜52及び62が互いに対向するように重ね合わせるとともに、上取付基板15の溝15cと下取付基板16の溝16cとの間に同軸型光モジュール10の基準電位用リードピン10gを挟み込む。このとき、ステム10bに対する基準電位用リードピン10gの付け根近くまで、基準電位用リードピン10gを挟み込む。また、このとき、上取付基板5の配線パターン51a,51bと同軸型光モジュール10の信号伝達用リードピン10c,10dとを互いに接触させるとともに、下取付基板6の配線パターン61a,61bと同軸型光モジュール10の電源供給用リードピン10e,10fとを互いに接触させる。上取付基板15及び下取付基板16は、台座プレート2上(埋込部材3上)に載置される。
そして、押当部材4を押圧部9(図1参照)によって押圧しつつ、下取付基板16の配線パターン61a及び61bに電源電圧を供給し、上取付基板15の配線パターン51a及び51bから高周波帯域の電気信号を取り出し、金属膜52及び62に該電気信号の基準電位を提供する。これにより、同軸型光モジュール10の高周波帯域での電気的特性を確認する。
本実施形態の方法によれば、第1実施形態の方法と同様の効果が得られる。すなわち、本実施形態の方法によれば、リードピン10c〜10gにおける寄生インダクタンスを極めて小さく抑えることができる。また、主面15aの配線パターン51a,51bはいわゆるマイクロストリップラインとなり、配線パターン51a,51b側と信号伝達用リードピン10c,10d側とのインピーダンス整合が高精度に実現される。従って、信号伝達用リードピン10c,10dの接触部分においてインピーダンス整合条件を好適に満たし、且つリードピン10c〜10gの寄生インダクタンスによる共振周波数を充分に大きくできるので、同軸型光モジュール10の高周波帯域での電気的特性を精度よく確認できる。
また、本実施形態の方法においては、第1実施形態において基準電位を提供するための金属プレート7,8に代えて、上取付基板15及び下取付基板16のそれぞれに金属膜52及び62を設けている。これにより、基準電位を提供する金属部分の基板への密着性を高め、第1実施形態と比較して基準電位(GND)をより安定的に提供できる。
本発明による方法は、上記した実施形態に限られるものではなく、他にも様々な変形が可能である。例えば、上記各実施形態においては上取付基板に高周波信号用の配線パターン51a,51bが形成されているが、下取付基板に高周波信号用の配線パターンが形成されてもよい。この場合、下取付基板が本発明の第1の基板に相当し、上取付基板が第2の基板に相当する。また、この場合、上取付基板に電源供給用の配線パターンが形成される。
このように、下取付基板に高周波信号用の配線パターンを形成し、上取付基板に電源供給用の配線パターンを形成することにより、次の利点がある。一般的に、信号配線の途中に電子素子(抵抗、コンデンサ等)を接続することは少ない。他方、電源配線については、供給対象となるデバイス(本発明では同軸型光モジュール)の直近での配線のインピーダンスを低下させるために、バイパスコンデンサを基準電位線(GNDライン)との間に接続することが多い。このような場合、上取付基板に電源供給用の配線パターンを形成することによって、バイパスコンデンサの取付位置をデバイス(同軸型光モジュール)に近づけることができる。
また、上記各実施形態においては同軸型光モジュールとしてROSAを挙げているが、TOSAに対しても本発明による方法を用いることができる。TOSAは、一般的に基準電位用、信号用、及びモニタ用の3本のリードピンを有する。このうち、高周波特性を考慮する必要があるのは信号用のリードピンである。モニタ用のリードピンに関しては、上記実施形態における電源供給用リードピンと同様に扱うことができる。このような場合、上取付基板及び下取付基板の溝の幅及び深さをTOSAのリードピン径に応じた大きさとし、上取付基板及び下取付基板の厚さをTOSAのリードピン間隔に合わせるとよい。TOSAに対して本発明の方法を用いることにより、インピーダンス整合条件を満たしつつ、上取付基板の配線パターンを介してTOSA内の半導体レーザに高周波信号を供給できるので、TOSAから出力される信号光波形は、TOSA本体の性能にのみ依拠する波形となる。
図1は、第1実施形態に係る治具に、同軸型光モジュールを装着した状態を示す斜視図である。 図2は、同軸型光モジュールが備えるステム付近の構成例を示す斜視図である。 図3(a)は、ステムにおける各リードピンの配置を示す平面図である。図3(b)は、図3(a)のI−I断面を示す側面断面図である。 図4(a)及び図4(b)は、それぞれ上取付基板及び下取付基板の外観を示す斜視図である。 図5は、図1に示した治具の分解斜視図である。 図6は、同軸型光モジュールの各リードピンを治具に挟んで固定した状態における治具の側面図である。 図7(a)は、第1実施形態による方法を用いた場合の出力周波数特性の一例を示すグラフである。図7(b)は、比較のため、インピーダンス整合を考慮しない従来の方法を用いた場合の出力周波数特性の一例を示すグラフである。 図8は、第2実施形態による治具の構成を示す分解斜視図である。 図9(a)及び図9(b)のそれぞれは、第2実施形態における上取付基板及び下取付基板それぞれの構成を示す斜視図である。
符号の説明
1…治具、2…台座プレート、3…埋込部材、4…押当部材、5…上取付基板、6…下取付基板、7,8…金属プレート、9…押圧部、10…同軸型光モジュール、10a…スリーブ、10b…ステム、10c,10d…信号伝達用リードピン、10e,10f…電源供給用リードピン、10g…基準電位用リードピン、51a,51b,61a,61b…配線パターン、52,62…金属膜。

Claims (6)

  1. 基準電位用リードピン及び信号伝達用リードピンを有する同軸型光モジュールの製造方法であって、
    主面に配線パターンを有し、裏面に第1の金属膜を有する第1の基板と、裏面に第2の金属膜を有する第2の基板とを、前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜が互いに対向するように重ね合わせ、
    前記第1の金属膜と前記第2の金属膜との間に前記基準電位用リードピンを挟み込み、
    前記第1の基板の前記配線パターンと前記信号伝達用リードピンとを接触させた状態で、前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜へ基準電位を供給し、前記配線パターンに検査用信号の入力または出力を行う、同軸型光モジュールの製造方法。
  2. 前記第1の基板の前記裏面及び前記第2の基板の前記裏面のうち少なくとも一方の面に、前記基準電位用リードピンを固定するための溝が形成されている、請求項1に記載の方法。
  3. 基準電位用リードピン及び信号伝達用リードピンを有する同軸型光モジュールの製造方法であって、
    2枚の金属プレートを互いに重ね合わせ該2枚の金属プレートの間に前記基準電位用リードピンを挟み込み、
    主面に配線パターンを有する第1の基板の裏面と前記金属プレートの一方とが対向するように前記第1の基板を前記一方の金属プレート上に重ね合わせ、前記第1の基板の前記配線パターンと前記信号伝達用リードピンとを接触させた状態で、前記2枚の金属プレートへ基準電位を供給し、前記配線パターンに検査用信号の入力または出力を行う、同軸型光モジュールの製造方法。
  4. 少なくとも一方の前記金属プレートに、前記基準電位用リードピンを固定するための溝が形成されている、請求項3に記載の方法。
  5. 前記第1の基板の前記主面側に樹脂製の押圧部材を配置し、前記押圧部材と前記第1の基板との間に前記信号伝達用リードピンを挟み込んだ状態で前記押圧部材を前記第1の基板に押し当てる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記押圧部材の前記第1の基板と対向する面に、前記信号伝達用リードピンを固定するための溝が形成されている、請求項5に記載の方法。
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