JP4327872B2 - 複数枚の回路基板を固定する固定部材とそれを利用したモジュール - Google Patents
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Description
積層化された回路基板間において、多量の情報を正確に伝送することが望まれている。特許文献1には、一方の回路基板に設けられた発光素子と他方の回路基板に設けられた受光素子が、積層方向に対峙する位置関係で配置されているモジュールが開示されている。特許文献1の技術では、発光素子が発光した光信号を受光素子が受光することによって、回路基板間で光通信を実現する。特許文献1のモジュールでは、光信号が回路基板間の空間を伝播する。
本発明は、回路基板間で安定した光通信が確保されるように回路基板同士を固定する技術を提供する。
本発明の固定部材は、一の回路基板と他の回路基板を機械的に固定する役割と、光信号を伝播する光通信路を提供する役割を兼用している。本発明の固定部材は、特許文献1のように、固定部材と発光素子の水平方向の位置関係、及び固定部材と受光素子の水平方向の位置関係を正確に位置決めするという困難な仕組みを必要としない。また、本発明の固定部材は、温度変化等によって回路基板に膨張収縮が生じたとしても、固定部材に形成された光導波路を利用して、光通信機能を維持することができる。このため、本発明の固定部材を利用すれば、回路基板間において情報を正確に伝送することができる。
なお、本発明の技術は、単一波長又は多波長の光信号を利用する伝送技術のいずれにも適用することができる。本発明の技術範囲は、光信号の種類に限定されるものではない。
本発明の固定部材は、一の回路基板と他の回路基板を所定距離を隔てて機械的に固定することができる。さらに、本発明の固定部材は、本体を貫通して伸びている光導波路を利用して、回路基板間に伸びている光通信路を提供することができる。本発明の固定部材は、一の回路基板と他の回路基板を光通信可能に固定することができる。
さらに、第1部分の挿入穴の形状と第2部分の形状が略一致していると、一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分を嵌合させることができる。さらに、第1部分の挿入穴が光導波路の貫通方向に沿って伸びているので、一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分を挿入させると、一方の固定部材の光導波路の端面と他方の固定部材の光導波路の端面が光接合する。これにより、光導波路は、3枚以上の固定部材を亘って伸びることができる。3枚以上の固定部材を連結した場合でも、3枚以上の固定部材を亘って光信号を伝播させることができる。
プラスチックファイバーは、可塑性を有しており、加工が容易な材料である。プラスチックファイバーを利用すると、多様な形状の固定部材を形成し得る。
第1反射手段と受光素子は、光導波路を伝播する光信号を電気信号に変換することができる。第1反射手段と受光素子によって変換された電気信号は、この受光素子に接続されている回路基板上の回路に伝送される。
第1反射手段にハーフミラーを利用すると、ハーフミラーを透過した光信号は、他の固定部材の光導波路に伝播される。第1反射手段にハーフミラーを利用すれば、複数の固定部材に亘って伸びている光導波路を構築したときに、複数の固定部材に亘って光信号を伝播することができる。第1反射手段にハーフミラーを利用すると、複数の固定部材に亘って伸びている光導波路を利用して、複数枚の回路基板間で光通信することができる。
第1反射手段に一対のハーフミラーを利用すると、光導波路内を双方向に伝播する光信号を受光素子によって電気信号に変換することができる。第1反射手段に一対のハーフミラーを利用すると、双方向に設けられた回路基板からの情報を受信することができる。
第2反射手段と発光素子は、光導波路に対して光信号を供給することができる。第2反射手段と発光素子は、この発光素子に接続されている回路基板上の回路からの電気信号を光信号に変換して、光導波路に供給することができる。
第2反射手段にハーフミラーを利用すると、発光素子からの光信号を光導波路に導くとともに、光導波路を伝播してくる他の光信号を透過させることができる。
第2反射手段に一対のハーフミラーを利用すると、発光素子からの光信号を光導波路内の双方向に向けて供給することができる。第2反射手段に一対のハーフミラーを利用すると、双方向に設けられた回路基板に向けて、情報を送信することができる。
複数枚の回路基板を固定する場合、個々の固定部材の光導波路が光接合することによって、複数の固定部材に亘って伸びている光導波路が構築される。このとき、一方の固定部材と他方の固定部材の間に空間が形成されたとしても、一方の光導波路の端面に集光レンズが設けられていれば、その集光レンズは、その一方の光導波路の端面から出射する光信号(本明細書では、光信号と信号光は同義であり、広義の意味で解釈される)が空間的に広がることを抑制する。このため、集光レンズは、一方の光導波路の端面から他方の光導波路の端面まで光信号を効率良く伝播することができる。集光レンズを利用すれば、複数の固定部材に亘って構築された光導波路は、安定した光通信を提供することができる。また、光導波路の両端面に集光レンズが設けられていると、光導波路を双方向に伝播する光信号に対して、前記の効果を奏することができる。
この段差面に回路基板の裏面(又は表面)を接触させることによって、回路基板と固定部材を所定の位置関係で組立てることができる。したがって、一の回路基板と他の回路基板の間の所定距離は、外径が大きい第1部分の高さによって調整することができる。
一方の固定部材の光導波路と他方の固定部材の光導波路の間で、安定した光通信を行うためには、一方の固定部材の光導波路の端面と他方の固定部材の光導波路の端面が良好に光接合することが望ましい。良好な光接合を実現するためには、一方の固定部材と他方の固定部材が所定の位置関係に配置されることが望ましい。検知手段は、一方の固定部材と他方の固定部材が所定の位置関係に配置されていることを検知することができる。さらに、本発明の本体は、その所定の位置関係で、一方の固定部材と他方の固定部材を固定する固定手段を備えている。このため、一方の固定部材と他方の固定部材は、所定の位置関係に確実に配置されるので、安定した光通信を行うことができる。
一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分を挿入すると、挿入穴内に張り出している第1係合部材は、挿入されてきた第2部分に押し込まれて弾性変形する。さらに、他方の固定部材の第2部分を一方の固定部材の挿入穴の深い位置まで挿入すると、一方の固定部材の第1係合部材の他端は、他方の固定部材の第1突起部と係合する。第1係合部材と第1突起部が係合すると、一方の固定部材と他方の固定部材が連結される。これにより、使用者は、一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分が所定位置まで挿入されたことを確認することができる。
さらに、第1係合部材は、一端を所定方向に移動させると他端が移動し、一方の固定部材と他方の固定部材の係合状態を解除することができる。これにより、複数の固定部材を連結するときに、間違った順序で固定部材を連結したとしても、係合状態を解除することによって、やり直しを行うことができる。
固定部材は、一方の固定部材と他方の固定部材が所定の位置関係に配置されている状態を強固に維持することができる。このため、一方の固定部材の光導波路と他方の固定部材の光導波路の間で、安定した光通信を行うことができる。また、使用者は、第2係合部材が第2貫通穴を通して挿入されている状態から、第1係合部材と第1突起部が係合したことを確認することもできる。
この固定部材によると、一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分を挿入すると、一方の固定部材の第1端子と他方の固定部材の第2端子が接触する。これにより、複数の固定部材を連結した場合でも、複数の固定部材の個々の導線は、一方の固定部材の第1端子と他方の固定部材の第2端子を介して電気的に接続される。複数の固定部材に亘って電気的に接続された導線は、複数枚の回路基板に対して電圧を供給することができる。
なお、第1端子、第2端子及び導線の組合せは、一つの固定部材に複数個形成されていてもよい。前記組合せが複数個形成されていると、複数の電圧を供給することができる。
この固定部材によると、接地電圧と電源電圧の両者を、複数枚の回路基板に対して供給することができる。
ノイズフィルタが不要成分を除去することによって、電源用導線には、安定した電源電圧が供給される。
固定部材にワイピング機構が設けられていると、一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分を挿入したときに、他方の固定部材の第2部分の端面に露出している光導波路の端面の汚れを除去することができる。このため、光導波路の端面に付着している汚れなどを除去することによって、光導波路を伝播する光信号にノイズが重畳してしまうことを回避することができる。
また、背景技術で説明した特許文献1では、光信号が回路基板と回路基板の間の空間を伝播する。このため、特許文献1の技術では、その空間内に埃などが存在していると、光信号にノイズが重畳するという問題が発生してしまう。
一方、本発明の固定部材は、固定部材の本体を貫通して伸びている光導波路を利用して光信号を伝播する。このため、光導波路に外部から埃などが侵入することが抑制されている。本発明の固定部材は、一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分を挿入したときに、第2部分の端面に露出している光導波路の端面の汚れを排除することができ、さらにその後に光導波路に埃などが侵入することも抑制することができる。本発明の固定部材を利用すると、汚れ、埃等による光信号に対するノイズの重畳化が低減されているので、正確な光信号を伝播することができる。
一の回路基板と他の回路基板の間の距離は、回路基板の種類やその用途に応じて要求される大きさが異なることが多い。一種類の固定部材が、異なる回路基板間の距離に対応することができれば、複数種類の固定部材を用意する必要がなくなる。本発明の固定部材は、分割部分と残部部分によって構成されており、この間の距離を変動させることによって、異なる回路基板間の距離に対応することができる。本発明の固定部材はさらに、分割部分と残部部分の間の空間において、光信号が空間的に広がることによって光通信が不安定になることに対しても対策が講じられている。即ち、その空間に露出している光導波路の第3端面及び/又は第4端面に、集光レンズが設けられている。これにより、分割部分と残部部分の間に空間が形成されたとしても、第3端面(又は第4端面)に集光レンズが設けられていれば、その集光レンズは、第3端面(又は第4端面)から出射する光信号が空間的に広がることを抑制する。このため、集光レンズは、第3端面(又は第4端面)から第4端面(又は第3端面)まで光信号を効率良く伝播することができる。また、第3端面及び第4端面の両端面に集光レンズが設けられていると、光導波路を双方向に伝播する光信号に対して、前記の効果を奏することができる。
螺合する程度を調整すれば、分割部分と残部部分の間の距離を調整することができる。
回路基板上に予め係合手段が形成されていると、その係合手段を介して回路基板と固定部材を固定することができる。係合手段を利用すれば、例えば、固定部材をはんだ等を介して回路基板に対して固定する必要がない。このため、固定部材の光導波路には、はんだ等の熱負荷が加わることがない。固定部材の光導波路は、良好な状態に維持することができる。したがって、モジュールに係合手段が設けられていると、安定した光通信を提供することができる。
第1固定部材は、本体と、光導波路と、光導波路を伝播する光信号の一部を受光して電気信号に変換する受光素子と、光導波路に導入する光信号を発光する発光素子を備えている。
第2固定部材は、本体と、光導波路と、光導波路を伝播する光信号の一部を受光して電気信号に変換する受光素子を備えている。
第3固定部材は、本体と、光導波路と、光導波路に導入する光信号を発光する発光素子を備えている。
第4固定部材は、本体と、光導波路を備えている。
第1固定部材から第4固定部材は共通形状であって、間に回路基板を挟んだ状態で任意の固定部材に任意の固定部材を接続するとともに、その任意の固定部材の光導波路の端面と任意の固定部材の端面を光接合することが可能であることを特徴としている。
第1固定部材から第4固定部材は、回路基板の役割に応じて適宜に選択されている。他の回路基板との間で信号を発信・受信する回路基板には、第1固定部材が選択される。他の回路基板から信号を受信する回路基板には、第2固定部材が選択される。他の回路基板に信号を発信する回路基板には、第3固定部材が選択される。他の回路基板と信号を発信も受信もしない回路基板には、第4固定部材が選択される。
第1固定部材から第4固定部材を組合せて用いることによって、多様な役割を有している複数枚の回路基板を、所定距離を隔てて固定することができる。さらに、固定部材は、複数枚の回路基板間に光通信路を構築し、情報の送受信を可能にする。
本発明のモジュールは、光導波路を有する固定部材が利用されている。したがって、本発明のモジュールは、回路基板間において情報を正確に伝送することができる。
(第1形態) 光導波路に利用される材料は特に限定されるものではない。典型的には、プラスチックファイバー、ガラスファイバー等が利用される。光信号の伝播距離が短いので、加工性に優れたプラスチックファイバーを利用するのが好ましい。
(第2形態) 光信号の種類は特に限定されるものでない。単一波長又は多波長のいずれの光信号も利用することができる。
(第3形態) 光信号に多波長を利用する場合は、第1反射手段及び/又は第2反射手段に、複数の波長成分を分画するために、誘電体多層膜又は回折格子型合分波器等を好適に利用することができる。
(第4形態) 集光レンズには、凸レンズ(両凸、平凸)、球レンズ、円柱レンズなどの形状のレンズを利用することができる。また、集光レンズには、分布屈折率型(グリン)レンズ、モールドレンズなどを利用することができる。
図1に、モジュール100の構成を概略的に示す。モジュール100は、略正方形状の複数枚の回路基板20と、略円筒状の複数の固定部材10を備えている。複数枚の回路基板20は、所定距離を隔てて積層している。一の回路基板20と他の回路基板20は、固定部材10を介して所定距離を隔てて平行に固定されている。なお、図1では、明瞭化のために、取り付け前の回路基板20及び固定部材10も同時に図示されている。モジュール100は、ハウジング等に収容され、車載用の情報処理装置に利用される。
固定部材10は、本体15と、その本体15を貫通して伸びている光導波路12を備えている。光導波路12は、貫通方向(紙面上下方向)の一方端に形成されている第1端面12aと、貫通方向の他方端に形成されている第2端面12bを備えている(図3及び図4を参照)。第1端面12aは、本体15の一方の端面に露出している。第2端面12bは、本体15の他方の端面に露出している。光導波路12には、プラスチックファイバーが利用されている。プラスチックファイバーは、可塑性を有しているので、プラスチックファイバーを利用することによって多様な形状の固定部材10を得ることができる。
固定部材10の本体15は、外径が大きい第1部分16と、外径が小さい第2部分14を備えている。第1部分16は、固定部材10の全体において、相対的に外径が大きいと観念できる部分をいう。第2部分14は、固定部材10の全体において、相対的に外径が小さいと観念できる部分をいう。外径の異なる第1部分16と第2部分14の間には、段差面18が形成されている。第2部分14の外径は、図1に示す回路基板20の開口22の径よりも小さく調整されている。第1部分16の外径は、図1に示す回路基板20の開口22の径よりも大きく調整されている。これにより、固定部材10の第2部分14は、回路基板10の開口22を通過することができる。一方、固定部材10の第1部分16は、回路基板20の開口22を通過することができない。したがって、固定部材10を回路基板20の開口22に挿入すると、固定部材10の段差面18に回路基板20の裏面が接触する。回路基板20の開口22から突出する第2部分14には、他の固定部材10が連結される(なお、後述するが、一の固定部材10と他の固定部材10は嵌合される)。これにより、回路基板20は、一の固定部材10と他の固定部材10によって狭持される。一の固定部材10と他の固定部材10の間の距離は、第1部分16の高さによって調整することができる。
なお、本実施例のモジュール100は、単一波長の光信号を利用して光通信する。したがって、受光部50が受光する波長と、発光部40が発光する波長は等しい。
受光部50は、第1反射手段58と、受光素子52を備えている。第1反射手段58は、光導波路12内に設けられている一対のハーフミラー54、56を備えている。ハーフミラー54、56は、光導波路12の貫通方向(紙面上下方向)に対して傾斜して設けられている。ハーフミラー54は、光導波路12内を紙面下側から紙面上側に向けて伝播する光信号の一部を反射するとともに残部を透過する。ハーフミラー54で反射した光信号の一部は、受光素子52で電気信号に変換される。ハーフミラー54を透過した光信号は、他の固定部材10に設けられた受光部50でも受光され得る。ハーフミラー56は、光導波路12内を紙面上側から紙面下側に向けて伝播する光信号の一部を反射するとともに残部を透過する。ハーフミラー56で反射した光信号の一部は、受光素子52で電気信号に変換される。ハーフミラー56を透過した光信号は、他の固定部材10に設けられた受光部50でも受光され得る。一対のハーフミラー54、56を利用することによって、光導波路12内を双方向に伝播する光信号を受光素子52に導くことができる。なお、必要に応じて、一対のハーフミラー54、56の一方を除去してもよい。この場合、光導波路12内を伝播する光信号のうち、選択された方向に伝播する光信号のみを受光することができる。
受光素子52は、光導波路12外に設けられており、光導波路12を伝播する光信号を物理的に遮らない位置に配置されている。受光素子52と光導波路12は、一対のハーフミラー54、56を介して光結合している。受光素子52には、半導体を利用した光電変換装置が用いられている。受光素子52には、変換された電気信号を取り出すための第1信号配線37が電気的に接続されている。第1信号配線37は、固定部材10を貫通して固定部材10の下端面にまで伸びており、その端部が固定部材10の下端面に露出している。第1信号配線37は、回路基板20上に設けられている回路に、受光素子用信号端子86を介して電気的に接続されている。受光素子用信号端子86には、板状の金属端子、ばね性の金属端子などが用いられている。これにより、受光素子52で変換された電気信号は、第1信号配線37及び受光素子用信号端子86を介して回路基板20上の回路に伝送される。
なお、実際には、第1信号配線37は、アノードとカソードの2つの信号配線を備えていることが多い。したがって、受光素子用信号端子86も、2つの受光素子用信号端子を備えていることが多い。本実施例では、図の明瞭化のために、1つの信号配線と1つの受光素子用信号端子のみを図示している。
発光素子42は、光導波路12外に設けられており、光導波路12を伝播する光信号を物理的に遮らない位置に配置されている。発光素子42と光導波路12は、一対のハーフミラー44、46を介して光結合している。発光素子42には、半導体を利用した半導体レーザ装置が用いられている。発光素子42には、回路基板20上に設けられている回路からの電気信号を入力するための第2信号配線34が電気的に接続されている。第2信号配線34は、固定部材10を貫通して固定部材10の下端面にまで伸びており、その端部が固定部材10の下端面に露出している。第2信号配線34は、回路基板20上に設けられている回路に、発光素子用信号端子84を介して電気的に接続されている。発光素子用信号端子84には、板状の金属端子、ばね性の金属端子などが用いられている。回路基板20上の回路からの電気信号は、発光素子用信号端子84及び第2信号配線34を介して発光素子42に入力される。発光素子42は、入力された電気信号に応じて光信号を生成する。
なお、実際には、第2信号配線34は、アノードとカソードの2つの信号配線を備えていることが多い。したがって、発光素子用信号端子84も、2つの発光素子用信号端子を備えていることが多い。本実施例では、図の明瞭化のために、1つの信号配線と1つの発光素子用信号端子のみを図示している。
第2反射手段48は、光導波路12内に設けられている一対のハーフミラー44、46を備えている。ハーフミラー44、46は、光導波路12の貫通方向(紙面上下方向)に対して傾斜して設けられている。ハーフミラー44は、発光素子42からの光信号を反射して光導波路12に導く。ハーフミラー44で反射した光信号は、光導波路12内を紙面上側から紙面下側に向けて伝播する。ハーフミラー44は、他の固定部材10からの光信号の少なくとも一部を透過することができる。このため、他の固定部材10からの光信号は、ハーフミラー44を透過して、さらに他の固定部材10に向けて伝播することができる。ハーフミラー46は、発光素子42からの光信号を反射して光導波路12に導く。ハーフミラー46で反射した光信号は、光導波路12内を紙面下側から紙面上側に向けて伝播する。ハーフミラー46は、他の固定部材10からの光信号の少なくとも一部を透過することができる。このため、他の固定部材10からの光信号は、ハーフミラー46を透過して、さらに他の固定部材10に向けて伝播することができる。一対のハーフミラー44、46を利用することによって、発光素子42からの光信号を、光導波路12内の双方向に向けて供給することができる。なお、必要に応じて、一対のハーフミラー44、46のいずれか一方を除去してもよい。この場合、一対のハーフミラー44、46のいずれか一方を選択することによって、選択された方向にのみ光信号を供給することができる。
図3に示すように、第1部分16は、他の固定部材10の第2部分14を受入れる挿入穴60を備えている。挿入穴60は、第1部分16の下端面から光導波路12の貫通方向(紙面上下方向)に沿って伸びている。光導波路12の第2端面12bは、挿入穴60に露出している。挿入穴60の形状は、第2部分14の形状と略一致するように形成されている。
第1部分16の挿入穴60の形状と、第2部分14の形状が略一致していると、第1部分16の挿入穴60に他の固定部材10の第2部分14を嵌合させることができる。第1部分16の挿入穴60と他の固定部材10の第2部分14を連結させる仕組みには、様々な技術を利用することができる。例えば、形状的に固定するもの、磁力等の物理力を利用するもの、バネ等の付勢によるもの等の様々な仕組みを採用することができる。さらに、第1部分16の挿入穴60は、光導波路12の貫通方向に沿って伸びているので、第1部分16の挿入穴60に他の固定部材10の第2部分14を嵌合させると、第1部分16の挿入穴60に露出している光導波路12の第2端面12bと、他の固定部材10の第2部分14の端面に露出している光導波路12の第1端面12aが光接合される。これにより、第1部分16の挿入穴60に他の固定部材10の第2部分14を嵌合させると、個々の固定部材10の光導波路12は、複数の固定部材10に亘って伸びることができる。複数の固定部材10を連結した場合でも、連続する光導波路12を利用して、複数の固定部材10に光信号を伝播させることができる。
接地用導線33の一方の端は、第1部分16の挿入穴60を画定している内壁に形成されている接地用第1端子35に電気的に接続されている。接地用導線33の他方の端は、第2部分14の外壁に形成されている接地用第2端子32に電気的に接続されている。接地用第1端子35は、挿入穴60を画定している内壁の周方向に一巡して形成されている。接地用第2端子32は、第2部分14の外壁の周方向に一巡して形成されている。接地用第1端子35及び接地用第2端子32には、ばね性の金属端子が用いられている。接地用導線33は、光導波路12外に設けられており、本体15内を軸方向に貫通して伸びている。また、接地用導線33は分岐しており、接地用導線33の一部は、固定部材10の下端面に露出している。接地用導線33の一部は、回路基板20上に設けられている回路に、接地用第3端子82を介して電気的に接続されている。接地用第3端子82には、板状の金属端子、ばね性の金属端子などが用いられている。
電源用導線38の一方の端は、第1部分16の挿入穴60を画定している内壁に形成されている電源用第1端子36に電気的に接続されている。電源用導線38の他方の端は、第2部分14の外壁に形成されている電源用第2端子31に電気的に接続されている。電源用第1端子36は、挿入穴60を画定している内壁の周方向に一巡して形成されている。電源用第2端子31は、第2部分14の外壁の周方向に一巡して形成されている。電源用第1端子36及び電源用第2端子31には、ばね性の金属端子が用いられている。電源用導線38は、光導波路12外に設けられており、本体15内を軸方向に貫通して伸びている。また、電源用導線38は分岐しており、電源用導線38の一部は、固定部材10の下端面に露出している。電源用導線38の一部は、回路基板20上に設けられている回路に、電源用第3端子88を介して電気的に接続されている。電源用第3端子88には、板状の金属端子、ばね性の金属端子などが用いられている。
第1部分16の挿入穴60を画定している内壁に形成されている接地用第1端子35と電源用第1端子36は、固定部材10の軸方向にオフセットされている。このため、接地用第1端子35と電源用第1端子36は、電気的に絶縁分離されている。第2部分14の外壁に形成されている接地用第2端子32と電源用第2端子31は、固定部材10の軸方向にオフセットされている。このため、接地用第2端子32と電源用第2端子31は、電気的に絶縁分離されている。
固定部材10では、第1部分16の挿入穴60に他の固定部材10の第2部分14を嵌合すると、接地用第1端子35と他の固定部材10の接地用第2端子32が接触する。また、電源用第1端子36と他の固定部材10の電源用第2端子31も接触する。これにより、複数の固定部材10を連結した場合でも、複数の固定部材10の個々の接地用導線33は、接地用第1端子35及び接地用第2端子32を介して電気的に接続される。複数の固定部材10の個々の電源用導線38も、電源用第1端子36及び電源用第2端子31を介して電気的に接続される。このため、接地用第1端子35、接地用第2端子32、又は接地用第3端子82から接地用導線33に接地電圧を供給すると、接地用導線33の接地電圧は、嵌合されている複数の固定部材10において共通した大きさに保たれる。その接地電圧は、接地用第3端子82を介して回路基板20に供給される。したがって、複数の回路基板20に対して、共通した大きさの接地電圧を供給することができる。電源用第1端子36、電源用第2端子31、又は電源用第3端子88から電源用導線38に電源電圧を供給すると、電源用導線38の電源電圧は、嵌合されている複数の固定部材10において共通した大きさに保たれる。その電源電圧は、電源用第3端子88を介して回路基板20に供給される。したがって、複数の回路基板20に対して、共通した大きさの電源電圧を供給することができる。なお、一部の固定部材10において、接地用第3端子82と電源用第3端子88を除去してもよい。この場合、回路基板20上の回路が、接地用導線33及び電源用導線38から独立した接地電圧及び電源電圧によって動作するようにすることができる。
図4に示すように、第2種類の固定部材10Bには、発光部40と受光部50が設けられていない。第2種類の固定部材10Bには、光導波路12が設けられており、光信号を伝播することができる。第2種類の固定部材10Bには、接地用導線33と電源用導線38が設けられており、回路基板20に対して接地電圧と電源電圧の供給を行うことができる。例えば、モジュール100内に非通信用の回路基板20を設けたいこともある。このような場合には、第2種類の固定部材10Bを用いるのが好ましい。第2種類の固定部材10Bは、回路基板20との間で情報の受け渡しをしない。第2種類の固定部材10Bは、他の固定部材10からの光信号をバイパスし、さらに他の固定部材10にその光信号を伝播させることができる。また、第2種類の固定部材10Bは、回路基板20に接地電圧及び電源電圧の供給が必要な場合は、接地用第3端子82と電源用第3端子88を介して、回路基板20に接地電圧及び電源電圧を供給することもできる。
なお、上記の2種類の固定部材10A及び固定部材10Bの他に、受光部50は備えているが発光部40を備えていない固定部材や、発光部40は備えているが受光部50を備えていない固定部材を利用することもある。これらの複数の種類の固定部材10は、共通した外的な形状とすることができる。これらの複数の種類の固定部材10を利用して、任意の回路基板20と回路基板20を積層してモジュールを構築することができる。
複数の種類の固定部材10は、回路基板20に求められる機能に応じて適宜に選択される。
回路基板20(A)及び(E)は、他の回路基板20との間で、光信号を発信・受信する機能が求められている。この場合、回路基板20(A)及び(E)には、受光素子52と発光素子42の両者を備えた固定部材10(10A)が利用される。
回路基板20(B)は、他の回路基板20から光信号を受信する機能が求められている。この場合、回路基板20(B)には、受光素子52のみが備えられた固定部材10が利用される。
回路基板20(C)は、他の回路基板20に光信号を発信する機能が求められている。この場合、回路基板20(C)には、発光素子42のみが備えられた固定部材10が利用される。
回路基板20(D)は、他の回路基板20と光信号を発信も受信もしないことが求められている。この場合、回路基板20(D)には、受光素子52と発光素子42も備えていない固定部材10(10B)が利用される。
複数の種類の固定部材10を組合せて用いることによって、多様な役割を有している複数枚の回路基板20を、所定距離を隔てて固定することができる。さらに、固定部材10は、複数枚の回路基板20間に光通信路を構築し、情報の送受信を可能にする。
(1)固定部材10に光導波路12を設けることによって、回路基板20に光導波路用の部材を別個に設ける必要がない。このため、固定部材10の利用は、回路基板20の面積を小さくするとともに、モジュール100の小型化を実現することができる。
(2)固定部材10の利用は、複数の固定部材10を貫通して1系統のみの光導波路12を提供することができる。このため、固定部材10の利用は、回路基板20の面積を小さくするとともに、モジュール100の小型化を実現することができる。また、光導波路12を1系統のみにすることで、光通信用の構造が簡単化される。
(3)回路基板20は、上下の固定部材10に狭持して固定されている。回路基板20の開口22が略円形に形成されており、その開口22に挿入される固定部材10が略円筒状に形成されていることから、狭持する力を調整すれば、回路基板20を固定部材10の軸周りに回転させることができる。したがって、固定部材10の軸周りにおける回路基板20の位置を調整することができる。このため、一の回路基板20と他の回路基板20の積層方向の位置関係を正確に一致させることができる。
(4)図6と図7に、固定部材10Aと固定部材10Bの変形例の断面図を概略的に示す。固定部材10A及び固定部材10Bの光導波路12はいずれも、第1端面12a及び第2端面12bに集光レンズ91、92を備えている。
複数枚の回路基板20を固定する場合、個々の固定部材10の光導波路12が光接合することによって、複数の固定部材10に亘って伸びている光導波路が構築される。このとき、一方の固定部材10と他方の固定部材10の間に空間が形成されたとしても、一方の固定部材10の光導波路12の第1端面12aに集光レンズ91が設けられていれば、集光レンズ91は、その光導波路12の第1端面12aから出射する光信号が空間的に広がることを抑制することができる。このため、集光レンズ91は、その第1端面12aから他方の固定部材10の第2端面12bまで効率良く光信号を伝播することができる。あるいは、他方の固定部材10の光導波路12の第2端面12bに集光レンズ92が設けられていれば、集光レンズ92は、その光導波路12の第2端面12bから出射する光信号が空間的に広がることを抑制する。その第2端面12bから一方の固定部材10の第1端面12aまで効率良く信号光を伝播することができる。第1端面12aと第2端面12bの両端面に集光レンズ91、92が設けられていると、光導波路12を双方向に伝播する光信号を、第1端面12aと第2端面12bの間で効率良く伝播することができる。
例えば、集光レンズ91、92は、図8に示すような場合に有用である。図8には、回路基板20の厚みに差20Wが存在する場合の例を示されている。図8(A)に示すように、回路基板20の厚みが薄い場合は、一方の固定部材10と他方の固定部材10が良好に嵌合し、それぞれの光導波路12の間に空間が形成されない。それぞれの光導波路12は、良好に光接合する。しかしながら、図8(b)に示すように、同一の固定部材10を用いて、厚みの大きい回路基板20を固定しようとすると、一方の固定部材10と他方の固定部材10の間に挿入穴60の空間が形成されてしまう。この挿入穴60の空間には、光導波路12が形成されていない。このため、対策が何も講じられていなければ、光導波路12の第1端面12a又は第2端面12bから出射した光信号は、その挿入穴60の空間で空間的に広がってしまい、出射した光信号の一部が他方の端面まで到達しない事態が発生してしまう。このため、対策が何も講じられていなければ、光信号の信号強度が低下するなどの問題が生じる。しかしながら、本実施例では、第1端面12aと第2端面12bに集光レンズ91、92が設けられている。このため、集光レンズ91、92は、挿入穴60の空間で光信号が空間的に広がってしまうことを抑制し、一方の端面から他方の端面まで光信号を効率良く伝播することができる。これにより、集光レンズ91、92が設けられていると、一種類の固定部材10を用意するだけで、厚みの異なる複数の回路基板20に対応することができる。したがって、モジュールを構築する場合に、部品点数を削減し、コストを大幅に削減することができる。
また、集光レンズ91、92には、焦点距離を変動させることが可能なものを用いるのが好ましい。例えば、複数枚の集光レンズを組合せることによって、焦点距離を変動させる構成にしてもよい。あるいは、集光レンズの曲率が変動可能なものを採用してもよい。焦点距離が変動可能になっていると、挿入穴60の空間の大きさに応じて焦点距離を変動させることによって、良好な光信号の伝播を実現することができる。例えば、挿入穴60の空間が大きくなりすぎると、一方の端面から出射した光信号は、他方の端面に到達する前に空間的に広がってしまい、光信号の伝播を悪化させてしまう。この場合、焦点距離を長くすることによって対処することができる。
(5)固定部材10に発光部40と受光部50の両者が設けられているので、発光部40からの光信号を同一固定部材10の受光部50で監視することもできる。これにより、受光部50で監視された発光部40の状態に基づいて、発光部40をフィードバック制御することも可能になる。この場合、発光部40と受光部50の間に接続されるマイコン等の処理回路を固定部材10内に設ければ、フィードバック制御が可能になる。
(6)同一の固定部材10に設けられた受光部50と発光部40において、その受光部50が他の固定部材10からの光信号を得たのを合図に、発光部40が光信号を生成するようにしてもよい。受光部50と発光部40を連動させることによって、他の固定部材10からの光信号を増幅して、さらに他の固定部材10に向けて光信号を伝播させることができる。例えば、多数の回路基板20が積層している場合でも、光信号のエネルギー損失を補償して、多数の回路基板20に対して光信号を伝播させることができる。また、光導波路12にプラスチックファイバー(一般的に、ガラスファイバーよりもエネルギー損失が大きい)を利用する場合でも、光信号のエネルギー損失を補償して、複数の回路基板20に対して光信号を伝播させることができる。この場合、発光部40と受光部50の間に接続されるマイコン等の処理回路を固定部材10内に設けることによって、受光部50と発光部40の間において、発光部40が光信号を生成するタイミングを調整することができる。
また、実施例に代えて以下の構造を採用することもできる。
(7)同一の固定部材10に設けられた受光部50と発光部40において、その受光部50が他の固定部材10からの光信号を得たのを合図に、発光部40が異なる波長の光信号を生成するようにしてもよい。異なる波長の光信号を生成することによって、通信状態の情報を付加させることもできる。例えば、所定の回路基板20が光信号を受信したという情報を付加させることができる。
(8)光信号が、光導波路12内を選択された方向のみに伝播するようにしてもよい。この場合、反射手段には全反射する光ミラーを利用するのが好ましい。さらにこの場合、同一の固定部材10に設けられた受光部50と発光部40において、その受光部50が他の固定部材10からの光信号を得たのを合図に、発光部40が光信号を生成するようにするのが好ましい。さらにこの場合、連結された固定部材10に亘って伸びている光導波路12の一方端と他方端を光接合させ、光導波路をループ状に構築するのが好ましい。これにより、光導波路が選択された方向のみに伝播する場合でも、複数枚の回路基板20間において情報の送受信が可能になる。また、受光部50と発光部40を連動させることによって、光信号のエネルギー損失を補償して、多数の回路基板20に対して光信号を伝播させることができる。
図9に、第2実施例の固定部材10Cの断面図を示す。この例は、第1実施例の第2種類の固定部材10Bの変形例に相当する。しかしながら、この技術思想は、第1実施例の第1種類の固定部材10Aや、その他の固定部材10の種類にも適用することができる。なお、図9では、第1実施例の固定部材10A及び固定部材10Bと同一の構成に関しては、同一符号を付してその説明を省略する。
固定部材10Cは、ノイズフィルタ62を備えていることを特徴としている。ノイズフィルタ62は、電源電圧用の電源用導線38a、38bと、接地電圧用の接地用導線33から伸びている接地用分岐導線33aに電気的に接続している。ノイズフィルタ62は、ノイズとなる高周波領域の波長成分を除去して安定した電源電圧を生成する。
図10に示すように、本実施例では、2種類のノイズフィルタ62の回路図が提案されている。図10(a)には、カットオフ周波数が固定されたノイズフィルタ62Aの回路図が示されている。図10(b)には、カットオフ周波数が調整可能なノイズフィルタ62Bの回路図が示されている。
図10(a)に示すように、ノイズフィルタ62Aは、ローパスフィルタであり、キャパシタCと、抵抗R1、R2を備えている。抵抗R1、R2には、抵抗体としてフェライトを利用することもできる。キャパシタCの一端は、接地用分岐導線33aが接続している接地端子64に接続されている。キャパシタCの他端は、抵抗R1及び抵抗R2の一端に接続されている。抵抗R1の他端は、電源用導線38bが接続している電源端子63に接続されている。抵抗R2の他端は、電源用導線38aが接続している電源端子65に接続されている。
図10(a)に示すノイズフィルタ62Aは、キャパシタCの容量及び抵抗R1、R2の抵抗値の大きさに基づいて決定されるカットオフ周波数よりも高い周波数成分を除去することができる。これにより、高周波数領域のノイズを除去して安定した電源電圧を生成することができる。
図10(b)に示すノイズフィルタ62Bは、キャパシタCの容量及び抵抗R1、R2の抵抗値を調整可能なものが利用されている。これにより、ノイズフィルタ62Bのカットオフ周波数を任意に調整することができる。カットオフ周波数を調整することによって、除去したいノイズの高周波領域を調整することができる。なお、ここで示されるキャパシタCや抵抗R1、R2は、全てが可変である必要はなく、いずれかを可変とすることによってカットオフ周波数を調整してもよい。
図11に、固定部材10の挿入穴60に設けられているワイピング機構75を概略的に示す。
ワイピング機構75は、ワイパー部74と、アーム部73と、挿入穴60を画定している内壁にアーム部73を固定する固定部72を備えている。ワイパー部74は、円筒状の帯電防止低発泡ウレタンと、その表面を被覆している極細分割繊維を備えている。アーム部73は、ワイパー部74を挿入穴60の内壁から支持するとともにワイパー部74の移動を許容する。ワイパー部74には、板ばねが利用されており、弾性変形することが可能になっている。
図11(a)、(b)及び(c)は、挿入穴60に他の固定部材10の第2部分14が嵌合するときのワイピング機構75の動作を経時的に示している。図11(a)、(b)及び(c)の上部分には、ワイピング機構75、挿入穴60、他の固定部材10の第2部分14及び光導波路12の端面の軸方向における位置関係が理解し易いように、概略的な平面図が示されている。
図11(a)に示すように、挿入穴60に他の固定部材10の第2部分14が嵌合する前の段階では、平面視したときに、ワイパー部74は他の固定部材10の光導波路12の周縁部に配置されている。
図11(b)及び(c)に示すように、挿入穴60に他の固定部材10の第2部分14が嵌合すると、他の固定部材10の上端面がワイパー部74に当接する。アーム部73は、他の固定部材10が紙面上方向に押し込まれる力を受けて弾性変形する。これにより、ワイパー部73は、第2部分14の上端面に露出している光導波路12の上端面に当接しながら移動する。このとき、ワイパー部73は、光導波路12の一方の周縁部から他方の周縁部に向けて移動し、光導波路12の全体表面を移動する。これにより、挿入穴60に他の固定部材10の第2部分14が嵌合すると、第2部分14の上端面に露出している光導波路12の上端面に付着している汚れが除去される。このため、第2部分14の上端面に露出している光導波路12の上端面の汚れなどによって、光信号にノイズが重畳してしまうことが回避される。
また、挿入穴60に他の固定部材10の第2部分14が嵌合されると、ワイピング機構75は、光導波路12内から光導波路12外に退避する。これにより、ワイピング機構75が光信号の通過を遮ることがない。したがって、光導波路12を通過する光信号にノイズが重畳することが回避される。
固定部材10は、固定部材10の本体15を貫通する光導波路12を利用して光信号を伝送するので、光導波路12に外部から埃などが侵入することが抑制されている。固定部材10によると、固定部材10同士を嵌合したときに、第2部分14の上端面に露出している光導波路12の上端面の汚れをワイピング機構75によって排除することができ、さらにその後に光導波路12に埃などが侵入することも抑制することができる。本実施例の固定部材10を利用すると、汚れ、埃等による光信号に対するノイズの重畳化が低減されているので、正確な光信号を伝送することができる。
図12に、回路基板20上に形成されているソケット110(係合手段の一例)を概略的に示す。図12(A)は、ソケット110の平面図である。図12(B)は、ソケット110の断面図であり、図12(A)の12B−12Bに対応した矢視断面図である。図13に、回路基板20と固定部材10が、ソケット110を介して固定されている状態を示す。なお、図13の固定部材10は、第1実施例及び第2実施例の固定部材10と実質的に同一の構造を備えている。作用効果が同一の構造に関しては、同一符号を付し、その説明を省略する。
図12に示すように、ソケット110は、回路基板20上に固定されている基板111を備えている。基板111は、回路基板20の開口22に対応した貫通孔140を備えている。回路基板20の開口22の輪郭と基板111の貫通孔140の輪郭は一致しており、固定部材10の第2部分14を受入れることができる。ソケット110はさらに、基板111から鉛直上方向に伸びているガイド部材120を備えている。ガイド部材120は、下側ガイド部材124と、その下側ガイド部材124の一部から鉛直上方向に伸びている2つの上側ガイド部材122を備えている。下側ガイド部材124は、基板111の貫通孔140の周囲を一巡して形成されている。2つの上側ガイド部材122は、基板11の貫通孔140に対して対称な位置に配置されている。下側ガイド部材124の内径は、固定部材10の第1部分16の外径にほぼ一致して形成されている。したがって、図13に示すように、固定部材10の第1部分16は、下側ガイド部材124の内壁に当接した状態で固定される。上側ガイド部材122の先端には、係合片130が形成されている。係合片130は、固定部材10に形成されている係合片19と係合する。
図14及び図15に、固定部材200の要部断面図を概略的に示す。図14は、一方の固定部材200の挿入穴60に他方の固定部材200の第2部分14を挿入する途中の段階を示している。図15は、一方の固定部材200の挿入穴60の所定位置まで他方の固定部材200の第2部分14を挿入した段階を示している。なお、他の実施例の同一の作用効果を有する構成に関しては、同一符号を付し、その説明を省略する。
固定部材200の本体15は、検知手段260と、固定手段266を備えている。検知手段260は、一方の固定部材200の挿入穴60に他方の固定部材200の第2部分14を挿入したときに、その第2部分14が挿入穴60の所定位置まで挿入されたことを検知する。固定手段266は、その所定位置で、一方の固定部材200と他方の固定部材200を固定する。検知手段260には、様々な手段が採用され得る。本実施例は、一方の固定部材200と他方の固定部材200が特殊な機構を介して係合することによって、一方の固定部材200と他方の固定部材200が所定位置に配置されたのを検知する例である。この例に代えて、検知手段には、磁力等の物理力を利用するもの、バネ等の付勢力を利用するもの等の様々な仕組みを採用することができる。
なお、図14及び図15では、一方の固定部材200の一部と他方の固定部材200の一部のみが図示されている。このため、検知手段260の構成要素は、一方の固定部材200と他方の固定部材200に分かれて図示されている。しかしながら、一方の固定部材200の一部と他方の固定部材200の一部を組合せると、一つの固定部材200と観念することができる。実際、一つの固定部材200は、図14及び図15に示す一方の固定部材200の一部が有する構成要素と他方の固定部材200の一部が有する構成要素を具備している。このため、一つの固定部材200は、検知手段260の構成要素の全てを備えている。同様に、一つの固定部材200は、固定手段266の構成要素の全てを備えている。以下では、上記の理解に基づいて、各手段の構成要素を説明する。
なお、固定手段266には、様々な形態のものを採用することができる。例えば、図16(A)に示すように、複数の第2係合部材269を利用して、固定部材200を固定してもよい。あるいは、図16(B)に示すように、2本のアームを有する第2係合部材269を利用して、固定部材10を固定してもよい。
図14に示すように、一方の固定部材200の挿入穴60に他方の固定部材200の第2部分14を挿入すると、挿入穴60内に張り出している第1係合部材264の一部は、挿入されてきた第2部分14のテーパ面14aに沿ってスライドする。第1係合部材264は、支持棒264aを介して固定部材200に固定されているので、第1係合部材264の移動のうち第1貫通孔263の軸方向への移動が規制されている。したがって、支持棒264aよりも挿入穴60側の第1係合部材264の一部は、圧縮応力を受けて弾性変形する。これにより、一方の固定部材200の挿入穴60は、他方の固定部材200の第2部分14の侵入を受入れる。また、第1係合部材264は、支持棒264a回りに回転し、第1係合部材264の一端262の位置が上方向に移動する。さらに、他方の固定部材200の第2部分14を一方の固定部材200の挿入穴60の深い位置まで挿入すると、図15に示すように、第1係合部材264の他端265は、第1突起部261と係合する。第1係合部材264の他端265が第1突起部261に係合すると、第1係合部材264の一端262は初期の位置に戻る。これにより、使用者は、一方の固定部材200の挿入穴60に他方の固定部材200の第2部分16が所定位置まで挿入されたことを視認にて確認することができる。また、第1係合部材264と第1突起部261が係合すると、一方の固定部材200と他方の固定部材200が連結される。この状態は、仮止めの状態であるが、検知手段260は、一方の固定部材200から他方の固定部材200を引き抜くことに対して抵抗力を付与する。したがって、使用者は、一方の固定部材200の挿入穴60に他方の固定部材200の第2部分16が所定位置まで挿入されたことをその抵抗力によって確認することができる。
また、使用者は、第2係合部材269が第2貫通穴268を通して挿入されている状態から、第1係合部材264の他端265が第1突起部261に係合したことを確認することができる。
図17に、固定部材300の断面図を概略的に示す。なお、他の実施例の構成要素とその作用効果が同一のものに関しては、同一符号を付し、その説明を省略する。
固定部材300の本体15は、光導波路12の貫通方向(紙面上下方向)に残部部分302から分割されている分割部分301と、その分割部分301と残部部分302の間の距離321Dを変更可能に連結している連結手段324を備えている。分割部分301は、キャップ状の形状を有している。分割部分301は、本体15の第2部分14と、その第2部分14の底面から横方向に広がるプレート320と、そのプレート320の周縁端に沿って鉛直下方向に伸びている周縁端板322を備えている。周縁端板322は、円筒状の形状を有している。その周縁端板322の内周面には、雌ねじ322a(第1ねじ山の一例)が螺刻されている。周縁端板322に対応して、本体15の第2部分16の一部には、本体15の径に比して径の小さい螺合部分323が形成されている。螺合部分323は、残部部分302の上面に形成されている突起状の部分をいう。螺合部分323の外周面には、周縁端板322の雌ねじ322aに対応した雄ねじ323a(第2ねじ山の一例)が螺刻されている。連結手段324は、周縁端板322と、その周縁端板322に形成されている雌ねじ322aと、螺合部分323と、その螺合部分323に形成されている雄ねじ323aによって構成されている。連結手段324は、螺合する程度を調整すれば、分割部分301と残部部分302の間の距離321Dを調整することができる。連結手段324は、本体15の第1部分16に形成されているので、連結手段327によって、第1部分16の長さを調整することができる。
螺合部分323の上部分には、円筒状電極332を受入れる溝が形成されている。その溝は、螺合部分323の上部分を一巡して形成されている。その溝を画定している内壁の一部には、螺合部分電源用接続部336が設けられている。螺合部分電源用接続部336は、ばね性の金属端子が用いられている。螺合部分電源用接続部336は、電源用第1端子36から伸びている電源用導線38に電気的に接続されている。螺合部分電源用接続部336と円筒状電極電源用接続部335は、電気的に接続している。これにより、電源用第1端子36と電源用第2端子31は、電源用導線38、螺合部分電源用接続部336及び円筒状電極電源用接続部335を介して電気的に接続されている。さらに、溝を画定している内壁の他の一部には、螺合部分接地用接続部333が設けられている。螺合部分接地用接続部333は、接地用第1端子35から伸びている接地用導線33に電気的に接続されている。螺合部分接地用接続部333と円筒状電極接地用接続部334は、電気的に接続している。これにより、接地用第1端子35と接地用第2端子32は、接地用導線33、螺合部分接地用接続部333及び円筒状電極接地用接続部334を介して電気的に接続されている。
一の回路基板20と他の回路基板20の間の距離は、回路基板20の種類やその用途に応じて要求される大きさが異なることが多い。例えば、図18(A)の場合に要求される回路基板20の間の距離と、図18(B)の場合に要求される回路基板20の間の距離には、差20Dが求められている。
固定部材300は、連結手段324を用いて、分割部分301と残部部分302の間の距離321Dを調整することができる。連結手段324は、第1部分16の長さを調整することができる。これにより、図18(A)と図18(B)の場合のように、回路基板20の間に異なる距離が求められたとしても、固定部材300は、そのような状況に対応することができる。
また、集光レンズ393、394には、焦点距離を変動させることが可能なものが用いられるのが好ましい。
図19に、固定部材300の変形例の断面図を概略的に示す。固定部材300の光導波路12は、第1端面12a及び第2端面12bにも集光レンズ391、392を備えている。
例えば、集光レンズ391、392は、図20に示すような場合に有用である。図20には、回路基板20の厚みに差20Wが存在する場合の例が示されている。図20(A)に示すように、回路基板20の厚みが薄い場合は、一方の固定部材300と他方の固定部材300が良好に嵌合し、それぞれの光導波路12が良好に光接合する。一方、図20(B)に示すように、同一の固定部材300を用いて、厚みの大きい回路基板20を固定しようとすると、一方の固定部材300と他方の固定部材300の間の挿入穴60に空間が形成されてしまう。この挿入穴60の空間には、光導波路12が形成されていない。しかしながら、第1端面12aと第2端面12bに集光レンズ391、392が設けられていると、集光レンズ391、392は、挿入穴60の空間で光信号が空間的に広がってしまうのを抑制することができる。このため、集光レンズ391、392は、一方の端面から他方の端面まで光信号を効率良く伝播することができる。これにより、集光レンズ391、392が設けられていると、一種類の固定部材10を用意するだけで、厚みの異なる複数の回路基板20に対応することができる。したがって、モジュールを構築する場合に、部品点数を削減し、コストを大幅に削減することができる。
また、集光レンズ91、92には、焦点距離を変動させることが可能なものが用いられるのが好ましい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
12:光導波路
12a、12b、12c、12d、:光導波路の端面
14:第2部分
15:本体
16:第1部分
18:段差面
19:係合片
20:回路基板
22:開口
31:電源用第2端子
32:接地用第2端子
33:接地導線
34:第2信号配線
35:接地用第1端子
36:電源用第1端子
37:第1信号配線
38:電源導線
40:発光部
42:発光素子
44、46、54、56:ハーフミラー
48:第2反射手段
50:受光部
58:第1反射手段
60:挿入穴
62:ノイズフィルタ
72:固定部
73:アーム部
74:ワイパー部
75:ワイピング機構
82:接地用第3端子
84:発光素子用信号端子
86:受光素子用信号端子
88:電源用第3端子
91、92、391、392、393、394:集光レンズ
100:モジュール
111:基板
110:ソケット
120:ガイド部材
122:上側ガイド部材
124:下側ガイド部材
130:係合片
260:検知手段
261:第1突起部
263:第1貫通孔
264:第1係合部材
266:固定手段
267:第2突起部
268:第2貫通孔
269:第2係合部材
301:分割部分
302:残部部分
322:縁端板
322a:雌ねじ
323:螺合部分
323a:雄ねじ
332:円筒状電極
333:螺合部分接地用接続部
334:円筒状電極接地用接続部
335:円筒状電極電源用接続部
336:螺合部分電源用接続部
Claims (24)
- 3枚以上の回路基板を所定距離を隔てて固定するとともに、回路基板間に光通信路を提供する固定部材であり、
本体と、
その本体を貫通して伸びている光導波路と、を備えており、
本体は、第1部分と第2部分を有しており、その第1部分は他の固定部材の第2部分を受入れる挿入穴を備えており、
その挿入穴は、第1部分の端面から光導波路の貫通方向に沿って伸びており、
その挿入穴の形状と、第2部分の形状が略一致しており、
回路基板に設けられた開口を通して一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分を挿入すると、前記回路基板を保持した状態で任意の固定部材に任意の固定部材を接続するとともに、一方の固定部材の光導波路の端面と他方の固定部材の光導波路の端面が光接合される固定部材。 - 光導波路は、プラスチックファイバーであることを特徴とする請求項1の固定部材。
- 光導波路内に設けられており、光導波路内を伝播する光信号の一部を光導波路外に向けて反射する第1反射手段と、
光導波路外に設けられており、第1反射手段で反射された光信号を電気信号に変換する受光素子と、
をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2の固定部材。 - 第1反射手段は、ハーフミラーを備えており、
第1反射手段は、光導波路内を伝播する光信号の一部を反射するとともに、残部を透過することを特徴とする請求項3の固定部材。 - 第1反射手段は、一対のハーフミラーを備えており、
第1反射手段は、光導波路内を一方から他方に伝播する光信号の一部と、光導波路内を他方から一方に伝播する光信号の一部を、受光素子に向けて反射することを特徴とする請求項4の固定部材。 - 固定部材の表面に、受光素子に接続されている接続線の端部が露出しており、
受光素子と回路基板を電気的に接続する配線が確保されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれかの固定部材。 - 光導波路外に設けられており、電気信号を光信号に変換する発光素子と、
光導波路内に設けられており、発光素子からの光信号を光導波路内に向けて反射する第2反射手段と、
をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの固定部材。 - 第2反射手段は、ハーフミラーを備えており、
第2反射手段は、発光素子からの光信号を光導波路内に向けて反射するとともに、光導波路内を伝播する光信号を透過することを特徴とする請求項7の固定部材。 - 第2反射手段は、一対のハーフミラーを備えており、
第2反射手段は、発光素子からの光信号を光導波路の一方に向けて反射するとともに、発光素子からの光信号を光導波路の他方に向けて反射することを特徴とする請求項8の固定部材。 - 固定部材の表面に、発光素子に接続されている接続線の端部が露出しており、
発光素子と回路基板を電気的に接続する配線が確保されていることを特徴とする請求項7〜9のいずれかの固定部材。 - 光導波路は、
貫通方向の一方端に形成されている第1端面と、
貫通方向の他方端に形成されている第2端面と、
その第1端面及び/又は第2端面に設けられている集光レンズをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかの固定部材。 - 第1部分の外径は第2部分の外径よりも大きく形成されており、
第1部分と第2部分の間に段差面が形成されており、
回路基板に設けられた開口を通して一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分を挿入すると、間に前記回路基板を挟んだ状態で任意の固定部材に任意の固定部材を接続するとともに、一方の固定部材の光導波路の端面と他方の固定部材の光導波路の端面が光接合されることを特徴とする請求項1〜11のいずれかの固定部材。 - 本体は、
一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分を挿入したときに、その第2部分が挿入穴の所定位置まで挿入されたことを検知する検知手段と、
その所定位置で、一方の固定部材と他方の固定部材を固定する固定手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかの固定部材。 - 検知手段は、
第1部分の少なくとも一部に形成されており、外表面から挿入穴まで伸びている第1貫通孔と、
第2部分の外表面の少なくとも一部に形成されている第1突起部と、
第1貫通孔内に設けられており、一端が第1部分の外表面に露出しており、他端が挿入穴内に張り出している第1係合部材を備えており、
一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分を挿入すると、一方の固定部材の第1係合部材の他端は、挿入されてきた他方の固定部材の第2部分によって弾性変形し、その第2部分が所定位置まで挿入されたときに、その第1係合部材の他端は、他方の固定部材の第1突起部と係合し、
その第1係合部材は、一端を所定方向に移動させると他端が移動し、一方の固定部材と他方の固定部材の係合状態を解除することを特徴としている請求項13の固定部材。 - 固定手段は、
第1部分の少なくとも一部に形成されており、外表面から挿入穴まで伸びており、第2係合部材を受入れる第2貫通孔と、
第2部分の外表面の少なくとも一部に形成されている第2突起部を備えており、
一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分が所定位置まで挿入されたときに、他方の固定部材の第2突起部は、一方の固定部材の第2貫通穴を通して挿入された第2係合部材と係合することを特徴とする請求項13又は14の固定部材。 - 挿入穴を画定する内表面の少なくとも一部に形成されている第1端子と、
第2部分の外表面の少なくとも一部に形成されている第2端子と、
光導波路外に設けられており、第1端子と第2端子を電気的に接続する導線をさらに備えており、
一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分を挿入すると、一方の固定部材の第1端子と他方の固定部材の第2端子が電気的に接続されることを特徴とする請求項1〜15のいずれかの固定部材。 - 挿入穴を画定する内表面の少なくとも一部に形成されている接地用第1端子と、
第2部分の外表面の少なくとも一部に形成されている接地用第2端子と、
光導波路外に設けられており、接地用第1端子と接地用第2端子を電気的に接続する接地用導線と、
挿入穴を画定する内表面の少なくとも一部に形成されている電源用第1端子と、
第2部分の外表面の少なくとも一部に形成されている電源用第2端子と、
光導波路外に設けられており、電源用第1端子と電源用第2端子を電気的に接続する電源用導線をさらに備えており、
一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分を挿入すると、一方の固定部材の接地用第1端子と他方の固定部材の接地用第2端子が電気的に接続され、一方の固定部材の電源用第1端子と他方の固定部材の電源用第2端子が電気的に接続されることを特徴とする請求項1〜15のいずれかの固定部材。 - 前記電源用導線に接続されているノイズフィルタをさらに備えていることを特徴とする請求項17の固定部材。
- 挿入穴内に設けられているワイピング機構をさらに備えており、
ワイピング機構は、ワイパー部と、そのワイパー部の移動を許容するようにワイパー部を挿入穴を画定する内表面に支持するアーム部を有しており、
ワイピング機構は、一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分を挿入すると、ワイパー部が他方の固定部材の第2部分の端面に露出している光導波路の端面に当接しながら移動することを特徴とする請求項1〜18のいずれかの固定部材。 - 本体は、
光導波路の貫通方向に残部部分から分割されている分割部分と、
その分割部分と前記残部部分の間の距離を変更可能に連結している連結手段を備えており、
光導波路は、
その分割部分と前記残部部分との間の空間に露出しており、分割部分の光導波路に形成されている第3端面と、
その分割部分と前記残部部分との間の空間に露出しており、前記残部部分の光導波路に形成されている第4端面と、
第3端面及び/又は第4端面に設けられている集光レンズを備えていることを特徴とする請求項1〜19のいずれかの固定部材。 - 連結手段は、
分割部分に形成されている第1ねじ山と、
前記残部部分に形成されている第2ねじ山を備えており、
分割部分と前記残部部分は、第1ねじ山と第2ねじ山を介して螺合することを特徴とする請求項20の固定部材。 - モジュールであり、
3枚以上の回路基板と、
回路基板と回路基板を所定距離を隔てて固定している固定部材を備えており、
前記固定部材は、本体と、その本体を貫通して伸びている光導波路を有しており、
本体は、第1部分と第2部分を有しており、その第1部分は他の固定部材の第2部分を受入れる挿入穴を備えており、
その挿入穴は、第1部分の端面から光導波路の貫通方向に沿って伸びており、
その挿入穴の形状と、第2部分の形状が略一致しており、
回路基板に設けられた開口を通して一方の固定部材の挿入穴に他方の固定部材の第2部分を挿入すると、前記回路基板を保持した状態で任意の固定部材に任意の固定部材を接続するとともに、一方の固定部材の光導波路の端面と他方の固定部材の光導波路の端面が光接合され、
一方の回路基板が発信して他方の回路基板が受信する光信号が、前記固定部材の光導波路を伝播することを特徴とするモジュール。 - 回路基板上に形成されており、固定部材と係合することによって、回路基板と固定部材を固定する係合手段をさらに備えていることを特徴とする請求項22のモジュール。
- 3枚以上の回路基板を所定距離を隔てて固定するとともに、回路基板間に光通信路を提供するシリーズ化された固定部材であり、
本体と、光導波路と、光導波路を伝播する光信号の少なくとも一部を受光して電気信号に変換する受光素子と、光導波路に導入する光信号を発光する発光素子を備えている第1固定部材と、
本体と、光導波路と、光導波路を伝播する光信号の少なくとも一部を受光して電気信号に変換する受光素子を備えている第2固定部材と、
本体と、光導波路と、光導波路に導入する光信号を発光する発光素子を備えている第3固定部材と、
本体と、光導波路を備えている第4固定部材を備えており、
第1固定部材から第4固定部材は共通形状であって、間に回路基板を挟んだ状態で任意の固定部材に任意の固定部材を接続するとともに、その任意の固定部材の光導波路の端面と任意の固定部材の端面を光接合することが可能であり、
他の回路基板と信号を発信・受信する回路基板には第1固定部材が選択され、
他の回路基板から信号を受信する回路基板には第2固定部材が選択され、
他の回路基板に信号を発信する回路基板には第3固定部材が選択され、
他の回路基板と信号を発信も受信もしない回路基板には第4固定部材が選択されて用いられることを特徴とするシリーズ化された固定部材。
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