JP4701996B2 - 記録媒体作成装置及び記録媒体搬送制御方法 - Google Patents

記録媒体作成装置及び記録媒体搬送制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、長期保存可能な記録媒体にデータを書込む記録媒体作成装置に関するものであり、特に、記録媒体を高速で作成することのできる記録媒体作成装置及び記録媒体搬送制御方法に関する。
大量のデータを長期間保存可能な記録媒体として、CD、DVDなどの光ディスクが普及している。光ディスクにデータを書き込むための装置としては、CD/DVD等に記録する記録メディアドライブ(読書装置)が種々販売されている。これらの装置は、PC等のホスト装置に接続されて、ホスト装置からの命令に基づいて、ホスト装置から受信したデータを光ディスクに書込み記録するものが一般的である。
また、ビジネス用途の記録媒体作成装置として、例えば特許文献1に、未使用の記録媒体を収納するホルダと、CD記録部と、ラベルプリンタ部と、既記録CDホルダとを備えており、医療用画像を未使用の記録媒体に記録した後、識別ラベルを印刷し、既記録CDホルダに保管する記録媒体作成装置が開示されている。
特開2002−58649号公報
しかし、このような記録媒体作成装置においては、記録が必要なときに、手動により又は自動的に未使用の記録媒体をCD記録部にセットして、所望のデータを書込むものである。すなわち、内部に収納されている未使用記録媒体に所望の記録データを書き込む場合には、書込み命令を実行する際に、まず未使用の記録媒体を収納部から取出し、CD記録部(データ記録部)まで搬送してセットすることが必要となる。このような未使用の記録媒体の取出し、搬送、及びセットする動作は、物理的な動きを伴うものであるため多くの時間を必要とする。そのため、データ記録部へ未使用記録媒体を移動する時間は、記録媒体の作成処理の高速化にとっての大きな阻害要因となっている。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたもので、記録媒体作成処理の段階における未使用記録媒体の移送時間を実質的になくすことにより、記録媒体の作成処理を高速化する記録媒体作成装置及び記録媒体搬送制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、電源投入直後、又は、空き時間に未使用の記録媒体をデータ記録装置にセットすることにより、書込み命令があったらすぐに書込みを開始できるよう構成して、上記課題を達成する。
本発明の第1の態様にかかる記録媒体作成装置は、記録媒体の作成要求に基づき、内部に収納している未使用の記録媒体に所望のデータを記録する記録媒体作成装置であって、未使用の前記記録媒体を複数収納する未使用媒体収納部と、未使用の前記記録媒体に前記所望のデータを書き込む複数のデータ記録部と、前記未使用媒体収納部または前記データ記録部から前記記録媒体を取出して搬送する記録媒体搬送部と、前記記録媒体搬送部の動作を制御する搬送制御部とを備え、前記搬送制御部は、電源投入に伴う初期設定動作として、前記未使用媒体収納部から未使用の前記記録媒体を取出して前記データ記録部へセットする際に、一つの前記データ記録部にのみ搬送し、残りの前記データ記録部に対する搬送は、前記初期設定終了後の前記記録媒体搬送部の空き時間に行われるように前記記録媒体搬送部を制御することを特徴とする。
この態様は、電源投入後すぐに、データ記録部の少なくとも一つに未使用の記録媒体をセットし、いつでも書き込むことができる状態にするものである。ビジネス使用の記録媒体作成装置においては、一日の業務開始の前に余裕を持って電源を投入するのが一般的であるので、電源直後からすぐに記録媒体の作成要求がなされることは稀である。従って、電源投入直後に未使用記録媒体をデータ記録部に搬送しておけば、書込み要求後の搬送は不要となり、書込み段階における搬送待ち時間は実質的ゼロとなる。特に複数のデータ記録部を備える記録媒体作成装置において、複数のデータ記録部に未使用記録媒体をセットしておくことにより、急に複数の書込み要求があった場合でも、それぞれのデータ記録部における未使用記録媒体の搬送が不要となり、この効果はさらに大きくなる。
さらに記録媒体作成装置は、前記搬送制御部が、電源投入に伴う初期設定動作として、未使用の前記記録媒体を一の前記データ記録部にのみ搬送することを特徴とする。この態様では、複数のデータ記録部を備える場合において、一つのデータ記録部への未使用記録媒体のセットが終わった段階で初期設定を完了させることにより、すぐに作成要求の受付処理を行うことができるようにしている。これにより、初期立ち上げ動作を早く完了させて、電源投入の書込み要求に迅速に対応できる。
本発明の他の態様にかかる記録媒体作成装置は、前記搬送制御部がさらに、前記記録媒体の搬送要求がないときに、前記記録媒体がセットされていない前記データ記録部に対して、未使用の前記記録媒体をセットするよう前記記録媒体搬送部を制御することを特徴とする。この態様では、電源投入後の初期設定のみならず、稼動中においても、データ記録部に未使用記録媒体がセットされているかどうかを監視しており、データ記録部による書き込みが終わり、書込み済みの記録媒体が印刷部へ搬送されたら、すぐに未使用記録媒体をセットするようにしたものである。これにより、データ記録部には、速やかに未使用記録媒体がセットされることになり、書込み命令があったらすぐに書込みを開始することができ、書込み命令後の未使用記録媒体の搬送時間を節約することが可能となる。
本発明の他の態様にかかる記録媒体作成装置は、前記搬送制御部がさらに、電源オフ信号を受信したときに、前記記録媒体搬送部を制御して、電源を落とす前に前記データ記録部にセットされている未使用の前記記録媒体を取出して前記未使用媒体収納部へ戻すことを特徴とする。この態様は、電源をシャットダウンする際に、データ記録部から未使用記録媒体を取出し、未使用媒体収納部に収納するものである。これにより、未使用記録媒体またはデータ記録部の破損の危険を防止する。
本発明の第1の態様にかかる記録媒体搬送制御方法は、少なくとも1つのデータ記録部を備え、記録媒体の作成要求に基づき、内部に収納している未使用の記録媒体に所望のデータを記録する記録媒体作成装置において、(a)電源投入の直後に初期設定動作としてつの前記データ記録部に対してのみ、前記未使用の記録媒体をセットする工程と、(b)前記初期設定終了後において、前記記録媒体がセットされていない前記データ記録部の存在を確認する工程と、(c)前記記録媒体がセットされていない前記データ記録部が存在するときには、該データ記録部に対して、記録媒体搬送部の空き時間に未使用の前記記録媒体をセットする工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の他の態様にかかる記録媒体搬送制御方法は、さらに、(d)電源オフの要求があったときに、前記データ記録部にセットされている未使用の前記記録媒体を取出して、収納部へ戻す工程を備えることを特徴とする。
本発明によると、電源投入の後すぐにデータ記録部へ未使用の記録媒体が搬送されるので、記録媒体の作成要求があったときにはすぐに記録データの書込みを開始することができる。そのため、記録媒体の作成要求があった後に、未使用記録媒体を取出してデータ記録部へセットするための搬送及びセット時間が不要となり、記録媒体の作成要求から完成までの作成時間を早くすることが可能となる。また、記録媒体搬送部の空き時間中に、未使用記録媒体をデータ記録部へ搬送してセットするように構成することにより、記録媒体搬送部の利用効率を高め、記録媒体の作成速度をより速くすることが可能となる。
図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態にかかる記録媒体作成装置10の基本構成を示す機能ブロック図である。
記録媒体作成装置10は、通信インタフェース11を介して、PC等からなるホスト装置90、LAN等のネットワークに接続された複数のクライアント91及びサーバ92(以下、「クライアント等90〜92」と称する)に接続されている。記録媒体作成装置10は、クライアント等90〜92からの要求に基づいて、内部に収納しているCD/DVD等の未使用の記録媒体に、クライアント等90〜92から受信したデータを書き込み、書き込みが完了した記録媒体のレーベル面に所定の印刷(レーベル印刷)を行う(このように、所望のデータを記録媒体に書込みレーベル印刷をすることを、本実施形態では「記録媒体の作成」と称する)。作成された記録媒体は、発行要求があるまで、内部の保管部16に保管される。作成後保管しないでそのまま取出ゲート17から排出することも可能である。
本発明は、このような記録媒体作成装置において、電源投入時の初期設定動作において、未使用記録媒体をデータ記録部に搬送しておくことにより、記録媒体作成の要求があったら、すぐにデータの書込み処理ができるように構成したものである。
以下、図1に示す実施形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。尚、本明細書においては、何も書込まれていない未使用の記録媒体を「未使用記録媒体」と称し、データが書込まれ、印刷が完了した媒体を「作成済記録媒体」と称し、データが書込まれたか否かを特に区別しないときには単に「記録媒体」と称する。
<記録媒体作成装置の構成>
記録媒体作成装置10は、通信インタフェース11、論理制御部12、記録媒体を作成するための各種デバイス等13〜19、及び操作部20を備えている。論理制御部12は、通信インタフェース11を介してクライアント等90〜92に接続されており、クライアント等90〜92の要求を受付け、各種デバイス等13〜19の動作を制御して、要求のあったデータを未使用記録媒体に書き込むことにより所望の記録媒体を作成する。論理制御部12は、CPU及び制御ソフトウェア等からなり、管理制御部21と装置制御部22を備えている。
管理制御部21は、受付処理部23と、作成制御部24とを備えている。受付処理部23は、クライアント等90〜92からの作成要求があると、作成要求を受付け、作成要求者に関する情報及び記録媒体に書込むデータ等をハードディスク装置13に一時記憶する。作成制御部24は、受付けられた作成要求を受付順に処理する。具体的には、装置制御部22に制御命令を発して記録媒体を作成し、作成した記録媒体を保管部16に収納する。受付処理部23はさらに、保管された作成済記録媒体を取出すための発行要求を受付ける。発行要求を受付けると、作成制御部24は搬送制御部25を制御して、保管部16から要求された作成済記録媒体を取出し、取出ゲート17に搬送する。
装置制御部22は、管理制御部21の制御命令に従い、各種デバイス等14〜19の動作を制御する。装置制御部22は、記録媒体搬送部19の動作を制御する搬送制御部25、複数のデータ記録部14a〜14nの動作を制御する記録制御部26、レーベル印刷部15の動作を制御する印刷制御部27、保管部16及び未使用媒体収納部18の収納状況を管理する収納管理部28、取出ゲート17の開閉を制御するゲート制御部29を備えている。
<管理制御部の基本処理手順の例>
図2に、管理制御部21の基本動作手順の一例を示す。電源が投入されると(S101;Yes)、電源投入時の初期設定処理が開始される(S102)。この初期設定処理により、後述する初期搬送処理も起動される。次にクライアント等90〜92からの作成要求があるかどうか(S103)、クライアント等90〜92または操作部20からの発行要求があるかどうか(S106)、操作入力があるかどうか(S108)、及び電源オフの要求があるかどうか(S110)が順次確認される。操作入力とは、例えば、未使用媒体収納部18に収納されている未使用記録媒体の残数の確認、インク補給等のための操作をするための入力である。
作成要求があると(S103;Yes)、受付処理部23により作成要求受付処理が実行され(S104)、続いて作成制御部24により受付順に作成処理が起動される(S105)。作成要求の受付処理においては、前述したとおり、記録媒体に書込むデータ等がハードディスク装置13に記憶されるとともに、受付け完了時に作成要求者に対して受付識別情報が発行される。作成処理についてはさらに後述する。
発行要求があると(S106;Yes)、発行処理が起動される(S107)。発行要求の際には、作成要求の受付時に発行された受付識別情報が入力され、これにより発行する作成済記録媒体を特定する。発行処理が実行されることにより、指定された作成済記録媒体が保管部16から取り出されて、取出ゲート17まで搬送される。その後、取出ゲート17が開閉されまたは開閉可能となり、作成済記録媒体の取出しが可能となる。
操作入力があると(S108;Yes)、操作入力処理が起動されて(S109)、未使用記録媒体の収納枚数の表示、未使用記録媒体を補給するための未使用媒体収納部18の開閉等の各種操作入力に応じた処理が実行される。
電源OFFの要求があるまで同様の処理が繰り返され(S110;No、S103〜S109)、電源OFFの要求があると(S110;Yes)、レジスタ及びパラメータのクリア、後述する戻し搬送処理等を行う(S111)。戻し搬送処理等のすべてのシャットダウン処理が完了すると(S112;Yes)、電源をシャットダウンする(S113)。
<作成処理手順>
図3を用いて、作成制御部24による記録媒体作成の基本的な処理手順の一例を説明する。作成要求の受付が終わると、作成処理が起動される(図2のS105)。作成処理が起動されると、未使用記録媒体がデータ記録部14にセットされているかどうかが確認される(S201)。複数のデータ記録部14a〜14nが存在する場合には、いずれかのデータ記録部14a〜14nに未使用記録媒体がセットされていればYesとなる。いずれのデータ記録部14a〜14nにも未使用記録媒体がセットされていない場合には(S201;No)、未使用媒体搬送命令を装置制御部22に出力して(S202)、未使用記録媒体をデータ記録部14にセットすることを要求する。これにより未使用媒体搬送処理が起動される。
未使用記録媒体がいずれかのデータ記録部14a〜14nにセットされている場合(S201;Yes)、そのデータ記録部14に書込み命令が出力され、受付け時にハードディスク装置13に一時記憶した書込みデータが読み出されて、データ記録部14の未使用記録媒体に書込まれる(S203)。書込みが終了すると書込み済みの記録媒体をレーベル印刷部15に搬送できるかどうか(使用中であるかどうか)が確認される(S204)。レーベル印刷部15が使用中である等の理由により搬送できない場合には、搬送できるようになるのを待つ(S204;No)。
レーベル印刷部15への搬送が可能である場合(S204;Yes)、書込み済みの記録媒体をレーベル印刷部15へ搬送する印刷搬送要求を出力する(S205)。これにより装置制御部22により印刷搬送処理が起動されて、書込み済みの記録媒体がデータ記録部14からレーベル印刷部15に搬送される。レーベル印刷部15への搬送が終了すると(S206;Yes)、装置制御部22に印刷実行命令が出力され、レーベル印刷が実行される(S207)。
レーベル印刷が完了すると、作成された記録媒体(作成済記録媒体)を、保管部16または取出ゲート17に搬送する搬送命令が装置制御部22に出力される。これにより装置制御部22は、記録媒体搬送部19を制御して、作成済記録媒体を保管部16または取出ゲート17に搬送する。保管部16に搬送するか、取出ゲート17に搬送するかは、作成要求時の設定情報により決定される。
<搬送制御部>
図4に、搬送制御部25の一実施形態にかかる機能ブロック図を示す。搬送制御部25は、搬送制御における全体動作を制御する基本搬送制御部31、基本搬送制御部31の制御の下、初期設定時の搬送動作を制御する初期搬送制御部32、未使用記録媒体を未使用媒体収納部18からデータ記録部14に搬送する未使用媒体搬送制御部33、データ記録部14からレーベル印刷部15に搬送する印刷搬送制御部34、レーベル印刷部15から保管部16または取出ゲート17に搬送する収納搬送制御部35、発行処理時に保管部16から取出ゲート17に搬送する発行搬送制御部36、及び電源オフ時のシャットダウン処理として、データ記録部14から未使用媒体収納部18に搬送する戻し搬送制御部37を備えている。これらの各搬送制御部32〜37は、基本搬送制御部31の命令に基づいて、それぞれの搬送を実行するようにプログラムされている。
図5に、前記各搬送制御部32〜37による記録媒体の搬送を模式的に示す。図中(1)は、初期搬送制御部32または未使用媒体搬送制御部33の搬送制御による記録媒体の移動を示している。初期搬送処理または未使用媒体搬送処理では、未使用媒体収納部18から未使用記録媒体80を取出し、データ記録部14a〜14nに搬送する。(2)は、印刷搬送制御部34の搬送制御による記録媒体の移動を示す。印刷搬送処理では、データ記録部14a〜14nにおいて記録データの書込みが終わった記録媒体81を、レーベル印刷部15に搬送する。
図中の(3a、b)は、収納搬送制御部35の搬送制御による記録媒体の移動を示している。レーベル印刷が終了して完成した作成済記録媒体82は、作成要求時の設定に従い、保管部16に搬送されるか(3a)、または取出ゲート17に搬送される(3b)。図中(4)は、発行搬送制御部の搬送制御による記録媒体の移動を示している。発行搬送要求があると、指定された作成済記録媒体82を保管部16から取出し、取出ゲート17に搬送する。最後に図中の(5)は、戻し搬送制御部37の搬送制御による記録媒体の移動を示している。戻し搬送処理は、電源のシャットダウン要求があったときに、データ記録部14a〜14nに残っている未使用記録媒体80を、電源をオフする前に未使用媒体収納部18に戻す。
以下、図6乃至図10を用いて、基本搬送制御部31による基本搬送制御手順、初期搬送処理手順、戻し搬送処理手順、及び未使用記録媒体搬送処理手順の実施例を説明する。
<基本搬送制御手順について>
図6は、基本搬送制御部31の基本搬送制御手順の一実施例を示すフローチャートである。電源が投入されると、図6に一例として示すような基本搬送制御部31の基本搬送制御処理手順が起動される。基本搬送制御処理では、何らかの搬送要求があるかどうかが確認され(S301)、搬送要求が何もない場合に(S301;No)、未使用記録媒体搬送処理が起動される(S302)。未使用記録媒体搬送処理については、後述する。
何らかの搬送要求があると(S301;Yes)、2以上の搬送要求が競合しているかどうかを確認し(S303)、競合していなければ(S303;No)、要求された搬送処理を実行する(S304)。2以上の搬送要求が競合している場合には(S303;Yes)、競合する搬送処理要求の優先順位を判定し(S305)、優先順位の高い方の搬送処理を実行する(S306)。
優先順位は、作成処理手順、記録媒体作成装置10に設けられているレーベル印刷部15及びデータ処理部14の数等に鑑み、作成処理の効率を低下させるおそれの強い搬送処理が高い優先順位となるように判定することが望ましい。例えば、データ記録部14が一つしかない場合において、印刷搬送処理と未使用記録媒体搬送処理が競合した場合には、印刷搬送処理が終わらないと未使用記録媒体搬送処理ができないので、印刷搬送処理の優先順位が高くなるように判定する。同様にレーベル印刷部が一つしかない場合に、収納搬送処理と印刷搬送処理が競合した場合には、収納搬送処理の優先順位が高くなるように優先順位を判定する。
以上の各工程が、電源オフ要求があるまで繰り返し行われる(S307;No、S301〜S306)。電源オフ要求があると(S307;Yes)、戻し搬送処理が実行され(S308)、データ記録部14から未使用記録媒体が取出されて、未使用媒体収納部18へ戻される。すべてのデータ記録部14a〜14nの未使用記録媒体の戻し搬送が完了すると(S309;Yes)、基本搬送制御手順は終了する。
<初期搬送処理手順1>
図7に、初期搬送処理手順の一例を示す。記録媒体作成装置10の電源が投入されると、管理制御部21及び装置制御部22の基本処理手順が起動される。この管理制御部21の初期設定処理により装置制御部22に初期搬送処理要求が出力される(図2のS102)。この段階では、まだ初期搬送処理以外に搬送要求は存在しないので(図6のS303;No)、装置制御部22の搬送制御部25により、初期搬送処理要求が起動される(同S304)。これにより、図7の初期搬送処理が実行される。
初期搬送処理では、まず、未使用媒体収納部18から未使用記録媒体80が取出される(S401)。取出された未使用記録媒体80は、データ記録部14に搬送される(S402)。データ記録部14が複数ある場合には、全データ記録部14に未使用記録媒体80が搬送されたかどうかが確認され(S403)、すべてのデータ記録部14に未使用記録媒体80が搬送されるまで、同様の搬送処理が繰り返される(S403;No、S401、S402)。すべてのデータ記録部14への未使用記録媒体80の搬送が完了すると(S403;Yes)、完了信号を送信して(S404)、初期搬送処理を終了する。
<初期搬送処理手順2>
図8に、他の実施例にかかる初期搬送処理手順を示す。この初期搬送処理手順2も初期搬送処理手順1とほぼ同様であるが、記録媒体作成装置10が複数のデータ記録部14を備えている場合であっても、1台のデータ記録部14に未使用記録媒体80を搬送した時点で初期搬送処理を終了する点(S503;Yes)において初期搬送処理手順1と異なっている。1台のデータ記録部14にセットした時点で初期設定動作を終了させることにより、初期設定時間を短縮することが可能となり、電源投入後短い時間で、書込み処理要求を受付けることが可能となる。
<戻し搬送処理手順>
図9に、戻し搬送処理手順の一例を示す。戻し搬送処理は、シャットダウン要求に基づき起動される(図2のS111、図6のS307;Yes)。戻し搬送処理が起動されると、予め定められた優先順位に従ってデータ記録部14から一つずつ未使用記録媒体80を取出し(S601)、取出した未使用記録媒体80を未使用媒体収納部18に収納する(S602)。すべてのデータ記録部14の未使用記録媒体80を未使用媒体収納部18に戻したら(S606;Yes)、戻し搬送完了信号を出力して(S604)、戻し搬送処理を終了する。これにより、電源がオフされる(図2のS112、S113)。
<未使用記録媒体搬送処理手順>
図10に、未使用記録媒体搬送処理手順の一例を示す。未使用記録媒体搬送処理は、いずれの搬送要求もなされていないとき(図6のS302)、または作成要求があったにもかかわらずデータ記録部14に未使用記録媒体80がセットされていないとき(図3のS202に基づく図6のS304)に起動される。未使用記録媒体搬送処理では、まず空いているデータ記録部14があるかどうかが確認され(S701)、空いているデータ記録部14が無ければ(S701;No)、処理を終了する。空いているデータ記録部14があれば(S701;Yes)、未使用媒体収納部18から未使用記録媒体80を取出し(S702)、空いているデータ記録部14へ未使用記録媒体80を搬送する。これにより、データ記録部14に空きがあると、搬送命令がなく記録媒体搬送部19が動作していない空き時間に、未使用記録媒体80をデータ記録部14に搬送することができ、空き時間を効率的に活用することができる。これにより、書込み要求時に未使用記録媒体80を取り出してセットする動作が不要となり記録媒体の作成効率を向上させることが可能となる。
以上の説明においては、記録媒体への書込み後にレーベル印刷する例を示したが、レーベル印刷の有無は本発明にとって本質的なことではなく、データの書込みのみを行う記録媒体作成装置についても、本発明を適用することが可能である。
また、上記実施形態では初期設定時の初期搬送処理により未使用記録媒体をデータ記録部に搬送しているが、初期搬送処理は行わず、電源投入後の空き時間にのみ、未使用記録媒体をデータ記録部へ搬送するように構成してもよい。これにより、初期設定動作をよりシンプルにすることが可能であり、実質的に初期設定したのと同様の効果を得ることが可能である。
さらに、戻し搬送処理も行わずに、一度搬送した未使用記録媒体は、電源をオフする際にもそのままデータ記録部にセットしたまま残しておくように構成することもできる。
本発明の一実施形態にかかる記録媒体作成装置の基本構成を示す機能ブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる管理制御部の基本動作手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる作成制御部による記録媒体作成の基本的な処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる搬送制御部の機能ブロック図である。 各搬送制御部による記録媒体の搬送を模式的に示す図である。 基本搬送制御手順の一例にかかるフローチャートである。 初期搬送処理手順の一例を示すフローチャートである。 初期搬送処理手順の他の実施例を示すフローチャートである。 本発明にかかる戻し搬送処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる未使用記録媒体搬送処理手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 記録媒体作成装置 11 通信インタフェース
12 論理制御部 13 ハードディスク装置
14a〜14n データ記録部 15 レーベル印刷部
16 保管部 17 取出ゲート
18 未使用媒体収納部 19 記録媒体搬送部
20 操作部 21 管理制御部
22 装置制御部 23 受付処理部
24 作成制御部 25 搬送制御部
26 記録制御部 27 印刷制御部
28 収納管理部 29 ゲート制御部
31 基本搬送制御部 32 初期搬送制御部
33 未使用媒体搬送制御部 34 印刷搬送制御部
35 収納搬送制御部 36 記録制御部
37 戻し搬送制御部 80 未使用記録媒体
81 書込み済みの記録媒体 82 作成済記録媒体
90 ホスト装置 91 クライアント
92 サーバ

Claims (5)

  1. 記録媒体の作成要求に基づき、内部に収納している未使用の記録媒体に所望のデータを記録する記録媒体作成装置であって、
    未使用の前記記録媒体を複数収納する未使用媒体収納部と、
    未使用の前記記録媒体に前記所望のデータを書き込む複数のデータ記録部と、
    前記未使用媒体収納部または前記データ記録部から前記記録媒体を取出して搬送する記録媒体搬送部と、
    前記記録媒体搬送部の動作を制御する搬送制御部と、
    を備え、
    前記搬送制御部は、電源投入に伴う初期設定動作として、前記未使用媒体収納部から未使用の前記記録媒体を取出して前記データ記録部へセットする際に、一つの前記データ記録部にのみ搬送し、残りの前記データ記録部に対する搬送は、前記初期設定終了後の前記記録媒体搬送部の空き時間に行われるように前記記録媒体搬送部を制御することを特徴とする記録媒体作成装置。
  2. 前記搬送制御部はさらに、前記記録媒体の搬送要求がないときに、前記記録媒体がセットされていない前記データ記録部に対して、未使用の前記記録媒体をセットするよう前記記録媒体搬送部を制御することを特徴とする請求項1に記載の記録媒体作成装置。
  3. 前記搬送制御部はさらに、電源オフ信号を受信したときに、前記記録媒体搬送部を制御して、電源を落とす前に前記データ記録部にセットされている未使用の前記記録媒体を取出して前記未使用媒体収納部へ戻すことを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項に記載の記録媒体作成装置。
  4. 複数のデータ記録部を備え、記録媒体の作成要求に基づき、内部に収納している未使用の記録媒体に所望のデータを記録する記録媒体作成装置において、
    (a)電源投入後に初期設定動作として、一つの前記データ記録部に対してのみ、前記未使用の記録媒体をセットする工程と、
    (b)前記初期設定終了後において、前記記録媒体がセットされていない前記データ記録部の存在を確認する工程と、
    (c)前記記録媒体がセットされていない前記データ記録部が存在するときには、該データ記録部に対して、記録媒体搬送部の空き時間に未使用の前記記録媒体をセットする工程と、
    を備えることを特徴とする記録媒体搬送制御方法。
  5. さらに、
    (d)電源オフの要求があったときに、前記データ記録部にセットされている未使用の前記記録媒体を取出して、収納部へ戻す工程を備えることを特徴とする請求項4に記載の記録媒体搬送制御方法。
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