JP4701376B2 - 薄膜結晶化方法 - Google Patents
薄膜結晶化方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4701376B2 JP4701376B2 JP2004242351A JP2004242351A JP4701376B2 JP 4701376 B2 JP4701376 B2 JP 4701376B2 JP 2004242351 A JP2004242351 A JP 2004242351A JP 2004242351 A JP2004242351 A JP 2004242351A JP 4701376 B2 JP4701376 B2 JP 4701376B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thin film
- tip
- tube
- amorphous
- thin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
この多結晶シリコン薄膜は、下記特許文献1に記載されているように、ガラス基板やSiO2膜上にシリコンのアモルファス薄膜を形成し、これにレーザを照射して結晶化する方法(レーザアニール)で主に生成される。
アモルファスシリコン膜51が形成された基板50は、レーザアニール装置の真空室内に設置され、このアモルファスシリコン膜51に長軸(紙面に垂直な方向)×短軸(紙面に平行な方向)が約200×0.4mmの方形のラインビーム24が照射される。また、アモルファスシリコン膜51の全面を結晶化するために、ラインビーム24の1ショット当り、ラインビーム短軸幅の5〜10%の送りピッチで基板50を短軸方向(矢印方向)に移動している。そのため、基板50は、同一箇所に10〜20回のレーザ光の照射を受けることになる。
こうしたレーザアニールにより、結晶粒1〜2μの多結晶シリコン膜を得ることができる。
本発明は、こうした従来の問題点を解決するものであり、アモルファス薄膜を簡単な装置により短時間で結晶化することができる薄膜結晶化方法を提供することを目的としている。
この方法では、大掛かりな装置が不要である。また、高温のプラズマを用いているため、極めて短時間で非結晶薄膜を溶融することができる。
マイクロプラズマジェットを非結晶薄膜上で相対的に1次元または2次元的に走査することにより、線形状または面状の結晶化を実現することができる。
この方法では、非結晶薄膜全体の結晶化を短時間で行うことができる。
本発明の薄膜結晶化方法では、大気中で、アモルファスシリコン膜に、微小径のプラズマ噴出炎(マイクロプラズマジェット)を照射して多結晶シリコンを生成する。
図1は、この方法を実施する第1の実施形態の装置を模式的に示している。この装置は、マイクロプラズマジェット40を生成する石英パイプ34と、石英パイプ34内に高周波電磁界を発生するコイル33と、コイル33に電磁波を供給する高周波電源31と、高周波電源31及びコイル33間の整合を図るマッチング回路30と、ガス導入管37を通じて石英パイプ34にアルゴン、ヘリウム、酸素、窒素等のプラズマ生成ガスを供給するガス供給源36と、プラズマ生成ガスの流量を制御する流量調節器35とを備えており、また、アモルファスシリコン膜51が形成された基板50とマイクロプラズマジェット40との相対位置(矢印a方向及び矢印b方向)を変えるための移動手段(不図示)を備えている。
高周波電源31から供給された高周波電流がコイル33に流れると、コイル33は、石英パイプ34内に誘導電場を発生する。そのため、プラズマ生成ガスとして例えばアルゴン(Ar)ガスを使用する場合では、ガス供給源36から供給され、流量調節器35で所定圧力に調整されて石英パイプ34内に流入するアルゴンガスのアルゴン原子は、誘導電場で電離して高温(6000〜7000℃)のプラズマとなり、アルゴンガスの流入圧力に押されて石英パイプ34先端の噴出口から大気中に噴き出る。噴き出したプラズマは、大気の存在により、拡散することなく、1cm3当り1017個の電子密度を有するマイクロプラズマジェット40を生成する。このマイクロプラズマジェット40のエネルギは、アルゴンガスの流量を調節する流量調節器35や、高周波電源31の供給電力を制御して変えることができる。
また、アモルファスシリコン膜51の同一箇所に対するマイクロプラズマジェット40の延べ照射時間が数ミリ秒程度となる速さで、基板50を石英パイプ34に対して矢印bの方向に相対的に移動(走査)して行くと、マイクロプラズマジェット40が照射された軌跡上に結晶化したシリコン52が生成する。また、この走査を2次元的に実施すれば、平面状の多結晶シリコン膜を得ることができる。
従って、この装置一つで、アモルファスシリコン膜が形成された基板の微細加工や、所定の線形状または面領域のみの選択的な結晶化、あるいは膜全体の結晶化を行うことが可能である。
本発明の第2の実施形態では、金属パイプを用いてプラズマ生成ガスのマイクロプラズマジェットを生成する薄膜結晶化装置について説明する。
この装置は、図3に示すように、注射針のように細い金属パイプ60と、金属パイプ60に電磁波を供給する高周波電源31と、高周波電源31及び金属パイプ60間の整合を図るマッチング回路30と、ガス導入管37を通じて金属パイプ60にプラズマ生成ガスを供給するガス供給源36と、プラズマ生成ガスの流量を制御する流量調節器35と、金属パイプ60を保持する保持具61と、保持具61を一定の高さで支える支柱62と、アモルファスシリコン膜が形成された基板50を載せる基台63とを備えており、また、基板50を基台63の面上で移動する移動手段(不図示)を備えている。
ガス供給源36から例えばアルゴン(Ar)ガスが供給される場合では、流量調節器35で所定圧力に調整されたアルゴンガスは、金属パイプ60に流入し、金属パイプ60の先端から大気中に噴き出す。高周波電圧を印加した金属パイプ60の先端には、減圧下で形成されるグロープラズマと酷似した大気圧グロー放電が形成され、金属パイプ60の先端のみにアルゴン原子のプラズマから成るマイクロプラズマジェットが生成する。
ただ、この装置の場合、大気圧グロー放電を維持するためには、金属パイプ60の先端と基板50との距離aを一定に保つ必要があり、第1の実施形態の装置と違って、金属パイプ60の先端と基板50との相対距離を制御してアモルファスシリコン膜の溶融を調整する手法を採ることができない。
本発明の第3の実施形態では、広い面積の再結晶化を同時に行うことができる薄膜結晶化装置について説明する。
この装置は、図4に示すように、複数のマイクロプラズマジェットを同時に生成する複数の金属パイプ60を備えたマイクロプラズマアレイ70を有しており、このマイクロプラズマアレイ70は、複数の金属パイプ60が貫通する状態で植設された銅板72と、ガス導入管37から導入されるプラズマ生成ガスを銅板72と共働して閉じ込める収納容器71とを備えている。なお、高周波電源31からの電磁波は、銅板72を介して各金属パイプ60に供給される。
この複数のマイクロプラズマジェットを同時に基板50上のアモルファスシリコン膜に照射して、シリコン膜の広い部分を同時に再結晶化することができ、また、マイクロプラズマアレイ70を基板50に対して相対的に走査して、アモルファスシリコン膜全面の結晶化を短時間で行うことができる。
また、各実施形態では、シリコンの再結晶化について説明したが、本発明の装置及び方法は、シリコン以外の物質の再結晶化にも広く用いることができる。
21 レーザ光
22a 長軸ホモジナイザー
22b 短軸ホモジナイザー
23 集光レンズ
24 ラインビーム
27 反射ミラー
28 反射ミラー
30 マッチング回路
31 高周波電源
33 コイル
34 石英パイプ
35 流量調節器
36 ガス供給源
37 ガス導入管
40 マイクロプラズマジェット
50 基板50
51 アモルファスシリコン
52 多結晶シリコン
60 金属パイプ
61 保持具
62 支柱
63 基台
70 マイクロプラズマアレイ
71 収納容器
72 銅板
Claims (4)
- 非結晶薄膜を溶融した後に再結晶化する薄膜結晶化方法において、
細管に導入したプラズマ生成ガスを前記細管の先端から大気中に噴出させて前記細管の先端にマイクロプラズマジェットを生成し、前記細管の先端から距離を置いた非結晶薄膜に前記マイクロプラズマジェットを大気中で照射し、該非結晶薄膜の同一位置への照射時間を1秒より短い時間に設定して前記非結晶薄膜を溶融するとともに、
前記細管を絶縁体で形成し、前記細管の周囲に設けたコイルに高周波電力を供給して前記細管内部に誘導電場を生成し、前記細管に導入したプラズマ生成ガスをプラズマ化して前記マイクロプラズマジェットを生成することを特徴とする薄膜結晶化方法。 - 非結晶薄膜を溶融した後に再結晶化する薄膜結晶化方法において、
細管に導入したプラズマ生成ガスを前記細管の先端から大気中に噴出させて前記細管の先端にマイクロプラズマジェットを生成し、前記細管の先端から距離を置いた非結晶薄膜に前記マイクロプラズマジェットを大気中で照射し、該非結晶薄膜の同一位置への照射時間を1秒より短い時間に設定して前記非結晶薄膜を溶融するとともに、
前記細管を金属で形成し、前記細管に高周波電力を印加して前記細管の先端から噴出する前記プラズマ生成ガスをプラズマ化し、前記細管の先端から1〜3mmの距離に置いた非結晶薄膜に前記マイクロプラズマジェットを照射することを特徴とする薄膜結晶化方法。 - 前記マイクロプラズマジェットの前記非結晶薄膜に対する照射位置を順次移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜結晶化方法。
- 複数の前記細管の先端に生成した複数の前記マイクロプラズマジェットを前記非結晶薄膜に同時に照射することを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜結晶化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004242351A JP4701376B2 (ja) | 2004-08-23 | 2004-08-23 | 薄膜結晶化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004242351A JP4701376B2 (ja) | 2004-08-23 | 2004-08-23 | 薄膜結晶化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006060130A JP2006060130A (ja) | 2006-03-02 |
JP4701376B2 true JP4701376B2 (ja) | 2011-06-15 |
Family
ID=36107324
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004242351A Active JP4701376B2 (ja) | 2004-08-23 | 2004-08-23 | 薄膜結晶化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4701376B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5137205B2 (ja) * | 2006-08-22 | 2013-02-06 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | マイクロプラズマ法による薄膜作製方法及びその装置 |
JP4677530B2 (ja) | 2006-12-12 | 2011-04-27 | 国立大学法人大阪大学 | プラズマ生成装置およびプラズマ生成方法 |
JP2009260268A (ja) | 2008-03-25 | 2009-11-05 | Advanced Lcd Technologies Development Center Co Ltd | 脱水素処理方法および結晶質シリコン膜の形成方法 |
JP5207535B2 (ja) * | 2008-10-21 | 2013-06-12 | 国立大学法人埼玉大学 | 非晶質薄膜の結晶化装置及び方法、並びに薄膜トランジスタの製造方法 |
JP5727696B2 (ja) * | 2009-09-07 | 2015-06-03 | 国立大学法人広島大学 | 半導体製造装置および半導体の製造方法 |
CN102782817B (zh) * | 2010-05-13 | 2015-04-22 | 松下电器产业株式会社 | 等离子体处理装置及方法 |
KR102192283B1 (ko) | 2010-11-04 | 2020-12-17 | 닛산 가가쿠 가부시키가이샤 | 플라즈마 어닐링 방법 및 그 장치 |
JP6120176B2 (ja) * | 2014-05-08 | 2017-04-26 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 半導体製造方法および半導体製造装置 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62290120A (ja) * | 1986-06-09 | 1987-12-17 | Ricoh Co Ltd | 多結晶半導体膜の単結晶化方法 |
JPH02504046A (ja) * | 1988-04-23 | 1990-11-22 | グリコ‐メタル‐ウエルケ・デーレン・ウント・ロース・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング | 支持層の上に設けた機能層、特に摩擦軸受層を持つ積層材料または積層加工物 |
JPH05226260A (ja) * | 1992-02-13 | 1993-09-03 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光電変換素子の製造方法およびその製造装置 |
JPH11145148A (ja) * | 1997-11-06 | 1999-05-28 | Tdk Corp | 熱プラズマアニール装置およびアニール方法 |
JPH11260597A (ja) * | 1997-12-03 | 1999-09-24 | Matsushita Electric Works Ltd | プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 |
-
2004
- 2004-08-23 JP JP2004242351A patent/JP4701376B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62290120A (ja) * | 1986-06-09 | 1987-12-17 | Ricoh Co Ltd | 多結晶半導体膜の単結晶化方法 |
JPH02504046A (ja) * | 1988-04-23 | 1990-11-22 | グリコ‐メタル‐ウエルケ・デーレン・ウント・ロース・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング | 支持層の上に設けた機能層、特に摩擦軸受層を持つ積層材料または積層加工物 |
JPH05226260A (ja) * | 1992-02-13 | 1993-09-03 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光電変換素子の製造方法およびその製造装置 |
JPH11145148A (ja) * | 1997-11-06 | 1999-05-28 | Tdk Corp | 熱プラズマアニール装置およびアニール方法 |
JPH11260597A (ja) * | 1997-12-03 | 1999-09-24 | Matsushita Electric Works Ltd | プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006060130A (ja) | 2006-03-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2130234B1 (en) | Continuous coating installation and method for producing crystalline thin films | |
TW464960B (en) | Method of forming a semiconductor thin film | |
US6573163B2 (en) | Method of optimizing channel characteristics using multiple masks to form laterally crystallized ELA poly-Si films | |
US9087696B2 (en) | Systems and methods for non-periodic pulse partial melt film processing | |
US8598588B2 (en) | Systems and methods for processing a film, and thin films | |
US20130280924A1 (en) | Systems and methods for non-periodic pulse sequential lateral solidification | |
CN102770939B (zh) | 用于非周期性脉冲部分熔融膜处理的系统和方法 | |
JP4701376B2 (ja) | 薄膜結晶化方法 | |
JP2005347694A (ja) | 半導体薄膜の製造方法および半導体薄膜製造装置 | |
US20150076504A1 (en) | Advanced excimer laser annealing for thin films | |
WO2011065992A1 (en) | Systems and methods for non-periodic pulse sequential lateral solidification | |
KR20120095891A (ko) | 레이저 삭마 방법 및 장치 | |
KR100493156B1 (ko) | 나노입자를 이용한 비정질 실리콘의 결정화 방법 | |
JP2006005148A (ja) | 半導体薄膜の製造方法および製造装置 | |
EP0819782A1 (en) | Process of forming a thin film by laser ablation | |
KR20150013731A (ko) | 박막들을 위한 개선된 엑시머 레이저 어닐링 | |
JP2016062803A (ja) | プラズマ処理装置及び方法、電子デバイスの製造方法 | |
JP2009260268A (ja) | 脱水素処理方法および結晶質シリコン膜の形成方法 | |
EP1478970A1 (en) | Method for manufacturing flat panel display substrates | |
CN210899785U (zh) | 一种双频热等离子体射流发生装置 | |
JP5727696B2 (ja) | 半導体製造装置および半導体の製造方法 | |
JP2000012461A (ja) | 結晶質半導体薄膜の作製方法 | |
JP2006086447A (ja) | 半導体薄膜の製造方法および半導体薄膜の製造装置 | |
JP2004260144A (ja) | レーザアニーリング方法および装置 | |
JP5207535B2 (ja) | 非晶質薄膜の結晶化装置及び方法、並びに薄膜トランジスタの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061031 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090907 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091020 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091216 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100831 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101101 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110208 |