JP2009260268A - 脱水素処理方法および結晶質シリコン膜の形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】非耐熱性基板に悪影響を及ぼすことなしに、レーザー耐性を有する非晶質シリコン膜を形成するための脱水素化処理を提供すること。
【解決手段】非耐熱性の基板上に水素化非晶質シリコン膜を形成する工程、および、前記水素化非晶質シリコン膜に大気圧熱プラズマトーチを1ミリ秒以上500ミリ秒以下の時間照射して、前記基板の表面を1000℃以上2000℃以下に加熱することにより、前記水素化非晶質シリコン膜から結合水素を除去する工程を具備することを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】非耐熱性の基板上に水素化非晶質シリコン膜を形成する工程、および、前記水素化非晶質シリコン膜に大気圧熱プラズマトーチを1ミリ秒以上500ミリ秒以下の時間照射して、前記基板の表面を1000℃以上2000℃以下に加熱することにより、前記水素化非晶質シリコン膜から結合水素を除去する工程を具備することを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、水素化非晶質シリコン膜の脱水素処理方法および結晶質シリコン膜の形成方法に関する。
従来、液晶表示装置などの表示装置の駆動回路は、ガラス基板上に形成された非晶質半導体膜に形成されている。IT市場の拡大により、取り扱う情報はデジタル化され、高速化されるため、表示装置も高画質化が要求されている。この要求を満足するため、例えば各画素を切換えるスイッチングトランジスタは、結晶質シリコン膜などの結晶質半導体膜領域に形成されたものが開発されており、それにより高速化や高画質化が可能となっている。
結晶質シリコン膜は、ガラス基板上に形成された非晶質シリコン膜を結晶化することによって得られる。非晶質シリコン膜を結晶化する方法としては、マイクロプラズマジェットを照射して、非晶質シリコン膜を溶融する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
エキシマレーザーアニール法(ELA法)により非晶質シリコン膜を結晶化する方法もまた、提案されている(例えば、特許文献2参照)。レーザーに対する耐性を考慮して、非晶質シリコン膜としては、脱水素化処理された水素化非晶質シリコン膜が用いられており、この水素化非晶質シリコン膜は、一般的にはプラズマ化学気相蒸着法(Plasma Enhanced Chemical Vaper Deposition:PECVD)により形成される。
例えば、シランガスを原料としてPECVD法により形成された非晶質シリコン膜には、10%から15%程度の結合水素が含有されている。こうした非晶質シリコン膜は、十分な密度を有し、実用的な速度で成膜することができる。しかしながら、結合水素はレーザー結晶化の際に膜のアブレーションの原因となる。膜中の結合水素を除去するために、従来のプロセスでは、PECVD法により形成された水素化非晶質シリコン膜は、電気炉で500℃以上の温度で数時間加熱される。
こうした熱処理を行なうことにより膜中の水素含有量は1%以下に低減され、アブレーションの発生なしにレーザー結晶化が可能となる。しかしながら、耐熱性の低いガラス基板を用いる際には、高温での熱処理は変形等の原因となり、しかも、数時間の加熱処理はスループットの低下につながる。
ガラス基板等の非耐熱性基板上に形成された水素含有非晶質シリコン膜から、良質な結晶化シリコン膜を得るためには、この基板を変形、劣化させずに熱処理を施すことが必要とされる。しかしながら、適切な手法は未だ得られていないのが現状である。
本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、非耐熱性基板に悪影響を及ぼすことなしに、レーザー耐性を有する非晶質シリコン膜を形成するための脱水素化処理方法、および得られた非晶質シリコン膜を結晶化する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、非耐熱性の基板上に水素化非晶質シリコン膜を形成する工程、および、前記水素化非晶質シリコン膜に大気圧熱プラズマトーチを1ミリ秒以上500ミリ秒以下の時間照射して、前記基板の表面を1000℃以上2000℃以下に加熱することにより、前記水素化非晶質シリコン膜から結合水素を除去する工程を具備することを特徴とする脱水素処理方法を提供する。
本発明の第2の態様は、非耐熱性基板上に非晶質シリコン膜を形成する工程、および前記非晶質シリコン膜にレーザー光を照射して、前記非晶質シリコン膜を結晶化させる工程を具備し、前記非晶質シリコン膜の形成は、前述の方法により水素化非晶質シリコン膜に脱水素処理を施すことにより行なわれることを特徴とする結晶質シリコン膜の形成方法を提供する。
本発明によれば、非耐熱性基板に悪影響を及ぼすことなしに、レーザー耐性を有する非晶質シリコン膜を形成するための脱水素化処理方法、および得られた非晶質シリコン膜を結晶化する方法が提供される。
脱水素処理を行なうために、非耐熱性基板上に形成された水素化非晶質シリコン膜に高温熱源を照射すると非耐熱性基板の表面温度が上昇する。非耐熱性基板の内部においては、表面より遅れて温度が上昇し、ある一定の温度を越えると基板は変形する。本発明者らは、ガラス基板等の非耐熱性基板を、変形・劣化させずに水素化非晶質シリコン膜中から水素を脱離するための最適な条件を見出した。本発明は、こうした知見に基づいてなされたものである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる脱水素処理方法に用い得る装置の概略図である。この装置は、プラズマトーチ11を生成する石英管12と、石英管12内に高周波電磁界を発生する高周波誘導コイル13と、高周波誘導コイル13に電磁波を供給する高周波電源14と、高周波電源14および高周波誘導コイル13間の整合を図るマッチング回路15と、ガス導入管16を通じて石英管12にアルゴン、ヘリウム、酸素、窒素等のプラズマ生成ガスを供給するガス供給源17と、プラズマ生成ガスの流量を制御する流量調節器18とを備えている。
さらに、水素化非晶質シリコン膜22が形成された非耐熱性基板21が載置されたステージ20とプラズマトーチ11との相対位置(矢印a方向および矢印b方向)を変えるための移動手段(図示せず)を備えている。
石英管12は、全長100〜150mmの二重管である。内管および外管の直径は、それぞれ2mmおよび20mmである。プラズマトーチ11を噴出する噴出口の口径は、20mmに設定されている。内管の内側は放電領域であり、内管と外管との間にはシースガスが流される。高周波電源14は、10〜27MHzの高周波電力(1600W)を出力することができ、マッチング回路15は、高周波誘導コイル13から高周波電源14に戻る反射波が最小となるように調整している。
高周波電源14から供給された高周波電流が高周波誘導コイル13に流れると、このコイル13は、石英管12内に誘導電場を発生する。そのため、プラズマ生成ガスとして例えばアルゴン(Ar)ガスを使用する場合では、ガス供給源17から供給され、流量調節器18で所定圧力に調整されて石英管12内に流入するアルゴンガスのアルゴン原子は、誘導電場で電離して高温(10000℃以上)のプラズマとなり、アルゴンガスの流入圧力に押されて石英管12先端の噴出口から大気中に噴出される。
噴出されたプラズマは、大気の存在により拡散することなく、1cm3当り1015個程度の電子密度を有するプラズマトーチ11を生成する。このプラズマトーチ11のエネルギは、アルゴンガスの流量を調節する流量調節器35や、高周波電源14の供給電力を制御して変えることができる。
非耐熱性基板21としては、ガラス基板等が用いられる。このガラス基板上には、CVD(例えば,プラズマ化学気相成長法や低圧化学気相成長法など)を用いて、TFTへの利用に適した膜厚(例えば100nm前後)の水素化非晶質シリコン膜22が形成される。
水素化非晶質シリコン膜22は、下地絶縁膜(図示せず)を介してガラス基板21上に形成してもよい。下地絶縁膜は、絶縁材、例えばSiO2で形成することができ、水素化非晶質シリコン膜22とガラス基板21とが直接接触してガラス基板内のNaなどの異物が非晶質シリコン膜に混入するのを防止する。さらに、下地絶縁膜は、水素化非晶質シリコン膜が溶融された際に発する熱が、非耐熱性基板に直接伝熱されるのを防止するという作用を有する。
プラズマトーチ11の先端が水素化非晶質シリコン膜22に達するように、基板21と石英管12との相対距離を調整して、プラズマトーチ11を水素化非晶質シリコン膜22に照射する。
照射位置の水素化非晶質シリコン膜22においては、数ミリ秒以下の短時間のプラズマトーチの照射によって水素が脱離される。膜中から脱離される水素の量は、プラズマトーチの照射によって上昇したガラス基板11の表面温度に依存し、この表面温度は、プラズマトーチ11の照射時間に応じて決定される。なお、プラズマトーチ11の照射時間は、ステージ20を矢印b方向に移動(走査)させる速度によって制御することができる。
ステージ20を矢印b方向に移動させると、プラズマトーチ11が照射された軌道上の水素化非晶質シリコン膜においては、水素の脱離が生じる。プラズマトーチ11の照射幅をステージ20の移動速度で除した値によって、照射時間(dwell time)が定義される。ステージ20の移動を二次元的に実施すれば、水素化非晶質シリコン膜22の所定の領域から、水素を脱離して脱水素領域を得ることができる。
あるいは、複数のプラズマトーチを水素化非晶質シリコン膜22に同時に照射して、水素化非晶質シリコン膜の広い部分から同時に脱水素を行なうこともできる。複数のプラズマトーチを基板に対して相対的に走査した場合には、水素化非晶質シリコン膜22の全面にわたる脱水素処理を短時間で行なうことも可能である。
なお、プラズマトーチとしては、高周波プラズマトーチのほかに直流プラズマトーチが知られており、この直流プラズマトーチには、移送式および非移送式の2種類が存在する。直流プラズマトーチではノズルの近傍に陰極が存在するのに対し、高周波プラズマトーチでは、誘導形の無電極放電が用いられる。金属電極による汚染のおそれがない点では高周波プラズマトーチが好ましいが、マッチングボックスを省略すること等、目的に応じて直流プラズマトーチを用いることもできる。
図1に示した装置を用いて、水素化非晶質シリコン膜の脱水素処理を行なった。水素化非晶質シリコン膜22は、CVD法により例えば100nm程度の膜厚で、ガラス基板21上に形成した。このガラス基板21をステージ20上に載置し、ステージ20を移動させつつ水素化非晶質シリコン膜22にプラズマトーチ11を照射した。プラズマトーチ11の生成には、石英管12の内側管にアルゴンガスを流し、高周波電源14から13.56MHzの帯域の高周波電力を出力した。
プラズマトーチ11の照射幅をステージ20の移動速度で除して、照射時間(ms)が得られる。ガラス基板の表面の最大温度は熱電対により測定し、ラザフォードフォワードスキャッタリング法によって膜の膜中含有水素量を求めた。
さらに、ラマンスペクトルにより、処理後の膜の状態を観察した。520cm-1にピークが存在せず、2000cm-1付近にSi−H結合に起因するピークが存在しなければ、非晶質シリコンのままで脱水素反応が生じたことが確認される。
上記表1に示されるように、プラズマトーチを照射する前の水素化非晶質シリコン膜の場合、基板表面の温度は室温であり、膜中には例えば11.5%の水素が含有されている。プラズマトーチを照射すると、数ミリ秒という短時間で基板温度は1000℃以上に上昇して膜中水素量が減少する。具体的には、10msの照射で基板の表面温度は1375℃に上昇し、膜中水素量は1%未満であった。ラマンスペクトルから、520cm-1にピークが存在せず、2000cm-1付近にSi−H結合に起因するピークが存在しないことが確認され、非晶質のままで脱水素反応が生じたことが示された。
プラズマトーチの照射時間をさらに長くして20msとすることによって、基板の表面温度は1650℃まで上昇した。膜中水素量は1%未満であり、膜は多結晶質に変化した。生成された結晶粒の大きさは、100nm程度と微小であることがSEM観察により確認された。
通常、ガラス基板は温度が600℃以上になると変形が生じる。前述の条件において、プラズマトーチの照射時間と基板表面での最大温度との関係に基づいて、プラズマトーチの照射時間と基板温度が600℃になる深さとの関係を、シミュレーションにより評価した。具体的には、三次元熱解析によって、基板の内部温度が600℃になる深さを求めた。その結果を、図2のグラフに示す。
図2中、○プロットは、上で述べた各照射時間における基板表面での最大温度である。基板内部の温度は表面の温度より遅れて上昇し、600℃になる位置の表面からの深さを×プロットで示す。
この結果から、水素化非晶質シリコン膜の脱水素処理が行なわれた10msの条件では、基板表面から15μmまでしか600℃に達しないことがわかる。ここで用いたガラス基板の厚さは0.7mmであり、表面から15μm程度の深さが600℃に達したところで、基板の変形や劣化は生じない。すなわち、短時間の照射であれば、基板表面の最大温度が1500℃程度と高温になるような熱源を照射しても、ガラス基板の劣化は避けられる。
基板の表面温度が1000℃以上に上昇すれば、水素化非晶質シリコン膜中の水素は脱離することが、本発明者らによって確認された。基板の表面温度が高いほど脱水素の効果は高められるものの、高温加熱によってガラス基板が変形するおそれがある。ステージのスキャン速度を制御することによって、加熱された表面の温度を600℃未満にとどめている。これらを考慮すると、プラズマトーチの照射により上昇する基板の表面温度は1500℃以上2000℃以下であることがより好ましい。スキャン速度に限界があることから、表面温度の上限は2000℃に規定される。
ガラス基板の表面温度が1000℃以上となるようにプラズマトーチが照射される時間は1ミリ秒(ms)以上であれば、脱水素の効果を得ることができる。一方、ガラス基板の厚さや耐熱性に基づいたシミュレーションの結果から、ガラス基板の表面温度が1000℃以上となるようにプラズマトーチが水素化非晶質シリコン膜に照射される時間は、最大でも500ミリ秒(ms)以下に規定される。
上述したように、本発明においては、ガラス基板上に形成された水素化非晶質シリコン膜にプラズマトーチを照射して水素を脱離するための最適な条件を見出したものである。すなわち、500ms以下という短時間の間、基板の表面を1000℃以上に加熱することによって、水素化非晶質シリコン膜の脱水素処理が行なわれる。しかも、ガラス基板の変形や劣化は、何等生じることはない。
厚さが0.7mm程度のガラス基板であれば、上述した条件を適用することができる。ガラス基板に限らず、プラスチック等の非耐熱性基板についても同様である。
なお、高温熱源をミリ秒の短時間で照射する他の方法としてフラッシュランプアニールが知られている。フラッシュランプアニールを用いた場合も、水素化非晶質シリコン膜中の水素は脱離する。しかしながら、フラッシュランプアニールで達し得る温度は、プラズマトーチの場合より低く、その温度制御は困難である。しかも、フラッシュランプアニールでは、水素化非晶質シリコン膜の所定の領域で選択的に脱水素処理を行なうことはできない。表面の反射率が不均一な基板、例えば金属や半導体が混在したパターンを有する場合には、パターンに起因して水素の脱離も不均一となる。
本発明においては、高周波電源へ印加される電力を制御してプラズマトーチの温度を微調整するのが可能であるのに加え、基板が載置されたステージの移動速度を適宜選択することによって、基板表面の温度を制御することもできる。ステージを移動させることによって、水素化非晶質シリコン膜の所定の領域で選択的な脱水素処理が行なえることは、上述したとおりである。しかも、水素化非晶質シリコン膜に照射されるのは、光ではなく熱であることから、空間分解能的に所望の領域の脱水素処理が可能である。
装置的にも安価で照射時間を制御できるプラズマトーチが用いられるので、脱水素処理における本発明の優位性は明らかである。
水素が脱離された非晶質シリコン膜は、レーザーアニールにより結晶化して多結晶シリコン膜が得られる。レーザーアニールには、エキシマレーザーや固体レーザー等、任意のレーザーを用いることができる。
本発明の実施形態にかかる結晶質シリコン膜の形成方法においては、レーザーアニールにより結晶化される前の非晶質シリコン膜は、プラズマトーチを照射することによって脱水素処理が施されている。プラズマトーチの照射は特定の条件で行なわれるので、脱水素処理によって基板の変形や劣化は引き起こされることはない。しかも、水素が脱離されているのでレーザー光の照射によって非晶質絶縁膜にアブレーションが生じることはなく、良好な多結晶シリコン膜を形成することが可能である。
特に、以下のような手法で3つ以上の光学的分割・合成手段によりパルス幅が拡張されたパルスレーザー光を非晶質シリコン膜に照射することによって、結晶成長時間を十分に長くして、大粒径の結晶を得ることができる。
具体的には、パルスレーザー光は、レーザー発振器から発振された後、少なくとも3つの部分透過ミラーや偏光ビームスプリッターなどの分割・合成光学素子において、複数のレーザー光に分割され、分割されたパルスレーザー光は、互いに光路長の異なる光路を進んだ後に再び合成される。照明光学系を経て、位相変調素子により所望の光強度分布に変調された後、投影光学系を経て非晶質シリコン膜に照射され、非晶質シリコン膜を結晶化する。
ここで、レーザー発振器から発振されるパルスレーザー光として、波長が248nm以上であり、半値全幅が15ns〜30nsであるものを用いることができる。
非晶質シリコン膜には、必要に応じてキャップ絶縁膜を設けることができる。キャップ絶縁膜は、その非晶質シリコン膜を支持する基板とは反対の面に設けられた光透過性または光吸収性の膜である。光透過性のキャップ絶縁膜は、SiO2からなり、その厚さが50nmから650nmであることが望ましい。この場合には、熱を閉じ込める効果を十分に得ることができ、しかも、キャップ絶縁膜の下層のシリコン膜への熱伝導効率を低下させることもない。SiO2膜は、従来のSiOx膜などの光吸収性キャップ絶縁膜と比較して安定に成膜できるため、結晶化したシリコン膜の品質のばらつきを少なくすることができる。
光強度の時間的変化については、非晶質シリコン膜から基板、あるいは基板とキャップ絶縁膜の両方へ拡散する熱を補うように光を持続させることが重要であり、3つ以上の分割・合成光学素子を用いることによって、これを達成することができる。所定の分割・合成光学素子により、パルスレーザー光のパルス幅が拡張され、パルスレーザー光の照射時間が延長される。このように延長されたパルスレーザー光の照射時間中、シリコン膜は上限に近い温度に保たれるのと同時に、基板とキャップ絶縁膜の温度が上昇し、光照射終了後の熱拡散が緩やかになる。その結果、半導体膜の冷却速度は遅くなり、溶融時間は長くなり、よって結晶成長距離が長くなり、大粒径の結晶を得ることができる。
光強度分布については、位相変調素子により逆ピーク状の分布を形成し、光強度が位置に対して連続的に変化するものを用いる。1次元結晶の場合と2次元結晶の場合でその光強度分布を選択することができる。
次に、光分割・合成光学素子として、2つの偏光ビームスプリッターを備える結晶化装置を例に挙げて、結晶化の基本的原理について説明する。3つ以上の光分割・合成光学素子が用いられるので、2つの光分割・合成光学素子を用いた場合に比べて、特に顕著なパルス幅拡張効果が得られる。その基本的原理は、2つの光分割・合成光学素子を用いた場合と同様である。
図3に示す結晶化装置1は、プロジェクション方式の照射装置であり、位相変調素子2、照明系3、結像光学系4および基板ステージ6を備えている。基板ステージ6の上には被処理基板5が載置され、パルスレーザー光が照明系3→位相変調素子2→結像光学系4の順に通って被処理基板5に照射されるようになっている。被処理基板5の被照射面には結晶化対象膜としての非晶質シリコン膜およびキャップ絶縁膜(例えば酸化シリコン膜)が被覆形成されている。
位相変調素子2は、照明系3と結像光学系4の間に設けられ、所定の段差を有し、段差のところでレーザー光線群にフレネル回折を起こさせ、入射光束の位相を変調するものである。これによりパルスレーザー光は、結晶化対象膜を最適に溶融・結晶化させるための所望のプロファイルを有するものとなる。
照明系3は、被処理基板5の非晶質シリコン膜を溶融させるためのエネルギ光を出力する光源31としてXeClエキシマレーザー発振器を備えている。この光源31は、波長が308nm、パルス幅(半値幅)が30nsのパルスレーザー光を発振する固有の特性を有している。なお、図3に示す例では、光源31として、XeClエキシマレーザー発振器の例について説明するが、これ以外の他の光源としてKrFエキシマレーザー発振器、ArFエキシマレーザー発振器またはYAGレーザー発振器などを用いることもできる。
さらに、照明系3は、光源31に続いて、光分割手段としてのビームスプリッター32、レーザー強度調整手段としての2つのアッテネータ33,35、光合成手段としてのビームスプリッター34、および位相変調素子2に対向して配置される照明光学系37を備えている。光源31から出射されたパルスレーザー光は、ビームスプリッター32によりP偏光成分P1とS偏光成分P2とに分割され、P偏光成分P1は光源31の光軸に沿って直進して第1のアッテネータ33を通って光合成手段としてのビームスプリッター34に入射する一方で、S偏光成分P2は光源光軸に直交する方向に進んで第2のアッテネータ35を通って光合成手段としてのビームスプリッター34に入射する。
この場合、直進するP偏光成分P1を短いレーザー光路に通過させて先行させ、直交方向のS偏光成分P2を(例えば10mの光路長差をもつ)長いレーザー光路に通過させて前者よりも僅かに遅れさせる。P偏光成分P1とS偏光成分P2の光強度分布は、ピーク値を有する正弦波状の光強度分布である。このP偏光成分P1に対するS偏光成分P2の遅延時間は、P偏光成分P1光の照射領域内であって減衰する光強度分布光の位置内にS偏光成分P2光を照射することである。
これらのP偏光成分とS偏光成分は、減衰器(アッテネータ)などのレーザー強度調整手段33により、所望のパルス強度比P1/P2に設定される。さらに、P偏光成分P1とS偏光成分P2は、例えば偏光ビームスプリッター34などの光合成手段により合成されて、図4に示すように、幅広のパルス波形の合成光P3となる。この合成光P3は、1つのパルスレーザー光として、位相変調素子および結像光学系を通過し、最終的に被処理基板上の非晶質シリコン膜に入射される。
この合成光P3の受光面は、溶融し、パルスレーザー光が遮断された後の降温期間内の凝固過程において結晶化される。この場合に、合成光P3のパルス幅(半値幅)を基準光パルス幅(半値幅)の1.1〜2.5倍の範囲とすることが好ましい。合成光P3のパルス幅が1.1倍を下回ると幅広のパルス光を照射するという効果が失われ、2.5倍を上回ると1パルス光としてのまとまりが低下して均一に溶融・結晶化させることができなくなるからである。
換言すれば、合成光P3の受光面とは、基板ステージ6上に載置された被処理基板5が予め定められた速度で例えばX軸方向に移動している状態で、まずP偏光成分P1光により被処理基板5を照射し、上記遅延時間後に、S偏光成分P2光により被処理基板5を照射することである。
その結果、合成光P3の受光面は、光源から出射されたレーザー光Pよる受光面より図4に示すように広範囲となる。この分、結晶化領域は、広くなる。図4の光強度分布は、光合成手段34の出射光の光強度分布を示している。以上の結果、レーザー光源31から一発のレーザー光で大きな結晶化領域を形成することができる。
図3に示す例では、説明上、パルスレーザー光の光学的分割・合成手段として、2つのビームスプリッター32,34を用いているが、パルスレーザー光の光学的分割・合成手段を3つ以上、好ましくは3〜12個用いる必要がある。このように、3つ以上の光学的分割・合成手段を用いることにより、よりパルス幅の広いパルスレーザー光を得ることができる。なお、12個を超える光学的分割・合成手段を配置すると、装置が複雑かつ大型となり、コストが高くなるので好ましくない。
光分割・合成手段には、装置コストや性能の安定性などを総合的に勘案して、偏光ビームスプリッターまたはハーフミラーまたはこれらの組合せから選ぶことができる。偏光ビームスプリッターを用いる場合の光の分割角度は、5°〜175°の範囲において任意の値に設定できるが、装置の構造が簡易であり、周辺機器との取り合いのレイアウト設計が容易であることなどの理由から90°±1°とすることが好ましい。
次に、図5を参照して照明光学系37の詳細について説明する。
照明光学系37に入射した合成光P3は、ビームエキスパンダ3aを介して拡大された後、第1フライアイレンズ3bに入射する。こうして、第1フライアイレンズ3bの後側焦点面には複数の小光源が形成され、これらの複数の小光源からの光束は、第1コンデンサー光学系3cを介して、第2フライアイレンズ3dの入射面を重畳的に照明する。その結果、第2フライアイレンズ3dの後側焦点面には、第1フライアイレンズ3bの後側焦点面よりも多くの複数の小光源が形成される。
第2フライアイレンズ3dの後側焦点面に形成された複数の小光源からの光束は、第2コンデンサー光学系3eを介して、位相変調素子2を重畳的に照明する。ここで、第1フライアイレンズ3bおよび第1コンデンサー光学系3cは、第1ホモジナイザを構成し、この第1ホモジナイザにより光源31から供給されたレーザー光について位相変調素子2上での入射角度に関する均一化が図られる。
第2フライアイレンズ3dおよび第2コンデンサー光学系3eは、第2ホモジナイザを構成し、この第2ホモジナイザにより第1ホモジナイザからの入射角度が均一化されたレーザー光について位相変調素子2上での面内各位置での光強度に関する均一化が図られる。こうして、照明系3は、ほぼ均一な光強度分布を有するレーザー光により位相変調素子2を照明する。
次いで、位相変調素子2で位相変調されたレーザー光は、逆ピークパターン状の光強度分布の光である。逆ピークパターン状の光強度分布とは、1発のレーザー光のビーム径内において最小光強度値と最大光強度値を連続して光強度が変化する分布である。最小光強度値は、被処理基板における非晶質シリコン膜の融点以下の温度に設定される。結像光学系4を介して、被処理基板5に入射する。
ここで、結像光学系4は、位相変調素子2のパターン面と被処理基板5(厳密には非晶質シリコン膜の上面)とを光学的に共役に配置している。換言すれば、被処理基板5は、位相変調素子2のパターン面と光学的に共役な面(結像光学系4の像面)に設定されている。結像光学系4は、前正レンズ群4aと後正レンズ群4bとの間に開口絞り4cを備えている。開口絞り4cは、例えば開口部(光透過部)の大きさの異なる複数の開口絞りからなり、これらの複数の開口絞り4cは光路に対して交換可能に構成されていてもよい。あるいは、開口絞り4cとして、開口部の大きさを連続的に変化させることのできる虹彩絞りを用いてもよい。いずれにしても、開口絞り4cの開口部の大きさ(ひいては結像光学系4の像側開口数NA)は、後述するように、被処理基板5の非晶質シリコン膜上において所要の光強度分布を発生させるように設定されている。この結像光学系4は、屈折型の光学系であってもよいし、反射型の光学系であってもよいし、屈折反射型の光学系であってもよい。
最終的に、合成光P3は、被処理基板5の非晶質シリコン膜上に結像される。これにより、非晶質シリコン膜が溶融され、凝固する過程で結晶化される。被処理基板5は、例えば液晶ディスプレイ用板ガラス基板の上に、下地絶縁膜を介して化学気相成長法(CVD)により非晶質シリコン膜が形成されたものである。
非晶質シリコン膜上には、キャップ絶縁膜として絶縁膜例えばSiO2膜が成膜されていることが好ましい。キャップ絶縁膜は、非晶質シリコン膜に入射する光ビームの一部により加熱され、この加熱された温度を蓄熱する。この蓄熱効果は、キャップ絶縁膜がなければ光ビームの入射が遮断されたとき、非晶質シリコン膜の被照射面において高温部が相対的に急速に降温するが、この降温勾配を緩和させ、大粒径の横方向の結晶成長を促進させる。被処理基板5は、真空チャックや静電チャックなどにより基板ステージ6上において予め定められた所定の位置に位置決めされて保持される。
次に、本発明の一実施形態に係る結晶化方法及び結晶化装置の概略について、図6を参照して説明する。
図6に示す結晶化装置は、レーザー光源、7枚の部分透過ミラーR1〜R7、全反射ミラー、照明光学系、位相変調素子、投影光学系、および基板ステージを備えている。基板ステージ上には、非晶質シリコン膜を有する被処理基板が載置されている。
レーザー光源からのパルスレーザー光が、部分透過ミラーおよび全反射ミラー、照明光学系、位相変調素子、および投影光学系を通って、被処理基板に照射されるようになっている。
レーザー発振器により発振されるパルスレーザー光としては、波長308nm、半値全幅約25nsのXeClエキシマレーザーを使用した。レーザー発振器から発振したレーザー光は、7枚の部分透過ミラーと1枚の全反射ミラーと、これらの光学素子の互いの距離と光路を好適に設定するための全反射凹面鏡からなる光学装置に導入される。部分透過ミラーの反射率Rnは、光路上の位置がレーザーに近い順に、R1=0.40、R2=0.07、R3=0.085、R4=0.095、R5=0.125、R6=0.17、R7=0.25とした。反射率R7の部分透過ミラーの後段には全反射ミラーを設置した。隣のミラーとの光路長は、4500mmとした。
なお、本実施形態では、全反射の凹面鏡の間に部分透過ミラーを設けたが、凹面鏡の代わりに平板のミラーを使用してもよいし、図6に示すように、これらのミラーを用いずに部分透過ミラーを直線的に配置してもよい。
以上のような図6に示す結晶化装置において、7枚の部分透過ミラーによるパルスレーザー光の透過・反射は、次のようにして行なわれる。すなわち、1番目の部分透過ミラーR1を透過した光は2番目の部分透過ミラーR2へ入射され、1番目の部分透過ミラーR1で反射した光は照明光学系へ導入され、2番目の部分透過ミラーR2を透過した光は3番目の部分透過ミラーR3へ入射され、2番目の部分透過ミラーR2で反射した光は1番目の部分透過ミラーR1を経て照明光学系へ導入され、以下、n番目の部分透過ミラーを透過した光はn+1番目の部分透過ミラーへ入射され、n番目の部分透過ミラーで反射した光はn−1、n−2・・・、1番目の部分透過ミラーR1を経て照明光学系へ導入される。
なお、7番目の部分透過ミラーR7を透過した光は全反射ミラーで反射されて7、6、・・・、1番目の部分透過ミラーを経て照明光学系へ導入される。
このような透過・反射の繰り返しにより、パルス幅は拡張され、被処理基板への照射時間は延長される。その結果シリコン膜の温度が最高に達した時刻において、パルス幅を拡張しない場合よりも多くの熱がシリコン膜からキャップ絶縁膜および下地絶縁膜に拡散し、これらの温度が上昇している。それによってシリコン膜の冷却速度が遅くなり、シリコン膜の溶融時間は長くなり、結晶成長の距離が長くなる。その結果、大粒径の結晶を得ることができる。条件が最適化された場合には、粒径が30μm以上にも及ぶ大粒径の多結晶シリコンの形成も可能となる。この場合には、一つの結晶粒内にペアトランジスタを形成することができる。
上述したとおり、本発明の実施形態にかかる脱水素処理方法は、水素化非晶質シリコン膜にプラズマトーチを照射して行なわれることから、パターン依存性がなく空間分解能が大きい。したがって、水素化非晶質シリコン膜の所望の領域のみの選択的な脱水素処理が可能となる。脱水素により得られた非晶質シリコン膜を、レーザーアニールにより結晶化することによって、1枚のガラス基板上に素子表示領域とともに周辺回路を形成可能である。図7乃至図10を参照して、この方法について説明する。
まず、図7に示されるように、ガラス基板40の全面に水素化非晶質シリコン膜41を形成し、所定の領域に上述した手法によりプラズマトーチを選択的に照射する。水素化非晶質シリコン膜41においては、プラズマトーチが照射された領域で水素が選択的に脱離されて、図8に示されるように非晶質シリコン領域42に変化する。
次いで、非晶質シリコン領域42にレーザー光を照射して結晶化し、多結晶シリコン領域とする。不要部分の水素化非晶質シリコン膜41をエッチングにより除去することによって、図9に示されるように、ガラス基板40上には水素化非晶質シリコン膜41と多結晶シリコン領域43とが残される。
それぞれのシリコン領域には、常法によりTFTを形成する。水素化非晶質シリコン膜41は表示素子領域44となり、多結晶シリコン領域42は周辺回路領域45となる。具体的には、ゲートドライバ回路45a、アナログSW45bといった周辺回路領域が得られる。DAC、メモリ、および高速I/Fなどを多結晶シリコン領域42に形成することもできる。
このように表示素子と駆動回路とを同一のガラス基板に形成することによって、高信頼性と高精細化、低消費電力などを備えた高付加価値ディスプレイを実現することが可能となる。
以上説明したように本発明によれば、耐熱性の低い基板上の水素化非晶質シリコン膜を高速で脱水素処理することが可能となり、レーザー結晶化プロセスの自由度を飛躍的に大きくすることができる。
10…高周波プラズマトーチ; 11…プラズマトーチ; 12…石英管
13…高周波誘導コイル; 14…高周波電源; 15…マッチング回路
16…ガス導入管; 17…ガス供給源; 18…流量調節器
20…ステージ; 21…非耐熱性基板; 22…水素化非晶質シリコン膜
23…脱水素非晶質シリコン膜; 1…パルスレーザー照射装置; 2…位相変調素子
3…照明系; 4…結像光学系; 5…被処理基板; 6…基板ステージ
31…レーザー光源; 32…ビームスプリッター(光分割手段)
33,35…アッテネータ(光強度調整手段)
34…ビームスプリッター(光合成手段); 37…照明光学系; 40…ガラス基板
41…水素化非晶質シリコン膜; 42…非晶質シリコン領域
43…多結晶シリコン領域; 44…表示素子領域; 45…周辺回路
45a…ゲートドライバ回路; 45b…アナログSW。
13…高周波誘導コイル; 14…高周波電源; 15…マッチング回路
16…ガス導入管; 17…ガス供給源; 18…流量調節器
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23…脱水素非晶質シリコン膜; 1…パルスレーザー照射装置; 2…位相変調素子
3…照明系; 4…結像光学系; 5…被処理基板; 6…基板ステージ
31…レーザー光源; 32…ビームスプリッター(光分割手段)
33,35…アッテネータ(光強度調整手段)
34…ビームスプリッター(光合成手段); 37…照明光学系; 40…ガラス基板
41…水素化非晶質シリコン膜; 42…非晶質シリコン領域
43…多結晶シリコン領域; 44…表示素子領域; 45…周辺回路
45a…ゲートドライバ回路; 45b…アナログSW。
Claims (18)
- 非耐熱性の基板上に水素化非晶質シリコン膜を形成する工程、および
前記水素化非晶質シリコン膜に大気圧熱プラズマトーチを1ミリ秒以上500ミリ秒以下の時間照射して、前記基板の表面を1000℃以上2000℃以下に加熱することにより、前記水素化非晶質シリコン膜から結合水素を除去する工程
を具備することを特徴とする脱水素処理方法。 - 前記水素化非晶質シリコン膜は、CVD法により形成されることを特徴とする請求項1に記載の脱水素処理方法。
- 前記水素化非晶質シリコン膜は、シランガスを原料とすることを特徴とする請求項2に記載の脱水素処理方法。
- 前記水素化非晶質シリコン膜は、10〜15%の結合水素を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の脱水素処理方法。
- 前記基板表面は、前記大気圧熱プラズマトーチの照射によって1500℃以上に加熱されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の脱水素処理方法。
- 前記基板は、ガラス基板であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の脱水素処理方法。
- 前記大気圧熱プラズマトーチは、前記水素化非晶質シリコン膜に100ミリ秒以下照射されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の脱水素処理方法。
- 前記大気圧熱プラズマトーチは、高周波プラズマを熱プラズマ源として発生することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の脱水素処理方法。
- 前記加熱後の前記水素化非晶質シリコン膜における結合水素の濃度は1%未満であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の脱水素処理方法。
- 非耐熱性基板上に非晶質シリコン膜を形成する工程、および
前記非晶質シリコン膜にレーザー光を照射して、前記非晶質シリコン膜を結晶化させる工程を具備し、
前記非晶質シリコン膜の形成は、請求項1乃至9のいずれか1項の方法により水素化非晶質シリコン膜に脱水素処理を施すことにより行なわれることを特徴とする結晶質シリコン膜の形成方法。 - 前記脱水素処理は、前記水素化非晶質シリコン膜の一部の領域に選択的に施され、前記結晶質シリコン膜は前記非耐熱性基板上に選択的に形成されることを特徴とする請求項10に記載の結晶質シリコン膜の形成方法。
- 前記非晶質シリコン膜を形成する前に、前記非耐熱性基板上に下地絶縁膜を形成する工程をさらに具備することを特徴とする請求項10に記載の結晶化シリコン膜の形成方法。
- 前記下地絶縁膜はSiO2膜であることを特徴とする請求項12に記載の多結晶シリコン膜の形成方法。
- 前記非晶質シリコン膜の上にキャップ絶縁膜を形成する工程をさらに具備することを特徴とする請求項10に記載の結晶化シリコン膜の形成方法。
- 前記キャップ絶縁膜はSiO2膜であることを特徴とする請求項14に記載の多結晶シリコン膜の形成方法。
- 前記キャップ絶縁膜の厚さは50〜650nmであることを特徴とする請求項15に記載の多結晶シリコン膜の形成方法。
- 前記レーザー光は、パルス幅が拡張されたパルスレーザー光であることを特徴とする請求項10に記載の結晶化シリコン膜の形成方法。
- 前記結晶質シリコン膜は、粒径30μm以上の多結晶シリコンを含むことを特徴とする請求項10に記載の多結晶シリコン膜の形成方法。
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