JP4700950B2 - 鉄筋コンクリート構造体の補修方法 - Google Patents
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JIS R 5201に規定される方法で測定するときのフロー値が150〜250の範囲内、特に170〜220に調整されることが好ましい。フロー値が150未満では、流動性が乏しく、硬すぎて吹付機による吹付けができない。また、250より高いと、第一モルタル層の上に吹付けられた組成物が低い粘度のために流下し、所望の層厚を確保することができないので不適切である。この組成物の上記フロー値範囲は、5〜50mm 程度の比較的厚い上塗層を吹付け形成させるのに好適である。吹き付けによって形成される層厚は、塑性とも関連して、20〜25mm程度であるから、25mm以上の層厚を確保するには、通常、2回の吹き付けが必要である。
これらの繊維類は、例えば、1〜15mm程度の短繊維長に調整されて用いられる。それらの添加調整剤は、一般に汎用される程度の比較的少量が、熟練者によって適切に選択使用される。
独立行政法人都市再生機構(以下、都市機構と略称する)「無機質系塗膜防水材」の性能試験方法に準じた。JIS A 5430 に規定する厚さ5.0 mmのフレキシブル板を切断して50×75mmの長方形の板を二個作製し、その両板の短辺を突き合わせて裏側を粘着テープで固定して基盤を作製し、表面に第一のポリマーモルタル組成物を3mmの層厚に、その上に第二のモルタル組成物を7mmの厚さ塗布して積層を形成させ、これを20℃,65%相対湿度(RH)の条件で28日間養生した。この試験体を引張試験機に取付け、粘着テープを切断して5mm/minの引張速度で引張り、試験体破断時の保持チャック間距離の増加を測定してゼロスパンテンション伸度とした。このゼロスパンテンション伸度は、0.5mm程度の亀裂に対応し得るには、0.6mm以上(好ましくは0.8 mm以上)であれば有効と思われる。
都市機構「初期補修用プレミックスポリマーセメントモルタル」の試験方法に準じて行った。まず、セメント:川砂(粒径 2.5mm以下)の1:3の質量比の混合物に、水・セメント比60%割合の水を加えて、組成調合物を練り混ぜ、100×100×400mmの型枠に打設し、この板を切断して、100×100×100mmのコンクリート片を作製した。そのコンクリート片の一面にモルタル組成物を塗布するが、その面に接する四面にエポキシ樹脂塗料を塗って被覆層を形成させて下地板を作製した。この下地板の上記一面にモルタル組成物を塗布形成させ、これを20℃,65%RHで14日間養生したものを試験体とした。これを更に、30℃,60%RH及びCO2濃度5%の雰囲気の中性化促進試験室内の棚に30日間保存して、中性化深さを調べた。養生試料のモルタル層を直角に割裂し、その割裂面にフェノールフタレイン1%溶液を噴霧して、赤色に呈色しない部分の深さを中性化浸入深さと判定した。
都市機構「初期補修用プレミックスポリマーセメントモルタル」の試験方法に準じて測定試料を作製し、接着強さをJIS A 6909 の規定に準じて測定した。測定試料は、70×70×20mmのモルタル板を下地板とし、その板面に3mmの第一ポリマーモルタル下塗層及びこの上に7mmの第二モルタル層を形成させ、24時間養生後、これを20℃、65%RHの雰囲気(標準状態)下に28日間養生したものを標準時接着強さとして測定する。また、同様に作製し、同様に20℃、65%RHの標準状態に28日間養生した試料を、更に、20℃の水中に18時間浸漬し、これを取出して、直ちに温度−20℃の恒温槽中で3時間冷却し、温度50℃の恒温槽中に3時間保持する温冷処理サイクルを10回繰返したのち、標準状態に2日間放置して、温冷繰返し後の接着強さとして測定する。標準時及び温冷繰返し後の接着強さは0.6(N/mm2)以上で、界面破断率は、50%以下が望ましい。
初期乾燥によるひび割れ性試験は、JIS A 6909に準じて行った。JIS A 5430に規定する厚さ4mmのフレキシブル板を300×150mmに切断したものを基盤とし、第一のポリマーモルタル組成物と第二のモルタル組成物をそれぞれ施工後、直ちに風速3m/秒に調整した風洞内に入れ、試験体を気流に平行になるように置き、6時間後に試験体を取り出し、表面のひび割れ発生の有無を調べる。この試験は、第二のモルタル層の中性化抑止性能及び耐久性の保持に重要である。
下掲表1に示す各種成分から成る下塗材を調製した。数字は質量割合である。なお、表1において、使用セメントはポルトランドセメント、骨材は、6号硅砂である。合成樹脂は、アクリル系樹脂では、Tgが0℃のものをA 0,−40℃のものをA‐40,−50℃のものをA-50,スチレン・アクリル系樹脂は、−20℃のものをSA-20で表示し、また、エチレン・酢酸ビニルは、Tgが0℃のものをE 0,−10℃をE-10,−20℃をE‐20,−25℃をE-25、及び10℃のものをE10 で表示した。そのあとに付記されたeはエマルションで加えたことを示しているが、数値はエマルション中の含有樹脂固形分である。なお、各組成物には、粘度調整剤としてメチルセルロース約0.2質量%が添加された。
また、硬化時間、接着強さ、伸び性能、塗り付け性については、以下のように評価した。
○…20℃で12時間後に硬化した。
×…20℃で12時間以内に硬化した。
[接着強さ]
○…0.6N/mm2 以上
×…0.6N/mm2 未満
[伸び性能]
○…第一層材単体におけるゼロスパンテンション伸度で0.8mm以上
×…第一層材単体におけるゼロスパンテンション伸度で0.8mm未満
[塗り付け性]
○…1〜2回のローラで上手に塗り付けが可能である
×…1〜2回のローラでは、塗り付けが不充分である
下掲表2に示す各種成分から成る上塗材を調製した。数字は質量割合である。
表中、使用セメントはポルトランドセメント、骨材は、4号,5号混合硅砂である。合成樹脂は、表1で示した表示と同様とした。
なお、この組成物の圧縮強さ、収縮率、厚塗り性については、以下のように測定し、その評価判断基準を付記した。
JIS A 6203に準拠して測定した。なお、この値が、20N/mm2 以上が良好である。
[収縮率]
JIS A 1141に準拠して測定した。
[厚塗り性]
優… 一度に20mmまで可能
可… 一度に15〜20mm未満まで可能
不可…一度に10mm未満まで可能
上記下塗材と上塗材の各種組合せによる積層補修層の各種性能を前記試験方法により測定した。それらの結果及び評価を下掲表3に纏めて示す。なお、表中の下塗材及び上塗材の欄の上下材番号は、前記表1〜2に記載の各塗材である。また、測定される試験項目における耐ひび割れ性を耐ひび割,中性化深さ(mm)を中性化深,標準時接着強さ(N/mm2)を標準接着強,標準時界面破断率(%)を標準界面断,温冷繰返し後の接着強さ(N/mm2)を温冷接着強,温冷繰返し後の界面破断率(%)を温冷界面断,圧縮強さ(N/mm2)を圧縮強及びゼロスパンテンション伸度(mm)を伸度と略記した。なお、各具体例の物性の測定は、下塗材を3mmの厚さに塗布し、24時間養生後、その上に、上塗材を20mmの厚さに積層した補修層23mmを形成させた積層体について測定した。なお、各塗材の層厚(mm)を括弧内に記載した。
Claims (1)
- セメント、該セメント100質量部当たり、40〜300質量部の骨材及び20〜70質量部の0〜−45℃の範囲内のガラス転移点を有する合成樹脂を含有し、JASS15M-103に規定されるフロー値が10〜30cmの範囲内に調整された第一のポリマーモルタル組成物を鉄筋コンクリート構造体のコンクリート表面に適用して、厚さ2〜5mmの第一層を形成させ、固化した該第一層の上に、セメント、該セメント100質量部当たり、100〜400 質量部の骨材及び2〜30質量部の10〜−15℃の範囲内のガラス転移点を有する合成樹脂を含有して成る第二のモルタル組成物を、厚さ5〜50mmの第二層として積層形成させることを特徴とする建築基準法施行令第79条に規定されるかぶり厚に対してかぶり厚不足の鉄筋コンクリート構造体の補修方法。
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