JP4699640B2 - 真空紫外レーザ装置の波長測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空紫外レーザ装置から発振したレーザ光の波長特性を測定する波長測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、真空紫外領域のレーザ光の波長特性を測定する、波長測定装置が知られている。図6に、特開2000−205966号公報に係る波長測定装置を備えた、F2レーザ装置の構成図を示す。
図6において、F2レーザ装置1はレーザガスを封入したレーザチャンバ2の内部で放電を起こし、約157nmの波長を有するフッ素分子レーザ光11を発生させる。フッ素分子レーザ光11は、レーザチャンバ2の外部後方(図中左方)に設けられた狭帯域化ユニット10に入射する。
狭帯域化ユニット10は、プリズム32,32によってそのビーム幅を拡げられ、グレーティング33によって所定の中心波長のフッ素分子レーザ光11のみが折り返される。
【0003】
狭帯域化されたフッ素分子レーザ光11は、レーザチャンバ2を通過し、一部がフロントミラー8を部分透過してF2レーザ装置1の外部に出射する。出射したフッ素分子レーザ光11は、ビームスプリッタ12によって一部を図6中下方に反射され、サンプル光11Aとして、波長測定装置3に入射する。波長測定装置3は、波長測定ボックス31に囲繞されている。
波長測定装置3に入射したサンプル光11Aは、拡散板24で拡散されて強度分布を均一化され、その波長特性に対応した干渉縞29を生成するモニタエタロン25に入射する。モニタエタロン25で生成された干渉縞29は、結像レンズ27によって、結像レンズ27の下流側(図6中下方)に配置された蛍光板15の一側の面に結像される。
尚、以下の説明において、上流側、下流側という用語は、フッ素分子レーザ光11及びサンプル光11Aに対し、レーザチャンバ2に近い側を上流側として用いられる。
【0004】
蛍光板15の表面には蛍光体16がコーティングされ、入射した干渉縞29の強度分布に応じた強度分布で、かつ干渉縞29の波長よりも長い波長の蛍光パターン14を、蛍光板15の他側の面(図6中下側)に発生させる。発生した蛍光パターン14は、第2結像レンズ30によって、ラインセンサ等を備えたパターン検出器17上に結像される。
フッ素分子レーザ光11及びサンプル光11Aの光路と、波長測定装置3と、狭帯域化ユニット10とは、カバー22で覆われている。カバー22内部の空間は、図示しない真空ポンプで真空引きされるか、又は図示しないパージ手段によって酸素を含まないガスでパージされている。これにより、フッ素分子レーザ光11及びサンプル光11Aが酸素に吸収されて減衰するのを防いでいる。
またこのとき、真空紫外領域の光を透過せず、かつ蛍光パターン14の波長に近い波長の光を透過するような紫外線フィルタ20を、パターン検出器17の上流側に配置している。これは、蛍光板15の表面等で乱反射したサンプル光11Aがパターン検出器17に到達しないようにするためである。
【0005】
パターン検出器17は、結像された蛍光パターン14の強度分布、演算装置28に出力する。これに基づいて演算装置28は、サンプル光11Aの中心波長及びスペクトル線幅からなる波長特性を算出し、波長コントローラ4に出力する。
波長コントローラ4は検出した波長特性に基づき、グレーティング33が搭載されている回転アクチュエータ34に指令信号を出力して回転させ、フッ素分子レーザ光11の波長特性を制御する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術には、次に述べるような問題点がある。
即ち、従来技術では、パターン検出器17の上流側に紫外線フィルタ20を配置している。しかしながらこれだけでは、モニタエタロン25や結像レンズ27の表面で反射したサンプル光11Aが、波長測定ボックス31の内壁で乱反射してパターン検出器17に入射するのを、完全に防止することは困難である。さらに、このような紫外線フィルタ20は、紫外線をわずかに透過することがあるため、サンプル光11Aの一部がパターン検出器17に入射してしまう。
その結果、パターン検出器17は、サンプル光11Aと蛍光パターン14とが混在した光の強度を検出し、パターン検出器17の出力にノイズが混入することになる。さらには、パターン検出器17が紫外線によって損傷してしまうこともある。
【0007】
またF2レーザ装置1においては、フッ素分子レーザ光11とともに、約700nm程度の波長を有する赤色光が同一光軸上に発生していることが知られている。この赤色光が、サンプル光11Aに混じって、モニタエタロン25に入射することがある。その結果、モニタエタロン25が生成した干渉縞29が、サンプル光11Aによるものと赤色光によるものとの合成となるため、サンプル光11Aの波長特性を独立して検出することが困難となり、波長特性の測定が不正確となる。
【0008】
また、フッ素分子レーザ光11の波長特性の測定が不正確となると、この測定値に基づいて波長コントローラ4により制御しているフッ素分子レーザ光11の波長特性が変動する。これにより、被加工物に照射されるフッ素分子レーザ光11の波長特性が変動し、図示しない加工機内部におけるフッ素分子レーザ光11の焦点位置が変動して精密加工が不良となるという問題がある。
また、加工時には、このような波長特性を常に測定しながら加工を行なっており、波長特性が所定の範囲からはずれると、加工機に加工を停止するように信号を出力している。従って、波長特性の測定が不正確となることにより、波長特性が良好であるにも拘らず加工を停止したり、波長特性が不良であるにも拘らず加工を継続してしまったりするという問題がある。
【0009】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、正確にレーザ光の波長特性を測定することが可能な、真空紫外レーザ装置の波長測定装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、本発明によれば、
真空紫外領域のレーザ光の波長特性に対応した光パターンを生成する分光手段と、
光パターンの強度分布に対応する強度分布の蛍光パターンを発生する蛍光板と、
蛍光板から発生した蛍光パターンの強度分布を測定するパターン検出器と、
測定された蛍光パターンの強度分布に基づいてレーザ光の波長特性を演算する演算装置とを備えた真空紫外レーザ装置の波長測定装置において、
前記パターン検出器の上流側に、真空紫外領域の光を吸収する気体の層を配している。
かかる構成によれば、例えば酸素等の気体が紫外線レーザ光を吸収するので、紫外線レーザ光がパターン検出器に入射することがない。従って、パターン検出器が損傷したり、計測が不正確になることがない。
【0011】
また本発明によれば、
真空紫外領域のレーザ光の波長特性に対応した光パターンを生成する分光手段と、
光パターンの強度分布に対応する強度分布の蛍光パターンを発生する蛍光板と、
蛍光板から発生した蛍光パターンの強度分布を測定するパターン検出器と、
測定された蛍光パターンの強度分布に基づいてレーザ光の波長特性を演算する演算装置とを備えた真空紫外レーザ装置の波長測定装置において、
分光手段の上流側に、レーザ光に混入している可視光を除去する光学素子を配している。
かかる構成によれば、例えばレーザ光に混入している赤色光が除去されて分光手段に入射しないので、分光手段によって発生する蛍光パターンに、赤色光によって発生した成分が混じらない。従って、レーザ光の波長特性を正確に測定可能である。
【0012】
また、本発明によれば、
レーザ光に近い波長の光を発生する紫外線ランプを備えている。
これにより、蛍光板の補正を行なうことができるので、波長特性の測定が、より正確になる。
【0013】
また本発明によれば、真空紫外レーザ装置から発振するレーザ光の波長特性を正確に測定することができるので、この測定値に基づいて精密な波長特性の制御が可能となる。これにより、レーザリソグラフィ等の精密な加工用の光源として真空紫外レーザ装置を使用する場合にも、被加工物に所定の許容範囲の波長特性のレーザ光を照射できるので、良好な加工が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照しながら、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
まず、第1実施形態を説明する。図1は、本実施形態に係る波長測定装置を備えたF2レーザ装置の構成図を示している。
図1において、F2レーザ装置1は、レーザガスを封入したレーザチャンバ2と、フッ素分子レーザ光11の波長を狭帯域化する狭帯域化ユニット10と、
フッ素分子レーザ光11の波長特性を測定する波長測定装置3と、フッ素分子レーザ光11の波長特性を制御する波長コントローラ4とを備えている。
【0015】
レーザチャンバ2内には、レーザガスとして、例えばフッ素(F2)とヘリウム(He)とが所定の圧力比で封入されている。レーザチャンバ2内の所定位置には1組の放電電極(図示せず)が設置されており、この放電電極間に高電圧をパルス状に印加することにより、約157nmの波長を有するフッ素分子レーザ光11が、パルス状に発生する。尚、レーザガスとしては、フッ素及びネオン(Ne)、又はフッ素、ネオン、及びヘリウム等でもよい。
【0016】
発生したフッ素分子レーザ光11は、レーザチャンバ2の後端部(図1中左端部)に設けられたリアウィンドウ9を透過して、レーザチャンバ2の外部後方(図中左方)に設けられた狭帯域化ユニット10に入射する。
狭帯域化ユニット10は、例えば2個のプリズム32,32と、フッ素分子レーザ光11の発振波長を選択するグレーティング33とを備えている。プリズム32,32によってビーム幅を拡げられたフッ素分子レーザ光11は、波長選択素子であるグレーティング33に入射する。グレーティング33は、回折によって所定の中心波長のフッ素分子レーザ光11のみを折り返す。これを、波長の狭帯域化と言う。
このときグレーティング33は、波長コントローラ4からの出力信号に基づいて回転自在の、回転アクチュエータ34上に搭載されている。波長コントローラ4は、回転アクチュエータ34を回転させてフッ素分子レーザ光11のグレーティング33に対する入射角を変更し、フッ素分子レーザ光11の波長特性を制御することができる。
【0017】
狭帯域化されたフッ素分子レーザ光11は、狭帯域化ユニット10から出射してレーザチャンバ2を通過し、レーザチャンバ2の前端部に設けられたフロントウィンドウ7を透過する。フロントウィンドウ7を透過したフッ素分子レーザ光11は、一部がレーザチャンバ2の外部前方に設けられたフロントミラー8で部分反射されて、レーザチャンバ2内に戻る。フロントミラー8を部分透過した残りのフッ素分子レーザ光11が、F2レーザ装置1の外部に出射する。
【0018】
出射したフッ素分子レーザ光11の光軸上には、フッ素分子レーザ光11の一部をサンプリングするためのビームスプリッタ12が設けられている。フッ素分子レーザ光11は、このビームスプリッタ12によって一部を図中下方に反射され、サンプル光11Aとなって波長測定装置3に入射する。このとき、ビームスプリッタ12で反射されてもその波長特性は変化しないので、サンプル光11Aの波長特性を測定することにより、フッ素分子レーザ光11の波長特性を知ることができる。
波長測定装置3は、後述する所定の演算処理によってサンプル光11Aの波長特性を測定し、この波長特性に応じた電気信号を波長コントローラ4に出力する。上述したように、波長コントローラ4はこの波長特性の検出値に基づき、狭帯域化ユニット10に指令信号を出力してグレーティング33が搭載されている回転アクチュエータ34を回転させ、フッ素分子レーザ光11の波長特性を制御する。
【0019】
以下、波長測定装置3について詳細に説明する。
図1に示すように、波長測定装置3は、上下に2分割された波長測定ボックス31の内部に収納されている。
上部波長測定ボックス31Aの入口には、入射したサンプル光11Aを拡散する拡散板24が設置されている。拡散板24の下流側には、拡散されたサンプル光11Aの波長特性に対応した干渉縞29を生成するモニタエタロン25が配置されている。モニタエタロン25によって生成された干渉縞29は、結像レンズ27によって蛍光板15上に結像する。蛍光板15は、干渉縞29の強度分布に対応する強度分布の蛍光パターン14を発生する。
【0020】
上部波長測定ボックス31Aと下部波長測定ボックス31Bとの間は、蛍光パターン14を透過するウィンドウ18によって、互いに内部の気体が混合しないように仕切られている。下部波長測定ボックス31Bの内部には、蛍光パターン14をパターン検出器17上に結像する第2結像レンズ30と、結像された蛍光パターン14の強度分布を測定するパターン検出器17とが収納されている。
また、波長測定装置3は、パターン検出器17で検出された蛍光パターン14の強度分布に基づいて、フッ素分子レーザ光11の波長特性を演算する演算装置28を備えている。
【0021】
波長測定装置3に入射したサンプル光11Aは、拡散板24で拡散されて強度分布を均一化された後、その波長特性に対応した干渉縞29を生成するモニタエタロン25に入射する。図2に、モニタエタロン25によって生成された干渉縞29の、1次元の強度分布の一例を示す。図2において、縦軸が干渉縞29の強度であり、横軸が図1における左右方向の位置を示している。図2において、干渉縞29の縞間隔29Aがサンプル光11Aの中心波長を示し、縞幅29Bがサンプル光11Aのスペクトル線幅を示している。
【0022】
図1において、モニタエタロン25で生成された干渉縞29は、結像レンズ27によって、蛍光体16をその表面にコーティングした蛍光板15に結像される。或いは蛍光板15は、蛍光体16をその内部に含有していてもよい。
このような蛍光板15は、一側(図1中上側)に入射した干渉縞29の強度分布に応じた強度分布で、かつ干渉縞29の波長よりも長い波長(一般的に可視光)の蛍光パターン14を、他側の面に発生させる。発生した蛍光パターン14は、第2結像レンズ30によって、ラインセンサ等を備えたパターン検出器17上に結像される。
【0023】
パターン検出器17は、結像された蛍光パターン14の強度分布を測定して、干渉縞29の縞間隔29A及び縞幅29Bを検出し、これに応じた電気信号を演算装置28に送信する。演算装置28は、受信した電気信号に基づいて演算を行ない、サンプル光11Aの中心波長及びスペクトル線幅からなる波長特性を算出し、これを波長コントローラ4に送信する。
上述したように、波長コントローラ4は、これらの波長特性のデータに基づき、狭帯域化ユニット10に指令信号を出力してフッ素分子レーザ光11の波長特性が所定の値になるように制御している。
【0024】
尚、蛍光板15の材質としては、真空紫外領域の光をほとんど透過せず、かつ蛍光14の波長に近い波長の光の大部分を透過するようなものが好ましく、例えば光学ガラスのBK7等が好適である。これにより、サンプル光11Aが蛍光板15を透過することが少なくなるので、パターン検出器17の損傷が起こりにくくなる。
【0025】
また、フッ素分子レーザ光11はパルス発振するため、蛍光14も、パルス状に発生したサンプル光11Aが蛍光板15に達するたびに生成される。従って、パルス発振したサンプル光11Aによる蛍光14が、次のパルス発振したサンプル光11Aが蛍光板15に達した際に残っていると、両者が混合され、パルスごとの波長特性の測定が困難となる。
そのため、蛍光の残光時間が、パルス発振と次のパルス発振との間の間隔よりも短く、パルス発振によって生成された蛍光14が、次のパルス発振までに消滅することが好ましい。即ち、残光時間が、1/(パルス発振繰り返し周波数)以下となるものを選定するようにする。例えば、フッ素分子レーザ光11を、繰り返し周波数1kHzで発振させる場合には、蛍光の残光時間が、1msec未満であることが必要となる。
このような蛍光体としては、例えば化成オプトロニクス社の、品名P−47のようなものがある。P−47は、蛍光の強度が1/10となる1/10残光時間が、1μsec以下であり、1〜数kHzの周波数で発振されるフッ素分子レーザ光11Aに対し、充分短い残光時間を有している。
また、住田光学ガラス社のルミラスBは、1/10残光時間が2μsec以下であり、1〜数kHzの周波数で発振されるフッ素分子レーザ光11Aに対し、やはり充分短い残光時間を有している。
【0026】
さらに、蛍光板15が発生させる蛍光パターン14の強度は、蛍光板15に入射する干渉縞29の強度に正確に比例しているのが好適である。干渉縞29の強度と蛍光パターン14の強度が比例していれば、蛍光パターン14の強度分布を測定することにより、サンプル光11Aの波長特性を容易に検出することができるからである。
そして、蛍光板15の発生させる蛍光パターン14の強度が干渉縞29の強度に比例しない場合には、予め入射する干渉縞29の強度と蛍光パターン14の強度との関係を調べておき、演算装置28でその関係を補正して波長特性を演算するようにすればよい。
【0027】
このとき、サンプル光11Aの中には、従来技術の項で説明したように、赤色光が混在している。この赤色光がモニタエタロン25に入射するのを防止するために、波長測定装置3は、拡散板24とモニタエタロン25との間に、赤色光を透過せず、かつ紫外線光であるサンプル光11Aを透過する、赤色フィルタ19を備えている。
サンプル光11Aが赤色フィルタ19に入射すると、赤色光は赤色フィルタ19で反射するか吸収され、サンプル光11Aは赤色フィルタ19を透過する。これにより、サンプル光11Aから赤色光が除かれ、紫外線成分のみがモニタエタロン25に入射するようになる。
【0028】
赤色フィルタ19としては、例えばフッ素分子レーザ光11を透過するフッ化カルシウム(CaF2)の基板の表面に、赤色光を高反射率で反射するように誘電体多層膜を全反射コーティングしたものが好適である。また、赤色光の波長に近い光を吸収する気体や液体を、密封容器に封入したものでもよい。
このとき、赤色フィルタ19で反射した赤色光がビームスプリッタ12に戻らないように、赤色フィルタ19は、サンプル光11Aの光軸に対して傾けて設置する。さらには、反射した赤色光が、乱反射して蛍光板15に入射することがないように、赤色フィルタ19は上部波長測定ボックス31Aとの間の隙間が、なるべく小さくなるように設置するのがよい。
これにより、赤色光がモニタエタロン25に入射することがなくなり、干渉縞29がサンプル光11Aの紫外線成分みによって生じるため、フッ素分子レーザ光11の波長特性を正確に測定することが可能である。
【0029】
また、真空紫外領域の光は空気中の酸素に非常に良く吸収されるため、フッ素分子レーザ光11は空気中を通ると、そのパワーが大きく減衰する。この減衰を防ぐために、図1に示すようにフッ素分子レーザ光11及びサンプル光11Aの光路は、カバー22で覆われている。そして、このカバー22で覆われた内部の空間を図示しない真空ポンプで真空引きするか、又は図示しないパージ手段によって、窒素などの酸素を含まない清浄ガスでパージする。
尚、以下の説明におけるパージとは、容器の内部に所定のガスを充満させる行為を言う。即ち、容器を密閉して内部にパージガスを充満させる場合や、或いは所定のガスを容器の内部に供給し続け、図示しない容器の隙間や図示しない排気ポートから漏れさせる場合をも含む。
【0030】
また、上部波長測定ボックス31Aは密閉されており、その内部には、パージガスボンベ6により、窒素などの酸素を含まない清浄ガスでパージされている。これにより、上部波長測定ボックス31Aに入射したサンプル光11Aが、減衰することなく、モニタエタロン25に入射する。従って、干渉縞29と蛍光板15上の蛍光パターン14が、より鮮明に生成される。
或いは、上部波長測定ボックス31Aは、図示しない真空ポンプによって真空に保たれていてもよい。
【0031】
また、下部波長測定ボックス31Bは密閉され、その内部には空気ボンベ13より、清浄な乾燥空気がパージされている。これにより、蛍光板15を透過したり、乱反射によって下部波長測定ボックス31Bに入射したサンプル光11Aが、空気中の酸素によって吸収され、パターン検出器17に到達することが少なくなる。これにより、パターン検出器17の損傷が起こりにくくなるとともに、パターン検出器17の出力にノイズが混入することも少なく、測定が正確になる。
或いは、乾燥空気の代わりに、酸素の混じった清浄ガスであってもよい。
また、この実施例では酸素を用いたが、これに限られるものではなく、真空紫外領域の光を吸収させる気体であれば、酸素以外の気体を用いてもよい。
【0032】
尚、干渉縞29を蛍光板15に長時間照射し続けると、干渉縞29のフォトンのエネルギーによって干渉縞29が当たる部分の蛍光体16が劣化し、入射した干渉縞29の強度分布に応じた強度分布の蛍光パターン14が発せられなくなることがある。
このような蛍光体16の劣化を防ぐためには、蛍光板15を、サンプル光11Aの光軸に対して垂直方向に移動自在の移動アクチュエータ21上に載置するのがよい。
パルス発振したフッ素分子レーザ光11のパルス数は、演算装置28によってカウントされる。そして、干渉縞29が所定パルス数だけ蛍光板15に照射される毎に、演算装置28からの信号に基づいて移動アクチュエータ21によって蛍光板15を所定距離だけ移動させ、サンプル光11Aの照射位置を変更する。これにより、蛍光体16の劣化が少なくなり、蛍光板15の寿命が長くなる。
【0033】
次に、第2実施形態について説明する。
図3に、第2実施形態に係る波長測定装置3の構成図を示す。図3において、結像レンズ27によって結像された干渉縞29は、蛍光体16を一側の表面にコーティングした蛍光板15に対して、所定の入射角で斜めに入射する。この蛍光板15は、入射した干渉縞29の強度分布に応じた強度分布の蛍光パターン14を、前記一側の表面に発生させる。
発生した蛍光パターン14は、第2結像レンズ30により、CCD等を備えたパターン検出器17上に結像される。そして、この像に基づいて蛍光パターン14の強度分布をパターン検出器17で検出し、演算装置28によってサンプル光11Aの波長特性を算出している。
【0034】
拡散板24の手前には、赤色フィルタ19が配置され、赤色光がモニタエタロン25に入射して、赤色光による干渉縞を生成するのを防止している。尚、赤色フィルタ19は、モニタエタロン25よりも上流であれば、拡散板24より下流にあってもよい。
また、パターン検出器17は、波長測定ボックス31の外部の空気中に設置されており、蛍光パターン14は、ウィンドウ18を透過してパターン検出器17に結像される。これにより、ウィンドウ18を透過したサンプル光11Aは、パターン検出器17の周囲の空気に吸収され、パターン検出器17に届くことがない。従って、パターン検出器17の損傷が起こりにくくなるとともに、パターン検出器17の出力にノイズが混入することも少なく、測定が正確になる。さらに、ウィンドウ18の代わりに、紫外線を透過しない紫外線フィルタを配置すれば、なおよい。
また、パターン検出器17を空気中に置いているので、パターン検出器17の劣化などでメンテナンスが必要な場合に、容易に修理・交換が可能である。
【0035】
次に、第3実施形態について説明する。
図4に、第3実施形態に係る波長測定装置3の構成例を示す。
図4において、波長測定装置3は、分離された上部波長測定ボックス31Cと、下部波長測定ボックス31Dとを備えており、パターン検出器17が、下部波長測定ボックス31Dの内部に収納されている。上部波長測定ボックス31C及び下部波長測定ボックス31Dには、蛍光パターン14が透過するウィンドウ18A,18Bが付設されている。
蛍光パターン14は、ウィンドウ18Aを透過して上部波長測定ボックス31Cの外部に出射し、ウィンドウ18Bを透過して下部波長測定ボックス31Dの内部に入る。上部B波長測定ボックス31Cと下部波長測定ボックス31Dとの間には、空気が介在しているため、サンプル光11Aはこの空気によって吸収され、下部波長測定ボックス31Dの内部には到達しない。
【0036】
また、上部及び下部波長測定ボックス31C,31Dには、いずれも図示しない真空ポンプとパージガスボンベ6とが接続されており、内部は清浄な不活性ガスで満たされている。これにより、パターン検出器17は常に清浄な状態で用いられるので、パターン検出器17の表面に湿気や塵が付着して測定に誤差が生じるようなことがない。
さらに、図示しない温度コントローラを取り付けて、波長測定ボックス31C,31D内部の温度を制御するようにすれば、より正確な測定が可能となる。
【0037】
また、波長測定装置3は、既知の光量の紫外線光を発することの可能な、紫外線ランプ42を備えている。
紫外線ランプ42から図4中左向きに出射した紫外線ランプ光は、図示しない手段により、略一様な強度分布を有している。結像レンズ27と蛍光板15との間に介挿されたビームスプリッタ41に入射する。紫外線ランプ光は、ビームスプリッタ41で図4中下向きに反射され、蛍光板15に入射して、蛍光を発生させる。
【0038】
例えば、蛍光板15を最初に設置したときに、この紫外線ランプ光による蛍光の強度を、パターン検出器17で計測し、計測値を記憶しておく。これが、蛍光板15の初期状態を表す。そして、定期的に紫外線ランプ光による蛍光の強度をパターン検出器17で計測することにより、蛍光板15の特性の変化を検出して、蛍光パターン14を補正することが可能である。さらには、蛍光板15の劣化を検知し、交換時期を知ることもできる。或いは、蛍光板15の劣化に対し、第1実施形態で説明したように、移動アクチュエータ21で蛍光板15を移動してもよい。
このように、補正用の紫外線ランプ42を設けているので、蛍光板15の劣化や品質のばらつきによる不具合を検知可能であり、それに応じた対策を取ることが可能である。
【0039】
紫外線ランプ42は、F2レーザ装置1が運転中には消灯しておき、F2レーザ装置1が停止したときに点灯して、上記計測を行なうようにしてもよい。或いは、破線で示したシャッタ43A,43Bを設け、片方の光のみを蛍光板15に入射させて、計測を行なうようにしてもよい。
尚、このような紫外線ランプ42については、その波長が、波長特性を測定するレーザ光の波長に近いものを選択するのがよい。例えば、F2レーザ装置1から出射したフッ素分子レーザ光11の場合には、その発振波長である157nm近辺の波長の光を発する、臭素、白金、或いは重水素(D2)等のランプが好適である。また、ArFエキシマレーザ装置(波長:約193nm)の場合には、白金やヒ素、或いは水銀ランプが好適である。
【0040】
次に、第4実施形態を説明する。
図5に、第4実施形態に係る波長測定装置3の構成図を示す。図5において、波長測定装置3は、ツェルニー・ターナー型の分光器を形成しており、スリット35と、2個の凹面鏡36,37と、回折格子38と、ミラー40とを備えている。
波長測定装置3に入射したサンプル光11Aは、スリット35を照明する。スリット35を透過したサンプル光11Aは、第1の凹面鏡36によって略平行光に整形され、回折格子38に入射する。回折格子38は、サンプル光11Aをその波長特性に応じた角度で回折し、回折光39を出射する。回折光39は、第2の凹面鏡37及びミラー40を介して、蛍光板15上に、波長特性に応じた位置及び強度分布で集光される。
蛍光板15は、その他面側に、回折光39の強度分布に応じた蛍光パターン14を発生させる。パターン検出器17は、第2実施形態(図3)と同様に、波長測定ボックス31の外部の空気中に設置されている。蛍光パターン14は、結像レンズ27により、ウィンドウ18を透過してパターン検出器17に結像される。
蛍光パターン14の強度分布は、波長特性を示しており、演算装置28は、この強度分布に基づいてサンプル光11Aの波長特性を算出する。
【0041】
このとき、スリット35の上流側には、前記各実施形態と同様に赤色フィルタ19が配設され、赤色光が波長測定装置3に入射するのを防止して、波長特性の測定精度を向上させている。
また、パターン検出器17が、第2実施形態と同様に空気中に設置されているので、紫外線光が入射しないために波長特性の測定が正確で、かつパターン検出器17が損傷しにくく、メンテナンスが容易である。
また、モニタエタロン25によって波長特性を測定するのに比べ、回折格子38を用いて測定することによって、より精度の高い計測が可能である。
【0042】
尚、上記各実施形態では、ビームスプリッタ12によってフッ素分子レーザ光11の一部をサンプル光11Aとして取り出し、このサンプル光11Aの波長特性を常に測定するようにしている。しかしながら、本発明はこのような形態に限られるものではない。
例えば図1において、通常の発振時にはビームスプリッタ12を配置せず、フッ素分子レーザ光11の波長を測定する時にのみ、ビームスプリッタ12又は全反射ミラーを配置する。そして、このビームスプリッタ12又は全反射ミラーで反射されたフッ素分子レーザ光11を波長測定装置3に入射させ、発生する蛍光パターン14に基づいてフッ素分子レーザ光11の波長特性を検出するようにしてもよい。またこのとき、フッ素分子レーザ光11を、フィルタ等で減光した光を入射させてもよい。
【0043】
或いは、ビームスプリッタ12や全反射ミラーを設けずに、波長測定装置3をフッ素分子レーザ光11の光軸上に配置してもよい。そして、フッ素分子レーザ光11、又はこのフッ素分子レーザ光11をフィルタ等で減光した光を波長測定装置3に入射し、フッ素分子レーザ光11の波長特性を直接測定するようにしてもよい。
さらには、所定の時間間隔をおいて定期的に(例えば1日に1度)、フッ素分子レーザ光11の波長特性を測定するような場合にも応用可能である。
【0044】
また、上記各実施形態で説明したフッ素分子レーザ光11は、波長選択素子としてグレーティング33を備え、これをフッ素分子レーザ光11に対して回転させることにより、フッ素分子レーザ光11の波長特性を制御している。
しかしながら、本発明はこのような形態に限られるものではなく、例えばプリズム32を回転させてもよく、内部にフッ素分子レーザ光11を反射するミラーを備えて、これを回転させてもよい。
さらには、狭帯域化ユニット10の内部にエタロンを備えて、これによってフッ素分子レーザ光11を狭帯域化してもよい。この場合は、フッ素分子レーザ光11に対するエタロンの角度を変更することにより、フッ素分子レーザ光11の波長特性を制御すればよい。
【0045】
以上説明したように、本発明によれば、フッ素分子レーザ光11又はサンプル光11Aの波長特性に応じた光パターン(上記各実施形態によれば、干渉縞29及び回折光39)を、分光手段(上記各実施形態によれば、モニタエタロン25及び回折格子38)によって生成する。そして、この光パターン29,39を蛍光板15に照射し、この蛍光板15から発せられる蛍光パターン14の強度分布をパターン検出器17で測定して、フッ素分子レーザ光11の波長特性を検出している。
【0046】
即ち、フッ素分子レーザ光11をパターン検出器17に直接入射させることなく、フッ素分子レーザ光11の波長特性を測定することが可能である。蛍光パターン14が発する蛍光は真空紫外領域のフッ素分子レーザ光11よりも波長が長いので、フォトンのエネルギーが小さく、フッ素分子レーザ光11を直接入射させた場合のようにパターン検出器17が損傷することがない。これにより、波長測定装置3の故障が少なくなり、F2レーザ装置1の稼働率が向上する。
また、フッ素分子レーザ光11の波長特性を長時間にわたって正確に測定することが可能であり、この測定値に基づいて長期間の精密な波長特性の制御が可能となる。これにより、レーザリソグラフィ等の精密な加工用の光源としてF2レーザ装置1を使用する場合にも、被加工物に正確に所定の波長特性のフッ素分子レーザ光11を照射できるので、良好な加工が可能となる。
【0047】
そして、このような波長測定装置3において、パターン検出器17の上流側に、紫外線光であるサンプル光11Aを吸収する、酸素を含む気体の層を設けている。これにより、サンプル光11Aがこの気体の層に吸収され、パターン検出器17に届くことがない。従って、紫外線光による測定誤差が減少し、かつパターン検出器17が損傷しにくく、メンテナンスが容易となる。
また、前記分光手段25,38よりも上流側に、赤色光を透過しない赤色フィルタ19を配置している。これにより、サンプル光11Aに混在している赤色光が、分光手段25,38に達することがなく、波長測定の誤差が減少する。
さらには、第4実施形態に説明したように、補正用の紫外線ランプ42を設けているので、蛍光板15の劣化や品質のばらつきによる不具合を検知可能であり、それに応じた対策を取ることが可能である。
【0048】
尚、真空紫外レーザとしてF2レーザ装置を例にとって説明したが、これに限られるものではなく、真空紫外領域の波長(約20nm〜200nm)の光を発振するレーザであればよい。真空紫外レーザには、例えばArFレーザ、ArClレーザ、Xe2レーザ、Kr2レーザ、Ar2レーザ、H2レーザ、H2ラマンレーザ、Xeオージェレーザ等が含まれる。これらの真空紫外レーザの波長特性を測定する場合にも、本発明が適用可能である。
さらに、波長特性としては、中心波長及びスペクトル線幅のみに関して説明したが、スペクトル純度等、他の特性を含む場合についても同様である。スペクトル純度とは、フッ素分子レーザ光11のエネルギーの、例えば95%が収まる斜線領域の波長幅を示している。この値が小さいほど、フッ素分子レーザ光11の波長中に、中心波長λcから離れた成分が混じらなくなるため、露光に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る波長測定装置を備えたF2レーザ装置の構成図。
【図2】干渉縞の強度分布の一例の説明図。
【図3】第2実施形態に係る波長測定装置の構成図。
【図4】第3実施形態に係る波長測定装置の構成図。
【図5】第4実施形態に係る波長測定装置の構成図
【図6】従来技術に係る波長測定装置を備えたF2レーザ装置の構成図。
【符号の説明】
1:F2レーザ装置、2:レーザチャンバ、3:波長測定装置、4:波長コントローラ、6:パージガスボンベ、7:フロントウィンドウ、8:フロントミラー、9:リアウィンドウ、10:狭帯域化ユニット、11:レーザ光、11A:サンプル光、12:ビームスプリッタ、13:空気ボンベ、14:蛍光パターン、15:蛍光板、16:蛍光体、17:パターン検出器、18:ウィンドウ、19:赤色光フィルタ、20:紫外線フィルタ、21:移動アクチュエータ、22:カバー、24:拡散板、25:モニタエタロン、27:結像レンズ、28:演算装置、29:干渉縞、30:第2結像レンズ、31:波長測定ボックス、32:プリズム、33:グレーティング、34:回転アクチュエータ、35:スリット、36:凹面鏡、37:凹面鏡、38:回折格子、39:回折光、40:ミラー、41:ビームスプリッタ、42:紫外線ランプ、43:シャッタ。
Claims (7)
- 真空紫外領域のレーザ光の光路上の上流側に設けられ、内部に真空紫外領域のレーザ光の波長特性に対応した光パターンを生成する分光手段と、光パターンの強度分布に対応する強度分布の蛍光パターンを発生する蛍光板とを備え、真空紫外領域のレーザ光を入射し、蛍光パターンを出射する上部波長測定ボックスと、
上部波長測定ボックスから出射される蛍光パターンを受け入れる位置に、上部波長測定ボックスとは内部の気体が混合しないよう設けられ、蛍光板から発生し、上部波長測定ボックスから出射された蛍光パターンの強度分布を測定するパターン検出器を備え、蛍光パターンを入射する下部波長測定ボックスと、
上部波長測定ボックスに対し、真空紫外領域の光を吸収しない清浄ガスを充填する第1のパージ手段と、
下部波長測定ボックスに対し、真空紫外領域の光を吸収する気体を充填する第2のパージ手段と、
測定された蛍光パターンの強度分布に基づいてレーザ光の波長特性を演算する演算装置とを備えた真空紫外レーザの波長測定装置であって、
清浄ガス下で蛍光パターンが生成された後、蛍光パターンが、真空紫外領域の光を吸収する気体中を通ってパターン検出器に到達する上記の真空紫外レーザの波長測定装置。 - 第2のパージ手段によって充填される気体が、酸素を含む空気の層である請求項1記載の真空紫外レーザの波長測定装置。
- 真空紫外領域のレーザ光の波長特性に対応した光パターンを生成する分光手段と、光パターンの強度分布に対応する強度分布の蛍光パターンを発生する蛍光板とを備え、真空紫外領域のレーザ光の光路上の上流側に設けられて、レーザ光を入射し、外部の空気中に蛍光パターンを出射する上部波長測定ボックスと、
上部波長測定ボックスの外部の空気中の、上部波長測定ボックスの外部に出射された蛍光パターンを入射する位置に設けられ、上部波長測定ボックスから出射される蛍光パターンの強度分布を測定するパターン検出器と、
上部波長測定ボックスに対し、酸素を含まない清浄ガスを充填するパージ手段と、
測定された蛍光パターンの強度分布に基づいてレーザ光の波長特性を演算する演算装置とを備えた真空紫外レーザの波長測定装置であって、
清浄ガス下で生成された蛍光パターンが、上部波長測定ボックスから外部に射出され、外部の空気中を通過した後、パターン検出器で検出される上記の真空紫外レーザの波長測定装置。 - 真空紫外領域のレーザ光の波長特性に対応した光パターンを生成する分光手段と、光パターンの強度分布に対応する強度分布の蛍光パターンを発生する蛍光板とを備え、真空紫外領域のレーザ光の光路上の上流側に設けられて、レーザ光を入射し、外部の空気中に蛍光パターンを出射する上部波長測定ボックスと、
蛍光板から発生し、上部波長測定ボックスの外部の空気中に出射された蛍光パターンの強度分布を測定するパターン検出器を備え、上部波長測定ボックスから出射され、空気中を通った蛍光パターンを受け入れる位置に設けられ、蛍光パターンを入射する下部波長測定ボックスと、
上部波長測定ボックス及び下部波長測定ボックスに対し、それぞれ、真空紫外領域の光を吸収しない清浄ガスを充填するパージ手段と、
測定された蛍光パターンの強度分布に基づいてレーザ光の波長特性を演算する演算装置とを備えた真空紫外レーザの波長測定装置であって、
清浄ガス下で生成された蛍光パターンが、上部波長測定ボックスから外部に射出され、外部の空気中を通過した後、下部波長測定ボックスに入射する上記の真空紫外レーザの波長測定装置。 - 真空紫外領域の光を吸収しない清浄ガスが、酸素を含まないガスである請求項1〜4のいずれかに記載の真空紫外レーザの波長測定装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の真空紫外レーザの波長測定装置において、
分光手段の上流側に、レーザ光に混入している可視光を除去する光学素子を配したことを特徴とする真空紫外レーザの波長測定装置。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の真空紫外レーザの波長測定装置において、
レーザ光に近い波長の光を発生する紫外線ランプを備えたことを特徴とする真空紫外レーザの波長測定装置。
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