JP4698266B2 - 巻上機における過負荷防止装置 - Google Patents

巻上機における過負荷防止装置 Download PDF

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Description

本発明は、チェーンブロック等の巻上機における過負荷防止装置に関する。
従来より、ロードシーブを駆動する駆動軸と、駆動軸に固定された受圧部材と、駆動軸に進退可能に螺合された駆動部材と、駆動部材に回転可能に嵌合され、ハンドホイール等の駆動輪の駆動を押圧駆動部材に伝達する回転駆動部材を備えた巻上機は公知である。このような巻上機において、吊荷の制限荷重の調整を容易にし、かつ、過負荷状態になった場合にも、巻き降しを容易に行うための過負荷防止装置として、押圧駆動部材と回転駆動部材に対して付勢力を付与する皿バネを備えたものが知られている。(例えば、特許文献1参照)
以下、特許文献1に記載された過負荷防止装置について、図14及び図15を参照して説明する。
図14は、従来の巻上機を示す正面図、図15は、巻上機の過負荷防止装置の主要部を示す分解斜視図である。図14において、ロードシーブ21には駆動軸22が回転可能に挿通されている。駆動軸22には、ネジ部22aが形成され、ネジ部22aには、ロードシーブ21に近い方から、受圧部材24と駆動部材30とが螺合されており、受圧部材24はネジ部22aの最内部までねじ込まれて駆動軸22に固定されている。受圧部材24は、大径のディスク部24aと小径のボス部24bとを同心に有しており、ボス部24bには、一対の摩擦部材29、29に挟まれて逆転防止輪27が外嵌されている。逆転防止輪27とその両側に配設された摩擦部材29、29とは、駆動部材30により受圧部材24のディスク部24aに押圧可能に構成されている。逆転防止輪27は、その外周に円周方向の一方へ傾斜する係止歯27aを備えており、その係止歯27aが側板に枢支されたラチェット爪28と係合することにより、逆転防止輪27は逆転が防止され、駆動軸に対して一方向、すなわち巻上方向にのみ回転可能としている。また、図15において、駆動部材30のフランジ部30aの軸方向先端面であって、大径のボス部30bにより外側の円盤面部には同一形状の係止歯30cが形成されている。駆動部材30の大径のボス部30bには、回転駆動部材32が外嵌されており、回転駆動部材32の軸方向基端面には、駆動部材30の係止歯30cと係合可能な係止歯32aが軸方向基端側に突き出して形成されている。回転駆動部材32の各係止歯32aは、駆動部材30の係止歯30c間に形成された凹溝と略適合した形状に形成されている。回転駆動部材32の外周部には、ハンドホイール34が外嵌されている。回転駆動部材32の駆動部材30に対する位置決めは、駆動部材30の先端側の小径のボス部30dのねじ部に、円板状の回転制限部材35及び付勢手段である皿バネ33を介して、ナット36をねじ込むことにより行われる。回転制限部材35の内周部には、略短形状の係合凸部35aが径方向内側に複数個突出形成されている。回転制限部材35は、駆動部材30に対し周方向への相対移動が規制されるが、軸方向移動は可能とされている。皿バネ33は、回転制限部材35を介して、回転駆動部材32を軸方向基端方向(駆動部材30の側)に押圧するよう付勢力を作用させる。
次に、この従来の巻上機の使用について説明する。まず、ナット36がねじ込まれ、付勢手段である皿バネ33が回転制限部材35を軸方向基端側に押圧する。回転制限部材35は回転駆動部材32に接触しているから、回転駆動部材32を駆動部材30の側に付勢する。このとき、駆動部材30の係止歯30cと、回転駆動部材32の係止歯32aとが互いに係合している。ロードシーブ1に巻掛けられたロードチェーンに、制限荷重以下の負荷が吊り下げられている場合には、ハンドホイール34を操作して回転駆動部材32を回転させると、回転は係止歯32a、30cを介して、駆動部材30に伝達され、駆動部材30で受圧部材23を押圧して回転させ、荷を巻き上げることができる。これに対し、過負荷の荷が吊り上げられている場合に、ハンドホイール34で回転駆動部材32を回転させると、回転駆動部材32はハンドホイール34と一緒に、皿バネ33の付勢力に抗して軸方向先端側に押し戻されつつ、係止歯32aの巻上時押圧面が駆動部材30の係止歯30cの巻上時押圧面に沿って押し上げられ、回転駆動部材32の係止歯32aは、駆動部材30の係止歯30cを乗り越え、皿バネ33の付勢力により、駆動部材30の係止歯30cの間の次の溝に収まって係合される。このように、過負荷状態でハンドホイール34を巻上方向に回転させると、駆動部材30は回転しないが、回転駆動部材32のみが回転して、駆動部材30を正転させることができず、過負荷の吊上げ(巻き上げ)が防止される。
特許第309629号明細書(3〜5頁、図1、2参照)
しかしながら、従来の巻上機における過負荷防止装置では、付勢手段と付勢手段を押圧するナットを駆動部材上に積層している構造としているので、巻上機を小形化するためには、付勢手段として皿バネ等の小ストロークの付勢手段を用いざるを得ず、そのため、付勢手段の軸方向のストロークが小さくなり、過負荷防止用係止歯の高さも皿バネのストロークに合わせて小さいものとなるため、係止歯の高さに精度を持たせるためには、機械加工等が必要で、コスト高となる。さらに、過負荷防止用係止歯の高さが低いため、製造公差を同一とした場合、係止歯の高さが高い歯に比べて、歯の高さに対する製造公差の誤差の割合が大きくなるため、スリップ荷重のばらつきが大きくなり、製品の品質安定性を損なうこととなる。また、巻上機の出荷時にスリップ荷重をある値の範囲内にすることが必要となるが、ストロークが小さいため、関連部品の累積寸法誤差によるバネ圧の誤差の影響を受けやすく、出荷時には全品のバネ圧を調整する必要が有り、また、調整範囲も微小なため、調整が困難で熟練を有していた。また、過負荷防止用係止歯の高さを一定の高さのものとする場合には、高ストロークのばねが必要であり、その場合は、皿バネを何層にも重層することを要し、その結果巻上機が大型化することとなる。
また、巻上装置を大型化することなく、かつストロークの大きな弾性部材を用いることにより、上記課題を解決する巻上機における過負荷防止装置として、本出願人においてロードシーブを駆動する駆動軸と、駆動軸に外装された受圧部材と、ハンドホイールからの駆動力を受圧部材を介して駆動軸に伝達する駆動部材と、ハンドホイールからの駆動力を駆動部材に伝達し、ハンドホイールに所定トルク値以上のトルクが加わった場合に、駆動部材との係合を解除する手段を備えた回転駆動部材と、回転駆動部材の背面とハンドホイールの内側端面間で、駆動部材の軸方向に沿って装着され、回転駆動部材を付勢する複数の弾性部材を備えた過負荷防止装置が開発されている。
しかし、上記過負荷防止装置では、回転駆動部材は、駆動部材の軸方向に沿って配設された複数のバネにより付勢されるため、回転駆動部材が受けるバネ圧が不均一となり、そのため、過負荷時に、回転駆動部材は傾斜し易くなり、傾斜により、回転駆動部材がハンドホイールの内周のガイド部に干渉して軸方向の移動が円滑にできなくなるという課題を有していた。また、ハンドホイールの内側端面はバネに直接押圧されるため、ハンドホイールと、ハンドホイールと駆動部材を係止する座金の摺動面の間にバネによる摩擦抵抗が発生し、座金の精度は必ずしも一定でないため、過負荷時における回転駆動部材と駆動部材とのスリップ荷車が一定にならないという課題を有していた。
本発明は上記課題を解決するもので、ハンドホイールの駆動に連動して駆動する駆動部材と、駆動部材の駆動をブレーキ手段を介して、巻上機を駆動する駆動軸に伝達する駆動装置を備えた巻上機における過負荷防止装置において、前記ハンドホイールの内周面と前記駆動部材の外周間に、前記駆動部材と前記ハンドホイールと係合し、前記ハンドホイールの駆動を駆動部材に伝達し、前記ハンドホイールのトルクにより、前記駆動部材との駆動伝達を解除する手段を有する回転駆動部材と、前記駆動部材の外周に巻装され、前記回転駆動部材を前記駆動部材側に押圧するバネ部材と、前記駆動部材に係着され、前記バネ部材の端部を押止するバネ押え13を内設し、前記バネ部材を、前記ハンドホイールの内周面と前記駆動部材の外周面と前記回転駆動部材の背面と前記バネ押え間とで形成され、軸方向に延びる筒状の空間に配設し、前記ハンドホイールの内周端面に、前記駆動部材の外周面と前記バネ押えの外周面と摺接し、前記ハンドホイールを支承する環状ガイド部を設けたことを特徴とする。
また、 前記駆動部材は、前記バネ押えの回転駆動部材側への移動を規制する段部を有し、前記バネ押えを前記駆動部材に螺合し、前記段部に当接固定させることを特徴とする。
また、前記コイルバネは、大径コイルバネと、大径コイルバネの内周に重層される小径コイルバネであることを特徴とする。
従来の過負荷防止装置では、付勢手段として皿ばねを用いていたため、軸方向のストロークが小さく、そのため、係合歯の高さも小さいものであったが、本発明では、ハンドホイールの内周面と駆動部材の外周間に、ハンドホイールの幅と略同長の長さの空間を設け、この空間を利用して、駆動部材の外周にコイルバネを巻装し、コイルバネにハンドホイールの厚み分の大きなストロークを与えるようにしたため、装置を大型化することなく、ストロークの大きな弾性部材を用いて回転駆動部材の付勢を行うことができ、また、ストロークの大きさに応じて、回転駆動部材の係合歯の高さも大きくすることができるため、係合歯の高さに対する製造公差の誤差の割合いを小さくでき、また、ストロークが大きいため、関連部品の累積寸法誤差によるバネ圧の誤差の割合いを小さくすることができ、これらによりスリップ荷重のばらつきの発生を抑制することができ、巻上機の出荷時における調整も不要となり、調整コストが全く不要になり、コスト低減となる効果を有する。
また、回転駆動部材は、駆動部材の外周に巻装されるコイルバネにより、均一な付勢力で付勢されるので、過負荷時に傾斜を生ずることなく軸方向に移動でき、ハンドホイールの内周面との干渉を生じないたため、ハンドホイールを円滑に操作することができ、また、ハンドホイールの過負荷を安定した状態で検出することができる。さらに、ハンドホイールはバネ部材による付勢力の影響を受けない構成となっているので、空転する際の摺動面の摩擦抵抗は小さく安定しており、さらに、ハンドチェーンを斜め引きする場合であっても、バネ部材と回転駆動部材は斜め引きによる操作の影響を受けないので、斜め引き時においても、過負荷を安定して検出することができる。さらにまた、ハンドホイールは駆動部材のフランジのガイド面とバネ押えのガイド面によりガイドされるので、ハンドチェーンを傾けて操作しても、ハンドホイールは傾動しないので、安定した操作が可能である。さらに、コイルバネとして2重バネを用いることにより、短い長さで大きな付勢力を得ることができるため、バネの軸方向の長さを短縮でき、巻上機を小型化できる効果を有する。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の実施の形態の巻上機について図1〜13を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態の巻上機の正面図、図2は、図1の過負荷防止装置の要部拡大図、図3は、図2の分解斜視図、図4は図2のハンドホイールの正面図、図5は図4のA−A断面図、図6は図2の駆動部材の正面図、図7は図6の平面図、図8は図7のA−A断面図、図9は図2の回転駆動部材の正面図、図10は図9の底面図、図11は図9の斜視図、図12は図2のバネ押えの正面図、図13は図12のA−A断面図である。
図において、1はロードシーブ、2はロードシーブ1に回転可能に軸支された駆動軸、2aは受圧部材4との嵌合部、3aは駆動軸2の先端に設けたギヤと噛合し、回転を減速する減速ギヤ、3bは減速ギヤ3aと一体の小ギヤ(図示せず)と噛合し、ロードシーブ1を回転するロードギヤ、4は受圧部材、4aは受圧部材のボス部、5は逆転防止輪、6は逆転防止輪5を一方向に回動するように制御するツメ、7はツメ6を付勢するバネ、8はブレーキ板、9は操作手段であるハンドホイールで、ハンドホイール9の内側内周9cに、回転駆動部材11の横長状突起11bが嵌合する嵌合凹部9aと、駆動部材10及びバネ押え13の端面が当接する内側端面9dと、駆動部材10のガイド部10gとバネ押え13のガイド部13cと摺接する環状ガイド部9eを備える。10は駆動部材、10aは駆動部材のメネジ部で受圧部材4と螺合する。10bは駆動部材10のフランジ部で、ハンドホイール9の内径より大径の外径を有し、その端面は円盤形状である。10cは回転駆動部材11及びバネ12が嵌挿されるボス部、10dはフランジ部10bのハンドホイール側円盤面に形成された係合歯で、その形状は、後記する回転駆動部材11の過負荷防止用係合歯11aが密接する形状となっている。係合歯10dは、略直角方向の急斜面を有する係止歯部10jと緩斜面を有する傾斜歯部10kを有する。10eは後記するバネ押え13が螺合するネジ溝、10fはバネ押えが当接する位置決め用係止段部、10gはフランジ10bの外周面で、ハンドホイール9のガイド部9eに摺接し、ハンドホイールを支承するガイド部、10hは扇形状の開口部、10iは端部である。前記開口部10hには、駆動軸2の端部に固着された回転規制部材14が挿入され、駆動部材10がメネジ10aによるネジの緩み方向へ回転されたときに、駆動部材10の開口部10hの端部10iが回転規制部材14に当接して回転規制するようになっており、駆動部材10の緩み過ぎを防止する。
なお、通常時は駆動部材10の開口部10hの端部10iと回転規制部材14は回転方向に所定の間隔が設けられている。11は駆動部材10のボス部10cに嵌合する回転駆動部材で、環状リンク部11eと、環状リンク部11eの外周には、ハンドホイール9の嵌合凹部9aと幅方向に嵌合するように、駆動部材10の軸方向に延びる横長状突起である嵌合凸部11bを備え、該横長状突起11bの駆動部材10側には、回転駆動部材11の駆動部材10側端面から、駆動部材10側に突出し、駆動部材10の係合歯10dと噛合する過負荷防止用係止歯11aが設けられている。過負荷防止用係止歯11aは、略直角方向の急斜面を有する係止歯部11cと緩斜面を有する傾斜歯部11dを有する。
本実施例では、回転駆動部材11は後記するバネ12の付勢力に抗して、ハンドホイール9の嵌合凹部9aに沿って駆動部材10の軸方向に移動可能である。図9に示すように、前記突起11bの軸方向長さhは、リンク部11eの厚さに対して、相対的に長く形成されており、回転駆動部材11をハンドホイール9に対して移動伝達可能に係合するための、十分な係合長を確保している。また、前記突起11bは、回転駆動部材11の環状リンク部11eの外周に4個設けられ、ハンドホイール9には嵌合凹部9aが4個設けられている。この個数は4個に限定されるものではない。また、突起11bの外周とハンドホイール9の嵌合凹部9aとの間には摩擦を減少するための隙間が設けられている。12は回転駆動部材11を駆動部材10側に付勢するバネで、バネ12は、内バネ12a、外バネ12bのからなり、駆動部材10のボス部10cに巻装され、駆動部材10とハンドホイールの内側内周9c間と回転駆動部材11とバネ押え13間の空間に配設される。13はバネ押えで、駆動部材10のネジ溝10eに螺合するネジ部13aと、駆動部材10に螺着時に、駆動部材10の係止段部10fと当接する当接面13bと、外周にハンドホイール9の内径より大径の外径を有し、ハンドホイール9の環状ガイド部9eと摺接するガイド部13cを有する。14は駆動軸2の端部に固着され、駆動部材10の開口部に嵌合する回転規制部材である巻上機の駆動、制動部分は、ハンドホイール9に回転駆動部材11を介して連結した駆動部材10、受圧部材4、逆転防止輪5、ブレーキ板8から構成さる、いわゆるメカニカルブレーキにて行われる。
前記の通り、ハンドホイール9には、その内周面9cと駆動部材10の外周との間で、ハンドホイール1の内周9cの幅と略同長の長さの空間9fが設けられており、この空間9fに、駆動部材10とハンドホイール9と係合し、ハンドホイール9の駆動を駆動部材10に伝達する回転駆動部材11と、駆動部材10のボス部10cに巻装され、回転駆動部材11を駆動部材10側に押圧するバネ部材12と、駆動部材10のネジ溝10eに螺合され、前記バネ部材12を押止するバネ押え13が内設されている。
また、駆動部材10には、バネ押え13の回転駆動部材11側への移動を規制する段部10fが設けられており、バネ押え13は駆動部材10のネジ溝10eに螺合し、前記段部10fに当接して固定され、この状態でバネ押え13の外周のガイド部13cはハンドホイール9の環状ガイド9eに摺接して、ハンドホイール9の回転をガイドするように構成されており、また、駆動部材10のガイド部10gは、ハンドホイール9の駆動部材10側の環状ガイド9eに摺接して、ハンドホイール9の回転をガイドするように構成されている。このように、ハンドホイール9の環状ガイド9eは、バネ押え13のガイド部13cと駆動部材10のガイド部10gに摺接して、これらのガイド部で支承されている。また、駆動部材10に巻装されるバネ部材12は、小径コイルバネ12aと大径コイルバネ12bからなり、駆動部材10とハンドホイール9の内周9c間で、回転駆動部材11とバネ押え13間の軸方向にストレートに延びる筒状の空間内に張設されている。駆動部材10の内側にはメネジ10aが螺設されており、該メネジ10aは受圧部材4の外周に設けたネジに螺合している。受圧部材4の外周には、ブレーキ板8が同軸上に回転可能に設けられ、ブレーキ板8は、受圧部材4の一端に形成された受圧部と駆動部材10間に一対で、受圧部材4に対しては回転可能に設けられている。また、ブレーキ板8、8間には、受圧部材4の外周同軸上に逆転防止輪5が設けられている。
また、18は巻上機のフレーム本体で、アルミニウム合金を用いたダイキャスト成形やロストワックス鋳造にて成形されている。
フレーム本体18は、図1に示すように、駆動側フレーム18aと減速側フレーム18bと、両者を連結結合する連結フレーム18cを備え、フレーム18a、18bはそれぞれ駆動側、減速側に張出しており、その外周端縁部に駆動側カバー20aと減速機側カバー20bが密接状態で取着されている。駆動側フレーム18aの駆動側張出し部には、駆動側に向う開口部19aが形成されており、開口部19a内に受圧部材4、ブレーキ板8、逆転防止輪5、爪6、バネ7が収容される。駆動側フレーム18aの側端部には、ハンドホイール9が嵌合する環状溝19bが設けられており、該環状溝19bには、メカニカルブレーキによるハンドホイール9の軸方向移動をしても該環状溝19bにハンドホイールが嵌合される充分な軸方向のスペース19cが予め設けられている。
この構成によって、開口部19aに収容される受圧部材4、ブレーキ板8、逆転防止輪5、爪6、バネ7は、駆動側フレーム18aの側端部に設けた環状溝19bにハンドホイール9が装着されていることにより、外部から密閉されるため、外部からの粉塵の侵入を防止することができ、粉塵によるメカニカルブレーキや過負荷防止装置の性能低下を防止することができる。
また、18d、18eは、連結フレーム18cの内側に固設され、ロードシーブ1を回転可能に軸承する軸受プレートで、ロードシーブ1の軸受部の耐摩耗を向上させることができ、ダイキャスト成形によるアルミ合金製とすることで、耐摩耗性を低下させないで軽量化することができる。
次に、本実施の形態による駆動力切替え動作について説明する。通常操作時において、ハンドホイール9の回転は、回転駆動部材11、駆動部材10、受圧部材4を介して、駆動軸2に伝達され、駆動軸2から減速ギヤ3a、ロードギヤ3bで減速されて、ロードシーブ1を減速駆動する。
次に、過負荷時に作動する過負荷防止装置の構成及び作用について説明する。ハンドホイール9には、コイルバネ12、回転駆動部材11、駆動部材10が内設されており、バネ12は回転駆動部材11を軸方向すなわち駆動部材10側に付勢している。また、回転駆動部材11は、嵌合凸部11bがハンドホイール9の嵌合凹部9aと嵌合し、ハンドホイール9と一体的に回転可能で、かつ軸方向にスライド可能に連結している。駆動部材10は、駆動部材10の係合歯10dが回転駆動部材11の過負荷防止用係合歯11aと噛合し、正常回転時には、回転駆動部材11の回転に追従して回転できるようになっている。すなわち、ハンドホイール9を操作して、回転駆動部材11を回転させると、回転駆動部材11の過負荷防止用係合歯11a、駆動部材10の係合歯10dを介して、駆動部材10を回転し、駆動部材10は受圧部材4を押圧して回転させ、受圧部材4が回転することで駆動軸2を回転し、駆動軸2から、減速ギヤ3a、ロードギヤ3bを介して、ロードシーブ1を回転し、荷の巻き上げを行う。
この荷の巻き上げ動作時に、過負荷状態で荷が吊上げられ、ハンドホイールに所定値以上のトルクが加わった状態で、ハンドホイール9、回転駆動部材11を回転させると、駆動部材10の係合歯10dと噛合している回転駆動部材11の傾斜歯部11dは、バネ12の付勢力に抗して、係合歯10dの傾斜歯部10k係合面をスライドして軸方向に押し戻され、回転駆動部材11の過負荷防止用係合歯11aは、駆動部材10の係合歯10dを乗り越え、バネ12の付勢力により、駆動部材10の次の係合歯10dと噛合し、過負荷状態では、回転駆動部材11の過負荷防止用係合歯11aによる駆動部材10の係合歯10dの乗り越え動作が継続して行われるため、回転駆動部材11から駆動部材10に駆動が伝達されない。
このように、過負荷状態では、ハンドホイール9を巻上げ方向に回転させると、回転駆動部材11は回転するが、回転駆動部材11の過負荷防止用係合歯11aは、駆動部材10の係合歯10dをスライドして乗り越え、空転するため、回転駆動部材11の回転は、駆動部材10には伝達されず、過負荷時の巻き上げ動作が防止される。
本発明では、ハンドホイール9の内周面9cと駆動部材10の外周間に、ハンドホイール9の幅と略同長の長さの空間を設け、この空間を利用して、バネ12a、12bを巻装したので、コイルバネ12にハンドホイール9の厚み分の大きなストロークを与えることができ、装置を大型化することなく、ストロークの大きなコイルバネ12を用いて回転駆動部材10の付勢を行うことができる。また、ストロークの大きさに応じて、回転駆動部材11の過負荷防止用係合歯11aの高さも大きくすることができるため、過負荷防止用係合歯11aの高さに対する製造公差の誤差の割合いを小さくでき、スリップ荷重のばらつきの発生を抑制することができ、巻上機の出荷時における調整も不要となる効果を有する。
さらに、回転駆動部材11は、駆動部材10の外周に巻装されるコイルバネ12により、均一な付勢力で付勢されるので、過負荷時に傾斜を生ずることなく軸方向に移動でき、ハンドホイール9の内周面との干渉を生じないたため、ハンドホイール9を円滑に操作することができ、また、ハンドホイール9の過負荷を安定した状態で検出することができる。さらに、ハンドホイール9はコイルバネ12による付勢力の影響を受けない構成となっているので、空転する際の摺動面の摩擦抵抗は小さく安定しており、さらに、ハンドチェーン9を斜め引きする場合であっても、コイルバネ12と回転駆動部材11は斜め引きによる操作の影響を受けないので、斜め引き時においても、過負荷を安定して検出することができる。さらにまた、ハンドホイール9の環状ガイド部9eは駆動部材10のフランジ10bの外周面のガイド部10gとバネ押え13のガイド部13cによりガイドされるので、ハンドチェーンを傾けて操作しても、ハンドホイール9は傾動しないので、安定した操作が可能である。
本発明の過負荷防止装置は、装置を大型化することなく、ストロークの大きいバネ部材を用い、過負荷時に、回転駆動部材はバネ部材による付勢力の変動を受けずに動作する過負荷防止装置を提供できるので、小型巻上機において特に好適である。
本発明の巻上機の正面図。 図1の過負荷防止装置の要部拡大図。 図2の分解斜視図。 図2のハンドホイールの正面図。 図4のA−A断面図。 図2の駆動部材の正面図。 図6の平面図。 図7のA−A断面図。 図2の回転駆動部材の正面図。 図9の底面図。 図9の斜視図。 図2のバネ押えの正面図。 図12のA−A断面図。 従来の装上機の正面図。 図14の過負荷防止装置の主要部を示す分解斜視図。
符号の説明
1 ロードシーブ
2 駆動軸
2a 嵌合部
2b 空転部
2c 係合部
2d ネジ部
3a 減速ギヤ
3b ロードギヤ
4 受圧部材
4a ボス部
5 逆転防止輪
6 爪
7 バネ
8 ブレーキ板
9 ハンドホイール
9a 嵌合凹部
9b 挿入溝
9c 内側内周
9d 内周端面
9e 環状ガイド部
9f 空間
10 駆動部材
10a メネジ
10b フランジ
10c ボス部
10d 係合歯
10e ネジ溝
10f 係止段部
10g ガイド部
10h 開口部
10i 端部
10j 係止歯部
10k 傾斜歯部
11 回転駆動部材
11a 係合歯
11b 嵌合凸部
11c 係止歯部
11d 傾斜歯部
11e リンク部
12 バネ
12a 内バネ
12b 外バネ
12c 嵌合凸部
13 バネ押え
13a ネジ部
13b 当接部
13c ガイド部
14 回転規制部材
15 上フック
16 ロードチェーン
17 ハンドチェーン
18 フレーム本体
18a 駆動側フレーム
18b 減速側フレーム
18c 連結フレーム
18d、18e 軸受プレート
19a 開口部
19b 環状溝
19c スペース
20a 駆動側カバー
20b 減速機側カバー

























Claims (3)

  1. ハンドホイールの駆動に連動して駆動する駆動部材と、駆動部材の駆動をブレーキ手段を介して、巻上機を駆動する駆動軸に伝達する駆動装置を備えた巻上機における過負荷防止装置において、前記ハンドホイールの内周面と前記駆動部材の外周間に、前記駆動部材と前記ハンドホイールと係合し、前記ハンドホイールの駆動を駆動部材に伝達し、前記ハンドホイールのトルクにより、前記駆動部材との駆動伝達を解除する手段を有する回転駆動部材と、前記駆動部材の外周に巻装され、前記回転駆動部材を前記駆動部材側に押圧するバネ部材と、前記駆動部材に係着され、前記バネ部材の端部を押止するバネ押えを内設し、前記バネ部材を、前記ハンドホイールの内周面と前記駆動部材の外周面と前記回転駆動部材の背面と前記バネ押え間とで形成され、軸方向に延びる筒状の空間に配設し、前記ハンドホイールの内周端面に、前記駆動部材の外周面と前記バネ押えの外周面と摺接し、前記ハンドホイールを支承する環状ガイド部を設けたことを特徴とする巻上機における過負荷防止装置。
  2. 前記駆動部材は、前記バネ押えの回転駆動部材側への移動を規制する段部を有し、前記バネ押えを前記駆動部材に螺合し、前記段部に当接固定させることを特徴とする請求項1記載の巻上機における過負荷防止装置。
  3. 前記コイルバネは、大径コイルバネと、大径コイルバネの内側に重層される小径コイルバネであることを特徴とする請求項1記載の巻上機における過負荷防止装置。
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