JP4696666B2 - 照明光学系およびそれを備えた画像投影装置 - Google Patents

照明光学系およびそれを備えた画像投影装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えばプロジェクターに用いられ、2個のランプから出射される光束を合成して光変調素子(例えばDMD(Digital Micromirror Device;米国テキサスインスツルメント社製))に供給する照明光学系と、それを備えた画像投影装置とに関するものである。
現在、プロジェクター(特にデータプロジェクター)では高輝度化が求められているが、現在供給されているランプでシステム効率の良いアークの小さいものは、その出力に限界がある。このため、そのようなランプを1個だけ用いたシステム(画像投影装置)では、システムとしての出力が制限され、高輝度化に限界がある。一方、高出力のランプは一般に寿命が短く、ランプ交換など市場において頻繁にメンテナンスが必要となる。そこで、現在では、プロジェクター用のランプの光学系として、単独では出力の限られたランプを2個用いてシステムとして大きな出力を得る照明光学系が主流となっている。
このような照明光学系としては、例えば特許文献1に開示されたものがある。特許文献1の照明光学系では、2つの光源からの光をインテグレータロッドで合成した後、カラーホイールを介して光変調素子(例えばDMD)に供給するようにしている。インテグレータロッドを用いることにより、照度分布を均一化した光をカラーホイールを介して光変調素子に供給することができる。
一方、このようなインテグレータロッドを用いない照明光学系としては、例えば特許文献2に開示されたものがある。特許文献2の照明光学系では、各光源から出射される光の集光位置が、各光源に対応する集光装置(例えば楕円鏡)によってカラーホイール上またはその近傍で重畳するように、各光源および各集光装置を配置している。これにより、カラーホイール上またはその近傍に形成される光源像を最小限に抑え、カラーホイールの大型化や混色による画像劣化を避けるようにしている。
米国特許第6505939号明細書 特許第3596357号公報
ところが、特許文献1のように、カラーホイールをインテグレータロッドの光出射側に配置すると、インテグレータロッドの光出射面と光変調素子の素子面とは光学的に略共役となっているので、カラーホイールの各色フィルタの境界部分がインテグレータロッドの光出射面を横切ったときに、上記境界部分を挟む各色フィルタを通過する光の色情報(混色)がそのままが上記素子面に反映される。その結果、素子面上で部分的な色むらが生じ、光変調素子を介してスクリーンに投影される画像の品位が劣化する。なお、各色フィルタの境界部分がインテグレータロッドの光出射面を横切る際に光変調素子をOFFすることは、光利用効率(明るさ)の低下を招き、妥当ではない。したがって、上記の不都合を回避するためには、カラーホイールは、インテグレータロッドの光入射側に配置されることが望ましい。
しかし、特許文献2のように、各光源から出射される光の集光位置を、各光源に対応する集光装置によってカラーホイール上またはその近傍で重畳させると、その集光位置に大きな熱エネルギーが発生する。カラーホイールの各色フィルタは例えば誘電体膜で形成されており、耐熱性に劣るため、上記のような大きな熱エネルギーがカラーホイール上またはその近傍で1点に集中して発生すると、カラーホイールの特性が劣化する。したがって、特許文献2のように、各光源からの各出射光の集光位置をカラーホイール上またはその近傍で重畳させることは、インテグレータロッドの光入射側にカラーホイールを配置することの妨げとなる。
そこで、カラーホイール上で各光源からの光束が重畳しないように、各光束をずらせてカラーホイールに入射させることで、インテグレータロッドの光入射側にカラーホイールを配置可能にすることも考えられる。しかし、この場合は、各光束をずらす方向を適切に設定しないと、各光束が隣り合う色のフィルタにまたがって入射している時間割合がトータルで多くなり、混色光の増大による投影画像の画質劣化を招く。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、カラーホイールの特性劣化を回避できることで、インテグレータロッドの光入射側にカラーホイールを配置することができ、しかも、カラーホイール通過時の光の混色を最小限に抑えて投影画像の画質劣化を回避することができる照明光学系と、それを備えた画像投影装置とを提供することにある。
本発明の照明光学系は、光を出射する複数の光源部と、同一面上に並べて配置される異なる色のフィルタを、各光源部からの各出射光の光路を横切るように回転移動させることによって、入射する各出射光を時分割で異なる色光に分解する時分割色分解手段(例えばカラーホイール)とを備えた照明光学系であって、各出射光の光路中で、各出射光の光軸またはその光軸を含んでその延長線上にある軸を基準軸とすると、上記時分割色分解手段に入射する各出射光の各基準軸は、互いに離間しており、各色フィルタは、回転時に隣り合う色フィルタの境界線が各基準軸を略同時に横切る形状で形成されていることを特徴としている。
本発明の照明光学系は、各光源部からの出射光を合成する合成部をさらに備えており、上記時分割色分解手段は、上記合成部の光入射側に配置されていることが望ましい。
本発明の照明光学系において、上記各光源部は、光を発光する発光部と、その光を集光する第1集光部と、上記第1集光部から出射される光の光路を反射によって折り曲げる反射ミラーとをそれぞれ含んでおり、上記各発光部は、上記合成部の光軸を挟んで対向配置されていることが望ましい。
本発明の照明光学系において、上記各光源部は、各反射ミラーにて反射された光を集光する第2集光部をさらに含んでおり、上記第2集光部は、上記各光源部で共有されていてもよい。
本発明の照明光学系において、各光源部は、各基準軸の一部が上記合成部の光軸に対して傾くように配置されており、上記合成部の光入射側に設けられ、上記合成部に入射する直前の各光の基準軸が上記合成部の光入射面に対して略垂直となるように、上記各光を透過偏向させる偏向部材をさらに備えていてもよい。
本発明の照明光学系において、上記合成部は、光出射面よりも光入射面のほうが面積の広いテーパーロッドであってもよい。
本発明の照明光学系は、同一面上に並べて配置される異なる色のフィルタを、複数の光束を横切るように回転移動させることによって、入射する各光束を時分割で異なる色光に分解する時分割色分解手段を備えた照明光学系であって、上記複数の光束は、上記時分割色分解手段の隣り合う色フィルタの同じ境界線に入射するときに、上記境界線の方向に並んで入射することを特徴としている。
本発明の画像投影装置は、上述した本発明の照明光学系と、上記照明光学系から供給される光を画像データに応じて変調する光変調素子と、上記光変調素子にて変調された光を被投影面に投影する投影光学系とを備えていることを特徴としている。
本発明によれば、各光源部から出射される光は、時分割色分解手段の各色フィルタを通過することで、時分割で異なる色光に分解される。このとき、時分割色分解手段に入射する各出射光の各基準軸は互いに離間しているので、時分割色分解手段上で各出射光の光束が完全に重畳することはない。これにより、時分割色分解手段上で、大きな熱エネルギーが1点に集中して発生することがなく、時分割色分解手段の特性が劣化するのを回避することができる。
したがって、例えば、複数の光束を合成し、照度分布を均一化して出射する合成部(例えばインテグレータロッド)を光路中に設ける場合でも、時分割色分解手段を合成部の光入射側に配置することができる。その結果、合成部を用いる場合でも、各色フィルタの回転位置によって光変調素子をOFFすることなく(光の利用効率を低下させることなく)、時分割色分解手段を合成部の光出射側に配置したときのような、光変調素子の素子面上での部分的な色むらの発生を抑えることができる。
また、時分割色分解手段の各色フィルタは、回転時に隣り合う色フィルタの境界線が各基準軸を略同時に横切る形状で形成されている。これにより、各出射光が隣り合う色フィルタにまたがって入射するときでも、そのまたがって入射している時間割合を各出射光のトータルで最小限に抑えることができる。したがって、時分割色分解手段の通過時における光の混色を最小限に抑えることができ、投影画像の画質劣化を回避することができる。
また、時分割色分解手段に入射する各出射光の各基準軸が互いに離間しており、かつ、回転時に隣り合う色フィルタの境界線が各基準軸を略同時に横切る場合、各光源部からの複数の光束は、回転する時分割色分解手段の隣り合う色フィルタの同じ境界線に入射するときに、上記境界線の方向に並んで入射する。したがって、このような入射の仕方であっても、上述した本発明の効果が得られると言える。
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(1.画像投影装置の構成)
図2は、本実施形態に係る画像投影装置の概略の構成を模式的に示す平面図であり、図3は、この画像投影装置の側面図である。本実施形態の画像投影装置は、照明光学系1と、DMD2と、投影光学系3とを有している。
照明光学系1は、複数の光源部からの出射光を合成してDMD2に供給するための光学系であるが、その詳細な構成については後述する。
DMD2は、表示画像の画像データに応じてON/OFF駆動される微小ミラーをマトリクス状に配置してなり、照明光学系1から供給される光を画像データに応じて変調する光変調素子である。より詳細には、DMD2は、微小ミラーのマトリクス配置によって形成される長方形の画像表示領域を有している。DMD2の各ミラーは、1画素に対応しており、矩形の表示領域と45°の角度をなす偏向軸を有している。各ミラーは、画像データに応じて偏向軸を中心に12°偏向する。このように、画像データに応じて各ミラーの傾斜角を変化させることにより、照明光学系1から供給される光を各画素ごとに選択的に投影光学系3に入射させることができる。なお、DMD2の代わりに例えば反射型や透過型の液晶表示装置で光変調素子を構成することも可能である。
投影光学系3は、DMD2にて変調された光を、被投影面であるスクリーン上に拡大して投影するための光学系である。
(2.照明光学系の構成)
照明光学系1は、第1の光源部11と、第2の光源部12と、カラーホイール13と、偏向部材14と、インテグレータロッド15と、リレーレンズ群16と、反射ミラー17と、プリズムユニット18とを有している。
ここで、以下での説明の便宜上、「基準軸」を以下のように定義しておく。つまり、「基準軸」とは、第1の光源部11(または第2の光源部12)からインテグレータロッド15に至る各光の光路中で、第1の光源部11(または第2の光源部12)の出射光の光軸、またはその光軸を含んでその延長線上にある軸を指すものとする。このように「基準軸」を定義したのは、「光軸」とは、通常、レンズの光学表面の曲率中心を結ぶ線を指すが、本実施形態では第1の光源部11および第2の光源部12からの各出射光の光軸が、後述するコンデンサーレンズ41の曲率中心を通っておらず、それゆえ、「光軸」よりも上記定義の「基準軸」という概念を用いるほうが適切であるからである。以下では、必要に応じて「基準軸」という用語を使用し、第1の光源部11の基準軸をAとし、第2の光源部12の基準軸をBとする。
第1の光源部11は、発光部21と、回転放物面鏡22と、コンデンサーレンズ23と、反射ミラー24と、コンデンサーレンズ41とで構成されている。
発光部21は、2つの電極間を放電させることにより白色光を出射する発光管で構成されており、回転放物面鏡22の焦点に位置している。回転放物面鏡22は、発光部21から出射された光を反射させて平行光にする。コンデンサーレンズ23は、回転放物面鏡22にて反射され、出射される平行光を収束させる。回転放物面鏡22とコンデンサーレンズ23とで、発光部21から出射される光を集光する第1集光部が構成されている。反射ミラー24は、コンデンサーレンズ23から出射される光を後段のコンデンサーレンズ41の方向に反射させて、その光路を折り曲げる光学素子である。コンデンサーレンズ41は、反射ミラー24にて反射された光をインテグレータロッド15の光入射面15a上に集光する第2集光部を構成している。このコンデンサーレンズ41は、第1の光源部11と第2の光源部12とで共有されている。
第1の光源部11は、基準軸Aの一部がインテグレータロッド15の光軸Cに対して傾くように配置されている。つまり、第1の光源部11は、発光部21から偏向部材14に至る光路中で、基準軸Aが光軸Cに対して傾くように配置されている。ただし、第1の光源部11が反射ミラー24を有していることにより、基準軸Aは、反射ミラー24で折り曲げられている。
一方、第2の光源部12は、発光部31と、回転放物面鏡32と、コンデンサーレンズ33と、反射ミラー34と、コンデンサーレンズ41とで構成されている。
発光部31は、発光部21と同様に、2つの電極間を放電させることにより白色光を出射する発光管で構成されており、回転放物面鏡32の焦点に位置している。また、発光部31は、インテグレータロッド15の光軸Cを挟んで発光部21と対向するように配置されている。回転放物面鏡32は、発光部31から出射された光を反射させて平行光にする。コンデンサーレンズ33は、回転放物面鏡32にて反射され、出射される平行光を収束させる。回転放物面鏡32とコンデンサーレンズ33とで、発光部31から出射される光を集光する第1集光部が構成されている。反射ミラー34は、コンデンサーレンズ33から出射される光を後段のコンデンサーレンズ41の方向に反射させて、その光路を折り曲げる光学素子である。
第2の光源部12についても、第1の光源部11と同様に、基準軸Bの一部がインテグレータロッド15の光軸Cに対して傾くように配置されている。つまり、第2の光源部12は、発光部31と偏向部材14との間の光路中で、基準軸Bが光軸Cに対して傾くように配置されている。ただし、第2の光源部12が反射ミラー34を有していることにより、基準軸Bは、反射ミラー34で折り曲げられている。
カラーホイール13は、同一面上に並べて配置される異なる色のフィルタを、第1の光源部11および第2の光源部12からの各出射光の光路を横切るように回転移動させることによって、入射する各出射光を時分割で異なる色光に分解する時分割色分解手段である。より具体的には、カラーホイール13は、赤色光、緑色光、青色光をそれぞれ選択的に透過させる3種の色フィルタ13R・13G・13B(図1参照)を有しており、インテグレータロッド15の光入射側に設けられている。カラーホイール13の回転により、カラーホイール13に入射する白色光の照明光は時間的に赤色光、緑色光、青色光に分解されて出射される。これにより、カラー映像の提供が可能になる。
なお、本実施形態では、カラーホイール13は、コンデンサーレンズ41と偏向部材14との間に配置されているが、偏向部材14とインテグレータロッド15との間に配置されていてもよい。
なお、本実施形態では、第1の光源部11および第2の光源部12からの各出射光は、カラーホイール13上では1点には集光しておらず、カラーホイール13を横切る各基準軸A・Bは、離間している。このような各出射光のカラーホイール13への入射の仕方に本発明の最も大きな特徴があるが、この点については後述する。
偏向部材14は、インテグレータロッド15の光入射側に配置され、インテグレータロッド15に入射する直前の第1の光源部11からの出射光の基準軸Aおよび第2の光源部12からの出射光の基準軸Bが、インテグレータロッド15の光入射面15aに対して略垂直となるように(インテグレータロッド15の光軸Cと略平行となるように)、各出射光を透過偏向させるものであり、本実施形態では、屈折型の光学素子である偏向プリズムで構成されている。なお、偏向部材14の詳細については後述する。
インテグレータロッド15は、断面が四角形の角柱形状であり、一方の端面である光入射面15aから内部に入った光を側面で全反射させて他方の端面である光出射面15bに導き、そこから出射させる。特に、本実施形態では、インテグレータロッド15は、第1の光源部11および第2の光源部12からの出射光を合成し、照度分布を均一化して出射する合成部を構成している。このようなインテグレータロッド15を用いることにより、照明領域の照度分布を良好にすることができる。インテグレータロッド15の光軸Cは、リレーレンズ群16の光軸と一致している。
また、偏向部材14での各出射光の上記偏向により、インテグレータロッド15の光入射面15a上においては、各出射光の基準軸A・Bは離間する。そこで、本実施形態では、基準軸A・Bの離間方向が四角形状の光入射面15aの長辺方向となるようにインテグレータロッド15を配置している。より具体的には、基準軸A・Bを含む平面と、インテグレータロッド15の光入射面15aの長辺とのなす角が11.7°となるように、インテグレータロッド15を配置している。これにより、各出射光を効率よくインテグレータロッド15に取り込むことができる。
リレーレンズ群16は、複数のリレーレンズと、光束を規制するための絞りとで構成されており、その光軸がインテグレータロッド15の光入射面15aの中心と光出射面15bの中心とを通る。リレーレンズ群16は、プリズムユニット18とともに、インテグレータロッド15の光出射面15bとDMD2の素子面(表示領域)とを光学的に略共役にしている。そして、インテグレータロッド15の光出射面15bとDMD2の表示領域とは略相似形となっている。これにより、インテグレータロッド15の光出射面15bの像をDMD2の素子面上に投影させ、均一にかつ効率よく照明することができる。反射ミラー17は、リレーレンズ群16から射出された光をプリズムユニット18の方向に反射させる。
プリズムユニット18は、レンズプリズム19と、全反射プリズム20とで構成されている。レンズプリズム19は、第1入射面19aおよび第1射出面19bを有しており、全反射プリズム20は、第2入射面20a、臨界面20bおよび第2射出面20cを有している。レンズプリズム19および全反射プリズム20は、第1射出面19bと臨界面20bとが空気層を介して対向するように配置されている。また、レンズプリズム19の第1入射面19aは、照明光をテレセントリックにするために球面形状となっており、レンズ作用を有している。なお、第1入射面19aを平面にし、これに平凸レンズを貼り合わせるようにしてもよい。
上記の構成において、第1の光源部11の発光部21から出射された光は、回転放物面鏡22にて反射されて平行光となり、コンデンサーレンズ23にて収束された後、反射ミラー24に入射する。そして、反射ミラー24では、入射光は反射され、コンデンサーレンズ41にてさらに収束されてカラーホイール13に入射する。一方、第2の光源部12の発光部31から出射された光は、回転放物面鏡32にて反射されて平行光となり、コンデンサーレンズ33にて収束された後、反射ミラー34に入射する。そして、反射ミラー34では、入射光は反射され、コンデンサーレンズ41にてさらに収束されてカラーホイール13に入射する。
カラーホイール13に入射した各光(白色光)は、カラーホイール13の回転によって色フィルタ13R・13G・13Bを順次透過する。これにより、カラーホイール13からは、時間的に赤、緑、青の各色の光が出射されて偏向部材14に入射する。
第1の光源部11および第2の光源部12からの各出射光は、偏向部材14にて屈折され、インテグレータロッド15の光入射面15aに対して各基準軸A・Bが略垂直となる状態で光入射面15aに入射する。そして、これらの各出射光がインテグレータロッド15にて合成された後、リレーレンズ群16を介して反射ミラー17に入射する。入射光は、反射ミラー17によってその光路を折り曲げられ、プリズムユニット18に入射する。
プリズムユニット18に入射した光は、レンズプリズム19の第1入射面19aに入射し、テレセントリックな光線となって第1出射面19bに到達する。このとき、上記入射光は、全反射条件を満たさない角度で第1出射面19bに到達するので、第1出射面19bを透過し、空気層を介して臨界面20bから全反射プリズム20に入射し、第2入射面20aを介してDMD2に入射する。
DMD2では、画像データに応じて各ミラーの傾き角がONとOFFとで変化するが、ONとなったミラーで反射された光(投影光)が、第2入射面20aから再び全反射プリズム20に入射し、臨界面20bに到達する。投影光は、全反射条件を満たす角度で臨界面20bに入射するため、その臨界面20bで全反射され、第2出射面20cから出射された後、投影光学系3を介してスクリーン上に投射される。
以上のように、本実施形態では、第1の光源部11および第2の光源部12の両方が反射ミラー24・34をそれぞれ有しており、各出射光の光路をともに折り曲げる構成としているので、第1の光源部11および第2の光源部12からの出射光を、互いに干渉させることなくインテグレータロッド15に入射させることができる。したがって、第1の光源部11および第2の光源部12からの各出射光を有効利用して、高輝度の投影画像を確実に得ることができる。
また、これに加えて、各発光部21・31は光軸Cを挟んで対向配置されている。これにより、例えば第1の光源部11および第2の光源部12を同じ高さ位置に配置することができる。このように配置すると、投影位置を変化させるとしても、各発光部21・31同士を結ぶ軸を中心に装置全体を回転させれば、各発光部21・31は鉛直方向に垂直な面に対して傾くことはない。各発光部21・31が鉛直方向に垂直な面に対して傾くと、各発光部21・31の動作が不安定になるが、上記構成によれば、各発光部21・31の動作を安定に保ちながら、装置の設置状態だけを変化させることができる。
また、各発光部21・31の対向配置により、電気系および冷却系も考慮してコンパクトでまとまりのよい画像投影装置を実現することができる。つまり、電気系については、各発光部21・31に電源を供給するための電源を例えば反射ミラー24・24の間に配置することができ、空きスペースを有効利用することができる。
また、冷却系については、例えば反射ミラー24・34を、赤外線を透過させるコールドミラーで構成すれば、発光部21・31から発光される光のうちで、白色光だけがコールドミラーで反射されてコンデンサーレンズ41に入射する一方、赤外線はコールドミラーを透過して、コンデンサーレンズ41には入射しない。したがって、コンデンサーレンズ41以降の光学素子(例えばカラーホイール13)への熱負担を確実に低減することができる。また、反射ミラー24・34の間のスペースに、反射ミラー24・34を透過した赤外線を吸収する部材を設ければ、反射ミラー24・34を透過した赤外線が発光部21・31に当たることがないので、発光部21・31の安定性(冷却バランス)が向上し、その信頼性も向上する。
また、コンデンサーレンズ41は、第1の光源部11および第2の光源部12で共有されているので、各出射光の利用効率を低下させずに、第1の光源部11および第2の光源部12をインテグレータロッド15から遠ざけて配置することが可能となる。これにより、インテグレータロッド15とコンデンサーレンズ41との間に、第1の光源部11および第2の光源部12と干渉しないようにカラーホイール13を配置することが可能となる。つまり、インテグレータロッド15とコンデンサーレンズ41との間に、カラーホイール13を配置するスペースを確保することができる。
したがって、本実施形態のように、インテグレータロッド15の光入射側にカラーホイール13を配置すれば、カラーホイール13の各色フィルタ13R・13G・13Bの境界付近を光が通過しても、混色の光がインテグレータロッド15でミキシングされてDMD2に供給されるので、カラーホイール13をインテグレータロッド15の光出射側に配置したときに生じるような、DMD2の素子面上での部分的な色むらは生じない。したがって、混色が発生するカラーホイール13の回転位置でDMD2の各ミラーをOFFにすることなく画像投影を行うことができ、光の利用効率が低下することはない。
また、本実施形態では、コンデンサーレンズ42が第1の光源部11と第2の光源部12とで共有されているので、コンデンサーレンズの枚数を全体として減らすことができ、部品点数を削減できる効果もある。
また、本実施形態では、インテグレータロッド15に不要な色光が入射しないため、インテグレータロッド15への熱負荷や、インテグレータロッド15の光入射面15aにおける反射防止コートの耐光性についての負荷が軽減される。これにより、インテグレータロッド15の信頼性を向上させることができるとともに、インテグレータロッド15を安価な材料(例えばガラス)で構成し、コストダウンを図ることも可能となる。
以上、2つの反射ミラー24・34とコンデンサーレンズ41とを設ける構成により、各光源部を対向配置することができる。また、各光源部の過熱を防ぎ、冷却しやすくなる上に、インテグレータロッド15へのNAを確保して入射効率を維持したまま、各光源部をインテグレータロッド15から離間して配置することができ、スペース的にインテグレータロッド15の光入射側にカラーホイール13を配置することが可能となる。
(3.各出射光のカラーホイールへの入射のさせ方について)
次に、本発明の特徴部分である、第1の光源部11および第2の光源部12からの各出射光のカラーホイール13への入射のさせ方について説明する。
まず、図2に示すように、本実施形態では、カラーホイール13に入射する各出射光の各基準軸A・Bがカラーホイール13上で互いに離間するように、第1の光源部11および第2の光源部12を構成し、配置している。このように各出射光をカラーホイール13に入射させることにより、カラーホイール13上では、各出射光の光束が完全に重畳することがないので、大きな熱エネルギーがカラーホイール13上で1点に集中して発生することがない。カラーホイール13の各色フィルタ13R・13GG・13R(図1参照)は、例えば誘電体膜で形成されており、耐熱性に劣るが、本実施形態では、各出射光の上述した入射のさせ方により、大きな熱エネルギーがカラーホイール13上で1点に集中して発生することがないので、カラーホイール13の特性が劣化したり(温度上昇によって設計時と色ずれが生じたり)、カラーホイール13が割れたりするのを回避することができる。
また、カラーホイール13に入射する各出射光の各基準軸A・Bを互いに離間させることで、熱エネルギーによるカラーホイール13の特性劣化を回避できるので、本実施形態のように、インテグレータロッド15を光路中に設ける場合でも、カラーホイール13をインテグレータロッド15の光入射側、すなわち、熱の影響を受けやすい第1の光源部11および第2の光源部12に近い側に配置することができる。したがって、各出射光の各基準軸A・Bをカラーホイール13上で離間させることは、DMD2の素子面上での部分的な色むらの発生を抑えるという上述した効果にもつながる。
また、図1は、カラーホイール13の概略の構成を示すとともに、カラーホイール13とそれに入射する各出射光の光束との位置関係を模式的に示す説明図である。なお、同図中、第1の光源部11から出射される光束を11aとし、第2の光源部12から出射される光束を11bとする。また、隣り合う色フィルタ13R・13Gの境界線をP1とし、隣り合う色フィルタ13G・13Bの境界線をP2とし、隣り合う色フィルタ13B・13Rの境界線をP3とする。
本実施形態では、カラーホイール13の各色フィルタ13R・13G・13Bは、回転時に境界線P1・P2・P3が各基準軸A・Bを略同時に横切る形状で形成されている。より詳細には、境界線P1・P2・P3は、カラーホイール13の回転中心から半径方向に沿って形成されており、隣り合う境界線のなす角度(中心角)は120°となっている。隣り合う境界線とカラーホイール13の内周および外周とで囲まれた領域が各色フィルタ13R・13G・13Bの形成領域となる。
このような各色フィルタ13R・13G・13Bの形状により、2つの光束11a・11bの合成方向と各色フィルタ13R・13G・13Bの走査方向(回転移動方向)とは垂直となり、カラーホイール13の回転時には、境界線P1・P2・P3のそれぞれが、各基準軸A・Bを略同時に横切る。これにより、第1の光源部11および第2の光源部12からの各出射光がカラーホイール13の隣り合う色フィルタにまたがって入射するときでも、カラーホイール13の1回転の時間に対する隣り合う色フィルタにまたがって入射している時間(色光の切り替え時間)の割合を各出射光のトータルで最小限に抑えることができる。したがって、カラーホイール13の通過時における光の混色を最小限に抑えることができ、上記混色に起因する投影画像の画質劣化を回避することができる。
また、色光の切り替え時間の割合が小さくなるので、混色が発生するカラーホイール13の回転位置でDMD2をOFFにしなくても、混色光の供給による投影画像への影響を極力抑えることができ、効率よくDMD2を照明できるとともに明るい照明系を実現することができる。さらに、色光の切り替え時間の割合が小さくなることで、色純度を向上させることもできる。
また、各色フィルタ13R・13G・13Bの上記形状により、カラーホイール13の回転によって隣り合う色フィルタの境界線が各基準軸A・Bを略同時に横切るとき、第1の光源部11および第2の光源部12からの各出射光(複数の光束11a・11b)は、上記境界線の方向に並んでカラーホイール13に入射している。このことから、複数の光束11a・11bが、回転するカラーホイール13の同じ境界線(例えば境界線P1)に入射するときに、上記境界線の方向に並んで入射するような入射の仕方であっても、上述したような混色に起因する投影画像の画質劣化を回避することができると言える。
ところで、各色フィルタ13R・13G・13Bの形状は、図1のような形状に限定されるわけではない。図4は、カラーホイール13の他の構成例を示すとともに、カラーホイール13とそれに入射する各出射光の光束との位置関係を模式的に示す説明図である。各色フィルタ13R・13G・13Bの形状は、境界線P1・P2・P3と、カラーホイール13の内周および外周とで特定されるので、図4に示すように、カラーホイール13の半径方向に対して境界線P1・P2・P3が傾くように、境界線P1・P2・P3の方向を変更することで、各色フィルタ13R・13G・13Bの形状を変更することができる。ただし、各色フィルタ13R・13G・13Bの形状が、回転時に隣り合う色フィルタの境界線P1・P2・P3が各基準軸A・Bを略同時に横切る形状となるように、境界線P1・P2・P3の方向を設定する必要がある。
例えば、画像投影装置として高さ方向を抑えたいなど、カラーホイール13の高さ方向に制約がある場合や、第1の光源部11および第2の光源部12の配置に制約がある場合には、図4に示すようなカラーホイール13を用いることで、上述した本発明の効果を得ながら、そのような要求にも対応することができる。
また、図5は、照明光学系1の主要部の他の構成を示す平面図である。同図に示すように、インテグレータロッド15の代わりにテーパーロッド51を用いてもよい。テーパーロッド51は、光出射面51bよりも光入射面51aのほうが面積の広いインテグレータロッドである。このようなテーパーロッド51を合成部として用いることにより、光出射面15bおよび光入射面15aの面積が同じであるインテグレータロッド15を用いる場合に比べて、第1の光源部11および第2の光源部12からの各出射光の取り込み効率を上げることができ、各出射光を有効利用することができる。
特に、テーパーロッド51の光入射面51aに入射する各出射光の基準軸A・Bが光入射面51a上で離間する方向に光入射面51aの長辺方向を広げたテーパー形状とすることにより、各出射光の取り込み効率をさらに上げることができる。
また、図5では、各出射光の基準軸A・Bの離間方向がテーパーロッド51の光入射面51aの長辺方向となるように、テーパーロッド51に合わせて、偏向部材14も傾けて(テーパーロッド51の光軸を中心に回転させて)配置している。この傾きに対応して、各発光部21・31の高さ位置(図4の紙面に対して垂直方向の位置)を調整すれば、基準軸A・Bの離間方向が光入射面51aの長辺方向となり、各出射光がテーパーロッド51に入射しやすくなる。
なお、テーパーロッド51を用いる場合は、テーパーにした方向(光入射面51aの長辺方向)の開口数NAが大きくなるので、それに対応したリレーレンズ群16や投影光学系3を用いる必要があるが、システム全体を考慮して用いればよい。
(4.偏向部材について)
次に、偏向部材14の詳細について説明する。図6は、偏向部材14の詳細な構成を示す平面図である。偏向部材14は、各基準軸A・Bを含む平面に沿った断面内でのインテグレータロッド15の光軸Cに沿った方向の厚さが、光軸Cから最も離れた位置で最も厚く、光軸C上で最も薄くなる形状となっている。
より詳細には、偏向部材14は、光出射側に面14a・14bを有しており、光入射側に面14c・14dを有している。面14aは、第1の光源部11からの出射光を屈折させる第1の光出射面であり、面14bは、第2の光源部12からの出射光を屈折させる第2の光出射面である。また、面14cは、第1の光源部11からの出射光を屈折させる第1の光入射面であり、面14dは、第2の光源部12からの出射光を屈折させる第2の光入射面である。面14a・14bは、その光軸C側の端部が光軸Cとは反対側の端部よりも光入射側の面14c・14dに近づくように光軸Cに対して傾いて配置されている。このような面14a・14bの配置により、偏向部材14の上記形状を実現することができる。なお、光入射側の面14c・14dは、その光軸C側の端部が光軸Cとは反対側の端部よりも光出射側の面14a・14bに近づくように光軸Cに対して傾いて配置されていてもよい。
このような形状で偏向部材14が構成されていれば、インテグレータロッド15に入射する直前の各出射光の基準軸A・Bがインテグレータロッド15の光入射面15aに対して略垂直となるように、第1の光源部11および第2の光源部12からの各出射光を偏向部材14によって確実に偏向(屈折)させることができる。なお、略垂直とは、完全に垂直な場合を含むほか、完全に垂直な場合から若干ずれる場合も含む。
上記のように、インテグレータロッド15に入射する直前の各出射光の基準軸A・Bがインテグレータロッド15の光入射面15aに対して略垂直となれば、1灯のみで画像投影を行う場合でも、投影画像の品位を向上させることができる。その理由は、以下の通りである。
インテグレータロッド15の長さが無限であれば、インテグレータロッド15の光入射面15aに対する光の入射角が大きくなっても、インテグレータロッド15内部での全反射によって光出射面15bからは照度分布の十分均一な光が出射されるものと思われる。しかし、インテグレータロッド15の長さは、実際には有限であるので、光入射面15aに対する光の入射角が大きくなると、インテグレータロッド15にて照度分布を十分には均一化しきれない。また、リレーレンズ群16や投影光学系3の瞳内(絞り位置)での光量分布は、インテグレータロッド15に入射する光の光軸Cに対する角度分布を保存しており、光入射面15aに対する入射角が大きくなると、上記光量分布も均一から崩れる。
以上のことから、リレーレンズ群16等の瞳内の光量分布を均一化するためには、長さが有限であるインテグレータロッド15の光入射面15aに入射する光が持つ光軸Cに対する角度分布を均等に(光軸Cに沿った軸に対して対称となるように)すればよいと言える。したがって、上述した偏向部材14の構成によって、インテグレータロッド15に入射する直前の各出射光の基準軸A・Bを、インテグレータロッド15の光入射面15aに対して略垂直にすれば、インテグレータロッド15に入射する直前の各出射光の光軸Cに対する角度分布が略均等となるので、各出射光のそれぞれについて、リレーレンズ群16等の瞳内の光量分布を均一化することができる。つまり、第1の光源部11からの出射光のみが偏向部材14を介してインテグレータロッド15に入射する場合でも、第2の光源部12からの出射光のみが偏向部材14を介してインテグレータロッド15に入射する場合でも、リレーレンズ群16等の瞳内の光量分布を均一化することができる。
なお、インテグレータロッド15の光入射面15aの中心からずれた位置に光が入射しても、インテグレータロッド15の長さが有限である以上、リレーレンズ群16等の瞳内の光量分布は均一から多少崩れるが、その崩れは、入射光の角度分布が均一から崩れる場合ほど大きくはなく、入射光の角度分布を均一にすることによって十分に補うことが可能である。
このように、インテグレータロッド15に入射する直前の各出射光の基準軸A・Bを、インテグレータロッド15の光入射面15aに対して略垂直にすることにより、第1の光源部11と第2の光源部12とのうちのいずれか一方だけを用いて画像投影を行う場合でも、リレーレンズ群16の瞳内の光量分布を均一化することができる。これにより、1灯だけで画像投影を行う場合でも、DMD2の素子面上で照度むらが生じるのを回避することができるとともに、DMD2を介してスクリーンに投影される画像に照度むらが生じるのを回避することができ、投影画像の品位を向上させることができる。
なお、1灯だけで画像投影を行う場合とは、例えば、一方の光源部が破損により点灯しない場合や、ロングライフや省エネルギーを考えて1灯のみしか故意に点灯させない場合を考えることができる。
(5.その他)
なお、本実施形態では、各光源部の第1集光部を、回転放物面鏡およびコンデンサーレンズで構成した例について説明したが、回転楕円鏡で構成することも可能である。この場合、回転楕円鏡の一方の焦点位置に発光部を位置させ、他方の焦点位置に合成部の光入射面を位置させればよい。
本発明の実施の一形態に係る画像投影装置に用いられる照明光学系のカラーホイールの概略の構成を示すとともに、上記カラーホイールとそれに入射する各出射光の光束との位置関係を模式的に示す説明図である。 上記画像投影装置の概略の構成を模式的に示す平面図である。 上記画像投影装置の側面図である。 上記カラーホイールの他の構成例を示すとともに、上記カラーホイールとそれに入射する各出射光の光束との位置関係を模式的に示す説明図である。 上記照明光学系の他の構成を示す平面図である。 上記照明光学系の偏向部材の詳細な構成を示す平面図である。
符号の説明
1 照明光学系
2 DMD(光変調素子)
3 投影光学系
11 第1の光源部
12 第2の光源部
13 カラーホイール(時分割色分解手段)
13R 色フィルタ
13G 色フィルタ
13B 色フィルタ
14 偏向部材
15 インテグレータロッド(合成部)
15a 光入射面
15b 光出射面
21 発光部
22 回転放物面鏡(第1集光部)
23 コンデンサーレンズ(第1集光部)
24 反射ミラー
31 発光部
32 回転放物面鏡(第1集光部)
33 コンデンサーレンズ(第1集光部)
34 反射ミラー
41 コンデンサーレンズ(第2集光部)
51 テーパーロッド(合成部)
A 光軸
B 光軸
C 光軸

Claims (5)

  1. 光を出射する複数の光源部と、
    同一面上に並べて配置される異なる色のフィルタを、各光源部からの各出射光の光路を横切るように回転移動させることによって、入射する各出射光を時分割で異なる色光に分解する時分割色分解手段と、
    上記各光源部から出射されて上記時分割色分解手段を透過した各光を合成するインテグレータロッドとを備えた照明光学系であって、
    上記各光源部からの各出射光は、上記インテグレータロッドの光入射面に集光されており、
    各出射光の光路中で、各出射光の光軸またはその光軸を含んでその延長線上にある軸を基準軸とすると、
    上記インテグレータロッドに入射する直前の各出射光の各基準軸は、上記インテグレータロッドの光入射面に対して略垂直であり、
    上記時分割色分解手段および上記インテグレータロッドの光入射面に入射する各出射光の各基準軸は、互いに離間しており、
    各色フィルタは、回転時に隣り合う色フィルタの同じ境界線が各基準軸を略同時に横切る形状で形成されていることを特徴とする照明光学系。
  2. 上記各光源部は、光を発光する発光部と、その光を集光する第1集光部と、上記第1集光部から出射される光の光路を反射によって折り曲げる反射ミラーとをそれぞれ含んでおり、
    上記各発光部は、上記インテグレータロッドの光軸を挟んで対向配置されていることを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  3. 上記各光源部は、各反射ミラーにて反射された光を集光する第2集光部をさらに含んでおり、
    上記第2集光部は、上記各光源部で共有されていることを特徴とする請求項2に記載の照明光学系。
  4. 上記インテグレータロッドは、光出射面よりも光入射面のほうが面積の広いテーパーロッドであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の照明光学系。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の照明光学系と、
    上記照明光学系から供給される光を画像データに応じて変調する光変調素子と、
    上記光変調素子にて変調された光を被投影面に投影する投影光学系とを備えていることを特徴とする画像投影装置。
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