JP4695857B2 - 半導体検査方法および半導体検査装置 - Google Patents

半導体検査方法および半導体検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、走査電子顕微鏡や電子線を用いた基板検査技術にかかわり、特に、微細なパターンを有する半導体ウエハ等の基板上において、逆テーパー形状や基板表面内部に形成された微細パターンの測長を行なったり欠陥を検出する検査技術に関するものである。
走査型電子顕微鏡では、電子線を走査して試料に照射し、二次的に得られる二次電子および反射電子を検出し、走査像(SEM像)を得る方法が広く用いられている。従来は、一般に入射電子線として、数百eV以上数keV以下の電子線を用い、半導体等の微細パターンの寸法計測が行なわれていた。
しかし、このような低加速SEMでは、電子ビームが直接照射されている部分は観察できるが、試料表面の段差等による陰の部分は観察することができず、寸法計測することができなかった。例えば、従来の低加速SEMでは、図2(a)に示すような開口部のように開口部上面23が開口部の底部24よりも小さい場合、図2(b)に示す走査像ように、開口部上面23の形状の観察や計測しか行なうことができなかった。従って、開口部底部24の寸法を計測するためには、試料を切断して断面を形成し、断面から形状観察する必要があった。また、図3(a)に示すように、基板表面の配線26と基板内部に埋設された配線27との両配線間の寸法28を計測しようとしても、図3(b)に示す走査像のように低加速SEMでは基板表面の配線26しか観察できなかったので、配線間距離を計測することはできなかった。
このような問題を解決して、試料を切断することなく試料内部の構造を観察・計測する方法として、特開平7−27549号公報では、試料の一部分を透過し、入射電子ビームに対して露出しない部分に到達し得るエネルギーを有する電子ビーム6を照射し、二次的に発生する信号から得られる走査像から寸法測定している、この手法を用いることによって、図2(a)に示したような開口部において、低加速SEMでは計測することのできない入射電子線の影になる開口部底面22の構造の寸法計測や基板内部の配線27の構造や寸法28を試料の断面を形成することなく観察することができるようになった。
特開平7−27549号公報
近年の半導体デバイスの微細化に伴って、微細構造計測の重要性が高まっている。特に、ゲート形状は微細且つ複雑になってきており、その良否によってデバイスの性能や歩留まりが大きく左右されるので、ゲート構造の三次元的な計測技術が重要になってきている。例えば、ゲート長を小さくするために、図4に示すようにゲート電極29の底部30を上部31よりも狭くした構造が用いられている。低加速SEMでは、最表面の形状しか得られないので、底部の寸法32を計測することはできない。
例えば、従来の低加速SEMで図4に示すような断面構造のゲート電極29を観察したとき、図5の走査像に示すようにゲート電極の上部31の形状しか観察することができなかった。また、従来の低加速SEMにおいて、電子ビームを斜め方向から照射して影になる部分に電子ビームを照射して観察する方法があった。しかし、電子ビームを斜めから照射する方法では、得られた走査像から立体構造を再現するための画像処理が必要であるので、精度が悪くなるという問題があった。また、高密度パターンの場合には、隣のパターンの影になって電子ビームが電極の底部30に照射できず、観察ができないという問題があった。
また、従来の低加速SEMでは、逆テーパー形状のゲートにおいて、ゲート電極上部31の形状しか観察することができなかったので、ゲート電極の底部30の幅32やテーパー角33を計測することができなかった。
また、半導体デバイスの製造方法として、図6(d)に示すようにゲート電極34にスペーサ35を形成した後、イオン打ち込み(以下、インプラと略)を行なって基板に接合を形成する方法がある。例えば、図6(a)に示すように、ゲート電極34のパターンを形成した後、図6(b)に示すようにゲート電極34をマスクとしてインプラ36を行なって基板に接合37を形成する。この後、図6(c)に示すようにゲート電極34にスペーサ35を形成し、図6(c)に示すようにスペーサ35をマスクとしてインプラ38を行い、図6(d)に示すように接合39を形成する半導体製造方法がある。このような構造のデバイスでは、ゲート電極34とスペーサ35の構造を詳細に計測することによって、デバイスの良否を判定したり、性能を予測したりすることが可能となる。
しかし、従来の低加速SEMでは、図7に示すようにスペーサ35と基板25のみが観察され、デバイス最表面の形状しか知ることができず、ゲート電極34とスペーサ35の相対的な構造を観察することができなかった。従来はゲート電極34とスペーサ35の構造を同時に観察するには、試料の一部を破壊して断面を形成して観察する必要があった。この方法では、試料を破壊する必要があった。更に、デバイス性能を決める特徴量を計測することは出来ないという問題があった。
一方、特開平7−27549号公報で開示されている技術では、入射電子線の影になる部分が存在する孔形状を計測している。しかしながら、特開平7−27549号公報で開示されている発明では、3次元計測に必要な特徴量を計測できないという問題がある。3次元計測に必要な特徴量とは、例えば、パターンの高さ情報等、立体構造を推定するために必要な情報のことである。従って、特開平7−27549号公報に記載の発明では、3次元計測を行なうに際し、例えば、試料ステージを回転させて入射ビームをパターンに対して斜めから入射させて走査像を取得することにより、孔形状を求めている。これは、従来技術では走査像に表示された寸法を測定することはできるが、二次信号強度の情報から三次元構造を精密に算出することができなかったためである。
ステージを傾斜等の手段により、入射ビームにチルトをかけることも可能であるが、ステージを傾斜させて走査像を取得する必要があることから、被検査パターンの形状によってステージ角度を変化させなければならないという課題があった。また、被検査パターンの形状が複雑な場合、走査像が複雑になり、立体構造を求めるための画像解析が困難になるという課題があった。
本発明の目的は、電子ビームを被検査試料に照射してパターンの表面形状のみならず影になった部分や埋設されたパターンの形状を観察し、得られた二次信号の位置情報と信号強度からパターンの立体構造を算出し、デバイス特性に影響を及ぼす特徴量を自動的に測長する検査装置および方法を提供することにある。
本発明では、観察対象の一部分を透過し、電子ビームに対して露出していない部分にまで到達し得る電子ビームを照射する手段と、電子ビームの照射部分から二次的に発生する信号を検出する手段と、二次信号に基づいて測長対象の走査像を発生する手段と、走査像に基づいて寸法測定を行なう測長機能を備えた半導体検査装置において、得られた走査像から信号プロファイルを抽出し、
パターンの位置情報と信号強度を抽出し、パターンの立体モデルを生成し、抽出した位置情報と信号強度から被検査パターンの三次元的な特徴量を算出し、算出したパターンの特徴量から立体構造を構築し、この立体モデルおよびこの立体モデルの任意の断面およびウエハ面内分布を表示する手段と、算出したパターンの特徴量が設定された許容値から外れた観察対象の位置および線幅等の情報を表示する手段を設けた。
本発明を用いることによって、電子ビームに対して露出していない部分にまで到達し得る電子ビームを照射し、電子ビームの照射部分から二次的に発生する信号を検出する測長機能を備えた走査半導体検査装置において、二次信号の強度の情報から、パターンの横方向の幅を測長するだけでなく、高さの情報を算出して立体構造を評価できるようになった。さらに、算出した立体構造の任意の断面を表示することができるようになった。例えば、観察対象の最上面での線幅と凹部の線幅を同時に測長し、さらに、凹部の試料内の深さを算出し、立体構造を評価できるようになった。また、テーパー角度を持つパターンに対しても、テーパー角度を算出し、表示することができるようになった。
また、観察対象のパターンのエッジと、観察対象の内部に埋設されたパターンのエッジの位置を同一走査像から測定し、測定されたパターンの情報から立体構造を算出して任意の断面を表示することができるようになった。さらに、測定した観察対象の位置および線幅等の情報を表示し、設定された許容値から外れたパターンをアラーム表示することができるようになった。また、インプラによるドーパントを活性化させるためのアニール処理工程の前に本手法で検査することにより、電子線照射によるダメージを回復させることが可能となった。
この結果、デバイス特性に寄与する特徴量を早期に把握できるようになり、半導体製造工程を早期に立ち上げることが可能となった。また、本手法を半導体製造工程に適用することによって、プロセス異常を早期に発見し、早期に歩留まりを向上させることが可能となった。
本実施例では、ゲート電極等にノッチの入った形状のパターンの検査方法の一例について説明する。ここで、ゲート電極のノッチとは、ゲート電極の下底の部分の幅が上底より小さくなっている部分を指す。このようなノッチの入ったゲート電極はゲート長をリソグラフィの限界より小さくするために、高速デバイス等で用いられる場合がある。
図1に本発明で用いた半導体検査装置の構成を示したブロック図を示す。電子源5から放出された高エネルギーの電子ビーム6は走査制御部7によって制御される走査コイル8によって偏向されてウエハ9上でラスタ走査される。ウエハ9上での電子ビーム6の走査範囲は予め操作ボード17から入力された倍率に基づいて走査制御部7の出力を適宜に設定することによって決定される。ウエハ9は移動ステージ3上に設置され、ステージ3はステージ制御部20によって各方向への動作が制御される。電子ビーム6の走査によってウエハ9表面から発生した二次電子10および反射電子11等の二次的に発生された信号は検出器12で検出され、増幅部13で増幅される。増幅された二次信号は変換器14によってデジタルデータに変換されて制御部4に送られ、モニタ16上に走査像として表示され、メモリ18に格納される。演算装置19はメモリ18内の画像情報を読み出して測長対称位置を認識する。なお、試料ステージ3が回転機構を含む場合は、回転角を観察対象の立体モデルに反映させることができる。
ここで、高エネルギー電子ビーム6による観察原理を説明する。図8(a)に示すようなウエハ9に、高エネルギーの電子ビーム6を照射すると、基板表面からは二次電子10および反射電子11が発生し、パターン側壁40からはエッジ効果によって多量の二次電子10および反射電子11が発生する。また、ウエハ最表面を透過した入射電子ビーム35によって、パターンのノッチ部41からもエッジ効果によって多量の二次電子10および反射電子11が発生する。これらの二次電子10および反射電子11の信号から図8(a)のパターンの走査像を形成すると、図8(b)に示すように、パターン側壁のエッジ部40とノッチ部41が明るく観察された。従って、基板表面でのパターンの線幅L2とノッチ部でのパターンの線幅L1を同時に測長することが可能になった。
次に、図8(b)に示す走査像から立体モデルを生成する方法の一例を図11に示したフローに従って説明する。本実施例では図8(a)に示したノッチ形状の測長方法の一例について述べる。図11のフローを制御するためのアルゴリズムは、ソフトウェアとして、図1に示したメモリ18ないしは図示されていない外部記憶装置、或いは外部サーバ21内の記憶手段に格納されており、適宜演算手段19に展開され処理される。
まず、観察する領域、観察位置等の走査像取得条件を入力し、観察する領域の走査像を取得する(40)。立体モデルのデータベースは、図1に示したメモリ18ないしは図示されていない外部記憶装置、或いは外部サーバ21内の記憶手段に格納されており、適宜演算手段19に展開され処理される。
次に、観察したパターンの立体モデルの種類を選択する。立体モデルの種類として、例えば、図9(a)に示すような直方体、図9(b)に示すようなノッチ形状、図9(c)に示すような逆テーパー形状、図9(d)に示すような埋設電極構造等を選択できる。本実施例では、立体モデルの種類として、図9(b)に示すようなノッチ形状を選択する(41)。測長する範囲(X0,Y0)、測長する間隔dyを入力する(42)と、例えば、図8(b)に示したように、Y=Y1での信号強度のプロファイルが図8(c)のように演算装置19に抽出される(43)。
この信号強度のプロファイルとして、走査像の中の近傍の数本の平均値を用いることができ、また、従来の方法によってノイズ除去処理や平均化処理を行なうことができる。このプロファイルから、観察された4本のピークのうち、外側の2本のピーク間を測長して、基板最表面での線幅L2を求めた。また、内側の2本のピーク間を測長してノッチ部での線幅L1を求めた(44)。さらに、パターン外側の信号強度I2とノッチ部での信号強度I1を測定し(45)、パターンの高さTを入力すると、ノッチ上部から凹部底面までの高さT1, ノッチ上部から最表面までの高さT2を求めることができた(46)。
ここで、走査像からノッチ上部から凹部底面までの高さT1, ノッチ上部から最表面までの高さT2を算出する方法について述べる。走査像からノッチ上部から凹部底面までの高さT1, ノッチ上部から最表面までの高さT2は、図10に示すような関係から、パターンの基板最表面での線幅L2を決めるピークの信号強度I2と、ノッチ部41の信号強度I1との関係から求めることができる。図10の関係はモンテカルロシミュレーションによって得られた関係である。パターン外側の信号強度I2はT2の長さに依存し、ノッチ部の信号強度I1はT1に依存する。さらに、ノッチ部の信号強度I1はノッチ量xnおよびノッチ上部の層の厚さT2に依存して減少する。これより、ノッチ部の信号強度I1とパターン外側の信号強度I2は近似的に次式で表すことができる。
I1 = I T1 / T exp(- B xn) exp(- A T2)・・・(数1)
I2 = I T2 / T + C・・・(数2)
ここで、定数I, A, B, Cはモンテカルロシミュレーションまたは実験的に予め求めておくことができる。
パターンの高さTについては、設計値あるいはパターン形成前の膜厚測定値を外部サーバ21から、あるいは記憶媒体を通じて取得することもできる。従って、I1, I2, xnを信号プロファイルから測定すれば、演算装置19でT1, およびT2を算出することができる。あるいは、移動ステージ3が回転できる場合には、図12(a)に示すように、電子ビーム35を基板に対して角度φで照射したときの走査像から測長を行なうことができる。入射角度φで電子ビーム6を照射して走査像を取得した場合、図12(b)に示したように、走査像のエッジを検出することによって、走査像のノッチ部の高さT1'および走査像の側壁部分の長さT2'から次式の関係からT1, T2, Tを走査像から直接算出することもできる。
T1'=T1 tanθ・・・(数3)
T2'=T2 tanθ・・・(数4)
このようにして、Y=Y1におけるL1, L2, T1, T2が求められたら、さらに、Y=Y1+dyおけるプロファイルを抽出する(43)。
これを繰り返すことによって立体モデルが求められたら、例えば図13に示すように、モニタ16上に三次元的に立体構造を表示することができる(47)。さらに、任意の断面構造をモニタ16に表示することができる。また、ノッチ部での線幅L1、基板最表面での線幅L2、ノッチ上部から凹部底面までの高さT1、ノッチ上部から最表面までの高さT2等の求めたパターンの特徴量のウエハ面内分布を表示することができる。さらに、これらの特徴量の平均値、分散値を算出し、モニタ16に表示することができる。
次にこれらの特徴量と半導体デバイス特性との関連から、特徴量の許容値の設定を行なう方法について述べる。例えば、半導体デバイス特性として、MOSデバイスのしきい値電圧を用いた例について述べる。図14にMOSデバイスのしきい値Vthとノッチ部での線幅L1の関連の一例を示す。半導体製造ラインにおいて、MOSデバイスのしきい値の許容値ΔVthから、ノッチ部での線幅ΔL1の許容値を算出し、検査したパターンがノッチ部での線幅の許容値ΔL1を超えた場合、アラームを表示することができる。許容値ΔL1は、検査装置に設けられたユーザインターフェースを介して装置に入力される。ユーザインタフェースとしては、例えば、図1に示す操作ボード17やモニタ16等の手段がある。入力された許容値ΔL1は、制御部4や演算装置19内のレジスタ、或いはメモリ18内に格納され、アラーム表示の際に参照される。
また、本手法は半導体のゲートパターンに限らず、配線形状、磁気ヘッド、MEMSの検査や立体形状評価に応用することが可能である。
本実施例では、ゲート電極等のパターンのテーパー角検査方法の一例について説明する。本発明では図1に示した構成の半導体検査装置を用いることができる。ここで、テーパー角とは、図9(c)に示すようなパターンの断面において、ゲート電極等のパターンの側壁48とSi基板25とが成す角33であり、デバイス特性を決める重要なパラメータである。
高エネルギー電子ビーム35を図9(c)のようなテーパー角33を持つパターンに照射すると、基板表面からは二次電子10および反射電子11が発生し、パターン側壁48からはエッジ効果によって多量の二次電子10および反射電子11が発生する。テーパー角度が90°以上の場合、ウエハの表面層を透過した入射電子ビーム6によって、逆テーパーの側壁48からもエッジ効果によって多量の二次電子36および反射電子37が発生する。また、パターン底部からの反射電子が側壁48に再入射し、そこから二次電子10が発生する。これらの二次電子10および反射電子11信号から図9(c)のパターンの走査像を形成すると、図15(a)に示すように、パターンの側壁48の部分が明るく観察された。
図15(a)に示した走査像の信号強度のラインプロファイルを図15(b)に示す。テーパー角度が90°前後の場合、側壁部48の信号強度Ieはテーパー角度θに大きく依存するので、側壁部48の信号強度からテーパー角度θを感度良く測定することができる。図16はエッジ部の信号強度Ieとテーパー角θとの関連を示した一例である。縦軸のエッジ部の信号強度Ieはθ=90°のときのエッジ部の信号強度で規格化してある。これより、信号強度Ieが相対的に変化したことからテーパー角θが変化したと考えることができる。従って、エッジ部の信号強度Ieのウエハ面内分布からテーパー角θのウエハ面内分布を算出し、表示することが可能となった。
次に、エッジ部の信号強度Ieからテーパー角θの絶対値を測定する方法について図19のフローに従って述べる。図19に示すフローについても、フロー制御のソフトウェアが、図1のメモリ18、図示されていない外部記憶装置、或いは外部サーバ21内の記憶手段に格納され、適宜演算手段19に展開され処理される。
ここで、電子ビームを用いた検査装置1において、一般に入射電子ビームの状態や信号の検出効率も装置の状態が日々変化するので、絶対値の評価を安定性良く行うのは困難である。そこで、ある高さのパターンを持つ標準試料51の走査像をリファレンス信号として用いるための機構を付与した。標準試料51として、例えば図17に示すように、高さH0の垂直形状のパターンを用いることができる。標準試料51の材料としては、例えば、Si, W, WSi等の二種類以上の材料についてパターンを形成することが望ましい。まず、観察する領域、観察位置等の走査像取得条件を入力し、標準試料の走査像を取得する(52)。取得した走査像はメモリ18に格納される。
次に、標準試料の信号強度のプロファイルを演算装置19に抽出し、エッジの信号強度I0を測定した(53)。標準試料の信号強度I0は複数のプロファイルを平均化して求めることもできる。求めた標準試料のI0は、メモリ18に格納される。このとき、標準試料の材料と被検査パターンの材料が異なる場合は、以下のようにI0の値を校正することができる。I0の値は図28に示すようにパターン材料の元素番号に依存する。標準試料として、例えばSi、WについてI0の値が求まれば、標準試料と材料が異なる場合においても、被検査パターンの材料の元素番号からI0を求めることができる。
このようにして求めた標準試料の信号強度I0は検査前に予めメモリ18に格納しておき、検査時に随時読み出すことができる。あるいは、標準試料の信号強度I0として例えばモンテカルロシミュレーション等によって求めた値を用いることもできる。ここで、エッジ部の信号強度Ieはパターンの高さ等にも依存する。そこで、パターンの高さを考慮してテーパー角度を算出するための機構を設けた。図18にパターンの高さとエッジ部の信号強度の関連を示す一例を示す。高さH0の標準試料のエッジの信号強度I0の値から、図18に示す直線の傾きを決定し、任意の高さのパターンのエッジの信号強度を算出することが可能となった。
例えば、高さH1のパターンにおけるエッジの強度I1は、
I1=(I0 - C) / H0×H1 + C・・・・(数5)
と求められる。
ここで、定数Cは材料によって決まり、予めメモリ18に格納しておくことができる。被検査パターンの高さがHの場合、メモリ部17に格納されている図18に示した関係式を読み出し、テーパー角θが90°のときの信号強度を演算装置19で算出した(54)。ここで、被検査パターンが異なる材料の積層構造である場合は、前述のように、それぞれの層の材料についてI0を算出する。さらに、それぞれの層の高さについて、I1 Cの値を算出し、それらの総和にCを加えた値で算出することができる。このとき、Cの値はパターン最上面の材料のCの値を用いる。
このようにして、I1を算出したら、次に、観察するパターンの立体モデルの種類としてテーパー形状を選択する(55)。次に、観察する領域、観察位置等の走査像取得条件を入力し、観察する領域の走査像を取得する(56)。その後、測長するパターンの位置、測長する範囲(X0,Y0)、測長する間隔dyを入力すると、例えば、図15(b)に示したように、Y=Y1での信号強度のプロファイルが演算装置19に抽出される(58)。この信号強度のプロファイルとして、走査像の中の近傍の数本の平均値を用いることができ、また、従来の方法によってノイズ除去処理や平均化処理を行なうことができる。
このプロファイルから、観察された2本のピークのそれぞれのピークについて、信号強度Ieを測定した(59)。信号強度Ieが求まると、メモリ18内に予め記憶されている図16の関係を演算装置19に読み出し、信号強度Ieからテーパー角度θを求めることができた(60)。求められたテーパー角θはメモリ17に格納される。このようにして、Y=Y1におけるテーパー角θが求められたら、さらに、Y=Y1+dyおけるプロファイルを抽出する(58)。これを繰り返すことによって一つの観察位置における立体モデルが求められたら、次の観察位置に移動して(61)、走査像を取得する(56)。これを繰り返すことによって、測長する全てのパターンの立体モデルが求められたら、モニタ16上に測定したテーパー角θのウエハ面内分布を表示した(62)。
また、これらの特徴量の平均値、分散値を算出し、表示することができる。さらに、任意の位置での立体構造を三次元的に表示することができるようになった。さらに、電子ビーム検査装置の安定性に応じて、例えばウエハを検査する前後で標準試料の走査像を取得し、信号強度の校正を行なうことによって、装置の経時変化の影響なく、テーパー角を精密に測定することが可能となった。
また、本手法はゲートパターンに限らず、ホールパターン、配線パターン、Cuダマシン構造のような溝構造、磁気ヘッド、MEMS等の検査や立体形状評価に適用することができる。
本実施例では、ゲート電極等のパターンのテーパー角検査方法の他の一例について説明する。本発明では図1に示した構成の半導体検査装置を用いることができる。または、図20に示すように、低加速電子ビーム64と高加速電子ビーム6を入射電子ビームとする走査半導体検査装置を用いることができる。電子源5から放出された高加速電子ビーム6は走査制御部7によって制御される走査コイル8によって偏向されてウエハ9上でラスタ走査される。電子ビーム6の走査によってウエハ9表面から発生した二次電子10および反射電子11は検出器12で検出され、増幅部13で増幅される。増幅された二次電子信号は制御部4によってモニタ16上に走査像として表示される。
また、電子源65から放出された低加速電子ビーム64は走査制御部66によって制御される走査コイル67によって偏向されてウエハ9上でラスタ走査される。電子ビームの走査によってウエハ表面から発生した二次電子68および反射電子69は検出器70で検出され、増幅部71で増幅される。増幅された二次電子信号は制御部4によってモニタ16上に走査像として表示される。ウエハ9は移動ステージ3上に設置され、ステージ3はステージ制御部によって各方向への動作が制御される。さらに、移動ステージ3はあらかじめメモリ18に記憶されたウエハの座標情報によって高加速電子光学系2と低加速電子光学系63の直下の間を随時移動することが可能であり、高加速電子ビーム6を照射して取得した走査像と同一箇所の低加速電子ビーム64の走査像を取得することが可能な機能を持つ。
あるいは、図1に示した構成の半導体検査装置1を用いる場合は、従来の低加速SEMで取得した走査像と取得した走査像の位置情報等の各種情報を外部サーバ21や移動用記憶媒体から読み出され、メモリ18に格納される。演算装置19はメモリ18内の画像情報を随時読み出して高加速で電子ビーム6を用いて取得した画像と比較演算することが可能である。
次に、図20に示した装置を用いて、テーパー角θを測定する方法について述べる。まず、低加速ビーム64直下にウエハ9を移動し、予めメモリ18に格納された位置情報に基づいて走査像を取得する。取得した走査像と位置座標等の情報は、メモリ18に格納される。その後、ウエハ9を高加速電子光学系2直下に移動し、低加速ビーム64で取得した走査像と同一位置において、高加速ビーム6による走査像を取得する。取得した高加速ビームによる走査像と位置座標情報等の情報はメモリ18に格納される。演算装置19は同一位置座標での低加速電子ビーム64による走査像と各種情報と高加速電子ビーム6による走査像と各種情報を読み出す。テーパー角θは次に述べるような方法で測定される。図9(c)に示したようなテーパー角θを持つラインパターンの走査像を取得すると、低加速ビームでは図21(a)に示すような走査像が得られ、ラインパターンの上部48のエッジのみが観察される。
このときのX方向の信号強度のプロファイルは図21(b)のようになる。Y=Y1における信号強度のプロファイルを演算装置18に抽出し、このラインプロファイルの二つのピークの間隔Llowを測定する。ラインプロファイルからエッジの位置を精密に求める方法として、信号強度がある閾値βを超える位置として求めることもできる。高加速ビームでは図22(a)に示すように、ラインパターンのエッジ48が観察され、このときのX方向の信号強度のプロファイルは図22(b)のようになる。低加速ビーム64によって観察したラインプロファイルと同一位置のプロファイルとなるようにY=Y1における信号強度のプロファイルを演算装置18に抽出し、このラインプロファイルの二つのピークの間隔Lhighを測定する。
このとき、ラインプロファイルからエッジの位置を精密に求める方法として、信号強度がある閾値を超える位置として求めることもできる。図23には、テーパー角θと低加速ビーム64による信号強度のプロファイルから測定したライン幅Llowと高加速ビーム6によるプロファイルから測定したライン幅Lhighの差との関係を示す。テーパー角θが90°よりも小さい場合、低加速ビーム64によるプロファイルから測定したライン幅Llowと高加速ビーム6によるプロファイルから測定したライン幅Lhighの差は一定値αになる。
まず、テーパー角θが90°よりも小さい場合、つまり、順テーパー形状のとき、ラインプロファイルからテーパー角θを求める方法の一例を説明する。図21(b)に示すようなY=Y1における信号強度のプロファイルに示されたエッジ部のピークにおいて、信号強度がある閾値となる位置x1とx2の幅wはx1とx2の差である。ピークの幅wとテーパー角θとの間には、図24に示すような関係があり、次式のように示される。
tanθ=T/(w-w0)・・・(数6)
θ=90°のときのピーク幅wをw0とする。ラインパターンの高さHについては、膜厚を外部サーバ21から、あるいは記憶媒体を通じて取得することもできる。w0については、シミュレーションあるいは実測によって予め求めておくことができる。従って、走査像からwを測定することにより、演算部19でテーパー角θを算出することができる。
次に、テーパー角θが90°よりも大きい場合にラインプロファイルからテーパー角θを求める方法を説明する。低加速ビーム64による信号強度のプロファイルから測長したライン幅Llowと高加速ビーム6による信号強度のプロファイルから測長したライン幅Lhighの差はテーパー角度θに依存し、テーパー角度θが大きくなるほど差は大きくなる。図23に高加速ビームによるライン幅Lhighと低加速ビームによるライン幅Llowとテーパー角度θとの関連を示す。この関係は次式で示される。
tanθ= -(Llow-Lhigh-α)/H・・・(数7)
ここで、ラインパターンの高さHについては、膜厚Hを外部サーバ20あるいは記憶媒体を通じて取得することもできる。高さHにおける一定値αについては、シミュレーションあるいは実測によって予め求めておくことができる。LlowおよびLhighについては、上記のようにラインパターンエッジ部の信号強度のプロファイルから測長することができる。従って、走査像からLlow、Lhighを測長することにより、演算部19でテーパー角θを算出することができるようになった。
このようにして、Y=Y1での信号強度のプロファイルを求めたら、次の測長位置Y=Y2において、同様にテーパー角θを求めることができる。求められたテーパー角度はメモリ18に格納され、さらに求めたテーパー角のウエハ面内分布をモニタ16に表示することが可能である。
このように、本手法によって低加速SEMだけでは測定不可能である逆テーパー形状も含めて、テーパー角を精密に測定することが可能となった。
本実施例では、ゲート電極等のパターンのテーパー角検査方法の他の一例について説明する。本実施例では、テーパー角90°近傍の角度を精密に測定する方法の一例について説明する。本発明では図1に示した構成の半導体検査装置を用いることができる。
高エネルギー電子ビーム35を図9(c)のようなテーパー角33を持つパターンに照射すると、実施例2で述べたように、パターン側壁48からはエッジ効果によって多量の二次電子10および反射電子11等の二次信号が発生する。これらの二次信号から図9(c)のパターンの走査像を形成すると、図15(a)に示すように、パターンの側壁48の部分が明るく観察された。図15(a)に示した走査像の信号強度のラインプロファイルを図15(b)に示す。テーパー角度が90°前後の場合、側壁部48の信号強度Ieはテーパー角度θに大きく依存するので、側壁部48の信号強度からテーパー角度θを感度良く測定することができる。
図29はテーパー角がθ0のウエハにおけるエッジ部の信号強度Ieと電子ビームの入射角Δφとの関連を示した一例である。図29(a)には、テーパー角θ0と入射角Δφとの関連を示し、図29(b)には信号強度Ieと入射角度Δφとの関連を示す。電子ビーム6の入射方向がテーパーの方向と同一となるとき、つまり、パターン側壁48に沿って電子ビーム6が照射されるとき、信号強度Ieは最大になる。本実施例では、入射電子ビーム6を入射角Δφに偏向してウエハ9に照射したときの二次電子10および反射電子11の信号強度Ieと入射角Δφの関係からテーパー角θを求める。
まず、電子源5から放出された電子ビーム6は走査制御部7によって制御される走査コイル8によって偏向されてウエハ9上でラスタ走査される。このとき、電子ビームの入射角度はウエハの垂直方向からΔφ1だけ偏向された角度に照射される。電子ビーム6によってウエハ9から発生した二次電子10および反射電子11等の二次電子信号は検出器12で検出され、増幅部13で増幅される。増幅された信号は変換器14によって変換されて制御部4に送られ、メモリ18に格納される。このとき、入射角Δφ1等の電子ビーム6の照射条件も同時にメモリ18に格納される。
さらに、電子ビーム6は走査制御部7によって制御コイル8によってΔφ2だけ偏向された角度に偏向されてウエハ9上でラスタ走査される。発生した二次電子10および反射電子11は検出器13で検出されて、増幅、変換されて制御部4に送られてメモリ18に格納される。これを繰り返して、入射角度90°近傍の走査像を取得した。次に、演算装置19は取得した走査像からエッジ部の信号強度Ieを測定し、ウエハ9上の同一箇所における信号強度Ieの入射角度依存性を測定した。例えば信号強度Ieの入射角度依存性として、図29のような関係が得られた場合、最大のIeが得られたときの電子ビーム6の入射角度Δφnから、テーパー角θ0を精密に算出することができた。
本実施例では、図9(d)に示すように、MOSデバイス等のゲート部等のパターンにおいて、スペーサ35の外側のエッジの形状と埋設された金属膜34のエッジとを同時に検査して、金属膜の幅Lmと金属膜上に形成された絶縁膜の幅d1およびd2を非破壊で同時に検査する方法の一例について説明する。本発明では図1に示した構成の半導体検査装置を用いることができる。
高エネルギー電子ビーム6を図9(d)のように、埋設されたゲート電極34上に絶縁膜のスペーサ35が形成されているパターンに照射する。ゲート電極34の材料にW、Co、Ni等の金属元素が含まれている場合、例えば、ゲート電極34の材料として、W、WSi、Ni、NiSi等が用いられている場合、本手法を適用することができる。あるいは、ゲート電極上にNiSi、CoSi、TiSi等の重金属元素を含む化合物が形成されている場合にも本手法を適用することができる。このようなゲート電極34を持つウエハ9に高エネルギー電子ビーム6を照射すると、基板表面からは二次電子10および反射電子11が発生し、スペーサ35の側壁73からはエッジ効果によって多量の二次電子10および反射電子11が発生する。
このとき、ゲート電極34からの反射電子数は他のスペーサ35部分からの反射電子数よりも多くなる。その後、ゲート電極34からの反射電子が表面から脱出するとき、表面から二次電子が放出されるので、ゲート電極34上面に電子ビーム6を照射したときに検出器12で検出される反射電子数および二次電子数が多くなる。その結果、埋設されたゲート電極34を観察することができる。照射エネルギーとして、例えば、ゲート電極上の絶縁膜の膜厚dhが400 nm以下の場合、30 keV以上100 keV以下の電子ビームを用いることができる。ゲート電極上の絶縁膜の膜厚dhが400 nm以上100 μm以下の場合、50 keV以上200 keV以下の電子ビームを用いることができる。
本実施例では、スペーサ35付きゲート構造の測長方法の一例として、図9(d)に示したゲート構造の測長方法の一例を図26に示したフローに従って説明する。まず、観察する領域、観察位置等の走査像取得条件を入力し、観察する領域の走査像を取得すると(74)、例えば、図25(a)に示したような走査像が取得される。この走査像には、スペーサの側壁73と埋設されたゲート電極34が観察された。次に、観察したパターンの立体モデルの種類として、本実施例ではスペーサ付きゲート構造を選択する(75)。測長する範囲(X0,Y0)、測長する間隔dyを入力(76)すると、例えば、Y=Y1での信号強度のプロファイルが図25(b)のように演算装置19に抽出される(77)。この信号強度のプロファイルとして、走査像の中の近傍の数本の平均値を用いることができ、また、従来の方法によってノイズ除去処理や平均化処理を行なうことができる。
このプロファイルには、スペーサの側壁73によるピーク81およびピーク82とゲート電極によるピーク83が観察された。この信号強度から、ピーク81の立ち上がり位置84とピーク83の一方の立ち上がり位置85からd1を、ピーク83の立ち上がり位置86とピーク82の立ち上がり位置87からd2を測長することができた。また、ピーク83の両端の立ち上がり位置85、86からゲート電極の幅Lmを測定することができた(78)。このようにして、Y=Y1におけるスペーサの幅d1、d2およびゲート電極の幅Lmが求められたら、さらに、Y=Y1+dyおけるプロファイルを抽出する(77)。これを繰り返すことによって、全ての測長位置において、スペーサの幅d1、d2およびゲート電極の幅Lmを求める。
全ての測長位置において、スペーサの幅d1、d2およびゲート電極の幅Lmが計算された後、演算部19で立体モデルを生成し、モニタ16上に三次元的に立体構造を表示することができる(79)。ゲート電極の高さHgおよびゲート電極上の絶縁膜の厚さdhについては、パターン形成前の膜厚測定値を外部サーバ21を通じて、あるいは記憶媒体を通じて取得することができる。さらに、任意の位置での断面構造をモニタ16に表示することができる。さらに、Lm、d1、d2の特徴量のウエハ面内分布を表示し(80)、予め設定された許容値を超えた場合、アラーム表示を行なうことができる。
図27には本実施例を半導体製造工程途中の検査に適用したときの評価フローの一例を示す。まず、ゲート電極材料およびマスク材料上にパターニングされたマスクを形成する(88)。その後、マスクパターンの検査を行う(89)。このとき、例えば、マスクのテーパー角等の形状を実施例2または実施例3を適用して検査することが可能である。検査結果により、例えばリソグラフィ工程の露光条件を変化させて、半導体製造工程にフィードバックを行なうことができる。マスクのパターニングが完了した後、ゲート電極やマスク材料をドライエッチングして、パターンを形成する(90)。
その後、マスク除去処理や洗浄等の後処理(91)を行なった後、ゲート電極およびマスクパターンの検査を行う(92)。このとき、ゲート電極のテーパー角およびノッチ形状を実施例1または実施例2または実施例3を適用して検査することが可能である。これらの検査結果から、例えば、ドライエッチ条件等を変化させて、半導体製造工程にフィードバックを行なうことができる。その後、必要に応じて洗浄を行なった後、インプラを行なう(93)。その後、ゲート電極上に絶縁膜を形成し、さらにドライエッチングを行なってスペーサを形成した(94)。その後、本実施例で示したゲートの検査を行った(95)。
本実施例はこのようなゲート電極上に絶縁膜等のスペーサを形成したサンプルに関して適用することが可能である。ゲート電極の幅、およびスペーサの幅の検査結果から、例えば、スペーサ形成条件やスペーサのエッチ条件、ゲート電極のドライエッチ条件、マスク形成工程のプロセス条件等を変化させて、半導体製造工程にフィードバックを行なうことができる。その後、洗浄工程、インプラ工程(96)を経て、インプラした領域を活性化させるためにアニール(97)が行なわれる。
本アニール処理(97)によって、高加速電子ビームを用いて検査する際に生じた電子線照射ダメージを回復させることができる。本アニール処理(97)は、インプラ後にインプラされたドーパントを活性化するために半導体製造工程で通常行なわれる処理である。高加速電子ビームによる検査を本アニール(97)前に行うことによって、電子線照射によるダメージの影響を受けず、さらに、電子線照射によるダメージを回復するための処理を加えることなく検査を行うことが可能となった。
本発明で用いた半導体検査装置の一例を示す構成図。 従来の低加速SEMによる観察の一例を示す説明図。 従来の低加速SEMによる観察の他の一例を示す説明図。 ゲート構造の一例を示す説明図。 従来の低加速SEMによるゲート構造の走査像の一例を示す説明図。 スペーサ付きゲート構造の製造工程の一例を示す説明図。 従来の低加速SEMによるスペーサ付きゲート構造の走査像の一例を示す説明図。 本発明によるノッチ形状の観察方法の一例を示す説明図。 本発明の立体モデルの一例を示す説明図。 本発明で用いたノッチの高さと、パターンの基板最表面での線幅L2を決めるピークの信号強度I2と、ノッチ部41の信号強度I1との関係を示す説明図。 本発明によるノッチ形状の立体モデルを生成するためのフローの一例。 本発明で用いた入射角度φで観察した場合の測長方法の一例を示す説明図。 本発明のノッチ形状の立体構造の表示方法の一例を示す説明図。 本発明で用いたMOSデバイスの閾値電圧とゲート電極底部の幅L1の関係の一例を示す説明図。 本発明で用いたテーパー形状のゲートパターンの走査像と信号強度のプロファイルの一例。 本発明で用いたテーパー形状の信号強度Ieとテーパー角θとの関連を示す説明図。 本発明で用いた標準試料の一例を示す説明図。 本発明で用いたパターンの高さHと標準試料の信号強度I0の関連の一例を示す説明図。 本発明によるテーパー角検査方法のフローの一例。 実施例3で用いた本発明のテーパー角検査装置の一例を示す構成図。 本発明の低加速電子ビームによるテーパー形状の走査像と信号プロファイルの一例を示す説明図。 本発明の高加速電子ビームによるテーパー形状の走査像と信号プロファイルの一例を示す説明図。 本発明で用いた低加速ビームによって測定したライン幅Llowと高加速ビームによって測定したライン幅Lhighの差とテーパー角θとの関係を示す説明図。 本発明で用いた順テーパー形状の信号プロファイルのピークの幅wとテーパー角θとの間との関係を示す説明図。 本発明によるスペーサ付きゲート構造の走査像と信号プロファイルの一例を示す説明図。 本発明によるテスペーサ付きゲート構造の検査方法のフローの一例。 本発明を半導体製造工程途中の検査に適用したときの評価フローの一例。 本発明で用いた信号強度I0の値のパターン材料による相違を示した説明図。 本発明で用いたテーパー角がθのウエハにおけるエッジ部の信号強度Ieと電子ビームの入射角Δφとの関連の一例。
符号の説明
1・半導体検査装置、2・電子光学系、3・ステージ、4・制御部、5・電子源、6・高加速電子ビーム、7・走査制御部、8・走査コイル、9・ウエハ、10・二次電子、11・反射電子、12・検出器、13・増幅部、14・変換器、15・検出器制御部、16・モニタ、17・操作ボード、18・メモリ、19・リ演算装置、20・ステージ制御部、21・外部サーバ、22・光学式顕微鏡、23・開口部上面、24・開口部底部、25・基板、26・基板表面の配線、27・埋設された配線、28・配線間の寸法、29・ゲート電極、30・電極の底部、31・電極の上部、32・電極底部の幅、33・テーパー角、34・埋設されたゲート電極、35・スペーサ、36・インプラ、37・接合、38・インプラ、39・接合、40・走査像取得、41・ノッチ選択、42・測長条件入力、43・プロファイル抽出、44・L1,L2測定、45・Tの入力、46・T1,T2算出、47・立体モデル表示、48・側壁、51・標準試料、52・標準試料の走査像取得、53・I0測定、54・信号強度算出、55・テーパー形状選択、56・走査像取得、57・測長条件入力、58・プロファイル抽出、59・Ie測定、60・テーパー角度算出、61・次の位置に移動、62・ウエハ面内分布表示、63・低加速電子光学系、64・低加速電子ビーム、65・電子源、66・走査制御部、67・走査コイル、68・二次電子、69・反射電子、70・検出器、71・増幅部、72・検出器制御部、73・スペーサの側壁、74・走査像取得、75・スペーサ付きゲート構造を選択、76・測長条件入力、77・プロファイル抽出、78・Lm,d1,d2測定、79・立体モデル表示、80・ウエハ面内分布表示、81・ピーク、82・ピーク、83・ゲート電極によるピーク、84・ピーク81の立ち上がり位置、85・ピーク83の一方の立ち上がり位置、86・ピーク83の立ち上がり位置、87・ピーク82の立ち上がり位置、88・マスクパターン形成、89・マスクパターン検査、90・ゲートエッチ、91・後処理、92・ゲートパターン検査、93・インプラ、94・スペーサ形成、95・スペーサ付きゲート検査、96・インプラ、97・アニール、L1・ノッチ部でのパターンの線幅、L2・基板最表面での線幅、T1・ノッチ上部から凹部底面までの高さ、T2・ノッチ上部から最表面までの高さ、T・ノッチ形状パターンの高さ、I・ノッチ部の高さを算出するための定数、A・ノッチ部の高さを算出するための定数、B・ノッチ部の高さを算出するための定数、C・信号強度に関連する定数、xn・ノッチ量、X0・測長するX方向の範囲、Y0・測長するY方向の範囲、dy・測長する間隔、Y1、・第一の測長位置、Y2・次の測長位置、I1・ノッチ部の信号強度、I2・基板最表面での線幅を決めるピークの信号強度、T1'・ 入射角φでの走査像のノッチ部の高さ、T2'・ 入射角φでの走査像の側壁部分の長さ、Vth・MOSデバイスのしきい値、ΔVth・MOSデバイスのしきい値の許容値、ΔL1・線幅の許容値、Ie・側壁部の信号強度、θ・テーパー角度、H0・標準試料の高さ、I0・標準試料のエッジの信号強度、H1・パターンの高さ、I1・エッジの信号強度、Llow・低加速ビームによるプロファイルのピークの間隔、Lhigh・高加速ビームによるプロファイルのピークの間隔、x1・信号強度がβとなる位置、x2・信号強度がβとなる他の位置、w・ピークの幅、w0・テーパー角90°のときのピーク幅、α・一定値、β・閾値、Lm・埋設された金属膜の幅、d1・金属膜上に形成された絶縁膜の幅、d2・金属膜上に形成された絶縁膜の他の幅、Hg・埋設されたゲート電極の高さ、dh・ゲート電極上の絶縁膜の厚さ、γ・ビームチルトの角度、θ0・テーパー角、Δφ・入射角、Δφ1・一つ目の入射角、Δφ2・二つ目の入射角、Δφn・最大値での入射角。

Claims (7)

  1. 収束された電子ビームをウエハ上で走査して得られる走査像の測長開始点および終点間の寸法測定を行なう測長機能を備えた半導体検査装置であって、
    電子ビームに対して露出しないエッジ部を備えた被検査パターンに、前記露出しないエッジ部まで到達し得るエネルギーの電子ビームを照射する手段と、
    前記電子ビームの照射により発生する二次信号に基づく走査像を検出する手段と、
    得られた走査像の位置情報と信号強度を取得する手段と、
    前記信号強度は前記露出しないエッジ部に対応する位置にピークを有し、前記ピークの信号強度に基づいて前記露出しないエッジ部の長さを算出する手段と、
    前記位置情報と前記信号強度から前記被検査パターンの形状の特徴量を算出する手段と、
    前記算出した露出しないエッジ部の長さと前記算出した特徴量を用いて前記被検査パターンの立体構造を構築する手段と、
    前記構築した立体構造を表示する手段と、
    を備えることを特徴とする半導体検査装置。
  2. 前記エネルギーは10keV以上200keV以下である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体検査装置。
  3. 前記露出しないエッジ部は前記被検査パターンに埋設されたパターンのエッジ部であり、
    前記算出する特徴量は前記露出しないエッジ部間の距離である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体検査装置。
  4. 前記露出しないエッジ部は前記被検査パターンに埋設されたパターンのエッジ部であり、
    前記算出する特徴量は前記露出しないエッジ部と前記被検査パターンの表面のエッジ部との距離である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体検査装置。
  5. 前記露出しないエッジ部は前記被検査パターンの側面に形成された凹部のエッジ部であり、
    前記算出する特徴量は前記露出しないエッジ部間の距離である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体検査装置。
  6. 前記算出した特徴量が設定値を超えた場合にアラーム表示を行う手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体検査装置。
  7. 収束された電子ビームをウエハ上で走査して得られる走査像の測長開始点および終点間の寸法測定を行なう半導体検査方法であって、
    電子ビームに対して露出しないエッジ部を備えた被検査パターンに、前記露出しないエッジ部まで到達し得るエネルギーの電子ビームを照射する工程と、
    前記電子ビームの照射により発生する二次信号に基づく走査像を検出する工程と、
    得られた走査像の位置情報と信号強度を取得する工程と、
    前記信号強度は前記露出しないエッジ部に対応する位置にピークを有し、前記ピークの信号強度に基づいて前記露出しないエッジ部の長さを算出する工程と、
    前記位置情報と前記信号強度から前記被検査パターンの形状の特徴量を算出する工程と、
    前記算出した露出しないエッジ部の長さと前記算出した特徴量を用いて前記被検査パターンの立体構造を構築する工程と、
    前記構築した立体構造を表示する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体検査方法。
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