JP4694165B2 - 低環境負荷型光重合性化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、(メタ)アクリル酸エステルである光重合性化合物に関し、プリント配線板作成に適したアルカリ現像可能な光重合性樹脂組成物にも関する。
従来、光重合性化合物として種々の(メタ)アクリル酸エステル類が、例えば、印刷用インキ、塗料、接着剤の基材原料等として広く使用されてきた。光重合性化合物に求められる特性は用途によって異なるが、光硬化の速さ、低粘度、高安全性、硬化物の基材に対する密着性、無着色、高透明性、平滑性等が挙げられる。用途、目的に応じ2種以上の(メタ)アクリル酸エステル類を混合する割合を調整し、要求される物性を得ている。
光重合性化合物はまた、プリント配線板製造用フォトレジストの一つであるドライフィルムレジスト(DFR)の原料としても使用されていることが知られている(非特許文献1参照)。DFRは、バインダーポリマー、光重合性化合物、光重合開始剤を必須構成要素とする光重合性樹脂組成物からなる感光層をポリエチレンフィルム(保護層)とポリエステルフィルム(支持層)で挟んだ構造をとっている。
プリント配線板を製造するために、まず製造用フィルム(マスクフィルム)を通じて銅板等に積層したレジストに紫外線を照射(露光)することにより、硬化レジストのパターンを形成させる。ネガ型レジストは、露光部が現像液に不溶となり、十分な強度および耐薬品性などを有するようになる。ポジ型レジストは、露光部が現像液に溶解性を示し、未露光部のレジストがパターン形成後の耐薬品性などの必要特性を有している。現在プリント配線板の製造ではネガ型レジストが一般的に用いられている。
未硬化部分の現像方法は、溶剤現像型とアルカリ現像型の2種類に分けられる。溶剤現像型では、現像液としてトリクロロエタンが、剥離液として塩化メチレンが使用されることが多く、アルカリ現像型では、現像液として炭酸ナトリウム水溶液が、剥離液として水酸化ナトリウムが使用されることが多い。近年の地球環境の保護等の要請からアルカリ現像型への転換が進んでおり、光重合性モノマーにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等を組み入れることにより親水性を付与し、現像性を高めている。これらを付加することにより、皮膚刺激性を低減する効果もある。
次に配線パターンの形成工程に移るが、この方法にはエッチング処理を要するサブトラクティブ法とめっき処理を要するアディティブ法がある。近年、配線のファインパターン化に適したアディティブ法が注目されている。しかしめっき工程において、レジストと基材との間にめっき液がしみ込む、いわゆるめっきもぐりが生じ、ショートの原因となるという技術上の問題がある。したがってレジストは耐めっき性を有している必要がある。アルカリ現像型用の光重合性モノマーには現像性向上のため親水性を付与すると同時に、硬化物の耐水性を高めるという、相反する特性を求められる。
このように、適切な材料の選択に困難を伴う中で、光重合性モノマーとしてビスフェノール系モノマーを使用した場合、良好な硬化性を有することが知られている。さらに特許文献1に開示されているように、ビスフェノールAにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの双方を付加し、(メタ)アクリレート化した化合物を使用した場合、良好な現像性、耐めっき性が得られる上にバインダーポリマーとの相溶性が向上し、さらに硬化膜が剥離液に難溶であるため廃水処理に負担がかからない等の利点がある。
しかし近年ビスフェノールが内分泌攪乱物質(いわゆる環境ホルモン)である疑いが浮上し、社会的には該原料を使用した製品に対して風当たりが強まってきている。DFRの使用の結果、当モノマーが現像液もしくは剥離液に溶存した状態で環境中に放出される可能性が皆無とは言い切れず、その代替物質が強く望まれている状況である。市販でアルカリ現像が可能なジ官能モノマーとして現在入手可能なものは、ビスフェノール系のものと、ポリオキシアルキレングリコールのみを主鎖に有するものがほとんどである。硬化性、解像性、耐薬品性等の物性面の点でこれらのモノマーは他に比べ非常に優れており、これまでこれらの代替品の探索は積極的に行われてこなかった。
本発明者らは、1,4−シクロヘキサンジメタノールにアルキレンオキサイドを付加し、(メタ)アクリレート化した化合物が、その硬化性等でビスフェノールA系モノマーと同等の性能を有することを見い出した(特許文献2)。しかし、DFR用途に使用するためにバインダーポリマーと混合すると、相溶性が悪く混合物がゲル化するといった問題点がある。
特開平4−88345号公報 特開2004−217881号公報 藤川昇著「総説 ドライフィルムレジストによるファインパターン形成」 日本印刷学会誌、第28巻第6号(1991年)、p.425
本発明が解決しようとする課題は、ビスフェノールを使用せずに、アルカリ現像可能で硬化性、硬化物の透明性、耐アルカリ性等DFRに必要な特性を満足し、バインダーポリマーと混合した場合にもゲル化することのないモノマーを提供することである。
以上の課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、1,4−シクロヘキサンジメタノールまたは水添ビスフェノールAにアルキレンオキサイドを付加し、更にグリシジル(メタ)アクリレートを反応させた化合物が前記課題を解決するために有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記一般式(I)で表される化合物
Figure 0004694165
(Rは炭素数が2〜4のアルキレン基を表し、m、nはm+nが0〜40を満たす整数を示す。)
または/および下記一般式(II)で表される化合物
Figure 0004694165
(Rは炭素数が2〜4のアルキレン基を表し、p、qはp+qが0〜40を満たす整数を示す。)
の1molに対し、下記一般式(III)で表されるグリシジル(メタ)アクリレート
Figure 0004694165
(Rは水素またはメチル基を示す。)
を2〜10mol反応させることにより得ることができる光重合性化合物である。
本発明はまた、光重合性化合物と光重合開始剤、バインダーポリマーを含有する光重合性樹脂組成物でもある。
本発明の光重合性化合物は、硬化性、硬化物の透明性、耐アルカリ性等、DFR用途に必要な特性を満足する上、バインダーポリマーと混合してもゲル化することはない。
以下、本発明を詳細に説明する。
前記一般式(I)および(II)におけるR、Rはそれぞれ独立して炭素数2〜4のアルキレン基である、具体的にはエチレン基、プロピレン基、ブチレン基が挙げられる。(RO)、(RO)、(RO)および(RO)で示される(ポリ)オキシアルキレン基を導入する際に使用できるアルキレンオキサイドとしては、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド及びブチレンオキサイドが挙げられる。m、n、p、qはm+n、p+qがそれぞれ0〜40となる整数を示す。繰り返し単位であるRO、ROは同一であっても、あるいは異なっていてもよく、2種以上のアルキレンオキサイドから構成される場合には、各繰り返し単位はブロック状に付加していても、あるいはランダム状に付加していてもよい。これらのうちアルキレンオキサイドとしてはエチレンオキサイドまたは/およびプロピレンオキサイドが好ましい。また、プロピレンオキサイドの割合を増加させることで耐めっき性を向上させることができる。硬化性の点で、m+n、p+qは5〜20が好ましい。nが40モルを超えれば光重合性に劣る。
一般式(I)および同(II)で表される化合物は公知の方法により合成することができる。例えば、窒素雰囲気にて原料アルコールである1,4−シクロヘキサンジメタノールまたは水添ビスフェノールAにアルカリ触媒の存在下、常法によってアルキレンオキサイドを付加反応させることにより得ることができるが、特にこの方法に限定されるものではない。
本発明の光重合性化合物は、上記一般式(I)または/および同(II)で表される化合物1molに対し、一般式(III)で表されるグリシジル(メタ)アクリレートを2〜10モル反応させることにより得ることができるが、硬化性の点で3〜6モルが好ましい。グリシジル(メタ)アクリレートが2モル未満になれば光重合性に劣り、10モルを超えると分子内で重合が起こり、製品を液状で得ることが困難になる。
グリシジル(メタ)アクリレートを反応させる際の温度は50℃〜150℃、好ましくは50℃〜70℃である。50℃を下回る温度では反応が進行せず、150℃を上回る温度では重合する恐れがあるからである。反応は減圧下、または常圧下で行われるが、特に限定されるものではなく、加圧下にて反応をおこなってもよい。反応時間も、特に限定されるものではないが、通常1〜20時間の範囲である。
グリシジル(メタ)アクリレートを反応させる際の触媒は、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機酸もしくはピコリン、ピリジン、トリエチルアミン等のアミンもしくはBF等のホウ素化合物が使用できる。これらの酸触媒もしくはアミン触媒は単独、もしくは二種以上を混合して用いてもよく、使用量は水酸基1当量に対し0.01当量〜0.50当量、好ましくは0.03当量〜0.10当量である。
本発明の光重合性化合物には、ラジカル重合を防止するため、必要に応じ重合禁止剤が添加される。例えばハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ピロガロール、ナフチルアミン、フェノチアジン等が使用できる。
本発明の光重合性化合物は硬化性、硬化物の透明性、耐アルカリ性等に優れ、DFRの感光層として好ましく使用することができる。該感光層は光重合性化合物、光重合開始剤に加え、フィルムとしての形状を付与するためのバインダーポリマーを必須構成要素とする。
バインダーポリマーは、主成分としての(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステルと、アルカリ現像を可能とするためのアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等のエチレン性不飽和カルボン酸、さらに必要に応じ他の共重合可能な単量体、例えばスチレンおよびその誘導体、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル等を加えた単量体混合物を共重合することにより得ることができる。本発明の光重合性化合物は、バインダーポリマーとの相溶性に優れることをも特徴としている。
光重合開始剤にはベンゾフェノン系(ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン)、チオキサントン系(2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン)、キノン系(アントラキノン、ナフトキノン)などの分子間水素引抜型、アセトフェノン系(2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン)、ベンゾインエーテル系(ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン)等の分子内結合開裂型がある。DFR用途ではアセトフェノン系が好ましく使用されている。
本発明の光重合性樹脂組成物には必要に応じて他の光重合性化合物、反応性希釈剤、安定剤、着色剤、密着性向上剤等を含有させることができる。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
合成例1
温度計および撹拌機を備えた5Lオートクレーブに1,4−シクロヘキサンジメタノール576g(4.0モル)、水酸化カリウム3.2gを仕込み、空間部を窒素ガスで置換した。撹拌しながら温度を115〜125℃に保ち、エチレンオキサイド1760g(40モル)を6時間かけて導入し、2時間熟成した。室温まで冷却後、ポリエーテル2245gを釜出しした。このポリエーテルの水酸基価を測定したところ、194.0であった。次に還流冷却器、温度計および撹拌機を備えた1L五つ口フラスコに前述のポリエーテル467g(0.80mol)、グリシジルメタクリレート454g(3.20mol)、トリエチルアミン5.1g(0.05mol)、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.93gを入れ80℃で7時間反応し、製品910gを得た。
合成例2
合成例1と同様の手順で水添ビスフェノールAを480g(4.0モル)、水酸化カリウム3.2gを混合し温度を115〜125℃に保ち、プロピレンオキサイド1394g(24.0モル)を6時間かけて導入し、2時間熟成した。さらに温度を保ちつつエチレンオキサイド1056g(24.0モル)を5時間かけて導入し、2時間熟成した。室温まで冷却後、ポリエーテル2880gを釜出しした。このポリエーテルの水酸基価を測定したところ、132.6であった。このポリエーテル426g(0.50mol)、グリシジルメタクリレート284g(2.00mol)、p−トルエンスルホン酸12.0g(0.07mol)、ハイドロキノン0.35gを入れ、70℃で9時間反応し、製品700gを得た。
合成例3
合成例1と同様の手順で1,4−シクロヘキサンジメタノール576g(4.0モル)、水酸化カリウム3.2gを混合し温度を115〜125℃に保ち、プロピレンオキサイド696g(12.0モル)を2時間かけて導入し、2時間熟成した。さらに温度を保ちつつエチレンオキサイド528g(12.0モル)を2時間かけて導入し、1時間熟成した。室温まで冷却後、ポリエーテル1780gを釜出しした。このポリエーテルの水酸基価を測定したところ、150.0であった。このポリエーテル270g(0.60mol)、グリシジルメタクリレート426g(3mol)、p−トルエンスルホン酸12.0g(0.07mol)、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.70g、を入れ80℃で8時間反応し、製品690gを得た。
実施例1
光重合性化合物として合成例1の化合物を2.5g、バインダーポリマー(アクリル酸10部、メタクリル酸20部、メタクリル酸メチル60部、アクリル酸t−ブチル10部の混合物をラジカル重合することにより得られた共重合体(重量平均分子量:約10万))を7.5g、光重合開始剤としてイルガキュア907(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)を0.5g配合し、室温で撹拌した。得られた混合液をアプリケーターでガラス板、軟鋼板、銅板にそれぞれ膜厚が50μmとなるように塗布した。これに紫外線照射装置(東芝製、商品名トスキュア401)を使用して指触により硬化が確認できるまで75mJ/cmの光量の紫外線を照射し、諸物性の試験を行った。評価結果は表2に示す(以下同様)。
実施例2
光重合性化合物として合成例2の化合物を使用した以外は実施例1と同様にして試験を行った。
実施例3
光重合性化合物として合成例3の化合物を使用した以外は実施例1と同様にして試験を行った。
比較例1
光重合性化合物として1モルの1,4−シクロヘキサンジメタノールにつきプロピレンオキサイドを6モル、エチレンオキサイドを6モル付加し、アクリレート化した化合物を使用したこと以外は実施例1と同様にして試験を行った。
比較例2
光重合性化合物として1モルの1,4−シクロヘキサンジメタノールにつきプロピレンオキサイドを6モル、エチレンオキサイドを6モル付加し、メタクリレート化した化合物を使用したこと以外は実施例1と同様にして試験を行った。
比較例3
光重合性化合物として1モルのビスフェノールAにつきプロピレンオキサイドを6モル、エチレンオキサイドを6モル付加し、アクリレート化した化合物を使用したこと以外は実施例1と同様にして試験を行った。
比較例4
光重合性化合物としてテトラプロピレングリコールジアクリレートを使用したこと以外は実施例1と同様にして試験を行った。
比較例5
光重合性化合物として1モルのレゾルシノールにプロピレンオキサイドを10モル、エチレンオキサイドを10モル付加し、アクリル酸でエステル化反応した化合物を使用したこと以外は実施例1と同様に組成物を得て、試験を行った。
Figure 0004694165
(バインダーポリマーとの相溶性)
光重合性化合物5.0gと上記バインダーポリマー5.0gをバイアルビンに取り、攪拌子を入れてマグネチックスターラーで混合する。10分間混合して溶解すれば相溶性は異常なしと判断する。混合後内容物の一部又は全部に塊が生じた場合はゲル化と判断する。なお、ゲル化した場合は硬化試験をすることはできない。
(硬化性、硬化膜の外観)
前記の紫外線照射装置は紫外線照射ランプとベルトコンベアにより構成され、硬化させたい試料をベルトコンベアに載せて3m/min.の速度で紫外線ランプの下を通過させる。指触により硬化が確認できるまで繰り返し紫外線照射部を通過させた回数(以下パス数と略記)で評価した。パス数が少ないほど硬化性に優れているといえる。また、硬化膜の外観は目視により判断した。硬化膜が無着色であり、透明性、平滑性に優れる場合は、これを使用したDFRの解像度を高めることが可能となる。
(耐熱性)
軟鋼板上の硬化膜を90℃の恒温器に入れ、10時間後に外観の変化の有無を以下に示す判断基準により目視で評価した。DFR使用時には高温がかかる工程も存在するため、耐熱性に優れていることが望ましいからである。
◎ : 試験の前後で全く変化がない
○ : 試験の前後でほとんど変化がない
△ : 試験の前後で変化が見られる
× : 試験の前後で大きな変化が見られる
(耐アルカリ性)
ガラス板上の硬化膜を1%炭酸ナトリウム水溶液に1時間浸し、外観の変化の有無を以下に示す判断基準により目視で評価した。耐アルカリ性の強い材料を使用することにより、現像性に優れたDFRが得られる。
◎ : 試験の前後で全く変化がない
○ : 試験の前後でほとんど変化がない
△ : 試験の前後で変化が見られる
× : 試験の前後で大きな変化が見られる
(耐屈曲性)
JIS−K5400に基づき、銅板上の硬化膜を直径2mmから10mmの金属棒に当てて折り曲げた。例えば直径2mmの金属棒を使用して折り曲げても割れ、浮きが発生しないときは2mmと評価する。柔軟性に優れる組成物では、金属棒の直径が小さくても割れ、浮きは発生せず、DFRに耐衝撃性、耐屈曲性を付与できる。
Figure 0004694165
前記合成例1〜3で合成した光重合性化合物は、比較例1および2の化合物と異なりバインダーポリマーとの相溶性に優れる。また、その硬化膜は、ビスフェノール系モノマーの硬化膜と外観が同等であった。さらに硬化性はビスフェノール系モノマー以上であった。これにより、環境ホルモンである疑いのあるビスフェノールAを使用することなく性能の高いDFRを製造することが可能となる。さらに本光重合性化合物は硬化性に優れているため、硬化に必要な光エネルギー使用量を低減する効果も有する。

Claims (1)

  1. 下記一般式(I)で表される化合物
    Figure 0004694165
    (Rは炭素数が2〜4のアルキレン基を表し、m、nはm+nが0〜40を満たす整数を示す。)
    または/および下記一般式(II)で表される化合物
    Figure 0004694165
    (Rは炭素数が2〜4のアルキレン基を表し、p、qはp+qが0〜40を満たす整数を示す。)
    の1molに対し、下記一般式(III)で表されるグリシジル(メタ)アクリレート
    Figure 0004694165
    (Rは水素またはメチル基を示す。)
    〜10mol反応させることにより得ることができる光重合性化合物。
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