JP4694165B2 - 低環境負荷型光重合性化合物 - Google Patents
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または/および下記一般式(II)で表される化合物
の1molに対し、下記一般式(III)で表されるグリシジル(メタ)アクリレート
を2〜10mol反応させることにより得ることができる光重合性化合物である。
前記一般式(I)および(II)におけるR1、R2はそれぞれ独立して炭素数2〜4のアルキレン基である、具体的にはエチレン基、プロピレン基、ブチレン基が挙げられる。(R1O)m、(R1O)n、(R2O)pおよび(R2O)qで示される(ポリ)オキシアルキレン基を導入する際に使用できるアルキレンオキサイドとしては、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド及びブチレンオキサイドが挙げられる。m、n、p、qはm+n、p+qがそれぞれ0〜40となる整数を示す。繰り返し単位であるR1O、R2Oは同一であっても、あるいは異なっていてもよく、2種以上のアルキレンオキサイドから構成される場合には、各繰り返し単位はブロック状に付加していても、あるいはランダム状に付加していてもよい。これらのうちアルキレンオキサイドとしてはエチレンオキサイドまたは/およびプロピレンオキサイドが好ましい。また、プロピレンオキサイドの割合を増加させることで耐めっき性を向上させることができる。硬化性の点で、m+n、p+qは5〜20が好ましい。nが40モルを超えれば光重合性に劣る。
温度計および撹拌機を備えた5Lオートクレーブに1,4−シクロヘキサンジメタノール576g(4.0モル)、水酸化カリウム3.2gを仕込み、空間部を窒素ガスで置換した。撹拌しながら温度を115〜125℃に保ち、エチレンオキサイド1760g(40モル)を6時間かけて導入し、2時間熟成した。室温まで冷却後、ポリエーテル2245gを釜出しした。このポリエーテルの水酸基価を測定したところ、194.0であった。次に還流冷却器、温度計および撹拌機を備えた1L五つ口フラスコに前述のポリエーテル467g(0.80mol)、グリシジルメタクリレート454g(3.20mol)、トリエチルアミン5.1g(0.05mol)、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.93gを入れ80℃で7時間反応し、製品910gを得た。
合成例1と同様の手順で水添ビスフェノールAを480g(4.0モル)、水酸化カリウム3.2gを混合し温度を115〜125℃に保ち、プロピレンオキサイド1394g(24.0モル)を6時間かけて導入し、2時間熟成した。さらに温度を保ちつつエチレンオキサイド1056g(24.0モル)を5時間かけて導入し、2時間熟成した。室温まで冷却後、ポリエーテル2880gを釜出しした。このポリエーテルの水酸基価を測定したところ、132.6であった。このポリエーテル426g(0.50mol)、グリシジルメタクリレート284g(2.00mol)、p−トルエンスルホン酸12.0g(0.07mol)、ハイドロキノン0.35gを入れ、70℃で9時間反応し、製品700gを得た。
合成例1と同様の手順で1,4−シクロヘキサンジメタノール576g(4.0モル)、水酸化カリウム3.2gを混合し温度を115〜125℃に保ち、プロピレンオキサイド696g(12.0モル)を2時間かけて導入し、2時間熟成した。さらに温度を保ちつつエチレンオキサイド528g(12.0モル)を2時間かけて導入し、1時間熟成した。室温まで冷却後、ポリエーテル1780gを釜出しした。このポリエーテルの水酸基価を測定したところ、150.0であった。このポリエーテル270g(0.60mol)、グリシジルメタクリレート426g(3mol)、p−トルエンスルホン酸12.0g(0.07mol)、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.70g、を入れ80℃で8時間反応し、製品690gを得た。
光重合性化合物として合成例1の化合物を2.5g、バインダーポリマー(アクリル酸10部、メタクリル酸20部、メタクリル酸メチル60部、アクリル酸t−ブチル10部の混合物をラジカル重合することにより得られた共重合体(重量平均分子量:約10万))を7.5g、光重合開始剤としてイルガキュア907(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)を0.5g配合し、室温で撹拌した。得られた混合液をアプリケーターでガラス板、軟鋼板、銅板にそれぞれ膜厚が50μmとなるように塗布した。これに紫外線照射装置(東芝製、商品名トスキュア401)を使用して指触により硬化が確認できるまで75mJ/cm2の光量の紫外線を照射し、諸物性の試験を行った。評価結果は表2に示す(以下同様)。
光重合性化合物として合成例2の化合物を使用した以外は実施例1と同様にして試験を行った。
光重合性化合物として合成例3の化合物を使用した以外は実施例1と同様にして試験を行った。
光重合性化合物として1モルの1,4−シクロヘキサンジメタノールにつきプロピレンオキサイドを6モル、エチレンオキサイドを6モル付加し、アクリレート化した化合物を使用したこと以外は実施例1と同様にして試験を行った。
光重合性化合物として1モルの1,4−シクロヘキサンジメタノールにつきプロピレンオキサイドを6モル、エチレンオキサイドを6モル付加し、メタクリレート化した化合物を使用したこと以外は実施例1と同様にして試験を行った。
光重合性化合物として1モルのビスフェノールAにつきプロピレンオキサイドを6モル、エチレンオキサイドを6モル付加し、アクリレート化した化合物を使用したこと以外は実施例1と同様にして試験を行った。
光重合性化合物としてテトラプロピレングリコールジアクリレートを使用したこと以外は実施例1と同様にして試験を行った。
光重合性化合物として1モルのレゾルシノールにプロピレンオキサイドを10モル、エチレンオキサイドを10モル付加し、アクリル酸でエステル化反応した化合物を使用したこと以外は実施例1と同様に組成物を得て、試験を行った。
光重合性化合物5.0gと上記バインダーポリマー5.0gをバイアルビンに取り、攪拌子を入れてマグネチックスターラーで混合する。10分間混合して溶解すれば相溶性は異常なしと判断する。混合後内容物の一部又は全部に塊が生じた場合はゲル化と判断する。なお、ゲル化した場合は硬化試験をすることはできない。
前記の紫外線照射装置は紫外線照射ランプとベルトコンベアにより構成され、硬化させたい試料をベルトコンベアに載せて3m/min.の速度で紫外線ランプの下を通過させる。指触により硬化が確認できるまで繰り返し紫外線照射部を通過させた回数(以下パス数と略記)で評価した。パス数が少ないほど硬化性に優れているといえる。また、硬化膜の外観は目視により判断した。硬化膜が無着色であり、透明性、平滑性に優れる場合は、これを使用したDFRの解像度を高めることが可能となる。
軟鋼板上の硬化膜を90℃の恒温器に入れ、10時間後に外観の変化の有無を以下に示す判断基準により目視で評価した。DFR使用時には高温がかかる工程も存在するため、耐熱性に優れていることが望ましいからである。
◎ : 試験の前後で全く変化がない
○ : 試験の前後でほとんど変化がない
△ : 試験の前後で変化が見られる
× : 試験の前後で大きな変化が見られる
ガラス板上の硬化膜を1%炭酸ナトリウム水溶液に1時間浸し、外観の変化の有無を以下に示す判断基準により目視で評価した。耐アルカリ性の強い材料を使用することにより、現像性に優れたDFRが得られる。
◎ : 試験の前後で全く変化がない
○ : 試験の前後でほとんど変化がない
△ : 試験の前後で変化が見られる
× : 試験の前後で大きな変化が見られる
JIS−K5400に基づき、銅板上の硬化膜を直径2mmから10mmの金属棒に当てて折り曲げた。例えば直径2mmの金属棒を使用して折り曲げても割れ、浮きが発生しないときは2mmと評価する。柔軟性に優れる組成物では、金属棒の直径が小さくても割れ、浮きは発生せず、DFRに耐衝撃性、耐屈曲性を付与できる。
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