JP4693210B2 - 再剥離性粘着剤組成物及びそれを用いた保護フィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は再剥離性粘着剤組成物およびそれを用いた保護フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、粘着テープ等のための保護フィルムとしては、紙及びプラスティックフィルム等に剥離シリコーンを塗布したシリコーン処理剥離紙又は剥離フィルムが一般に多く使用されているが、このような剥離紙又は剥離フィルムが適さない用途がある。例えば、塗装前の自動車のボディーに金属やプラスティック部品を貼り付ける自動車製造過程において、準構造用アクリルテープのような粘着テープの片面に金属やプラスティック部品を有し、反対面に剥離紙又はフィルムを有するテープ付き部品が用いられている。このようなテープ付き部品は、剥離紙又は剥離フィルムをテープから取り外して自動車のボディーに貼り付けられる。このとき、剥離紙又は剥離フィルムがシリコーン処理したものであると、自動車のボディーに剥離紙又は剥離フィルム上のシリコーンが直接的にボディーに接触したり、または、作業者の手袋を介して間接的にシリコーンがボディーに付着することにより、塗装のハジキを発生させることになる。従って、シリコーン処理した剥離紙及び剥離フィルムは使用できないのが一般的であり、このような場合には、ポリオレフィン系の非シリコーン保護フィルムが使用される。
しかしながら、ポリオレフィン系保護フィルムは、シリコーン処理剥離紙又は剥離フィルムと同様に、粘着性を有していない。一方、保護される側の粘着テープの粘着剤は、一般に、環境温度によって接着力が大きく変化する。特に、上述のポリオレフィン系保護フィルム等の粘着性のない保護フィルムを用いた場合、冬場の低温時には粘着テープとの接着力が低下し、保護フィルムが意図せずに剥離して部品が脱離するので、部品の保持、運搬に耐えられないという問題が生じる。
【0003】
他方、アクリル系及びウレタン系の再剥離性保護フィルム等も市販されているが、それらは一般に金属、木材及びプラスティック等の不粘着性材料の表面保護が主な用途である。
このような保護フィルムとして使用可能な再剥離性粘着剤組成物は特開平9−208910号公報に開示されている。この公報によると、開示されている再剥離性粘着剤組成物は、電子機器用の保護フィルムとして使用可能であり、具体的には、100重量部の次の成分(a)〜(d):(a)アルキル基の炭素数が1〜9のアクリル酸アルキルエステル、65〜98.4重量%、(b)水酸基及び/又はカルボキシル基を含有する共重合可能な不飽和モノマー、0.5〜10重量%、(c)アルキル基の炭素数が16〜22の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、1〜20重量%、および、(d)反応性乳化剤、0.1〜5重量%を含有するアクリル系共重合体に対して、架橋剤を0.1〜5重量部を添加してなるものである。反応性乳化剤は粘着剤の帯電防止を目的として含有され、このような乳化剤によって、粘着剤の表面抵抗値を低下させている。しかしながら、開示された再剥離性粘着剤組成物を、準構造用アクリルテープのような粘着テープのための保護フィルムとして用いるとすると、反応性乳化剤に由来するアミド基、アンモニウム基、アミノ基が準構造用アクリルテープ中のエポキシ樹脂と反応した場合には比較的良好な剥離性を示さないおそれがある。さらに、乳化剤に含まれる水酸基が粘着剤を親水化し、湿度の高い環境で剥離力を高くしてしまう可能性が高い。また、乳化剤は被着体を汚染する可能性がある。
上記粘着剤では、粘着性と剥離性のバランスを得るために、アルキル基の炭素数が16〜22の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを共重合させるとともに、架橋剤が用いられている。しかしながら、架橋剤の増減によって粘着性と剥離性のバランスが大きく変化してしまい、所望の剥離性と粘着性を得ることが困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の通り、現在使用されている粘着テープ等の粘着性材料のための保護フィルムはシリコーンを含有しおよび/または粘着性を有しないものであり、この為、シリコーンによる汚染の問題や環境温度の変化による保護フィルムの剥離力の変化が大きいという問題がある。また、再剥離性粘着剤組成物を用いた保護フィルムは不粘着性材料の表面保護を目的とするものであり、片面粘着フィルムテープ、粘着剤転写テープ、両面粘着テープ、両面粘着フォームテープ及び両面粘着準構造用アクリルテープ等の粘着性を有する材料の保護を目的とするものは現在しない。このように、上記テープに対する好適な粘着性と優れた剥離性を兼ね備えた保護フィルムが望まれる。
そこで、本発明の目的は、シリコーンを含有せず、この為、塗装のハジキの問題がなく、かつ、適度の粘着性および再剥離性のバランスを有するとともに、環境温度の変化による粘着性および再剥離性の変化の少ない再剥離性粘着剤組成物及びそれを用いた保護フィルムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するためになされたものである。本発明によると、(a)アルキル基の炭素数が1〜9の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、80〜99.0重量%、
(b)酢酸ビニルモノマー、0.5〜20.0重量%、
(c)水酸基及び/又はカルボキシル基を含有する共重合性不飽和モノマー、0.1〜5.0重量%、
を含むモノマー成分から構成されるアクリル・酢酸ビニル共重合体(A)、及び、
炭素数10以上のアルキル基を有する1種以上の反応性単官能イソシアネート(B)、
を含み、前記アクリル・酢酸ビニル共重合体(A)100重量部に対して0.5〜16.5重量部の量で前記反応性単官能イソシアネート(B)が添加されている、再剥離性粘着剤組成物が提供される。
また、本発明によると、上記の再剥離性粘着剤組成物を基材に塗布し、反応性単官能イソシアネート(B)を前記アクリル・酢酸ビニル共重合体(A)に付加反応させることにより得られる保護フィルムが提供される。
この再剥離性粘着剤組成物および保護フィルムは、シリコーンを含有しない。この為、塗装のハジキの問題がなく、かつ、適度の粘着性および再剥離性のバランスを有するとともに、環境温度の変化による粘着性および再剥離性の変化が少ない。この為、冬場の低温から夏場の高温まで、貼り付けられる粘着テープとの接着力が一定に保たれ、剥離が容易で、かつ、部品の保持、運搬にも支障をきたさない。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の再剥離性粘着剤組成物はアクリル・酢酸ビニル共重合体(A)を含む。この共重合体は(a)アルキル基の炭素数が1〜9の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(b)酢酸ビニルモノマー、(c)水酸基及び/又はカルボキシル基を含有する共重合性不飽和モノマーを含むモノマー成分から構成される。
【0007】
アルキル基の炭素数が1〜9の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(成分(a))はアクリル・酢酸ビニル共重合体中に含まれる主なモノマー成分であり、酢酸ビニルモノマー(成分(b))との組み合わせで、粘着剤組成物に周囲温度(例えば、5〜55℃の温度)で粘着性を付与する機能を有する。さらに、成分(b)は粘着剤組成物に対して凝集力を付与する機能を有する。成分(a)の具体的な例としては、メチルアクリレートおよびメタクリレート、エチルアクリレートおよびメタクリレート、n−ブチルアクリレートおよびメタクリレート、イソブチルアクリレートおよびメタクリレート、イソアミルアクリレートおよびメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートおよびメタクリレート、イソオクチルアクリレートおよびメタクリレート、n−オクチルアクリレートおよびメタクリレート並びにイソノニルアクリレートおよびメタクリレートが挙げられる。成分(a)および(b)は、それぞれ、80〜99重量%および0.5〜20.0重量%の量で含まれ、好ましくは90〜99重量%および0.5〜10重量%の量で含まれる。成分(a)が上記の量を下回ると、すなわち、成分(b)が上記の量を上回ると、粘着性が十分でないことがある。
【0008】
本発明の再剥離性粘着剤組成物において、アクリル・酢酸ビニル共重合体(A)と反応性単官能イソシアネート(B)とが反応することにより再剥離性が得られる。また、イソシアネート系架橋剤(C)が含まれる場合には、共重合体(A)と架橋剤(C)とが反応することにより、粘着剤組成物の凝集力が向上される。このような反応は、共重合性不飽和モノマー(成分(c))中の水酸基及び/又はカルボキシル基と、反応性単官能イソシアネート(B)および場合によって含まれるイソシアネート系架橋剤中のイソシアネート基との間の付加反応である。この為、成分(c)は反応性単官能イソシアネート(B)および架橋剤(C)との反応を行うために十分な量であるべきである。本発明の再剥離性粘着剤組成物では、反応性単官能イソシアネート(B)中の低表面エネルギーを有する炭素数が10以上の長鎖アルキル基により剥離性が得られる。この量が少量でありすぎると、反応性単官能イソシアネート(B)の付加による剥離性が十分に得られず、他方、多量すぎると、未反応の水酸基及び/又はカルボキシル基が残存し、この場合にも、剥離性が阻害され、特に、湿度の高い環境下では剥離力が高くなる。従って、成分(c)の量は0.1〜5.0重量%である。
【0009】
成分(c)の例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチルアクリレート等が挙げられる。
【0010】
本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル・酢酸ビニル共重合体(A)の重量平均分子量は、500,000〜1,200,000、好ましくは600,000〜1,000,000である。共重合体(A)の重量平均分子量が500,000未満であると、粘着剤組成物の凝集力が不足し、1,200,000を超えると、組成物の溶液の粘度が高くなりすぎ、塗工性に劣るおそれがあるからである。
【0011】
上記の通り、反応性単官能イソシアネート(B)は、前記アクリル・酢酸ビニル共重合体中に含まれる水酸基及び/又はカルボキシル基と反応することにより、粘着剤組成物に剥離性を付与する。反応性単官能イソシアネート(B)は低い表面エネルギーの炭素数10以上の長鎖アルキル基を有する。具体的な例としては、C10〜C20のアルキル基が挙げられ、好ましくはドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ノナデシル又はエイコシルである。イソシアネート(B)は、例えば、C10〜C20のアルキル基を有し、例えば、オクタデシルイソシアネート等を含む。本発明の再剥離性粘着剤組成物では、この反応性単官能イソシアネート(B)の量を制御することにより、剥離性を容易に制御することができる。添加されるイソシアネート(B)の量は、アクリル・酢酸ビニル共重合体100重量部当たりに0.5〜16.5重量部の量である。イソシアネート(B)の量が0.5重量部より少量であると、剥離性が乏しくなり、16.5重量部より多量であると、例えばアクリル粘着テープのような被着体に対する汚染を発生させるおそれがある。
【0012】
本発明の粘着剤組成物は、当該粘着剤組成物の凝集力向上のためにイソシアネート系架橋剤(C)を含んでよい。このような架橋剤は2以上の官能価のイソシアネートであり、アクリル・酢酸ビニル共重合体中に存在する成分(c)のモノマー成分中の水酸基及び/又はカルボキシル基と反応して架橋を形成する。架橋剤が含まれるときには、それはアクリル・酢酸ビニル共重合体100重量部当たり1.5〜15.0重量部の量で含まれる。16.5重量部より多量に含まれると、粘着性が過度に低下するおそれがある。イソシアネート系架橋剤(C)の具体例としては、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂肪族もしくは脂環式ジイソシアネート化合物、またはこれらとトリメチロールプロパン等の水酸基を含有する化合物との付加物が挙げられる。
【0013】
本発明の粘着剤組成物は以下の通りに製造することができる。まず、成分(a)、(b)および(c)のモノマーを共重合させることにより、アクリル・酢酸ビニル共重合体を得る。共重合体は、紫外線、電子線(EB)等を用いた放射線重合によって形成できる。重合体は、所定の重合開始剤の存在下に溶液重合、懸濁重合、乳化重合、バルク重合等の常法により製造することができる。例えば、上記モノマー成分に、重合開始剤として、ベンゾイルパーオキシド、ラウリルパーオキシドのような有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ系重合開始剤を用いたラジカル重合によって共重合体が得られる。また、市販のアクリル・酢酸ビニル共重合体としては、綜研化学(株)社製のSKダイン1495を使用することができる。
【0014】
上記の共重合体に反応性単官能性イソシアネートを所定量添加して本発明の粘着剤組成物が得られる。また、所望により、二官能価以上のイソシアネート架橋剤を添加することもできる。市販の反応性単官能イソシアネートとしては保土ヶ谷化学(株)社製のミリオネートO(オー)を挙げることができる。また、市販のイソシアネート系架橋剤としては、綜研化学(株)社製の硬化剤L−45を挙げることができる。
【0015】
本発明の粘着剤組成物を、紙、プラスティック、織布、又は不織布等の基材に塗布し、さらに90〜120℃で加熱することにより、保護フィルムを形成することができる。加熱により反応性単官能イソシアネート(B)および所望により含まれるイソシアネート系架橋剤(C)は共重合体(A)中の水酸基及び/又はカルボキシル基と付加反応を生じる。保護フィルムを形成するときの厚さは、特に限定されないが、通常、10〜30μmである。また、ポリエステルフィルムのようなプラスティック基材に本発明の粘着剤組成物を塗布するときに、基材と粘着剤組成物の密着性を向上させるために、コロナ処理を施してもよい。得られる保護フィルムは、片面粘着フィルムテープ、粘着剤転写テープ、両面粘着テープ、両面粘着フォームテープ及び両面粘着準構造用アクリルテープのための保護フィルムとして特に好適に使用できる。
【0016】
本発明の粘着剤組成物は、上記の成分以外に、熱老化防止剤、オゾン劣化防止剤、軟化剤、可塑剤、滑剤、着色剤、帯電防止剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、難燃剤等の各種添加剤を混合することもできる。
【0017】
【実施例】
実施例1
トルエン・酢酸ビニルの溶媒にアクリル・酢酸ビニル共重合体(A)を溶かした溶液(綜研化学(株)社製のSKダイン1495:固形分30重量%)、100g、低表面エネルギー基を有する反応性単官能イソシアネート(B)として、オクタデシルイソシアネート(保土ヶ谷化学(株)社製のミリオネートO:固形分100%)、0.25g、イソシアネート系架橋剤(C)(綜研化学(株)社製の硬化剤L−45:固形分45重量%)、3.0gを攪拌混合し、粘着剤組成物を製造した。
この粘着剤組成物を乾燥後の厚さが10μmとなるように75μmの厚さのポリエステルフィルムに塗布した。このフィルムを100℃に約3分間加熱することにより、乾燥と、付加反応および架橋を行った後に、ポリエチレン剥離フィルムを貼り合わせ、23℃/65%RH(相対湿度)の雰囲気下に2週間放置して、保護フィルムを得た。
【0018】
実施例2
粘着剤組成物成分中の単官能イソシアネート(B)を2.0gとし、イソシアネート系架橋剤を3.5gとした以外は、実施例1と同一の配合で粘着剤組成物を製造し、そして、保護フィルムを得た。
【0019】
比較例1
粘着剤組成物の成分として単官能イソシアネート(B)を添加しない以外は、実施例1と同一の配合で粘着剤組成物を製造し、そして保護フィルムを得た。
【0020】
(1)剥離試料作製
実施例1および2並びに比較例1において作製した保護フィルム(1)の剥離フィルムを剥がし、住友スリーエム(株)製の両面粘着準構造用アクリルテープ#9259(2)に気泡が入らないようにして貼り合わせた。なお、保護フィルム(1)の一端を引張しろとして20mm以上開けて貼り付けた。次に、この引張しろの保護フィルム(1)の端部に対して、垂直方向に幅25mmで短冊状に切り取り、試験片とした(図1参照)。
(2)剥離力測定
試験片の剥離力を測定するために、幅65mm、長さ75mmおよび0.8mmの厚さの鋼板(3)に、両面粘着準構造用アクリルテープ#9259(2)の面が鋼板に接触するように配置し、そして2kgのローラーで貼り付けた。この積層体を5℃、23℃及び40℃の温度で1週間放置し、次に、その温度において、アクリルテープ#9259(2)と貼り合わされていない保護フィルム端を掴み、JISZ0237の90°引き剥がし法に準拠して測定した(図2参照)。保護フィルム剥離力は、通常、剥離開始時に高いピーク(B)を示し、その後、ほぼ均一の低いピーク((C)(平均値))を示す(図3参照)。
この試験での測定結果を、剥離開始時のピーク(B)と、剥離開始時のピークを除いたピークの平均値(C)として表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
上記の結果から明らかな通り、本発明の粘着剤組成物から得られた保護フィルムは、5〜40℃のいずれの温度においても、剥離開始時のピークと、剥離開始時のピークを除いたピークの平均値の差が少なく、良好な剥離特性を示す。それに対して、比較例1では、剥離開始時のピーク値およびピークの平均値の差が大きく、特に、40℃で1週間放置後には、剥離開始時のピーク値は10Nを超え、ピーク剥離力が大きく上昇していることが判る。
【0023】
【発明の効果】
本発明の粘着剤組成物およびそれを用いた保護フィルムは、適度の粘着性と、優れた剥離性を兼ね備えており、得られる保護フィルムは片面粘着フィルムテープ、粘着剤転写テープ、両面粘着テープ、両面粘着フォームテープ及び両面粘着準構造用アクリルテープのための保護フィルムとして好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の試験において使用した試験片の斜視図である。
【図2】実施例の試験において使用した90°引き剥がし法の操作を示す斜視図である。
【図3】保護フィルムの剥離時の一般的な剥離力の変化を示すグラフの概略図である。
【符号の説明】
1…保護フィルム
2…両面粘着準構造用アクリルテープ
3…鋼板
A…引張方向
B…剥離開始時のピーク値
C…剥離開始時のピーク値を除くピーク値の平均値
Claims (1)
- (a)アルキル基の炭素数が1〜9の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、80〜99.0重量%、
(b)酢酸ビニルモノマー、0.5〜10重量%、
(c)水酸基及び/又はカルボキシル基を含有する共重合性不飽和モノマー、0.1〜5.0重量%、
を含むモノマー成分から構成されるアクリル・酢酸ビニル共重合体(A)、及び、
炭素数10以上の長鎖アルキル基を有する1種以上の反応性単官能イソシアネート(B)、
を含み、前記アクリル・酢酸ビニル共重合体(A)100重量部に対して0.5〜16.5重量部の量で前記反応性単官能イソシアネート(B)が添加されており、前記アクリル・酢酸ビニル共重合体(A)100重量部に対して1.5〜15.0重量部の二官能価以上のイソシアネート系架橋剤(C)が添加されている、再剥離性粘着剤組成物を基材に塗布し、前記反応性単官能イソシアネート(B)を前記アクリル・酢酸ビニル共重合体(A)に付加反応させ、かつ、前記アクリル・酢酸ビニル共重合体を前記イソシアネート系架橋剤(C)により架橋させることにより得られる保護フィルム。
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