JP4692895B2 - Tft基板検査装置およびtft基板検査方法 - Google Patents

Tft基板検査装置およびtft基板検査方法 Download PDF

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本発明は、TFT基板検査装置およびTFT基板検査方法に関し、特に、TFT基板に含まれる微小クラックを検出するが検査装置および基板検査方法に関する。
TFT基板検査において、検査対象のTFT基板を外部から真空室内のステージ上に搬送して行うTFT基板検査装置が知られている(例えば、特許文献1)。このようなTFT基板検査装置では、真空状態で基板検査を行う検査室と、大気側からTFT基板のロードおよびアンロードを行うロードロック室、ロードロック室と検査室との間でTFT基板を搬送する搬送室とを備える。ロードロック室は、大気側から導入されたTFT基板を真空状態の搬送室に搬送するために予備排気が行われる。
特開2005−265794号公報
従来、上記のようなTFT基板検査装置は、真空状態にした検査室内において、例えば、電子線を照射して得られる二次電子を検出するなどによって、TFT基板上に形成されたTFTアレイの欠陥検査を行う。
TFT基板には、上記したTFT基板検査装置が検査対象とするTFTアレイの欠陥の他に、TFT基板自体に微小クラックを潜在的に有する場合がある。しかしながら、上記したTFT基板検査装置は、このようなTFT基板自体に含まれる微小クラックを検査する機能は備えていない。本出願の発明者の知る限りにおいても、TFT基板検査装置において、TFT基板に含まれる微小クラックを検出する機能を備えたものは存在しない。
そのため、TFT基板に微小クラックが含まれている場合には、TFT基板の生産過程において、TFT基板からパネルを切り分ける工程に至った段階において、TFT基板に破損が発生するなどの現象が現れてはじめて微小クラックの存在が認識されたり、あるいは、さらに微小クラックを含んだままのパネルが液晶装置の組み立て工程に流れ、そのまま微小クラックを含んだまま製品となるという問題がある。
このTFT基板検査装置による検査の前後において、TFT基板に含まれる微小クラックの検査を行うことが考えられる。しかしながら、この場合には、本来TFT基板検査において必要とする検査時間に加えて、さらに微小クラックを検出するための検査時間が増えることになるため、TFT基板検査のトータルの検査時間が長くなり、さらには、TFT基板の生産過程の時間も長くなって、TFT基板のスループットが低下するという問題が生じることになる。
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、TFT基板検査装置内において、TFT基板に含まれる微小クラックを検出することを目的とし、また、微小クラックの検出のための検出時間を新たに付加することなく検出することを目的とする。
本発明は、TFT基板検査装置において、検査装置内を真空状態とするために真空引きを行うために要する待ち時間を利用し、この待ち時間内にTFT基板に含まれる微小クラックを検出することによって、微小クラックの検出のための検出時間を新たに設けることなく、TFT基板検査装置内においてTFT基板に含まれる微小クラックを検出する。
本発明のTFT基板検査装置は、TFT基板を検査する検査室と、この検査室と検査装置の外部との間でTFT基板の搬出入を行うとロードロック室及び搬送室とを備え、ロードロック室に、ロードロック室に搬入されたTFT基板のアコースティックエミッションを検出する検出部を備える。
検出部は、ロードロック室内の予備排気中にアコースティックエミッションを検出する。アコースティックエミッションの検出は、TFT基板内に存在する振動状態を検出するものであり、微小クラックを含むTFT基板と、微小クラックを含まないTFT基板とでは、その振動状態に差異がある。検出部は、この振動状態の差異に基づいて、そのTFT基板に微小クラックが含まれているか否かを判定することによって微小クラックの検出を行う。
本発明は、このアコースティックエミッションの検出をロードロック室内の予備排気中に行うことによって、微小クラックを検出するための新たな時間を付加する必要がなく、TFT基板検査装置がTFT基板の検査似ようする検査時間を長引かせることなく微小クラックを検出することができる。
TFT基板検査装置が備える検出部は、TFT基板に振動を印加する加振手段と、TFT基板の振動を検出する振動検出手段とを備える構成とすることができる。加振手段によってTFT基板に振動を加えると、この振動が加えられたTFT基板の振動状態は、そのTFT基板内に微小クラックが含まれているかあるいは含まれていないかによって、異なる振動状態で振動する。検出部は、このTFT基板の振動状態に基づいて微小クラックの有無、あるいは微小クラックの程度や位置等の特性を検出することができる。
本発明によれば、TFT基板検査装置内において、TFT基板に含まれる微小クラックを検出することができ、また、微小クラックの検出のための検出時間を新たに付加することなく検出することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明のTFT基板検査装置の一構成例を説明するための図であり、図1(a)はTFT基板検査装置を上方から見た状態を示し、図1(b)はTFT基板検査装置を側方向から見た断面を示している。
TFT基板検査装置1は、真空状態においてTFT基板10の検査を行う検査室2と、大気側からTFT基板10のロード及びアンロードを行うロードロック室3と、検査室2とロードロック室3との間においてTFT基板10を搬送する搬送室4を備える。搬送室4は搬送機構5を備え、ロードロック室3と検査室2との間においてTFT基板10の搬送を行う。搬送機構5としては、例えば、TFT基板を支持する搬送アームと、この搬送アームを水平(横)方向および上下(縦)方向に移動自在とする移動機構を備える構成とすることができる。
図1に示すTFTアレイ検査装置1は、検査室2とロードロック室3とをそれぞれ異なる平面上において少なくとも一部を重ねて上下に配置し、ロードロック室3を上下2段のロードロック室3Aとロードロック室3Bとする構成を示している。ロードロック室3を上下2段とすることによって、例えば、一方を大気側からロードロック室3内へのTFT基板10のロードに用い、他方をロードロック室3から大気側へのTFT基板10のアンロードに用いることができる。
また、搬送室4中の搬送機構5は2つの搬送アーム(図示していない)を備える構成としてもよい。この2つの搬送アーム(図示していない)を備える構成によれば、搬送アームの一つをTFT基板10を検査室2に搬入するために用い、他の一つは検査基板を検査室2から搬出するために用いることができる。一方の搬送アームは、ロードロック室3の基板支持部3a上に載置されている未検査のTFT基板を搬送室4内に導入する動作と、搬送室4内に導入したTFT基板を検査室2内に導入する動作を行う。また、他方の搬送アームは、検査室2のステージ上に載置されている検査済みのTFT基板を搬送室4内に導出する動作と、搬送室4内に導入したTFT基板をロードロック室3内に導出する動作を行う。
検査室2は、導入されたTFT基板を支持して検査を行うステージとしてXYステージ2aおよびθステージ2bを備える。また、ロードロック室3は大気側との間にゲートバルブ(図示していない)を備え、搬送室4との間にゲートバルブ3bを備える。ロードロック室3は、2つのゲートバルブを備えることによりロードロック室3内のみを排気することができる。
ロードロック室3内には基板支持部3aが設けられ、大気側から導入した未検査のTFT基板や、検査室2で検査済みのTFT基板を一時的に保持する。
ロードロック室3は、基板支持部3a上にTFT基板10を載置した状態で大気側のゲートバルブ(図示していない)を閉じ、内部を排気して搬送室4側と同圧とする。その後、ゲートバルブ3bを開いて、搬送機構5の基板搬入用アームの水平移動によってTFT基板10を搬送室4内に搬入する。
また、TFT基板10を搬送室4からロードロック室3に搬出する場合には、検査済みのTFT基板10を検査室2から搬送室4側に搬出した後、基板搬出アームの水平移動によってロードロック室3の基板保持部3a上に移動させる。
上記してように、ロードロック室3と搬送室4との間のゲートバルブ3bの開放時において、ロードロック室側から搬送室側への未検査のTFT基板の搬入動作と、搬送室側からロードロック室側への検査済みのTFT基板の搬出動作を行う。なお、上記動作は一例であって、ロードロック室内の構成や搬送機構の構成が異なる場合には、その機構に応じた動作によってTFT基板の搬送が行われる。
本発明のTFT基板検査装置1は、ロードロック室3内に、ロードロック室3に搬入されたTFT基板10のアコースティックエミッションを検出する検出部6を備える。なお、図1に示す検出部6の設置位置は一例である。
検出部6は、ロードロック室3内において、基板支持部3a上に載置されたTFT基板10のアコースティックエミッションを検出する。TFT基板10のアコースティックエミッションは、TFT基板に印加された振動によって生じるものであり、その振動状態はTFT基板10に含まれる微小クラックにより変化する。本発明の検出部6は、このTFT基板のアコースティックエミッションを検出することで、TFT基板10に含まれる微小クラックを検出する。微小クラックの検出は、微小クラックの有無の他に、微小クラックが存在する位置や大きさや方向等についての情報についても取得する態様とすることができる。
微小クラックの有無は、微小クラックを含まないTFT基板を用意しておき、このTFT基板に所定の振動を印加して得られるTFT基板の振動状態を検出部で検出し、この検出信号を基準信号とし、検査対象のTFT基板に対して同様の所定振動を印加して、TFT基板の振動状態を検出部で検出し、この検出信号と先に予め用意しておいた基準信号とを比較することで検出することができる。
また、微小クラックが存在する位置や大きさや方向等についての検出は、微小クラックの位置、大きさ、方向が異なる微小クラックを含む複数のTFT基板を用意しておき、これらのTFT基板に所定の振動を印加し、この振動の印加で得られるTFT基板の振動状態を検出部で検出し、位置や大きさや方向を検出するための基準信号を用意しておき、検査対象のTFT基板に対して同様の所定振動を印加して、TFT基板の振動状態を検出部で検出し、この検出信号と先に予め用意しておいた複数の基準信号とを比較し、類似する基準信号を抽出することによって位置や大きさや方向を推定する。
検出手段は、TFT基板に振動を印加する加振手段と、TFT基板の振動を検出する振動検出手段とを備える構成とすることができる。
上記動作において、TFT基板10を大気側からロードロック室3内に搬入した後、ロードロック室3内の圧力を搬送室4内の圧力まで低下させるために、ロードロック室3内は予備排気が行われる。
図2は、本発明の検出手段の構成例を説明するための図である。図2(a)は、TFT基板10を支持する基板支持部3aに加振手段6aと振動検出手段6bを設ける構成例である。この構成例では、一つの基板支持部3a1に加振手段6aを設け、他方の基板支持部3a1に振動検出手段6bを設ける。加振手段6aを図示しない駆動源によって駆動することで、基板支持部3a1に載置したTFT基板10を加振する。加振されたTFT基板10は、内部に有する微小クラックの有無、位置、大きさ等に応じた態様で振動する。他方の基板支持部3a2に設けられた振動検出手段6bは、このTFT基板10の振動を検出し、検出信号と予め用意した基準信号と比較することによって、微小クラックの有無、位置、大きさ等を検出する。
また、図2(a)では、加振手段6aと振動検出手段6bとを異なる基板支持部3aに設けているが、同一の基板支持部3aに設ける構成としてもよい。
図2(b)は、TFT基板10を支持する基板支持部3a1に加振手段6aを設け、基板支持部3aとは別の部位に振動検出手段6bを設けておき、この振動検出手段6bを基板支持部3a上に載置されたTFT基板10上に接触させる構成例である。この構成例では、基板支持部3aに加振手段6aを設け、載置されるTFT基板10を挟む反対側に基板支持部3aと対向させて振動検出手段6b1,6b2を設ける。この振動検出手段6b1,6b2は、例えば、図示しないフレームに設け、このフレームをTFT基板10上に下ろすことによって、TFT基板10に接触させることができる。
加振手段6aを図示しない駆動源によって駆動することで、基板支持部3a上に載置したTFT基板10を加振する。加振されたTFT基板10は、内部に有する微小クラックの有無、位置、大きさ等に応じた態様で振動する。振動検出手段6b1,6b2は、このTFT基板10の振動を検出し、検出信号と予め用意した基準信号と比較することによって、微小クラックの有無、位置、大きさ等を検出する。
また、図2(b)では、振動検出手段6b1,6b2は基板支持部3a1,3b2と上下方向で同じ位置に設ける状態を示しているが、振動検出手段6bがTFT基板10と接触する位置はこの位置に限られるものではなく任意に定めることができる。また、振動検出手段6bの個数も任意に定めることができる。
図2(c)は、TFT基板10を支持する基板支持部3aに振動検出手段6b(6b3,6b4)を設け、基板支持部3aとは別の部位に加振手段6aを設けておき、この加振手段6aを基板支持部3a上に載置されたTFT基板10上に接触させる構成例である。この構成例では、基板支持部3a1,3b2に振動検出手段6b3,6b4を設け、載置されるTFT基板10を挟む反対側に基板支持部3aと対向させて加振手段6aを設ける。この加振手段6aは、例えば、図示しないフレームに設け、このフレームをTFT基板10上に下ろすことによって、TFT基板10に接触させることができる。
加振手段6aを図示しない駆動源によって駆動することで、基板支持部3a上に載置したTFT基板10を加振する。加振されたTFT基板10は、内部に有する微小クラックの有無、位置、大きさ等に応じた態様で振動する。振動検出手段6b3,6b4は、このTFT基板10の振動を検出し、検出信号と予め用意した基準信号と比較することによって、微小クラックの有無、位置、大きさ等を検出する。
また、図2(c)では、加振手段6aは基板支持部3a1と上下方向で同じ位置に設ける状態を示しているが、加振手段6aがTFT基板10と接触する位置はこの位置に限られるものではなく任意に定めることができる。
なお、上記各構成例において、加振手段6a、振動検出手段6bは例えばピエゾ素子を用いることができる。
本発明の真空加熱装置の断線検出装置は、基板検査装置、液晶基板や有機EL基板等の半導体製造装置等に適用することができる。
本発明のTFT基板検査装置の一構成例を説明するための図である。 本発明の検出手段の構成例を説明するための図である。
符号の説明
1…TFT基板検査装置、2…検査室、2a…XYステージ、2b…θステージ、3,3A,3B…ロードロック室、3a…基板支持部、3b…ゲートバルブ、4…搬送室、5…搬送機構、6…検出部、6a…加振部、6b…振動検出手段、10…TFT基板。

Claims (4)

  1. TFT基板を検査する検査室と、前記検査室と外部との間でTFT基板の搬出入を行うとロードロック室及び搬送室とを備え、
    前記ロードロック室に、当該ロードロック室に搬入されたTFT基板のアコースティックエミッションを検出する検出部を備えることを特徴とする、TFT基板検査装置。
  2. 前記検出部は、前記ロードロック室内の予備排気中にアコースティックエミッションを検出することを特徴とする、請求項1に記載のTFT基板検査装置。
  3. 前記検出部は、TFT基板に振動を印加する加振手段と、TFT基板の振動を検出する振動検出手段とを備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載のTFT基板検査装置。
  4. TFT基板を検査する検査室と、前記検査室と外部との間でTFT基板の搬出入を行うとロードロック室及び搬送室とを備えるTFT基板検査装置によるTFT基板検査において、
    検査装置内を真空状態とするために真空引きを行う時間内において、前記ロードロック室で待機するTFT基板のアコースティックエミッションを検出することを特徴とする、TFT基板検査方法。
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