JP4692201B2 - 内燃機関のegrシステム - Google Patents
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Description
Rシステムに関し、より詳細には、内燃機関の運転状態が低速回転から中速回転運転領域
にある時でも過給器効率の低下を抑制でき、低〜中速回転・低〜中負荷運転領域にある時
で、空燃比とEGR率のトレードオフの関係を改善できる2段過給システムを備えた内燃
機関のEGRシステムに関する。
一般的に行われている。
ルギーを回収し、吸気通路の吸気コンプレッサを駆動し、EGRガスを排気タービンの上
流側から吸気コンプレッサの下流側に循環している。このハイプレッシャーEGRシステ
ムでは、EGR率を増加すると、吸気側へ導入される排気ガス量が増加し、その分、排気
タービンを経由する排気ガス量が減少すると同時に吸気量も減少するため、作動流量が減
少し、ターボ過給器の作動効率の悪化、及び、サージングの発生を招く。
EGR率の増加と共に著しく過給圧が低下し、空燃比(A/F)が低下してしまう。その
結果、EGR率を増加すると空燃比が減少し、逆に、空燃比を増加させるとEGR率が減
少するという、一方の増加が他方の減少を招くトレードオフの関係が生じ、この空燃比と
EGR率とのトレードオフの関係を改善することが困難な状況となっている。
吸気コンプレッサの上流側に循環するロープレッシャーEGRシステムも考えられるが、
この場合は、排気タービンの下流側の排気圧力が低く、EGRガスの循環に必要な吸気側
との差圧が得にくいという問題がある。更に、シリンダの吸気効率を高めるため、吸気タ
ービンで圧縮されて高温になった吸気とEGRガスの混合気をインタークーラ(吸気冷却
器)で冷却する必要があるが、このインタークーラをEGRガスが通過することになるの
で、インタークーラの腐食や目詰まりの問題が生じ、実用的でない。
善の要求が大きく、これらの改善が進められていると共に、ウェストゲートタイプ、可変
容量ターボなどの各種の過給器の開発が進められている。
による定格出力の維持、3.低速回転・高負荷での過給特性改善によるトルク特性の大幅
な改善、4.排ガス対策のための中負荷域における高空燃比かつ高EGR率等の要求があ
るが、これらを実現するためには、従来の過給器ではその特性上、達成不可能であると考
えられる。
中心に関心が寄せられて、この2段過給システムを備えたエンジンにおけるEGRシステ
ムが検討されている。この2段過給システムの概要を図6に示す。
ターボチャージャ5の低圧段コンプレッサ5cと高圧段ターボチャージャ6の高圧段コン
プレッサ6cが設けられていると共に、排気通路4の上流側から順に高圧段ターボチャー
ジャ6の高圧段タービン6tと低圧段ターボチャージャ5の低圧段タービン5tが設けら
れている。一般的に、高圧段ターボチャージャ6は、低圧段コンプレッサ5cによって圧
縮された空気を取り扱うために、低圧段ターボチャージャ5よりも小さいターボチャージ
ャが使用される。
低圧段排気バイパス通路5aが設けられており、この低圧段排気バイパス通路5aには、
流れるガス量を制御するためのウェストゲートバルブ5bが取り付けられる場合がある。
をバイパスさせる高圧段吸気バイパス通路6a、排気系で高圧段タービン6tをバイパス
させる高圧段排気バイパス通路6dが設けられており、これらのバイパス通路に、流れる
ガス量を制御するための高圧段吸気バイパスバルブ6b、高圧段排気バイパスバルブ6e
が取り付けられている。
で圧縮・昇温された吸気を冷却するためのインタークーラ(吸気冷却器)7が設けられて
いる。
本体2と高圧段タービン6tとの間の排気通路4と、吸気側の高圧段コンプレッサ6cと
エンジン本体2との間の吸気通路3とを接続して設けられている。このEGR通路11X
には、上流側からEGRクーラ13XとEGR弁12Xが設けられている。EGRガスG
eは排気側からEGR通路11XをEGRクーラ13XとEGR弁12Xを順に経由して
吸気側に導入される。また、各バルブ5b,6b,6e,12Xはエンジン1Xの運転条
件に応じて開閉及び弁開度制御が行われる。
EGRシステムが提案されている。
との間へとEGRガスを循環させるシステムであり、現在、一般的に知られているロープ
レシャーEGRシステムである(例えば、特許文献1参照。)。
たミラーサイクルエンジンにおいて、それぞれの吸気コンプレッサの後流にインタークー
ラを設置し、高圧段タービンの上流側から低圧段コンプレッサと高圧段コンプレッサとの
間へとEGRガスを循環させるシステムである(例えば、特許文献2参照。)。このシス
テムでは、ノッキングセンサの信号を基に、EGRガス量をEGR弁で調整可能にすると
共に、低圧段コンプレッサと高圧段コンプレッサとの間に燃料供給手段を備えている。
の内燃機関において、それぞれの吸気コンプレッサの後流にインタークーラを設置し、排
気タービンの上流側から両吸気コンプレッサの間へとEGRガスを循環させるシステムで
ある(例えば、特許文献3参照。)。このシステムでは、EGRガス量をEGR弁で調整
した後EGRクーラで冷却している。
たモーター駆動の吸気コンプレッサを設けて、排気タービンの上流側からモーター駆動の
吸気コンプレッサの上流側へとEGRガスを循環させるロープレッシャーEGRシステム
である(例えば、特許文献4参照。)。このシステムでは、EGRクーラで冷却した後、
EGRガス量をEGR弁で調整している。
、EGRガスの導入に関する問題と、EGR率と空燃比とのトレードオフ関係の悪化の問
題と、吸気の冷却に関係する問題とがある。
圧力と過給圧力との差が減少することにより、EGR率の増加に限界が生じるという問題
がある。つまり、2段過給システムにより過給器の作動率が上昇すると、過給圧が上昇す
るので、この過給圧に対して排圧が低下する。そのため、EGR通路における排気側圧力
と吸気側圧力との差圧が減少したり、場合によっては、EGR通路における吸気側圧力が
排気側圧力よりも大きくなるという吸気側圧力/排気側圧力の逆転現象が発生したりする
ために、EGR弁を開弁してもEGRガスの循環、即ち、EGRガスの吸気側への導入が
困難になる。
動流量特性に優れている2段過給システムにおいて、過給器の上流側でEGR通路を分岐
した場合には、EGR率の増加と共に、過給器作動流量が減少するので、過給圧が低下す
る。そのため、特に、低中速回転時の低中負荷領域において高EGR率で運転を行うと、
過給圧の大幅な低下を招き、空燃比(A/F)とEGR率のトレードオフの関係を改善で
きなくなる。
EGRガスがインタークーラを通過する構成であるため、このインタークーラに腐食や目
詰まりが発生するので、実用性に欠ける。
ンプレッサで圧縮されて昇温した吸気が、冷却されずに下流側の吸気コンプレッサに流入
するため、下流側の吸気コンプレッサの入口の吸気温度が著しく上昇する。特に、高負荷
運転条件においては、上流側の吸気コンプレッサの出口の吸気温度が120℃近くまで上
昇するため、下流側の吸気コンプレッサの出口の吸気温度が200℃以上に上昇すること
が予想される。
ステムのエンジンにおいて、排気ガス量が少ない低速回転から中速回転運転領域でも過給
器効率を低下させることなく、所定のEGRガス量を吸気側に導入することができ、特に
、低中速回転・低中負荷運転領域で、EGR率と空燃比のトレードオフ関係を改善できる
内燃機関のEGRシステムを提供することにある。
却することにより、高段圧ターボチャージャーにおける処理容量の増加を可能とし、2段
過給システムの高効率化を可能とすると共に、インタークーラのEGRガスによる腐食及
び目詰まりの問題を回避できる内燃機関のEGRシステムを提供することにある。
タービンの上流側からもEGRガスを吸気側に導入することができるので、エンジンの運
転状態、言い換えれば、高圧段タービンの前後の圧力と、低圧段コンプレッサと高圧段コ
ンプレッサとの間の圧力(中間過給圧)との関係に応じて、高圧段ターボチャージャに対
してはロープレッシャーEGR経路となる第1EGR通路に加えて、高圧段ターボチャー
ジャに対してハイプレッシャーEGR経路となる第2EGR通路からも、EGRガスを吸
気側に導入することができるようになる。
第1EGR通路経由のみでEGRを行って、高圧段タービンに排気ガスの全量を流して、
高圧段ターボチャージャの作動効率を高くすることができ、2段過給システムによる作動
効率の改善を図ることができる。
給圧に対して排圧が低下して、EGR通路における吸気側と排気側と間の差圧が減少した
り、場合によっては、吸気側圧力が排気側圧力よりも大きくなるという吸気側圧力/排気
側圧力の逆転現象が発生したりして、第1EGR通路経由のみでは、所定のEGRガス量
を吸気側に導入できなくなった場合には、第1EGR通路に加えて、高圧段ターボチャー
ジャの上流側から分岐する第2EGR通路を使用して、EGRガスの導入を図ることがで
きる。
、高圧段タービンの下流側と上流側の両方で第1EGR通路と第2EGR通路を分岐し、
両方のEGR通路経由を選択的に使用してEGRガスを吸気側に導入できるので、低中速
回転での低中負荷領域において高EGR率で運転を行っても、過給圧の大幅な低下を招く
ことがなくなり、空燃比(A/F)とEGR率のトレードオフの関係を改善できる。
第1EGR制御では、排気ガスの全量が高圧段タービンを通過した後、EGRガスが第
1EGR通路経由で吸気通路に導入される。その結果、EGR率が変化しても、高圧段タ
ービンに流入する排気ガスの流量に変化は略生じない。従って、大量のEGRガス導入を
行っても、高圧段ターボチャージャの作動圧力比/膨張比に大きな変化は生じない。つま
り、過給圧に大幅な変化が発生しないため、EGR率対空燃比のトレードオフ関係を改善
することが可能になる。
スを導入するので、高圧段タービンに対する作動ガス流量は減少する。しかし、EGRガ
スは常に高圧段コンプレッサの上流側に導入されるので、高圧段コンプレッサに流入する
ガス流量はEGR率に関係なくほぼ変化しない。そのため、大量のEGRガスを吸気側に
導入しても高圧段コンプレッサのサージ限界を回避することが可能になる。従って、高圧
段コンプレッサにおける処理容量を多くすることができる。
ガス量であり、エンジンの運転条件に対して予め設定されるEGRガス量である。このE
GRガス量は、例えば、エンジンの回転速度とエンジンの負荷に対して設定され、マップ
データ等の形でエンジン制御装置に記憶される。
プレッサの下流側で、かつ、前記第1EGR通路の接続部よりも上流側の吸気通路に設け
て構成される。
るので、EGR用の排気ガスがインタークーラを通らないため、インタークーラにおける
腐食や目詰まりの発生を防止できる。
温度の上昇を最小限に抑制しながらEGRを行うことができる。特に、従来技術ではエン
ジン吸気温度が50℃〜80℃程度に上昇すると考えられる中速回転・高負荷運転領域に
おいても、高圧段コンプレッサの入口の吸気温度を大幅に低下させることができる。
なり、質量吸気量を大幅に増加できる。また、高圧段コンプレッサの入口の吸気温度を低
下できるので、このコンプレッサ羽の材料に、従来技術で使用されているアルミニウム合
金材料を使用できる。そのため、高温対策用の高価なチタン材等を使用せずに済む。
段コンプレッサの下流側の吸気温度が上昇しても、高圧段ターボチャージャに対してロー
プレッシャーEGRとなっているので、過給器の作動効率が改善されており、過給圧が従
来型のEGRシステムよりも大幅に上昇する。そのため、過給圧の改善によるEGR率と
空燃比とのトレードオフ関係の改善がなされる。このトレードオフ関係の改善効果が、吸
気温度上昇にともなう吸気効率の悪化を上回るため、従来技術のEGRシステムよりも、
高空燃比かつ高EGR率での運転が可能となる。
R通路を設けたことにより、高圧段タービンの下流側のみならず、高圧段タービンの上流
側からもEGRガスを吸気側に導入することができる。
Rガス量を吸気側に導入できる間は、高圧段タービンに排気ガスの全量を流して、高圧段
ターボチャージャの作動効率を高くすることができ、2段過給システムによる作動効率の
改善を図ることができる。
なく、高圧段コンプレッサに流入するガス流量をほぼ一定に保てる。そのため、大量のE
GRガスを吸気側に導入しても高圧段コンプレッサのサージ限界を回避でき、高圧段コン
プレッサにおける処理容量を多くすることができる。
、低中速回転及び低中負荷領域において高EGR率で運転を行っても、過給圧の大幅な低
下を招くことがなくなり、空燃比(A/F)とEGR率のトレードオフの関係を改善でき
る。
の上流側に設けると、高圧段コンプレッサの入口における吸気温度を大幅に低下させるこ
とができるので、中速回転・高負荷運転領域においても、高圧段コンプレッサの作動効率
を著しく改善できる。また、高圧段コンプレッサのコンプレッサ羽の材料に高価な耐熱材
料を使用する必要がなくなる。更に、排気ガスがインタークーラを通過しないので、イン
タークーラにおける腐食や目詰まりの発生を防止できる。
がら説明する。
0Aは、2段過給システムのエンジン(内燃機関)1に適用される。このエンジン1では
、吸気通路3の上流側から順に低圧段ターボチャージャ5の低圧段コンプレッサ5cとイ
ンタークーラ7と高圧段ターボチャージャ6の高圧段コンプレッサ6cを設けると共に、
排気通路4の上流側から順に高圧段ターボチャージャ6の高圧段タービン6tと低圧段タ
ーボチャージャ5の低圧段タービン5tを設けている。
段排気バイパス通路5aが設けられ、この低圧段排気バイパス通路5aには、流れるガス
量を制御するためのウェストゲートバルブ5bが取り付けられている。
バイパスさせる高圧段吸気バイパス通路6aが設けられ、この高圧段吸気バイパス通路6
aには、流れるガス量を制御するための高圧段吸気バイパスバルブ6bが取り付けられて
いる。更に、排気系においては、高圧段タービン6tをバイパスさせる高圧段排気バイパ
ス通路6dが設けられており、この高圧段排気バイパス通路6dには、流れるガス量を制
御するための高圧段排気バイパスバルブ6eが取り付けられている。
ルブ6bを開弁し、吸気を高圧段吸気バイパス通路6aに流して、高圧段コンプレッサ6
cをバイパスさせる。この場合には、低圧段コンプレッサ5cのみで過給を行う。
イパスバルブ6bを閉弁し、吸気を高圧段コンプレッサ6cに流して、低圧段コンプレッ
サ5cと2段で過給を行う。
クーラ13を備えた第1EGR通路11を、高圧段タービン6tと低圧段タービン5tと
の間の排気通路4とインタークーラ7と高圧段コンプレッサ6cとの間の吸気通路3を接
続して設ける。つまり、インタークーラ7が、低圧段コンプレッサ5cの下流側で、かつ
、第1EGR通路11の接続部11aよりも上流側となる。
体(内燃機関本体)2と高圧段タービン6tとの間の排気通路4と、EGRクーラ13よ
り上流側の第1EGR通路11とを接続して設ける。この接続に際しては、第2EGR通
路14に排気ガスGe2が流れる場合に、第1EGR弁12を通過してくる排気ガスGe
1を吸引してEGRクーラ13側に流すように接続することが好ましい。あるいは、エン
ジン本体2と高圧段タービン6tとの間の排気通路4と、EGRクーラ13とを接続して
設ける。
体2と高圧段タービン6tとの間の排気通路4と、EGRクーラ13又はEGRクーラ1
3より上流側の第1EGR通路11とを接続して設ける代わりに、第2EGR通路14を
、エンジン本体2と高圧段タービン6tとの間の排気通路4と、低圧段コンプレッサ5c
と高圧段コンプレッサ6cとの間の吸気通路3を接続して設け、第2EGR通路14にE
GRクーラ16を設けて構成する。
2を設ける。但し、図1の構成の場合は、第2EGR通路14の接続部14aよりも上流
側に設ける。それと共に、第2EGR通路14に第2EGR弁15を設ける。また、EG
R制御装置(図示しない)を設け、第1EGR弁12と第2EGR弁15をそれぞれ開閉
及び弁開度制御する。
と呼ばれるエンジン制御装置に組み込まれるEGR制御装置によって行われる。このEG
R制御の第1の目的は、吸気側から排気側へのガスの流れ(逆流)を発生させないことに
あり、この制御には、種々の方法がある。
Rガスなどの各ガスの各流路に、それぞれのガスの圧力や温度、あるいは、流量を検知す
る検知手段を配設して、これらの検知手段からの情報に基づいて、各バルブの開閉及び弁
開度制御する方法等がある。
ガス量を確保できる場合、具体的には、低中速回転運転領域時の低中負荷運転領域の場合
に行われる。
ガスGe1が第1EGR通路11経由で吸気通路3に導入される。その結果、EGR率が
変化しても、高圧段タービン6tに流入する排気ガスの流量に変化は略生じない。従って
、大量のEGRガス導入を行っても、高圧段ターボチャージャ6の作動圧力比/膨張比に
大きな変化は生じない。つまり、過給圧に大幅な変化が発生しないため、EGR率対空燃
比のトレードオフ関係を改善することが可能になる。
方向弁の機能を設けている場合は、第2EGR弁15経由でEGR率制御を行う際には、
第1EGR弁12は全開〜全閉の間のいずれの状態にしていても良い。
ガスの一部をEGRガスGe2として吸気側に導入することができるので、所定のEGR
ガス量を容易に確保できる。つまり、高圧段タービン6tの入口の排気圧力は、出口側の
中間過給圧よりも常に高くなるので、排気絞りなどを使用して排気圧力を高めなくても、
第1EGR通路11に一方向弁を設けない場合で、かつ、第1EGR弁12に一方向弁の
機能を設けていない場合は、第1EGR弁12と第2EGR弁15を開閉及び弁開度制御
することにより、大量のEGRガスを吸気側に導入することが可能となる。なお、第1E
GR通路11に一方向弁を設けた場合又は第1EGR弁12に一方向弁の機能を設けてい
る場合は第1EGR弁は全開とし、第2EGR弁15を開閉及び弁開度制御することによ
り、大量のEGRガスを吸気側に導入することが可能となる。
行っても、高圧段ターボチャージャ6の「作動圧力比/膨張比」に大きな変化は発生せず
、過給圧に大幅な変化が発生しない。そのため、EGR率対空燃比(A/F)のトレード
オフ関係を改善することが可能になる。
ない。そのため、大量のEGRガスを導入してもコンプレッサのサージ限界を回避するこ
とが可能になる。
段コンプレッサ6cにおけるサージング回避とにより、エンジン1の低中負荷運転状態に
おける過給特性の改善を図ることができ、大幅な過給圧上昇ができる。
却されるので、従来技術ではエンジン1の吸気温度が50℃〜80℃程度に上昇すると考
えられる中速回転・高負荷運転領域においても、高圧段コンプレッサ6cの入口の吸気温
度を大幅に低下させることができる。
能となり、質量吸気量を大幅に増加できる。また、高圧段コンプレッサ6cのコンプレッ
サ羽の材料に、従来技術で使用されているアルミニウム合金材料を使用できる。そのため
、高温対策用の高価なチタン材等を使用せずに済む。
を排気ガスが通らない。そのため、インタークーラ7における腐食や目詰まりの発生を防
止できる。
ジンシミュレータWAVEを用いて、1,000rpm、30%負荷時におけるEGR率
変更シミュレーションを行って得た値である。
のみで行う高圧段ロープレッシャーEGRの実施例を実線Aで示し、図6の従来技術のE
GRの従来例を点線Bで示したものである。
GR率が変化しても高圧段ターボに作用するガス流量は変化しないため、従来技術のEG
R経路によるEGRガスの導入の従来例Bのように、実施例Aの高圧段ターボ回転数は低
下しない。
の関係を示す図であるが、低負荷運転領域においては、高圧段ターボが主体となって過給
が行われるため、実施例の高圧段ロープレッシャーEGRでは、EGR率増加による過給
圧低下は発生しない。
の図5は、図3や図4の結果から導かれるが、この図5から、実施例Aは、従来例Bに比
べて、数値で3弱の分程改善されていることが分かる。
2 エンジン本体
3 吸気通路
4 排気通路
5 低圧段ターボチャージャ
5a 低圧段排気バイパス通路
5b ウェストゲートバルブ
5c 低圧段コンプレッサ
5t 低圧段タービン
6 高圧段ターボチャージャ
6a 高圧段吸気バイパス通路
6b 高圧段吸気バイパスバルブ
6c 高圧段コンプレッサ
6d 高圧段排気バイパス通路
6e 高圧段排気バイパスバルブ
6t 高圧段タービン
7 インタークーラ
9a 第1圧力計
9b 第2圧力計
10,10A EGRシステム
11 第1EGR通路
11a 第1EGR通路の接続部
12 第1EGR弁
13,16 EGRクーラ
14 第2EGR通路
14a 第2EGR通路の接続部
15 第2EGR弁
A 吸気
G 排気ガス
Ge1 第1EGR弁を通過するEGRガス
Ge2 第2EGR弁を通過するEGRガス
Claims (7)
- 吸気通路の上流側から順に低圧段ターボチャージャの低圧段コンプレッサと高圧段ターボチャージャの高圧段コンプレッサを設けると共に、排気通路の上流側から順に前記高圧段ターボチャージャの高圧段タービンと前記低圧段ターボチャージャの低圧段タービンを設けた内燃機関のEGRシステムであって、
第1EGR通路を、前記高圧段タービンと前記低圧段タービンとの間の排気通路と、前記低圧段コンプレッサと前記高圧段コンプレッサとの間の吸気通路を接続して設け、
第2EGR通路を、内燃機関本体と前記高圧段タービンとの間の排気通路と、前記第1EGR通路とを接続して設け、
前記第1EGR通路の前記第2EGR通路の接続部よりも上流側に第1EGR弁を設けると共に、前記第2EGR通路に第2EGR弁を設け、
前記低圧段コンプレッサと前記高圧段コンプレッサとの間の吸気通路に於ける過給圧である中間過給圧と、前記高圧段タービンと前記低圧段タービンとの間の排気通路に於ける排気圧である中間排気圧との差圧が所定の差圧判定値より大きい場合は、前記第2EGR弁を全閉し、前記第1EGR弁を開閉及び弁開度制御する第1EGR制御を行うEGR制御装置を設けたことを特徴とする内燃機関のEGRシステム。 - 前記第1EGR通路にEGRクーラを設け、前記第2EGR通路を、内燃機関本体と前記高圧段タービンとの間の排気通路と、前記EGRクーラ又は前記EGRクーラより上流側の前記第1EGR通路とを接続して設けたことを特徴とする請求項1記載の内燃機関のEGRシステム。
- 吸気通路の上流側から順に低圧段ターボチャージャの低圧段コンプレッサと高圧段ターボチャージャの高圧段コンプレッサを設けると共に、排気通路の上流側から順に前記高圧段ターボチャージャの高圧段タービンと前記低圧段ターボチャージャの低圧段タービンを設けた内燃機関のEGRシステムであって、
第1EGR通路を、前記高圧段タービンと前記低圧段タービンとの間の排気通路と、前記低圧段コンプレッサと前記高圧段コンプレッサとの間の吸気通路を接続して設け、
第2EGR通路を、内燃機関本体と前記高圧段タービンとの間の排気通路と、前記低圧段コンプレッサと前記高圧段コンプレッサとの間の吸気通路を接続して設け、
前記第1EGR通路に第1EGR弁を設けると共に、前記第2EGR通路に第2EGR弁を設け、前記低圧段コンプレッサと前記高圧段コンプレッサとの間の吸気通路に於ける過給圧である中間過給圧と、前記高圧段タービンと前記低圧段タービンとの間の排気通路に於ける排気圧である中間排気圧との差圧が所定の差圧判定値より大きい場合は、前記第2EGR弁を全閉し、前記第1EGR弁を開閉及び弁開度制御する第1EGR制御を行うEGR制御装置を設けたことを特徴とする内燃機関のEGRシステム。 - 前記第1EGR通路と前記第2EGR通路のそれぞれにEGRクーラを設けたことを特徴とする請求項3記載の内燃機関のEGRシステム。
- 前記第1EGR通路に一方向弁を設け、前記中間過給圧と前記中間排気圧との差圧が前記所定の差圧判定値以下になった場合は、前記EGR制御装置が、前記第1EGR弁を全開し、前記第2EGR弁を開閉及び弁開度制御する第2EGR制御を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関のEGRシステム。
- 前記中間過給圧と前記中間排気圧との差圧が前記所定の差圧判定値以下になった場合は、前記EGR制御装置が、前記第1EGR弁と前記第2EGR弁を開閉及び弁開度制御する第2EGR制御を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関のEGRシステム。
- 更に、インタークーラを、前記低圧段コンプレッサの下流側で、かつ、前記第1EGR通路の接続部よりも上流側の吸気通路に設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の内燃機関のEGRシステム。
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