JP4691476B2 - クロマトグラフィー用キット,試験容器 - Google Patents

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Description

本発明は,クロマトグラフィー用キット及び試験容器に関する。
血液,血清,咽頭拭い液,鼻腔拭い液,鼻汁,尿などの体液を検体として用いて,簡易に各種疾患の検査を行う方法としてクロマトグラフィーを用いる方法がある。特に,抗原抗体反応を利用して検体中の被検出物質(病原性ウィルスなど)を検出するイムノクロマトグラフィーが一般的に用いられる。
イムノクロマトグラフィーは,被検出物質を検出するためのイムノクロマトグラフィー用試験片と,前記試料を収容できる試験容器とからなるイムノクロマトグラフィー用キットを利用して行うことができる。前記試験片は,通常,基材上に,試料に浸漬される試料添加部と,試料中の被検出物質と抗原抗体反応を生じる標識物質を保持する標識保持部と,被検出物質と抗原抗体反応を生じる固定化用物質が固定された判定部とを備える。
従来のイムノクロマトグラフィー用キットは,通常,試験容器内に試料を注入し,さらに,試験容器内に試験片を挿入した後,試験容器を机の上に置かれた収容ケースなどの試験容器立てに配置し,20分程度放置し,その後,試験容器を試験容器立てから取り出して被検出物質の存在を示すラインの存在の有無を確認するという方法で使用される。この検査中に試料は,上記試験片の,試料添加部,標識保持部及び判定部を通って流れる。
しかし,試験容器に挿入された試験片の基材が試験容器の内壁に貼り付くと,毛管現象により基材と試験容器との間を試料が流れることがある。この場合,試料添加部,標識保持部及び判定部を通って流れる試料の量が減少し,適切な検査が行えない場合がある。また,判定部等が形成された面が試験容器の内壁に貼り付いた場合も,検査精度が低下することがある。
また,試験容器立てに試験容器を配置する際や,上記ラインの存在の有無を確認する際などに,うっかりと試験容器を傾けたり,転倒させたりしてしまうことがある。このとき,試験容器中の試料が飛び出し,検出結果を得られないことがある。この場合,再び被験者から体液を採取し,再検査を行わなければならない。また,試験容器中の試料が飛び出すことにより,検査を行う者が試料に触れてしまう可能性がある。
さらに,試料を試験容器内に注入する際に誤って試料をこぼしてしまうことがあるという問題や,検査中に試験容器内で試験片が反転して検査を行う者が判定部の観察を行いにくいという問題も存在している。
このように,従来のイムノクロマトグラフィー用キットは,種々の問題を有しており,より安全で使い易いキットが望まれている。また,これらの問題は,イムノクロマトグラフィー以外のクロマトグラフィー用キットにも同様に存在している。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり,安全で使い易いクロマトグラフィー用キットを提供するものである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明のクロマトグラフィー用キットは,一端に試料を受け入れる開口を有する試験容器と,前記開口から前記試験容器に挿入されて用いられるクロマトグラフィー用試験片とを備え,前記試験片が,前記試験容器に収容された前記試料に浸漬される試料添加部と,前記試料中の被検出物質と結合する標識物質を保持する標識保持部と,前記被検出物質と結合する固定化用物質が固定された判定部とを備え,前記試験容器は,前記開口を有する受け入れ部と,底部に前記試料を収容する試料収容部と,前記受け入れ部と前記試料収容部との間に位置する中間部とを有し,前記受け入れ部は,前記試験容器の長手方向に対して垂直な面の内断面の面積が,前記開口に近づくにつれて大きくなる形状を有し,前記中間部は,前記試験容器の長手方向に対して垂直な面の内断面の面積が前記試料収容部の長手方向に対して垂直な面の内断面の面積よりも小さく,前記試験片が前記試験容器に挿入されたときに前記試験片の反転を防止するように前記中間部の内断面が細長い形状を有する。
本発明のキットは,主に,(1)試験容器内に試料を入れやすい,(2)試験容器の転倒時に試験容器内部の試料が飛び出しにくい,(3)試験容器内での試験片の反転が防止されるという3つの利点を有している。
第1の利点は,受け入れ部の前記内断面の面積が試験容器の開口に近づくにつれて大きくなる形状を有していることに起因する。第2の利点は,中間部の前記内断面の面積が試料収容部よりも小さいため,試料収容部と中間部の間に段差部が形成される点と,受け入れ部の前記内断面の面積が試験容器の開口に近づくにつれて大きくなる形状を有しているため,試験容器が転倒した時に試験容器の長手方向が水平よりも上向きになる点に起因する。第3の利点は,中間部の内断面が,試験片が試験容器に挿入されたときに試験片の反転を防止する細長い形状を有する点に起因する。
本発明のキットは,上記3つの利点を有しているので,試料注入時や試験容器の転倒時に,検査を行う者が,試料をこぼしてしまったり,試料に触れてしまったりする可能性を小さくすることができる。さらに試験片が試験容器内で反転しないので,判定部を常に検査を行う者の方向に向けておくことができ,検査を行う者が判定部の観察を行いやすい。このように,本発明のキットは,非常に安全で使い易いものである。
以下,本発明の好ましい実施形態について説明する。
好ましくは,前記中間部は,第1平面部を有し,前記第1平面部は,前記試験片を前記試験容器に挿入した際の前記試験片の判定部に対応する位置に設けられてもよい。この場合,試験容器が透明である場合,試験片の判定部は,試験容器の側壁を間に挟んで観察されるが,この側壁が曲面であると,試験片の判定部の像が歪んで観察しにくい。本実施形態では,試験片の判定部は,平面である第1平面部を間に挟んで観察されるので,試験片の判定部の像が歪まず観察しやすい。
好ましくは,前記中間部は,前記第1平面部に対向する第2平面部をさらに有し,前記第1及び第2平面部間の距離は,前記試験片の幅よりも短い。このように試験片の幅よりも間隔が狭い2つの平面部を設けることによって試験片の反転をさらに確実に防止することができる。また,2つの平面部を設けることによって試験片の判定部が第1平面部と第2平面部のどちらに向いている場合でも試験片の判定部の観察が容易になる。従って,本実施形態では,試験片の表裏を気にすることなく試験片を試験容器に挿入することができるという利点がある。
好ましくは,前記試験容器は,その内面に,前記試験片の主面が前記試験容器内面に付着することを防止する突起部を有する。試験片の主面が試験容器内面に付着すると,従来技術の項で説明したように検査精度が低下する等の問題が生じ得るが,本実施形態では,試験容器内面の突起部によって試験片の付着が防止されるので,このような問題が生じ得ない。
好ましくは,前記試験容器は,前記試験片を前記試験容器に挿入した際の前記試験片の判定部に対応する位置に,前記試験片の前記判定部を示す表示を有する。判定部に被検出物質が結合した場合,判定部に標識物質の色が現れるが,複数種類の被検出物質を検出するために複数個の判定部が設けられている場合,どの判定部に標識物質の色が現れたのか分かりにくい。そこで,本実施形態では,試験片を試験容器に挿入した際の試験片の判定部に対応する位置に試験片の判定部を示す表示を試験容器に付すことによって,どの判定部に色が現れたのかを容易に判断できるようにした。
好ましくは,前記試験片は,前記試料が前記判定部を通過したことを確認するための対照部を前記判定部の下流側に有し,前記試験容器は,前記試験片を前記試験容器に挿入した際の前記試験片の前記対照部に対応する位置に,前記試験片の前記対照部を示す表示をさらに有してもよい。この場合,例えば,判定部と対照部に同じ色が現れる場合でも,対象部に色が現れたことを確実に判断することができる。
本発明は,試験片が挿入される開口を有する受け入れ部と,底部に試料を収容する試料収容部と,前記受け入れ部と前記試料収容部との間に位置する中間部とを備える試験容器であって,前記受け入れ部は,前記試験容器の長手方向に対して垂直な面の内断面の面積が,前記開口に近づくにつれて大きくなる形状を有し,前記中間部は,前記試験容器の長手方向に対して垂直な面の内断面の面積が前記試料収容部の長手方向に対して垂直な面の内断面の面積よりも小さく,前記試験片が前記試験容器に挿入されたときに前記試験片の反転を防止するように前記中間部の内断面が細長い形状を有する試験容器も提供する。
クロマトグラフィー用キットの試験容器についての記載は,基本的に,この試験容器についても当てはまる。この試験容器は,イムノクロマトグラフィー用試験片と共に用いてもよく,抗原抗体反応を用いないクロマトグラフィー用試験片や,クロマトグラフィーを用いない試験片などと共に用いてもよい。試験片の具体例としては,尿試験紙,水質検査試験紙,ホルムアルデヒド測定用試験紙,湿度インジケーターカード,pH試験紙,リトマス試験紙などが挙げられる。この試験容器は,単体で販売されてもよく,クロマトグラフィー用試験片以外の試験片と共にキットとして販売されてもよい。
以下,本発明の種々の実施形態を図面を用いて説明する。図面や以下の記述中で示す構成は,例示であって,本発明の範囲は,図面や以下の記述中で示すものに限定されない。以下の実施形態では,イムノクロマトグラフィー用キットを例にとって説明を進めるが,以下の記載内容は,イムノクロマトグラフィー以外のクロマトグラフィー用キットについても同様に当てはまる。
1.第1実施形態
図1は,本発明の第1実施形態のイムノクロマトグラフィー用キットを示す図である。このキットは,一端に試料を受け入れる開口1aを有する試験容器1と,開口1aから試験容器1に挿入されて用いられるイムノクロマトグラフィー用試験片3とを備える。
1−1.試験片について
まず,本実施形態のキットに含まれるイムノクロマトグラフィー用試験片3について説明する。
図2(a),(b)は,図1の試験片3の側面図,正面図である。図2(a),(b)に示すように,試験片3は,表面に粘着層を有するプラスチック板からなる基材5上に,レーヨンの不織布からなる試料添加用部材7と,グラスファイバーの不織布からなる標識保持部材9と,ニトロセルロースの多孔体からなるクロマト用膜担体11と,セルロースの不織布からなる吸収部材13とを備える。試料添加用部材7は,試験容器1に収容された試料に浸漬される試料添加部として機能する。標識保持部材9は,試料添加用部材7に接触して配置され,試料中の被検出物質と抗原抗体反応によって結合する標識物質を保持する標識保持部として機能する。クロマト用膜担体11は,標識保持部材9に接触して配置され,被検出物質と抗原抗体反応によって結合する固定化用物質が固定された判定部を有する。吸収部材13は,クロマト用膜担体11と接触するように配置されている。
試料添加用部材7が試料に浸漬すると,試料は毛細管現象によって標識保持部材9及びクロマト用膜担体11を流れて吸収部材13まで展開される。
クロマト用膜担体11には,試料展開方向の上流側から順に,ライン状の第1判定部11A,第2判定部11B及び対照部11Cが形成されている。標識保持部材9には,第1標識物質,第2標識物質及び対照用標識物質が保持されている。第1判定部11A,第2判定部11B及び対照部11Cには,固定化用物質として,それぞれ,抗インフルエンザA抗体,抗インフルエンザB抗体(以下,それぞれ「抗FluA抗体」,「抗FluB抗体」とする。),ビオチンが固定されている。第1標識物質及び第2標識物質は,それぞれ,青色ラテックス粒子で標識された抗FluA抗体及び抗FluB抗体であり,対照用標識物質は,赤色ラテックス粒子で標識されたアビジンである。抗FluA抗体及び抗FluB抗体は,それぞれ,第1被検出物質であるインフルエンザA型ウィルス及び第2被検出物質であるインフルエンザB型ウィルス(以下,それぞれ「FluAウィルス」,「FluBウィルス」とする。)と抗原抗体反応により結合する。
例えば,試料中にFluAウィルスが含まれていると,標識保持部材9にある標識された抗FluA抗体は,FluAウィルスの所定部位を認識して,抗原抗体反応により結合して複合体を形成する。次に,クロマト用膜担体11にある抗FluA抗体は,FluAウィルスの別の部位を認識して複合体を捕捉する。この複合体は標識として青色ラテックス粒子を含むので,複合体が捕捉されると,第1判定部11Aには青色のラインが現れ,FluAウィルスが目視により検出される。
また,アビジンは,クロマト用膜担体11にある抗FluA抗体,抗FluB抗体には捕捉されないが,ビオチンと特異的に結合するので,対照部11Cに固定されたビオチンに捕捉される。アビジンは赤色ラテックス粒子により標識されているので,アビジンが捕捉されると,対照部11Cには赤色のラインが現れ,アビジンが対照部11Cに到達したことが目視される。対照部11Cは,第1判定部11A及び第2判定部11Bの下流に設けられるので,赤色のラインを確認することにより,試料が第1判定部11A及び第2判定部11Bを通過したことが確認される。
1−2.試験容器について
次に,本実施形態のキットに含まれる試験容器について説明する。
図3(a)〜(c)は,それぞれ,図1の試験容器1の正面図,平面図及び側面図であり,図3(d)は,図3(a)のI−I断面図である。図3(e),(f)は,それぞれ,図3(b)のII−II断面図,III−III断面図である。
試験容器1は,開口1aを有する受け入れ部15と,底部1bに試料を収容する試料収容部17と,受け入れ部15と試料収容部17との間に位置する中間部18とを有する。
受け入れ部15は,試験容器1の長手方向(試験容器1の底部1bから開口1aに向かう方向,図3(a)の直線I−I方向)に対して垂直な面の内断面の面積が,開口1aに近づくにつれて大きくなる形状を有する。本明細書では,「内断面」とは,試験容器1の内部の空間の断面を意味する。また,特に断りがない限り,「内断面」とは,試験容器1の長手方向に対して垂直な面の内断面を意味する。受け入れ部15がこのような形状を有しているので,試料を試験容器1内に入れやすく,また,試験容器1が転倒した時に試験容器1の長手方向が水平よりも上向きになって試料が試験容器1外に飛び出しにくくなっている。試料が試験容器1外に飛び出しにくくなる点については,後で詳述する。
一例では,受け入れ部15の内断面の面積が開口1aに近づくにつれて大きくなるように,受け入れ部15の側壁21が,テーパー状になっている。
図3(e),(f)に示すように,中間部18は,試験容器1の長手方向に対して垂直な面の内断面18aの面積が試料収容部17の長手方向に対して垂直な面の内断面17aよりも小さく,中間部18の内断面18aは,試験片3が試験容器1に挿入されたときに試験片3の反転を防止する細長い形状を有する。中間部18の内断面18aは,好ましくは,試験片3が試験容器1に挿入されたときに試験片3の回転可能な範囲を+/−45度以下(さらに好ましくは+/−30度以下)にする細長い形状を有する。なお,「+/−」とは,「時計周りと反時計周りのそれぞれについて」という意味である。従って,例えば,「+/−45度以下」とは,ある配置を基準にして,時計回りの回転可能な範囲が45度以下であり,かつ反時計周りの回転可能な範囲が45度以下であることを示している。
中間部18は,第1平面部19aと,第1平面部19aに対向する第2平面部19bを有する。第1平面部19aは,試験片3を試験容器1に挿入した際の試験片3の第1及び第2判定部11A,11Bに対応する位置に設けられる。試験容器1が透明である場合,第1及び第2判定部11A,11Bは,平面である第1平面部19aを間に挟んで観察されるので,第1及び第2判定部11A,11Bの像の歪みがなく,第1及び第2判定部11A,11Bの観察が容易である。第1及び第2平面部19a,19b間の距離は,試験片3の幅よりも短く,試験容器1での試験片3の反転は,第1及び第2平面部19a,19bによって防止される。
中間部18の内断面18aは,第1及び第2平面部19a,19bに垂直な方向(図3(e)の直線IV−IV方向)では,試料収容部17の内断面17aよりも幅が狭くなっている。このため,試料収容部17と中間部18との間に段差部20が形成されている。この段差部20は,詳しくは後述するが,試験容器1が転倒したときに試料が外部に飛び出すのを防ぐ機能を有する。本実施形態では,中間部18の内断面18aは,第1及び第2平面部19a,19bに平行で,かつ試験容器1の長手方向に垂直な方向(図3(e)の直線V−V方向)では,試料収容部17の内断面17aと幅が同じなっている。別の実施形態では,この方向においても,中間部18の内断面18aの幅を試料収容部17の内断面17aよりも狭くして段差部20が形成されるようにしてもよい。
本実施形態では,中間部18は,その長手方向の全体に渡って,内断面18aの面積が試料収容部17の内断面17aよりも小さくなっているが,別の実施形態では,図4(a)〜(f)に示すように,その長手方向の一部において(くびれ部22において)内断面18aの面積が試料収容部17の内断面17aよりも小さくなっていてもよい。長手方向の一部において中間部18の内断面18aの面積が試料収容部17の内断面17aよりも小さくなっている場合でも,(1)試験片3の反転防止,(2)段差部20の形成という中間部18の2つの機能が達成される。くびれ部22の数は,1つであっても2つ以上であってもよい。図4(a)〜(f)のような形状の場合,くびれ部22から受け入れ部15のテーパー状の側壁21の起点までが中間部18となり,「中間部18の内断面18a」とは,内断面18aが最も狭くなった位置(くびれ部22の位置)での内断面18aを意味する。
図3(a)〜(f)の実施形態及び図4(a)〜(f)の実施形態では,試験容器1の側壁が厚さ一定で中間部18の全体又は一部がくびれることによって中間部18の内断面18aの面積が試料収容部17の内断面17aよりも小さくなっているが,別の実施形態では,中間部18の全体又は一部のくびれの代わりに又はこれと共に,試験容器1の側壁が中間部18の内断面18aを狭めるように厚くなることによって中間部18の内断面18aの面積が試料収容部17の内断面17aよりも小さくなってもよい。
試験容器1の内面には,試験片3の主面(すなわち,前面(第1及び第2判定部11A,11B等が形成された面),又は背面(基材5が露出している面))が試験容器1内面に付着することを防止する突起部23が設けられている。突起部23の形状は,図3(a)〜(f)には先端が丸みを帯びた円錐状のものを示したが,これ以外の形状,例えば球状,円柱状,多角錐状又は多角柱状などであってもよい。突起部23の先端は,尖っていても,丸みを帯びていてもよい。本実施形態では,突起部23は,第1及び第2平面部19a,19bの受け入れ部15に近い位置に1つずつ設けているが,突起部23は,これ以外の位置に設けてもよく,2つ以上設けてもよい。
なお,図4(a)〜(f)に示すような実施形態の場合,試験片3の主面が試験容器1内面に付着することを防止するようにくびれ部22を形成することによって,突起部23を省くことも可能である。
試験容器1は,試験片3を試験容器1に挿入した際の試験片3の第1及び第2判定部11A,11Bに対応する位置に,試験片3の第1及び第2判定部11A,11Bを示す表示24a,24bを有している。表示24a,24bは,本実施形態では,それぞれ,「A」,「B」である。また,試験容器1は,試験片3を試験容器1に挿入した際の試験片3の対照部11Cに対応する位置に,試験片3の対象部11Cを示す表示24cを有している。表示24cは,本実施形態では,「!」である。表示24a〜cは,第1及び第2判定部11A,11B,及び対象部11Cの種別を示している。
表示24a〜cは,「A」,「B」及び「!」が印刷されたラベル24を試験容器1に貼ることによって試験容器1に付してもよいし,試験容器1に直接印刷する等,別の方法で試験容器1に付してもよい。このような表示を試験容器1に付すことによって,試験片3の第1及び第2判定部11A,11B又は対照部11Cに現れる標識物質の色のラインが,第1及び第2判定部11A,11B又は対照部11Cの何れに現れたのかを容易に判断することができる。
なお,表示24a〜cは,試験容器1に付す代わりに,試験片3の第1判定部11A,第2判定部11B及び対照部11Cに対応する位置に付してもよい。また,表示24a〜cは,「A」,「B」,「!」以外であってもよい。
試験容器1は,射出成形やブロー成形などで製造することができる。試験容器1は,全体を一体で成形して製造してもよく,射出成形やブロー成形などで作製した2つ以上の部品を組み合わせることによって製造してもよい。
試験容器1は,透明であっても非透明でもあってもよいが,試験片3の判定部(対照部がある場合は判定部及び対照部)に対応する部分は,透明であることが好ましい。この場合,試験片3を試験容器1から取り出すことなく検査結果の確認が可能であるからである。また,試験容器1は,試料収容部17が透明であることが好ましい。この場合,注入した試料の量を容易に確認することができるからである。試験容器1は,全体が透明であることが好ましい。
1−3.本実施形態のキットの使用方法について
次に,本実施形態のキットの使用方法の一例について,図5(a),(b)を用いて説明する。図5(a)は,図1のキットの使用状態を示す正面図であり,図5(b)は,図5(a)のI−I断面図である。
まず,患者の鼻腔吸引液などの検体を展開溶媒に希釈して調製した試料25を試験容器1内に所定量注入する。次に,試験片3を試験容器1に挿入する。
この状態で,10〜20分程度放置すると,試料25が毛管現象により,試料添加用部材7,標識保持部材9,クロマト用膜担体11,吸収部材13を順次移動する。試料25が,標識保持部材9を通過する際に,標識保持部材9に保持されている標識物質(第1,第2及び対照用標識物質)が展開溶媒に溶出する。試料中にFluAウィルス又はFluBウィルスが含まれていると,上述した作用により,第1判定部11A又は第2判定部11Bには青色のライン27aが現れる。また,ウィルスの有無に関わらず,対照部11Cに赤色のライン27bが現れる(図5(a)は,検体中にFluAウィルスが含まれていた場合を示している。)。
試験片3や試験容器1の,第1判定部11A又は第2判定部11Bに対応する位置に表示を付していない場合,青色のラインが現れたときにそのラインが第1判定部11Aと第2判定部11Bのどちらに現れたものであるかの判断が難しい。しかし,本実施形態では,試験容器1の,第1判定部11A又は第2判定部11Bに対応する位置に「A」,「B」という表示24a,24bを付しているので,判断が容易である。また,試験容器1の,対照部11Cに対応する位置に表示24cを付しているので,現れた赤いラインが対象部11Cに現れたものであることの判断が容易である。
本実施形態では,試験片3を試験容器1にしたときの第1判定部11A,第2判定部11B及び対象部11C(以下,「判定部等」と呼ぶ。)に対応する位置に(判定部等が第1平面部19aに対向するように)第1平面部19aが設けられており,判定部等は,第1平面部19aを間に挟んで観察される。曲面を間に挟んで判定部等の観察を行うと,判定部等の像が歪んで観察しにくくなることがあるが,本実施形態では,平面である第1平面部19aを間に挟んで観察を行うので,判定部等の像が歪まず観察しやすい。
本実施形態では,試験片3は,互いに対向する第1平面部19aと第2平面部19bの間に挿入され,第1平面部19aと第2平面部19bの間の距離が試験片3の幅よりも短い。従って,試験片3は,試験容器1内で反転することができず,試験片3を一旦試験容器1内に挿入すると試験片3の向き(表向き又は裏向きか)が確定する。例えば,複数の試験容器1を並べて配置し,それぞれの試験容器1に異なる人から採取した試料25を入れ,それぞれの試験容器1に試験片3を挿入して,複数の試料25の検査を同時に行うとき,その結果の観察も一方向から行いたい場合があるが,本実施形態では,試験片3が試験容器1内で反転しないので,試験容器1の方向を揃えることによって,複数の試料25の検査を同時に行うとき,その結果の観察を一方向から行うことが容易である。
検査時に,試験片3の主面が試験容器1の内面の貼り付くと,従来技術の項で述べたように検査精度の低下を招く等の問題が生じ得る。しかし,本実施形態では,図5(b)に示すように,試験容器1の内面に突起部23が設けられているので,試験片3の主面が試験容器1の内面に付着することがなく,上記問題が生じ得ない。
1−4.試験容器内の試料が外部に飛び出しくい点について
次に,本実施形態のキットの試験容器1を用いると,試験容器1が転倒したときでも試験容器1内の試料25が外部に飛び出しくい点について,図6(a),(b)を用いて説明する。図6(a)は,第1及び第2平面部19a,19bが紙面に平行になる向きに試験容器1が転倒したときの状態を示し,図6(b)は,第1及び第2平面部19a,19bが紙面に垂直になる向きに試験容器1が転倒したときの状態を示す。図6(a),(b)は,それぞれ,図3(a),(c)に対応した図である。なお,図示の便宜上,試験容器1中の試料25や,試験容器1に挿入されている試験片3は,図示を省略した。
図6(a)の状態では,試料収容部17の底部1bに近い位置1cと,受け入れ部15の開口1aの周縁が水平面29に接触している。試験容器1の長手方向(直線I−Iの方向)は,水平よりも上向きになっている。言い換えると,試験容器1の長手方向の,水平面29からの角度は,0度より大きい角度であるθ1になっている。試験容器1の長手方向に平行な,試料収容部17の側面17bは,水平面29に接触していない。
試験容器1の長手方向が水平よりも上向きになる作用は,以下の通りである。図6(a)のように試験容器1を見たとき,試料収容部17の幅(直線I−Iに垂直な方向の長さ)と,中間部18の幅は,等しい。受け入れ部15の幅は,受け入れ部15と中間部18との境界では,中間部18の幅に等しく,受け入れ部15の開口1aに向かって広がっている。従って,受け入れ部15の開口1aでの幅が,試料収容部17の幅よりも大きくなり,試料収容部17の側面が水平面29に接触する前に,受け入れ部15の開口1aの周縁が水平面29に接触して,試験容器1の長手方向が水平よりも上向きになる。試験容器1の長手方向が水平よりも上向きなので,試験容器1が転倒したときでも試験容器1内の試料が外部に飛び出しくい。
図6(b)の場合でも,図6(a)の場合と同様に,試料収容部17の底部1bに近い位置1cと,受け入れ部15の開口1aの周縁が水平面29に接触し,試験容器1の長手方向(直線I−Iの方向)が,水平よりも上向きになっている。しかし,図6(b)の場合,試験容器1の長手方向の,水平面29からの角度は,0度より大きく,θ1よりも小さい角度であるθ2になっている。
このような角度になる作用は,以下の通りである。図6(b)のように試験容器1を見たとき,中間部18の幅(直線I−Iに垂直な方向の長さ)は,試料収容部17の幅より狭い。受け入れ部15の幅は,受け入れ部15と中間部18との境界では,中間部18の幅に等しく,受け入れ部15の開口1aに向かって広がっている。
受け入れ部15の側壁21の傾きが,図6(a)のように試験容器1を見た場合と,図6(b)のように試験容器1を見た場合とで等しい場合,中間部18の幅が試料収容部17の幅より狭くなっている分だけ,受け入れ部15の開口1aでの幅と試料収容部17の幅の差が小さくなり,試験容器1の長手方向の,水平面29からの角度がθ1よりも小さい値であるθ2になる。
ところで,図6(b)のように試験容器1を見たとき,中間部18や受け入れ部15の形状によっては,受け入れ部15の開口1aでの幅が,試料収容部17の幅と同じか,試料収容部17の幅よりも狭くなることがある。この場合,図6(b)のように試験容器1が転倒した場合,試料収容部17の側面17bが水平面29に接触し,試験容器1の長手方向が水平になり,試験容器1の長手方向の角度の観点からは試料が外部に飛び出しにくいとはいえない。しかし,中間部18の幅が試料収容部17の幅より狭いので,中間部18と試料収容部17との境界付近に段差部20が形成され,段差部20によって,試料の外部への飛び出しが妨げられる。なお,受け入れ部15の側壁21の傾きは,図6(a)のように見た場合と,図6(b)のように見た場合とで,同じであっても異なっていてもよい。
結局,本実施形態によれば,試験容器1が図6(a),図6(b)のどちらの状態に転倒しようとも,試料25は,試験容器1から飛び出しにくいと言える。
2.第2実施形態
図7,図8(a),(b)を用いて,本発明の第2実施形態のイムノクロマトグラフィー用キットについて説明する。図7は,本実施形態のイムノクロマトグラフィー用キットを示す図である。また,図8(a)は,図7のキットの使用状態を示す正面図であり,図8(b)は,図8(a)のI−I断面図である。
本実施形態のキットは,図1に示す第1実施形態のキットに類似しているが,主に(1)試験容器1の中間部18が第1実施形態よりも長く形成され,試験容器1の全長が試験片3の全長と実質的に等しくなっている点と,(2)試験容器1の中間部18の第1及び第2平面部19a,19bのそれぞれに、突起部23が,2つずつ設けられている点が異なっている。
図8(a),(b)に示すように,本実施形態のキットでは,試験片3の全長が試験容器1の全長と実質的に等しいので,試験片3を試験容器1に挿入したときに,試験片3が試験容器1から実質的にはみ出さない。従って,本実施形態によれば,被検出物質の検出を行っている最中に試験片3(特に,試料25を含む吸収部材13)に手を触れる危険性を低くすることができる。試料25には感染性物質等,如何なる危険物質が含まれているか分からないため,本実施形態のキットを用いることによって,さらに安全に試験を行うことができる。
また,本実施形態のキットの試験容器1には,第1及び第2平面部19a,19bのそれぞれに突起部23が2つずつ設けられているので,試験片3が試験容器1の中間部18の内面へ付着することをさらに確実に防止することができる。
なお,試験容器1の全長は,試験片3の全長よりも長くてもよい。突起部3の数は,第1及び第2平面部19a,19bのそれぞれに1つずつであってもよく,3つ以上ずつであってもよい。
本発明は,ここまで示してきた実施形態に限定されるものではなく,種々の変形が可能である。
被検出物質は抗原抗体反応を生じる物質であれば特に限定されず,細菌,原生生物や真菌などの細胞,ウィルス,タンパク質,多糖類などが挙げられる。例えば,前記インフルエンザウイルスのほか,パラインフルエンザウイルス,RSウイルス,マイコプラズマニューモニエ,ロタウイルス,カルシウイルス,コロナウイルス,アデノウイルス,エンテロウイルス,ヘルペスウイルス,ヒト免疫不全ウィルス,肝炎ウィルス,重症急性呼吸器症候群の病原ウィルス,大腸菌,スタフィロコッカスアウレウス,ストレプトコッカスニューモニエ,ストレプトコッカスピヨゲネス,マラリア原虫,その他,消化器系疾患,中枢神経系疾患,出血熱等の様々な疾患の病原体,これらの代謝産物,癌胎児性抗原やシフラなどの腫瘍マーカー,ホルモンなどが例示される。
基材5は,試料添加用部材7や標識保持部材9などの上記部材を適切に配置するためのものであり,プラスチック以外にも紙やガラスなど種々の材質のものを用いることができる。試料添加用部材7は,レーヨン以外にも,グラスファイバー又はセルロースファイバーなどの種々の素材で形成することができる。標識保持部材9は,グラスファイバー以外にも,セルロースファイバーなどの種々の素材で形成することができる。クロマト用膜担体11は,ニトロセルロース以外にも,ナイロン(例えば,カルボキシル基やアルキル基を置換基として有してもよいアミノ基が導入された修飾ナイロン),ポリビニリデンジフルオリド(PVDF),セルロースアセテートなどの種々の素材で形成することができる。吸収部材13は,セルロース以外にも,グラスファイバーなどの種々の素材で形成することができる。試料添加用部材7,標識保持部材9,クロマト用膜担体11及び吸収部材13には,不織布又は多孔体以外にも,毛管現象により試料を展開可能な種々の構造のものを用いることができる。
クロマト用膜担体11は,被検出物質の種類に応じて判定部を1つだけ備えてもよく,2つ以上備えてもよい。また,クロマト用膜担体11は,対照部を備えなくてもよい。また,判定部・対照部は,ライン状でなくてもよく,例えば円状,方形状などに形成してもよい。標識保持部材9は,標識物質を1種だけ保持してもよく,2種以上保持してもよい。また,標識保持部材9は,対照用標識物質を保持しなくてもよい。標識物質は,青や赤以外のラテックス粒子や,金などの金属コロイド,色素分子などで標識されてもよい。標識物質が2種以上ある場合,各標識物質は,互いに異なる色に標識されても,同じ色に標識されてもよい。さらに標識物質及び対照用標識物質は,互いに異なる色に標識されても,同じ色に標識されてもよい。
固定化用物質及び標識物質には,種々の抗体又は抗原を用いることができる。すなわち,被検出物質が抗原である場合,固定化用物質及び標識物質は,この抗原と抗原抗体反応を生じる抗体を用い,被検出物質が抗体である場合,固定化用物質及び標識物質は,この抗体と抗原抗体反応を生じる抗原又は被検出物質である抗体と抗原抗体反応を生じる抗体を用いることができる。
対照部の固定化用物質がアビジンであり,対照用標識物質がビオチンであってもよい。さらに,対照部の固定化用物質と対照用標識物質は,ビオチンとアビジンの組み合わせ以外であってもよい。例えば,抗原抗体反応により結合する組み合わせであってもよい。例えば,対照用標識物質に抗原を用い,対照部の固定化用物質にこの抗原と抗原抗体反応を生じる抗体を用いる。この逆であってもよい。対照用標識物質には,被検出物質や判定部の固定化用物質と抗原抗体反応しないものを用いる。
次に,第1又は第2実施形態のキットの試験片3の種々の実施形態について説明する。試験片3は,図1又は図7に示したもの以外に,図9(a)〜(c)に示すものなどであってもよい。図9(a)の試験片では,試料添加用部材7が,標識保持部材9を覆ってクロマト用膜担体11に接触するように構成されている。図9(b)の試験片では,標識保持部材9が,クロマト用膜担体11と間隔を介して配置され,試料添加用部材7が,標識保持部材9を覆ってクロマト用膜担体11に接触するように構成されている。図9(c)の試験片では,標識保持部材9が,クロマト用膜担体11と間隔を介して配置され,展開用部材31が,標識保持部材9及びクロマト用膜担体11と接触するように配置されている。展開用部材31は,試料添加用部材7と同様にレーヨン,グラスファイバー又はセルロースファイバーなどの種々の素材の不織布で構成することができる。図9(b),(c)の構成では,標識保持部材9とクロマト用膜担体11の間に試料の展開速度が速い部材が挟まれているので,標識保持部材9内の標識物質の溶出が速くなり,迅速な測定が可能になる。
ここまで説明してきたイムノクロマトグラフィー用キットの試験容器は,上記実施形態のようなイムノクロマトグラフィー用試験片ではなく,抗原抗体反応を用いないクロマトグラフィー用試験片や,クロマトグラフィーを用いない試験片などと共に用いてもよい。従って,この試験容器は,試験片の種類を限定しない試験容器単体として販売されてもよく,イムノクロマトグラフィー用試験片以外の試験片と共にキットとして販売されてもよい。
試験片の具体例としては,尿試験紙,水質検査試験紙,ホルムアルデヒド測定用試験紙,湿度インジケーターカード,pH試験紙,リトマス試験紙などが挙げられる。
例えば,尿試験紙を用いることにより,尿中のグルコース,オキシプリン,タンパク質(例えば,尿中アルブミン)などを定量的又は定性的に検出することができる。尿中のグルコースを検出する場合,試験紙のクロマト用膜担体の判定部には,酵素(グルコースオキシダーゼ,ペルオキシダーゼなど)と色原体とを保持させることができる。尿中のタンパク質を検出する場合,緩衝剤とpH指示薬(例えば,テトラブロモフェノールブルーなど)を判定部に保持させることができる。
水質検査試験紙を用いることにより,試料(例えば,井戸水,水道水,河川水など)のpH,硬度,塩素,亜硝酸性窒素,硝酸性窒素,アンモニ性窒素,リン酸イオン,金属イオン(例えば,銅イオンや鉄イオンなど)などを検出することができる。
ホルムアルデヒド測定用試験紙を用いることにより,建材や接着剤などから発生するホルムアルデヒドを検出することができる。
湿度インジケーターカードを用いることにより,試料(気体)の湿度を検出することができる。
リトマス試験紙を用いることにより,試料が酸性,中性及びアルカリ性の何れであるかを判定することができる。
以上の実施形態で示した種々の特徴は,互いに組み合わせることができる。1つの実施形態中に複数の特徴が含まれている場合,そのうちの1又は複数個の特徴を適宜抜き出して,単独で又は組み合わせて,本発明のキットに採用することができる。
本発明の第1実施形態のイムノクロマトグラフィー用キットを示す図である。 図1のキットの試験片の(a)側面図,(b)正面図である。 (a)〜(c)は,それぞれ,図1の試験容器の正面図,平面図及び側面図であり,(d)は,(a)のI−I断面図である。(e),(f)は,それぞれ,(b)のII−II断面図,III−III断面図である。 (a)〜(c)は,それぞれ,別の実施形態の試験容器の正面図,平面図及び側面図であり,(d)は,(a)のI−I断面図である。(e),(f)は,それぞれ,(b)のII−II断面図,III−III断面図である。 (a)は,図1のキットの使用状態を示す正面図であり,(b)は,(a)のI−I断面図である。 (a)は,第1及び第2平面部が紙面に平行になる向きに試験容器が転倒したときの状態を示し,(b)は,第1及び第2平面部が紙面に垂直になる向きに試験容器が転倒したときの状態を示す。 本発明の第2実施形態のイムノクロマトグラフィー用キットを示す図である。 (a)は,図7のキットの使用状態を示す正面図であり,(b)は,(a)のI−I断面図である。 (a)〜(c)は,第1又は第2実施形態のキットの試験片の種々の実施形態を示す正面図である。
符号の説明
1:試験容器 1a:試験容器の開口 1b:試験容器の底部 1c:試料収容部の底部に近い位置 3:イムノクロマトグラフィー用試験片 5:基材 7:試料添加用部材 9:標識保持部材 11:クロマト用膜担体 13:吸収部材 15:受け入れ部 17:試料収容部 17a:試料収容部の内断面 17b:試料収容部の側面 18:中間部 18a:中間部の内断面 19a:第1平面部 19b:第2平面部 20:段差部 21:受け入れ部の側壁 22:くびれ部 23:突起部 24:ラベル 24a:第1判定部の表示 24b:第2判定部の表示 24c:対照部の表示 25:試料 27a:青色ライン 27b:赤色ライン 29:水平面 31:展開用部材

Claims (7)

  1. 一端に試料を受け入れる開口を有する試験容器と,前記開口から前記試験容器に挿入されて用いられるクロマトグラフィー用試験片とを備え,
    前記試験片が,前記試験容器に収容された前記試料に浸漬される試料添加部と,前記試料中の被検出物質と結合する標識物質を保持する標識保持部と,前記被検出物質と結合する固定化用物質が固定された判定部とを備え,
    前記試験容器は,前記開口を有する受け入れ部と,底部に前記試料を収容する試料収容部と,前記受け入れ部と前記試料収容部との間に位置する中間部とを有し,
    前記受け入れ部は,前記試験容器の長手方向に対して垂直な面の内断面の面積が,前記開口に近づくにつれて大きくなる形状を有し,
    前記中間部は,前記試験容器の長手方向に対して垂直な面の内断面の面積が前記試料収容部の長手方向に対して垂直な面の内断面の面積よりも小さく,前記試験片が前記試験容器に挿入されたときに前記試験片の反転を防止するように前記中間部の内断面が細長い形状を有するクロマトグラフィー用キット。
  2. 前記中間部は,第1平面部を有し,
    前記第1平面部は,前記試験片を前記試験容器に挿入した際の前記試験片の判定部に対応する位置に設けられる請求項1に記載のキット。
  3. 前記中間部は,前記第1平面部に対向する第2平面部をさらに有し,
    前記第1及び第2平面部間の距離は,前記試験片の幅よりも短い請求項2に記載のキット。
  4. 前記試験容器は,その内面に,前記試験片の主面が前記試験容器の内面に付着することを防止する突起部を有する請求項1〜3の何れか1つに記載のキット
  5. 前記試験容器は,前記試験片を前記試験容器に挿入した際の前記試験片の判定部に対応する位置に,前記試験片の前記判定部を示す表示を有する請求項1〜4の何れか1つに記載のキット。
  6. 前記試験片は,前記試料が前記判定部を通過したことを確認するための対照部を前記判定部の下流側に有し,
    前記試験容器は,前記試験片を前記試験容器に挿入した際の前記試験片の前記対照部に対応する位置に,前記試験片の前記対照部を示す表示を有する請求項1〜5の何れか1つに記載のキット。
  7. 試験片が挿入される開口を有する受け入れ部と,底部に試料を収容する試料収容部と,前記受け入れ部と前記試料収容部との間に位置する中間部とを備える試験容器であって,
    前記受け入れ部は,前記試験容器の長手方向に対して垂直な面の内断面の面積が,前記開口に近づくにつれて大きくなる形状を有し,
    前記中間部は,前記試験容器の長手方向に対して垂直な面の内断面の面積が前記試料収容部の長手方向に対して垂直な面の内断面の面積よりも小さく,前記試験片が前記試験容器に挿入されたときに前記試験片の反転を防止するように前記中間部の内断面が細長い形状を有する試験容器。
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