JPH0647863U

JPH0647863U - 尿検査容器

Info

Publication number: JPH0647863U
Application number: JP8985292U
Authority: JP
Inventors: 井好信中
Original assignee: 中井好信
Priority date: 1992-12-04
Filing date: 1992-12-04
Publication date: 1994-06-28

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】操作が簡単でかつ衛生的な採尿検査容器を提供
すること。【構成】尿検査において尿中のブドウ糖、蛋白、潜血等
を特異的に検出する試験紙７を容器１の側面２の透明の
開口部３を設けた挿入口より挿入し、密閉したり、挿入
自在にしたりしてそれらの試験紙は容器側の操作で尿中
に一時的に浸漬自在に設けてあることと、透明の開口部
３を設けることにより、側面に貼付された呈色反応後の
色調表９とスグに比較出来る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は尿中のブドウ糖、蛋白、潜血等の含量を検査する尿検査容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、尿中のブドウ糖、蛋白、潜血等を特異的に検出する試験紙（例えば塩野義製薬株式会社のテス・テープ、テルモ株式会社の新ウリエースＢＴ）を用いて尿中のブドウ糖、蛋白、潜血等の含量を検査していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記試験紙は、尿を採尿容器に採取し、尿中に浸してから取出し、呈色反対後の色調を色調表と比較するのであるが、この際、試験紙の一端をずっと指かピンセットでつまんで保持しておく必要があるが、本考案は尿検査容器の側面の透明の開口部の内部で呈色反応し（変色）、尿検査容器外側より容易に観測可能であって同じく側面に貼付された色調表とすぐに比較するので、浸漬された試験紙を従来の薬ビンの側面に貼付された色調表まで手又はピンセットで移動して比較する必要がなく、取扱いが煩わしくなく又衛生的にも非常によく使いすてを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

然るに本考案は、採尿検査容器の側面に透明な開口部を設けたことを最大の特徴とするものであって、開口部の挿入口よりそれらの試験紙を挿入し、挿入口を密閉したり、又挿入自在にしてそれらの試験紙は容器側の操作で尿中に一時的に浸漬自在に設けたので、密閉したときはそれらの試験紙は直接手にふれることはない。挿入自在でそれらの試験紙を挿入口より排尿前又は排尿後に挿入しても今までの様にいちいち手又はピンセットで取出す必要がなく、使い捨てであるため側面の透明な開口部より内部の呈色反応（変色）したそれらの試験紙を同じく側面に貼付された呈色反応後の色調表と比較すれば操作も簡単であって衛生的特徴を有するものである。

【０００５】

【実施例】

開口部の挿入口を密閉して、採尿検査容器とそれらの試験紙を１つのものとして販売するときはそれらの試験紙が直射日光に当たるのを防止するため又保存のため開口部全体を覆うべく採尿検査容器の側面に剥離自在に貼付した光遮断用フイルムを装置。

【０００６】開口部の挿入口を挿入自在にして使用するとき（挿入口開けるとき）挿入口を開けたため排尿のとき挿入口より開口部に尿が浸入するのを防ぐため挿入口の上に自在のフタを装置。

【０００７】排尿前にそれらの試験紙を挿入するとき、挿入口の自在のフタを下にして尿の浸入（漬）を防ぐ。排尿後容器の操作で一時的に浸漬されたそれらの試験紙（先端側半分）を貼付された呈色反応後の色調表と比較。

【０００８】排尿後にそれらの試験紙を挿入するとき、フタを下にして排尿し、排尿後試験紙挿入。容器の操作で一時的に浸漬されたそれらの試験紙（先端側半分）を貼付された呈色反応後の色調表と比較。

【０００９】各例とも採尿検査容器の内周面に線などで採尿量表示を行う。

【００１０】採尿検査容器とそれらの試験紙を１つのものとして販売するとき、容器の内周面に線などで採尿量表示をしてあるが、排尿中その線をこえたときは排尿中に試験紙は直ちに呈色反応をおこすので、採尿検査容器内側の開口孔を剥離自在のシール、ラベル、フィルム等を貼付して開口孔を閉じるか又は開口孔を栓などで閉じるとよい。それが内側の光遮断用のフィルムの代用となるので、内側光遮断用フィルムはいらなくなり、採尿表示を行う必要もなく尿が多くてもすくなくともよい。先ず採尿検査容器に排尿し、外側の光遮断用フィルムを剥取り、次に内側のフィルムシールラベル等の開口孔を閉じているものを剥取り、排尿が多い（採尿量表示をこえる）ときは内側の開口孔より自然に流れ呈色反応をおこす、又排尿が少ないときは採尿検査容器側の操作で一時的に浸漬自在となる。

【００１１】排尿前に試験紙を挿入するとき、採尿検査容器の開口孔を閉じれば上記と同じ効果がある。

【００１２】図１は第１の実施例を示す採尿検査容器の正面図であり、図２にも示す如く、該容器（１）は例えば紙コップ等使い捨てできるものとする。容器（１）の側壁（２）の一部には縦長の長方形状の開口（３）を設ける。容器（１）の側壁（２）の開口（３）部内外面には透明な合成樹脂板（４）（５）を貼付け、容器（１）の一部に前記開口（３）と合成樹脂板（４）（５）により縦長の長方形状の容器（１）外側から透視可能な密閉空間（６）を形成する。密閉空間（６）には縦長の長方形状の試験紙（７）が密封される。試験紙（７）は尿中のブドウ糖、蛋白、潜血等を特異的に検出するもので、尿に一時的に浸漬させることで呈色反応（変色）する。試験紙（７）はブドウ糖検出部（７ａ）、蛋白検出部（７ｂ）、潜血検出部（７ｃ）を一枚の試験紙（７）に備える兼用式のものでも、それらを個別に一枚の試験紙（７）に備える専用のものでもよい。各検出部（７ａ）（７ｂ）（７ｃ）は試験紙（７）の一端側に設けられており、密閉空間（６）に試験紙（７）を密封する場合、各検出部（７ａ）（７ｂ）（７ｃ）が密閉空間（６）の下側に位置するように密封する。内側の合成樹脂板（４）の下部には容器（１）に採取した尿を密閉空間（６）に流入させるピン孔（８）を設けている。採尿は容器（１）のピン孔（８）位置以下で行うものとする。採尿量の目印として容器（１）の内面に採尿上限線を付してもよい。容器（１）に採取した尿を密閉空間（６）に流入させる場合は、容器（１）を傾けて行う容器（１）側の操作で行う。試験紙（７）の検出部（７ａ）（７ｂ）（７ｃ）が尿に浸漬したのを確認後すぐに容器（１）を水平に戻す。試験紙（７）の検出部（７ａ）（７ｂ）（７ｃ）は浸漬後所定の時間で呈色反応する。容器（１）の外側面には尿中のブドウ糖、蛋白、潜血等の含量を判定する色調表（９）を貼付ける。試験紙（７）の検出部（７ａ）（７ｂ）（７ｃ）を呈色反応後すぐに色調表（９）と色調を比較することにより、尿中のブドウ糖、蛋白、潜血等の含量を知ることができる。色調表（９）は試験紙（７）の検出部（７ａ）（７ｂ）（７ｃ）と色調を比較し易い位置であればどこでもよい。色調表（９）は試験紙（７）が兼用式のものであれば、その検出対象のものを全て容器（１）に貼付け、専用のものであれば、その検出対象のものだけを容器（１）に貼付ける。検査後残尿はトレイに流し、容器（１）は他のゴミと共にゴミ箱等に捨てる。容器（１）の開口（３）部内外面には合成樹脂板（４）（５）の上から光遮断フイルム（１０）（１１）を貼付け、試験紙（７）に直接光が当たらない状態で保管し、使用時に光遮断フイルム（１０）（１１）を剥がす。

【００１３】図３は第２の実施例を示す採尿検査容器の正面図であり、図４にも示す如く、該容器（２１）は例えば紙コップ等使い捨てできるものとする。容器（２１）の側壁（２２）の一部には縦長の長方形状の開口（２３）を設ける。容器（２１）の側壁（２２）の開口（２３）部内外面には透明な合成樹脂板（２４）（２５）を貼付け、容器（２１）の一部に前記開口（２３）と合成樹脂板（２４）（２５）により縦長の長方形状の容器（２１）外側から透視可能な空間（２６）を形成する。外側の合成樹脂板（２５）の上縁を容器（２１）の側壁（２２）から離反させるように反り返し、空間（２６）上部に挿入口（３２）を形成する。空間（２６）には上部の挿入口（３２）から縦長の長方形状の市販の試験紙（２７）が挿入される。試験紙（２７）は尿中のブドウ糖、蛋白、潜血等を特異的に検出するもので、尿に一時的に浸漬させることで呈色反応（変色）する。試験紙（２７）はブドウ糖検出部（２７ａ）、蛋白検出部（２７ｂ）、潜血検出部（２７ｃ）を一枚の試験紙（２７）に備えた兼用式のものや、それらを個別に一枚の試験紙（２７）に備えた専用のものがある。各検出部（２７ａ）（２７ｂ）（２７ｃ）は試験紙（２７）の一端側に設けられており、空間（２６）に試験紙（２７）を挿入する場合、各検出部（２７ａ）（２７ｃ）（７ｃ）が空間（２６）の下側に位置するように挿入する。内側の合成樹脂板（２４）の下部には容器（２１）に採取した尿を空間（２６）に流入させるピン孔（２８）を設けている。採尿は容器（２１）のピン孔（２８）位置以下で行うものとする。採尿量の目印として容器（２１）の内面に採尿上限線を付してもよい。容器（２１）に採取した尿を空間（２６）に流入させる場合は、容器（２１）を傾けて行う容器（２１）側の操作で行う。試験紙（２７）の検出部（２７ａ）（２７ｂ）（２７ｃ）が尿に浸漬したのを確認後すぐに容器（２１）を水平に戻す。試験紙（２７）の検出部（２７ａ）（２７ｂ）（２７ｃ）は浸漬後所定の時間で呈色反応する。容器（２１）の外側面には尿中のブドウ糖、蛋白、潜血等の含量を判定する試験紙（２７）に応じた色調表（２９）を貼付ける。試験紙（２７）の検出部（２７ａ）（２７ｂ）（２７ｃ）を呈色反応後すぐに色調表（２９）と色調を比較することにより、尿中のブドウ糖、蛋白、潜血等の含量を知ることができる。色調表（２９）は試験紙（２７）の検出部（２７ａ）（２７ｂ）（２７ｃ）と色調を比較し易い位置であればどこでもよい。色調表（２９）は試験紙（２７）が兼用式のものであれば、その検出対象のものを全て容器（２１）に貼付け、専用のものであれば、その検出対象のものだけを容器（２１）に貼付ける。検査後残尿はトイレに流し、容器（２１）は他のゴミと共にゴミ箱等に捨てる。容器（２６）への試験紙（２７）の挿入は採尿前、採尿後どちらでもよい、容器（２１）の開口（３）部上側には空間（２６）の挿入口（３２）を閉保持するための舌片（３３）の一端が貼付けられる。舌片（３３）は容器（２１）の保管時に空間（２６）にほこり等が侵入するのを防ぐと共に、採尿後に試験紙（２７）を空間（２６）に挿入する場合、空間（２６）の挿入口（３２）から空間（２６）内に誤って尿が入り、試験紙（２７）が挿入し難くなるのを防ぐ。舌片（３３）は図４の仮想線に示す如く、試験紙（２７）挿入時に上方にめくり上げ挿入口（３２）を開放する。

【００１４】図５は前記試験紙（７）又は（２７）を装着する縦長の長方形状の空間（６）又は（２６）の変形例を示すもので、この場合の空間（３６）は単に容器（１）又は（２１）の側壁（２）又は（２２）の外面に縦長の長方形状の透明な合成樹脂板（３５）を貼付けて形成する。合成樹脂板（３５）は長尺側の二側縁部と短尺側の一側縁部が他の部分と段差を持っており、残りの一側縁部が反り返った形状で、反り返り部を上にした状態で容器（１）又は（２１）の側壁（２）又は（２２）の外面に残り三側縁部を接着固定することにより、上側に挿入口（４２）を開口する空間（３６）を形成することができる。容器（１）又は（２１）に採取した尿を空間（３６）に流入させるピン孔（３８）は空間（３６）背面側下部の容器（１）又は（２１）の側壁（２）又は（２２）に直接設けられる。空間（３６）の挿入口（４２）を栓部材（５０）で永久密閉すると第１の実施例と同じになり、空間（３６）の挿入口（４２）を舌片（４４）で開閉自在にすると、第２の実施例と同じになる。この変形例の空間（３５）の場合、試験紙（７）又は（２７）の検出部（７ａ）（７ｂ）（７ｃ）又は（２７ａ）（２７ｂ）（２７ｃ）の色調と色調表（９）又は（２９）の色調との比較判定を妨げることのないように、空間（３５）の背面の色は白か透明がよく、そのため容器（１）の素材は白い紙製のコップや透明な合成樹脂製のコップがよい。

【００１５】

【考案の効果】

以上実施例から明らかなように本考案は、尿中のブドウ糖、蛋白、潜血等を特異的に検出する試験紙を採尿検査容器の透明の開口部の挿入口より挿入し、密閉して採尿検査容器とそれらの試験紙が１つのものになったもの。挿入自在にして（挿入口あける）既存の方法でやってもいちいちそれらの試験紙を手又はピンセットで取出し、呈色反応色調表の貼付された薬ビンまで移動させる必要がなく、すぐに採尿検査容器の側面に貼付された呈色反応色調表と比較出来操作カンタン使い捨てで衛生的特徴を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の実施例を示す採尿検査容器の正面図。

【図２】図１の部分拡大断面図。

【図３】第２の実施例を示す採尿検査容器の正面図。

【図４】図２の部分拡大断面図。

【図５】試験紙を装着する空間の変形例を示す部分拡大
断面図。

【符号の説明】

（１）（２１）採尿検査容器（２）（２２）側壁（３）（２３）開口（６）（２６）（３６）空間（７）（２７）試験紙（８）（２８）（３８）ピン孔（９）（２９）色調表

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】採尿検査容器の側面に透明の開口部を設
け、側面に貼付された呈色反応後の色調表とすぐに比較
出来ることを特徴とする尿検査容器。
【請求項２】尿中のブドウ糖、蛋白、潜血等を特異的
に検出する試験紙を採尿検査容器の側面の透明の開口部
の挿入口より挿入し密閉し、それらの試験紙は採尿検査
容器側の操作で尿中に一時的に浸漬自在に設けてあるこ
とを特徴とする請求項１記載の尿検査容器。
【請求項３】尿中のブドウ糖、蛋白、潜血等を特異的
に検出する試験紙を採尿検査容器の側面の透明の開口部
の挿入口より挿入するとき密閉せず、挿入口を挿入自在
にしてそれらの試験紙は採尿検査容器側の操作で尿中に
一時的に浸漬自在に設けてあることを特徴とする請求項
１記載の尿検査容器。