JP2010091411A - 試薬反応容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】大量の試験を短時間に行う場合に、安全で使い易いクロマトグラフィ用試薬反応容器を提供する。
【解決手段】試験片が挿入される開口を有する受け入れ部と,底部に試料を収容する試料収容部と,前記受け入れ部と前記試料収容部との間に位置する中間部とを備える試薬反応容器であって,外側に試薬反応容器を仮固定するためのリブを設けた試薬反応容器及び、その内面の長手方向に垂直な断面が略楕円状であり、前記リブがその長径に平行な部分の外側に設けられている試薬反応容器及び、試験片を試薬反応容器に挿入した際の試験片の判定部に対応する位置に,試験片の判定部を示す表示を有する試薬反応容器。
【選択図】図1

Description

本発明は,主にクロマトグラフィ用の試薬反応容器に関する。
血液,血清,咽頭拭い液,鼻腔拭い液,鼻汁,尿などの体液を検体として用いて,簡易に各種疾患の検査を行う方法としてクロマトグラフィを用いる方法がある。特に,抗原抗体反応を利用して検体中の被検出物質(病原性ウィルスなど)を検出するイムノクロマトグラフィが一般的に用いられる。
イムノクロマトグラフィは,被検出物質を検出するためのイムノクロマトグラフィ用試験片と,前記試料を収容できる試薬反応容器とからなるイムノクロマトグラフィ用キットを利用して行うことができる。前記試験片は,通常,基材上に,試料に浸漬される試料添加部と,試料中の被検出物質と抗原抗体反応を生じる標識物質を保持する標識保持部と,被検出物質と抗原抗体反応を生じる固定化用物質が固定された判定部とを備える。
従来のイムノクロマトグラフィの手順は,通常,試薬反応容器内に試料を注入し,さらに,試薬反応容器内に試験片を挿入した後,試薬反応容器を机の上に置かれた収容ケースなどの試薬反応容器立てに配置し,20分程度放置し,その後,試薬反応容器を試薬反応容器立てから取り出して被検出物質の存在を示すラインの存在の有無を確認するという方法で使用される。この検査中に試料は,上記試験片の,試料添加部,標識保持部及び判定部を通って流れる。
従来の手順を図を用いて説明する。図5は従来の手順で用いられる試薬反応容器の一例であり、(a)は正面から、(b)は側面から、(c)は上面からみた概略図である。図7はクロマトグラフィ用試験片の一例であり、(d)は正面から、(e)は側面から見た概略図である。図6は図5の試薬反応容器と図7の試験片を用いた使用状態の一例であり、(a)は正面から、(b)は側面から、(c)は上面からみた概略図である。
図7に例示した試験片4はイムノクロマトグラフィ用試験片である。
図7(d),(e)に示すように,試験片4は,表面に粘着層を有するプラスチック板からなる基材5上に,レーヨンの不織布からなる試料添加用部材7と,グラスファイバーの不織布からなる標識保持部材9と,ニトロセルロースの多孔体からなるクロマト用膜担体11と,セルロースの不織布からなる吸収部材13とを備える。
試料添加用部材7は,試薬反応容器に収容された試料に浸漬される試料添加部として機能する。標識保持部材9は,試料添加用部材7に接触して配置され,試料中の被検出物質と抗原抗体反応によって結合する標識物質を保持する標識保持部として機能する。クロマト用膜担体11は,標識保持部材9に接触して配置され,被検出物質と抗原抗体反応によって結合する固定化用物質が固定された判定部を有する。吸収部材13は,クロマト用膜担体11と接触するように配置されている。試料添加用部材7が試料に浸漬すると,試料は毛細管現象によって標識保持部材9及びクロマト用膜担体11を流れて吸収部材13まで展開される。
クロマト用膜担体11には,試料展開方向の上流側から順に,ライン状の第1判定部11A,第2判定部11B及び対照部11Cが形成されている。標識保持部材9には,第1標識物質,第2標識物質及び対照用標識物質が保持されている。
第1判定部11A,第2判定部11B及び対照部11Cには,固定化用物質として,それぞれ,抗インフルエンザA抗体,抗インフルエンザB抗体(以下,それぞれ「抗FluA抗体」,「抗FluB抗体」とする。),ビオチンが固定されている。第1標識物質及び第2標識物質は,それぞれ,青色ラテックス粒子で標識された抗FluA抗体及び抗FluB抗体であり,対照用標識物質は,赤色ラテックス粒子で標識されたアビジンである。抗FluA抗体及び抗FluB抗体は,それぞれ,第1被検出物質であるインフルエンザA型ウィルス及び第2被検出物質であるインフルエンザB型ウィルス(以下,それぞれ「FluAウィルス」,「FluBウィルス」とする。)と抗原抗体反応により結合する。
例えば,試料中にFluAウィルスが含まれていると,標識保持部材9にある標識された抗FluA抗体は,FluAウィルスの所定部位を認識して,抗原抗体反応により結合して複合体を形成する。次に,クロマト用膜担体11にある抗FluA抗体は,FluAウィルスの別の部位を認識して複合体を捕捉する。この複合体は標識として青色ラテックス粒子を含むので,複合体が捕捉されると,第1判定部11Aには青色のラインが現れ,FluAウィルスが目視により検出される。
また,アビジンは,クロマト用膜担体11にある抗FluA抗体,抗FluB抗体には捕捉されないが,ビオチンと特異的に結合するので,対照部11Cに固定されたビオチンに捕捉される。アビジンは赤色ラテックス粒子により標識されているので,アビジンが捕捉されると,対照部11Cには赤色のラインが現れ,アビジンが対照部11Cに到達したことが目視される。対照部11Cは,第1判定部11A及び第2判定部11Bの下流に設けられるので,赤色のラインを確認することにより,試料が第1判定部11A及び第2判定部11Bを通過したことが確認される。
図5の試薬反応容器は,試験片を試薬反応容器に挿入した際の試験片の第1及び第2判定部11A,11Bに対応する位置に,試験片3の第1及び第2判定部11A,11Bを示す表示24A,24Bを有している。また,試薬反応容器は,試験片を試薬反応容器に挿入した際の試験片の対照部11Cに対応する位置に,試験片の対象部11Cを示す表示24Cを有している。表示24A、24B、24Cは,第1及び第2判定部11A,11B,及び対照部11Cの種別を示している。
表示24A、24B、24Cは,ラベルを試薬反応容器に貼ることによって試薬反応容器に付してもよいし,試薬反応容器に直接印刷する等,別の方法で試薬反応容器に付してもよい。このような表示を試薬反応容器に付すことによって,試験片の第1及び第2判定部11A,11B又は対照部11Cに現れる標識物質の色のラインが,第1及び第2判定部11A,11B又は対照部11Cの何れに現れたのかを判断することができる。
これらの試薬反応容器と試験片を用いた使用状態を図6に示したが、試験片が水平方向に回転した場合の位置と試薬反応容器が水平方向に回転した場合の位置がそれぞれ固定されていないので、試験結果の目視観察時につぎのような不都合が生じる。
目視観察時に試験片の位置が観察者から見て試験片の正面を見られない位置になってしまった場合に試験片あるいは試薬反応容器を個別に回転させて試験片の正面を見られる位置まで持って来なければならない。あるいは、目視観察時に試験片の正面位置が試薬反応容器の判定部表示と離れた位置にあった場合には試験片を試薬反応容器内で回転させて判定部のどの表示に対応するのかを判断できるようにしなければならない。
これらの問題に対しては、図5、図6に示したように試薬反応容器への判定部表示を試
薬反応容器の円周の全周にわたって設けることで試験片の正面位置にかかわらず判定が行えるようにする工夫が行われている。また、判定部表示を,試薬反応容器に付す代わりに,試験片自体の対応する位置に付すことも出来る。(特許文献1,2)
特開2007−121270号公報 特開2008−51736号公報
しかし,試薬反応容器への判定部表示を試薬反応容器の円周の全周にわたって設けることは、ラベルの貼り付けによるにせよ印刷によるにせよ手間と費用が掛かることは明らかである
判定部表示を,試薬反応容器に付す代わりに,試験片自体の対応する位置に付すことは試薬反応容器に付すことに比べてより難しいだけでなく、試薬反応容器の壁面を通しての観察になるので壁面全周の透明性が確保されていることも必要になる。
さらに、試験片の構成によっては、検査中に試薬反応容器内で試験片が反転して検査を行う者が判定部の観察を行いにくいという問題も存在している。
従来のクロマトグラフィ用試薬反応容器は,種々の問題を有しており,とくに、以上の問題は、大量の試験を短時間に行う場合に、とくに障害になる問題であり、より安全で効率的な試薬反応容器が望まれていた。
本発明の請求項1の発明は、試験片が挿入される開口を有する受け入れ部と,底部に試料を収容する試料収容部と,前記受け入れ部と前記試料収容部との間に位置する中間部とを備える試薬反応容器であって,外側に試薬反応容器を仮固定するためのリブを設けたことを特徴とする試薬反応容器である。
本発明の請求項2の発明は、前記試薬反応容器の内面はその長手方向に直角の断面が略楕円状であり、前記リブがその長径に平行な部分の外側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の試薬反応容器である。
本発明の請求項3の発明は、前記試薬反応容器は,前記試験片を試薬反応容器に挿入した際の試験片の判定部に対応する位置に,試験片の判定部を示す表示を有することを特徴とする請求項1または2に記載の試薬反応容器である。
試薬反応容器の外側に設けたリブにより、試薬反応容器の前面が一見して判別出来、前面にある判定部の表示が常に観察者の方向を向いているように置くことが出来るので短時間で結果の判定が容易に出来る。
試薬反応容器の内部の断面が略楕円状になっていることにより、試験片の回転が防止されて常に内部の断面の長径方向に平行になっているので、試薬反応容器外側のリブを内部の断面の長径方向壁面の外側に設けることによって試薬反応容器の前面から試験片の正面を見られる状態にすることが容易に出来る。
試験片を試薬反応容器に挿入した際の試験片の判定部に対応する位置に,試験片の判定部を示す表示を有することにより、試験片自体に判定部を示す表示を施す必要がなく簡便に結果の判定が可能である。
この試薬反応容器は,イムノクロマトグラフィ用試験片と共に用いてもよく,抗原抗体反応を用いないクロマトグラフィ用試験片や,クロマトグラフィを用いない試験片などと共に用いてもよい。試験片の具体例としては,尿試験紙,水質検査試験紙,ホルムアルデヒド測定用試験紙,湿度インジケーターカード,pH試験紙,リトマス試験紙などが挙げられる。
以下,本発明の実施形態の例を図面を用いて説明する。
ここでは,イムノクロマトグラフィ用試薬反応容器を例にとって説明を進めるが,以下の記載内容は,イムノクロマトグラフィ以外のクロマトグラフィ用試薬反応容器についても同様に当てはまる。
図1は本発明の試薬反応容器の一例を示す図である。図1の(a)は正面から(b)は側面から(c)は上面からのそれぞれ概略説明図である。この試薬反応容器1は,一端に試料および試薬反応容器1に挿入されて用いられるイムノクロマトグラフィ用試験片4を受け入れる開口を備えている。
ここで例示したイムノクロマトグラフィ用試験片4については背景技術の項で説明したので詳細は省略する。
本発明の試薬反応容器1は,開口を有する受け入れ部15と,底部に試料を収容する試料収容部17と,受け入れ部15と試料収容部17との間に位置する中間部18とを有する。
受け入れ部15は,試薬反応容器1の長手方向(試薬反応容器1の底部から開口に向かう方向)に対して垂直な面の内側の断面の形状が,略円形であり、中間部18と試料収納部17も相似の形状をしている。
本発明の特徴の一つは、試薬反応容器の外側に試薬反応容器を仮固定するためのリブを設けたことである。図1には試薬反応容器1の受け入れ部15の外側にリブ100を一対設けた場合の例を示した。この試薬反応容器1をイムノクロマトグラフィ用試験片4とともに使用する場合の概略図は図4(b)とほぼ同様であり、スタンド200に試薬反応容器1の外側のリブ100を引っ掛けて倒れないようにすると同時に試薬反応容器1のリブ100の対向側にある判定部24の表示が前面に来て判定結果を見やすくする。
試薬反応容器1の、試験片4を試薬反応容器1に挿入した際の試験片4の判定部11に対応する位置に,試験片の判定部を示す表示24を有することによって結果の判定が容易になるが、試験片4の判定部11に対応する位置があらかじめ試薬反応容器1上の位置として決められていれば結果の判定はより容易になる。
試薬反応容器1の上下方向、すなわち試薬反応容器1の長径方向での上記の関係は試験片の寸法により決まってくるが、試薬反応容器1の周方向では試験片4の水平方向での回転の可能性により変動する。試験片4を回転させて試験片4の正面を試薬反応容器1の判定部表示24に合わせることは不可能ではないが煩雑である。
本発明の望ましい形態は上記の問題を解決する方法として、試薬反応容器の内部の断面を略楕円状にすることにより、試験片4の回転が防止されて試験片4が常に内部の断面の長径方向に平行になっているようにして、試薬反応容器外側のリブ100を内部の断面の長径方向壁面の外側に設けることによって試薬反応容器の前面から試験片4の正面を容易
に見られる状態にすることが出来る。この場合は、試薬反応容器の内部の断面の長径が試験片4の幅よりも長く、試薬反応容器の内部の断面の短径が試験片4の幅よりも短く試験片4の厚さよりも長くなければならないのは当然のことである。
図3は試薬反応容器の内部の断面が略楕円状になっている本発明の試薬反応容器の一例を示し、この試薬反応容器2をイムノクロマトグラフィ用試験片4とともに使用する場合の概略図を図4に示した。以下、図3および図4で示した試薬反応容器2を例に説明する。
本発明のクロマトグラフィ用試薬反応容器は、試験片が挿入される開口を有する受け入れ部と,底部に試料を収容する試料収容部と,前記受け入れ部と前記試料収容部との間に位置する中間部とを備える試薬反応容器であって,外側に試薬反応容器を仮固定するためのリブを設けたことを特徴とする試薬反応容器である。
具体的な例を挙げると、図3に示したように、試験片が挿入される開口を有する受け入れ部15と,底部に試料を収容する試料収容部17と,前記受け入れ部15と前記試料収容部17との間に位置する中間部18とを備える試薬反応容器にリブ100を設けた試薬反応容器2である。
試薬反応容器2のリブ100を除いた形状は底部を有する略円筒状であるが、内部の断面は図3(c)に示すように略楕円状になっている。内部の断面の形状が略楕円状になっている理由は前記のように試験片の試薬反応容器内部での水平方向での回転を防止して、試験片の前面が試薬反応容器の正面すなわち判定部表示のある角度から容易に見えるようにするためである。
従って、試薬反応容器内部の断面の形状と寸法は試験片が容易に底部まで挿入できることおよび挿入した試験片の水平方向の回転を目視確認に必要な範囲で抑えられることが条件であり、前記形状は楕円以外でも可能であり前記寸法は試験片の形状と寸法によってその範囲が決められる。また、試薬反応容器の外部の形状についてはとくに制限はないが、試験片の判定部を試薬反応容器の透明部分を通して観察するためには透明部分はレンズ効果のない平板に近いほうが望ましく、製造の効率とコスト面から考えても内部の断面と相似の形状であることが望ましい。
図3に示すように、本発明のクロマトグラフィ用試薬反応容器2にはリブ100がその長径に平行な部分の外側に設けられている。このリブ100の形状と上下方向の位置は、たとえば机上のスタンド等に簡単に掛け外しが出来て試薬反応容器2が試験中に必要な直立状態を保てる形状と位置であればよく、図3に例示した形状と位置は図4(b)にその断面を示したようなスタンド200に掛け外しする場合の一例である。図3には前記リブ100の数が一対の場合を示したが前記機能が達成されれば数にはこだわらない。
前記のリブ100の試薬反応容器2の水平の周方向に関する位置は、図3(c)に示すように、試薬反応容器2の内面の長手方向に垂直な断面の長径に平行な部分の外側であり、これによって、図4(a)、(b)、(c)に示すように、試験片4を試薬反応容器2に挿入した際の試験片4の判定部11に対応する位置に,試験片の判定部を示す表示24を試薬反応容器2のリブ100の対向側すなわち前面に設けることが可能になる。
試薬反応容器2は,試験片4を試薬反応容器2に挿入した際の試験片4の第1及び第2判定部11A,11Bに対応する位置に,試験片4の第1及び第2判定部11A,11Bを示す表示24A,24Bを有している。表示24A,24Bは,図3(a)および図4(a)では,それぞれ,「A」,「B」である。また,試薬反応容器2は,試験片4を試
薬反応容器2に挿入した際の試験片4の対照部11Cに対応する位置に,試験片4の対照部11Cを示す表示24Cを有している。表示24Cは,図3(a)および図4(a)では,「C」である。表示24A、24B、24Cは,第1及び第2判定部11A,11B,及び対照部11Cの種別を示している。
表示24A、24B、24Cは,「A」,「B」及び「C」が印刷されたラベル24を試薬反応容器2に貼ることによって試薬反応容器2に付してもよいし,試薬反応容器2に直接印刷する等,別の方法で試薬反応容器2に付してもよい。このような表示を試薬反応容器2に付すことによって,試験片4の第1及び第2判定部11A,11B又は対照部11Cに現れる標識物質の色のラインが,第1及び第2判定部11A,11B又は対照部11Cの何れに現れたのかを容易に判断することができる。
試薬反応容器2は,射出成形やブロー成形など周知の成型方法で製造することができる。試薬反応容器2は,リブ100を含めた全体を一体で成型して製造してもよく,射出成形やブロー成型などで作製した2つ以上の部品を組み合わせることによって製造してもよい。
試薬反応容器2は,透明であっても非透明でもあってもよいが,試験片4の判定部(対照部がある場合は判定部及び対照部)に対応する部分は,透明であることが好ましい。この場合,試験片4を試薬反応容器2から取り出すことなく検査結果の確認が可能であるからである。また,試薬反応容器2は,試料収容部17が透明であることが好ましい。この場合,注入した試料の量を容易に確認することができるからである。試薬反応容器2は,全体が透明であることが好ましい。試薬反応容器2の材質は特にこだわらないが、透明性の点と成型の容易さからアクリル樹脂等の透明プラスチックが望ましい。
本発明のクロマトグラフィ用試薬反応容器の使用方法の一例について、図4および図7を用いて説明する。図4(a)は,図3の試薬反応容器の使用状態を示す正面図であり,図4(b)は,その側面図である。図7はイムノクロマトグラフィ用試験片の説明図である。
まず,患者の鼻腔吸引液などの検体を展開溶媒に希釈して調製した試料を試薬反応容器2内に所定量注入する。次に,試験片4を試薬反応容器2に挿入する。
この状態で,10〜20分程度放置すると,試料が毛管現象により,試料添加用部材7,標識保持部材9,クロマト用膜担体11,吸収部材13を順次移動する。試料が,標識保持部材9を通過する際に,標識保持部材9に保持されている標識物質(第1,第2及び対照用標識物質)が展開溶媒に溶出する。試料中にFluAウィルス又はFluBウィルスが含まれていると,背景技術の項で既述の作用により,第1判定部11A又は第2判定部11Bには青色のライン(図示せず)が現れる。また,ウィルスの有無に関わらず,対照部11Cに赤色のライン(図示せず)が現れる。
試験片4や試薬反応容器2の,第1判定部11A又は第2判定部11Bに対応する位置に表示を付していない場合,青色のラインが現れたときにそのラインが第1判定部11Aと第2判定部11Bのどちらに現れたものであるかの判断が難しい。しかし,本発明の試薬反応容器では,試薬反応容器2の,第1判定部11A又は第2判定部11Bに対応する位置に「A」,「B」という表示24A,24Bを付しているので,判断が容易である。また,試薬反応容器2の,対照部11Cに対応する位置に表示24Cを付しているので,現れた赤いラインが対照部11Cに現れたものであることの判断が容易である。
本発明のクロマトグラフィ用試薬反応容器では,試薬反応容器の内部断面が略楕円形状
になっているため、試験片4は,試薬反応容器2内で反転することができず,試験片4を一旦試薬反応容器2内に挿入すると試験片4の向き(表向き又は裏向きか)が確定する。例えば,複数の試薬反応容器2を並べて配置し,それぞれの試薬反応容器2に異なる人から採取した試料を入れ,それぞれの試薬反応容器2に試験片4を挿入して,複数の試料の検査を同時に行うとき,その結果の観察も一方向から行いたい場合があるが,本発明のクロマトグラフィ用試薬反応容器では,試験片4が試薬反応容器2内で反転しないので,試薬反応容器2の方向を揃えることによって,複数の試料の検査を同時に行うとき,その結果の観察を一方向から行うことが容易である。
さらに、本発明のクロマトグラフィ用試薬反応容器では試薬反応容器2の判定部表示24の対向側の外部壁面にリブ100が設けられていることによって、検査時にスタンド200等にリブ100を引っ掛けて,判定部表示が同一方向から視認できるようにすることで複数資料の結果の観察はより容易になる。
本発明のクロマトグラフィ用試薬反応容器を用いて行う検査は,ここまで例示してきた実施形態に限定されるものではなく,試験片としては種々の構成のものの応用が可能である。
被検出物質は抗原抗体反応を生じる物質であれば特に限定されず,細菌,原生生物や真菌などの細胞,ウィルス,タンパク質,多糖類などが挙げられる。
図7に示した試験片4の基材5は,試料添加用部材7や標識保持部材9などの部材を適切に配置するためのものであり,プラスチック以外にも紙やガラスなど種々の材質のものを用いることができる。試料添加用部材7は,レーヨン以外にも,グラスファイバー又はセルロースファイバーなどの種々の素材で形成することができる。標識保持部材9は,グラスファイバー以外にも,セルロースファイバーなどの種々の素材で形成することができる。クロマト用膜担体11は,ニトロセルロース以外にも,ナイロン(例えば,カルボキシル基やアルキル基を置換基として有してもよいアミノ基が導入された修飾ナイロン),ポリビニリデンジフルオリド(PVDF),セルロースアセテートなどの種々の素材で形成することができる。吸収部材13は,セルロース以外にも,グラスファイバーなどの種々の素材で形成することができる。試料添加用部材7,標識保持部材9,クロマト用膜担体11及び吸収部材13には,不織布又は多孔体以外にも,毛管現象により試料を展開可能な種々の構造のものを用いることができる。
クロマト用膜担体11は,被検出物質の種類に応じて判定部を1つだけ備えてもよく,2つ以上備えてもよい。また,クロマト用膜担体11は,対照部を備えなくてもよい。また,判定部・対照部は,ライン状でなくてもよく,例えば円状,方形状などに形成してもよい。標識保持部材9は,標識物質を1種だけ保持してもよく,2種以上保持してもよい。また,標識保持部材9は,対照用標識物質を保持しなくてもよい。標識物質は,青や赤以外のラテックス粒子や,金などの金属コロイド,色素分子などで標識されてもよい。標識物質が2種以上ある場合,各標識物質は,互いに異なる色に標識されても,同じ色に標識されてもよい。さらに標識物質及び対照用標識物質は,互いに異なる色に標識されても,同じ色に標識されてもよい。
固定化用物質及び標識物質には,種々の抗体又は抗原を用いることができる。すなわち,被検出物質が抗原である場合,固定化用物質及び標識物質は,この抗原と抗原抗体反応を生じる抗体を用い,被検出物質が抗体である場合,固定化用物質及び標識物質は,この抗体と抗原抗体反応を生じる抗原又は被検出物質である抗体と抗原抗体反応を生じる抗体を用いることができる。
対照部の固定化用物質と対照用標識物質は,ビオチンとアビジンの組み合わせ以外であってもよい。例えば,抗原抗体反応により結合する組み合わせであってもよい。例えば,対照用標識物質に抗原を用い,対照部の固定化用物質にこの抗原と抗原抗体反応を生じる抗体を用いる。この逆であってもよい。対照用標識物質には,被検出物質や判定部の固定化用物質と抗原抗体反応しないものを用いる。
本発明のクロマトグラフィ用試薬反応容器は,これまで説明してきたようなイムノクロマトグラフィ用試験片ではなく,抗原抗体反応を用いないクロマトグラフィ用試験片や,クロマトグラフィを用いない試験片などと共に用いてもよい。
試験片の具体例としては,尿試験紙,水質検査試験紙,ホルムアルデヒド測定用試験紙,湿度インジケーターカード,pH試験紙,リトマス試験紙などが挙げられる。
例えば,尿試験紙を用いることにより,尿中のグルコース,オキシプリン,タンパク質(例えば,尿中アルブミン)などを定量的又は定性的に検出することができる。尿中のグルコースを検出する場合,試験紙のクロマト用膜担体の判定部には,酵素(グルコースオキシダーゼ,ペルオキシダーゼなど)と色原体とを保持させることができる。尿中のタンパク質を検出する場合,緩衝剤とpH指示薬(例えば,テトラブロモフェノールブルーなど)を判定部に保持させることができる。
水質検査試験紙を用いることにより,試料(例えば,井戸水,水道水,河川水など)のpH,硬度,塩素,亜硝酸性窒素,硝酸性窒素,アンモニ性窒素,リン酸イオン,金属イオン(例えば,銅イオンや鉄イオンなど)などを検出することができる。
ホルムアルデヒド測定用試験紙を用いることにより,建材や接着剤などから発生するホルムアルデヒドを検出することができる。
湿度インジケーターカードを用いることにより,試料(気体)の湿度を検出することができる。
リトマス試験紙を用いることにより,試料が酸性,中性及びアルカリ性の何れであるかを判定することができる。
以上のように、試薬反応容器外側のリブを壁面の外側に設けることによって試薬反応容器の前面から試験片の正面を容易に見られる状態にすることが出来るとともに、試薬反応容器の内部の断面を略楕円状にすることにより、内部に挿入された試験片の回転が防止されて試験片が常に内部の断面の長径方向に略平行に保つことが出来、試験片の判定部に対応する位置に,試験片の判定部を示す表示を試薬反応容器のリブの対向側すなわち前面に設けることで大量の試験を短時間に行う場合に、安全で使い易いクロマトグラフィ用試薬反応容器を提供することが出来た。
本発明の試薬反応容器の一例(a)正面から(b)側面から(c)上面からの概略説明図。 本発明の試薬反応容器の使用例(a)正面から(b)側面から(c)上面からの概略説明図。 本発明の試薬反応容器の一例(a)正面から(b)側面から(c)上面からの概略説明図。 本発明の試薬反応容器の使用例(a)正面から(b)側面から(c)上面からの概略説明図。 従来の試薬反応容器の一例(a)正面から(b)側面から(c)上面からの概略説明図。 従来の試薬反応容器の使用例(a)正面から(b)側面から(c)上面からの概略説明図。 試験片の一例(d)正面から(e)側面からの概略説明図。
符号の説明
1…本発明の試薬反応容器の一例
2…本発明の試薬反応容器の一例
3…従来の試薬反応容器の一例
4…試験片の一例
5…試験片基材
7…試料添加用部材
9…標識保持部材
11…クロマト用膜担体
11A…第一判定部位置
11B…第二判定部位置
11C…対照部位置
13…吸収部材
15…受入部
17…試料収容部
18…中間部
24…表示ラベル
24A…第一判定部の表示ラベル
24B…第二判定部の表示ラベル
24C…対照部の表示ラベル
100…リブ
200…スタンド

Claims (3)

  1. 試験片が挿入される開口を有する受け入れ部と,底部に試料を収容する試料収容部と,前記受け入れ部と前記試料収容部との間に位置する中間部とを備える試薬反応容器であって,外側に試薬反応容器を仮固定するためのリブを設けたことを特徴とする試薬反応容器。
  2. 前記試薬反応容器の内面はその長手方向に直角の断面が略楕円状であり、前記リブがその長径に平行な部分の外側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の試薬反応容器。
  3. 前記試薬反応容器は,前記試験片を試薬反応容器に挿入した際の試験片の判定部に対応する位置に,試験片の判定部を示す表示を有することを特徴とする請求項1または2に記載の試薬反応容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108245933A (zh) * 2016-12-29 2018-07-06 天津领世生物科技开发有限公司 便捷式常压层析柱上样装置

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