JP4690586B2 - マスク、電子ビームの偏向量の校正方法、電子ビーム露光装置 - Google Patents

マスク、電子ビームの偏向量の校正方法、電子ビーム露光装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスク、校正方法及び電子ビーム露光装置に関する。特に本発明は、電子ビーム露光装置に設けられるマスク、マスクに形成されたブロックに電子ビームを偏向する偏向器に与える偏向量を調整する校正方法及び、当該マスクを設け、当該校正方法により電子ビームの偏向量を調整する電子ビーム露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子ビーム露光装置のマスクステージにマスクを載置した場合、マスクに形成されたブロックに電子ビームを偏向するように偏向器の偏向量を調整する校正関数を算出する。マスクに形成された調整用ブロックを、オペレータが偏向器を手動で操作することで探し出し、調整用ブロックを探し出したときに偏向器に与える偏向データに基づいて、校正関数を算出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
マスクに形成された調整用ブロックは、オペレータが手動で偏向器の偏向量を調整して探し出す必要があった。手動で調整用ブロックを探し出すので、調整用ブロックを探し出すのに時間が掛かってしまった。
【0004】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできるマスク、校正方法及び電子ビーム露光装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第一の形態は、電子ビームを照射してウェハに所定の電子回路パターンを露光する電子ビーム露光装置に設けられるマスクであって、前記所定の電子回路パターンと断面形状が同一の電子ビームを生成するために用いられるパターンブロックと、前記電子ビームを偏向する偏向部の偏向量を調整するために用いられる調整用ブロックと、前記調整用ブロックを検出するために用いられる誘導ブロックとを備えることを特徴とするマスクを提供する。
【0006】
第一の形態の別の態様は、調整用ブロックと誘導ブロックとの間隔は、誘導ブロックから調整用ブロックに電子ビームを偏向した場合に、電子ビームが偏向されるべき位置と電子ビームが実際に偏向され得る位置との差である偏向誤差と、誘導ブロックと電子ビームが偏向されるべき位置の間隔との差より狭い間隔で配置されてよい。また、前記間隔で前記誘導ブロックを複数有してよい。また、前記調整用ブロックと複数の前記誘導ブロックは直線状に配置されてよい。また、前記複数の誘導ブロックの少なくとも1つは、前記偏向部が前記電子ビームを偏向しない場合に、前記電子ビームにより照射される位置に配置される基準ブロックであってよい。
【0007】
また、前記基準ブロックと前記誘導ブロックは、同一の開口率であってよい。また、前記誘導ブロックは、それぞれ異なる開口率であってよい。また、前記調整用ブロックを複数備え、前記誘導ブロックは、前記基準ブロックと前記調整用ブロックのそれぞれを結ぶ直線上に配置されてよい。
【0008】
本発明の第二の形態は、ウェハに所定の電子回路パターンを露光する電子ビーム露光装置に設けるマスクの所定の位置に電子ビームを偏向する偏向部を調整する校正方法であって、前記所定の電子回路パターンと同一の形状の電子ビームを生成するために用いられるパターンブロックと、前記偏向部の偏向量を調整するために用いられる調整用ブロックと、前記調整用ブロックを検出するために用いられる誘導ブロックとを有するマスクを前記電子ビーム露光装置に取り付けるステップと、前記電子ビームを偏向して前記誘導ブロックを検出する誘導ブロック検出ステップと、前記誘導ブロック検出ステップにより検出された前記誘導ブロックから前記電子ビームを偏向して前記調整用ブロックを検出する調整用ブロック検出ステップと、前記調整用ブロック検出ステップが前記調整用ブロックを検出した場合の、前記偏向部の前記偏向量に基づいて前記偏向部を調整するステップとを備えることを特徴とする校正方法を提供する。
【0009】
本発明の第二の形態の別の態様は、前記マスクは第1の誘導ブロックと、第2の誘導ブロックとを含む複数の前記誘導ブロックを有し、前記誘導ブロック検出ステップは、前記第1の誘導ブロックを検出した後、前記第1の誘導ブロックから前記電子ビームを偏向して前記第2の誘導ブロックを検出してもよい。また、前記複数の誘導ブロックの少なくとも1つは、前記偏向部が前記電子ビームを偏向しない場合に、前記電子ビームにより照射される位置に配置される基準ブロックであり、前記基準ブロックを通過した前記電子ビームの電子量である基準電子量を検出するステップを更に備え、前記誘導ブロック検出ステップは、前記基準電子量と前記誘導ブロックを通過した前記電子ビームの電子量とに基づいて前記誘導ブロックを検出してもよい。
【0010】
本発明の第三の形態は、電子ビームを照射してウェハに所定の電子回路パターンを露光する電子ビーム露光装置であって、前記所定の電子回路パターンと同一の形状の電子ビームを生成するのに用いるパターンブロックと、前記電子ビームを偏向する偏向部の偏向量を調整するために用いる調整用ブロックと、前記調整用ブロックを検出するために用いる誘導ブロックとを有するマスクを載置するマスクステージと、前記電子ビームを偏向する偏向部と、前記マスクを前記マスクステージに載置した場合に、前記偏向部が、前記マスクの任意のブロックに前記電子ビームを偏向するように前記偏向部の調整をするために用いる校正関数を算出する校正関数算出部と、前記電子ビームにより前記ウェハに像を結ばせる電子レンズと、を備えることを特徴とする電子ビーム露光装置を提供する。
【0011】
本発明の第三の形態の別の態様は、前記電子ビームの電子量を測定する電子量測定部を更に備え、前記校正関数算出部は、前記マスクにおける前記誘導ブロックの位置と、前記マスクにおける前記調整用ブロックの位置を格納するブロック位置格納部と、前記ブロック位置格納部に格納された前記誘導ブロックの位置と、前記電子量とに基づいて前記誘導ブロックを検出する誘導ブロック検出部と、前記誘導ブロック検出部が検出した前記誘導ブロックから、前記ブロック位置格納部に格納された前記調整用ブロックの位置に基づいて特定される前記マスクステージにおける位置へ前記電子ビームを偏向して前記調整用ブロックを検出する調整用ブロック検出部と、前記調整用ブロック検出部が検出した前記調整用ブロックの位置へ、前記電子ビームを偏向する前記偏向量に基づいて前記校正関数を算出する算出部とを有してもよい。
【0012】
また、前記マスクは、前記偏向部が前記電子ビームを偏向しない場合に、前記電子ビームにより照射される位置に配置される基準ブロックを有し、前記校正関数算出部は、前記基準ブロックを検出する基準ブロック検出部と、前記基準ブロックを通過した前記電子ビームの電子量である基準電子量を格納する基準電子量格納部とを更に有し、前記誘導ブロック検出部は、前記基準電子量と、前記誘導ブロックを通過した前記電子ビームの前記電子量とに基づいて前記誘導ブロックを検出してもよい。
【0013】
また、前記ブロック位置格納部は前記誘導ブロックの前記マスクにおける位置と、前記誘導ブロックの前記電子ビームを通過させる開口部の開口面積に関する開口情報とを対応付けて格納し、前記誘導ブロック検出部は、前記開口情報と、前記電子量とに基づいて前記誘導ブロックを検出してもよい。また、前記開口情報は、前記基準ブロックの前記開口面積と、前記誘導ブロックの前記開口面積との面積比であって、前記誘導ブロック検出部は、前記基準電子量と前記面積比から算出される理想電子量と、前記電子量とに基づいて前記誘導ブロックを検出してもよい。
【0014】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0016】
図1は、本発明の1実施形態に係る電子ビーム露光装置100の構成図である。電子ビーム露光装置100は、電子ビームによりウェハ64に所定の露光処理を施すための露光部150と、露光部150の各構成の動作を制御する制御系140を備える。
【0017】
露光部150は、筐体10内部に、所定の電子ビームを照射する電子ビーム照射系110と、電子ビーム照射系110から照射された電子ビームを偏向するとともに、電子ビームのマスク30近傍における結像位置を調整するマスク用投影系112と、電子ビームのウェハ64近傍における結像位置を調整する焦点調整レンズ系114と、マスク30を通過した電子ビームをウェハステージ62に載置されたウェハ64の所定の領域に偏向するとともに、ウェハ64に転写されるパターンの像の向き及びサイズを調整するウェハ用投影系116を含む電子光学系を備える。
【0018】
また、露光部150は、ウェハ64に露光すべきパターンをそれぞれ形成された複数のブロックを有するマスク30を載置するマスクステージ72と、マスクステージ72を駆動するマスクステージ駆動部68と、パターンを露光すべきウェハ64を載置するウェハステージ62と、ウェハステージ62を駆動するウェハステージ駆動部70とを含むステージ系を備える。さらに、露光部150は、電子光学系の調整のために、ウェハステージ62側から飛散する電子を検出して、飛散した電子量に相当する電気信号に変換する電子検出器60を有する。ウェハステージ62は、電子ビームの焦点、偏向量及び/又はビーム形状を調整するために用いられるターゲットマーク部材160と、電子ビームの電子量を検出するために用いられるファラデーカップ170を有する。
【0019】
電子ビーム照射系110は、電子ビームを発生させる電子銃12による、電子ビームの焦点位置を定める第1電子レンズ14と、電子ビームを通過させる矩形形状の開口(スリット)が形成されたスリット部16とを有する。電子銃12は、安定した電子ビームを発生するのに所定の時間がかかるので、電子銃12は、露光処理期間において常に電子ビームを発生してもよい。スリットは、マスク30に形成された所定のパターンを含むブロックの形状に合わせて形成されるのが好ましい。図1において、電子ビーム照射系110から照射された電子ビームが、電子光学系により偏向されない場合の電子ビームの光軸を、一点鎖線Aで表現する。
【0020】
マスク用投影系112は、電子ビームを偏向するマスク用偏向系としての第1偏向器18、第2偏向器22及び第3偏向器26と、電子ビームの焦点を調整するマスク用焦点系としての第2電子レンズ20、さらに、第1ブランキング電極24を有する。第1偏向器18及び第2偏向器22は、電子ビームをマスク30上の所定の領域に照射する偏向を行う。例えば、所定の領域は、ウェハ64に転写するパターンを有するブロックであってよい。電子ビームがパターンを通過することにより、電子ビームの断面形状は、パターンと同一の形状になる。所定のパターンが形成されたブロックを通過した電子ビームの像をパターン像と定義する。第3偏向器26は、第1偏向器18及び第2偏向器22を通過した電子ビームの軌道を光軸Aに略平行に偏向する。第2電子レンズ20は、スリット部16の開口の像を、マスクステージ72上に載置されるマスク30上に結像させる機能を有する。
【0021】
焦点調整レンズ系114は、第3電子レンズ28と、第4電子レンズ32とを有する。第3電子レンズ28及び第4電子レンズ32は、電子ビームのクロスオーバ像の焦点を対物絞り上に合わせる。ウェハ用投影系116は、第5電子レンズ40と、第6電子レンズ46と、第7電子レンズ50と、第8電子レンズ52と、第9電子レンズ66と、第4偏向器34と、第5偏向器38と、第6偏向器42と、主偏向器56と、副偏向器58と、第2ブランキング電極36と、ラウンドアパーチャ部48とを有する。
【0022】
レンズ強度の設定値に依存してパターン像は回転する。第5電子レンズ40は、マスク30の所定のブロックを通過した電子ビームのパターン像の回転量を調整する。第6電子レンズ46及び第7電子レンズ50は、マスク30に形成されたパターンに対する、ウェハ64に転写されるパターン像の縮小率を調整する。第8電子レンズ52及び第9電子レンズ66は、対物レンズとして機能する。第4偏向器34及び第6偏向器42は、電子ビームの進行方向に対するマスク30の下流において、電子ビームを光軸Aの方向に偏向する。第5偏向器38は、電子ビームを光軸Aに略平行になるように偏向する。主偏向器56及び副偏向器58は、ウェハ64上の所定の領域に電子ビームが照射されるように、電子ビームを偏向する。本実施形態では、主偏向器56は、1ショットの電子ビームで照射可能な領域(ショット領域)を複数含むサブフィールド間で電子ビームを偏向するために用いられ、副偏向器58は、サブフィールドにおけるショット領域間の偏向のために用いられる。
【0023】
ラウンドアパーチャ部48は、円形の開口(ラウンドアパーチャ)を有する。第1ブランキング電極24および第2ブランキング電極36は、電子ビームを高速に同期してオン/オフすることができ、具体的には、電子ビームをラウンドアパーチャの外側に当たるように偏向する機能を有する。すなわち、第1ブランキング電極24および第2ブランキング電極36は、ウェハ64上に結像されるパターン像に変位をもたらすことなく、ウェハ64上に到達する電子ビームの量を制御することができる。従って、第1ブランキング電極24および第2ブランキング電極36は、電子ビームの進行方向に対してラウンドアパーチャ部48から下流に電子ビームが進行することを防ぐことができる。電子銃12は、露光処理期間において常に電子ビームを照射するので、第1ブランキング電極24および第2ブランキング電極36は、ウェハ64に転写するパターンを変更するとき、更には、パターンを露光するウェハ64の領域を変更するときに、ラウンドアパーチャ部48から下流に電子ビームが進行しないように電子ビームを偏向することが望ましい。
【0024】
制御系140は、統括制御部130及び個別制御部120を備える。個別制御部120は、偏向制御部82と、マスクステージ制御部84と、ショット制御部86と、電子レンズ制御部88と、反射電子処理部90と、ウェハステージ制御部92と、電子量検出部93と、校正関数算出部200とを有する。統括制御部130は、例えばワークステーションであって、個別制御部120に含まれる各制御部を統括制御する。偏向制御部82は、第1偏向器18、第2偏向器22、第3偏向器26、第4偏向器34、第5偏向器38、第6偏向器42、主偏向器56、及び副偏向器58を制御する。マスクステージ制御部84は、マスクステージ駆動部68を制御して、マスクステージ72を移動させる。
【0025】
ショット制御部86は、第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極36を制御する。本実施形態では、第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極36は、露光時には、電子ビームをウェハ64に照射させ、露光時以外には、電子ビームをウェハ64に到達させないように制御されるのが望ましい。電子レンズ制御部88は、第1電子レンズ14、第2電子レンズ20、第3電子レンズ28、第4電子レンズ32、第5電子レンズ40、第6電子レンズ46、第7電子レンズ50、第8電子レンズ52および第9電子レンズ66に供給する電流を制御する。反射電子処理部90は、電子検出部60により検出された電気信号に基づいて電子量を示すデジタルデータを検出する。
【0026】
ウェハステージ制御部92は、ウェハステージ駆動部70によりウェハステージ62を所定の位置に移動させる。電子量検出部93は、ファラデーカップ170により検出された電気量に基づいて電子量を示すデジタルデータを検出する。校正関数算出部200は、マスク30に形成された所望のブロックに電子ビームを照射するように偏向器の調整をするのに用いる校正関数を算出する。マスク30をマスクステージ72に載置した場合に、マスク30は理想の載置位置に対して、ずれ量をもって載置される。校正関数算出部200は、マスク30のずれ量を校正する校正関数を算出する。例えば、第1偏向器18、第2偏向器22及び第3偏向器26は、マスクステージ座標系の所定の座標位置に電子ビームを偏向できる。マスク30をマスクステージ72に載置した場合に、マスク座標系とマスクステージ座標系とが一致すれば、所望するブロックのマスク座標系における座標値と、マスクステージ座標系における所望するブロックの位置とが一致するので、マスク座標系における座標値を電子ビームの偏向位置として偏向制御部82に供給すれば、所望するブロックに電子ビームを照射することができる。しかしながら、所望するブロックのマスク座標系における座標値と、マスクステージ座標系における所望するブロックの位置とが一致しないので、マスク座標系における座標値を電子ビームの偏向位置として偏向制御部82に供給すると、所望するブロックと異なる位置に電子ビームを照射してしまう。
【0027】
校正関数算出部200は、マスクステージ座標系に対するマスク座標系のずれ量に基づいて、マスク座標系における所望するブロックの座標値を、マスクステージ座標系の座標値に変換する校正関数を算出する。校正関数算出部200が校正関数を算出することにより、所望するブロックの位置へ電子ビームを偏向することができる。
【0028】
本実施形態に係る電子ビーム露光装置100の動作について説明する。電子ビーム露光装置100は、露光処理を行う前に、電子光学系などの構成を予め調整する調整処理を行う。以下において、まず、露光処理前の電子光学系の調整処理について説明する。ウェハステージ62は、電子ビームの焦点および偏向度などを調整するために用いられるターゲットマーク部材160を備える。ターゲットマーク部材160は、ウェハステージ62上において、ウェハを載置する領域以外の場所に設けられるのが好ましい。
【0029】
まず、電子ビームの焦点合わせを行うために、ウェハステージ制御部92が、ウェハステージ駆動部70によりウェハステージ62に設けられた焦点調整用のターゲットマーク部材160を光軸A近傍に移動させる。次いで、各レンズの焦点位置を所定の位置に調整し、偏向器により電子ビームをターゲットマーク部材160のマーク上を走査させるとともに、電子検出器60が、ターゲットマーク部材160に電子ビームが照射されることにより発生する反射電子に応じた電気信号を出力し、反射電子処理部90が反射電子量を検出し、統括制御部130に通知する。統括制御部130は、検出された電子量に基づいて、レンズ系の焦点が合っているか否かを判断する。統括制御部130は、反射電子の検出波形の微分値が最大となるように、各電子レンズに供給する電流を制御する。
【0030】
例えば、高精度な露光処理を行うために電子ビーム露光装置100の座標系をレーザ干渉計などを基準として構成するとき、電子ビームの偏向座標系とレーザ干渉計を基準とした直交座標系とが厳密に校正されていることが必要である。そのため、電子ビームの焦点を行った後、偏向量を調整(校正)するために、ウェハステージ制御部92が、ウェハステージ駆動部70によりウェハステージ62に設けられた偏向量調整用の所定のマークを形成されたターゲットマーク部材160を光軸A近傍に移動させる。
【0031】
偏向器が、電子ビームで、ターゲットマーク部材160の偏向量調整用マーク上を複数回走査させ、電子検出器60が、ターゲットマーク部材160から反射した反射電子の変化を検出し、統括制御部130に通知する。統括制御部130は、反射電子の検出波形に基づいて、マークのエッジを定め、マーク座標の中心位置を求めることができる。以上のマーク検出を行うことによって、偏向座標系と直交座標系の校正を実現することができ、偏向器が、ウェハ上の所定の領域に高精度に電子ビームを照射させることが可能となる。
【0032】
また、校正関数算出部200は、マスク30に形成されたブロックに電子ビームを偏向するための校正関数を算出する。校正関数算出部200が校正関数を算出することにより、マスク30に形成された所望のブロックへ電子ビームを偏向することができる。
【0033】
次に、電子ビーム露光装置100が露光処理を行う際の各構成の動作について説明する。マスクステージ72上には、所定のパターンを形成された複数のブロックを有するマスク30が載置され、マスク30は、所定の位置に固定されている。また、ウェハステージ62上には、露光処理が施されるウェハ64が載置されている。ウェハステージ制御部92は、ウェハステージ駆動部70によりウェハステージ62を移動させて、ウェハ64の露光されるべき領域が光軸A近傍に位置するようにする。また、電子銃12は、露光処理期間において常に電子ビームを照射するので、露光の開始前において、スリット部16の開口を通過した電子ビームがウェハ64に照射されないように、ショット制御部86が第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極36を制御する。マスク用投影系112において、電子レンズ20及び偏向器(18、22、26)は、ウェハ64に転写するパターンが形成されたブロックに電子ビームを照射できるように調整される。焦点調整レンズ系114において、電子レンズ(28、32)は、電子ビームのウェハ64に対する焦点が合うように調整される。また、ウェハ用投影系116において、電子レンズ(40、46、50、52、66)及び偏向器(34、38、42、56、58)は、ウェハ64の所定の領域にパターン像を転写できるように調整される。
【0034】
マスク投影系112、焦点調整レンズ系114及びウェハ用投影系116が調整された後、ショット制御部86が、第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極36による電子ビームの偏向を停止する。これにより、以下に示すように、電子ビームはマスク30を介してウェハ64に照射される。電子銃12が電子ビームを生成し、第1電子レンズ14が電子ビームの焦点位置を調整して、スリット部16に照射させる。そして、第1偏向器18及び第2偏向器22がスリット部16の開口を通過した電子ビームをマスク30の転写すべきパターンが形成された所定の領域に照射するように偏向する。スリット部16の開口を通過した電子ビームは、矩形の断面形状を有している。第1偏向器18及び第2偏向器22により偏向された電子ビームは、第3偏向器26により光軸Aと略平行になるように偏向される。また、電子ビームは、第2電子レンズ20により、マスク30上の所定の領域にスリット部16の開口の像が結像するように調整される。
【0035】
そして、マスク30に形成されたパターンを通過した電子ビームは、第4偏向器34及び第6偏向器42により光軸Aに近づく方向に偏向され、第5偏向器38により、光軸Aと略平行になるように偏向される。また、電子ビームは、第3電子レンズ28及び第4電子レンズ32により、マスク30に形成されたパターンの像がウェハ64の表面に焦点が合うように調整され、第5電子レンズ40によりパターン像の回転量が調整され、第6電子レンズ46及び第7電子レンズ50により、パターン像の縮小率が調整される。それから、電子ビームは、主偏向器56及び副偏向器58により、ウェハ64上の所定のショット領域に照射されるように偏向される。本実施形態では、主偏向器56が、ショット領域を複数含むサブフィールド間で電子ビームを偏向し、副偏向器58が、サブフィールドにおけるショット領域間で電子ビームを偏向する。所定のショット領域に偏向された電子ビームは、電子レンズ52及び電子レンズ66によって調整されて、ウェハ64に照射される。これによって、ウェハ64上の所定のショット領域には、マスク30に形成されたパターンの像が転写される。
【0036】
所定の露光時間が経過した後、ショット制御部86が、電子ビームがウェハ64を照射しないように、第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極36を制御して、電子ビームを偏向させる。以上のプロセスにより、ウェハ64上の所定のショット領域に、マスク30に形成されたパターンが露光される。次のショット領域に、マスク30に形成されたパターンを露光するために、マスク用投影系112において、電子レンズ20及び偏向器(18、22、26)は、ウェハ64に転写するパターンを有するブロックに電子ビームを照射できるように調整される。焦点調整レンズ系114において、電子レンズ(28、32)は、電子ビームのウェハ64に対する焦点が合うように調整される。また、ウェハ用投影系116において、電子レンズ(40、46、50、52、66)及び偏向器(34、38、42、56、58)は、ウェハ64の所定の領域にパターン像を転写できるように調整される。
【0037】
具体的には、副偏向器58は、マスク用投影系112により生成されたパターン像が、次のショット領域に露光されるように電界を調整する。この後、上記と同様に当該ショット領域にパターンを露光する。サブフィールド内の露光すべきショット領域のすべてにパターンを露光した後に、主偏向器56は、次のサブフィールドにパターンを露光できるように磁界を調整する。電子ビーム露光装置100は、この露光処理を、繰り返し実行することによって、所望の回路パターンを、ウェハ64に露光することができる。
【0038】
図2は、マスク30の一例である。マスク30は、パターンブロックP、誘導ブロック(A1、A2、A3、B1、B2・・・)、調整用ブロック(A、B、C、D)、基準ブロックOを備える。パターンブロックPは、ウェハ64に露光すべき電子回路パターンを有する。基準ブロックOは、所定の開口面積を有し、マスク30の所定の位置に形成される。例えば、基準ブロックOは、マスク用投影系112が有する第1偏向器18、第2偏向器22及び第3偏向器26が電子ビームを偏向しない場合に、電子ビームが照射される位置に形成されてもよい。
【0039】
誘導ブロックA1、A2、A3及びA4は、調整用ブロックAを検出するために用いられる。誘導ブロックA1は、基準ブロックOから所定の距離に形成される。例えば、所定の距離は、第1偏向器18、第2偏向器22及び第3偏向器26が電子ビームを偏向すべき位置と、第1偏向器18、第2偏向器22及び第3偏向器26が電子ビームを実際に偏向した位置との差である偏向誤差により、基準ブロックOから誘導ブロックA1へ偏向した場合に、電子ビームが誘導ブロックA1を照射しないことが無いような距離であってよい。また、所定の距離は、基準ブロックOから誘導ブロックA1へ電子ビームを偏向した場合に、電子ビームが偏向されるべき位置と電子ビームが実際に偏向され得る位置との差である偏向誤差と、基準ブロックOと電子ビームが偏向されるべき位置の間隔との差より短い距離であってよい。例えば、所定の距離は、基準ブロックOから誘導ブロックA1へ電子ビームを偏向した場合に、少なくとも誘導ブロックA1の一部を電子ビームが照射する距離であることが好ましい。
【0040】
例えば、所定の距離は、マスクステージ座標系とマスク座標系とのずれにより生じる誤差の影響が少ない距離であってよい。例えば、所定の距離は、第一の位置からマスク座標系における第二の位置にあるブロックに電子ビームを偏向させる場合に、第二の位置に該当するブロックの一部に電子ビームが照射される距離であってよい。例えば、マスクステージ座標系の原点と、マスク座標系の原点とが一致し、マスクステージ座標系に対して、マスク座標系がθラジアン回転しており、誘導ブロックA1が、一辺の長さがWの矩形の開口部を有する場合に、所定の距離lは、l・θ<W/2を満たしてもよい。
【0041】
また、誘導ブロックA1、A2、A3は、基準ブロックOと調整用ブロックAとの間に形成されることが好ましい。また、誘導ブロックA1、A2、A3は、直線状に配置されてもよい。また、誘導ブロックA1、A2、A3は、基準ブロックOと、調整用ブロックAとを結ぶ直線上に配置されてもよい。他の形態において、誘導ブロックは、基準ブロックと調整用ブロックとの間に複数形成されてよい。また、基準ブロック、誘導ブロック、及び調整用ブロックのそれぞれの間隔は、所定の距離であることが好ましい。更に、基準ブロック、誘導ブロック、及び調整用ブロックのそれぞれの間隔が、所定の距離より短いことが好ましい。基準ブロック、誘導ブロック及び調整用ブロックのそれぞれの間隔が、所定の距離であることにより、基準ブロック、誘導ブロック及び調整用ブロックのいずれかのブロックから、このブロックに最も近い基準ブロック、誘導ブロック及び調整用ブロックのいずれかに電子ビーム偏向した場合に、ブロックの少なくとも一部に電子ビームを照射することができる。
【0042】
誘導ブロックA1、A2、A3はそれぞれ異なる開口面積の開口部を有する。例えば、誘導ブロックA2及びA3は、誘導ブロックA1の開口面積の整数倍の開口面積の開口部を有してもよい。例えば、誘導ブロックA1、A2、A3を通過する電子ビームの電子量が、それぞれ異なるように開口部が形成されることが好ましく、誘導ブロックA1、A2、A3を通過する電子ビームの電子量が明確に異なるように開口部が形成されることが好ましい。
【0043】
調整用ブロックB、C、Dと基準ブロックOとの間にも、それぞれ誘導ブロックB1、B2、B3、C1、C2、C3、D1、D2、D3が形成される。それぞれのブロックの配置などは誘導ブロックA1で説明した配置と同一なので説明を省略する。
【0044】
図3は、校正関数算出部200の一つの実施形態における機能ブロック図である。校正関数算出部200は、図2を用いて説明したマスク30をマスクステージ72に載置した場合に、校正関数を算出する。校正関数算出部200は、ブロック位置格納部202、ブロック検出部210、基準電子量格納部218、偏向データ格納部220及び算出部222を備える。ブロック位置格納部202は、基準ブロック位置格納部204、誘導ブロック位置格納部206及び調整用ブロック位置格納部208を有する。ブロック検出部210は、基準ブロック検出部212、誘導ブロック検出部214及び調整用ブロック検出部216を有する。
【0045】
基準ブロック位置格納部204は、基準ブロックOのマスクにおける位置情報を格納する。例えば、基準ブロック位置格納部204は、基準ブロックOのマスク座標系における座標値を格納してもよい。例えば、基準ブロック位置格納部204は、基準ブロックOの位置情報と、開口面積に関する情報とを対応付けて格納してもよい。例えば、開口面積に関する情報は、開口率であってよい。
【0046】
誘導ブロック位置格納部206は、誘導ブロック(A1、A2・・・)のマスクにおける位置情報を格納する。例えば、誘導ブロック位置格納部206は、誘導ブロック(A1、A2・・・)のマスク座標系における座標値を格納する。例えば、誘導ブロック位置格納部206は、誘導ブロック(A1、A2・・・)の位置情報と、それぞれの誘導ブロックの開口面積に関する情報とを対応付けて格納してもよい。例えば、開口面積に関する情報は、開口率であってよい。
【0047】
調整用ブロック位置格納部208は、調整用ブロック(A、B、C、D)のマスクにおける位置情報を格納する。例えば、調整用ブロック位置格納部208は、調整用ブロック(A、B、C、D)のマスク座標系における座標値を格納する。例えば、調整用ブロック位置格納部208は、調整用ブロック(A、B、C、D)の位置情報と、それぞれの調整用ブロックの開口面積に関する情報とを対応付けて格納してもよい。例えば、開口面積に関する情報は、開口率であってよい。
【0048】
基準ブロック検出部212は、基準ブロックOを検出して、検出した基準ブロックを通過した電子ビームの電子量を基準電子量格納部218に格納させる。基準ブロック検出部212は、基準ブロック位置格納部204に格納された基準ブロックOの位置情報に基づいて、偏向制御部82に電子ビームを偏向させる。図2を用いて説明したマスク30の基準ブロックOは、マスク用投影系112が有する第1偏向器18、第2偏向器22及び第3偏向器26が電子ビームを偏向しない場合に、電子ビームが照射される位置に形成されているので、基準ブロック検出部212は、電子ビームを偏向しないことを偏向制御部82に指示する。基準ブロック検出部212は、電子量検出部93から供給される電子量に基づいて、基準ブロックOを通過した電子量が最大になるように偏向制御部82に電子ビームを偏向することを指示する。電子量検出部93から供給される電子量が最大になった場合に、基準ブロック検出部212は、電子量検出部93から供給された電子量を基準電子量として基準電子量格納部218に格納させる。また、基準ブロック検出部212は、電子量検出部93から供給される電子量が最大になった場合に、誘導ブロックの検出を開始することを誘導ブロック検出部214に指示する。
【0049】
誘導ブロック検出部214は、基準ブロック検出部212から誘導ブロックの検出を開始することを指示された場合に、誘導ブロックを検出する処理を開始する。誘導ブロック検出部214は、誘導ブロック位置格納部206に格納された誘導ブロック(A1、A2・・・)の位置情報に基づいて、電子ビームを偏向することを偏向制御部82に指示する。図2を用いて説明したマスク30は、偏向誤差の影響を受けた場合にも、誘導ブロックの少なくとも一部を電子ビームが照射するように誘導ブロックを有するので、誘導ブロック検出部214が誘導ブロック位置格納部206に格納された誘導ブロック(A1、A2・・・)の位置情報に基づいて、電子ビームを偏向することを偏向制御部82に指示した場合にも、電子ビームは、誘導ブロックの少なくとも一部を照射する。
【0050】
誘導ブロック検出部214は、電子量が最大になるように偏向制御部82に電子ビームを偏向することを指示する。電子量が最大になった場合に、検出した電子量と、基準電子量格納部218に格納されている電子量と、誘導ブロック位置格納部206に格納されている開口面積に関する情報とに基づいて、検出した誘導ブロックが所望する誘導ブロックか否かを判定する。例えば、誘導ブロックの開口面積が、基準ブロックの開口面積の半分の場合に、検出した誘導ブロックを通過した電子ビームの電子量は、基準電子量格納部218に格納された基準電子量のほぼ半分になる。それぞれ異なる開口面積の開口部を誘導ブロックに形成することにより、電子量検出部93から供給される電子量がそれぞれ異なる。電子量がそれぞれ異なることにより、誘導ブロック検出部214は検出した誘導ブロックがいずれの誘導ブロックかを判定することができる。
【0051】
検出した誘導ブロックが所望する誘導ブロックであると判定した場合に、偏向制御部82に指示した偏向データを偏向データ格納部220に格納させる。また、電子量が最大になった場合に、誘導ブロックA1から誘導ブロック位置格納部206に格納された誘導ブロックA2の位置へ電子ビームを偏向することを偏向制御部82に指示する。誘導ブロック検出部214は、誘導ブロックを順次検出して、検出した時の偏向データを偏向データ格納部220に格納させる。所定の調整用ブロックを検出するために設けられた全ての誘導ブロックを検出した場合に、誘導ブロック検出部214は、調整用ブロックの検出を開始することを調整用ブロック検出部216に指示する。例えば、図2を用いて説明したマスクの場合、調整用ブロックAを検出するために設けられた、誘導ブロックA1、A2及びA3を検出した倍に、誘導ブロック検出部214は、調整用ブロックAの検出を開始することを調整用ブロック検出部216に指示する。
【0052】
調整用ブロック検出部216は、誘導ブロック検出部214から調整用ブロックの検出を開始することを指示された場合に、調整用ブロックを検出する処理を開始する。調整用ブロック検出部216は、調整用ブロック位置格納部208に格納された調整用ブロックの位置情報に基づいて、電子ビームを偏向することを偏向制御部82に指示する。図2を用いて説明したマスク30は、偏向誤差の影響を受けた場合にも、調整用ブロックの少なくとも一部を電子ビームが照射するように誘導ブロックを有するので、調整用ブロック検出部216が調整用ブロック位置格納部208に格納された調整用ブロック(A、B、C、D)の位置情報に基づいて、電子ビームを偏向することを偏向制御部82に指示した場合にも、電子ビームは、調整用ブロックの少なくとも一部を照射する。
【0053】
調整用ブロック検出部216は、電子量が最大になるように偏向制御部82に電子ビームを偏向することを指示する。電子量が最大になった場合に、検出した電子量と、基準電子量格納部218に格納されている電子量と、調整用ブロック位置格納部208に格納されている開口面積に関する情報とに基づいて、検出した調整用ブロックが所望する調整用ブロックか否かを判定する。調整用ブロックであると判定した場合に、偏向データを偏向データ格納部220に格納する。校正関数を算出するのに必要な全ての調整用ブロックの偏向データを偏向データ格納部220に格納した場合に、算出部222は、偏向データ格納部220に格納されている偏向データに基づいて校正関数を算出する。算出部222は算出した校正関数を統括制御部130に出力する。従って、図2を用いて説明したマスク30と、校正関数算出部200により校正関数を算出することができる。
【0054】
図4は、誘導ブロック検出部214の一つの実施形態における機能ブロック図である。誘導ブロック検出部214は、粗偏向指示部224、調整部226及び比較部228を有する。比較部228は、電子量検出部93から供給される電子量を一時的に格納する電子量一時格納部229を有する。粗偏向指示部224は、誘導ブロック位置格納部206に格納されている誘導ブロックの位置情報に基づいて偏向制御部82に電子ビームを偏向することを指示する。比較部228は、電子量検出部93から供給される電子量と、電子量一時格納部229に格納されている電子量とを比較して、比較結果を調整部226に出力する。調整部226は、比較部228から供給される比較結果に基づいて偏向制御部82に電子ビームを偏向することを指示する。例えば、調整部226は、電子量検出部93から供給される電子ビームの電子量が最大になるように偏向制御部82に電子ビームを偏向することを指示する。
【0055】
電子量が最大になった場合に、検出した電子量と、基準電子量格納部218とを比較して所望の誘導ブロックか否かを判定する。所望の誘導ブロックであると判定した場合に、比較部228は、偏向データを偏向データ格納部220に格納することを調整部226に指示する。調整部226は、偏向データを格納することを指示された場合に、偏向データ格納部220に偏向データを格納する。従って、誘導ブロック検出部214は、誘導ブロックを検出することができる。図3を用いて説明した基準ブロック検出部212及び調整用ブロック検出部216は、図4を用いて説明した誘導ブロック検出部214の機能ブロックと同一の構成を有してもよく、同一の構成を有する場合、粗偏向指示部224が位置情報を取得する格納部が異なる。
【0056】
図5及び図6は、校正関数算出部200における校正関数を算出するまでのフローチャートである。また、図5及び図6において、図5のAと図6A’の処理がつながり、図5のBと図6B’の処理がつながる。基準ブロック検出部212は基準ブロックOを検出する(ステップS10)。基準ブロックOを検出した後、基準ブロック検出部212は、誘導ブロックを検出することを誘導ブロック検出部214に指示する。誘導ブロック検出部214は、誘導ブロック位置格納部206に格納された誘導ブロックの位置情報に基づいて、偏向制御部82に電子ビームを偏向する指示をする(ステップS12)。例えば、誘導ブロック位置格納部206は、誘導ブロックの位置情報を基準ブロックOから近い順に格納してよく、誘導ブロック検出部214は、誘導ブロック位置格納部206に格納された順番に、誘導ブロックを検出してもよい。例えば、図2を用いて説明したマスク30の場合、誘導ブロック位置格納部206は、誘導ブロックA1、誘導ブロックA2、誘導ブロックA3の順番でマスク30における位置情報を格納してもよい。
【0057】
誘導ブロック検出部214が、誘導ブロック位置格納部206に格納されている誘導ブロックの位置情報に基づいて偏向制御部82に電子ビームを偏向することを指示した後、電子量検出部93は、電子ビームの電子量を測定する(ステップS14)。比較部228は、電子量検出部93から供給される電子量と、電子量一時格納部229に格納されている電子量とを比較して、電子量が最大か否かを判定する(ステップS16)。また、比較部228は、電子量一時格納部229に電子量が格納されていない場合に、電子量検出部93から供給される電子量を電子量一時格納部229に格納する。電子量が最大の場合、調整部226は、偏向データを偏向データ格納部220に格納する(ステップS18)。電子量が最大ではない場合、調整部226は偏向制御部82に電子ビームを偏向量を調整することを指示する(ステップS22)。
【0058】
偏向データを偏向データ格納部220に偏向した後、粗偏向指示部224は所望の調整用ブロックを検出するために設けられた誘導ブロックの全てを検出したか否かを判定する(ステップS20)。例えば、図2を用いて説明したマスク30の場合、誘導ブロックA1、誘導ブロックA2及び誘導ブロックA3を検出したか否かを判定する。誘導ブロックA3を検出した後、誘導ブロック検出部214は、調整用ブロックを検出することを調整用ブロック検出部216に指示する。調整用ブロック検出部216は、調整用ブロック位置格納部208に格納された調整用ブロックの位置情報に基づいて偏向制御部82に電子ビームを偏向する指示をする(ステップS24)。調整用ブロック検出部216が、調整用ブロック位置格納部208に格納されている調整用ブロックの位置情報に基づいて偏向制御部82に電子ビームを偏向することを指示した後、電子量検出部93は電子ビームの電子量を測定する(ステップS26)。
【0059】
調整用ブロック検出部216は、電子量検出部93から供給される電子量が最大か否かを判定する(ステップS28)。電子量が最大ではない場合に、調整用ブロック検出部216は、偏向制御部82に電子ビームを偏向する偏向量を調整することを指示する(ステップS32)。調整用ブロック検出部216は、電子量が最大の場合に、偏向データを偏向データ格納部220に格納する(ステップS30)。調整用ブロック検出部216は、校正関数を算出することができるか否かを判定する(ステップS34)。例えば、調整用ブロック検出部216は、調整用ブロック位置格納部208に格納された全ての調整用ブロックに対応する偏向データを偏向データ格納部220に格納したか否かに基づいて、校正関数を算出するのに用いる偏向データがあるか否かを判定してもよい。校正関数を算出できないと判定した場合に、調整用ブロック検出部216は、誘導ブロック検出部214にステップS12の処理を開始させる。例えば、調整ブロックAの偏向データを偏向データ格納部220に格納した後、調整用ブロック検出部216は、調整ブロックBを検出するために設けられた誘導ブロックB1、B2、B3を検出することを誘導ブロック検出部214に指示してもよい。
【0060】
ステップS34において、校正関数を算出できる判定した場合に、調整用ブロック検出部216は、算出部222に校正関数を算出することを指示する。算出部222は、偏向データ格納部220に格納された偏向データに基づいて校正関数を算出する(ステップS36)。従って、図2を用いて説明したマスク30と校正関数算出部200により校正関数を算出することができる。
【0061】
図7は、図5を用いて説明した基準ブロックを検出する処理のフローチャートである。基準ブロックを検出する場合に、基準ブロック検出部212は、基準ブロック位置格納部204に格納された基準ブロックOの位置情報に基づいて偏向制御部82に電子ビームを偏向することを指示する(ステップS40)。例えば、図2を用いて説明したマスク30の場合、基準ブロック検出部212は、偏向制御部82に電子ビームを偏向しないことを指示する。電子量検出部93を電子ビームの電子量を測定する(ステップS42)。基準ブロック検出部212は、電子量が最大か否かを判定する(ステップS44)。電子量が最大と判定した場合に、基準ブロック検出部212は、検出した電子量を基準電子量として基準電子量格納部218に格納する(ステップS46)。また、基準ブロック検出部212は、誘導ブロックを検出することを誘導ブロック検出部214に指示する。ステップS44において、電子量が最大ではないと判定した場合に、基準ブロック検出部212は、偏向制御部82に電子ビームを偏向する偏向量を調整することを指示する(ステップS48)。他の形態において、ステップS44において、電子量が最大ではないと判定した場合に、基準ブロック検出部212は、マスクステージ制御部84にマスクステージ72を移動することを指示してもよい。例えば、基準ブロック検出部212は、電子ビームを偏向しない状態で、電子量が最大になるようにマスクステージ72を移動してもよい。
【0062】
図8(a)は、マスク30の他の例である。マスク30は、基準ブロックO’、誘導ブロック(E1、E2・・・)、調整用ブロック(E、F、G、H)を有する。調整用ブロックEを検出するために、誘導ブロックE1及びE2が形成される。調整用ブロックFを検出するために、誘導ブロックF1及びF2が形成される。調整用ブロックGを検出するために、誘導ブロックG1及びG2が形成される。調整用ブロックHを検出するために、誘導ブロックH1及びH2が形成される。
【0063】
図8(b)は、図8(a)を用いて説明したマスク30が有する誘導ブロックE1である。誘導ブロックE1は、中心開口部250及び周辺開口部(252a、252b、252c及び252d)を有する。周辺開口部(252a、252b、252c及び252d)は、中心開口部250の周囲に形成される。中心開口部250を誘導ブロックE1の中心部分に形成することにより、誘導ブロックE1の中心に電子ビームを偏向することができる。例えば、中心開口部250の開口面積を小さくすることにより、電子ビームを誘導ブロックE1の中心に偏向することができる。しかしながら、中心開口部250だけでは偏向誤差により、電子ビームが中心開口部250に照射されない場合がある。そこで、中心開口部250の周辺に周辺開口部(252a、252b、252c及び252d)を形成することにより、偏向誤差により電子ビームが誘導ブロックからずれた場合でも、少なくとも電子ビームの一部が周辺開口部(252a、252b、252c及び252d)に照射されるようにできる。従って、誘導ブロックE1により電子ビームを誘導ブロックE1の中心に偏向することができる。図8(a)を用いて説明したそれぞれの誘導ブロックが図8(b)を用いて説明した誘導ブロックE1と同様に中心開口部250及び周辺開口部(252a、252b、252c及び252d)を備えてよい。図8(b)において、それぞれの誘導ブロックがそれぞれ異なる開口面積の中心開口部250を有してもよい。誘導ブロックが図8(b)を用いて説明した構成であることにより、電子ビームを図2を用いて説明したマスクを用いた場合より誘導ブロックの中心に変更することができる。
【0064】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0065】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば偏向部の偏向量を容易に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子露光装置の一つの実施形態における機能ブロック図である。
【図2】マスクの一例である。
【図3】校正関数算出部200の一つの実施形態における機能ブロック図である。
【図4】誘導ブロック検出部214の一つの実施形態における機能ブロック図である。
【図5】校正関数算出部200における校正関数を算出する処理のフローチャートである。
【図6】校正関数算出部200における校正関数を算出する処理のフローチャートである。
【図7】基準ブロックを検出する処理のフローチャートである。
【図8】マスクの他の例である。
【符号の説明】
10・・・筐体、12・・・電子銃、14・・・第1電子レンズ、16・・・スリット部、18・・・第1偏向器、20・・・第2電子レンズ、22・・・第2偏向器、24・・・第1ブランキング偏向器、26・・・第3偏向器、28・・・第3電子レンズ、30・・・マスク、32・・・第4電子レンズ、34・・・第4偏向器、36・・・第2ブランキング偏向器、38・・・第5偏向器、40・・・第5電子レンズ、42・・・第6偏向器、46・・・第6電子レンズ、48・・・ラウンドアパーチャ、50・・・第7電子レンズ、52・・・第8電子レンズ、56・・・主偏向器、58・・・副偏向器、60・・・電子検出器、62・・・ウェハステージ、64・・・ウェハ、66・・・第9電子レンズ、68・・・マスクステージ駆動部、70・・・ウェハステージ駆動部、72・・・マスクステージ、82・・・偏向制御部、84・・・マスクステージ制御部、86・・・ブランキング電極制御部、88・・・電子レンズ制御部、90・・・反射電子処理部、92・・・ウェハステージ制御部、100・・・電子ビーム露光装置、110・・・電子ビーム照射系、112・・・マスク用投影系、114・・・焦点調整レンズ系、116・・・ウェハ用投影系、120・・・個別制御部、130・・・統括制御部、140・・・制御系、150・・・露光部、220・・・増幅部、222・・・微分処理部、224・・・平均化処理部、226・・・信号出力部、230・・・増幅信号、232・・・微分信号、250・・・検出パターンビーム生成マスク、252・・・透過領域、300・・・電子銃、302・・・マスク、304・・・電子レンズ、306・・・マーク、308・・・テーブル、310・・・反射電子検出部、312・・・電子レンズ制御部、314・・・反射電子、315・・・矩形ビーム、316・・・焦点判定部、93・・・電子量検出部、170・・・ファラデーカップ、200・・・校正関数算出部、202・・・ブロック位置格納部、204・・・基準ブロック位置格納部、206・・・誘導ブロック位置格納部、208・・・調整用ブロック位置格納部、210・・・ブロック検出部、212・・・基準ブロック検出部、214・・・誘導ブロック検出部、216・・・調整用ブロック検出部、218・・・基準電子量格納部、220・・・偏向データ格納部、222・・・算出部、224・・・粗偏向指示部、226・・・調整部、228・・・比較部

Claims (14)

  1. 電子ビームを照射してウェハに予め定められた電子回路パターンを露光する電子ビーム露光装置に設けられるマスクであって、
    前記予め定められた電子回路パターンと断面形状が略同一の電子ビームを生成するために用いられるパターンブロックと、
    前記電子ビームを偏向する偏向部の偏向量を調整するために用いられる調整用ブロックと、
    前記偏向部が前記電子ビームを偏向しない場合に前記電子ビームが照射される位置に形成される基準ブロックと、
    前記調整用ブロックを検出するために用いられる誘導ブロックとを備え、
    前記誘導ブロックは、前記基準ブロックと前記調整用ブロックを結ぶ直線上に配置されることを特徴とするマスク。
  2. 前記調整用ブロックと前記誘導ブロックとの間隔は、前記誘導ブロックから前記調整用ブロックに前記電子ビームを偏向した場合に、前記電子ビームが偏向されるべき位置と前記電子ビームが実際に偏向され得る位置の差である偏向誤差と、前記誘導ブロックと前記電子ビームが偏向されるべき位置の間隔との差より狭いことを特徴とする請求項1記載のマスク。
  3. 前記間隔で前記誘導ブロックを複数有することを特徴とする請求項2に記載のマスク。
  4. 前記基準ブロック及び複数の前記誘導ブロックは、それぞれ異なる開口面積であることを特徴とする請求項3に記載のマスク。
  5. 前記調整用ブロックを複数備え、前記誘導ブロックは、前記基準ブロックと前記調整用ブロックのそれぞれを結ぶ直線上に配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のマスク。
  6. 電子ビームを照射してウェハに予め定められた電子回路パターンを露光する電子ビーム露光装置に設けるマスクの予め定められた位置に電子ビームを偏向する偏向部を調整する校正方法であって、
    前記予め定められた電子回路パターンと同一の形状の電子ビームを生成するために用いられるパターンブロックと、前記偏向部の偏向量を調整するために用いられる調整用ブロックと、前記偏向部が前記電子ビームを偏向しない場合に前記電子ビームが照射される位置に形成される基準ブロックと、前記調整用ブロックを検出するために用いられる誘導ブロックとを有し、前記誘導ブロックは、前記基準ブロックと前記調整用ブロックを結ぶ直線上に配置されるマスクを前記電子ビーム露光装置に取り付けるステップと、
    記基準ブロックを検出する基準ブロック検出ステップと、
    前記基準ブロック検出ステップにより検出された前記基準ブロックから前記電子ビームを偏向して前記誘導ブロックを検出する誘導ブロック検出ステップと、
    前記誘導ブロック検出ステップにより検出された前記誘導ブロックから前記電子ビームを偏向して前記調整用ブロックを検出する調整用ブロック検出ステップと、
    前記調整用ブロック検出ステップが前記調整用ブロックを検出した場合の、前記偏向部の前記偏向量に基づいて前記偏向部を調整するステップと、
    を備えることを特徴とする校正方法。
  7. 前記マスクは第1の誘導ブロックと、第2の誘導ブロックとを含む複数の前記誘導ブロックを有し、前記誘導ブロック検出ステップは、前記第1の誘導ブロックを検出した後、前記第1の誘導ブロックから前記電子ビームを偏向して前記第2の誘導ブロックを検出することを特徴とする請求項6に記載の校正方法。
  8. 記基準ブロックを通過した前記電子ビームの電子量である基準電子量を検出するステップを更に備え、前記誘導ブロック検出ステップは、前記基準電子量と前記誘導ブロックを通過した電子ビームの電子量とに基づいて前記誘導ブロックを検出することを特徴とする請求項6又は7に記載の校正方法。
  9. 前記誘導ブロックのマスクにおける位置と、前記誘導ブロックの電子ビームを通過させる開口部の開口面積に関する開口情報とを対応付けて格納するステップを更に備え、
    前記開口情報は、前記基準ブロックの開口面積と、前記誘導ブロックの開口面積との面積比であって、
    前記誘導ブロック検出ステップは、前記基準電子量と前記面積比から算出される理想電子量と、電子量測定部で測定した電子ビームの電子量とに基づいて前記誘導ブロックを検出する請求項8に記載の校正方法。
  10. 電子ビームを照射してウェハに予め定められた電子回路パターンを露光する電子ビーム露光装置であって、
    前記予め定められた電子回路パターンと同一の形状の電子ビームを生成するのに用いるパターンブロックと、前記電子ビームを偏向する偏向部の偏向量を調整するために用いる調整用ブロックと、前記偏向部が前記電子ビームを偏向しない場合に前記電子ビームが照射される位置に形成される基準ブロックと、前記調整用ブロックを検出するために用いる誘導ブロックとを有し、前記誘導ブロックは、前記基準ブロックと前記調整用ブロックを結ぶ直線上に配置されるマスクを載置するマスクステージと、
    前記電子ビームを偏向する偏向部と、
    前記マスクを前記マスクステージに載置した場合に、前記偏向部が、前記マスクの任意のブロックに前記電子ビームを偏向するように前記偏向部の調整をするために用いる校正関数を算出する校正関数算出部と、
    前記電子ビームにより前記ウェハに像を結ばせる電子レンズとを備えることを特徴とする電子ビーム露光装置。
  11. 前記電子ビームの電子量を測定する電子量測定部を更に備え、
    前記校正関数算出部は、
    前記マスクにおける前記誘導ブロックの位置と、前記マスクにおける前記調整用ブロックの位置を格納するブロック位置格納部と、
    記基準ブロックから、前記ブロック位置格納部に格納された前記誘導ブロックの位置に基づいて特定される前記マスクステージにおける位置へ前記電子ビームを偏向して、前記電子量に基づいて前記誘導ブロックを検出する誘導ブロック検出部と、
    前記誘導ブロック検出部が検出した前記誘導ブロックから、前記ブロック位置格納部に格納された前記調整用ブロックの位置に基づいて特定される前記マスクステージにおける位置へ前記電子ビームを偏向して、前記電子量に基づいて前記調整用ブロックを検出する調整用ブロック検出部と、
    前記調整用ブロック検出部が検出した前記調整用ブロックの位置へ、前記電子ビームを偏向する偏向量に基づいて前記校正関数を算出する算出部と、
    を有することを特徴とする請求項10に記載の電子ビーム露光装置。
  12. 記校正関数算出部は、
    前記基準ブロックを通過した前記電子ビームの電子量である基準電子量を格納する基準電子量格納部を更に有し、
    前記誘導ブロック検出部は、前記基準電子量と、前記誘導ブロックを通過した前記電子ビームの電子量とに基づいて前記誘導ブロックを検出することを特徴とする請求項11に記載の電子ビーム露光装置。
  13. 前記ブロック位置格納部は前記誘導ブロックのマスクにおける位置と、前記誘導ブロックの電子ビームを通過させる開口部の開口面積に関する開口情報とを対応付けて格納し、
    前記誘導ブロック検出部は、前記開口情報と、前記電子量測定部で測定した電子ビームの電子量とに基づいて前記誘導ブロックを検出することを特徴とする請求項11または12に記載の電子ビーム露光装置。
  14. 前記開口情報は、前記基準ブロックの開口面積と、前記誘導ブロックの開口面積との面積比であって、
    前記誘導ブロック検出部は、基準電子量と前記面積比から算出される理想電子量と、前記電子量測定部で測定した電子ビームの電子量とに基づいて前記誘導ブロックを検出することを特徴とする請求項13に記載の電子ビーム露光装置。
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