JP2002008960A - ターゲットマーク部材、その製造方法および電子ビーム露光装置 - Google Patents

ターゲットマーク部材、その製造方法および電子ビーム露光装置

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JP2002008960A JP2000182788A JP2000182788A JP2002008960A JP 2002008960 A JP2002008960 A JP 2002008960A JP 2000182788 A JP2000182788 A JP 2000182788A JP 2000182788 A JP2000182788 A JP 2000182788A JP 2002008960 A JP2002008960 A JP 2002008960A
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electron
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子ビーム処理装置において電子ビームの焦
点調整又はビーム形状の測定に用いられる、微細なマー
クを有するターゲットマーク部材を提供する。 【解決手段】 本発明によるターゲットマーク部材16
0は、金属材料をエピタキシャル成長させて形成した所
定のマークパターンを有する金属マーク部202と、金
属マーク部202を支持する基材204とを備える。金
属マーク部202は、金属材料をエピタキシャル成長さ
せることにより形成されるため、金属マーク部202の
線幅を、微細に構成することが可能である。また、エピ
タキシャル成長技術を用いることによって、金属マーク
部202の線幅を、原子層オーダで制御して形成するこ
とが可能である。本発明によると、電子ビームの走査幅
の間に、基材204上に複数のラインマークを有する金
属マーク部202を設けることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビーム露光装
置などの電子ビーム処理装置において、電子ビームの焦
点(フォーカス)調整又は電子ビームのビーム形状の測
定に用いられるターゲットマーク部材に関し、特に、エ
ピタキシャル成長された微細な線幅を有する金属マーク
部を備えたターゲットマーク部材に関する。
【0002】
【従来の技術】電子ビーム露光装置を用いて試料(ウェ
ハ)にパターンを露光する際、ウェハ面上で電子ビーム
が持つ電流分布(以下、電子ビーム形状という)を、所
望の形状に設定する必要がある。そのため、露光処理を
行う前に、電子レンズにより形成されるビームの形状を
予め求めておくことが重要である。また、電子ビーム露
光装置においては、電子ビームを試料上に結像するよう
に、焦点合わせを行うことも重要である。
【0003】図1は、従来のターゲットマーク部材17
0を用いて電子ビームの形状測定または焦点合わせを行
う概念図を示す。ターゲットマーク部材170は、重金
属材料により形成される金属マーク部162と、シリコ
ン(Si)などの材料で形成される基材164を有す
る。金属マーク部162は、スパッタにより基材164
に蒸着された重金属膜を、リソグラフィー加工すること
により形成される。従来のターゲットマーク部材170
において、金属マーク部162は、(X1−X0)の線
幅を有して形成されている。
【0004】電子ビーム形状を計測する方法の一つに、
電子ビームで金属マーク部162上を二次元走査し、金
属マーク部162から反射される反射電子信号を、偏向
回路のビーム走査信号に同期させて記録することによっ
て、偏向位置に対応したビームの二次元分布を求める方
法がある。また、電子ビームの焦点合わせを行う場合、
電子ビームをターゲットマーク部材170に対して偏向
走査し、電子ビーム処理装置に設けられた電子検出器に
より、ターゲットマーク部材170から反射される電子
量が検出される。この反射電子量の変化に基づいて、電
子ビームの焦点度を計測することにより、電子ビームの
焦点合わせが行われる。
【0005】図2は、従来のターゲットマーク部材17
0を用いて電子ビームの焦点合わせを行い、反射電子量
の測定を行った測定結果の一例を示す。図2(a)は、
反射電子量の測定プロファイルを示す。金属マーク部1
62のエッジ近傍(X0、X1)で、飛散電子量が、ほ
ぼ最大に近い値を示している。図2(b)は、図2
(a)の飛散電子量の測定プロファイルを微分した結果
を示す。金属マーク部162のエッジ近傍(X0、X
1)で、図2(a)の曲線の傾きが極大および極小を示
す。傾きの極大値および極小値の差分は、Pと表現され
る。Pが大きくなるときには、電子ビームの焦点が合っ
ていることが判断され、逆に、Pが小さいときには、電
子ビームの焦点が合っていないことが判断される。ター
ゲットマーク部材170は、電子ビームにより複数回走
査され、電子ビーム処理装置の制御系は、検出された複
数のPの平均値をとることにより、電子光学系の状態の
設定を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の金属マーク部1
62はリソグラフィー加工により形成されるため、その
線幅(X1−X0)を、リソグラフィーによる最小加工
寸法より細くすることは困難である。そのため、電子ビ
ーム形状の計測精度は、金属マーク部162の線幅に律
則され、金属マーク部162の線幅よりも細いビーム形
状を計測することが困難であるという問題があった。ま
た、金属マーク部162は、金属材料をスパッタするこ
とにより基材164に蒸着されるため、結晶性が悪くト
ラップ準位が形成され、また金属膜内全体でシート抵抗
が下げられず、電子ビーム照射に望ましい条件ではな
い。
【0007】また、図2に関連して説明したように、金
属マーク部162の線幅が太いために、電子ビームの焦
点度を測定する場合には、電子ビームによりターゲット
マーク部材170を複数回走査させる必要があった。そ
のため、従来のターゲットマーク部材170を用いる
と、焦点合わせに時間がかかるという問題があった。
【0008】そこで本発明は、上記課題を解決すること
のできるターゲットマーク部材、及びその製造方法、更
には、当該ターゲットマーク部材を組み込んだ電子ビー
ム処理装置を提供することを目的とする。この目的は特
許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせ
により達成される。また従属項は本発明の更なる有利な
具体例を規定する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の形態は、電子ビーム処理装置におい
て、電子ビームの焦点調整又は前記電子ビームのビーム
形状の測定に用いられるターゲットマーク部材であっ
て、金属材料をエピタキシャル成長させて形成した、所
定のマークパターンを有する金属マーク部と、前記金属
マーク部を支持する基材とを備えたことを特徴とするタ
ーゲットマーク部材を提供する。基材は、側壁を有する
溝部を備え、前記金属マーク部は、前記溝部の前記側壁
に選択エピタキシャル成長されて形成されてもよい。前
記金属マーク部の線幅は、0.1μm以下であってもよ
い。前記金属材料は、電子ビームの反射率の高い重金属
材料であるのが好ましい。
【0010】また、本発明の第2の形態は、電子ビーム
により、ウェハを露光する電子ビーム露光装置であっ
て、電子ビームを発生する電子銃と、前記ウェハの所定
の領域に対して前記電子ビームの焦点を調整する電子レ
ンズと、前記ウェハを載置するウェハステージとを備
え、前記ウェハステージが、金属材料をエピタキシャル
成長させて形成した所定のマークパターンを有する金属
マーク部と、前記金属マーク部を支持する基材とを有す
る、前記電子レンズによる前記電子ビームの焦点を調整
するために用いられるターゲットマーク部材を有するこ
とを特徴とする電子ビーム露光装置を提供する。前記金
属マーク部の線幅は、0.1μm以下であってもよい。
【0011】また、本発明の第3の形態は、電子ビーム
処理装置において、電子ビームの焦点調整又は前記電子
ビームのビーム形状の測定に用いられる、所定のマーク
パターンを有する金属マーク部を備えたターゲットマー
ク部材を製造する方法であって、基材に複数の溝部を形
成する工程と、前記溝部の側壁に金属膜をエピタキシャ
ル成長させ、前記金属マーク部を形成する工程とを備え
ることを特徴とするターゲットマーク部材製造方法を提
供する。
【0012】また、本発明の第4の形態は、電子ビーム
処理装置において、電子ビームの焦点調整又は前記電子
ビームのビーム形状の測定に用いられる、所定のマーク
パターンを有する金属マーク部を備えたターゲットマー
ク部材を製造する方法であって、基材に、第1材料によ
り第1膜をエピタキシャル成長させる第1工程と、前記
第1膜に、第2材料により第2膜をエピタキシャル成長
させる第2工程と、前記第1工程および前記第2工程と
を複数回繰り返させ、前記第1膜と前記第2膜とを交互
に成長させた膜成長基板を生成する工程と、前記膜成長
基板を劈開させ、前記金属マーク部を形成する工程とを
備えることを特徴とするターゲットマーク部材製造方法
を提供する。
【0013】なお上記の発明の概要は、本発明の必要な
特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群の
サブコンビネーションも又発明となりうる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を通じて
本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲
にかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中
で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決
手段に必須であるとは限らない。
【0015】図3は、本発明の1実施形態に係る電子ビ
ーム露光装置100の構成図である。電子ビーム露光装
置100は、電子ビームによりウェハ64に所定の露光
処理を施すための露光部150と、露光部150の各構
成の動作を制御する制御系140を備える。
【0016】露光部150は、筐体10内部に、所定の
電子ビームを照射する電子ビーム照射系110と、電子
ビーム照射系110から照射された電子ビームを偏向す
るとともに、電子ビームのマスク30近傍における結像
位置を調整するマスク用投影系112と、電子ビームの
クロスオーバー像をラウンドアパーチャ部48近傍に結
像させるための調整レンズ系114と、マスク30を通
過した電子ビームをウェハステージ62に載置されたウ
ェハ64の所定の領域に偏向するとともに、ウェハ64
に転写されるパターンの像の向き及びサイズを調整する
ウェハ用投影系116を含む電子光学系を備える。
【0017】また、露光部150は、ウェハ64に露光
すべきパターンをそれぞれ形成された複数のブロックを
有するマスク30を載置するマスクステージ72と、マ
スクステージ72を駆動するマスクステージ駆動部68
と、パターンを露光すべきウェハ64を載置するウェハ
ステージ62と、ウェハステージ62を駆動するウェハ
ステージ駆動部70とを含むステージ系を備える。さら
に、露光部150は、電子光学系の調整のために、ウェ
ハステージ62側から飛散する電子を検出して、飛散し
た電子量に相当する電気信号に変換する電子検出器60
を有する。ウェハステージ62は、電子ビームの焦点、
偏向量及び/又はビーム形状を調整するために用いられ
るターゲットマーク部材160を有する。
【0018】電子ビーム照射系110は、電子ビームを
発生させる電子銃12による、クロスオーバーの焦点位
置を定める第1電子レンズ14と、電子ビームを通過さ
せる矩形形状の開口(スリット)が形成されたスリット
部16とを有する。電子銃12は、安定した電子ビーム
を発生するのに所定の時間がかかるので、電子銃12
は、露光処理期間において常に電子ビームを発生しても
よい。スリットは、マスク30に形成された所定のパタ
ーンを含むブロックの形状に合わせて形成されるのが好
ましい。図3において、電子ビーム照射系110から照
射された電子ビームが、電子光学系により偏向されない
場合の電子ビームの光軸を、一点鎖線Aで表現する。
【0019】マスク用投影系112は、電子ビームを偏
向するマスク用偏向系としての第1偏向器18、第2偏
向器22及び第3偏向器26と、電子ビームの焦点を調
整するマスク用焦点系としての第2電子レンズ20、さ
らに、第1ブランキング電極24を有する。第1偏向器
18及び第2偏向器22は、電子ビームをマスク30上
の所定の領域に照射する偏向を行う。例えば、所定の領
域は、ウェハ64に転写するパターンを有するブロック
であってよい。電子ビームがパターンを通過することに
より、電子ビームの断面形状は、パターンと同一の形状
になる。所定のパターンが形成されたブロックを通過し
た電子ビームの像をパターン像と定義する。第3偏向器
26は、第1偏向器18及び第2偏向器22を通過した
電子ビームの軌道を光軸Aに略平行に偏向する。第2電
子レンズ20は、スリット部16の開口の像を、マスク
ステージ72上に載置されるマスク30上に結像させる
機能を有する。
【0020】調整レンズ系114は、第3電子レンズ2
8と、第4電子レンズ32とを有する。第3電子レンズ
28及び第4電子レンズ32は、電子ビームのウェハ6
4に対する焦点を合わせる。ウェハ用投影系116は、
第5電子レンズ40と、第6電子レンズ46と、第7電
子レンズ50と、第8電子レンズ52と、第9電子レン
ズ66と、第4偏向器34と、第5偏向器38と、第6
偏向器42と、主偏向器56と、副偏向器58と、第2
ブランキング電極36と、ラウンドアパーチャ部48と
を有する。
【0021】レンズ強度の設定値に依存してパターン像
は回転する。第5電子レンズ40は、マスク30の所定
のブロックを通過した電子ビームのパターン像の回転量
を調整する。第6電子レンズ46及び第7電子レンズ5
0は、マスク30に形成されたパターンに対する、ウェ
ハ64に転写されるパターン像の縮小率を調整する。第
8電子レンズ52及び第9電子レンズ66は、対物レン
ズとして機能する。第4偏向器34及び第6偏向器42
は、電子ビームの進行方向に対するマスク30の下流に
おいて、電子ビームを光軸Aの方向に偏向する。第5偏
向器38は、電子ビームを光軸Aに略平行になるように
偏向する。主偏向器56及び副偏向器58は、ウェハ6
4上の所定の領域に電子ビームが照射されるように、電
子ビームを偏向する。本実施形態では、主偏向器56
は、1ショットの電子ビームで照射可能な領域(ショッ
ト領域)を複数含むサブフィールド間で電子ビームを偏
向するために用いられ、副偏向器58は、サブフィール
ドにおけるショット領域間の偏向のために用いられる。
【0022】ラウンドアパーチャ部48は、円形の開口
(ラウンドアパーチャ)を有する。第1ブランキング電
極24および第2ブランキング電極36は、電子ビーム
を高速に同期してオン/オフすることができ、具体的に
は、電子ビームをラウンドアパーチャの外側に当たるよ
うに偏向する機能を有する。すなわち、第1ブランキン
グ電極24および第2ブランキング電極36は、ウェハ
64上に結像されるパターン像に変位をもたらすことな
く、ウェハ64上に到達する電子ビームの量を制御する
ことができる。従って、第1ブランキング電極24およ
び第2ブランキング電極36は、電子ビームの進行方向
に対してラウンドアパーチャ部48から下流に電子ビー
ムが進行することを防ぐことができる。電子銃12は、
露光処理期間において常に電子ビームを照射するので、
第1ブランキング電極24および第2ブランキング電極
36は、ウェハ64に転写するパターンを変更すると
き、更には、パターンを露光するウェハ64の領域を変
更するときに、ラウンドアパーチャ部48から下流に電
子ビームが進行しないように電子ビームを偏向すること
が望ましい。
【0023】制御系140は、統括制御部130及び個
別制御部120を備える。個別制御部120は、偏向制
御部82と、マスクステージ制御部84と、ショット制
御部86と、電子レンズ制御部88と、反射電子処理部
90と、ウェハステージ制御部92とを有する。統括制
御部130は、例えばワークステーションであって、個
別制御部120に含まれる各制御部を統括制御する。偏
向制御部82は、第1偏向器18、第2偏向器22、第
3偏向器26、第4偏向器34、第5偏向器38、第6
偏向器42、主偏向器56、及び副偏向器58を制御す
る。マスクステージ制御部84は、マスクステージ駆動
部68を制御して、マスクステージ72を移動させる。
【0024】ショット制御部86は、第1ブランキング
電極24及び第2ブランキング電極36を制御する。本
実施形態では、第1ブランキング電極24及び第2ブラ
ンキング電極36は、露光時には、電子ビームをウェハ
64に照射させ、露光時以外には、電子ビームをウェハ
64に到達させないように制御されるのが望ましい。電
子レンズ制御部88は、第1電子レンズ14、第2電子
レンズ20、第3電子レンズ28、第4電子レンズ3
2、第5電子レンズ40、第6電子レンズ46、第7電
子レンズ50、第8電子レンズ52および第9電子レン
ズ66に供給する電流を制御する。反射電子処理部90
は、電子検出部60により検出された電気信号に基づい
て電子量を示すデジタルデータを検出する。
【0025】ウェハステージ制御部92は、ウェハステ
ージ駆動部70によりウェハステージ62を所定の位置
に移動させる。
【0026】本実施形態に係る電子ビーム露光装置10
0の動作について説明する。電子ビーム露光装置100
は、露光処理を行う前に、電子光学系などの構成を予め
調整する調整処理を行う。以下において、まず、露光処
理前の電子光学系の調整処理について説明する。ウェハ
ステージ62は、電子ビームの焦点および偏向度などの
調整、及び/又は電子ビームのサイズ測定に用いられる
ターゲットマーク部材160を備える。ターゲットマー
ク部材160は、ウェハステージ62上において、ウェ
ハを載置する領域以外の場所に設けられるのが好まし
い。
【0027】電子ビームの焦点合わせを行うために、ウ
ェハステージ制御部92が、ウェハステージ駆動部70
によりウェハステージ62に設けられた焦点調整用のタ
ーゲットマーク部材160を光軸A近傍に移動させる。
本実施形態において、ターゲットマーク部材160は、
金属材料をエピタキシャル成長させた微細なマークパタ
ーンを有する金属マーク部を備える。次いで、各レンズ
の焦点位置を所定の位置に調整し、偏向器により電子ビ
ームをターゲットマーク部材160の金属マーク部上を
走査させるとともに、電子検出器60が、ターゲットマ
ーク部材160に電子ビームが照射されることにより発
生する反射電子に応じた電気信号を出力し、反射電子処
理部90が反射電子量を検出し、統括制御部130に通
知する。統括制御部130は、検出された電子量に基づ
いて、レンズ系の焦点が合っているか否かを判断する。
統括制御部130は、反射電子の検出波形の微分値が最
大となるように、各電子レンズに供給する電流を制御す
る。
【0028】また、ビーム形状の測定を行うために、ウ
ェハステージ制御部92が、ウェハステージ駆動部70
によりウェハステージ62に設けられたビーム形状測定
用のターゲットマーク部材160を光軸A近傍に移動さ
せる。本実施形態において、ビーム形状の測定に用いら
れるターゲットマーク部材160は、焦点合わせに用い
られるターゲットマーク部材160と同一であってよ
い。金属マーク部の上面は、ウェハ64面に合わせられ
るのが好ましい。金属マーク部に電子ビームを二次元走
査すると、金属マーク部からビームの分布に比例した電
子が反射される。この反射電子信号を偏向回路のビーム
走査信号に同期させて記録することによって、偏向位置
に対応したビームの二次元分布を得て、ビーム形状が計
測される。
【0029】例えば、高精度な露光処理を行うために電
子ビーム露光装置100の座標系をレーザ干渉計などを
基準として構成するとき、電子ビームの偏向座標系とレ
ーザ干渉計を基準とした直交座標系とが厳密に校正され
ていることが必要である。そのため、電子ビームの焦点
合わせを行った後、偏向量を調整(校正)するために、
ウェハステージ制御部92が、ウェハステージ駆動部7
0によりウェハステージ62に設けられた偏向量調整用
の所定のマークを形成されたターゲットマーク部材16
0を光軸A近傍に移動させる。
【0030】偏向器が、電子ビームを、ターゲットマー
ク部材160の偏向量調整用マーク上で複数回走査さ
せ、電子検出器60が、ターゲットマーク部材160か
ら反射した反射電子の変化を検出し、統括制御部130
に通知する。統括制御部130は、反射電子の検出波形
に基づいて、マークのエッジを定め、マーク座標の中心
位置を求めることができる。以上のマーク検出を行うこ
とによって、偏向座標系と直交座標系の校正を実現する
ことができ、偏向器が、ウェハ上の所定の領域に高精度
に電子ビームを照射させることが可能となる。
【0031】次に、電子ビーム露光装置100が露光処
理を行う際の各構成の動作について説明する。マスクス
テージ72上には、所定のパターンを形成された複数の
ブロックを有するマスク30が載置され、マスク30
は、所定の位置に固定されている。また、ウェハステー
ジ62上には、露光処理が施されるウェハ64が載置さ
れている。ウェハステージ制御部92は、ウェハステー
ジ駆動部70によりウェハステージ62を移動させて、
ウェハ64の露光されるべき領域が光軸A近傍に位置す
るようにする。また、電子銃12は、露光処理期間にお
いて常に電子ビームを照射するので、露光の開始前にお
いて、スリット部16の開口を通過した電子ビームがウ
ェハ64に照射されないように、ショット制御部86が
第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極3
6を制御する。マスク用投影系112において、電子レ
ンズ20及び偏向器(18、22、26)は、ウェハ6
4に転写するパターンが形成されたブロックに電子ビー
ムを照射できるように調整される。調整レンズ系114
において、電子レンズ(28、32)は、電子ビームの
クロスオーバをラウンドアパーチャ部48にフォーカス
するように調整される。また、ウェハ用投影系116に
おいて、電子レンズ(40、46、50、52、66)
及び偏向器(34、38、42、56、58)は、ウェ
ハ64の所定の領域にパターン像を転写できるように調
整される。
【0032】マスク投影系112、調整レンズ系114
及びウェハ用投影系116が調整された後、ショット制
御部86が、第1ブランキング電極24及び第2ブラン
キング電極36による電子ビームの偏向を停止する。こ
れにより、以下に示すように、電子ビームはマスク30
を介してウェハ64に照射される。電子銃12が電子ビ
ームを生成し、第1電子レンズ14が電子ビームの焦点
位置を調整して、スリット部16に照射させる。そし
て、第1偏向器18及び第2偏向器22がスリット部1
6の開口を通過した電子ビームをマスク30の転写すべ
きパターンが形成された所定の領域に照射するように偏
向する。スリット部16の開口を通過した電子ビーム
は、矩形の断面形状を有している。第1偏向器18及び
第2偏向器22により偏向された電子ビームは、第3偏
向器26により光軸Aと略平行になるように偏向され
る。また、電子ビームは、第2電子レンズ20により、
マスク30上の所定の領域にスリット部16の開口の像
が結像するように調整される。
【0033】そして、マスク30に形成されたパターン
を通過した電子ビームは、第4偏向器34及び第6偏向
器42により光軸Aに近づく方向に偏向され、第5偏向
器38により、光軸Aと略平行になるように偏向され
る。また、電子ビームは、第3電子レンズ28及び第4
電子レンズ32により、マスク30に形成されたパター
ンの像がウェハ64の表面に焦点が合うように調整さ
れ、第5電子レンズ40によりパターン像の回転量が調
整され、第6電子レンズ46及び第7電子レンズ50に
より、パターン像の縮小率が調整される。それから、電
子ビームは、主偏向器56及び副偏向器58により、ウ
ェハ64上の所定のショット領域に照射されるように偏
向される。本実施形態では、主偏向器56が、ショット
領域を複数含むサブフィールド間で電子ビームを偏向
し、副偏向器58が、サブフィールドにおけるショット
領域間で電子ビームを偏向する。所定のショット領域に
偏向された電子ビームは、電子レンズ52及び電子レン
ズ66によって調整されて、ウェハ64に照射される。
これによって、ウェハ64上の所定のショット領域に
は、マスク30に形成されたパターンの像が転写され
る。
【0034】所定の露光時間が経過した後、ショット制
御部86が、電子ビームがウェハ64を照射しないよう
に、第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電
極36を制御して、電子ビームを偏向させる。以上のプ
ロセスにより、ウェハ64上の所定のショット領域に、
マスク30に形成されたパターンが露光される。次のシ
ョット領域に、マスク30に形成されたパターンを露光
するために、マスク用投影系112において、電子レン
ズ20及び偏向器(18、22、26)は、ウェハ64
に転写するパターンを有するブロックに電子ビームを照
射できるように調整される。調整レンズ系114におい
て、電子レンズ(28、32)は、電子ビームのクロス
オーバをラウンドアパーチャ部48に対して焦点が合う
ように調整される。また、ウェハ用投影系116におい
て、電子レンズ(40、46、50、52、66)及び
偏向器(34、38、42、56、58)は、ウェハ6
4の所定の領域にパターン像を転写できるように調整さ
れる。
【0035】具体的には、副偏向器58は、マスク用投
影系112により生成されたパターン像が、次のショッ
ト領域に露光されるように電界を調整する。この後、上
記と同様に当該ショット領域にパターンを露光する。サ
ブフィールド内の露光すべきショット領域のすべてにパ
ターンを露光した後に、主偏向器56は、次のサブフィ
ールドにパターンを露光できるように磁界を調整する。
電子ビーム露光装置100は、この露光処理を、繰り返
し実行することによって、所望の回路パターンを、ウェ
ハ64に露光することができる。
【0036】図4は、本発明の一実施形態によるターゲ
ットマーク部材160を用いて電子ビームの形状測定ま
たは焦点合わせを行う概念図を示す。本実施形態による
ターゲットマーク部材160は、電子ビーム露光装置1
00などの電子ビーム処理装置において、電子ビームの
形状測定または焦点調整のために用いられるのが好まし
い。ターゲットマーク部材160は、金属材料をエピタ
キシャル成長させて形成した所定のマークパターンを有
する金属マーク部202と、金属マーク部202を支持
する基材204とを備える。特に、ターゲットマーク部
材160を電子ビーム形状の測定または焦点調整のため
に用いる場合、金属マーク部202は、電子ビームの反
射率が高いタングステン(W)などの重金属材料を用い
て形成されることが好ましい。
【0037】本実施形態における金属マーク部202
は、金属材料をエピタキシャル成長させることにより形
成されるため、金属マーク部202の線幅は、従来のタ
ーゲットマーク部材170における金属マーク部162
の線幅よりも、微細に構成されることが可能である。ま
た、エピタキシャル成長技術を用いることによって、金
属マーク部202の線幅を、原子層オーダで制御して形
成することが可能である。金属マーク部202の線幅
は、0.15μm以下に形成されることが好ましく、ま
たは0.1μm以下に形成されることが好ましく、更に
は0.01μm以下に形成されることが好ましい。金属
マーク部202の線幅を電子ビーム形状よりも微細にす
ることによって、電子ビーム形状を正確に測定すること
が可能となる。
【0038】本実施形態によると、電子ビームの走査幅
の間に、基材204上に複数のラインマークを有する金
属マーク部202を設けることが可能となる。また、金
属マーク部202は結晶性を有するために、従来の金属
マーク部162よりも低い抵抗を有する。そのため、金
属マーク部202は電子ビームを照射されても、金属マ
ーク部162よりもチャージ(帯電)されにくい特徴を
有する。
【0039】図5は、図4に示されるように、本発明に
よるターゲットマーク部材160を用いて、金属マーク
部202から飛散された電子量の測定を行った測定結果
の一例を示す。図5(a)は、飛散電子量の測定プロフ
ァイルを示す。金属マーク部202のエッジ近傍(Y0
〜Y9)で、飛散電子量が、ほぼ最大に近い値を示して
いる。図5(b)は、図5(a)の飛散電子量の測定プ
ロファイルを微分した結果を示す。金属マーク部202
のエッジ近傍(Y0〜Y9)で、図5(a)の曲線の傾
きが極大および極小を示す。傾きの極大値および極小値
の差分は、P(n)と表現される。図5(b)に示され
るように、本発明によるターゲット部材160を用いる
と、5つの差分P(1)〜P(5)を得ることが可能と
なる。
【0040】図2に示されるように、従来のターゲット
マーク部材170を用いて焦点合わせを行った場合、一
回のビーム走査により、一つの差分値Pしか得ることが
できなかった。そのため、従来では、ターゲットマーク
部材170を複数回ビーム走査することによって得られ
た差分値Pを平均化して、焦点合わせを行っていた。し
かし、本発明によるターゲットマーク部材160を用い
て焦点合わせを行うと、一回のビーム走査で、複数の差
分値P(1)〜P(5)を得ることができるため、これ
らの差分値を平均化して焦点合わせを行うことが可能と
なり、焦点合わせのためのビーム走査回数を低減するこ
とができる。その結果、焦点合わせにかかる時間を短縮
することが可能となる。
【0041】図6は、電子ビーム露光装置などの電子ビ
ーム処理装置において電子ビームの焦点調整又は電子ビ
ームの形状測定に用いられる、所定のマークパターンを
有する金属マーク部202を備えたターゲットマーク部
材160を製造する方法の一実施形態を示す。まず、図
6(a)に示されるように、基材204を用意する。例
えば、基材204は、シリコン(Si)であってよい。
それから、フォトレジストを塗布し、形成する金属マー
ク部202のパターンに基づいて、基材204の所定の
領域を露光し、現像して、エッチングする。その結果、
図6(b)に示されるように、基材204に複数の溝部
210が形成される。溝部210は、基材204中に、
一定の間隔で形成されるのが好ましい。
【0042】それから、図6(c)に示されるように、
溝部210の側壁に金属材料をエピタキシャル成長さ
せ、金属マーク部202を形成する。金属材料は、タン
グステン(W)などの電子ビームの反射率が高い重金属
材料であり、且つ、基材204に対して選択的に成長さ
せることができる材料であるのが好ましい。例えば、溝
部210の底部をSiO2などの金属材料を成長させな
い材料で覆うことによって、金属膜を、溝部210の側
壁に選択的に成長させることが好ましい。本実施形態に
よると、金属マーク部202を、金属材料をエピタキシ
ャル成長させることによって形成するため、金属マーク
部202の厚さ(線幅)を所望に制御することが可能と
なる。ターゲットマーク部材160がビームの焦点調整
に利用されるとき、金属マーク部202のラインマーク
は、側壁から同じ高さ(厚さ)を有し、且つ互いに等間
隔に配置されるように形成されるのが好ましい。この例
においては、金属マーク部202が、溝部210の一方
の側壁にのみ形成されているが、別の実施例において
は、両方の側壁に形成されてもよい。この別の実施例に
おいても同様に、金属マーク部202のラインマーク
は、側壁から同じ高さ(厚さ)を有し、且つ互いに等間
隔に配置されるように形成されるのが好ましい。
【0043】図7は、電子ビーム処理装置において電子
ビームの焦点調整又は電子ビームの形状測定に用いられ
る、所定のマークパターンを有する金属マーク部を備え
たターゲットマーク部材160を製造する方法の別の実
施形態を示す。まず、図7(a)に示されるように、シ
リコンなどの基材204を用意する。それから、図7
(b)に示されるように、基材204に、第1材料によ
り第1膜212をエピタキシャル成長させる第1工程を
行う。ここで、第1材料は、電子ビームの反射率が高い
金属材料であるのが好ましく、さらに、タングステン
(W)などの重金属材料であるのが好ましい。それか
ら、第1膜212に、第2材料により第2膜214をエ
ピタキシャル成長させる第2工程を行う。第2材料は、
第1材料とは反射率の異なる材料であることが好まし
く、例えば基材204と同一のシリコンなどの材料であ
ってもよい。
【0044】この第1工程および第2工程とを複数回繰
り返して、第1膜212と第2膜214とを交互に成長
させた膜成長基板220を生成する。本実施形態におい
ては、第1工程と第2工程をそれぞれ5回ずつ繰り返し
ている。繰り返しの回数は、最下層の第1膜212と最
上層の第1膜212との間隔が、電子ビーム露光装置1
00における電子ビームの走査幅内に収まるように定め
られることが好ましい。また、エピタキシャル成長させ
る第1膜212の厚さは、繰り返される第1工程におい
てそれぞれ同一となるように形成されるのが好ましく、
同様に、第2膜214の厚さは、繰り返される第2工程
においてそれぞれ同一となるように形成されるのが好ま
しい。第1膜212同士の膜厚、および第2膜214同
士の膜厚をそれぞれ均一に制御することによって、複数
の第1膜212を、等間隔に形成することが可能とな
る。別の例においては、第1膜212を、異なる間隔で
形成してもよい。また、電子ビーム露光装置100に配
置されたときに、電子ビームの走査幅内にできるだけ多
くのラインマークが存在するようにするために、第1膜
212および第2膜214の膜厚は、できるだけ薄く形
成されることが好ましい。
【0045】それから、図7(c)のラインA−A’に
沿って、図7(d)に示されるように、膜成長基板22
0を劈開させ、金属マーク部202を形成する。本実施
形態においては、膜成長基板220の劈開面に現れる複
数の第1膜212を、所定のマークパターンを有する金
属マーク部202として利用し、劈開した膜成長基板2
20を、ターゲットマーク部材として利用する。また、
図7(e)に示されるように、金属マーク部202の電
子ビーム反射率を上げるために、劈開面に垂直な方向に
第2膜214を選択エッチングし、金属マーク部202
を浮き上がらせるのが好ましい。
【0046】以上、本実施形態によるターゲットマーク
部材160について、電子ビーム露光装置100に関連
して説明したが、別の実施形態においては、他の電子ビ
ーム処理装置、例えば、電子顕微鏡、電子ビーム試験装
置、および電子ビーム測長器などにおいても、ターゲッ
トマーク部材160を利用することが可能である。
【0047】上記説明から明らかなように、本発明によ
れば、微細な線幅を有するターゲットマーク部材を提供
することができる。以上、本発明を実施の形態を用いて
説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記
載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変
更又は改良を加えることができることが当業者に明らか
である。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の
技術的範囲に含まれることが、特許請求の範囲の記載か
ら明らかである。
【0048】
【発明の効果】本発明によると、微細な線幅を有する金
属マーク部202を備えたターゲットマーク部材を提供
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のターゲットマーク部材170を用いて電
子ビームの形状測定または焦点合わせを行う概念図を示
す。
【図2】従来のターゲットマーク部材170を用いて、
飛散された電子量の測定を行った測定結果の一例を示
す。
【図3】本発明の1実施形態に係る電子ビーム露光装置
100の構成図である。
【図4】本発明の一実施形態によるターゲットマーク部
材160を用いて電子ビームの焦点合わせを行う概念図
を示す。
【図5】本発明によるターゲットマーク部材160を用
いて、飛散された電子量の測定を行った測定結果の一例
を示す。
【図6】電子ビーム露光装置などの電子ビーム処理装置
において電子ビームの焦点を調整するために用いられ
る、所定のマークパターンを有する金属マーク部202
を備えたターゲットマーク部材160を製造する方法の
一実施形態を示す。
【図7】電子ビーム処理装置において電子ビームの焦点
を調整するために用いられる、所定のマークパターンを
有する金属マーク部を備えたターゲットマーク部材16
0を製造する方法の別の実施形態を示す。
【符号の説明】
10・・・筐体、12・・・電子銃、14・・・第1電
子レンズ、16・・・スリット部、18・・・第1偏向
器、20・・・第2電子レンズ、22・・・第2偏向
器、24・・・第1ブランキング偏向器、26・・・第
3偏向器、28・・・第3電子レンズ、30・・・マス
ク、32・・・第4電子レンズ、34・・・第4偏向
器、36・・・第2ブランキング偏向器、38・・・第
5偏向器、40・・・第5電子レンズ、42・・・第6
偏向器、46・・・第6電子レンズ、48・・・ラウン
ドアパーチャ、50・・・第7電子レンズ、52・・・
第8電子レンズ、56・・・主偏向器、58・・・副偏
向器、60・・・電子検出器、62・・・ウェハステー
ジ、64・・・ウェハ、66・・・第9電子レンズ、6
8・・・マスクステージ駆動部、70・・・ウェハステ
ージ駆動部、72・・・マスクステージ、82・・・偏
向制御部、84・・・マスクステージ制御部、86・・
・ショット制御部、88・・・電子レンズ制御部、90
・・・反射電子処理部、92・・・ウェハステージ制御
部、100・・・電子ビーム露光装置、110・・・電
子ビーム照射系、112・・・マスク用投影系、114
・・・焦点調整レンズ系、116・・・ウェハ用投影
系、120・・・個別制御部、130・・・統括制御
部、140・・・制御系、150・・・露光部、16
0、170・・・ターゲットマーク部材、162、20
2・・・金属マーク部、164、204・・・基材、2
10・・・溝部、212・・・第1膜、214・・・第
2膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 37/305 H01L 21/30 541N Fターム(参考) 2H097 BA01 BB01 CA16 JA01 KA38 LA10 5C001 AA01 CC04 CC06 5C033 MM05 MM07 5C034 BB06 BB08 5F056 AA22 BA08 BB01 BB07 BC02 BD04 BD06 CB33 CC10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビーム処理装置において、電子ビー
    ムの焦点調整又は前記電子ビームのビーム形状の測定に
    用いられるターゲットマーク部材であって、 金属材料をエピタキシャル成長させて形成した、所定の
    マークパターンを有する金属マーク部と、 前記金属マーク部を支持する基材とを備えたことを特徴
    とするターゲットマーク部材。
  2. 【請求項2】 前記基材は、側壁を有する溝部を備え、 前記金属マーク部は、前記溝部の前記側壁に選択エピタ
    キシャル成長されて形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載のターゲットマーク部材。
  3. 【請求項3】 前記金属マーク部の線幅は、0.1μm
    以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    ターゲットマーク部材。
  4. 【請求項4】 前記金属材料は、重金属材料であること
    を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のターゲ
    ットマーク部材。
  5. 【請求項5】 電子ビームにより、ウェハを露光する電
    子ビーム露光装置であって、 電子ビームを発生する電子銃と、 前記ウェハの所定の領域に対して前記電子ビームの焦点
    を調整する電子レンズと、 前記ウェハを載置するウェハステージとを備え、 前記ウェハステージが、金属材料をエピタキシャル成長
    させて形成した所定のマークパターンを有する金属マー
    ク部と、前記金属マーク部を支持する基材とを有する、
    前記電子レンズによる前記電子ビームの焦点を調整する
    ために用いられるターゲットマーク部材を有することを
    特徴とする電子ビーム露光装置。
  6. 【請求項6】 前記金属マーク部の線幅は、0.1μm
    以下であることを特徴とする請求項5に記載の電子ビー
    ム露光装置。
  7. 【請求項7】 電子ビーム処理装置において、電子ビー
    ムの焦点調整又は前記電子ビームのビーム形状の測定に
    用いられる、所定のマークパターンを有する金属マーク
    部を備えたターゲットマーク部材を製造する方法であっ
    て、 基材に複数の溝部を形成する工程と、 前記溝部の側壁に金属膜をエピタキシャル成長させ、前
    記金属マーク部を形成する工程とを備えることを特徴と
    するターゲットマーク部材製造方法。
  8. 【請求項8】 電子ビーム処理装置において、電子ビー
    ムの焦点調整又は前記電子ビームのビーム形状の測定に
    用いられる、所定のマークパターンを有する金属マーク
    部を備えたターゲットマーク部材を製造する方法であっ
    て、 基材に、第1材料により第1膜をエピタキシャル成長さ
    せる第1工程と、 前記第1膜に、第2材料により第2膜をエピタキシャル
    成長させる第2工程と、 前記第1工程および前記第2工程とを複数回繰り返さ
    せ、前記第1膜と前記第2膜とを交互に成長させた膜成
    長基板を生成する工程と、 前記膜成長基板を劈開させ、前記金属マーク部を形成す
    る工程とを備えることを特徴とするターゲットマーク部
    材製造方法。
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