JP4690020B2 - エレベータの行先呼び登録装置 - Google Patents

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この発明は、乗客を個人認識して行先釦を表示し、表示した行先釦の中から乗客が選択した行先釦のかご呼びを登録するエレベータの行先呼び登録装置に関するものである。
従来、各階の乗場に行先釦の呼びを登録する行先釦を設け、この行先釦が設けられた階から所定範囲内の階は行先釦による乗場行先呼びの登録を阻止するエレベータにおいて、所定範囲内の階のかご呼びを持つかごが生じると、所定範囲内の階の乗場行先呼びの登録阻止を解除することで、待客に不信感を与えないようにするものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−8950号公報
近年、高齢者が増加し福祉施設などにおいては、エレベータの操作を簡単にする必要があり、行先階のかご呼びを自動登録することが望まれる。その手段として、例えば、上記公報に記載されているような乗場に行先釦を設ける方法が提案されているが、しかし、高齢者は間違って他階の行先釦を操作してしまい、更に操作間違いに気付かないまま目的階と別の階に行く可能性がある等の問題点があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、行く可能性のある行先階が複数あっても、行先呼びの誤登録を未然に防止し、乗客を確実に所望の階まで案内できるエレベータの行先呼び登録装置を提供することを目的とする。
この発明に係るエレベータの行先呼び登録装置は、乗場に設置され、乗客を識別する個人認識装置と、乗場に設置され、アナウンスを行うアナウンス装置と、あらかじめ乗客毎に行く可能性のある行先階を記憶させておく行先階記憶手段と、行先階を登録する行先階登録手段と、乗場に設置された行先釦が操作され、該行先釦を操作した乗客が個人認識装置によりあらかじめ登録した乗客であることが識別されると、その操作対象の行先階と行先階記憶手段に記憶されている行先階とを照合し、一致していればその行先階の呼びを行先階登録手段に登録し、一致していなければアナウンス装置によりアナウンスさせるとともに、所定時間内に同じ行先釦が操作されたか否かを判別し、所定時間内に再度操作されればその行先階の呼びを行先階登録手段に登録し、操作されなければその行先階の呼びを登録しない制御手段とを備えたものである。
この発明は、誤って行先釦を操作した乗客に対してその間違いに容易に且つ迅速に気付かせることができ、以って、行先呼びの誤登録を未然に防止して乗客を確実に所望の階まで案内でき、特に、操作間違いを生じやすい高齢者等の乗客には有用である。
以下、この発明の一実施の形態を、図1〜図4を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエレベータの行先呼び登録装置を示す全体構成図である。
図1において、乗場に設けられ、指紋検出器や個人が携帯する非接触カードなど(図示せず)から発せられる信号を受信して、個人認識を行い個人情報(例えばID番号等)を出力する乗場個人認識装置1と、かご内に設けられ、指紋検出器や個人が携帯する非接触カードなど(図示せず)から発せられる信号を受信して、個人認識を行い個人情報(例えばID番号等)を出力するかご内個人認識装置2と、乗場に設けられ、乗場呼びを登録する乗場行先釦3と、かご内に設けられ、行先呼びを登録するかご内行先釦4と、乗場行先釦3に組込まれ、乗場行先呼びが登録されると点灯して乗場の乗客に知らせる乗場行先釦灯5と、かご内行先釦4に組込まれ、かご内行先呼びが登録されると点灯してかご内の乗客に知らせるかご内行先釦灯6と、乗場に設けられた乗場アナウンス装置7と、かご内に設けられたかご内アナウンス装置8と、入力信号を処理して出力するマイクロコンピュータ9とが設けられる。
マイクロコンピュータ9は、乗場個人認識装置1、かご内個人認識装置2、乗場行先釦3およびかご内行先釦4が接続された入力回路9aと、この入力回路9aからの情報を入力して処理するCPU9bと、このCPU9bで処理された情報の内必要な情報を記憶するためのメモリ9cと、CPU9bで処理された情報を必要に応じて乗場行先釦灯5、かご内行先釦灯6、乗場アナウンス装置7およびかご内アナウンス装置8にそれぞれ出力する出力回路9dとを備える。
図2は、この発明の実施の形態1によるエレベータの行先呼び登録装置を示す機能ブロック図である。
入力信号を処理判別して対応する制御信号を出力する制御手段10と、この制御手段10に接続され、あらかじめ乗客毎に行く可能性のある行先階を記憶させておく行先階記憶手段11と、制御手段10に接続され、乗場行先釦3が操作されるとその階床の乗場行先呼びを登録し、また、かご内行先釦4が操作されるとそのかごのかご行先呼びを登録する行先呼び登録手段12と、制御手段10に接続され、制御手段10からの制御信号に基づいて行先呼びが登録された階の乗場にかごをサービスするエレベータ運転制御手段13と、このエレベータ運転制御手段13と制御手段10に接続され、かごが登録した階床に到着したことを検出して制御手段10に知らせるかご到着検出手段14とが設けられ、制御手段10の入力側に乗場個人認識装置1、かご内個人認識装置2、乗場行先釦3およびかご内行先釦4が電気的に接続され、その出力側に乗場行先釦灯5、かご内行先釦灯6、乗場アナウンス装置7およびかご内アナウンス装置8が電気的に接続される。なお、制御手段10〜かご到着検出手段14は、機能上実質的に図1のマイクロコンピュータ9を構成するものである。
次に、動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。なお、以下の各ステップにおける判別は、全て制御手段10で実行される。
まず、乗場の乗客により乗場行先釦3が操作されたか否かを判別し(ステップS1)、操作されなければそのまま終了するが、今、例えば1階の乗場行先釦3の10階が操作されたとすると、ステップS2に進んで、乗場個人認識装置1があらかじめ登録した乗客(例えば高齢者)を識別したか否かを判別し、乗場個人認識装置1があらかじめ登録した乗客であることを識別すると、乗場行先釦3で操作された階があらかじめ行先階記憶手段11に記憶してある階(例えば5階、10階)と一致したか否かを判別し(ステップS7)、記憶してある階と一致すると、ステップS3に進み、乗場行先釦3により乗場行先呼びを行先呼び登録手段12に登録し、このことを乗場行先釦灯5を点灯して乗場の乗客に知らせると共に、登録した階を乗場アナウンス装置7によりアナウンスする。つまり、この場合、10階の乗場行先呼びを行先呼び登録手段12に登録し、このことを乗場行先釦灯5を点灯して乗場の乗客に知らせると共に、『10階が登録されました』と乗場アナウンス装置7からアナウンスする。
次いで、かごが1階に到着したか否かをかご到着検出手段14からの検出出力に基づき判別し(ステップS4)、到着しなければ、到着するまで待機し、到着すると、操作された階のかご内行先呼びをかご内行先釦4により行先呼び登録手段12に登録し、このことをかご内行先釦灯6を点灯してかご内の乗客に知らせると共に、登録した階をかご内アナウンス装置8によりアナウンスする。つまり、この場合、10階のかご内行先呼びを行先呼び登録手段12に登録し、このことをかご内行先釦灯6を点灯してかご内の乗客に知らせると共に、『10階が登録されました』とかご内アナウンス装置8からアナウンスする(ステップS5)。そして、かご内行先階、つまり、この場合、10階の乗場にエレベータ運転制御手段13によりかごをサービスさせ(ステップS6)、処理を終了する。
一方、ステップS7において、乗場行先釦3で操作された階があらかじめ行先階記憶手段11に記憶してある階と一致しなければ、乗場行先釦3による乗場行先呼びを行先呼び登録手段12に登録せず、操作した階を確認するように乗場アナウンス装置7によりアナウンスする(ステップS8)。即ち、例えば、1階の乗場行先釦3の8階が操作された場合には、8階の乗場行先呼びを行先呼び登録手段12に登録せず、『8階なので登録されません、8階に行くのであれば再度押してください』と乗場アナウンス装置7からアナウンスする。
次に、あらかじめ行先階記憶手段11に登録している階または再度同じ乗場行先釦3が操作されたか否かを判別し(ステップS9)、登録している階かまたは乗場行先釦3が再度操作されていれば、ステップS3に進み、上記と同様の処理を行う。つまり、ステップS9で、間違いに気付いて所定時間(例えば5秒)以内(ステップS10のNO)に10階の乗場行先釦3が操作されれば、ステップS3に進んで、10階の乗場行先呼びが行先呼び登録手段12に登録され、また、再度8階が操作されれば、同様にステップS3に進んで、8階の乗場行先呼びが行先呼び登録手段12に登録される。次いで、所定時間が経過(ステップS10のYES)してもあらかじめ登録した階の乗場行先釦3でなく、または、再度同じ乗場行先釦3が登録されないと、一連の処理動作を終了する。
以上のように、この実施の形態1によれば、あらかじめ乗客毎に行く可能性のある行先階を記憶させておき、乗場に設置された行先釦が操作された時、記憶している行先階と照合し、一致していればその行先階の呼びを登録し、一致していなければその行先階の呼びを登録せずに、アナウンスするようにしたので、行く可能性のある行先階が複数あっても、行く可能性のある行先階とは異なる階の行先釦が操作された場合にはアナウンスすることにより、容易に且つ迅速にその間違いに気付かせることができ、以って、行先呼びの誤登録を未然に防止し、乗客を確実に所望の階まで案内でき、特に、操作間違いを生じやすい高齢者等には有用である。
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2によるエレベータの行先呼び登録装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、図2の制御手段10の代わりに制御手段10Aを用いる。その他の構成は、図2の場合と同様であるので、その説明を省略する。
次に、動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。なお、以下の各ステップにおける判別は、全て制御手段10Aで実行される。
まず、乗場の乗客により乗場行先釦3が操作されたか否かを判別し(ステップS11)、操作されなければそのまま終了するが、今、例えば1階の乗場行先釦3の10階が操作されたとすると、ステップS12に進んで、乗場個人認識装置1があらかじめ登録した乗客(例えば高齢者)を識別したか否かを判別し、乗場個人認識装置1があらかじめ登録した乗客であることを識別すると、乗場行先釦3で操作された階があらかじめ行先階記憶手段11に記憶してある階(例えば5階、10階)と一致したか否かを判別し(ステップS17)、記憶してある階と一致すると、ステップS13に進み、乗場行先釦3により乗場行先呼びを行先呼び登録手段12に登録し、このことを乗場行先釦灯5を点灯して乗場の乗客に知らせると共に、登録した階を乗場アナウンス装置7によりアナウンスする。つまり、この場合、10階の乗場行先呼びを行先呼び登録手段12に登録し、このことを乗場行先釦灯5を点灯して乗場の乗客に知らせると共に、『10階が登録されました』と乗場アナウンス装置7からアナウンスする。
次いで、かごが1階に到着したか否かをかご到着検出手段14に基づき判別し(ステップS14)、到着しなければ、到着するまで待機し、到着すると、操作された階のかご内行先呼びをかご内行先釦4により行先呼び登録手段12に登録し、このことをかご内行先釦灯6を点灯してかご内の乗客に知らせると共に、登録した階をかご内アナウンス装置8によりアナウンスする。つまり、この場合、10階のかご内行先呼びを行先呼び登録手段12に登録し、このことをかご内行先釦灯6を点灯してかご内の乗客に知らせると共に、『10階が登録されました』とかご内アナウンス装置8からアナウンスする(ステップS15)。そして、かご内行先階、つまり、この場合、10階の乗場にエレベータ運転制御手段13によりかごをサービスさせ(ステップS16)、処理を終了する。
一方、ステップS17において、乗場行先釦3で操作された階があらかじめ行先階記憶手段11に記憶してある階と一致しなければ、乗場行先釦3による乗場行先呼びを行先呼び登録手段12に登録し、登録した階を確認するように乗場アナウンス装置7によりアナウンスする(ステップS18)。即ち、例えば、1階の乗場行先釦3の8階が操作された場合には、8階の乗場行先呼びを行先呼び登録手段12に登録し、『8階が登録されましたが、間違いではありませんか?』と乗場アナウンス装置7によりアナウンスする。
次いで、乗場に設けられた乗場行先釦3が操作されたか否かを判別し(ステップS19)、操作されたらステップS12に戻って上述の動作を繰り返し、操作されなければ、所定時間経過したか否かを判別し(ステップS20)、所定時間経過してなければ、ステップS19に戻って乗場行先釦3が操作されたかの確認を繰り返し、所定時間経過するとステップS14に進んで、上述と同様の動作を繰り返す。即ち、ステップS19で間違いに気付いて所定時間(例えば5秒)以内に10階の乗場行先釦3が操作されたら、再び、ステップS12に戻り、ステップS17からステップS13に進んで、10階の乗場行先呼びが行先呼び登録手段12に登録される。所定時間が経過してもあらかじめ登録した階の乗場行先釦3が登録されないとステップS20からステップS14に進み、8階にかごをサービスすることになる。
以上のように、この実施の形態2によれば、あらかじめ乗客毎に行く可能性のある行先階を記憶させておき、乗場に設置された行先釦が操作された時、記憶している行先階と照合し、一致していれば行先階の呼びを登録し、一致していなければ行先階の呼びを登録すると共にアナウンスするようにしたので、行く可能性のある行先階が複数あっても、行く可能性のある行先階とは異なる階の行先釦が操作された場合にアナウンスにより、容易に且つ迅速にその間違いに気付かせることができ、以って、乗客を確実に所望の階まで案内でき、特に、操作間違いを生じやすい高齢者等には有用である。
この発明の実施の形態1によるエレベータの行先呼び登録装置を示す全体構成図である。 この発明の実施の形態1によるエレベータの行先呼び登録装置を示す機能ブロック図である。 この発明の実施の形態1によるエレベータの行先呼び登録装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態2によるエレベータの行先呼び登録装置を示す機能ブロッ成図である。 この発明の実施の形態2によるエレベータの行先呼び登録装置の動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 乗場個人認識装置、2 かご内個人認識装置、3 乗場行先釦、4 かご内行先釦、5 乗場行先釦灯、6 かご内行先釦灯、7 乗場アナウンス装置、8 かご内アナウンス装置、9 マイクロコンピュータ、10,10A 制御手段、11 行先階記憶手段、12 行先呼び登録手段、13 エレベータ運転制御手段、14 かご到着検出手段。

Claims (3)

  1. 乗場に設置され、乗客を識別する個人認識装置と、
    乗場に設置され、アナウンスを行うアナウンス装置と、
    あらかじめ上記乗客毎に行く可能性のある行先階を記憶させておく行先階記憶手段と、
    上記行先階を登録する行先階登録手段と、
    乗場に設置された行先釦が操作され、該行先釦を操作した乗客が上記個人認識装置によりあらかじめ登録した乗客であることが識別されると、その操作対象の行先階と上記行先階記憶手段に記憶されている行先階とを照合し、一致していればその行先階の呼びを上記行先階登録手段に登録し、一致していなければ上記アナウンス装置によりアナウンスさせるとともに、所定時間内に同じ行先釦が操作されたか否かを判別し、上記所定時間内に再度操作されればその行先階の呼びを上記行先階登録手段に登録し、操作されなければその行先階の呼びを登録しない制御手段と
    を備えたことを特徴とするエレベータの行先呼び登録装置。
  2. 上記行先階憶手段に記憶される行先階を、上記乗客が過去に所定回数または所定以上の確率で行った階とすることを特徴とする請求項1に記載のエレベータの行先呼び登録装置。
  3. 上記個人認識装置、上記アナウンス装置および上記行先釦が、いずれもかご内にも設置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータの行先呼び登録装置。
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