JP4689492B2 - 光ケーブル余長処理装置 - Google Patents

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本発明は、光通信用機器等に接続される光ケーブルの余長を処理するための光ケーブル余長処理装置に関する。
近時、光ケーブルを利用した光通信用機器に接続される光ケーブルを余長処理するための様々な光ケーブル余長処理装置が開発されている。図8は、このような光ケーブル余長処理装置の一例を示している。
この光ケーブル余長処理装置では、本体部1に形成される凹部1aの底面から突出して光ケーブル巻回部1bが形成されている。また、光ケーブル巻回部1bから側方に突出して、光ケーブル巻回部1bに巻回される光ケーブル2を押さえる光ケーブル押さえ部1cが形成されている。
そして、光ケーブル巻回部1bに光ケーブル2の余長部分が、所定の曲率半径を保持しながら巻回され、光ケーブル押さえ部1cにより光ケーブル2が保持されている。
特開平10−227925号公報
しかしながら、このような従来の光ケーブル余長処理装置では、光ケーブル巻回部1bに光ケーブル2を巻回する時に、光ケーブル押さえ部1cが邪魔になり、光ケーブル巻回部1bに光ケーブル2を巻回するのに多大な工数を要するという問題があった。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、光ケーブル巻回部に光ケーブルを容易,確実に巻回することができる光ケーブル余長処理装置を提供することを目的とする。
請求項1の光ケーブル余長処理装置は、本体部に形成される凹部の底面から突出して光ケーブルが巻回される光ケーブル巻回部を形成してなる光ケーブル余長処理装置において、前記光ケーブル巻回部は、前記光ケーブルが巻回される巻回部本体と、前記巻回部本体に着脱自在に固定される押さえ部本体とを有し、前記押さえ部本体に、前記光ケーブル巻回部から側方に突出して、前記光ケーブル巻回部に巻回される前記光ケーブルを押さえる光ケーブル押さえ部を形成し、前記光ケーブル押さえ部の先端部に、先端から前記底面側に向けて傾斜する案内面を有する光ケーブル案内部を形成し、前記光ケーブル押さえ部は、前記凹部の内壁部まで延在する平坦部分を有し、前記光ケーブル案内部の先端部は、前記平坦部分が前記内壁部を越えたところに設けられていることを特徴とする。
請求項2の光ケーブル余長処理装置は、請求項1記載の光ケーブル余長処理装置において、前記光ケーブル案内部は、前記光ケーブル押さえ部の先端を折曲して形成されていることを特徴とする。
請求項3の光ケーブル余長処理装置は、請求項1記載の光ケーブル余長処理装置において、前記光ケーブル案内部の案内面は、前記底面側に突出して形成される突部からなることを特徴とする。
請求項4の光ケーブル余長処理装置は、請求項記載の光ケーブル余長処理装置において、前記凹部の内壁部の前記光ケーブル案内部に対向する位置に、前記光ケーブルを案内する案内凹部を形成してなることを特徴とする。
請求項5の光ケーブル余長処理装置は、請求項4記載の光ケーブル余長処理装置において、前記案内凹部の両側に、前記凹部の内壁部から内方に向けて突出する突出部を形成してなることを特徴とする。
請求項6の光ケーブル余長処理装置は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の光ケーブル余長処理装置において、前記光ケーブル押さえ部が、弾性を有していることを特徴とする。
請求項7の光ケーブル余長処理装置は、請求項1ないし請求項6のいずれか1項記載の光ケーブル余長処理装置において、前記本体部は、前記凹部の外側にランド部を形成し、前記光ケーブル巻回部と対向する側のランド部の両側に前記光ケーブルが挿通される通路用凹部をそれぞれ形成するとともに前記光ケーブル巻回部と対向する側のランド部に前記通路用凹部間において前記光ケーブル巻回部に向かって突出する突出部を形成してなることを特徴とする。
請求項8の光ケーブル余長処理装置は、
請求項7記載の光ケーブル余長処理装置において、前記光ケーブル案内部は、複数あり、一つの前記光ケーブル案内部が、前記光ケーブル巻回部と対向する側のランド部に前記通路用凹部間において前記光ケーブル巻回部に向かって突出する突出部まで延在してなることを特徴とする。
請求項1の光ケーブル余長処理装置では、押さえ部本体に、光ケーブル巻回部から側方に突出して、光ケーブル巻回部に巻回される光ケーブルを押さえる光ケーブル押さえ部を形成し、光ケーブル押さえ部の先端部に、先端から底面側に向けて傾斜する案内面を有する光ケーブル案内部を形成したので、光ケーブル巻回部に光ケーブルを巻回する時に、光ケーブルが、光ケーブル押さえ部の先端部に形成される光ケーブル案内部に案内され光ケーブル押さえ部の内側に導かれる。従って、光ケーブル巻回部に光ケーブルを容易,確実に巻回することができる。
また、光ケーブル押さえ部の光ケーブル案内部を、凹部の内壁部から内方に突出して形成される突出部まで延在したので、光ケーブルが光ケーブル押さえ部の外側に離脱することを確実に防止することができる。
また、光ケーブル巻回部の巻回部本体から押さえ部本体を取り外すことにより、巻回部本体に巻回された光ケーブルを容易に取り外すことができる。
請求項の光ケーブル余長処理装置では、光ケーブル案内部を、光ケーブル押さえ部の先端を折曲して形成したので、光ケーブル案内部を容易に形成することができる
請求項の光ケーブル余長処理装置では、光ケーブル案内部の案内面を、底面側に突部により形成したので、光ケーブル案内部を確実に形成することができる。
請求項の光ケーブル余長処理装置では、凹部の内壁部の光ケーブル案内部に対向する位置に、光ケーブルを案内する案内凹部を形成したので、光ケーブルを、光ケーブル案内部と案内凹部との間から光ケーブル押さえ部の内側に容易, 確実に導くことができる。
請求項の光ケーブル余長処理装置では、案内凹部の両側に、凹部の内壁部から内方に向けて突出する突出部を形成したので、突出部により光ケーブル巻回部に巻回した光ケーブルが案内凹部側に移動することが阻止される。従って、光ケーブルが光ケーブル押さえ部の外側に離脱することを確実に防止することができる。
請求項6の光ケーブル余長処理装置では、光ケーブル押さえ部が弾性を有しているため、光ケーブル案内部が光ケーブルの巻回時に変形する。従って、光ケーブルを光ケーブル押さえ部の内側に容易、確実に導くことができる。
請求項7の光ケーブル余長処理装置では、本体部は、凹部の外側にランド部を形成し、光ケーブル巻回部と対向する側のランド部の両側に光ケーブルが挿通される通路用凹部をそれぞれ形成するとともに光ケーブル巻回部と対向する側のランド部に通路用凹部間において光ケーブル巻回部に向かって突出する突出部を形成したので、光ケーブルの巻回が確実にできる。
請求項8の光ケーブル余長処理装置は、光ケーブル案内部は、複数あり、一つの光ケーブル案内部が、光ケーブル巻回部と対向する側のランド部に通路用凹部間において光ケーブル巻回部に向かって突出する突出部まで延在したので、光ケーブル巻回部に光ケーブルを容易,確実に巻回することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1および図2は、本発明の光ケーブル余長処理装置の第1の実施形態を示している。
この実施形態では、矩形板状の本体部11には凹部13が形成されている。この凹部13はレーシングトラック状をしており、凹部13の外側がランド部15とされている。本体部11の下部のランド部15の両側には、光ケーブル17が挿通される通路用凹部19,21が形成されている。
凹部13の底面13aから突出して光ケーブル17が巻回される光ケーブル巻回部23が形成されている。なお、この実施形態では、装置の各構成部材は樹脂により形成されている。
光ケーブル巻回部23は、図3に示すように、光ケーブル17が巻回される巻回部本体25と、巻回部本体25に着脱自在に固定される押さえ部本体27を有している。巻回部本体25は円柱状をしており、上面に円柱状の軸部25aが形成されている。この軸部25aの上端には係止突起25bが形成されている。係止突起25bは軸部25aの両側に対向して一対形成されている。
押さえ部本体27には、軸部25aに嵌合する穴部27aが形成されている。この穴部27aの内側には係止突起25bより大きい形状の嵌合凹部27bが形成されている。嵌合凹部27bは穴部27aの両側に対向して一対形成されている。そして、軸部25aの係止突起25bの位置に押さえ部本体27の嵌合凹部27bを位置させ、穴部27aに軸部25aを挿入し、押さえ部本体27を回転することで押さえ部本体27が巻回部本体25に着脱自在に固定される。
押さえ部本体27の外周には、光ケーブル巻回部23に巻回される光ケーブル17を押さえる光ケーブル押さえ部29が一体形成されている。この光ケーブル押さえ部29は、押さえ部本体27の外周に中心から所定角度を置いて3個形成されている。
光ケーブル押さえ部29の先端には、光ケーブル案内部29aが形成されている。この光ケーブル案内部29aは、図4に示すように、先端から凹部13の底面13a側に向けて傾斜する案内面29bを有している。この実施形態では、光ケーブル案内部29aは、光ケーブル押さえ部29の先端を折曲して形成されている。
光ケーブル押さえ部29は、図4に示すように、凹部13の内壁部13bまで延在されている。そして、光ケーブル案内部29aが本体部11のランド部15の上方に位置されている。この実施形態では、光ケーブル押さえ部29は、弾性を有する樹脂により形成されている。
本体部11に形成される凹部13の内壁部13bには、図1に示すように、内方に突出する突出部13c,13d,13e,13fが形成されている。そして、通路用凹部19,21の間に形成される突出部13eには、光ケーブル押さえ部29の光ケーブル案内部29aが延在されている。
上述した光ケーブル余長処理装置では、図1に示すように、光ケーブル巻回部23の巻回部本体25の軸部25aに押さえ部本体27を装着した状態で、光ケーブル17の余長部分が、光ケーブル巻回部23に沿って巻回される。そして、巻回された余長部分は、光ケーブル押さえ部29により保持され、光ケーブル巻回部23から離脱することが防止される。
上述した光ケーブル余長処理装置では、図5の(a)に示すように、光ケーブル巻回部23に光ケーブル17を巻回する時に、光ケーブル17が、光ケーブル押さえ部29の先端部に形成される光ケーブル案内部29aに案内され光ケーブル押さえ部29の内側に導かれる。従って、光ケーブル巻回部23に光ケーブル17を容易,確実に巻回することができる。また、光ケーブル押さえ部29が弾性を有しているため、図5の(b)に示すように、光ケーブル案内部29aが光ケーブル17の巻回時に変形する。従って、光ケーブル17を光ケーブル押さえ部29の内側に容易,確実に導くことができる。
また、上述した光ケーブル余長処理装置では、光ケーブル案内部29aを、光ケーブル押さえ部29の先端を折曲して形成したので、光ケーブル案内部29aを容易に形成することができる。
そして、上述した光ケーブル余長処理装置では、光ケーブル押さえ部29の光ケーブル案内部29aを、凹部13の内壁部13bまで延在したので、光ケーブル巻回部23に巻回した光ケーブル17が光ケーブル押さえ部29の外側に離脱することを防止することができる。また、3本のうち1本の光ケーブル押さえ部29の光ケーブル案内部29aを、一対の通路用凹部19,21の間の内壁部13bから内方に突出して形成される突出部13eまで延在したので、光ケーブル17が光ケーブル押さえ部29の外側に離脱することをより確実に防止することができる。
そして、上述した光ケーブル余長処理装置では、光ケーブル巻回部23の巻回部本体25から押さえ部本体27を取り外すことにより、巻回部本体25に巻回された光ケーブル17を容易に取り外すことができる。
(第2の実施形態)
図6は、本発明の光ケーブル余長処理装置の第2の実施形態を示している。なお、この実施形態において第1の実施形態と同一の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
この実施形態では、凹部13の内壁部13bには、図1に示した突出部13d,13fは形成されておらず、代わりに、押さえ部本体27に追加して形成された2本の光ケーブル押さえ部31が位置されている。この2本の光ケーブル押さえ部31は、内壁部13bまで延在され、先端に光ケーブル案内部31aが形成されている。
そして、凹部13の内壁部13bの光ケーブル案内部29a,31aに対向する位置に、光ケーブル17を案内する案内凹部33が形成されている。この案内凹部33は、図7に示すように、凹部13の内壁部13bの外側のランド部15を曲線状に削った形状とされている。
また、光ケーブル案内部29a,31aは、図7に示すように、光ケーブル押さえ部29,31の先端から凹部13側に突出する三角状の突部35を有しており、この突部35の案内凹部33側に案内面35aが形成されている。
そして、図6に示すように、案内凹部33の両側に、凹部13の内壁部13bから内方に向けて突出する突出部37が形成されている。
この実施形態では、凹部13の内壁部13bの光ケーブル案内部29a,31aに対向する位置に、光ケーブル17を案内する案内凹部33を形成したので、光ケーブル17を、光ケーブル案内部29a,31aと案内凹部33との間から光ケーブル押さえ部29の内側に容易,確実に導くことができる。
また、案内凹部33の両側に、凹部13の内壁部13bから内方に向けて突出する突出部37を形成したので、突出部37により光ケーブル巻回部23に巻回した光ケーブル17が案内凹部33側に移動することが阻止される。従って、光ケーブル17が光ケーブル押さえ部29の外側に離脱することを確実に防止することができる。
そして、光ケーブル案内部29a,31aを、凹部13側に案内面35aが形成される突部35により形成したので、光ケーブル案内部29a,31aを確実に形成することができる。また、光ケーブル17が光ケーブル押さえ部29の外側に離脱しようとすると、突部35の内側に係止されるため、光ケーブル17が光ケーブル押さえ部29の外側に離脱することを効果的に防止することができる。
(実施形態の補足事項)
以上、本発明を上述した実施形態によって説明してきたが、本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のような形態でも良い。
(1)上述した第1の実施形態では、光ケーブル押さえ部29の先端を凹部13と反対側に折曲して形成した例について説明したが、例えば、凹部13側に鋭角状に折曲して形成しても良い。
(2)上述した実施形態では、矩形板状の本体部11に本発明を適用した例について説明したが、矩形板状に限られるものではなく、種々の形状の本体部に本発明を適用することができる。
本発明の光ケーブル余長処理装置の第1の実施形態を示す正面図である。 図1のII−II線に沿う端面図である。 図1の光ケーブル巻回部の詳細を示す斜視図である。 図1の光ケーブル押さえ部の詳細を示す斜視図である。 図1の光ケーブル巻回部に光ケーブルを巻回する時の状態を示す説明図である。 本発明の光ケーブル余長処理装置の第2の実施形態を示す平面図である。 図6の光ケーブル押さえ部の詳細を示す説明図である。 従来の光ケーブル余長処理装置の一例を示す平面図である。
符号の説明
11 本体部
13 凹部
13a 底面
13b 内壁部
13e 突出部
17 光ケーブル
23 光ケーブル巻回部
25 巻回部本体
27 押さえ部本体
29 光ケーブル押さえ部
29a 光ケーブル案内部
29b,35a 案内面
33 案内凹部
35 突部

Claims (8)

  1. 本体部に形成される凹部の底面から突出して光ケーブルが巻回される光ケーブル巻回部を形成してなる光ケーブル余長処理装置において、
    前記光ケーブル巻回部は、前記光ケーブルが巻回される巻回部本体と、前記巻回部本体に着脱自在に固定される押さえ部本体とを有し、
    前記押さえ部本体に、前記光ケーブル巻回部から側方に突出して、前記光ケーブル巻回部に巻回される前記光ケーブルを押さえる光ケーブル押さえ部を形成し、
    前記光ケーブル押さえ部の先端部に、先端から前記底面側に向けて傾斜する案内面を有する光ケーブル案内部を形成し、
    前記光ケーブル押さえ部は、前記凹部の内壁部まで延在する平坦部分を有し、
    前記光ケーブル案内部の先端部は、前記平坦部分が前記内壁部を越えたところに設けられている
    ことを特徴とする光ケーブル余長処理装置。
  2. 請求項1記載の光ケーブル余長処理装置において、
    前記光ケーブル案内部は、前記光ケーブル押さえ部の先端を折曲して形成されていることを特徴とする光ケーブル余長処理装置。
  3. 請求項1記載の光ケーブル余長処理装置において、
    前記光ケーブル案内部の案内面は、前記底面側に突出して形成される突部からなることを特徴とする光ケーブル余長処理装置。
  4. 請求項記載の光ケーブル余長処理装置において、
    前記凹部の内壁部の前記光ケーブル案内部に対向する位置に、前記光ケーブルを案内する案内凹部を形成してなることを特徴とする光ケーブル余長処理装置。
  5. 請求項4記載の光ケーブル余長処理装置において、
    前記案内凹部の両側に、前記凹部の内壁部から内方に向けて突出する突出部を形成してなることを特徴とする光ケーブル余長処理装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の光ケーブル余長処理装置において、
    前記光ケーブル押さえ部が、弾性を有していることを特徴とする光ケーブル余長処理装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項記載の光ケーブル余長処理装置において、
    前記本体部は、前記凹部の外側にランド部を形成し、前記光ケーブル巻回部と対向する側のランド部の両側に前記光ケーブルが挿通される通路用凹部をそれぞれ形成するとともに前記光ケーブル巻回部と対向する側のランド部に前記通路用凹部間において前記光ケーブル巻回部に向かって突出する突出部を形成してなることを特徴とする光ケーブル余長処理装置。
  8. 請求項7記載の光ケーブル余長処理装置において、
    前記光ケーブル案内部は、複数あり、一つの前記光ケーブル案内部が、前記光ケーブル巻回部と対向する側のランド部に前記通路用凹部間において前記光ケーブル巻回部に向かって突出する突出部まで延在してなることを特徴とする光ケーブル余長処理装置。
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