JP4689054B2 - 自走式木材破砕機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、剪定枝材・間伐材、枝木材、廃木材等を破砕対象とする自走式木材破砕機に関し、更に詳しくは、破砕装置に設けた破砕ロータを回転させて被破砕木材を破砕する自走式木材破砕機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、森林で伐採された木材を枝払いするときに発生する剪定枝材・間伐材や、造成・緑地維持管理等で発生する枝木材、あるいは木造家屋に使用された廃木材は、通常、最終的に産業廃棄物として処理される。木材破砕機は、廃棄物処理過程における廃棄物の減容を図ったり、粉砕した後の粉砕物を発酵処理し有機肥料として再利用することを目的に、それら枝材、枝木材等を、運搬する前にその作業現場で所定の大きさに破砕(粉砕)するものである。また、木材破砕機を移動可能として機動性を持たせた自走式木材破砕機も既に提唱されている。
【0003】
この種の木材破砕機として、例えば、U.S.P.5947395号に記載のように、回転して被破砕木材を破砕する破砕ロータを備えた破砕装置と、その破砕した木材破砕物を破砕機本体外へ搬出する搬出コンベアと、前記破砕装置側端部に設けた送りローラを有し、前記被破砕木材を前記破砕装置側へ搬送する送りコンベアと、前記被破砕木材を押圧しながら前記破砕装置へと導入する押えローラと、前記破砕ロータを、その破砕ビットが前記被破砕木材に対し上向きに衝突して破砕する向きに回転させる上向き駆動手段とを備え、前記送りコンベアによる前記被破砕木材の搬送面が前記破砕ロータの回転中心位置より下方に位置するように、前記破砕ロータ、前記送りローラ、及び前記押えローラを配設したものがある。
【0004】
この従来技術では、例えば、ほぼ水平方向から導入された被破砕木材を送りコンベアで破砕装置側へ搬送し、破砕装置の手前でさらに押えローラで被破砕木材を押さえ込んで把持する。すなわち、押えローラと前記送りローラとで上下から被破砕木材を挟み込むようにして、この挟み込み部分を破砕時の破砕支点としつつ、それより破砕装置側の被破砕木材先端部を破砕ロータに向かって片持ち梁状に突出させ、その突出した先端部を上向きに回転する破砕ロータの破砕ビットにて次々に破砕していくようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術には、以下のような課題が存在する。
上述したように、破砕時には、押えローラと送りローラによる挟み込み部分を破砕支点として被破砕木材先端部を突出させており、その突出部分は前記破砕支点で支持された片持ち梁状となっている。このため、この突出部分には、破砕ロータからの上方への衝撃でたわみが生じ、突出部分の長さが長いほどたわみが生じやすく、短いほどたわみが生じにくい傾向となる。
【0006】
上記従来技術では、このような突出部分の長さによるたわみの発生について特に配慮されておらず、前記破砕支点を構成する押えローラ及び送りローラを、破砕ロータから比較的離れた位置に配設している。このため、破砕時において、被破砕木材の前記突出部分の長さが比較的大きくなり、たわみが発生しやすくなる結果、たわみとその後の復元との繰り返しによる突出部分のバタツキにより、著しい騒音の増大を招く。
【0007】
また、上記のようにして被破砕木材を先端部側から順次破砕ロータ側へと送り込んで破砕を行っていくとき、被破砕木材の最後端が上記押えローラ及び送りローラによる挟み込み部分(破砕支点)を通過した瞬間に、被破砕木材はどこからも把持されず解放された状態となる。この結果、その被破砕木材は、破砕されない比較的大きな形状のまま、破砕ロータの破砕ビットに抱き込まれるような形で破砕ロータまわりの破砕室内に導入される。この導入された大きな被破砕木材は、破砕ロータの回転と共に破砕室内を跳ね回るため、これによっても著しい騒音増大を招く。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、被破砕木材のバタツキや跳ね回りによる騒音を低減できる自走式木材破砕機を提供することにある。
【0008】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、破砕装置に設けた破砕ロータを回転させて被破砕木材を破砕し、その破砕した木材破砕物を破砕機本体外へ搬出する自走式木材破砕機において、破砕装置側端部に設けた送りローラを有し、前記被破砕木材を前記破砕装置側へ搬送する搬送手段と、前記搬送手段の上方、かつ破砕装置の近傍に設けた押えローラを有し、前記搬送手段と協働して前記被破砕木材を押圧しながら前記破砕装置へと導入する押圧導入手段と、前記被破砕木材の搬送面から外れた前記破砕ロータの外周側に固定したアンビルとを備え、前記破砕ロータの外周部に設けた破砕ビットが前記被破砕木材に対して上向きに衝突して破砕する向きに回転させる上向き回転駆動にすると共に前記搬送手段による前記被破砕木材の搬送面を前記破砕ロータの回転中心位置近傍を含みそれより上方に位置させ、前記押えローラを前記送りローラよりも破砕ロータ破砕外径(R)に対して近くなるように配設したものである。
【0009】
例えばほぼ水平方向から自走式木材破砕機に被破砕木材を導入すると、導入した被破砕木材を搬送手段で破砕装置側へ搬送し、破砕装置の手前でさらに押圧導入手段で搬送手段と協働して押圧しながら、破砕装置へ導入する。すなわち、押圧導入手段の破砕装置近傍かつ搬送手段上方にある押えローラと搬送手段の破砕装置側端部にある送りローラとで被破砕木材を上下から挟み込むようにして、この挟み込み部分を破砕時の破砕支点としつつ、それより破砕装置側の被破砕木材先端部を破砕ロータに向かって片持ち梁状に突出させ、その突出した先端部を回転する破砕ロータの破砕ビットにて次々に破砕していく。このとき、破砕ロータの回転方向は、破砕ビットが被破砕木材に対し上向きに衝突して破砕する向きに回転させる場合と、破砕ビットが被破砕木材に対し下向きに衝突して破砕する向きに回転させる場合と両方が考えられる。
【0010】
そこで、本発明は、上記上向き回転の場合に対応して、破砕時において搬送手段による搬送面が破砕ロータの回転中心位置近傍及びその上方に位置するように構成するとともに、さらに押えローラ(具体的には例えばその破砕ロータ側端部)を送りローラ(具体的には例えばその破砕ロータ側端部)よりも破砕ロータの破砕外径に近づける。
【0011】
すなわち、上部にある押えローラの破砕ロータ側端部と破砕ロータ破砕外径との距離を、下部にある送りローラの破砕ロータ側端部と破砕ロータ破砕外径との距離よりも小さくすることにより、押えローラ側(すなわち被破砕木材片の巻き込み側)の隙間をより小さくすることができる。これにより、上記押えローラ及び送りローラによる挟み込み部分(破砕支点)を通過して開放された被破砕木材の最後端が、比較的大きな形状のままでその隙間を介し破砕ロータまわりの破砕室内に導入されはね回るのを抑制できる。したがって、被破砕木材の破砕室内での跳ね回りによる騒音発生を低減できる。
【0012】
このとき、上記のようにして押えローラと送りローラの破砕外径への距離に差をつけた場合であっても、押えローラ及び送りローラの径の大小関係を適宜設定する(例えば送りローラの径を押えローラの径よりも小さくする)ことにより、それら2つのローラ全体としても比較的破砕ロータに近接させることができる。これにより、押えローラと送りローラとの挟み込み部分である破砕時の破砕支点を、破砕ロータに近づけることができるので、被破砕木材先端部におけるその破砕支点から片持ち梁状に突出する部分の長さを短くすることができる。したがって、破砕ロータからの上方への衝撃で生じるその突出部分のたわみを低減できるので、たわみとその後の復元との繰り返し(いわゆるバタツキ)による騒音発生を低減することができる。
【0013】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記送りローラの径を、前記押えローラの径よりも小さくする。
【0014】
(3)上記目的を達成するために、また本発明は、破砕装置に設けた破砕ロータを回転させて被破砕木材を破砕し、その破砕した木材破砕物を破砕機本体外へ搬出する自走式木材破砕機において、破砕装置側端部に設けた送りローラを有し、前記被破砕木材を前記破砕装置側へ搬送する搬送手段と、前記搬送手段の上方、かつ破砕装置の近傍に設けた押えローラを有し、前記搬送手段と協働して前記被破砕木材を押圧しながら前記破砕装置へと導入する押圧導入手段と、前記被破砕木材の搬送面から外れた前記破砕ロータの外周側に固定したアンビルとを備え、前記破砕ロータの外周部に取り付けた破砕ビットが前記被破砕木材に対して下向きに衝突して破砕する向きに回転させる下向き回転駆動にすると共に前記搬送手段による前記被破砕木材の搬送面が前記破砕ロータの回転中心位置近傍を含みそれより下方に位置させ、前記送りローラを前記押えローラよりも破砕ロータ破砕外径(R)に対して近くなるように配設したものである。
【0015】
本発明は、前述した下向き回転の場合に対応して、破砕時において搬送手段による搬送面が破砕ロータの回転中心位置近傍及びその下方に位置するように構成するとともに、さらに送りローラ(例えばその破砕ロータ側端部)を押えローラ(例えばその破砕ロータ側端部)よりも破砕ロータの破砕外径に近づける。
【0016】
すなわち、下部にある送りローラの破砕ロータ側端部と破砕ロータ破砕外径との距離を、上部にある押えローラの破砕ロータ側端部と破砕ロータ破砕外径との距離よりも小さくすることにより、送りローラ側(すなわち被破砕木材片の巻き込み側)の隙間をより小さくすることができる。これにより、前述した押えローラ及び送りローラによる挟み込み部分(破砕支点)を通過して開放された被破砕木材の最後端が、比較的大きな形状のままでその隙間を介し破砕ロータまわりの破砕室内に導入されはね回るのを抑制できる。したがって、被破砕木材の破砕室内での跳ね回りによる騒音発生を低減できる。
【0017】
このとき、上記のようにして送りローラと押えローラの破砕外径への距離に差をつけた場合であっても、送りローラ及び押えローラの径の大小関係を適宜設定する(例えば押えローラの径を送りローラの径よりも小さくする)ことにより、それら2つのローラ全体としても破砕ロータに比較的近接させることができる。これにより、押えローラと送りローラとの挟み込み部分である破砕時の破砕支点を、破砕ロータに近づけることができるので、被破砕木材先端部におけるその破砕支点から片持ち梁状に突出する部分の長さを短くすることができる。したがって、破砕ロータからの下方への衝撃で生じるその突出部分のたわみを低減できるので、たわみとその後の復元との繰り返し(いわゆるバタツキ)による騒音発生を低減することができる。
【0018】
(4)上記(3)において、好ましくは、前記押えローラの径を、前記送りローラの径よりも小さくする。
【0026】
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態の全体構造を表す側面図であり、図2は図1に示した本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態の上面図である。
これら図1及び図2において、この自走式木材破砕機は、例えば適宜の作業具あるいは手作業によりリサイクル原料としての被破砕物(例えば、森林で伐採された木材を枝払いするときに発生する剪定枝材・間伐材や、造成・緑地維持管理等で発生する枝木材、あるいは木造家屋に使用された廃木材、以下適宜、被破砕木材という)が投入され、その被破砕木材を受け入れるホッパ1、このホッパ1内に設けられホッパ1で受け入れた被破砕木材を搬送する送りコンベア2、及びこの送りコンベア2で搬送された被破砕木材を所定の大きさに破砕し下方へ排出する回転式の破砕装置(この例ではいわゆるインパクトクラッシャ)3、及び前記送りコンベア2で略水平方向から導入された前記被破砕木材を送りコンベア2と協働して押圧把持しながら前記破砕装置3へと導入する押えコンベア4を搭載した破砕機本体5と、この破砕機本体5の下方に設けられた走行体6と、前記の破砕装置3で破砕され下方へ排出された木材破砕物を受け入れて自走式木材破砕機の後方側(図1及び図2中左側)に運搬し搬出する排出コンベア7と、この排出コンベア7上を運搬中の前記木材破砕物に含まれる磁性物を磁気的に吸引除去する磁選機8(但し、図2では図示省略)とを有する。
【0028】
前記の走行体6は、本体フレーム9と、その下部に設けられた走行装置10とを備えている。本体フレーム9は、例えば略長方形の枠体によって形成され前記破砕装置3、前記ホッパ1、及びパワーユニット94(詳細は後述)等を載置する破砕機取付け部9Aと、この破砕機取付け部9Aの下部に設けられたトラックフレーム部9Bとから構成される。また、前記走行装置10は、図1に示すように、前記トラックフレーム部9Bに回転自在に支持された駆動輪10a及びアイドラ10bと、これらの間に掛け渡された無限軌道履帯11とを備えており、駆動輪10a側に設けられた左・右走行用油圧モータ12によって駆動力が与えられることにより自走式木材破砕機を走行させるようになっている。
【0029】
前記のホッパ1は、前記本体フレーム破砕機取付け部9A上に設けた中間フレーム13、さらにその上部に設けた搭載フレーム14に対し、支持部材15を介して略水平方向に取り付けられている。このとき、ホッパ1は、幅方向両側の側壁1a,1a(図2参照)と前方側の側壁1bとを備えており、このような構造により、前述したような被破砕木材を受け入れることが可能となっている。
【0030】
前記の破砕装置3は、前記本体フレーム破砕機取付け部9Aの前後方向ほぼ中央部上に搭載された破砕ユニット16内に配設されている。
図3は、この破砕ユニット16付近の構造を表す図1中部分拡大側面図であり、図4は、図3に示した構造のうち、前記押えコンベア4及び前記送りコンベア2の詳細構造を表すための一部透視拡大側面図である。これら図3及び図4において、破砕ユニット16は、上記破砕装置3と、前記本体フレーム破砕機取付け部9Aに取り付けられるベース部17と、このベース部17に立設される枠体部18とを備えている。
【0031】
ベース部17は、その最下部に設けた底板17aと、底板17a上に左・右両側に立設された側板17bと、それら側板17b,17bを連結するように立設された後方側の側板17cと、底板17aの後方側(図3、図4中左側)端部に設けた台座部17dとを備えている。そして、前記の底板17aが、中間部材19を介し前記本体フレーム破砕機取付け部9Aに対してボルト20によって締結固定されるようになっている。
【0032】
枠体部18は、前記ベース部底板17aの前方側に立設固定された左・右2本の前方側支柱18aと、前記ベース部台座部17d上に立設固定された左・右2本の後方側支柱18bと、これら前方側支柱18a及び後方側支柱18bの上端部を覆うように設けられた天板18cとを備えている。
【0033】
破砕装置3は、いわゆるインパクトクラッシャであり、刃物としての破砕ビット(打撃板でもよい、図示せず、但しその破砕外径Rを想像線で示す)及びそれら破砕ビットを固定する固定具(図示せず)を外周部に取り付けたロータ(破砕ロータ)21を高速回転させることにより、送りコンベア2より供給された被破砕木材に対し、前記破砕ビットからの打撃及び破砕ロータ21の外周側に固定された反発板(アンビル)22a,22bとの衝突を用いて打撃力を加え、所定の大きさに破砕するようになっている。
【0034】
このとき、破砕ビットとしては、特に詳細を図示しないが、その刃面が破砕ロータ21の正転方向(図3中矢印ア方向)回転に対応するような向きに配置された正転用破砕ビットと、その刃面が破砕ロータ21の逆転方向(図3中矢印イ方向)回転に対応するような向きに配置された逆転用破砕ビットとが配置されている。なお、以上の破砕ビット配置に対応して、前記アンビル22a,22bは、破砕ロータ21の正転方向(図3中矢印ア方向)回転に対応するアンビル22aと、破砕ロータ21の逆転方向(図3中矢印イ方向)回転に対応するアンビル22bとの2つが設けられている。
【0035】
このとき、前記破砕ロータ21は、その回転軸21aの両端が、前記左・右の側板17b,17bに設けた軸受機構23によって回転自在に支持されている。すなわち、軸受機構23は、各側板17bの外方側に取り付けられると共に、前記ベース部底板17a上に設けた支持架台24上に、中間部材25を介して載置支持されている。また、各側板17bには、その上縁部から軸受機構23に至る強度補強部材26が延設されている。
【0036】
一方、前記枠体部18の前記前方側支柱18aに設けたブラケット27には、破砕装置用油圧モータ28がピン結合によって回動可能に連結され、前記後方側支柱18bに設けたブラケット29には、張力調整用レバー30がピン結合によって回動可能に連結され、さらにそれら破砕装置用油圧モータ28と張力調整用レバー30とが、ピン結合によって回動可能に連結されている。
【0037】
そして、破砕装置用油圧モータ28の駆動軸にはプーリ28aが取り付けられ、破砕ロータ21の回転軸にはプーリ21aが取り付けられ、これらプーリ28a及びプーリ21aの間にはベルト28Aが巻き回されている。そして、破砕装置用油圧モータ28からの駆動力が前記ベルト28Aを介し破砕ロータ21の回転軸に与えられることにより、破砕ロータ21が回転するようになっている。なお、このときのベルト28Aの張りが、前記張力調整用レバー30を操作することで調整可能となっている。
【0038】
また、破砕ロータ21の外周側には、支持部材31により支持され、破砕物の粒度を設定するための多数の開口部を備えた略部分円筒面形状の篩い部材(グレート)32が配置されている。
【0039】
図1及び図2に戻り、前記の送りコンベア2は、前述した搭載フレーム14に載置されており、上記ホッパ1の下部に略水平方向に延設されている。そしてこの送りコンベア2は、破砕装置3側端部に設けた例えばスプロケット状の駆動ローラ(以下適宜、送りローラという)33と、その反対側(自走式木材破砕機前方側)に設けた従動ローラ34と、これら送りローラ33及び従動ローラ34の間に巻回して設けたコンベアベルト35(搬送体、図2参照)とを備えている。
【0040】
図5は、図3中V−V面による一部断面で示す矢視図である。この図5及び前述の図4において、コンベアベルト35は、自走式木材破砕機の幅方向の左・右両側に位置し、多数のリンク部材37をピン結合によって回動自在に関節結合してなる無端状(エンドレス)のリンク36と、それら無端状リンク36,36の間を自走式木材破砕機の幅方向に連結するように固定され被破砕木材の搬送方向に配列された複数の下部搬送板39と、各下部搬送板39の搬送方向下流側(一端側)上部(循環駆動で考えると外周側)に固定され、隣接する下部搬送板39,39の間の隙間を覆い、かつ後述のように被搬送物の搬送力を向上させるように設けた上部搬送板40とを備えている。
【0041】
そして、前記送りローラ33の自走式木材破砕機右側(図2中上側)に配置された送りコンベア用油圧モータ41の駆動力を、カップリング42、ギヤ機構43を介し送りローラ33の回転軸33aに伝達することによって送りローラ33を回転駆動してコンベアベルト35の無端状リンク36を駆動する。なお、このとき、従動ローラ34の回転軸34a(図1参照)を支持する軸受機構(図示せず)が公知の張力調整機構44によって略水平方向に変位可能に構成されており、これによって、上記コンベアベルト35の張力を調整可能となっている。
【0042】
上記の構造により、送りコンベア2は、ホッパ1に投入されコンベアベルト35上に載置された被破砕木材を上部搬送板39及び下部搬送板40上に載置して前記本体フレーム破砕機取付け部9Aの後方側(図1及び図2中左側)へと略水平方向に搬送し、前記押えコンベア4に導くようになっている。
【0043】
図1及び図2に戻り、前記の押えコンベア4は、前述した搭載フレーム14の後方側端部の上方に、後述のように揺動可能かつ上下方向にスライド可能に配設されている。そしてこの押えコンベア4は、上記送りコンベア2と同様、図4及び図5に示すように、送りコンベア2の上方かつ破砕装置3の近傍(詳細には破砕装置3側端部)に設けたスプロケット状の駆動ローラ(以下適宜、押えローラという)45と、その反対側(自走式木材破砕機前方側)に設けた従動ローラ46と、これら押えローラ45及び従動ローラ46の間に巻回して設けられたコンベアベルト(搬送体)47とを備えている。
【0044】
コンベアベルト47は、上記送りコンベア2のコンベアベルト35とほぼ同様の構造であり、自走式木材破砕機の幅方向の左・右両側に位置し、多数のリンク部材48aをピン結合によって回動自在に関節結合してなる2つの無端状(エンドレス)のリンク48と、それら無端状リンク48,48の間を自走式木材破砕機の幅方向に連結するように固定され被破砕木材の搬送方向に配列された複数の下部搬送板49と、各下部搬送板49の搬送方向下流側上部(循環駆動で考えると外周側)に固定され、隣接する下部搬送板49,49の間の隙間を覆うように設けられた上部搬送板50とを備えている。
【0045】
そして、前記押えローラ45の自走式木材破砕機左側(図2中下側)に配置された押えコンベア用油圧モータ(図示せず)の駆動力を、図示しない伝達機構を介し押えローラ45の回転軸45aに伝達することによって押えローラ45を回転駆動してコンベアベルト47の無端状リンク48を駆動する。なお、従動ローラ46の回転軸46aを支持する軸受機構(図示せず)が公知の張力調整機構51によって搬送面に略平行な方向に変位可能に構成されており、これによって、上記コンベアベルト47の張力を調整可能となっている。
【0046】
上記の構造により、押えコンベア4は、前記送りコンベア2によって前方側(図1及び図2中右側)から略水平方向に導入された被破砕木材をその下方に取り込んだ後、送りコンベア2と協働して被破砕木材の上部を押さえ込むように把持しつつ後方側(図1及び図2中左側)へと導出し、前記破砕装置3へと導入するようになっている。
【0047】
ここで、上記押えコンベア4は、押えコンベア支持機構60によって、前述したように、揺動可能かつ上下方向にスライド可能に配設されている。このような動作を可能とする構成について、以下詳細に説明する。
【0048】
図3及び図5において、押えコンベア支持機構60は、前記搭載フレーム14の前記送りコンベア2より前方側に立設固定された左・右1対の支柱61,61と、これら支柱61,61に沿って上下方向にそれぞれスライド走行可能な左・右2つずつのガイドローラ62,62(但し図5では煩雑を避けるために図示省略)と、これらガイドローラ62とともに上下方向にスライド可能に配設されたスライダー63と、上端部が上ブラケット64を介し前記スライダー63に連結されるとともに下端部が下ブラケット65を介し前記搭載フレーム14に連結され、スライダー63を上下方向に駆動可能な左・右1対の油圧シリンダ66,66と、下方が開口した略箱体形状を備え、前記押えコンベア4を内部に収納配置する支持ケース67とを備えている。
【0049】
前記の各ガイドローラ62は、対応する支柱61の自走式木材破砕機前方側及び後方側に設けたレール61a,61aにガイドされて走行する上下2つの車輪68,68と、これら2つの車輪68,68を回転自在に支持する車輪支持部69,69と、それら車輪支持部69,69を上下方向両端部に回転自在に取り付けた略平板状のベース部70とを備えている。
【0050】
前記の支柱61,61の上端部には、それらを連結するように略平板形状の上屋部材71が設けられており、その自走式木材破砕機後方側端部は、前記の破砕ユニット枠体部18の天板18cの自走式木材破砕機前方側端部に取り付けた接続用ブラケット18dに複数のボルト72(図2参照)により連結固定されている。
【0051】
前記のスライダー63は、上記左・右2つずつのガイドローラ62,62にそれぞれボルト73を介して固定された略長方形平板形状の左・右一対の側板部63a,63aと、これら左・右側板63a,63aの上端部を接続するように略水平方向に延設された前・後一対の天板部63b,63b(図5参照)と、これら天板部63b,63bのうち左・右側板部63a,63aの上端部より前記幅方向外方に突出する自走式木材破砕機幅方向両側端部分に設けた左・右一対のシリンダ取付け部63c,63cとを備えている。このとき、前記シリンダ取付け部63cには、前記油圧シリンダ66の上端部が前記上ブラケット64を介して連結され、これによって、油圧シリンダ66の伸縮に伴いスライダー63が上下動可能になっている。また油圧シリンダ66を緩衝(ダンパー)機能として用いることも可能となっている。
【0052】
前記の支持ケース67は、前記押えローラ45の回転軸45aを回転自在に貫通支持する軸受部74と、従動ローラ46の回転軸46aの両端部を回転自在に支持する軸受部75とを備えており、これによって、押えコンベア4とともに一体となって揺動するようになっている。
【0053】
ここで、前記スライダー63の各側板部63a,63aの破砕装置3側の下端部には、前記支持ケース67の軸受部74を貫通してそれより外方に突出した前記駆動ローラ回転軸45aの両端部を回転自在に支持する軸受部76が設けられている。これにより、この回転軸45a両端部を回動中心として、送りコンベア4及び支持ケース67は回動可能に構成されている。このとき、スライダー63の自走式木材破砕機前方側端部に設けたブラケット63dから下方に突出して設けたストッパ77が支持ケース67の自走式木材破砕機前方側端部に設けた係合部係合することにより、上記送りコンベア4が水平面となす角(揺動角)θが予め定められた所定の角度(例えばθ≒15°)未満とならないように(すなわちその位置よりも送りコンベア4の自走式木材破砕機前方側が下方に下がらないように)規制されるようになっている。
【0054】
以上のような構造により、スライダー63、ガイドローラ62、支持ケース67、及び押えコンベア4が一体となって、支柱61,61に沿って上下方向にスライド移動可能であるとともに、任意のスライド位置において、さらに支持ケース67及び押えコンベア4が、前記駆動ローラ回転軸45aを揺動中心として揺動可能(例えばθ≧15°)に構成され、これによって、前記押えコンベア4による被破砕木材の押さえ込み圧力や、送りコンベア2のコンベアベルト35と押えコンベア4のコンベアベルト47との間の間隙寸法を適宜設定可能となっている。
【0055】
上記のような構造の送りコンベア2、破砕装置3、押えコンベア4に関し、本実施の形態の最も大きな特徴は、それらの配置における位置関係にある。
すなわち、図4において、破砕装置3の前記破砕ロータ21、送りコンベア2の前記送りローラ33、及び押えコンベア4前記押えローラ45が、破砕時において、送りコンベア2による被破砕木材の搬送面T(図4参照)が破砕ロータ21の回転軸21aの回転中心位置Q近傍に位置するとともに、送りローラ33の破砕ロータ21側端部位置(回転軌跡の端部位置)S及び押えローラ45の破砕ロータ21側端部位置(回転軌跡の端部位置)Pが破砕ロータ21の破砕外径Rに対して近くなるように(詳細にはほぼ等距離で近接するように)配置されている。
また、送りローラ33の外径D1(図3参照)及び押えローラ45の外径D2(図3参照)は、互いにほぼ等しくなっており(D1≒D2)、またそれぞれ、送りコンベア2による被破砕木材の搬送面Tから破砕外径Rの最上部までの高さ方向寸法(=最大破砕高さ)H(図3参照)より小さくなっている。
【0056】
図1及び図2に戻り、前記の排出コンベア7は、排出側(後方側、図1及び図2中左側)部分が、パワーユニット94(後述)から突出して設けたアーム部材78(但し図2では図示省略)に、支持部材79,80を介し吊り下げ支持されている。また、排出反対側(前方側、図1及び図2中右側)部分は、本体フレーム破砕機取付け部9Aよりも下方に位置し、支持部材81を介し本体フレーム破砕機取付け部9Aから吊り下げられるように支持されている。この結果、排出コンベア7は、本体フレーム9の下方からパワーユニット94の下方を通って、本体フレーム9の自走式木材破砕機後方側外方へ、上り傾斜で配置されている。
【0057】
またこの排出コンベア7は、フレーム82と、このフレーム82に支持され排出コンベア用油圧モータ83(図2参照)で駆動される駆動輪84と従動輪(図示せず)との間に巻回して設けられたコンベアベルト86と、このコンベアベルト86の両側面及び搬送面をそれぞれ支持するガイドローラ87及びローラ88を備えており、前記排出コンベア用油圧モータ83の駆動力でによってコンベアベルト86を駆動し、これによって破砕装置3から図示しないシュートを介しコンベアベルト86上に落下してきた木材破砕物を後方側(図1及び図2中左側)へ運搬し破砕機本体5外へ搬出するようになっている。また、このとき、従動輪の回転軸を支持する軸受機構(図示せず)が公知の張力調整機構85によって略水平方向に変位可能に構成されており、これによって、上記コンベアベルト86の張力を調整可能となっている。
【0058】
前記の磁選機8は、支持部材89を介し前記アーム部材78より吊り下げ支持されており、前記コンベアベルト86の上方にこのコンベアベルト86と略直交するように配置された磁選機ベルト90(図1参照)を、磁選機用油圧モータ91(図1参照)によって磁力発生手段(図示せず)まわりに駆動することにより、磁力発生手段からの磁力を磁選機ベルト90越しに作用させてコンベアベルト86上の磁性物を磁選機ベルト90に吸着させた後、コンベアベルト86と略直交する方向(自走式木材破砕機の幅方向)に運搬して、前記排出コンベアフレーム82に設けたシュート92を介しコンベアベルト86の側方に落下させ排出するようになっている。
前記の本体フレーム破砕機取付け部9Aの後方側(図1、図2中左側)端部の上部には、パワーユニット積載部材93を介して動力体としてのパワーユニット94が搭載されている(図1参照)。
【0059】
ここで、上記送りコンベア2、破砕装置3、押えコンベア4、排出コンベア7、磁選機8、走行装置10、及び押えコンベア支持機構60は、この自走式木材破砕機に備えられる油圧駆動装置によって駆動される被駆動部材を構成しており、これらは、上記送りコンベア用油圧モータ41、破砕装置用油圧モータ28、押えコンベア用油圧モータ、排出コンベア用油圧モータ83、磁選機用油圧モータ91、左・右走行用油圧モータ12、及びスライダー63昇降用の油圧シリンダ66等の各種油圧アクチュエータや、前記パワーユニット94内に搭載されるエンジン(図示せず)、このエンジンにより駆動される少なくとも1つの油圧ポンプ(図示せず)、及び複数のコントロールバルブ(図示せず)等からなる油圧駆動装置によって駆動される。
【0060】
すなわち、例えば自走式木材破砕機を自走させる時には、前記の油圧ポンプからの圧油が、運転席95の左・右操作レバー96の操作に応じて切り換えられる走行用コントロールバルブ(図示せず)を介し走行用油圧モータ12に供給され、これによって無限軌道履帯11が駆動されて走行装置10が走行する。
【0061】
また、破砕作業時には、例えば運転席95に設けた操作盤(図示せず)の磁選機起動スイッチ(図示せず)、排出コンベア起動スイッチ(図示せず)、破砕装置起動スイッチ(図示せず)、押えコンベア用起動スイッチ(図示せず)、及び送りコンベア起動スイッチ(図示せず)が順次押されることで、その操作信号が図示しないコントローラを介して駆動信号として出力される。そして、これらの駆動信号が、磁選機用コントロールバルブ(図示せず)、排出コンベア用コントロールバルブ(図示せず)、破砕装置用コントロールバルブ(図示せず)、押えコンベア用コントロールバルブ(図示せず)及び送りコンベア用コントロールバルブ(図示せず)に入力されてそれらコントロールバルブが切り換えられ、これによって前記の油圧ポンプからの圧油がこれらのコントロールバルブを介し対応する油圧アクチュエータ91,83,28,41等に供給され、これによって磁選機8、排出コンベア7、破砕装置3、押えコンベア4、及び送りコンベア2が起動するようになっている。なお、前述した油圧シリンダ66は、基本的にメンテナンス時にのみ伸縮させてスライダー63を強制昇降させるためのものであり、この破砕時には昇降用としては使用せず(但し急激な昇降を抑制するためのダンパ機能の役割は果たす)、押えコンベア4は後述のようにその自重のみによって被破砕木材を押圧するようになっている。
【0062】
そして、上記油圧ポンプ及びエンジン(その上部カバー97のみ図2に図示)は、このエンジンの冷却水を冷却するラジエータを備えた熱交換器装置(図示せず)とともに、前記パワーユニット94内の自走式木材破砕機後方側(図2中左側)の領域において、自走式木材破砕機の幅方向(図2中上下方向、前記本体フレーム9の短手方向)に並設されている。
一方、パワーユニット94の自走式木材破砕機前方側(図2中右側)の領域には、前記エンジンの燃料タンク(その給油口98のみを図2に図示)と、前記各油圧アクチュエータを駆動する圧油(作動油)を貯留する作動油タンク(その給油口99のみを図2に図示)と、上述の各コントロールバルブを備えた制御弁装置(図示せず)と、操作者が搭乗する区画である上記運転席95とが、この順序で自走式木材破砕機幅方向左側(図2中上側)から右側(図2中下側)へ向かって並設されている。
【0063】
なお、以上のパワーユニット94の各機器は、パワーユニット94の基礎下部構造をなすパワーユニットフレーム101(図1参照)上に配置されており、このパワーユニットフレーム101が、前記パワーユニット積載部材93(図1参照)を介し、前記本体フレーム破砕機取付け部9Aの後端部の上部に搭載されている。
【0064】
以上において、送りコンベア2が、被破砕木材を破砕装置側へ搬送する搬送手段を構成し、押えコンベア4が、搬送手段と協働して被破砕木材を押圧しながら破砕装置へと導入する押圧導入手段を構成する。また、破砕装置用油圧モータ28が、破砕ロータを、その破砕ビットが被破砕木材に対し上向き又は下向きに衝突して破砕するように両方向に回転可能な両方向駆動手段を構成する。
【0065】
次に、本実施の形態の動作及び作用を以下に説明する。
【0066】
上記構成の自走式木材破砕機において、破砕作業時には、例えば適宜の作業具あるいは手作業(人力)によりホッパ1に被破砕木材を投入すると、ホッパ1で受け入れられた被破砕木材は送りコンベア2のコンベアベルト35上に載置されて略水平方向に自走式木材破砕機後方(図1、図2中左方)に搬送される。
【0067】
このように後方へと搬送されてきた被破砕木材は、送りコンベア2の後端(図1、図2中左側端)付近まで来ると、その上部が押えコンベア4のコンベアベルト47の下部に入り込むようにして押えコンベア4に取り込まれ、押えコンベア4の自重で押さえつけられることにより押圧把持され、コンベアベルト47の回転と共に押圧された状態のまま破砕装置3へと送り込まれる。
【0068】
このとき、図4において、押えコンベア4の破砕装置3側端部にある押えローラ45と送りコンベア2の破砕装置3側端部にある送りローラ33とで被破砕木材W(図4に想像線で示す)を上下から挟み込むようにして、この挟み込み部分X(図4参照)を破砕時の破砕支点(以下適宜、破砕支点Xという)としつつ、それより破砕装置3側の被破砕木材先端部を破砕ロータ21に向かって片持ち梁状に突出させ、その突出した先端部を回転する破砕ロータ21の破砕ビットにて次々に破砕(粉砕)していく。
【0069】
このとき、本実施の形態では、押えローラ45の破砕ロータ21側端部P及び送りローラ33の破砕ロータ21側端部を破砕ロータ21の破砕外径Rに極力(干渉しない程度に)近づけている。これにより、押えローラ45と送りローラ33との挟み込み部分である破砕時の破砕支点Xを、破砕ロータ21に極力近づけることができるので、被破砕木材先端部におけるその破砕支点Xから片持ち梁状に突出する部分の長さh(図4参照)をなるべく短くすることができる。したがって、回転する破砕ロータ21からの衝撃(例えば図3中アで示す正転方向回転なら上方向への衝撃)で生じるその突出部分のたわみを低減できるので、たわみとその後の復元との繰り返し(いわゆるバタツキ)による騒音発生を低減することができる。
【0070】
また、被破砕木材Wを先端部側から順次破砕ロータ21側へと送り込んで破砕を行っていくとき、被破砕木材Wの最後端WLが上記破砕支点Xを通過した瞬間に、被破砕木材Wはどこからも把持されず解放された状態となる。ここで、本実施の形態では、上記のように押えローラ45の破砕ロータ21側端部P及び送りローラ33の破砕ロータ21側端部を破砕ロータ21に近づけることで、被破砕木材片の巻き込み側の隙間(すなわち図3中アで示す正転方向回転なら上側の破砕ロータ破砕外径Rと押えローラ45との間の隙間tU、図3中イで示す逆転方向回転なら下側の破砕ロータ破砕外径Rと送りローラ33との間の隙間tL)をより小さくすることができる。これにより、上記破砕支点Xを通過して開放された被破砕木材Wの最後端WLが、比較的大きな形状のままでその隙間を介し破砕ロータ21まわりの破砕室内に導入されはね回るのを抑制できる。したがって、被破砕木材Wの破砕室内での跳ね回りによる騒音発生をも低減できる。
【0071】
以上のようにして破砕された木材破砕物は、篩い部材32の開口部によって選別され、それを通過できる粒度になったものだけが通過して篩い部材32の外部へ排出される。排出された木材破砕物は、シュートを介し排出コンベア7のベルト86上に落下して運搬され、最終的に自走式木材破砕機の後部(図1中右端部)からリサイクル品として排出(搬出)される。
【0072】
以上説明したように、上記本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態によれば、被破砕木材Wのバタツキや跳ね回りによる騒音を低減することができる。
【0073】
またこれに加え、以下のような効果もある。
【0074】
▲1▼後方バタツキによる騒音低減
上記では、破砕時の破砕支点Xより破砕装置3側の被破砕木材W先端部が回転する破砕ロータ21からの衝撃によりたわみ、このたわみとその後の復元との繰り返しによるバタツキ(前方バタツキ)による騒音発生を低減できるという効果について説明した。これとは別のバタツキが破砕支点Xの後方側でも発生しうる。
【0075】
すなわち、図3中矢印イで示す逆転方向回転の時、被破砕木材W先端部が破砕ロータ21の破砕ビットにひっかけられ削られつつその回転方向側(下側)に変位すると、破砕支点Xを回動中心としてその反対側の被破砕木材W後端部は、シーソーの原理で逆の上側に変位し、送りローラ2のコンベアベルト35搬送面Tから浮き上がることとなる。その後、1つの破砕ビットによる削り取りが終わると、破砕支点Xを含むその前後の押えローラ4及び送りローラ2の押え把持力により被破砕木材Wはもとの位置に復元し、その後端部はコンベアベルト35搬送面T上に着地する。破砕動作中はこの挙動を繰り返すこととなり、浮き上がり→着地の反復による被破砕木材後方側のバタツキ(後方バタツキ)により上記同様の騒音を発生する可能性がある。
【0076】
本実施の形態においては、前述のように押えローラ45と送りローラ33との挟み込み部分である破砕時の破砕支点Xを、破砕ロータ21に極力近づけることができるので、上記のような被破砕木材W先端部の下側への変位を抑制できる。したがって、反対側の被破砕木材W後端部の上側への変位をも抑制できるので、上記後方バタツキを抑制でき、これによる騒音発生を低減することができる。
【0077】
▲2▼破砕装置用油圧モータの投入動力低減による小型化
前述したように、被破砕木材Wを先端部側から順次破砕ロータ21側へと送り込んで破砕を行っていくとき、被破砕木材Wの最後端WLが上記破砕支点Xを通過した瞬間に、被破砕木材Wはどこからも把持されず解放された状態となって、そのまま破砕ロータ21まわりの破砕室に導入され、篩い部材32の開口部を通過できる粒度になるまでは破砕ロータ21の破砕ビットによる破砕が継続される。したがって、破砕支点と破砕ロータとの距離が比較的大きい従来構造では、上記のように解放され導入される被破砕木材片の大きさも比較的大きく、そのため、これを篩い部材開口部を通過可能な小さい粒度まで破砕するには破砕ロータを駆動する破砕装置用油圧モータへ多大な動力投入が必要となり、この結果駆動源であるパワーユニットが大型化し、ひいては自走式木材破砕機全体の大型化を招く場合があった。
【0078】
本実施の形態では、上記のように押えローラ45と送りローラ33との挟み込み部分である破砕時の破砕支点Xを破砕ロータ21に極力近づけることができるので、上記のように把持から解放され導入されるときの被破砕木材片の大きさを比較的小さくすることができる。したがって、その分、破砕装置用油圧モータ28への投入動力を低減できるので、パワーユニット94を小型化し、ひいては自走式木材破砕機全体を小型化することができる。
【0079】
なお、本発明は、上記図1〜図5を用いて説明した実施の形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で、種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順次説明する。
【0080】
(1)送りコンベア搬送面が破砕ロータ回転中心より下方に位置する構造
図6は、送りコンベア4Aの搬送面Tが破砕ロータ21の回転中心(=回転軸21aの軸心位置)Qより下方にずれた配置とした変形例を表す図であり、上記本発明の一実施の形態の図4に相当する図である。
【0081】
図6において、本変形例においては、押えコンベア4Aは、上記本発明の一実施の形態における押えコンベア4よりも全体的に小型になっており、特に、本変形例の押えコンベア4Aの押えローラ45の外径D2′が、上記本発明の一実施の形態の押えコンベア4の押えローラ45の外径D2より小さくなっている。一方、送りコンベア2については、上記本発明の一実施の形態と同様の大きさとなっており、この結果、押えローラ45の外径D2′は、送りローラ33の外径D1よりも小さくなっている。またこのとき、送りローラ33の破砕ロータ21側端部位置Sと破砕ロータ破砕外径Rとの距離L1が、押えローラ45の破砕ロータ21側端部位置Pと破砕ロータ破砕外径Rとの距離L2よりも小さくなるように配設されている。なお、破砕ロータ21は、矢印イで示す方向へ回転させるようにする(すなわち、破砕装置用油圧モータ28が、破砕ロータを、その破砕ビットが前記被破砕木材に対し下向きに衝突して破砕する向きに回転させる下向き駆動手段を構成する)。この場合、破砕装置3の破砕ロータ21の外周部には、刃面が破砕ロータ21の上記イ方向への回転に対応するような向きの破砕ビットのみを設ければ足りることは言うまでもない。
【0082】
本変形例においても、上記本発明の一実施の形態と同様の効果を得る。
すなわち、下部にある送りローラ33の破砕ロータ21側端部Sと破砕ロータ破砕外径Rとの距離L1を上部にある押えローラ45の破砕ロータ21側端部Pと破砕ロータ破砕外径Rとの距離L2よりも小さくする(すなわち送りローラ33を破砕ロータ破砕外径Rにより近づける)ことにより、送りローラ33側(すなわち被破砕木材片の巻き込み側)の隙間をより小さくすることができる。これにより、前述した押えローラ45及び送りローラ33による挟み込み部分(破砕支点)Xを通過して開放された被破砕木材の最後端が、比較的大きな形状のままでその隙間を介し破砕ロータ21まわりの破砕室内に導入されはね回るのを抑制できる。したがって、被破砕木材の破砕室内での跳ね回りによる騒音発生を低減できる。
【0083】
このとき、上記のようにして送りローラ33と押えローラ45の破砕外径Rへの距離L1,L2に差をつけても(干渉防止に万全を期す等の観点よりL2はL1より大きな通常の値に確保したい場合がある)、押えローラ45の外径D2′を送りローラ33の外径D1より小さくしていることにより、それら2つのローラ45,33全体としても破砕ロータ21に比較的近接させることができる。このことを図7(a)〜(c)により説明する。
【0084】
図7(a)及び(b)は、送りコンベア搬送面Tが破砕ロータ回転中心Qより下方にずれ破砕外径がRである破砕ロータ21、送りローラ33、及び押えローラ45の配設位置関係を模式的に示した図であり、図7(a)は、本変形例に相当する図、図7(b)は本変形例とは逆に押えローラの外径D2″を送りローラの外径D1より大きくした比較例を示す図である。
【0085】
本変形例においては、図7(a)に示すように、押えローラ45の外径D2′は送りローラ33の外径D1よりも小さくなっている。これにより、図7(b)に示す比較例のように押えローラ45の外径D2″を送りローラ33の外径D1より大きくする場合よりも、押えローラ45と送りローラ33との挟み込み部分である破砕時の破砕支点Xを、破砕ロータ外径Rに近づけることができる。これは図7(c)に示す3つの円(破砕外径Rの円、送りローラ33の円、押えローラ45の円)の外接関係として考えればより明確である。すなわち、破砕ロータ21(破砕外径R)及び送りローラ33を同一に固定して考えた場合、大径の押えローラ45Bの送りローラ33との外接点X2よりも、小径の押えローラ45Aの送りローラ33との外接点X1のほうが破砕外径Rにより近づけることができる。
【0086】
本変形例では、この原理を利用し、押えローラ45の外径D2′を送りローラ33の外径D1よりも十分に小さくすることで、破砕支点Xを破砕ロータ外径Rにより近づけている。これによって、押えローラ端部位置Pと破砕外径Rとの距離L2を、送りローラ端部位置Sと破砕外径Rとの距離L1をより大きくしてもなお、図7(a)と図7(b)とを比較して分かるように、破砕支点Xを破砕ロータ外径Rにより近づけることが可能となる。
【0087】
これにより、被破砕木材W先端部における破砕支点Xから片持ち梁状に突出する部分の長さを短くすることができるので、上記本発明の一実施の形態と同様、たわみと復元との繰り返し(バタツキ)による騒音発生を低減できる。
【0088】
(2)送りコンベア搬送面が破砕ロータ回転中心より上方に位置する構造
図8は、上記変形例(1)とは逆に、送りコンベア4Bの搬送面Tが破砕ロータ21の回転中心(=回転軸21aの軸心位置)Qより上方にずれた配置とした変形例を表す図であり、上記本発明の一実施の形態の図4、上記変形例(1)の図6に相当する図である。
【0089】
図8において、本変形例においては、送りコンベア2Aは、上記本発明の一実施の形態における送りコンベア2よりも全体的に小型になっており、特に、本変形例の送りコンベア2Aの送りローラ33の外径D1′が、上記本発明の一実施の形態の送りコンベア2の送りローラ33の外径D1より小さくなっている。一方、押えコンベア4については、上記本発明の一実施の形態と同様の大きさとなっており、この結果、送りローラ33の外径D1′は、押えローラ45の外径D2よりも小さくなっている。またこのとき、押えローラ45の破砕ロータ21側端部位置P(図示せず)と破砕ロータ破砕外径Rとの距離L2が、送りローラ33の破砕ロータ21側端部位置Sと破砕ロータ破砕外径Rとの距離L1よりも小さくなるように配設されている。なお、この場合、破砕ロータ21は、矢印アで示す方向へ回転させるようにする(すなわち、破砕装置用油圧モータ28が、破砕ロータを、その破砕ビットが前記被破砕木材に対し上向きに衝突して破砕する向きに回転させる上向き駆動手段を構成する)。この場合、破砕装置3の破砕ロータ21の外周部には、刃面が破砕ロータ21の上記ア方向への回転に対応するような向きの破砕ビットのみを設ければ足りることは言うまでもない。
【0090】
本変形例においては、上記変形例(1)と同様の原理で、上記本発明の一実施の形態と同様の効果を得ることができる。
すなわち、上部にある押えローラ45の破砕ロータ21側端部Pと破砕ロータ破砕外径Rとの距離L2を下部にある送りローラ33の破砕ロータ21側端部Sと破砕ロータ破砕外径Rとの距離L1をよりも小さくする(すなわち押えローラ45を破砕ロータ破砕外径Rにより近づける)ことにより、押えローラ45側(すなわち被破砕木材片の巻き込み側)の隙間をより小さくすることができる。これにより、押えローラ45及び送りローラ33による挟み込み部分(破砕支点)Xを通過して開放された被破砕木材の最後端が、比較的大きな形状のままでその隙間を介し破砕ロータ21まわりの破砕室内に導入されはね回るのを抑制できるので、被破砕木材の破砕室内での跳ね回りによる騒音発生を低減できる。
【0091】
このとき、上記変形例(1)と同様の原理で、送りローラ33と押えローラ45の破砕外径Rへの距離L1,L2に差をつけても、送りローラ33の外径D1′を押えローラ45の外径D2より小さくしていることにより、それら2つのローラ45,33全体としても破砕ロータ21に比較的近接させることができる。したがって、被破砕木材W先端部における破砕支点Xから片持ち梁状に突出する部分の長さを短くすることができるので、上記同様、たわみと復元との繰り返し(バタツキ)による騒音発生を低減できる。
【0092】
なお、以上においては、搬送手段と協働して被破砕木材を押圧しながら破砕装置へと導入する押圧導入手段として、ローラとして押えローラ45及び従動ローラ46の2つのみを備え、コンベアベルト47をこれらローラ45,46の外周側に単純に巻き回した押えコンベア4を用いたが、これに限られない。すなわち、3個以上の複数のローラを備え、その内周側や外周側にベルトを巻き回した構造のものでもよい。逆に、コンベアベルト47のようなものを用いず、単純に1つの押えローラ45のみで押圧導入する構造でもよい。また、搬送手段についても同様に、送りコンベア2に限らず、3個以上の複数のローラを備え、その内周側や外周側にベルトを巻き回した構造のものでもよい。これらの場合も、破砕装置側端部に設けたローラ(押えローラあるいは送りローラ)に関し、上記本発明の一実施の形態、(1)の変形例、(2)の変形例においてそれぞれ上述した破砕ロータ破砕外径との距離関係、あるいはローラ外径の大小関係が成立しさえすれば、それらと同様の効果を得ることができる。
【0093】
また、以上においては、破砕装置として破砕ロータ21の外周部に刃物(破砕ビット)を取り付けたいわゆるインパクトクラッシャを備えた自走式木材破砕機を例にとって説明したが、これに限られず、他の破砕装置、例えば、平行に配置された軸にカッタを備え、互いに逆回転させることにより被破砕木材をせん断する破砕装置(いわゆるシュレッダを含む2軸せん断機等)や、ロール状の回転体(ロータ)に破砕用の刃物を取り付けたものを一対としてそれら一対を互いに逆方向へ回転させ、それら回転体の間に被破砕木材を挟み込んで破砕を行う回転式の破砕装置(いわゆるロールクラッシャを含む6軸破砕機等)や、被破砕木材をチップ状にするいわゆる木材チッパーを備えた自走式木材破砕にも適用可能である。これらの場合も、上記と同様の効果を得る。
【0094】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、破砕時において搬送手段による搬送面が破砕ロータの回転中心位置近傍及びその上方に位置するように構成するとともに、さらに押えローラを送りローラよりも破砕ロータの破砕外径に近づけるので、押えローラ及び送りローラによる挟み込み部分(破砕支点)を通過して開放された被破砕木材の最後端が、比較的大きな形状のままでその隙間を介し破砕ロータまわりの破砕室内に導入されはね回るのを抑制でき、被破砕木材の破砕室内での跳ね回りによる騒音発生を低減できる。
またこのとき、例えば送りローラの径を押えローラの径よりも小さくすることで、それら2つのローラ全体としても比較的破砕ロータに近接させることができる。これにより、押えローラと送りローラとの挟み込み部分である破砕時の破砕支点を、破砕ロータに近づけることができるので、被破砕木材先端部におけるその破砕支点から片持ち梁状に突出する部分の長さを短くすることができる。したがって、破砕ロータからの上方への衝撃で生じる突出部分のたわみを低減できるので、たわみとその後の復元との繰り返し(いわゆるバタツキ)による騒音発生を低減することができる。
【0095】
請求項3記載の発明によれば、破砕時において搬送手段による搬送面が破砕ロータの回転中心位置近傍及びその下方に位置するように構成するとともに、さらに送りローラを押えローラよりも破砕ロータの破砕外径に近づけるので、押えローラ及び送りローラによる挟み込み部分(破砕支点)を通過して開放された被破砕木材の最後端が、比較的大きな形状のままでその隙間を介し破砕ロータまわりの破砕室内に導入されはね回るのを抑制でき、被破砕木材の破砕室内での跳ね回りによる騒音発生を低減できる。
またこのとき、例えば押えローラの径を送りローラの径よりも小さくすることで、それら2つのローラ全体としても破砕ロータに比較的近接させることができる。これにより、押えローラと送りローラとの挟み込み部分である破砕時の破砕支点を、破砕ロータに近づけることができるので、被破砕木材先端部におけるその破砕支点から片持ち梁状に突出する部分の長さを短くすることができる。したがって、破砕ロータからの下方への衝撃で生じる突出部分のたわみを低減できるので、たわみとその後の復元との繰り返し(いわゆるバタツキ)による騒音発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態の全体構造を表す側面図である。
【図2】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態の全体構造を表す上面図である。
【図3】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態を構成する破砕ユニット付近の構造を表す図1中部分拡大側面図である。
【図4】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態を構成する図3に示す破砕ユニット付近の構造のうち、押えコンベア及び送りコンベアの詳細構造を表すための一部透視拡大側面図である。
【図5】図3中V−V面による一部断面で示す矢視図である。
【図6】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態において、送りコンベアの搬送面を破砕ロータの回転中心より下方にずれた配置とした変形例を表す図である。
【図7】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態において、送りコンベアの搬送面を破砕ロータの回転中心より下方にずれた配置とした変形例における破砕ロータ、送りローラ、及び押えローラの配設位置関係を模式的に示した図、押えローラの外径を送りローラの外径より大きくした比較例を示す図、及び破砕外径、送りローラ、押えローラの外接関係を表す図である。
【図8】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態において、送りコンベアの搬送面を破砕ロータの回転中心より上方にずれた配置とした変形例を表す図である。
【符号の説明】
2 送りコンベア(搬送手段)
3 破砕装置
4 押えコンベア(押圧導入手段)
5 破砕機本体
21 破砕ロータ
28 破砕装置用油圧モータ(両方向駆動手段;上向き駆動手段;下向き駆動手段)
33 送りローラ
45 押えローラ
D1 送りローラの外径
D2 押えローラの外径
P 押えローラの破砕ロータ側端部
Q 回転中心位置
R 破砕ロータの破砕外径
S 送りローラの破砕ロータ側端部
T 搬送面
W 被破砕木材
X 破砕支点
Claims (4)
- 破砕装置に設けた破砕ロータを回転させて被破砕木材を破砕し、その破砕した木材破砕物を破砕機本体外へ搬出する自走式木材破砕機において、
破砕装置側端部に設けた送りローラを有し、前記被破砕木材を前記破砕装置側へ搬送する搬送手段と、
前記搬送手段の上方、かつ破砕装置の近傍に設けた押えローラを有し、前記搬送手段と協働して前記被破砕木材を押圧しながら前記破砕装置へと導入する押圧導入手段と、
前記被破砕木材の搬送面から外れた前記破砕ロータの外周側に固定したアンビルとを備え、
前記破砕ロータの外周部に取り付けた破砕ビットが前記被破砕木材に対して上向きに衝突して破砕する向きに回転させる上向き回転駆動にすると共に前記搬送手段による前記被破砕木材の搬送面を前記破砕ロータの回転中心位置近傍を含みそれより上方に位置させ、前記押えローラを前記送りローラよりも破砕ロータ破砕外径(R)に対して近くなるように配設した
ことを特徴とする自走式木材破砕機。 - 請求項1記載の自走式木材破砕機において、前記送りローラの径を、前記押えローラの径よりも小さくしたことを特徴とする自走式木材破砕機。
- 破砕装置に設けた破砕ロータを回転させて被破砕木材を破砕し、その破砕した木材破砕物を破砕機本体外へ搬出する自走式木材破砕機において、
破砕装置側端部に設けた送りローラを有し、前記被破砕木材を前記破砕装置側へ搬送する搬送手段と、
前記搬送手段の上方、かつ破砕装置の近傍に設けた押えローラを有し、前記搬送手段と協働して前記被破砕木材を押圧しながら前記破砕装置へと導入する押圧導入手段と、
前記被破砕木材の搬送面から外れた前記破砕ロータの外周側に固定したアンビルとを備え、
前記破砕ロータの外周部に取り付けた破砕ビットが前記被破砕木材に対して下向きに衝突して破砕する向きに回転させる下向き回転駆動にすると共に前記搬送手段による前記被破砕木材の搬送面が前記破砕ロータの回転中心位置近傍を含みそれより下方に位置させ、前記送りローラを前記押えローラよりも破砕ロータ破砕外径(R)に対して近くなるように配設した
ことを特徴とする自走式木材破砕機。 - 請求項3記載の自走式木材破砕機において、前記押えローラの径を、前記送りローラの径よりも小さくしたことを特徴とする自走式木材破砕機。
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