JP4687377B2 - 動的変位計測表示制御方法、動的変位計測表示制御プログラムおよび動的変位計測表示制御装置 - Google Patents

動的変位計測表示制御方法、動的変位計測表示制御プログラムおよび動的変位計測表示制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4687377B2
JP4687377B2 JP2005304967A JP2005304967A JP4687377B2 JP 4687377 B2 JP4687377 B2 JP 4687377B2 JP 2005304967 A JP2005304967 A JP 2005304967A JP 2005304967 A JP2005304967 A JP 2005304967A JP 4687377 B2 JP4687377 B2 JP 4687377B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
displacement
plane
sample
dynamic
static
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005304967A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007114023A (ja
Inventor
文之 高橋
貴史 布施
博之 塚原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2005304967A priority Critical patent/JP4687377B2/ja
Publication of JP2007114023A publication Critical patent/JP2007114023A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4687377B2 publication Critical patent/JP4687377B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

本発明は、運動する試料の面の変位を計測し、その計測値を表示する技術に関するものであり、特に、MEMS光スキャナなど高速動作中の対象の動的形状を計測し表示する技術に関するものである。
運動する試料の面の変位を計測する技術としては、例えば動的干渉計測法が公用である。図8に従来のストロボ位相光学系による動的変位計測表示制御装置の構成例を示す。ストロボ位相光学系splはマイケルソン型の干渉光学系で、光源1からハーフミラー2で直角に屈折して試料3により反射して結像レンズ7に向かう光と、光源1から参照ミラー4で反射してハーフミラー2で屈折して結像レンズ7に向かう光との干渉を利用して、試料3の反射面の高さを求める。この方法を図9を用いて説明する。図9(a)においては、試料として振動するMEMS光スキャナのようなMEMSデバイスを対象とした例を示している。図9(a)においてストロボ光源1から出射した可干渉性の強い光を、ハーフミラー2によりMEMS試料3と参照ミラー4に照射する。このさい図9(b)のようにストロボ光源1をMEMSの振動動作周波数と同期させて発光させることで任意の時間位相における干渉縞画像が得られる。得られた干渉縞の光強度I(x,y)は(1)式のようになる。
Figure 0004687377
ここでa(x,y),b(x,y)は光学系の状態により決まる定数であり、φ(x,y)は干渉縞の位置(x,y)における位相である。位相φ(x,y)と対象の高さh(x,y)には(2)式に示す関係があるため、干渉縞の位相を求めることでサンプルの高さを知ることができる。
Figure 0004687377

ここでλは光源波長である。(1)式の干渉縞の強度情報からa(x,y),b(x,y)の影響を排除して位相φ(x,y)を高精度に求める方法としては位相シフト法やフーリエ変換法、ヘテロダイン法などが知られている。図9(c)にこの動的干渉計測によりMEMS試料3の変位を計測した結果の従来の表示例を示す。図9(b)のストロボ発光(1) から求めたMEMS試料3の変位が図9(c)の位相(1)の表示例に、ストロボ発光(2) から求めたMEMSの変位が図9(c)の位相(2) の表示例になる。このように多数の少しずつ異なる時間位相から求めたMEMS試料3の変位を振動の1周期にわたって取得して、これを時系列的に連続表示することで試料3の動きを視覚的に把握することができる。
図9(c)の従来の表示方法によると、MEMSの動作に伴うMEMSの姿勢の変化を見てとることができるが、MEMSの動的な変形に関しては一見するとほとんど判別できない。このような例ではMEMSの姿勢変化に伴う変位量がMEMSの動的な変形に比べて非常に大きいためである。
動的計測で計測された試料3の時刻tにおける位置(x,y)の表面高さである実変位をM(x,y,t)と表記すると、実変位M(x,y,t)には、図10に示す3つの変位が寄与していると考えられる。すなわち、
(a)MEMS試料3の振動中の姿勢を示す平面である姿勢変位平面Z(x,y,t)。これは水平面(x,y)面からのずれである。
(b)運動停止時におけるMEMS試料3の面形状の真の平面からのずれを示す値である静的変位S(x,y)。これは姿勢変位平面Z(x,y,t)からのずれであり、通常のMEMSデバイスの加工精度では姿勢変位平面Z(x,y,t)の振幅に比べ遥かに小さい。
(c)MEMS試料3の加速度変化に伴う形状変形である動的変形D(x,y,t)。これは静的変位S(x,y)からのずれであり、通常のMEMSデバイスの剛性では静的変位S(x,y)振幅よりさらに小さいレベルのものである。
動的干渉計測によって計測されたMEMS試料3の面の変位値である実変位M(x,y,t)は上記(a),(b),(c)が全て含まれたものである。しかし本例のように姿勢変位平面、静的変位、動的変形のそれぞれの変位のスケールが大きく違う場合、図9(c)のような従来の表示方法では、その計測表示から定量的・定性的な動的解析が困難であり、振幅は小さいが重要な動的変形を見逃すおそれがあるという問題があった。
計測値の範囲が広いデータの表示に関する先行技術としては下記特許文献1に開示される方法がある。これはあらかじめ定めた閾値の前後で計測値を示すカラー表示の色空間を変えることにより、小さな振幅の欠陥などを見易くする方法である。しかしながら、この方法では空間的に計測値の大小が分離できる場合は有効であるが、上記のMEMSの面の変位ように、同一の空間に姿勢変位平面Z(x,y,t)のような大きな変位と、静的変位S(x,y)や動的変形D(x,y,t)のような小さな変位が重畳しているような場合には適用できない。
特許第3620799号特許公報
上記のように、従来の動的変位計測表示制御方法では、運動変位量の大きさに見合ったレンジで表示しているので、試料の加速度による変形のような、運動変位量に比してはるかに小さいレンジでの試料の動的変形の推移を認知可能に表示することができず、計測表示から定量的・定性的な動的解析が困難であり、振幅は小さいが重要な動的変形を見逃すおそれがある、という課題があった。
従来の動的変位計測表示制御方法では、試料の運動変位量に比してはるかに小さいレンジでの試料の動的変形の推移を認知可能に表示することができず、計測表示から定量的・定性的な動的解析が困難であり、振幅は小さいが重要な動的変形を見逃すおそれがある、という前記課題は、図1に示す如く、運動する試料の面の変位を計測し、その計測値を表示する動的変位計測表示制御方法であって、前記試料はおおむね平面である薄板状試料であり、前記運動は該試料の該平面が所定周期で振動する運動である場合に、前記計測によって前記運動中の薄板状試料の面の変位値である実変位M(x,y,t)を取得するステップ(図1ではステップS110)と、運動停止時における前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを示す値である静的変位S(x,y)を取得するステップ(図1ではステップS100)と、前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)とから、前記薄板状試料の振動中の姿勢を示す平面である姿勢変位平面Z(x,y,t)を算出するステップ(図1ではステップS120)と、 前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)とから、前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを補正した上での、前記薄板状試料の加速度変化に伴う面形状変形を示す値である動的変形D(x,y,t)を算出するステップ(図1ではステップS130)と、前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された動的変形D(x,y,t)のそれぞれに振幅補正係数を乗算したものを加算した表示量H(x,y,t)を算出する表示量算出ステップ(図1ではステップS140)と、を有する動的変位計測表示制御方法、によって解決される。
すなわち、図1の表示量算出ステップにおいて、外部から設定する振幅補正係数α,β,γを種々の値の組み合わせとすることで種々の意味ある動的変位をモニタに表示せしめることができる。例えば図3の表示例1のように、計測表示振幅補正係数α(x,y)、β(x,y)、γ(x,y)のうち2つをゼロとして3つの変位グラフを表示することで、各変位を定量的に把握することが可能である。また例えば図3の表示例2のように、大きな姿勢変位のスケールのみを縮小するようにα(x,y)を設定することで姿勢変位の状態と同時に動的変形や静的変位が表示でき、3つの変位の関係を定性的に把握するのに適している。
また、前記課題は、図4に示すごとく、前記静的変位取得ステップ(図4ではステップS402)において、前記取得された複数時点の運動中の実変位M(x,y,t)を演算する(図4ではステップS402.5)ことにより前記静的変位S(x,y)を算出取得する動的変位計測表示制御方法によっても解決される。
すなわち、振幅周期の各位相における試料3に加わる加速度の値とこれに起因する動的変形の値とは比例関係にあると仮定し、また、ある位相での加速度はその逆位相での加速度と絶対値が等しく向きが反対であると仮定されるので、例えば図5に示すように、逆位相の関係にある一組の実変位M+と実変位M-との平均値は動的変形をキャンセルした静的変位S(x,y)を表すとしてよい。したがって、この方法を用いれば、試料3を停止させられない状況であっても実変位M(x,y,t)から静的変位S(x,y)が算出可能であり、また、試料3を静止状態において実変位M(x,y,t)を測定するステップが省略可能である、という利点がある。
また、前記課題は、図6に示すごとく、前記試料中に複数の個別に振動する平面を持つ場合に、前記姿勢変位平面算出ステップにおいて、前記複数の個別に振動する平面に対応する複数の領域境界を設定する領域境界設定データに基づいて対象視野を複数領域に分割し、これら分割された領域ごとの姿勢変位平面Z(x,y,t)を算出する(図6ではステップS620)動的変位計測表示制御方法によって解決される。
すなわち、試料3内に複数の個別に振動する平面を持つ場合でも、その各領域境界設定データが設計図面などから入手可能であれば、これに基づいてそれぞれの平面領域ごとに姿勢変位平面Z(x,y,t)、静的変位S(x,y)、動的変形D(x,y,t)を計測することが可能となる。これによって、試料中に複数の個別に振動する平面を持つ場合であっても、個別の平面の動きや複数平面の動きの関係の全体を把握できる、という利点がある。
また、前記課題は、図6に示すごとく、前記試料中に複数の個別に振動する平面を持つ場合に、取得された複数位置および複数時点の運動中の実変位M(x,y,t)の局所的傾斜または時間的傾斜変化率を算出し、前記局所的傾斜または時間的傾斜変化率の空間的連続性から前記領域境界設定データを算出する(図6ではステップS622)動的変位計測表示制御方法によって解決される。
すなわち、試料3内に複数の個別に振動する平面を持つ場合に、その各領域境界設定データが設計図面などから入手可能でなくとも、実変位M(x,y,t)の分布状況から所望の領域境界設定データを算出でき、これに基づいてそれぞれの平面領域ごとに姿勢変位平面Z(x,y,t)、静的変位S(x,y)、動的変形D(x,y,t)を計測することが可能となる、という利点がある。
また、前記課題は、図6に示すごとく、前記試料中に複数の個別に振動する平面を持つ場合に、前記表示量算出ステップにおいて、前記分割されたそれぞれの領域ごとに、前記算出された領域ごとの姿勢変位平面Z(x,y,t)と前記取得された領域ごとの静的変位S(x,y)と前記算出された領域ごとの動的変形D(x,y,t)のそれぞれに領域ごとの振幅補正係数を乗算したものを加算した領域ごとの表示量H(x,y,t)を算出する(図6ではステップS640)動的変位計測表示制御方法によって解決される。
すなわち、試料3内に複数の個別に振動する平面を持つ場合でも、それぞれの平面領域ごとに表示量H(x,y,t)を取得してこれを表示することができ、視覚的に個別の平面の動きや複数平面の動きの関係の全体を把握できる、という利点がある。
本発明の動的変位計測表示制御方法は、変位量や性質が異なる姿勢変位平面、静的変位S、動的変形Dという3つの変位を同時に計測装置使用者に提示することにより、使用者は視覚的に簡便にこれら3つの変位の定性的、定量的な関係を把握することが可能となる、という効果がある。また変位量の振幅が大きな姿勢変位平面の変位と重ねて、小さな変位幅の静的変位Sや動的変形Dを強調して動画表示できるため小さな変位を見逃す危険性を少なくする、という効果がある。
本発明の動的変位計測表示制御方法の実施例を図1〜図10により説明する。なお、本発明におけるコンピュータ処理は、当該コンピュータの主記憶装置上に展開されたコンピュータプログラムにより実行されるが、このコンピュータプログラムの提供形態は、当該コンピュータに接続された補助記憶装置をはじめ、CD−ROM等の可搬型記憶装置やネットワーク接続された他のコンピュータの主記憶装置及び補助記憶装置等の各記録媒体に格納されて提供されるもので、このコンピュータプログラムの実行に際しては、当該コンピュータの主記憶装置上にローディングされ実行されるものである。
図1に本発明の第1実施例の動的変位計測表示制御方法の動作フロー図を示す。本実施例は図2に示す動的変位計測表示制御装置において動作する。図2のストロボ位相光学系splは先に従来技術で示した図8のストロボ位相光学系splと同一である。また、パソコンpcおよびモニタmもハードウェアとしては図2と図8で変わるところはないので、以下の説明では図8の部品名称をも流用するものとする。図2の本実施例では、パソコンpc内のソフトウェアによって、実変位取得手段21、静的変位取得手段22、姿勢変位平面算出手段23、動的変形算出手段24、表示量算出手段25、表示変換部261が形成されている。
本実施例の動的干渉計測の具体例を以下に示す。試料3の振動を例えば100kHzとすると、その周期10マイクロ秒を24点の位相(k=0,1,...,23)に分解し、各位相ごとに0.1マイクロ秒幅のストロボ発光(k)を30ミリ秒間繰り返す。すなわち、各位相(k)において3000ストロボによる干渉縞を集積して、図2の信号処理回路9はストロボ発光(k)による縞位相Φ(x,y)を出力する。この位相(k)における縞位相Φk(x,y)をもとにパソコンpc中の実変位取得手段1は当該位相(k)の実変位Mk(x,y,t)を取得する。なお、x,yは本ストロボ位相光学系splでは各30ミクロンの分解能で位相(k)の実変位Mk(x,y,t)を取得する。
図1の実施例ではステップS100の静的変位取得ステップから始まる。すなわち、ステップS101で試料3の振動運動を停止させ、静止状態の試料の干渉縞位相Φk(x,y)を信号処理回路9から取得する。パソコンpc内の実変位取得手段21はこの縞位相Φk(x,y)から実変位Mk(x,y,t)を取得する。すなわち、ステップS102で静止状態の実変位Mから試料の静的変位(初期形状)Sを取得することができた。
次のステップS110の実変位取得ステップでは、まずステップS111で試料の振動運動を開始する。次にステップS112で信号処理回路9は動作状態(位相k)の試料の干渉縞位相Φk(x,y) を取得する。実変位取得手段21はステップS113で、縞位相Φk(x,y)から動作状態(位相k)の実変位Mk(x,y,t)を算出する。以上はk=0,1,…23のすべてにおいて繰り返される。
次のステップS120の姿勢変位平面算出ステップでは、ステップS121で姿勢変位平面算出手段23は先に得られた実変位M(x,y,t)および静的変位S(x,y)の差であるM’=M-Sを算出する。この値は試料3の振動運動領域(ミラー部分の領域)では振動運動による姿勢変位をあらわし、その周囲の静止枠の領域ではほとんどゼロで変化しないはずである。ステップS122では試料3の設計データから試料中の振動運動領域境界(ミラー部分の領域境界)を取得し、ステップS123で姿勢変位平面算出手段23は前記領域内のM’の最小2乗平面を求め、これを姿勢変位平面Zとする。
次のステップS130の動的変形算出ステップでは、動的変形算出手段24は先に得られた実変位M(x,y,t)、静的変位S(x,y)、および姿勢変位平面Z(x,y,t)を用いて、ステップS131で動的変形D=M’-Z=M-S-Zを算出する。すなわち、動的変形D(x,y,t)は実変位M(x,y,t)から静的変位S(x,y)と姿勢変位平面Z(x,y,t)の寄与を差し引いたものである。
次のステップS140の表示量算出ステップでは、表示量算出手段25はステップS141で外部より振幅補正係数α,β,γを取得する。これは例えばパソコンpcの画面で操作者と対話的に振幅補正係数α,β,γの設定変更ができるようにする。なお、α,β,γの設定方法としては、Z,S,Dの振幅最大値をもとに表示量算出手段25が自動的にα,β,γの値を算出してデフォルトとして設定するようにしてもよい。次にステップS142で表示量算出手段25は表示量H=α*Z+β*S+γ*Dを算出する。
次のステップS150の表示ステップでは表示手段26の表示変換部261はステップS151で表示量算出手段25から渡された表示量H(x,y,t)を定められた画像に変換して、モニタmのディスプレイに表示する。
図3には本実施例の表示ステップにおいて表示される動画の例を示した。図3の表示例1では、振幅補正係数α,β,γの2つをゼロとして表示する。これによって、姿勢変位平面Z(x,y,t)単独の動きや静的変位S(x,y)の形状、動的変形D(x,y,t)の動きをそれぞれ独立に確認することができる。この場合、それぞれの変位レンジにふさわしい高さ表示スケールに切り替えて表示する。
図3の表示例2では振幅補正係数をα=1/100、β=0、γ=1とすることにより、姿勢変位平面Z(x,y,t)の動きに対して動的変形D(x,y,t)を100倍強調して、あわせて表示する例である。これによって動的変形D(x,y,t)が姿勢変位平面Z(x,y,t)の動きに対してどのような関係にあるか、ということを明瞭に見て取ることができる。
図4は本発明の第2実施例の動的変位計測表示制御方法の動作フローである。この実施例も実施例1と同じく、試料3の振動を例えば100kHzとすると、その周期10マイクロ秒を24点の位相(k=0,1,...,23)に分解し、各位相ごとに0.1マイクロ秒幅のストロボ発光(k)を30ミリ秒間繰り返すものとする。この実施例も、図2の実施例1と同じハードウェア構成における動作であるが、実変位取得手段21と静的変位取得手段22の動作内容が実施例1と異なっている。すなわち、本実施例では、ステップS400の実変位取得ステップの中でステップS402の静的変位取得ステップが実現されている。具体的には、実変位取得手段21がステップS401で試料の振動運動を開始するが、これに続いて試料3の運動を停止させることなくステップS402の静的変位取得ステップが以下のように行われる。
まず、ステップS402.1では信号処理回路 9は第一動作状態(例えば振動の位相k=5)における干渉縞Φ5(x,y)を取得する。次にステップS402.2で実変位取得手段21は第一動作状態(k=5)の変位量M+を算出する。次にステップS402.3で実変位取得手段21は第一動作状態と逆位相状態(この例では振動の位相k=17)である第二動作状態(振動の位相k=17)の干渉縞Φ17(x,y)を取得する。次にステップS402.4で実変位取得手段21は第二動作状態(k=17)の変位量M-を算出する。そしてステップS402.5で静的変位取得手段22は S=(M+ + M-)/2を算出して、これを試料の静的変位(初期形状)であるとする。その理由を図5を援用して以下に説明する。
一般に振幅周期のある位相(図5の(a))で試料3に加わる加速度はその逆位相(図5の(b))での加速度と絶対値が等しく向きが反対であると仮定し、また、加速度の値とこれに起因する動的変形の値とは比例関係にあると仮定されるので、上記のように、逆位相の関係にある一組の実変位M+と実変位M-との平均値は動的変形をキャンセルした静的変位S(x,y)を表すとしてよい。この仮定のもとに、ステップS402.5で静的変位取得手段22は S=(M+ + M-)/2から試料の静的変位(初期形状)Sを算出する。この方法を用いれば、試料3を停止させられない状況であっても実変位M(x,y,t)から静的変位S(x,y)が算出可能であり、また、試料3を静止状態において実変位M(x,y,t)を測定するステップが省略可能である、という利点がある。
上記静的変位取得ステップののちに、実変位取得手段21はステップS403でk=0,1,…23のすべてにおいて動作状態(位相k)の試料の干渉縞Φk(x,y)を取得し、ステップS404でこれに対応する動作状態(位相k)の実変位Mk(x,y,t)を算出する。以上で実変位取得ステップが終了する。
このステップ以降の図4の姿勢変位平面算出ステップ(ステップS420)、動的変形算出ステップ(ステップS430)、表示量算出ステップ(ステップS440)、表示ステップ(ステップS450)の各ステップは、先に第1実施例で説明した図1の姿勢変位平面算出ステップ(ステップS120)、動的変形算出ステップ(ステップS130)、表示量算出ステップ(ステップS140)、表示ステップ(ステップS150)の各ステップと同一であるので、説明を省略する。
図6は本発明の第3実施例の動的変位計測表示制御方法の動作フローである。本実施例は試料中に複数の個別に振動する平面を持つ場合に適用される。本実施例ではステップS600の静的変位取得ステップとステップS610の実変位取得ステップは、先に実施例1で説明したステップS100の静的変位取得ステップとステップS110の実変位取得ステップと同一であるので、説明を省略する。
試料中に複数の個別に振動する平面を持つ場合には、姿勢変位平面算出ステップで個別に振動する平面ごとの姿勢変位平面Z(x,y,t)を算出する必要がある。すなわち、個別に振動する平面ごとにその領域境界を確定し、その領域内で最小2乗平面を求める。個別に振動する平面ごとの領域境界は試料設計データから取得できる場合が多いが、本実施例では実変位M(x,y,t)と静的変位S(x,y)のデータ分布を分析することで試料内の個別に振動する平面の領域境界設定データを求めている。これを図7によって説明する。
図7(a)は試料3の実変位M(x,y,t)取得全領域を領域1としている。この中に領域2と領域3で示される二つの個別に振動する平面がある場合を例示する。これは図6ではステップS620として個別に振動する平面ごとの姿勢変位平面算出ステップに対応する。まず、ステップS621で姿勢変位平面算出手段23は試料全領域(図7(a)で領域1とした部分)について変位差M’=実変位M(x,y,t)−静的変位S(x,y)を算出する。次にステップS622で姿勢変位平面算出手段23はM’の局所的な傾き量,傾き変化率、空間連続性から試料の独立した運動部分毎の領域分けを行う。例えば、M’の局所的な傾き量による場合を説明すると、図7(b)のようにx方向の位置に対する変位差M’の高さが実線の場合、局所的な傾き量は図7(c)の実線で示す頻度となり、図7(b)の変位差M’の高さが破線の場合は、局所的な傾き量は図7(c)の破線で示す頻度となる。このような傾き頻度のピークを与えるxを領域境界設定x座標とする。すべてのyごとにこのようにして領域境界設定x座標を求めてゆくと、図7(a)の領域2、領域3の領域境界が設定できる。ステップS623ではこのような領域ごとに、その領域内のM’の最小2乗平面を求め、これを姿勢変位平面Zとする。かくして振動する平面ごとの姿勢変位平面Z(x,y,t)が得られる。
ステップS630は個別に振動する平面ごとの動的変形算出ステップであるが、これは動的変形算出手段24がステップS631で個別に振動する平面ごとの姿勢変位平面Z(x,y,t)を用いて動的変形D=M’-Z=M-S-Zを算出することで得られる。
ステップS640は個別に振動する平面ごとの表示量算出ステップであり、表示量算出手段25はステップS641で個別に振動する平面ごとに振幅補正係数α,β,γを取得する。これは例えばパソコンpcの画面で操作者と対話的に、個別に振動する平面ごとに振幅補正係数α,β,γの設定変更ができるようにする。なお、α,β,γの設定方法としては、Z,S,Dの振幅最大値をもとに表示量算出手段25が自動的にα,β,γの値を算出してデフォルトとして設定するようにしてもよい。そしてステップS642で表示量算出手段25は個別に振動する平面ごとに表示量H=α*Z+β*S+γ*Dを算出する。
ステップS650は個別に振動する平面ごとまたは試料全体についての表示ステップである。表示手段26を形成する表示変換部261は、例えば操作者と対話的に表示する平面の数、位置などの表示モードパラメータを取得して、ステップS651で該表示モードで表示量Hをディスプレイに表示する。これによって、試料3内に複数の個別に振動する平面を持つ場合でも、それぞれの平面領域ごとの表示量H(x,y,t)を、個別に振動する平面ごとまたは試料全体について表示することができ、視覚的に個別の平面の動きや複数平面の動きの関係の全体を把握できる。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)運動する試料の面の変位を計測し、その計測値を表示する動的変位計測表示制御方法であって、
前記試料はおおむね平面である薄板状試料であり、前記運動は該試料の該平面が所定周期で振動する運動である場合に、
前記計測によって前記運動中の薄板状試料の面の変位値である実変位M(x,y,t)を取得する実変位取得ステップと、
運動停止時における前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを示す値である静的変位S(x,y)を取得する静的変位取得ステップと、
前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)とから、前記薄板状試料の振動中の姿勢を示す平面である姿勢変位平面Z(x,y,t)を算出する姿勢変位平面算出ステップと、
前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)とから、前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを補正した上での、前記薄板状試料の加速度変化に伴う面形状変形を示す値である動的変形D(x,y,t)を算出する動的変形算出ステップと、
前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された動的変形D(x,y,t)のそれぞれに振幅補正係数を乗算したものを加算した表示量H(x,y,t)を算出する表示量算出ステップと、
を有することを特徴とする動的変位計測表示制御方法。
(付記2)前記静的変位取得ステップにおいて、前記取得された複数時点の運動中の実変位M(x,y,t)を演算することにより前記静的変位S(x,y)を算出取得することを特徴とする付記1記載の動的変位計測表示制御方法。
(付記3)前記試料中に複数の個別に振動する平面を持つ場合に、前記姿勢変位平面算出ステップにおいて、
前記複数の個別に振動する平面に対応する複数の領域境界を設定する領域境界設定データに基づいて対象視野を複数領域に分割し、これら分割された領域ごとの姿勢変位平面Z(x,y,t)を算出することを特徴とする付記1ないし2記載の動的変位計測表示制御方法。
(付記4)前記試料中に複数の個別に振動する平面を持つ場合に、取得された複数位置および複数時点の運動中の実変位M(x,y,t)の局所的傾斜または時間的傾斜変化率を算出し、前記局所的傾斜または時間的傾斜変化率の空間的連続性から前記領域境界設定データを算出することを特徴とする付記3記載の動的変位計測表示制御方法。
(付記5)前記試料中に複数の個別に振動する平面を持つ場合に、前記表示量算出ステップにおいて、
前記分割されたそれぞれの領域ごとに、前記算出された領域ごとの姿勢変位平面Z(x,y,t)と前記取得された領域ごとの静的変位S(x,y)と前記算出された領域ごとの動的変形D(x,y,t)のそれぞれに領域ごとの振幅補正係数を乗算したものを加算した領域ごとの表示量H(x,y,t)を算出することを特徴とする付記3ないし4記載の動的変位計測表示制御方法。
(付記6)運動する試料の面の変位を計測し、その計測値を表示する動的変位計測表示制御装置であって、
前記試料はおおむね平面である薄板状試料であり、前記運動は該試料の該平面が所定周期で振動する運動である場合に、
前記計測によって前記運動中の薄板状試料の面の変位値である実変位M(x,y,t)を取得する実変位取得手段と、
運動停止時における前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを示す値である静的変位S(x,y)を取得する静的変位取得手段と、
前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)とから、前記薄板状試料の振動中の姿勢を示す平面である姿勢変位平面Z(x,y,t)を算出する姿勢変位平面算出手段と、
前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)とから、前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを補正した上での、前記薄板状試料の加速度変化に伴う面形状変形を示す値である動的変形D(x,y,t)を算出する動的変形算出手段と、
前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された動的変形D(x,y,t)のそれぞれに振幅補正係数を乗算したものを加算した表示量H(x,y,t)を算出する表示量算出手段と、
を有することを特徴とする動的変位計測表示制御装置。
(付記7)運動する試料の面の変位を計測し、その計測値を表示する動的変位計測表示制御をコンピュータに実行させる動的変位計測表示制御情報処理プログラムであって、
前記試料はおおむね平面である薄板状試料であり、前記運動は該試料の該平面が所定周期で振動する運動である場合に、
前記計測によって前記運動中の薄板状試料の面の変位値である実変位M(x,y,t)を取得する実変位取得ステップと、
運動停止時における前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを示す値である静的変位S(x,y)を取得する静的変位取得ステップと、
前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)とから、前記薄板状試料の振動中の姿勢を示す平面である姿勢変位平面Z(x,y,t)を算出する姿勢変位平面算出ステップと、
前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)とから、前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを補正した上での、前記薄板状試料の加速度変化に伴う面形状変形を示す値である動的変形D(x,y,t)を算出する動的変形算出ステップと、
前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された動的変形D(x,y,t)のそれぞれに振幅補正係数を乗算したものを加算した表示量H(x,y,t)を算出する表示量算出ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする動的変位計測表示制御情報処理プログラム。
(付記8)運動する試料の面の変位を計測し、その計測値を表示する動的変位計測表示制御をコンピュータに実行させる動的変位計測表示制御情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記試料はおおむね平面である薄板状試料であり、前記運動は該試料の該平面が所定周期で振動する運動である場合に、
前記計測によって前記運動中の薄板状試料の面の変位値である実変位M(x,y,t)を取得する実変位取得ステップと、
運動停止時における前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを示す値である静的変位S(x,y)を取得する静的変位取得ステップと、
前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)とから、前記薄板状試料の振動中の姿勢を示す平面である姿勢変位平面Z(x,y,t)を算出する姿勢変位平面算出ステップと、
前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)とから、前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを補正した上での、前記薄板状試料の加速度変化に伴う面形状変形を示す値である動的変形D(x,y,t)を算出する動的変形算出ステップと、
前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された動的変形D(x,y,t)のそれぞれに振幅補正係数を乗算したものを加算した表示量H(x,y,t)を算出する表示量算出ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする動的変位計測表示制御情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
本発明の動的変位計測表示制御方法はMEMSデバイスなどの微小高速運動体の精密変位観測に適しており、変位量や性質が異なる3つの変位を同時に計測装置使用者に提示することにより、使用者は簡便かつ視覚的に3つの変位の定性的、定量的な関係を把握することが可能となるので、例えばMEMSデバイスを応用するIT機器、AV機器、自動車部品などのMEMSデバイス応用産業において利用される可能性がある。
第1実施例の動的変位計測表示制御方法の動作フロー図 本発明の第1実施例の動的変位計測表示制御装置の構成図 本発明の第1実施例の表示ステップにおいて表示される例 本発明の第2実施例の動的変位計測表示制御方法の動作フロー図 本発明の第2実施例において静的変位S(x,y)を算出する例 本発明の第3実施例の動的変位計測表示制御方法の動作フロー図 本発明の第3実施例における試料内の個別に振動する平面の領域境界設定データ算出例 従来のストロボ位相光学系splによる動的変位計測表示制御装置の構成例 従来のストロボ位相光学系splによる動的変位計測方法および表示方法 実変位M(x,y,t)として計測される変位に寄与する変位要因の分析
符号の説明
1 光源
2 ハーフミラー
3 試料
4 参照ミラー
5 ピエゾステージ゛
6 サンプル位置姿勢制御用ステージ
7 結像レンズ
8 CCDカメラ
9 信号処理回路
21 実変位取得手段
22 静的変位取得手段
23 姿勢変位平面算出手段
24 動的変形算出手段
25 表示量算出手段
26 表示手段
261 表示変換部
spl ストロボ位相光学系
pc パソコン
m モニタ
M(x,y,t) 実変位
Z(x,y,t) 姿勢変位平面
S(x,y) 静的変位
D(x,y,t) 動的変形
α,β,γ 振幅補正係数
H(x,y,t) 表示量

Claims (5)

  1. 運動する試料の面の変位を計測し、その計測値を表示する動的変位計測表示制御方法であって、
    前記試料はおおむね平面である薄板状試料であり、前記運動は該試料の該平面が所定周期で振動する運動である場合に、
    前記計測によって前記運動中の薄板状試料の面の変位値である実変位M(x,y,t)を取得する実変位取得ステップと、
    運動停止時における前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを示す値である静的変位S(x,y)を取得する静的変位取得ステップと、
    前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)とから、前記薄板状試料の振動中の姿勢を示す平面である姿勢変位平面Z(x,y,t)を算出する姿勢変位平面算出ステップと、
    前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)とから、前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを補正した上での、前記薄板状試料の加速度変化に伴う面形状変形を示す値である動的変形D(x,y,t)を算出する動的変形算出ステップと、
    前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された動的変形D(x,y,t)のそれぞれに振幅補正係数を乗算したものを加算した表示量H(x,y,t)を算出する表示量算出ステップと、
    を有することを特徴とする動的変位計測表示制御方法。
  2. 前記静的変位取得ステップにおいて、前記取得された複数時点の運動中の実変位M(x,y,t)を演算することにより前記静的変位S(x,y)を算出取得することを特徴とする請求項1記載の動的変位計測表示制御方法。
  3. 前記試料中に複数の個別に振動する平面を持つ場合に、前記姿勢変位平面算出ステップにおいて、
    取得された複数位置および複数時点の運動中の実変位M(x,y,t)の局所的傾斜または時間的傾斜変化率を算出し、前記局所的傾斜または時間的傾斜変化率の空間的連続性から対象視野を複数領域に分割し、これら分割された領域ごとの姿勢変位平面Z(x,y,t)を算出することを特徴とする請求項1ないし2記載の動的変位計測表示制御方法。
  4. 運動する試料の面の変位を計測し、その計測値を表示する動的変位計測表示制御をコンピュータに実行させる動的変位計測表示制御情報処理プログラムであって、
    前記試料はおおむね平面である薄板状試料であり、前記運動は該試料の該平面が所定周期で振動する運動である場合に、
    前記計測によって前記運動中の薄板状試料の面の変位値である実変位M(x,y,t)を取得する実変位取得ステップと、
    運動停止時における前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを示す値である静的変位S(x,y)を取得する静的変位取得ステップと、
    前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)とから、前記薄板状試料の振動中の姿勢を示す平面である姿勢変位平面Z(x,y,t)を算出する姿勢変位平面算出ステップと、
    前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)とから、前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを補正した上での、前記薄板状試料の加速度変化に伴う面形状変形を示す値である動的変形D(x,y,t)を算出する動的変形算出ステップと、
    前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された動的変形D(x,y,t)のそれぞれに振幅補正係数を乗算したものを加算した表示量H(x,y,t)を算出する表示量算出ステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする動的変位計測表示制御情報処理プログラム。
  5. 運動する試料の面の変位を計測し、その計測値を表示する動的変位計測表示制御装置であって、
    前記試料はおおむね平面である薄板状試料であり、前記運動は該試料の該平面が所定周期で振動する運動である場合に、
    前記計測によって前記運動中の薄板状試料の面の変位値である実変位M(x,y,t)を取得する実変位取得手段と、
    運動停止時における前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを示す値である静的変位S(x,y)を取得する静的変位取得手段と、
    前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)とから、前記薄板状試料の振動中の姿勢を示す平面である姿勢変位平面Z(x,y,t)を算出する姿勢変位平面算出手段と、
    前記取得された実変位M(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)とから、前記薄板状試料の面形状の真の平面からのずれを補正した上での、前記薄板状試料の加速度変化に伴う面形状変形を示す値である動的変形D(x,y,t)を算出する動的変形算出手段と、
    前記算出された姿勢変位平面Z(x,y,t)と前記取得された静的変位S(x,y)と前記算出された動的変形D(x,y,t)のそれぞれに振幅補正係数を乗算したものを加算した表示量H(x,y,t)を算出する表示量算出手段と、
    を有することを特徴とする動的変位計測表示制御装置。
JP2005304967A 2005-10-19 2005-10-19 動的変位計測表示制御方法、動的変位計測表示制御プログラムおよび動的変位計測表示制御装置 Expired - Fee Related JP4687377B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005304967A JP4687377B2 (ja) 2005-10-19 2005-10-19 動的変位計測表示制御方法、動的変位計測表示制御プログラムおよび動的変位計測表示制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005304967A JP4687377B2 (ja) 2005-10-19 2005-10-19 動的変位計測表示制御方法、動的変位計測表示制御プログラムおよび動的変位計測表示制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007114023A JP2007114023A (ja) 2007-05-10
JP4687377B2 true JP4687377B2 (ja) 2011-05-25

Family

ID=38096353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005304967A Expired - Fee Related JP4687377B2 (ja) 2005-10-19 2005-10-19 動的変位計測表示制御方法、動的変位計測表示制御プログラムおよび動的変位計測表示制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4687377B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115790401B (zh) * 2023-02-09 2023-06-16 西北工业大学 一种基于视觉测量的位移测量方法及相关设备

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002162213A (ja) * 2000-11-28 2002-06-07 Nippon Ceramic Co Ltd 片持ち梁変形量検出センサー
JP2005012235A (ja) * 2000-03-28 2005-01-13 Hitachi Ltd 電子線描画装置
JP2005024432A (ja) * 2003-07-03 2005-01-27 Ricoh Co Ltd 動的形状及び動的位置の同時測定方法、装置、光学素子
JP2005257570A (ja) * 2004-03-12 2005-09-22 Kajima Corp 光ファイバによる構造物の診断方法及びシステム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3204201B2 (ja) * 1997-02-28 2001-09-04 日本電気株式会社 車両の衝突判定方法及び衝突判定装置
TWI396225B (zh) * 2004-07-23 2013-05-11 尼康股份有限公司 成像面測量方法、曝光方法、元件製造方法以及曝光裝置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005012235A (ja) * 2000-03-28 2005-01-13 Hitachi Ltd 電子線描画装置
JP2002162213A (ja) * 2000-11-28 2002-06-07 Nippon Ceramic Co Ltd 片持ち梁変形量検出センサー
JP2005024432A (ja) * 2003-07-03 2005-01-27 Ricoh Co Ltd 動的形状及び動的位置の同時測定方法、装置、光学素子
JP2005257570A (ja) * 2004-03-12 2005-09-22 Kajima Corp 光ファイバによる構造物の診断方法及びシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007114023A (ja) 2007-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109416346B (zh) 缺陷检查装置和方法
US7852489B2 (en) Method for measuring surface profile, and apparatus using the same
US20040130730A1 (en) Fast 3D height measurement method and system
US11867611B2 (en) Optical-interference analysis
US7860297B2 (en) Method and apparatus for detecting the deformation of objects
JP3871309B2 (ja) 位相シフト縞解析方法およびこれを用いた装置
JP5663758B2 (ja) 形状測定方法及び形状測定装置
CN113421224A (zh) 一种基于视觉的缆索结构健康监测方法及系统
JP4687377B2 (ja) 動的変位計測表示制御方法、動的変位計測表示制御プログラムおよび動的変位計測表示制御装置
US6584215B1 (en) Method and apparatus for the real time determination of deformation of test pieces
EP2416112B1 (en) Shape measuring apparatus
US11013482B2 (en) Phase contrast X-ray imaging system
JP5249739B2 (ja) 観察装置および観察方法
JP2009128030A (ja) 格子投影型モアレ装置、及び形状測定方法
JP6386954B2 (ja) 表面形状測定装置及び表面形状測定方法
JP4881085B2 (ja) 光学素子の光学的調整方法
US6906806B2 (en) Method and apparatus for measuring motion
JP2006119099A (ja) 周期可動物の変位測定装置
JP2003090765A (ja) 波長ゆらぎ測定方法および装置
Shambaugh et al. Multi-path Vibrometer-Based Strain Measurement Technique for Very High Cycle Fatigue (VHCF) Testing
KR100443409B1 (ko) Espi를 이용한 피검사물의 변형여부 검출 및고유진동모드 측정 방법
JP4187124B2 (ja) フリンジスキャンを用いた干渉計装置
JP2001201326A (ja) 干渉縞測定解析方法
JP2003329425A (ja) 表面形状測定方法及びその装置
JP2013160626A (ja) 高さ位置測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080723

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110118

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110131

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140225

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees