JP2006119099A - 周期可動物の変位測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 短い測定時間、高い空間分解能で、被測定面の変形量が大きい場合でも、鏡面可動物の変位速度分布および変位量分布を取得する周期可動物の変位測定装置を提供する。
【解決手段】 略周期運動する被測定物1に光を照射するための光源2と、前記被測定物1からの反射光と参照光とを干渉させるための干渉光学系5、6と、この干渉光学系5、6による干渉縞を撮像するための撮像手段7と、前記被測定物1の変位と前記撮像手段7における露光とのタイミングを調整するタイミング調整手段11とを備え、前記撮像手段7による干渉縞画像から干渉縞のコントラストを検出し、前記干渉縞のコントラストと前記被測定物の面の法線方向への変位速度との相関関係から、前記被測定物の面の法線方向への変位速度を求める構成を備える周期可動物の速度測定装置。
【選択図】 図1
【解決手段】 略周期運動する被測定物1に光を照射するための光源2と、前記被測定物1からの反射光と参照光とを干渉させるための干渉光学系5、6と、この干渉光学系5、6による干渉縞を撮像するための撮像手段7と、前記被測定物1の変位と前記撮像手段7における露光とのタイミングを調整するタイミング調整手段11とを備え、前記撮像手段7による干渉縞画像から干渉縞のコントラストを検出し、前記干渉縞のコントラストと前記被測定物の面の法線方向への変位速度との相関関係から、前記被測定物の面の法線方向への変位速度を求める構成を備える周期可動物の速度測定装置。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光応用計測分野に関し、とくに可動物の動作性能評価分野における周期可動物の変位測定装置に関するものである。
従来では、略周期運動をする鏡面可動物の変位速度、あるいは変位量を測定する装置が存在しており、共振中のミラー面には共振に伴う慣性力の影響が懸念されるため、共振中のミラー面挙動を評価したい要求があることが知られている(例えば、特許文献1ないし4参照)。
図6は測定対象の一例である共振ミラーを示す概略斜視図である。共振ミラー1は計測器や画像表示装置などのさまざまな用途において、ビーム走査に使用される部品である。
図6において、共振ミラーIは、ミラー面1aがベース1bに取り付けられていて軸1cを回転軸にして矢印の方向に共振(揺動)する(図1参照)ことにより、ミラー面1aに照射された光ビームを走査する。
この場合に、共振中のミラー面1aには共振に伴う慣性力の影響が懸念されるため、上述したように、共振中のミラー面挙動を評価したいという要求が存在する。
可動物の挙動の測定方法として、特許文献1の「レーザドップラ速度計測装置」におけるレーザドップラ方式や、特許文献2の「変位量および変位速度の測定装置」におけるレーザ干渉計(測長器)方式がある。
これらの方法では細いレーザビームの当たる領域のみの速度を測定する、いわゆる点計測であるため、被測定物の面全体で変位や速度を求めるには照射するレーザビームを二次元的に走査する必要があり、測定に時間を要する。また、面内の空間分解能が照射するレーザのビーム径により決まるため、空間分解能が上がらないという問題がある。
二次元画像を収録して速度を求める方法に特許文献3の「変位および変位速度測定装置」におけるスペックルパターンを用いる方法があるが、スペックル方式では、スペックルパターンを発生させるために被測定物は微視的に複雑な表面形状である必要がある。ミラー面ではスペックルパターンが発生しないため、被測定物が鏡面可動物である場合対応が困難である。
特許文献4の「微小周期振動変位の測定装置」では、被測定物に被測定物の変位速度に対して時間的に十分短いパルス光を照射して干渉縞を発生させ、取得した干渉縞から変位中の被測定物の表面形状を求める。
この方法ではパルス光を照射した瞬間の表面形状は測定できるが、共振中のミラー面の挙動を全て取得できない。また被測定物の変形量が面の場所によって大きく異なると、干渉縞が空間的に密になりすぎて撮像手段のサンプリングピッチより細かくなって測定ができなくなるという問題が生じる。
特許公報第2807782号
特許公報第2592254号
特許公報第3353365号
特許公報第3150239号
図6は測定対象の一例である共振ミラーを示す概略斜視図である。共振ミラー1は計測器や画像表示装置などのさまざまな用途において、ビーム走査に使用される部品である。
図6において、共振ミラーIは、ミラー面1aがベース1bに取り付けられていて軸1cを回転軸にして矢印の方向に共振(揺動)する(図1参照)ことにより、ミラー面1aに照射された光ビームを走査する。
この場合に、共振中のミラー面1aには共振に伴う慣性力の影響が懸念されるため、上述したように、共振中のミラー面挙動を評価したいという要求が存在する。
可動物の挙動の測定方法として、特許文献1の「レーザドップラ速度計測装置」におけるレーザドップラ方式や、特許文献2の「変位量および変位速度の測定装置」におけるレーザ干渉計(測長器)方式がある。
これらの方法では細いレーザビームの当たる領域のみの速度を測定する、いわゆる点計測であるため、被測定物の面全体で変位や速度を求めるには照射するレーザビームを二次元的に走査する必要があり、測定に時間を要する。また、面内の空間分解能が照射するレーザのビーム径により決まるため、空間分解能が上がらないという問題がある。
二次元画像を収録して速度を求める方法に特許文献3の「変位および変位速度測定装置」におけるスペックルパターンを用いる方法があるが、スペックル方式では、スペックルパターンを発生させるために被測定物は微視的に複雑な表面形状である必要がある。ミラー面ではスペックルパターンが発生しないため、被測定物が鏡面可動物である場合対応が困難である。
特許文献4の「微小周期振動変位の測定装置」では、被測定物に被測定物の変位速度に対して時間的に十分短いパルス光を照射して干渉縞を発生させ、取得した干渉縞から変位中の被測定物の表面形状を求める。
この方法ではパルス光を照射した瞬間の表面形状は測定できるが、共振中のミラー面の挙動を全て取得できない。また被測定物の変形量が面の場所によって大きく異なると、干渉縞が空間的に密になりすぎて撮像手段のサンプリングピッチより細かくなって測定ができなくなるという問題が生じる。
光の照射中に被測定面が変位すると、変位に応じてパターンを変化させる干渉縞が撮像手段の露光時間内で重ね合わされ、重ね合わされた結果撮像手段にて取得される干渉縞画像のコントラストが低下する。
そこで、本発明の目的は、短い測定時間、高い空間分解能で、被測定面の変形量が大きい場合でも、鏡面可動物の変位速度分布および変位量分布を取得する周期可動物の変位測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、被測定物の変位速度に対する測定の汎用性を向上させ、測定レンジを拡大させること、さらには、干渉縞の取得条件に起因する測定誤差を低減させる周期可動物の変位測定装置を提供することにある。
そこで、本発明の目的は、短い測定時間、高い空間分解能で、被測定面の変形量が大きい場合でも、鏡面可動物の変位速度分布および変位量分布を取得する周期可動物の変位測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、被測定物の変位速度に対する測定の汎用性を向上させ、測定レンジを拡大させること、さらには、干渉縞の取得条件に起因する測定誤差を低減させる周期可動物の変位測定装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、略周期運動する被測定物に光を照射するための光源と、前記被測定物からの反射光と参照光とを干渉させるための干渉光学系と、この干渉光学系による干渉縞を撮像するための撮像手段とを備え、前記被測定物の変位と前記撮像手段における露光とのタイミングを調整するタイミング調整手段とを備え、前記撮像手段による干渉縞画像から干渉縞のコントラストを検出し、前記干渉縞のコントラストと前記被測定物の面の法線方向への変位速度との相関関係から、前記被測定物の面の法線方向への変位速度を求める制御手段を備える周期可動物の速度測定装置を特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、略周期運動する被測定物に光を照射するための光源と、前記被測定物からの反射光と参照光とを干渉させるための干渉光学系と、この干渉光学系による干渉縞を撮像するための撮像手段と、前記被測定物の変位と前記撮像手段における露光とのタイミングを調整するタイミング調整手段とを備え、前記撮像手段による干渉縞画像から干渉縞のコントラストを検出し、前記干渉縞のコントラストと前記被測定物の面の法線方向への変位量との相関関係から、前記被測定物の面の法線方向への変位量を求める制御手段を備える周期可動物の変位測定装置を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、略周期運動する被測定物に光を照射するための光源と、前記被測定物からの反射光と参照光とを干渉させるための干渉光学系と、この干渉光学系による干渉縞を撮像するための撮像手段と、前記被測定物の変位と前記撮像手段における露光とのタイミングを調整するタイミング調整手段とを備え、前記撮像手段における露光時間を除々に変化させながら干渉縞のコントラストを検出し、前記干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの前記露光時間を前記撮像手段の画素ごとで求め、前記露光時間と前記被測定物の面の法線方向への変位速度との相関関係から、前記被測定物の面の法線方向への変位速度を求める制御手段を備える周期可動物の速度測定装置を特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、略周期運動する被測定物に光を照射するための光源と、前記被測定物からの反射光と参照光とを干渉させるための干渉光学系と、この干渉光学系による干渉縞を撮像するための撮像手段と、前記被測定物の変位と前記撮像手段における露光とのタイミングを調整するタイミング調整手段とを備え、前記撮像手段による干渉縞画像から干渉縞のコントラストを検出し、前記干渉縞のコントラストと前記被測定物の面の法線方向への変位量との相関関係から、前記被測定物の面の法線方向への変位量を求める制御手段を備える周期可動物の変位測定装置を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、略周期運動する被測定物に光を照射するための光源と、前記被測定物からの反射光と参照光とを干渉させるための干渉光学系と、この干渉光学系による干渉縞を撮像するための撮像手段と、前記被測定物の変位と前記撮像手段における露光とのタイミングを調整するタイミング調整手段とを備え、前記撮像手段における露光時間を除々に変化させながら干渉縞のコントラストを検出し、前記干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの前記露光時間を前記撮像手段の画素ごとで求め、前記露光時間と前記被測定物の面の法線方向への変位速度との相関関係から、前記被測定物の面の法線方向への変位速度を求める制御手段を備える周期可動物の速度測定装置を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、略周期運動する被測定物に光を照射するための光源と、前記被測定物からの反射光と参照光とを干渉させるための干渉光学系と、この干渉光学系による干渉縞を撮像するための撮像手段と、前記被測定物の変位と前記撮像手段における露光とのタイミングを調整するタイミング調整手段とを備え、前記撮像手段における露光時間を除々に変化させながら干渉縞のコントラストを検出し、前記干渉縞のコントラストがほぼなくなるときの前記露光時間を求め、前記露光時間と前記被測定物の面の法線方向への変位量との相関関係から、前記被測定物の面の法線方向への変位量を求める制御手段を備える周期可動物の変位測定装置を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記撮像手段にて取得した干渉縞画像をフーリエ変換し、周波数空間で干渉縞の傾き成分を取り除いたのち逆フーリエ変換して得られる複素振幅の振幅情報、あるいは振幅の二乗の情報を前記干渉縞のコントラストとする請求項1ないし4のいずれか1項記載の周期可動物の変位測定装置を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記被測定物の面の法線方向への変位速度をVとし、前記光源の波長をλとし、前記干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの前記露光時間をtとしたとき、前記変位速度Vは、V=λ/(2・t)の関係から求めることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、前記被測定物の面の法線方向への変位量をAとし、前記光源の波長をλとし、前記被測定物の変位周波数をfとし、前記干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの前記露光時間をtとしたとき、前記変位量Aは、A=λ/(4・f・t)の関係から求めることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、前記撮像手段における露光時間の変化に付随して前記光源から前記被測定物に照射する光の光量を調整する光量調整手段を更に備えたことを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、前記撮像手段における露光時間の変化に付随して前記光源から前記被測定物に照射する光の光量を検出するための照射光量検出手段を更に備えたことを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、前記照射光量検出手段の機能を前記撮像手段に持たせた請求項9記載の周期可動物の変位測定装置を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記撮像手段にて取得した干渉縞画像をフーリエ変換し、周波数空間で干渉縞の傾き成分を取り除いたのち逆フーリエ変換して得られる複素振幅の振幅情報、あるいは振幅の二乗の情報を前記干渉縞のコントラストとする請求項1ないし4のいずれか1項記載の周期可動物の変位測定装置を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記被測定物の面の法線方向への変位速度をVとし、前記光源の波長をλとし、前記干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの前記露光時間をtとしたとき、前記変位速度Vは、V=λ/(2・t)の関係から求めることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、前記被測定物の面の法線方向への変位量をAとし、前記光源の波長をλとし、前記被測定物の変位周波数をfとし、前記干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの前記露光時間をtとしたとき、前記変位量Aは、A=λ/(4・f・t)の関係から求めることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、前記撮像手段における露光時間の変化に付随して前記光源から前記被測定物に照射する光の光量を調整する光量調整手段を更に備えたことを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、前記撮像手段における露光時間の変化に付随して前記光源から前記被測定物に照射する光の光量を検出するための照射光量検出手段を更に備えたことを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、前記照射光量検出手段の機能を前記撮像手段に持たせた請求項9記載の周期可動物の変位測定装置を特徴とする。
被測定物に光を照射し、その反射光から干渉縞を形成する。光の照射中に被測定面が変位すると、変位に応じてパターンを変化させる干渉縞が撮像手段の露光時間内で重ね合わされ、重ね合わされた結果撮像手段にて取得される干渉縞画像のコントラストが低下する。
干渉縞画像のコントラストと被測定物の変位速度、あるいは変位量との間には相関があるため、干渉縞のコントラストを検出することによって、被測定物の変位速度分布と変位量分布を得る。面計測であるため、測定に時間を要さず、高い空間分解能を得ることができ、またスペックルパターンを必要としないため鏡面物体であっても測定が可能である。
さらに被測定面の変位速度を検出して面の変形を得るため、面の或る瞬間での情報ではなく挙動の総合的な情報を取得でき、面の変形量が大きい場合も情報を取得できる。
干渉縞画像のコントラストと被測定物の変位速度、あるいは変位量との間には相関があるため、干渉縞のコントラストを検出することによって、被測定物の変位速度分布と変位量分布を得る。面計測であるため、測定に時間を要さず、高い空間分解能を得ることができ、またスペックルパターンを必要としないため鏡面物体であっても測定が可能である。
さらに被測定面の変位速度を検出して面の変形を得るため、面の或る瞬間での情報ではなく挙動の総合的な情報を取得でき、面の変形量が大きい場合も情報を取得できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明による周期可動物の変位測定装置の構成の実施の形態を示す概略図である。本発明は、略周期運動をする鏡面可動物の変位速度、あるいは変位量を測定する装置に関する。
図1の周期可動物の変位測定装置Aにおいて、光源2である半導体レーザは図示しないドライバにて駆動され発光する。半導体レーザ2からの光の強度を調整するためにNDフィルタ3が設けられ、続いてビームエキスパンダ4が配置される。ビームエキスパンダ4にて拡大された光の一部はビームスプリッタ5を透過し、一部はビームスプリッタ5で反射される。
ビームスプリッタ5を透過した光は被測定物1に照射される。被測定物1にて反射された光は光路を逆行して、ビームスプリッタ5にて反射され、レンズ6を介してCCDカメラ7に到達する。
一方、ビームスプリッタ5にて反射された光はミラー8で反射される。ミラー8による反射光は光路を逆行してビームスプリッタ5を透過し、レンズ6を介してCCDカメラ7に到達する。
被測定物1にて反射された物体光とミラー8にて反射された参照光について、物体光の光路長と参照光の光路長との差を光源の半導体レーザ2のコヒーレンス長以下に設定しておき、物体光と参照光の光軸を略一致させたとき、被測定物1が静止していれば両者は干渉を起こして干渉縞が発生する。
レンズ6は被測定物1の像がCCDカメラ7の撮像面上で結像するように、その位置が調整されている。被測定物1は、図6に示したような共振ミラーIである。物体光と参照光との間で発生した干渉縞はCCDカメラ7にて撮像される。
撮像された干渉縞はフレームグラバ9にて捕捉されてコンピュータ10に転送され、コンピュータ10のメモリに記憶されるとともにコンピュータ10のモニタに表示される。NDフィルタ3は干渉縞強度を調整するのに使用される。
被測定物1が図の破線の矢印方向に振動したとき、被測定面が測定光学系の光軸に対して略垂直になるタイミングでCCDカメラ7の露光を行い、このCCDカメラ7の露光時間(シャッタースピード)内における被測定面の変位量が光源波長の半分より小さいとき干渉縞が発生する。
すなわち、被測定面の任意の位置x,yにおける面の法線方向の変位速度をV(x,y)とし、CCDカメラ7の露光時間をtとし、半導体レーザの波長をλとすると、
・・・(1)
を満たすとき干渉縞が発生する。
被測定物1の共振とCCDカメラ7の露光とのタイミングは、例えば被測定物1を駆動するための信号発生器とCCDカメラ7へ露光トリガを与えるための信号発生器とに共通のものを用いる。
そこで、そのタイミングは、信号発生器の一方のチャンネルで被測定物1を駆動し、他方のチャンネルで被測定物1の駆動周波数と同じ周波数か、もしくは約数の周波数の信号でCCDカメラ7へ露光のトリガをかけ、両チャンネル間の信号の位相を調整することにより調整することができる。
図1において、符号11は2チャンネルの出力を有する信号発生器であり、符号12はCCDカメラ7のドライバであり、13は共振ミラー1のドライバである。
図1の周期可動物の変位測定装置Aにおいて、光源2である半導体レーザは図示しないドライバにて駆動され発光する。半導体レーザ2からの光の強度を調整するためにNDフィルタ3が設けられ、続いてビームエキスパンダ4が配置される。ビームエキスパンダ4にて拡大された光の一部はビームスプリッタ5を透過し、一部はビームスプリッタ5で反射される。
ビームスプリッタ5を透過した光は被測定物1に照射される。被測定物1にて反射された光は光路を逆行して、ビームスプリッタ5にて反射され、レンズ6を介してCCDカメラ7に到達する。
一方、ビームスプリッタ5にて反射された光はミラー8で反射される。ミラー8による反射光は光路を逆行してビームスプリッタ5を透過し、レンズ6を介してCCDカメラ7に到達する。
被測定物1にて反射された物体光とミラー8にて反射された参照光について、物体光の光路長と参照光の光路長との差を光源の半導体レーザ2のコヒーレンス長以下に設定しておき、物体光と参照光の光軸を略一致させたとき、被測定物1が静止していれば両者は干渉を起こして干渉縞が発生する。
レンズ6は被測定物1の像がCCDカメラ7の撮像面上で結像するように、その位置が調整されている。被測定物1は、図6に示したような共振ミラーIである。物体光と参照光との間で発生した干渉縞はCCDカメラ7にて撮像される。
撮像された干渉縞はフレームグラバ9にて捕捉されてコンピュータ10に転送され、コンピュータ10のメモリに記憶されるとともにコンピュータ10のモニタに表示される。NDフィルタ3は干渉縞強度を調整するのに使用される。
被測定物1が図の破線の矢印方向に振動したとき、被測定面が測定光学系の光軸に対して略垂直になるタイミングでCCDカメラ7の露光を行い、このCCDカメラ7の露光時間(シャッタースピード)内における被測定面の変位量が光源波長の半分より小さいとき干渉縞が発生する。
すなわち、被測定面の任意の位置x,yにおける面の法線方向の変位速度をV(x,y)とし、CCDカメラ7の露光時間をtとし、半導体レーザの波長をλとすると、
・・・(1)
を満たすとき干渉縞が発生する。
被測定物1の共振とCCDカメラ7の露光とのタイミングは、例えば被測定物1を駆動するための信号発生器とCCDカメラ7へ露光トリガを与えるための信号発生器とに共通のものを用いる。
そこで、そのタイミングは、信号発生器の一方のチャンネルで被測定物1を駆動し、他方のチャンネルで被測定物1の駆動周波数と同じ周波数か、もしくは約数の周波数の信号でCCDカメラ7へ露光のトリガをかけ、両チャンネル間の信号の位相を調整することにより調整することができる。
図1において、符号11は2チャンネルの出力を有する信号発生器であり、符号12はCCDカメラ7のドライバであり、13は共振ミラー1のドライバである。
図2は図1の光学系により観測される被測定面の像と被測定面上に発生した干渉縞の様子を示す模式図である。図2では、図1の光学系により観測される被測定面1aの像と被測定面1a上に発生した干渉縞1dの様子を示している。符号10aはコンピュータモニタを表す。
図2では、被測定面1aの法線方向への変位がほとんどない軸1c付近で最も干渉縞のコントラスト(干渉縞の暗い部分と明るい部分のCCD強度の比)が高くなり、軸1cから最も離れた位置の変位量が最も大きい部分で干渉縞のコントラストが最も低くなる様子が示されている。
変位量が大きい部分では変位速度が速くなり、被測定面1aの位置変化に伴いパターンが変化した干渉縞がCCDカメラ7の露光時間内で重ね合わされることによってコントラストが低下する。
図2のような干渉縞画像を取得し、被測定面1aの場所ごとで干渉縞の暗い部分と明るい部分の比を求め、予め求めておいた被測定面1aの変位速度と干渉縞のコントラストとの相関関係から、被測定面1aの変位速度を求めることができる。
被測定面1aに振動に伴う慣性力の影響によって変形(うねり)が生じた場合に、それに伴い面の場所ごとで変位速度が異なってくるため、その変位速度分布が測定される。
干渉縞の本数(暗い部分と明るい部分のペアの数)を多く発生させれば面内の空間分解能を上げることができる。被測定面1aの変位速度と干渉縞のコントラストとの相関関係データは、例えば、後述の治具を用いて取得する。
図3は被測定面の変位速度と干渉縞のコントラストとの相関関係データを取得するのに用いる治具を示す概略図である。図3において、ミラー14はピエゾ素子15を介してベース16に接着されている。ピエゾ素子15に電圧を印加することでミラー面14aを矢印方向に変位させることができる。
図3の治具を図1の光学系に被測定物1として設置し干渉縞を発生させる。ピエゾ素子15への印加信号の電圧、もしくは周波数を変化させてミラー14面の変位速度を変化させてそのとき得られる干渉縞のコントラストを検出する。
図2では、被測定面1aの法線方向への変位がほとんどない軸1c付近で最も干渉縞のコントラスト(干渉縞の暗い部分と明るい部分のCCD強度の比)が高くなり、軸1cから最も離れた位置の変位量が最も大きい部分で干渉縞のコントラストが最も低くなる様子が示されている。
変位量が大きい部分では変位速度が速くなり、被測定面1aの位置変化に伴いパターンが変化した干渉縞がCCDカメラ7の露光時間内で重ね合わされることによってコントラストが低下する。
図2のような干渉縞画像を取得し、被測定面1aの場所ごとで干渉縞の暗い部分と明るい部分の比を求め、予め求めておいた被測定面1aの変位速度と干渉縞のコントラストとの相関関係から、被測定面1aの変位速度を求めることができる。
被測定面1aに振動に伴う慣性力の影響によって変形(うねり)が生じた場合に、それに伴い面の場所ごとで変位速度が異なってくるため、その変位速度分布が測定される。
干渉縞の本数(暗い部分と明るい部分のペアの数)を多く発生させれば面内の空間分解能を上げることができる。被測定面1aの変位速度と干渉縞のコントラストとの相関関係データは、例えば、後述の治具を用いて取得する。
図3は被測定面の変位速度と干渉縞のコントラストとの相関関係データを取得するのに用いる治具を示す概略図である。図3において、ミラー14はピエゾ素子15を介してベース16に接着されている。ピエゾ素子15に電圧を印加することでミラー面14aを矢印方向に変位させることができる。
図3の治具を図1の光学系に被測定物1として設置し干渉縞を発生させる。ピエゾ素子15への印加信号の電圧、もしくは周波数を変化させてミラー14面の変位速度を変化させてそのとき得られる干渉縞のコントラストを検出する。
図4は変位速度VとコントラストCの相関関係をグラフで表す図である。干渉縞のコントラストの検出から、図4のように変位速度VとコントラストCの相関関係を表すデータを取得できる。
ピエゾ素子15への印加信号の電圧、もしくは周波数とミラー14面の変位速度との関係は、別途変位計などを用いて取得しておけばよい。また図4のグラフから近似式を求め、干渉縞のコントラストの値から変位速度を算出するようにしてもよい。
被測定面1aの変位速度に対してCCDカメラ7の露光時間が長過ぎて(1)式を満たさないと干渉縞が消えてしまい、CCDカメラ7の露光時間が短すぎると干渉縞のコントラスト変化が微小になって検出できなくなる。
このため、被測定物1の変位速度の仕様値を基に、(1)式から、例えば被測定物1の最大変位速度と露光時間との積が光源波長の半分とほぼ同じ値になるような適切な露光時間に設定しておく必要がある。
本発明では被測定物1に光を照射し、その反射光から干渉縞を形成する。干渉縞画像のコントラストと被測定物1の変位速度、あるいは変位量との間には相関があるため、干渉縞のコントラストを検出することによって、被測定物1の面の法線方向への変位速度分布と変位量分布を得ることができる。
被測定物1の反射光を撮像手段に到達させるために、被測定物1の変位と撮像手段(CCDカメラ)7における露光とのタイミングが調整される。面計測であるため、測定に時間を要さず、高い空間分解能を得ることができる。また、スペックルパターンを必要としないため鏡面物体であっても測定が可能である。
さらに、被測定面1aの変位に伴う干渉縞のコントラスト変化を検出するため、面のある瞬間での情報ではなく挙動の総合的な情報を取得でき、面の変形量が大きい場合も情報を取得できる。
ピエゾ素子15への印加信号の電圧、もしくは周波数とミラー14面の変位速度との関係は、別途変位計などを用いて取得しておけばよい。また図4のグラフから近似式を求め、干渉縞のコントラストの値から変位速度を算出するようにしてもよい。
被測定面1aの変位速度に対してCCDカメラ7の露光時間が長過ぎて(1)式を満たさないと干渉縞が消えてしまい、CCDカメラ7の露光時間が短すぎると干渉縞のコントラスト変化が微小になって検出できなくなる。
このため、被測定物1の変位速度の仕様値を基に、(1)式から、例えば被測定物1の最大変位速度と露光時間との積が光源波長の半分とほぼ同じ値になるような適切な露光時間に設定しておく必要がある。
本発明では被測定物1に光を照射し、その反射光から干渉縞を形成する。干渉縞画像のコントラストと被測定物1の変位速度、あるいは変位量との間には相関があるため、干渉縞のコントラストを検出することによって、被測定物1の面の法線方向への変位速度分布と変位量分布を得ることができる。
被測定物1の反射光を撮像手段に到達させるために、被測定物1の変位と撮像手段(CCDカメラ)7における露光とのタイミングが調整される。面計測であるため、測定に時間を要さず、高い空間分解能を得ることができる。また、スペックルパターンを必要としないため鏡面物体であっても測定が可能である。
さらに、被測定面1aの変位に伴う干渉縞のコントラスト変化を検出するため、面のある瞬間での情報ではなく挙動の総合的な情報を取得でき、面の変形量が大きい場合も情報を取得できる。
上述した実施の形態の記載の装置において、被測定物1の変位速度と干渉縞のコントラストとの相関関係データのかわりに、被測定物1の変位量と干渉縞のコントラストとの相関関係データを予め取得しておいて、測定光学系において取得した干渉縞画像のコントラストから被測定物1の変位量分布を求めることができる。また、上述した実施の形態の記載の方法で被測定物1の変位速度分布を求め、それに被測定物1の共振周期を乗じることで変位量分布を求めてもよい。
ここでは、CCDカメラ7の露光時間を可変とし、例えば、初期状態ではCCDカメラ7の露光時間を短くしておいて、干渉縞を取得しながら露光時間を除々に長くしていく。そうすれば初期状態では干渉縞コントラストが高くても露光時間が長くなって(1)式の干渉縞発生条件の境界に近づくにつれ干渉縞のコントラストが低下していく。
そして干渉縞のコントラストがほぼ無くなった(暗い部分と明るい部分のCCD強度が等しい)ときのCCD露光時間を記憶する。干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの露光時間と被測定物1の変位速度との相関関係データを予め取得しておけば、干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときのCCD露光時間から被測定物1の変位速度を求めることができる。
本発明によれば、撮像手段における露光時間を除々に変化させながら干渉縞のコントラストを検出して、干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの露光時間を被測定面1aの場所ごとで求める。そしてその露光時間と被測定物1の変位速度との相関関係から被測定物1の変位速度を求める。露光時間を変化させるため幅広い被測定物1の変位速度に対して対処できる。
ここでは、CCDカメラ7の露光時間を可変とし、例えば、初期状態ではCCDカメラ7の露光時間を短くしておいて、干渉縞を取得しながら露光時間を除々に長くしていく。そうすれば初期状態では干渉縞コントラストが高くても露光時間が長くなって(1)式の干渉縞発生条件の境界に近づくにつれ干渉縞のコントラストが低下していく。
そして干渉縞のコントラストがほぼ無くなった(暗い部分と明るい部分のCCD強度が等しい)ときのCCD露光時間を記憶する。干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの露光時間と被測定物1の変位速度との相関関係データを予め取得しておけば、干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときのCCD露光時間から被測定物1の変位速度を求めることができる。
本発明によれば、撮像手段における露光時間を除々に変化させながら干渉縞のコントラストを検出して、干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの露光時間を被測定面1aの場所ごとで求める。そしてその露光時間と被測定物1の変位速度との相関関係から被測定物1の変位速度を求める。露光時間を変化させるため幅広い被測定物1の変位速度に対して対処できる。
図5は測定手順の概略を示すフローチャートである。図5においてt0はCCD露光時間の初期値、Δtは露光時間を変化させるピッチ、iは整数(0,1,2,・・・)、Nは露光時間を変化させる回数、t(x,y)はCCD画像の座標x,yにおける干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの露光時間、V(x,y)はCCD画像の座標x,yにおける変位速度である。
図5を参照して、露光時間>=t0+Δt・iとし(S1)、干渉縞を収録する(S2)。次いでコントラストを検出し(S3)、i<Nかどうかを判断し(S4)、i<Nならば、画素ごとでコントラストが最小になるときの露光時間t(x,y)を取得する(S5)。t(x,y)から画素ごとで速度V(x,y)を取得する(S6)。
干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときのCCD露光時間は、背景光の影響を受けにくいため、より高精度な測定を実施することができる。また或る特定のCCD露光時間では発生しなかった干渉縞であっても、露光時間を変化させることにより発生するようになる。
または、逆にある特定のCCD露光時間ではほとんど干渉縞のコントラスト変化が見られなかった干渉縞であっても露光時間を変化させることによりコントラストに変化がみられるようになったりして、測定のレンジを広げることもできる。
図5を参照して、露光時間>=t0+Δt・iとし(S1)、干渉縞を収録する(S2)。次いでコントラストを検出し(S3)、i<Nかどうかを判断し(S4)、i<Nならば、画素ごとでコントラストが最小になるときの露光時間t(x,y)を取得する(S5)。t(x,y)から画素ごとで速度V(x,y)を取得する(S6)。
干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときのCCD露光時間は、背景光の影響を受けにくいため、より高精度な測定を実施することができる。また或る特定のCCD露光時間では発生しなかった干渉縞であっても、露光時間を変化させることにより発生するようになる。
または、逆にある特定のCCD露光時間ではほとんど干渉縞のコントラスト変化が見られなかった干渉縞であっても露光時間を変化させることによりコントラストに変化がみられるようになったりして、測定のレンジを広げることもできる。
本発明では、撮像手段(CCDカメラ)における露光時間を除々に変化させながら干渉縞のコントラストを検出して、干渉縞のコントラストがほぼなくなるときの露光時間を被測定面の場所ごとで求める。そしてその露光時間と被測定物の変位量との相関関係から被測定物の変位量を求める。
露光時間を変化させるために幅広い被測定物1の変位量に対して対処することができる。また、被測定物の変位量に対する測定の汎用性を向上させ、測定レンジを拡大させること、さらに干渉縞の取得条件に起因する測定誤差を低減させることができる。
干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときのCCD露光時間と被測定物1の変位速度との相関関係データの代わりに、被測定物1の変位量と干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときのCCD露光時間との相関関係データを予め取得しておいて、測定において取得したCCD露光時間から被測定物1の変位量分布を求めることができる。
被測定物1の反射光と参照光との干渉により生じる干渉縞からフーリエ変換法の原理により干渉縞の振幅スペクトルを求め、振幅スペクトルを干渉縞コントラストとしてもよい。
上述したように領域ごとで干渉縞の暗い部分と明るい部分の強度の比を求めてコントラストを求める場合に対して、高速な演算処理が可能となる。また、この方法で被測定物の変位速度分布を求め、それに被測定物の振動周期を乗じることで変位量分布を求めてもよい。
上述した装置において、干渉縞のコントラストを検出する場合、干渉縞の明部と暗部の比をとってもよいが、処理が複雑になり時間がかかる。本発明では前記撮像手段にて取得した干渉縞画像をフーリエ変換し、周波数空間で干渉縞の傾き成分を取り除いたのち逆フーリエ変換して得られる複素振幅の振幅情報、あるいは振幅の二乗の情報を用いて前記干渉縞のコントラストとする。
二次元FFT演算などでフーリエ変換すれば高速に処理できるため、処理時間、測定時間を短縮することができる。これにより測定における演算処理を簡略化し、処理速度を向上させることができる。
露光時間を変化させるために幅広い被測定物1の変位量に対して対処することができる。また、被測定物の変位量に対する測定の汎用性を向上させ、測定レンジを拡大させること、さらに干渉縞の取得条件に起因する測定誤差を低減させることができる。
干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときのCCD露光時間と被測定物1の変位速度との相関関係データの代わりに、被測定物1の変位量と干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときのCCD露光時間との相関関係データを予め取得しておいて、測定において取得したCCD露光時間から被測定物1の変位量分布を求めることができる。
被測定物1の反射光と参照光との干渉により生じる干渉縞からフーリエ変換法の原理により干渉縞の振幅スペクトルを求め、振幅スペクトルを干渉縞コントラストとしてもよい。
上述したように領域ごとで干渉縞の暗い部分と明るい部分の強度の比を求めてコントラストを求める場合に対して、高速な演算処理が可能となる。また、この方法で被測定物の変位速度分布を求め、それに被測定物の振動周期を乗じることで変位量分布を求めてもよい。
上述した装置において、干渉縞のコントラストを検出する場合、干渉縞の明部と暗部の比をとってもよいが、処理が複雑になり時間がかかる。本発明では前記撮像手段にて取得した干渉縞画像をフーリエ変換し、周波数空間で干渉縞の傾き成分を取り除いたのち逆フーリエ変換して得られる複素振幅の振幅情報、あるいは振幅の二乗の情報を用いて前記干渉縞のコントラストとする。
二次元FFT演算などでフーリエ変換すれば高速に処理できるため、処理時間、測定時間を短縮することができる。これにより測定における演算処理を簡略化し、処理速度を向上させることができる。
干渉縞のコントラストを検出しながらCCDカメラ7の露光時間を変化させ、干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの露光時間を求める。そしてそれを次の(2)式におけるt(x,y)に代入することにより被測定面1aの場所ごとで変位速度V(x、y)を算出することができる。
・・・(2)
実験的に取得した相関関係のデータを取得しないため、測定誤差の低減、相関データ取得のための手間を省ける。
干渉縞のコントラストを検出しながらCCDカメラ7の露光時間を変化させ、干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの露光時間を求める。そしてそれを次の(3)式におけるt(x,y)に代入することにより被測定面1aの場所ごとで変位量A(x,y)を算出することができる。
・・・(3)
実験的に取得した相関関係のデータを取得しないため、測定誤差の低減、相関データ取得のための手間を省くことができる。
CCDカメラ7の露光時間を変化させると、撮像面に露光される光の量が多くなったり少なくなったりするので、撮像される干渉縞画像が全体的に明るくなったり、暗くなったりする。
・・・(2)
実験的に取得した相関関係のデータを取得しないため、測定誤差の低減、相関データ取得のための手間を省ける。
干渉縞のコントラストを検出しながらCCDカメラ7の露光時間を変化させ、干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの露光時間を求める。そしてそれを次の(3)式におけるt(x,y)に代入することにより被測定面1aの場所ごとで変位量A(x,y)を算出することができる。
・・・(3)
実験的に取得した相関関係のデータを取得しないため、測定誤差の低減、相関データ取得のための手間を省くことができる。
CCDカメラ7の露光時間を変化させると、撮像面に露光される光の量が多くなったり少なくなったりするので、撮像される干渉縞画像が全体的に明るくなったり、暗くなったりする。
露光時間に伴う光量の変化が大きくなると、干渉縞のコントラストを検出するときにSN比が変化し、検出誤差が発生する場合がある。本発明では、例えばCCDカメラ7の露光時間の変化に応じて、光源の半導体レーザ2への注入電流により被測定物1への照射光量を変化させる。
露光時間が短い場合は画像の光量が少なくなるため、半導体レーザ2への注入電流を増やして強い光を被測定物1に照射する。露光時間が長い場合は画像の光量が多くなるため、半導体レーザ2への注入電流を減らして弱い光を被測定物1に照射する。予め注入電流と露光時間との相関関係データを取得しておき、測定のさい、露光時間に応じて注入電流を変化させればよい。
パソコンから信号発生器などを介してCCDカメラ7の露光時間を変化させ、DA変換器などを介して半導体レーザ2への注入電流を変化させれば自動調整、自動測定が可能である。半導体レーザ2への注入電流を変化させる代わりに、照射光路内に強度フィルタを設置し、フィルタ強度を変化させることで照射光量を調整してもよい。
上記の装置では、注入電流と露光時間との相関関係データに基づいて照射光強度を調整したが、本発明では、例えば干渉縞画像における干渉縞の明るい部分のCCD画素強度を検出して干渉縞画像の明るさを検出する。
例えば、上述した図5の測定手順において、初期状態で干渉縞画像を収録した後に干渉縞の明るい部分を構成しているCCD画素強度I0(x,y)を検出し、基準強度として記憶しておく。
そして露光時間を変化させた後干渉縞画像を収録し、さきほどと同じ位置のCCD画素での強度I(x,y)を検出する。I(x,y)が基準値I0(x,y)と異なっていれば、両者がほぼ同じ値となるように半導体レーザ2への注入電流を調整する。露光時間を変化させるたびに上記のCCD画素強度の検出と半導体レーザ2への注入電流調整を行えばよい。
露光時間が短い場合は画像の光量が少なくなるため、半導体レーザ2への注入電流を増やして強い光を被測定物1に照射する。露光時間が長い場合は画像の光量が多くなるため、半導体レーザ2への注入電流を減らして弱い光を被測定物1に照射する。予め注入電流と露光時間との相関関係データを取得しておき、測定のさい、露光時間に応じて注入電流を変化させればよい。
パソコンから信号発生器などを介してCCDカメラ7の露光時間を変化させ、DA変換器などを介して半導体レーザ2への注入電流を変化させれば自動調整、自動測定が可能である。半導体レーザ2への注入電流を変化させる代わりに、照射光路内に強度フィルタを設置し、フィルタ強度を変化させることで照射光量を調整してもよい。
上記の装置では、注入電流と露光時間との相関関係データに基づいて照射光強度を調整したが、本発明では、例えば干渉縞画像における干渉縞の明るい部分のCCD画素強度を検出して干渉縞画像の明るさを検出する。
例えば、上述した図5の測定手順において、初期状態で干渉縞画像を収録した後に干渉縞の明るい部分を構成しているCCD画素強度I0(x,y)を検出し、基準強度として記憶しておく。
そして露光時間を変化させた後干渉縞画像を収録し、さきほどと同じ位置のCCD画素での強度I(x,y)を検出する。I(x,y)が基準値I0(x,y)と異なっていれば、両者がほぼ同じ値となるように半導体レーザ2への注入電流を調整する。露光時間を変化させるたびに上記のCCD画素強度の検出と半導体レーザ2への注入電流調整を行えばよい。
A 周期可動物の変位測定装置、1 被測定物(共振ミラー)、1a 被測定面、2 光源(半導体レーザ)、3 NDフィルタ(照射光量調整手段)、5 干渉光学系(ビームスプリッタ)、6 干渉光学系(レンズ)、7 撮像手段(CCDカメラ)、8 干渉光学系(ミラー)、10 コンピュータ、10a コンピュータモニタ、11 タイミング調整手段(信号発生器)
Claims (10)
- 略周期運動する被測定物に光を照射するための光源と、前記被測定物からの反射光と参照光とを干渉させるための干渉光学系と、この干渉光学系による干渉縞を撮像するための撮像手段と、前記被測定物の変位と前記撮像手段における露光とのタイミングを調整するタイミング調整手段とを備え、前記撮像手段による干渉縞画像から干渉縞のコントラストを検出し、前記干渉縞のコントラストと前記被測定物の面の法線方向への変位速度との相関関係から、前記被測定物の面の法線方向への変位速度を求める制御手段を備えることを特徴とする周期可動物の変位測定装置。
- 略周期運動する被測定物に光を照射するための光源と、前記被測定物からの反射光と参照光とを干渉させるための干渉光学系と、この干渉光学系による干渉縞を撮像するための撮像手段と、前記被測定物の変位と前記撮像手段における露光とのタイミングを調整するタイミング調整手段とを備え、前記撮像手段による干渉縞画像から干渉縞のコントラストを検出し、前記干渉縞のコントラストと前記被測定物の面の法線方向への変位量との相関関係から、前記被測定物の面の法線方向への変位量を求める制御手段を備えることを特徴とする周期可動物の変位測定装置。
- 略周期運動する被測定物に光を照射するための光源と、前記被測定物からの反射光と参照光とを干渉させるための干渉光学系と、この干渉光学系による干渉縞を撮像するための撮像手段と、前記被測定物の変位と前記撮像手段における露光とのタイミングを調整するタイミング調整手段とを備え、前記撮像手段における露光時間を除々に変化させながら干渉縞のコントラストを検出し、前記干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの前記露光時間を前記撮像手段の画素ごとで求め、前記露光時間と前記被測定物の面の法線方向への変位速度との相関関係から、前記被測定物の面の法線方向への変位速度を求める制御手段を備えることを特徴とする周期可動物の変位測定装置。
- 略周期運動する被測定物に光を照射するための光源と、前記被測定物からの反射光と参照光とを干渉させるための干渉光学系と、この干渉光学系による干渉縞を撮像するための撮像手段と、前記被測定物の変位と前記撮像手段における露光とのタイミングを調整するタイミング調整手段とを備え、前記撮像手段における露光時間を除々に変化させながら干渉縞のコントラストを検出し、前記干渉縞のコントラストがほぼなくなるときの前記露光時間を求め、前記露光時間と前記被測定物の面の法線方向への変位量との相関関係から、前記被測定物の面の法線方向への変位量を求める制御手段を備えることを特徴とする周期可動物の変位測定装置。
- 前記撮像手段にて取得した干渉縞画像をフーリエ変換し、周波数空間で干渉縞の傾き成分を取り除いたのち逆フーリエ変換して得られる複素振幅の振幅情報、あるいは振幅の二乗の情報を前記干渉縞のコントラストとすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の周期可動物の変位測定装置。
- 前記被測定物の面の法線方向への変位速度をVとし、前記光源の波長をλとし、前記干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの前記露光時間をtとしたとき、前記変位速度Vは、V=λ/(2・t)の関係から求めることを特徴とする請求項3記載の周期可動物の変位測定装置。
- 前記被測定物の面の法線方向への変位量をAとし、前記光源の波長をλとし、前記被測定物の変位周波数をfとし、前記干渉縞のコントラストがほぼ無くなるときの前記露光時間をtとしたとき、前記変位量Aは、A=λ/(4・f・t)の関係から求めることを特徴とする請求項4記載の周期可動物の変位測定装置。
- 前記撮像手段における露光時間の変化に付随して前記光源から前記被測定物に照射する光の光量を調整する光量調整手段を更に備えたことを特徴とする請求項3または4記載の周期可動物の変位測定装置。
- 前記撮像手段における露光時間の変化に付随して前記光源から前記被測定物に照射する光の光量を検出するための照射光量検出手段を更に備えたことを特徴とする請求項8記載の周期可動物の変位測定装置。
- 前記照射光量検出手段の機能を前記撮像手段に持たせたことを特徴とする請求項9記載の周期可動物の変位測定装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004310096A JP2006119099A (ja) | 2004-10-25 | 2004-10-25 | 周期可動物の変位測定装置 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN103760568A (zh) * | 2014-01-02 | 2014-04-30 | 中国工程物理研究院流体物理研究所 | 一种超高时间分辨空间相移面成像任意反射面速度干涉仪 |
KR101545491B1 (ko) | 2014-04-28 | 2015-08-20 | 에스엔유 프리시젼 주식회사 | 간섭계의 스캐닝 동기화 방법 |
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-
2004
- 2004-10-25 JP JP2004310096A patent/JP2006119099A/ja active Pending
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