JP4687271B2 - 点火コイルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ケース内に中心コアと、1次コイル及び2次コイルと、絶縁体とを備える点火コイルの製造方法に関する。
車両等のエンジンにおけるスパークプラグからスパークを発生させるために用いる点火コイルにおいては、ケース内に、中心コアと、該中心コアの外周に配置された1次コイル及び二次コイルとを備える。また、点火コイルにおいては、例えば1次コイルと二次コイルとの間や、中心コイルと1次コイル又は2次コイルとの間等における絶縁性を確保するために、絶縁材料からなる絶縁体が設けられている。絶縁体は、絶縁材料を点火コイルの所望の部位に注入し、硬化させることにより形成されていた。
近年、自動車部品に対する小型化の要求が高まっており、上記点火コイルにおいても、より一層の小型化が要求されている。そのため、上記絶縁材料としては、絶縁体の薄肉化に対応するため、より一層絶縁性に優れると共に、狭い隙間にも容易に注入できる粘度の低い材料が望まれていた。
これまでに、上記絶縁材料としては、例えばエポキシ樹脂とシリカ充填材とを含有するエポキシ樹脂組成物が開発されている(特許文献1参照)。かかるエポキシ樹脂組成物においては、硬化前の粘度を低くすることができるため、点火コイルの所望の部位に容易に注入することができる。
しかしながら、上記従来のエポキシ樹脂組成物からなる絶縁体をコイル間等に配置した点火コイルにおいては、該点火コイルに高い電圧を長時間印加したとき等に、絶縁体に絶縁破壊が起こるおそれがあった。その結果、絶縁体がもはやその絶縁性を維持することができなくなり、点火プラグが動作しなくなるおそれがあった。
一方、上記エポキシ樹脂組成物においては、シリカ充填材の量を増やすことにより、絶縁破壊の発生を抑制し、その絶縁性を向上させることができる。しかしその一方で、シリカ充填材の量を増やすと、エポキシ樹脂組成物の粘度が高くなってしまう。そのため、小型化が進む点火コイルの所望の部位に注入することが困難になる。その結果、上記点火コイルにおける所望の部位で確実に絶縁性を発揮させることが困難になる。
特開2000−169678号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、絶縁体における絶縁破壊を抑制できると共に、小型化に対応可能な点火コイルの製造方法を提供しようとするものである。
心コアと、該コアの外周に設けられた1次コイル及び2次コイルと、絶縁材料からなる絶縁体とをケース内に備え、上記1次コイルに電流が流れることに伴い、2次コイルに電磁誘導による誘電起電力が発生する点火コイルであって、
上記絶縁体は、上記ケース内の少なくとも一部に上記絶縁材料を注入し該絶縁材料を硬化させてなり、
上記絶縁材料は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、上記エポキシ樹脂中に分散された厚み2nm以下のナノ充填材とを含有することを特徴とする点火コイルある
上記点火コイルにおいて、上記絶縁体は、上記絶縁材料を硬化させてなり、該絶縁材料においては、厚み2nm以下という小さな上記ナノ充填材が上記エポキシ樹脂中に分散されている。
そのため、上記絶縁体においては、上記ナノ充填材の量が少量であっても、絶縁破壊の発生を抑制することができ、上記絶縁体は優れた絶縁性を発揮することができる。
以下、上記絶縁体が上記のごとく優れた絶縁性を発揮できる理由について、図4及び図5を用いて考察する。
図5に、エポキシ樹脂90中にシリカからなる充填材95を添加してなる従来の絶縁材料9を示す。同図に示すごとく、この絶縁材料9は、直方体形状に成形されている。この直方体形状の絶縁材料9の一つの面に、導電性ペーストを焼き付けて導電面98を形成すると共に、導電面98と対抗する面から絶縁材料9に電極針8を挿入して絶縁材料9に一定以上の電圧を印加し続けると、絶縁破壊が生じる。図5は、従来の絶縁材料9に絶縁破壊が起こるときにおける絶縁破壊(図5中に太線矢印で示す)が進展する様子を示す。
図5に示すごとく、一般に、絶縁材料9の絶縁破壊は、エポキシ樹脂90中の充填材95を迂回しながら進展する。したがって、充填材95を添加すると、迂回分だけ進展距離(図5中の太線矢印の長さ)が長くなり、絶縁破壊が起こり難くなる。同図に示すごとく、従来のシリカ等からなる充填材は、体積が大きいため、少量の添加では、迂回距離を長くすることは困難である。
これに対し、図4に示すごとく、上記点火コイルにおける上記絶縁体5においては、上記エポキシ樹脂51中に、厚み2nm以下という非常に小さな上記ナノ充填材52が分散されている。そのため、上記絶縁体5においては、比較的少量の添加量でも絶縁破壊の進展距離(図4中の太線矢印の長さ)が長くなりやすい。その結果、絶縁破壊が起こり難く、高い絶縁性を発揮できると推察される。なお、図4は、導電面10を形成した直方体形状の絶縁体5に電極針8を挿入して絶縁体5に電圧を印加し、絶縁破壊が起こるときにおける絶縁破壊が進展する様子を示す。
さらに、上記のごとく、上記絶縁体は少量の上記ナノ充填材で優れた絶縁性を発揮できるため、上記絶縁材料においては、上記ナノ充填材の含有量をできるだけ減らすことによりその粘度の上昇を抑制することができる。したがって、小型の点火コイルにおいても、その所望の部位に確実に上記絶縁材料を注入することができ、絶縁性を確実に発揮させることができる。また、上述のごとく、上記絶縁体は、絶縁性に優れているため、上記点火コイルの小型化により上記絶縁体が薄肉化しても充分な絶縁性を発揮することができる。したがって、上記点火コイルは、小型化にも対応することができる。
また、上記絶縁体は、少量の上記ナノ充填材で優れた絶縁性を発揮できるため、上記絶縁体においては、上記エポキシ樹脂が本来有する耐熱性等の特性を劣化させることなく維持できる。
以上のごとく、上記点火コイルにおいて、上記絶縁体は、絶縁破壊が起こり難く、優れた絶縁性を発揮できる。また、硬化前の上記絶縁材料においては、低粘度化を図ることができるため、小型の点火コイルの所望の部位にも容易に注入が可能で、上記絶縁体を形成できる。
したがって、上記絶縁体における絶縁破壊を抑制できると共に、小型化に対応可能な点火コイルを提供することができる。
上記点火コイルを製造する方法としては、中心コアと、該中心コアの外周に配置した1次コイル及び2次コイルと、有機化クレイ、エポキシ樹脂、及び硬化剤を含有する絶縁材料からなる絶縁体とをケース内に備える点火コイルの製造方法において、
上記絶縁体を作製するにあたっては、有機アンモニウム水溶液を層状粘土鉱物の分散液に加えて、窒素原子に2〜4個の有機修飾基が結合してなる2〜4級の有機アンモニウムイオンを上記層状粘土鉱物の層間に入り込ませて上記有機化クレイを形成する有機化クレイ形成工程と、
上記有機化クレイ、上記エポキシ樹脂、及び上記硬化剤を含有する上記絶縁材料を真空脱泡しながら撹拌混合して上記有機化クレイを上記エポキシ樹脂中に分散させる分散工程と、
上記分散工程後に上記絶縁材料を上記ケース内に注入し、上記絶縁材料を加熱、硬化させて上記絶縁体を形成する絶縁体形成工程とを備えることを特徴とする点火コイルの製造方法がある。
次に、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
上記点火コイルにおいて、上記絶縁材料は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、上記エポキシ樹脂中に分散された厚み2nm以下のナノ充填材とを含有する。
上記ナノ充填材の厚みが2nmを越える場合には、上記絶縁材料中に分散された上記ナノ充填材の比表面積が小さくなる。そのため、この場合には、上記絶縁材料における絶縁破壊の進展距離が短くなりやすく、上記絶縁材料の絶縁性が低下するおそれがある
また、上記絶縁材料中の上記ナノ充填材の厚み及び幅は、硬化させた上記絶縁材料を例えばX線回折法及び透過型電子顕微鏡(TEM)等により測定することにより得ることができる。
上記絶縁材料は、窒素原子に2〜4個の有機修飾基が結合してなる2〜4級の有機アンモニウムイオンを層状粘土鉱物の層間に挿入してなる有機化クレイと、上記エポキシ樹脂とを混合し、上記有機化クレイを構成する層を上記ナノ充填材として上記エポキシ樹脂中に分散させてなることが好ましい
この場合には、上記エポキシ樹脂中に上記ナノ充填材が分散された上記絶縁材料を容易に作製することができる。
上記有機化クレイは、例えば上記有機アンモニウムイオンを含む水溶液等の液体中に上記層状粘土鉱物を浸漬すること等により作製することができる。これにより、上記層状粘土鉱物の層間に上記有機アンモニウムイオンが入り込み、その層間隔を広げることができる。そして、上記層状粘土鉱物の層間に有機アンモニウムイオンが挿入されて層間隔が拡大された上記有機化クレイを得ることができる。
また、上記有機化クレイと上記エポキシ樹脂とを混合すると、上記有機化クレイを構成する層を上記ナノ充填材として上記エポキシ樹脂中に分散させることができる。
即ち、上記有機化クレイと上記エポキシ樹脂とを混合すると、上記エポキシ樹脂が上記有機化クレイの層間に入り込み、層間の結合が壊れ、上記有機化クレイを構成する層が上記ナノシート充填材としてエポキシ樹脂中に分散される。上記のごとく、有機化クレイにおいては、有機アンモニウムイオンが層間に挿入され、層間距離が大きくなっており、エポキシ樹脂が入り込みやすいからである。
このとき、上記有機化クレイを構成する層がエポキシ樹脂中に単一層で分散される場合もあるが、2層以上が積層した状態で分散される場合もある。好ましくは、単一層で分散されていることがよい。この場合には、上記ナノ充填材の厚みを例えば1nm程度にまで小さくすることができる。そしてこの場合には、少量(重量)の上記有機化クレイの添加で、上記絶縁材料中における上記ナノ充填材の表面積の総和をより大きくすることができるため、上記絶縁体の絶縁破壊をより一層抑制することができる。
また、上記エポキシ樹脂中に分散される上記ナノ充填材の厚み及び幅は、上記層状粘土鉱物を適宜選択することにより変更することができる。したがって、上記層状粘土鉱物の種類を選択すると、およその上記ナノ充填材の厚み及び幅を決定できる。
また、上記有機アンモニウムイオンとして、窒素原子に1個の有機修飾基が結合してなる1級有機アンモニウムイオンを用いると、上記絶縁材料を加熱により硬化させ上記絶縁体とするときに、1級有機アンモニウムが上記エポキシ樹脂の硬化反応に悪影響を及ぼし、上記絶縁体の絶縁性が低下するおそれがある。
2〜4級の有機アンモニウムイオンの構造をそれぞれ下記の式(1)〜(3)に示す。式(1)〜(3)においてR1〜R3は、有機修飾基を示す。
Figure 0004687271
Figure 0004687271
Figure 0004687271
上記式(1)〜(3)に示すごとく、上記有機アンモニウムイオンにおいては、有機修飾基が結合するN原子が正電荷を有する。そのため、上記有機アンモニウムイオンと上記層状粘土鉱物とを接触させると、上記有機アンモニウムイオンが、例えばそのN原子の正電荷によって、上記層状粘土鉱物の層間に入り込み、層の表面に結合し、層状粘土鉱物の層間距離を大きくすることができる(有機化処理、図3参照)。
そして上記有機アンモニウムイオンが挿入された上記層状粘土鉱物、即ち上記有機化クレイは、その層間距離が大きくなっている。そのため、上記有機化クレイと上記エポキシ樹脂と混合し分散させることにより、上記有機化クレイの層間に上記エポキシ樹脂が容易に入り込むことができる。その結果、上記有機化クレイの層間隔がさらに広がって、有機化クレイの層間の結合が切断され、有機化クレイを構成する層を上記ナノ充填材としてエポキシ樹脂中に分散させることができる。
上記有機アンモニウムイオンにおいて、上記有機修飾基としては、例えばアルキル基、
シクロアルキル基、アルケニル基等の炭化水素基等がある。また、これらの有機修飾基中には、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の比較的極性が大きく、反応性の高い官能基が含まれていても良い。
好ましくは、上記有機アンモニウムイオンの上記有機修飾基は、炭素数が30以下であることがよい
炭素数が30を越える場合には、上記有機アンモニウムイオンが上記粘土鉱物の層間に入り込み難くなるおそれがある。そのため、上記有機化クレイの層間距離を充分に拡大させることが困難になり、上記ナノ充填材を上記エポキシ樹脂中に充分に分散させることが困難になるおそれがある。
また、上記有機アンモニウムイオンの上記有機修飾基のうち少なくとも一つは、炭素数が2以上であることが好ましい
上記有機アンモニウムイオンにおける上記有機修飾基のいずれもが炭素数2未満である場合には、上記有機化クレイの層間距離を充分に拡大させることができず、その結果、上記ナノ充填材を上記エポキシ樹脂中に充分に分散させることが困難になるおそれがある。より好ましくは、上記有機アンモニウムイオンの上記有機修飾基のうち少なくとも一つは、炭素数10以上がよく、さらに好ましくは炭素数15以上がよい。
上記有機アンモニウムイオンの上記有機修飾基のうちの1つは炭素数2以上であり、その他は炭素数30以下であることが好ましい
この場合には、上記有機アンモニウムイオンは、上記粘土鉱物の層間に容易に入り込むことができると共に、上記粘土鉱物の層間距離を充分に拡大させることができる。
また、上記絶縁材料は、硬化剤を含有する。
上記硬化剤としては、例えば酸無水物又はアミン化合物等を用いることができる。
上記酸無水物としては、例えばヘキサヒドロ酸無水物、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水メチルCD酸、無水CD酸、メチルハイミック酸、ハイミック酸、無水コハク酸、テトラヒドロ酸無水物、リカシッドHL、クロレンド酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、3メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、4メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸マレイン酸付加物、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ドデセニル無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、及びメチルナジック酸等がある。
また、上記硬化剤の含有量は、上記エポキシ樹脂100重量部に対して30重量部〜170重量部であることが好ましい。
この場合には、エポキシ樹脂本来の特性を損なわずに、硬化させることができる。
また、上記層状粘土鉱物としては、モンモリロナイト、フッ素化雲母、サボナイト、バイデライト、ノントロナイト、ヘクトライト、及びスティブンサイトから選ばれる1種以上を用いることができる
また、上記絶縁材料は、上記エポキシ樹脂100重量部に対して上記ナノ充填材を1〜35重量部含有することが好ましい
上記ナノ充填材の配合割合が上記の範囲内にある場合には、少量のナノ充填材で優れた絶縁性を発揮できるという本発明の作用効果をより顕著に発揮することができる。より好ましくは、上記絶縁材料における上記ナノ充填材の含有量は、1〜20重量部がよく、さらに好ましくは1〜10重量部がよい。
また、上記エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ヘキサヒドロビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールA型エポキシ樹脂、ピロカテコール型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、トリヒドロキシビフェニル型エポキシ樹脂、ビスレゾルシノール型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂、及びピキシレノール型エポキシ樹脂等から選ばれる1種以上を用いることができる。
上記絶縁材料は、上記点火コイルのケース内の所望の部位に充填し、例えば加熱等により硬化させることにより、上記絶縁体を形成することができる。そして、上記のごとく、上記絶縁材料は、上記エポキシ樹脂と、該エポキシ樹脂中に分散された上記ナノ充填材とを含有する。したがって、上記絶縁体においては、硬化した上記エポキシ樹脂中に上記ナノ充填材が分散されている。
また、上記1次コイル及び上記二次コイルのうち一方は、もう一方の外周を同心円状に巻回するように配置されており、上記絶縁体は、上記1次コイルと上記2次コイルとの間に配置されていることが好ましい
この場合には、上記絶縁体の優れた絶縁性を利用して、上記1次コイル及び上記二次コイル間の絶縁を確実に維持することができる。またこの場合には、上記絶縁体の優れた耐熱性を利用して、熱応力により上記絶縁体にクラック等が発生することを防止することができる。即ち、一般に、上記1次コイル及び上記二次コイルには高電圧が印加されるため、その周囲の温度が上昇し易い。一方、上記絶縁体においては、上述のごとく少量の上記ナノ充填材で高い絶縁性を発揮できるため、耐熱性に優れるというエポキシ樹脂のそのまま維持することができる。したがって、上記のごとく上記絶縁体を上記1次コイル及び2次コイル間に配置することにより、上記絶縁体は絶縁性だけでなく耐熱性を発揮し、クラックの発生を防止することができる。
(実施例1)
次に、本発明の実施例につき、図1〜図3を用いて説明する。
図1に示すごとく、本例の点火コイル1は、棒状の中心コア3と、その外周を同心円状に巻回するように配置した1次コイル21及び2次コイル22と、絶縁材料からなる絶縁体5とをケース20内に備える。絶縁体5は、ケース20内の少なくとも一部に絶縁材料を注入しこれを例えば加熱等により硬化させてなる。
また、図2に示すごとく、絶縁材料50は、エポキシ樹脂51と、エポキシ樹脂51中に分散された厚み2nm以下のナノ充填材52と、硬化剤(図示略)とを含有する。
以下、これを詳説する。
図1に示すごとく、本例の点火コイル1は、その円筒部2をエンジンのプラグホール内に挿通させて使用するスティックタイプのものである。
円筒部2は、ケース20内に、外周スプール24、1次コイル21、2次コイル22、及び中心コア3を挿通配設してなる。1次コイル21は、円筒状の1次スプール211の外周面に絶縁被覆したワイヤを巻回してなり、2次コイル22は、円筒状の2次スプール221の外周面に1次コイル21よりも多い巻回数で絶縁被覆したワイヤを巻回してなる。また、2次コイル22は、1次コイル21の内周側に挿通されており、2次コイル22の内周側には、棒状で金属製の中心コア3が配設されている。
中心コア3は、1次コイル21に電流を流して発生した磁束の形成による渦電流の発生を抑制するために、複数の鋼板を径方向に積層してなる。また、本例においては、中心コア3には、その外周面に、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる絶縁シート4が巻き付けられている。絶縁シート4は、中心コア3の外周面に、アクリル系の接着剤からなる接着層(図示略)によって密着形成されている。
そして、1次コイル21に電流を流すことによって発生する磁束は、中心コア3を通過させることにより、増大させることができる。また、中心コア3の軸方向の両端部32には、永久磁石321が配設されている。永久磁石321は、中心コア3の励磁極とは逆極性になるように配設されており、1次コイル21に電流を流すことによって発生する磁束をさらに増大させることができる。なお、中心コア3の両端部32には、永久磁石の代わりに弾性部材を配設することもできる。
また、本例において、1次コイル21としては、上記のごとく円筒状の1次スプール211の外周面に絶縁被覆したワイヤを巻回してなるものを用いているが、絶縁被覆したワイヤを円筒状に巻回し、巻回後のワイヤ同士を融着剤等によって結合して円筒状にしたものを用いることもできる。
また、本例の点火コイル1のケース20内においては、1次コイル21と二次コイル22との間(正確には、1次スプール211と二次コイル22との間)、1次コイル21と外周スプール24との間等の各隙間29に、絶縁体5が形成されている。絶縁体5は、図2に示すごとく、エポキシ樹脂51中にナノ充填材52が分散された絶縁材料50を上記隙間29に充填し硬化させてなる。したがって、絶縁体5においては、硬化したエポキシ樹脂中にナノ充填材が分散されている。
また、本例においては、上記のごとく中心コア3の外周面に絶縁シート4を巻き付けることにより、2次コイル22と中心コアとの絶縁性を確保しているが、絶縁シート4の代わりに中心コアと2次コイル22との間(正確には中心コアと2次スプール221との間に)に絶縁体5を形成することもできる。
また、円筒部2は、エンジンのプラグホール内に挿通配置される軸方向先端部201に、スパークプラグを取り付けるためのプラグ取付口26を有している。このプラグ取付口26には、2次コイル22の一端(高圧側端部)と電気的に接続された高圧端子27及びこの高圧端子27に接触するコイルバネ28が配設されている。
また、円筒部2は、軸方向先端部201とは反対側の軸方向基端部202に、1次コイル21に電力を供給するイグナイタ251を配設するためのイグナイタ配置凹部25が形成されている。そして、このイグナイタ配置凹部25内は、イグナイタ251を配設した状態で、上記各隙間29に充填した絶縁体5と同じ絶縁材料からなる絶縁体5によって充填されている。また、イグナイタ251は、ECU(電子制御ユニット)からの信号によって動作するスイッチング素子等を用いた電力制御回路等を備えている。
そして、ECUからスパーク発生信号がイグナイタ251に送信されると、イグナイタ251におけるスイッチング素子等が動作して1次コイル21に電流が流れ、これに伴って2次コイル22に電磁誘導による誘導起電力(逆起電力)が発生し、スパークプラグからスパークを発生させることができる。
次に、本例の点火コイル1における絶縁体5についてさらに詳細に説明する。
上記のごとく、絶縁体5は、絶縁材料50を加熱硬化させてなり、絶縁材料50は、エポキシ樹脂51と、この中に分散されたナノ充填材52とを含有する(図1及び図2参照)。
本例においては、絶縁材料50としては、有機アンモニウムイオン59を層状粘土鉱物6の層61間に挿入してなる有機化クレイ7と、エポキシ樹脂51とを混合し、有機化クレイ7を構成する層61を上記ナノ充填材52としてエポキシ樹脂51中に分散させてなるものを用いた(図3(a)及び(b)、図2参照)。
具体的には、絶縁材料は、次のようにして作製した。
まず、層状粘土鉱物6として、複数の層61が積層されてなる層状構造のモンモリロナイト(Na−モンモリロナイト)を準備した(図3(a)参照)。この層状粘土鉱物を水に分散させた。
次に、有機アンモニウム塩であるトリメチルステアリルアンモニウムクロライドを準備し、この有機アンモニウム塩を水に溶解して有機アンモニウム水溶液を作製した。この有機アンモニウム水溶液中には、下記式(4)で表される有機アンモニウムイオン(トリメチルステアリルアンモニウムイオン)が存在する。
Figure 0004687271
次いで、有機アンモニウム水溶液を上記にて作製した層状粘土鉱物6の分散液中に加えた。これにより、図3(b)に示すごとく、有機アンモニウムイオン59における例えばN原子の正電荷と、層状粘土鉱物6を構成する層61の負電荷とが引きつけ合い、層状粘土鉱物(モンモリロナイト)6の各層61の間に、有機アンモニウムイオン59が入り込み、有機化クレイ7が生じる。
次に、有機化クレイ7の沈殿物をろ過により回収し、水で3回洗浄し、凍結乾燥することにより有機化クレイ(有機化モンモリロナイト)7を得た。
次に、エポキシ樹脂としてのビスフェノールA型エポキシ樹脂100重量部と、上記のようにして作製した有機化クレイ7重量部と、硬化剤としてのヘキサヒドロ酸無水物85重量部とを、温度60℃で真空脱泡(3〜5torr)しながら約60分間攪拌混合した。これにより、有機化クレイの層間にエポキシ樹脂が入り込み、有機化クレイの各層がバラバラになる。その結果、有機化クレイの各層がナノ充填材52としてエポキシ樹脂51中に分散され、上記絶縁材料50を得た(図1参照)。
次いで、この絶縁材料50を加熱により硬化させ、硬化した絶縁材料50中に含まれるナノ充填材52の厚み及び幅をX線回折法及び透過型電子顕微鏡(TEM)によって測定したところ、絶縁材料50中には、層状粘土鉱物を構成する層がほとんど単一な層にまで分離され、厚み約1nm、幅100nm×100nmの板状のナノ充填材52がエポキシ樹脂51中に分散されていた。また、絶縁材料50におけるナノ充填剤の含有割合は、上記有機化クレイの配合割合と同様であり、エポキシ樹脂100重量部に対して7重量部であった。
本例においては、上記のようにして作製した絶縁材料50を、中心コア3、1次コイル21及び2次コイル22等を配置した上記点火コイル1のケース20内の上記隙間29や、イグナイタ配置凹部25内に充填し、その絶縁材料50を加熱することにより硬化させ、上記絶縁体5を形成した(図1参照)。
本例の点火コイル1においては、絶縁体5は、上記絶縁材料50を硬化させてなり、該絶縁材料50においては、厚み2nm以下という小さなナノ充填材52がエポキシ樹脂51中に分散されている。
そのため、絶縁体5においては、比較的少量の添加量でも絶縁破壊の進展距離を長くすることができる。それ故、絶縁体5においては、エポキシ樹脂100重量部に対して7重量部という少量のナノ充填材であっても、絶縁破壊の発生を充分に抑制することができ、絶縁体5は優れた絶縁性を発揮することができる。
さらに、このように少量のナノ充填材52の添加量で絶縁体5が優れた絶縁性を発揮できるため、絶縁材料50においては、容易に低粘度化を図ることができる。それ故、点火コイル1の小型化を図る場合であっても、点火コイル1内の所望の部位に確実に絶縁材料50を注入することができる。また、上述のごとく、絶縁体5は、絶縁性に優れているため、小型化により絶縁体5が薄肉化しても充分な絶縁性を発揮することができる。したがって、本例の点火コイル1は、小型化にも対応することができる。
また、絶縁体5においては、上記のごとく少量のナノ充填材52で優れた絶縁性を発揮できるため、エポキシ樹脂51が本来有する耐熱性等の特性を維持できる。
以上のように、本例の点火コイル1は、絶縁体5における絶縁破壊を抑制できると共に、小型化にも対応することができる。
(実施例2)
本例においては、点火コイルの絶縁体の材料となる絶縁材料について検討する例である。即ち、本例においては、エポキシ樹脂中に分散させる添加剤の種類や量を変えて5種類の絶縁材料(試料E1〜試料E3、試料C1及び試料C2)を作製し、その特性を比較評価する。
具体的には、まず、実施例1の点火コイルに用いた絶縁材料と同様の絶縁材料を準備した。これを試料E1とする。
即ち、試料E1は、実施例1と同様にして、ビスフェノールA型エポキシ樹脂100重量部と、4級の有機アンモニウムイオンであるトリメチルステアリルアンモニウムイオンがモンモリロナイトの層間に挿入された有機化クレイ7重量部と、硬化剤としてのヘキサヒドロ酸無水物85重量部とを混合して作製したものである。
試料E2は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂100重量部と、トリメチルステアリルアンモニウムイオンがヘクトライトの層間に挿入された有機化クレイ7重量部と、硬化剤としてのヘキサヒドロ酸無水物85重量部とを混合して作製したものである。即ち、試料E2は、層状粘土鉱物としてヘクトライトを用いた点を除いては、実施例1の絶縁材料(上記試料E1)と同様にして作製したものである。試料E2においても、上記実施例1の絶縁材料(上記試料E1)と同様に、ヘクトライトを構成する層状構造がほとんど単一な層まで分離され、厚み約1nm、幅約100nm×約100nmの板状のナノ充填材がエポキシ樹脂中に分散されていた。
また、試料E3は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂100重量部と、トリメチルステアリルアンモニウムイオンがフッ素化雲母の層間に挿入された有機化クレイ7重量部と、硬化剤としてのヘキサヒドロ酸無水物85重量部とを混合して作製したものである。即ち、試料E3は、層状粘土鉱物としてフッ素化雲母を用いた点を除いては、実施例1の絶縁材料(上記試料E1)と同様にして作製したものである。試料E3においても、上記実施例1の絶縁材料(上記試料E1)と同様に、フッ素化雲母を構成する層状構造がほとんど単一な層まで分離され、厚み約1nm、幅約100nm×約100nmの板状のナノ充填材がエポキシ樹脂中に分散されていた。
また、本例においては、試料E1〜試料E3の比較用としてナノ充填材の代わりにシリカからなる充填材を用いて絶縁材料(試料C1及び試料C2)を作製した。
具体的には、まず、シリカ充填材を準備した。このシリカ充填材は、粒径1〜100μmのシリカの粒状体からなる。
次いで、このシリカ充填材50重量部と、エポキシ樹脂としてのビスフェノールA型エポキシ樹脂100重量部と、硬化剤としてのヘキサヒドロ酸無水物85重量部とを、実施例1と同様に、温度60℃で真空脱泡(500Pa)しながら約60〜180分間攪拌混合し、絶縁材料を作製した。これを試料C1とする。試料C1においては、エポキシ樹脂中に、粒径1〜100μmのシリカ充填材がそのまま分散されていた。
また、試料C2は、シリカ充填材70重量部と、エポキシ樹脂としてのビスフェノールA型エポキシ樹脂100重量部と、硬化剤としてのヘキサヒドロ酸無水物85重量部とを含有する。即ち、試料C2は、上記試料C1のシリカ充填材の含有量を変えた点を除いては上記試料C1と同様にして作製したものである。
上記試料E1〜試料E3、試料C1及び試料C2の絶縁材料の組成を表1に示す。
Figure 0004687271
次に、上記のようにして作製した5種類の絶縁材料(試料E1〜試料E3、試料C1、及び試料C2)について、粘度、ガラス転移温度(Tg)、耐電圧を測定した。その結果を表2に示す。
粘度の測定は、サンプル瓶(35φ、110ml)に各試料約80mlを秤量し、B型回転粘度計(東京計器株式会社製)を用い60℃に調整したシリコーン油浴に浸漬しておこなった。また、Tgの測定は、TMA(Thermomechanical Analysys)法により、各試料を温度90℃で17時間加熱後、さらに170℃で15時間加熱して得られた硬化物を熱物理試験機TM−1500型(真空理工株式会社製)を用いて昇温速度2.0℃/minで昇温させることにより測定した。
耐電圧は、絶縁破壊試験機(ヤマヨ試験器有限会社製)を用いて測定した。
具体的には、図6に示すごとく、まず上記のように加熱により硬化させた各試料の絶縁材料を立方体形状の試験片5に成形した。次いで、立方体形状の試験片5の一つの面に、導電性ペーストを焼き付けて電極面10を形成した。次に、電極面10と対抗する面から試験片5に針電極8(φ30μm)を挿入し、針電極8と電極面間に電圧を印加し、絶縁破壊が起こるまでの時間(破壊時間)を測定した。なお、針電極8と電極面10との距離dは2mmとした。
次いで、破壊時間と印加電圧との関係から破壊時間が1000時間となる電圧(耐電圧)を算出した。
Figure 0004687271
表2より知られるごとく、有機化クレイとエポキシ樹脂とを混合し、エポキシ樹脂中に厚み2nm以下のナノ充填材を含有する絶縁材料(試料E1〜試料E3)は、7重量部という少ない量の充填材で150kV/mmという高い耐電圧を示した。したがって、試料E1〜試料E3においては、絶縁破壊が起こり難く、優れた絶縁性を発揮できる。
これに対し、エポキシ樹脂中に粒径1〜100μmのシリカからなる充填材を含有する絶縁材料(試料C1)においては、50重量部という多くの充填材を含有するにもかかわらず、耐電圧が80kV/mmしかなく、絶縁性が低かった。
また、試料C2のように、シリカからなる充填材の量を増量すると、耐電圧を向上できることがわかる。しかし、表2に示すごとくこの場合には粘度が高くなるため、点火コイルにおける狭い隙間にまで充分に絶縁材料を充填することが困難になるおそれがある。
また、試料E1〜試料E3は、シリカからなる充填材を含有する従来の絶縁材料(試料C1及び試料C3)と同程度の高いガラス転移点Tgを示すことができる。そのため、試料E1〜試料E3は、高温領域でも使用が可能であり、温度環境が高温になり易い点火コイルの絶縁材料として適している。
以上のように、ナノ充填材をエポキシ樹脂中に分散してなる試料E1〜試料E3の絶縁材料は、絶縁性に優れ、点火コイルの小型化にも対応できることがわかる。
なお、本例においては、上記のごとく、有機アンモニウムイオンとして4級の有機アンモニウムイオン(トリメチルステアリルアンモニウムイオン)を用いて作製した有機化クレイを用いて絶縁材料を作製した。本例においては明確に示していないが、例えば下記の式(5)に示す2級の有機アンモニウムイオン(N−メチルnオクタデシルアンモニウムイオン)及び式(6)に示す3級の有機アンモニウムイオン(N,N−ジメチルnオクタデシルアンモニウムイオン)を用いても、上記試料E1〜試料E3と同様に、厚み2nm以下でアスペクト比40以下のナノ充填材を含有する、絶縁性に優れた絶縁材料が得られることを確認している。
Figure 0004687271
Figure 0004687271
実施例にかかる、点火コイルの断面を示す説明図。 実施例1にかかる、絶縁材料の構成を示す説明図。 実施例1にかかる、層状粘土鉱物の層状構造を示す説明図(a)、層状粘土鉱物の層間に有機アンモニウムイオンが挿入された有機化クレイの構成を示す説明図(b)。 本発明の絶縁材料中を進展する絶縁破壊の様子を示す説明図。 従来の絶縁材料中を進展する絶縁破壊の様子を示す説明図。 実施例1にかかる、耐電圧の測定方法を示す説明図。
符号の説明
1 点火コイル
2 円筒部
20 ケース
21 1次コイル
211 1次スプール
22 2次コイル
221 2次スプール
3 中心コア
5 絶縁体
50 絶縁材料
51 エポキシ樹脂
52 ナノ充填材

Claims (6)

  1. 中心コアと、該中心コアの外周に配置した1次コイル及び2次コイルと、有機化クレイ、エポキシ樹脂、及び硬化剤を含有する絶縁材料からなる絶縁体とをケース内に備える点火コイルの製造方法において、
    上記絶縁体を作製するにあたっては、有機アンモニウム水溶液を層状粘土鉱物の分散液に加えて、窒素原子に2〜4個の有機修飾基が結合してなる2〜4級の有機アンモニウムイオンを上記層状粘土鉱物の層間に入れ込ませて上記有機化クレイを形成する有機化クレイ形成工程と、
    上記有機化クレイ、上記エポキシ樹脂、及び上記硬化剤を含有する上記絶縁材料を真空脱泡しながら攪拌混合して上記有機化クレイを上記エポキシ樹脂中に分散させる分散工程と、
    上記分散工程後に上記絶縁材料を上記ケース内に注入し、上記絶縁材料を加熱、硬化させて上記絶縁体を形成する絶縁体形成工程とを備えることを特徴とする点火コイルの製造方法。
  2. 請求項1において、上記有機アンモニウムイオンの上記有機修飾基のうち少なくとも一つは、炭素数が2以上30以下であることを特徴とする点火コイルの製造方法。
  3. 請求項1又は2において、上記層状粘土鉱物は、モンモリロナイト、フッ素化雲母、サボナイト、バイデライト、ノントロナイト、ヘクトライト、及びスティブンサイトから選ばれる1種以上であることを特徴とする点火コイルの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記絶縁材料は、上記エポキシ樹脂100重量部に対して上記有機化クレイを1〜35重量部含有することを特徴とする点火コイルの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記1次コイル及び上記2次コイルのうち一方は、もう一方の外周を同心円状に巻回するように配置され、上記絶縁体は、上記1次コイルと上記二次コイルとの間に配置されることを特徴とする点火コイルの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において、上記有機修飾基は、炭化水素基であることを特徴とする点火コイルの製造方法。
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