JP2005354001A - 磁芯及びそれを用いた線輪部品 - Google Patents

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一之 小野
Takashi Yamaya
孝志 山家
Hatsuo Matsumoto
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Abstract


【課題】 大電流領域(高磁界領域)において使用された場合であっても、飽和せずに良好な直流電流重畳特性を示すことのできる磁芯及びそれを用いた線輪部品を提供すること。
【解決手段】 磁性体粉末と、非磁性体粉末と、樹脂との混成物を硬化させて得られる磁芯であって、前記磁性体粉末は略球状粉末であり、また非磁性体粉末は略球状粉末であり、また1000×103/4π(A/m)の磁界中にて10以上の比透磁率を有することを特徴とする磁芯とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁芯及びそれを用いたコイル部品に関し、特に、電気自動車やハイブリッドカーに搭載される蓄電バッテリーのエネルギー制御においてリアクトルとして用いるのに好適な磁芯及びそれを用いた線輪部品に関する。
従来、樹脂と磁性体粉末とからなる磁芯を備えるコイル部品が知られている(特許文献1参照)。特許文献1のコイル部品は、樹脂と磁性体粉末からなる磁芯に加え、フェライト焼結体又は金属磁性体粉末からなる圧粉磁芯を備えている。コイルは圧粉磁芯の周囲に巻回され、それを覆うようにして樹脂と磁性体粉末とからなる磁芯が設けられている。
特開2001−185421号公報
特許文献1の目的は、各種電子機器の大電流用途に適するインダクタ、チョークコイル、トランス等の磁性素子を提供することであると記載されている。ここで注意すべきこととしては、“大電流”という相対的な概念を有する文言が挙げられる。具体的には、特許文献1の0002欄によれば、特許文献1においてターゲットとされていた電流範囲は、数十A〜数百Aに過ぎない。
また、当業者における常識として、コイル部品は通常ターゲットとする領域内において可能な限り良好な直流電流重畳特性を有するように設計される。換言すると、コイル部品は、通常は、使用される電流範囲において可能な限り高い比透磁率を有する一方で、ターゲットとしている電流の領域を超えた場合にはインダクタンスが飽和することを前提に設計されている。
即ち、特許文献1に記載のコイル部品について言えば、数十A〜数百Aの電流値に対しては可能な限り大きなインダクタンスを得るように設計される一方、その範囲を超えた電流値においてはインダクタンスが飽和してしまっても構わないこととされるのが通常の設計手法から予測される事項である。このような設計手法が採用されるのは、ターゲットとしていない電流範囲中におけるインダクタンスまで考慮して設計しようとするとターゲットとしている電流範囲中でもインダクタンスが劣化してしまうことから、それを避けるためである。
一方、電気自動車やハイブリッドカーの蓄電バッテリーのエネルギー制御ような大電力システムにおけるコイル部品は例えば200A以上の領域で使用される可能性もある。電流値が一桁違えば、電力値は二桁異なることになることからも理解されるように、特許文献1に記載されていたコイル部品を電気自動車やハイブリッドカーの蓄電バッテリーのエネルギー制御に流用することは不適切であると考えられる。
そこで、本発明は、例えば200A以上の領域において使用された場合であっても、磁気飽和せずに良好な直流電流重畳特性を示すことのできる磁芯及びそれを用いた線輪部品を提供することを目的とする。
本発明の磁芯は、磁性体粉末と、非磁性体粉末と、樹脂との混成物を硬化させて得られる磁芯であって、前記磁性体粉末は略球状粉末であり、また非磁性体粉末は略球状粉末とする。
即ち、本発明は、磁性体粉末と、非磁性体粉末と、樹脂との混成物を硬化させて得られる磁芯であって、前記磁性体粉末は略球状粉末であり、また非磁性体粉末は略球状粉末であり、また1000×103/4π(A/m)の磁界中にて10以上の比透磁率を有する磁芯である。
また、本発明は、前記混成物における前記樹脂の配合比は20体積%以上から90体積%以下の範囲である磁芯である。
また、本発明は、前記混成物における前記樹脂の配合比は40体積%以上から70体積%以下の範囲である磁芯である。
また、本発明は、前記樹脂は硬化性樹脂である磁芯である。
また、本発明は、前記硬化性樹脂は熱硬化性樹脂である磁芯である。
また、本発明は、前記樹脂はエポキシ樹脂又はシリコーン樹脂である磁芯である。
また、本発明は、前記磁性体粉末と、前記非磁性体粉末との混成物は、磁性体粉末と非磁性体粉末から形成されるA群の粉体の平均粒径が90μm以上から900μm以下の範囲であり、磁性粉末と非磁性体粉末から形成されるB群の粉体の平均粒径が40μm以上から90μm以下の範囲であり、A群とB群の体積比での混合比率が、70対30から90対10の範囲である混成物とする磁芯である。
また、本発明は、前記磁性体粉末と前記非磁性体粉末との混成物は、磁性体粉末と非磁性体粉末から形成されるC群の粉体の平均粒径が15μm以上から40μm以下の範囲であり、磁性粉末と非磁性体粉末から形成されるD群の平均粒径が1μm以上から15μm以下の範囲であり、C群とD群の体積比での混合比率が、70対30から90対10の範囲である混成物とする磁芯である。
また、本発明は、前記磁性体粉末と、前記非磁性体粉末との混成物は、磁性体粉末と非磁性体粉末から形成されるA群の粉体の平均粒径が90μm以上から900μm以下の範囲であり、磁性粉末と非磁性体粉末から形成されるB群の粉体の平均粒径が40μm以上から90μm以下の範囲であり、磁性体粉末と非磁性体粉末から形成されるC群の粉体の平均粒径が15μm以上から40μm以下の範囲であり、A群とB群とC群の体積比での混合比率が、80対20対5とする磁芯である。
また、本発明は、前記磁性体粉末と、前記非磁性体粉末との混成物は、磁性粉末と非磁性体粉末から形成されるB群の粉体の平均粒径が40μm以上から90μm以下の範囲であり、磁性体粉末と非磁性体粉末から形成されるC群の粉体の平均粒径が15μm以上から40μm以下の範囲であり、磁性粉末と非磁性体粉末から形成されるD群の平均粒径が1μm以上から15μm以下の範囲であり、B群とC群とD群の体積比での混合比率が、80対20対5とする磁芯である。
また、本発明は、前記磁芯は3000MPa以上の弾性率を有する磁芯である。
また、本発明は、前記混成物を硬化させる際の条件と同条件にて前記樹脂を単独で硬化させた場合の当該樹脂の弾性率は100MPa以上である磁芯である。
また、本発明は、前記磁性体粉末は軟磁性体粉末である磁芯である。
また、本発明は、前記軟磁性体粉末は軟磁性金属粉末である磁芯である。
また、本発明は、前記軟磁性金属粉末はFe−Si系粉末であり、平均Si含有量は0.0重量%以上11.0重量%以下である磁芯である。
また、本発明は、前記軟磁性金属粉末はFe−Si−Al系粉末であり、平均Si含有量は0.0重量%以上11.0重量%以下であり、平均Al含有量は0.0重量%以上7.0重量%以下である磁芯である。
また、本発明は、前記軟磁性金属粉末はFe−Ni系粉末であり、平均Ni含有量は30.0重量%以上85.0重量%以下である磁芯である。
また、本発明は、前記軟磁性金属粉末は、Fe系アモルファス粉末である磁芯である。
また、本発明は、前記磁性体粉末の表面に高透磁率薄膜層が形成されている磁芯である。
また、本発明は、前記高透磁率薄膜はFe−Ni系薄膜である磁芯である。
また、本発明は、前記磁性体粉末は前記樹脂と混成される前に一層以上の絶縁層でコーティングされている磁芯である。
また、本発明は、前記混成物を注型することにより得られる注型品である磁芯である。
また、本発明は、前記混成物は溶剤を用いることなく注型できる材料からなる磁芯である。
また、本発明は、前記非磁性体粉末と前記樹脂との配合比率が、30体積%以上である磁芯である。
また、本発明は、前記非磁性体粉末はシリカ粉、アルミナ粉、酸化チタン粉、石英ガラス粉、ジルコニウム粉、炭酸カルシウム粉または水酸化アルミニウム粉を含む無機質材系粉末、ガラス繊維から選択された少なくとも一つの材質とする磁芯である。
また、本発明は、前記磁芯と、該磁芯の周囲に巻回してなる巻線とにより構成された線輪部品である。
また、本発明は、前記磁芯と巻線とを備える線輪部品であって、前記磁芯は前記巻線の周囲に配置され、少なくとも磁路の一部を形成する線輪部品である。
また、本発明は、前記磁芯と、該磁芯内部に少なくとも一部を埋設してなる巻線とを備える線輪部品である。
また、本発明は、前記巻線は該巻線の端部を除き、前記磁芯により完全に包囲されている線輪部品である。
また、本発明は、前記巻線の周囲(及び/又は)空洞部内に配置された少なくとも一つの特定透磁率磁芯部材を更に備えている線輪部品である。
また、本発明は、該特定透磁率磁芯部材は前記混成物からなる前記磁芯により前記コイルに対して固定されている線輪部品である。
また、本発明は、前記特定透磁率磁芯部材は、Fe系アモルファス粉末、又はFe−Si−Al系、Fe−Si系、若しくはFe−Ni系の粉末からなる圧粉磁芯部材であるか、又は、Fe系積層磁芯部材である線輪部品である。
また、本発明は、前記磁芯内に埋設された、当該磁芯よりも磁気抵抗の高い高磁気抵抗部材を更に有する線輪部品である。
また、本発明は、前記高磁気抵抗部材は前記混成物における前記樹脂と同じ樹脂を含む材料からなる線輪部品である。
また、本発明は、前記高磁気抵抗部材は前記コイルの前記空洞部内に配置されている線輪部品である。
また、本発明は、前記高磁気抵抗部材は前記磁芯内に比透磁率20以下の領域を形成する線輪部品である。
また、本発明は、前記混成物からなる前記磁芯は、前記コイルの中心を通る磁路のループを構成している線輪部品である。
また、本発明は、磁性体粉末と樹脂とからなる混成物を硬化させて得られる磁芯と、該磁芯の周囲に巻回してなるコイルとを備える線輪部品である。
かかる磁芯のゼロ磁界中における比透磁率は、例えば高い周波数で駆動される電子機器などにおいて用いられる小型コイル部品におけるそれと比較すると低いが、磁界が高くなっても直流電流重畳特性は急激には飽和せず、従って当該磁芯の比透磁率は高い磁界中においても比較的大きな値を保持することができる。
また、本発明によれば、200A以上の領域において使用された場合にて、磁気飽和せずに、良好な直流電流重畳特性を示す磁芯及び線輪部品を提供することができる。
本発明の実施の形態による磁芯は、磁性体粉末と非磁性体粉末との混成物と、樹脂とからなるものである。詳しくは、混成物による磁芯は、当該混成物を注型してなる注型品である。ここで、高電力用途のコイル部品のようにサイズが大きい場合、特に当該コイル部品が一定以上の高さを有する場合を考慮すると、混成物は溶剤を加えることなく注型できる材料からなることが好ましい。
注型は、基本的には無加圧又は減圧で行われる。一旦、注型した後に、圧力を加え、充填率(磁芯80の密度)を向上させることとしても良い。混成物を注型する際の型については特に制限はなく、従って、混成物からなる磁芯の形状としてはあらゆる形状が考えられる。
本実施の形態による磁性体粉末は、略球状粉末である。このように略球状の磁性体粉末を用いると、混成物における磁性体粉末の充填率を向上させることができる。かかる略球状の磁性体粉末は、例えばガスアトマイズ法によって得られる。ガスアトマイズ法によれば、磁性体粉末の粒径及び形状はある程度の分布を有することとなるが、目安としては、最も標準的な磁性体粉末の粒径(平均粒径)が900μm以下であることが望ましく、これを超えると十分な歩留まりや特性・性能が得られない。
本実施の形態における磁性体粉末は、軟磁性粉末、詳しくはFe系の軟磁性金属粉末である。更に具体的には、軟磁性金属粉末はFe−Si系粉末、Fe−Si−Al系粉末、Fe−Ni系粉末、及びFe系アモルファス粉末からなる群から選択された粉末である。ここで、Fe−Si系粉末における平均Si含有量は好ましくは0.0重量%以上11.0重量%以下である。また、Fe−Si−Al系粉末における平均Si含有量は好ましくは0.0重量%以上11.0重量%以下であり、平均Al含有量は好ましくは0.0重量%以上7.0重量%以下である。また、Fe−Ni系粉末における平均Ni含有量は好ましくは30.0重量%以上85.0重量%以下である。
前記混成物における前記樹脂の配合比は20体積%以上から90体積%以下の範囲とする。樹脂が、20体積%未満であると、磁性体粉末と樹脂との混合が困難となり、また、樹脂が、90体積%を越えると、磁性体粉末の量が減るので、磁気特性が低下してしまうためである。
さらに、好ましく前記混成物における前記樹脂の配合比は40体積%以上から70体積%以下の範囲とする。
前記樹脂は硬化性樹脂であり、前記硬化性樹脂は熱硬化性樹脂である。例えば、前記樹脂はエポキシ樹脂又はシリコーン樹脂が使用される。
また、 本発明の磁芯について、前記磁性体粉末と、前記非磁性体粉末との混成物は、磁性体粉末と非磁性体粉末から形成されるA群の粉体の平均粒径が90μm以上から900μm以下の範囲であり、磁性粉末と非磁性体粉末から形成されるB群の粉体の平均粒径が40μm以上から90μm以下の範囲であり、A群とB群の体積比での混合比率が、70対30から90対10の範囲である混成物している。
ここで、体積比での配合比率が、70対30(配合比3)未満の場合は、B群の粉末の体積の割合が多くなり、粉末がお互いに吸着する現象が起こり、密度が低下し、また、体積比での配合比率が、90対10(配合比9)を越える場合は、A群の粉末の体積の割合が多くなり、粉末の粒径が大きいので、高密度の充填が困難となり、密度が低下するためである。
また、本発明の磁芯について、前記磁性体粉末と前記非磁性体粉末との混成物は、磁性体粉末と非磁性体粉末から形成されるC群の粉体の平均粒径が15μm以上から40μm以下の範囲であり、磁性粉末と非磁性体粉末から形成されるD群の平均粒径が1μm以上から15μm以下の範囲であり、C群とD群の体積比での混合比率が、70対30から90対10の範囲である混成物としている。
ここで、体積比での配合比率が、70対30(配合比3)未満の場合は、B群の粉末の体積の割合が多くなり、粉末がお互いに吸着する現象が起こり、密度が低下し、また、体積比での配合比率が、90対10(配合比9)を越える場合は、A群の粉末の体積の割合が多くなり、粉末の粒径が大きいので、高密度の充填が困難となり、密度が低下するため
また、本発明の磁芯は、前記磁性体粉末と前記非磁性体粉末との混成物は、磁性体粉末と非磁性体粉末から形成されるA群の粉体の平均粒径が90μm以上から900μm以下の範囲であり、磁性粉末と非磁性体粉末から形成されるB群の粉体の平均粒径が40μm以上から90μm以下の範囲であり、磁性体粉末と非磁性体粉末から形成されるC群の粉体の平均粒径が15μm以上から40μm以下の範囲であり、A群とB群とC群の体積比での混合比率を、80対20対5とする磁芯である。
また、本発明の磁芯は、前記磁性体粉末と前記非磁性体粉末との混成物は、磁性粉末と非磁性体粉末から形成されるB群の粉体の平均粒径が40μm以上から90μm以下の範囲であり、磁性体粉末と非磁性体粉末から形成されるC群の粉体の平均粒径が15μm以上から40μm以下の範囲であり、磁性粉末と非磁性体粉末から形成されるD群の平均粒径が1μm以上から15μm以下の範囲であり、B群とC群とD群の体積比での混合比率を、80対20対5とする磁芯である。
本発明の線輪部品は、磁芯と該磁芯の周囲に巻回してなる巻線とにより構成された線輪部品であって、前記磁芯は前記巻線の周囲に配置され、少なくとも磁路の一部を形成する線輪部品とする。
また、本発明の線輪部品は、磁芯と該磁芯内部に少なくとも一部を埋設してなる巻線とを備える線輪部品である。
また、本発明の線輪部品は、巻線が、該巻線の端部を除き、前記磁芯により完全に包囲されている線輪部品である。
また、本発明の線輪部品は、 巻線の周囲または巻線の空洞部内に配置された少なくとも一つの特定透磁率磁芯部材を備えた線輪部品である。
また、本発明の線輪部品は、前記特定透磁率磁芯部材は、前記混成物からなる前記磁芯により前記巻線に対して固定された線輪部品である。
ここで、前記特定透磁率磁芯部材は、Fe系アモルファス粉末、又はFe−Si−Al系、Fe−Si系、若しくはFe−Ni系の粉末からなる圧粉磁芯部材であるか、又は、Fe系積層磁芯部材とする。
また、本発明の線輪部品は、前記磁芯内に埋設された、当該磁芯よりも磁気抵抗の高い高磁気抵抗部材を有する線輪部品である。ここで、前記高磁気抵抗部材は前記混成物における前記樹脂と同じ樹脂を含む材料からなる。
また、前記高磁気抵抗部材は前記巻線の前記空洞部内に配置されており、更に前記高磁気抵抗部材は前記磁芯内に比透磁率20以下の領域を形成する。
本実施の形態による磁性体粉末は略球状粉末である。このように略球状の磁性体粉末を用いると、混成物における磁性体粉末の充填率を向上させることができる。かかる略球状の磁性体粉末は、例えばガスアトマイズ法によって得られる。ガスアトマイズ法によれば、磁性体粉末の粒径及び形状はある程度の分布を有することとなるが、目安としては、最も標準的な磁性体粉末の粒径(平均粒径)が900μm以下であることが望ましく、これを超えると十分な歩留まりや特性・性能が得られない。
ガスアトマイズ法によれば、上記のような略球状の粉末の他に、非球状の粉末を意図的に形成することもできる。また、水アトマイズ法によれば、不定形の粉末を得ることもできる。本発明においては、当該実施の形態において採用されている略球状の粉末に代えて上記の手法により得られた非球状粉末や不定形粉末、その他の形状の粉末をも使用することができる。略球状以外のの磁性体粉末を採用する理由としては、例えばその形状に起因した異方性を利用することが挙げられる。より具体的には、例えば、非球状、扁平状、又は針状の磁性体粉末を樹脂に混成し、その樹脂を硬化させる前に所定の磁界を加えて粉末群の異方性配向を行い、その後に樹脂を硬化させるといった利用法が考えられる。
本実施の形態における樹脂はエポキシ樹脂である。本実施の形態においては、エポキシ樹脂に対して液状で低粘度であるといった要求があるため、添加剤、硬化剤、触媒との相溶性、保存安定性も具体的なエポキシ樹脂選定において考慮されるべき重要な特性である。そういったことを考慮すると、主剤としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、多官能型等のエポキシ樹脂を用いるのが好ましく、硬化剤としては芳香族ポリアミン系、カルボン酸無水物系、潜在性硬化剤系のものを用いることが好ましい。本実施例では、ビスフェノールA型のエポキシ樹脂と無溶剤型低粘度液状芳香族アミンの硬化剤との組合せを使用した。
混成物における樹脂は、例えばシリコーン樹脂のような他の熱硬化性樹脂であっても良い。また、化学反応性硬化樹脂、光硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂など他の硬化性樹脂であっても構わない。
混成物における樹脂の配合比率は流動性などを考慮して20体積%以上90体積%以下である必要がある。好ましくは、混成物における樹脂の配合比率は40体積%以上70体積%以下である。
混成物からなる磁芯の弾性率は3000MPa以上とする。樹脂は、この磁芯の弾性率を実現すべく、混成物を硬化させて磁芯を得る際の条件と同条件にて樹脂を単独で硬化させた場合の当該樹脂の弾性率が100MPa以上となるようにして、選択される。なお、上記の磁芯又は硬化樹脂の弾性率は、JIS−K6911(熱硬化性プラスチック一般試験方法)に従って測定される値である。
本実施の形態においては、混成物からなる磁芯の弾性率は15000MPaであり、同一の硬化条件の下で硬化した樹脂単独の弾性率は1500MPaである。磁芯の弾性率が15000MPa以上となると熱伝導率がそれ以下の場合と比較して2W/(K・m)以上と良くなる。従って、磁芯の弾性率は好ましくは15000MPa以上である。また、本発明の磁芯において、混成物内の非磁性体粉末と樹脂との配合比率を100対30体積%以上として高磁界中でもμの低下しない磁気特性を実現している。
図2は、本発明の実施例1のコイル部品の説明図である。図2に示す第1のコイル部品100は、上述した混成物からなるトロイダル型の磁芯10と、その磁芯10の周囲に巻回された巻線20とを備えている。
図1は、本発明の実施例1による磁芯の直流電流重畳特性を示すグラフである。図1において、本発明の磁芯(Fe−Si系粉末とエポキシ樹脂とを50体積%ずつ混成してなる混成物から得られる磁芯)と、従来の磁芯(Fe−Si系粉末磁芯)の直流電流重畳特性を示す。図1に示すように、本実施の形態における混成物からなる磁芯の比透磁率は急激には飽和せず1000×103/4π(A/m)の磁界中においても15以上という比較的高い比透磁率を有している。
上記した磁芯は、その比透磁率が1000×103/4π(A/m)の磁界中において10以上である限り、適宜変更可能である。例えば、初期透磁率を若干大きくするために、磁性体粉末の表面に高透磁率薄膜層を形成することとしても良い。ここで、高透磁率薄膜の例としては、Fe−Ni系薄膜が挙げられる。また、磁性体粉末による電気的短絡を避けるべく、磁性体粉末を、樹脂と混成する前に、一以上の絶縁層でコーティングすることとしても良い。ここで、磁性体粉末の表面に高透磁率薄膜を形成する場合は、形成された高透磁率薄膜上に絶縁層をコーティングすることとする。更に、より高磁界中で高い比透磁率を確保すべく磁性体粉末及び樹脂の混成物に対して非磁性フィラーを加えることとしても良い。
非磁性フィラーとしては、例えば、シリカ粉、アルミナ粉、酸化チタン粉、石英ガラス粉、ジルコニウム粉、炭酸カルシウム粉または水酸化アルミニウム粉を含む無機質材系粉末、ガラス繊維、及び課粒状樹脂からなる群から選択された一の充填材が挙げられる。非磁性フィラーに代えて、透磁率調整用として、中空ガラス球を樹脂に混ぜることととしても良い。また、直流電流重畳特性をより高磁界中まで良好に伸ばすために永久磁石粉末を少量加えて磁芯に磁気バイアスをかけることとしても良い。
ここで、DC-DCコンバーターとして想定する駆動周波数は、1kHz〜100MHzである。100kHzまでの駆動周波数を想定し、磁性粉体の組み居合わせをより高性能な組合わせとして、A群の平均粒径は120μm、B群の平均粒径は60μm、A群とB群の混合比率が80対20の時、最良の特性が得られた。
図9は、本発明の磁芯における混合比と密度との関係の特性図である。図9に示すように、混合比率が80対20(混合比4)の場合が、密度が最大となっている。
また、数MHzまでの駆動周波数を想定し、磁性粉体の組み居合わせをより高性能な組合わせとして、10MHzまで群Cの平均粒径は30μm、D群の平均粒径は10μm、C群とB群の混合比率が80対20の時、最良の特性が得られた。また、2実施例の応用として群Bの平均粒径は60μmに対してC群の平均粒径は30μmを混合する場合、B群とC群の混合比率が80対20であることは、当然ながら容易に推定できる内容である。
図3は、本発明の実施例2のコイル部品の説明図である。図3に示すコイル部品110は、トロイダルコイル部品の変形例の一つである。コイル20は、該コイル20の端部21,22を除き、混成物からなる磁芯10内部に完全に埋設されている。コイル20は、その一部が磁芯10の外部に曝されていても良い。即ち、磁芯10内部にコイル20の一部分のみが埋設されることとしても良い。
図4は、本発明の実施例3のコイル部品の説明図である。図4に示すコイル部品120は、トロイダルコイル部品の他の変形例の一つであり、磁芯10及びコイル20に加えて、特定透磁率磁芯部材30を更に備えている。第2のコイル部品110の場合と同様に、コイル20は、端部21,22を除き、混成物からなる磁芯10内部に完全に埋設されている。更に、第3のコイル部品120においては、特定透磁率磁芯部材30も完全に磁芯10の中に埋設されている。詳しくは、コイル20は、磁芯10内部において、特定透磁率磁芯部材30の周囲に巻回されている。特定透磁率磁芯部材30は、コイル20と関連する磁路の一部をなす限り、どこに配置されていても良い。例えば、特定透磁率磁芯部材30は、コイル20の周囲及び/又は空洞部内に配置されることとしても良い。なお、コイルの空洞部は起磁力部分とも呼ばれることがある。
好ましくは、特定透磁率磁芯部材30は混成物からなる磁芯10によりコイル20に対して固定されている。また、好ましくは、特定透磁率磁芯部材30は、Fe系アモルファス粉末、又はFe−Si−Al系、Fe−Si系、若しくはFe−Ni系の粉末からなる圧粉磁芯部材であるか、又は、Fe系積層磁芯部材である。
図5は、本発明の実施例4のコイル部品の説明図である。図5に示すコイル部品130は、磁芯10の材料よりも磁気抵抗の高い材料からなる高磁気抵抗部材40が磁芯10内に埋設された構造を備えるものである。高磁気抵抗部材40は、コイル20により生じる磁束が高磁気抵抗部材40を通るように、コイル20により形成される磁路に挿入されている。換言すると、高磁気抵抗部材40は、コイル20の起磁力部分に位置するように、磁芯10内部に埋め込まれている。高磁気抵抗部材40の材料の例としては、例えば、混成物に含まれる樹脂と同一の樹脂からなるものが挙げられる。そういった樹脂を用いると、混成物からなる磁芯10と一体化した高磁気抵抗部材40を形成することができる。高磁気抵抗部材40は、例えば、混成物に含まれる樹脂に対して非磁性フィラーを混ぜたもので形成しても良いし、同樹脂に対して所定量結果として高磁気抵抗部材40の磁気抵抗が磁芯10よりも高くなる程度の量の磁性体粉末を混ぜたもので形成しても良い。
本実施の形態における高磁気抵抗部材40は、磁芯10内に比透磁率20以下の領域を形成する。
図6は、本発明の実施例5のコイル部品の説明図である。図6に示すように、コイル20を絶縁体50によって完全に包囲し、且つ、隣接するコイル線の線間の絶縁も確保されることとしても良い。図示された絶縁体50は、ボビン60及び円筒状のカバー70とを備えている。ボビン60は、その周囲にらせん状の溝61を有しており、隣接する溝部は線間絶縁部62を構成している。コイル20は、ボビン60の溝61とカバー70とで形成された空間に収容されている。
このように各コイル20は完全に周囲から絶縁されているため、例えば、2以上のコイル20を連結して一つのコイルを形成するような場合には複数のコイル20間における絶縁も確保することができる。かかる絶縁体50の材料としては、混成物に含まれる樹脂と同一の樹脂が望ましい。なお、コイル20を内包するようにして絶縁物を成形することで図示された絶縁体50と同様の機能を持たせることとしても良い。
図7は、本発明の実施例6のコイル部品の説明図である。図7に示すコイル部品140は、ケース80を更に備えている。このコイル部品140におけるケース80は、直方体形状を有している。但し、図面上では理解を容易にするために上面が省略されている。図7に示す巻線20も、図6に示す巻線20と同様に、平角導線を縦巻してなるものである。巻線20はケース80内に配置されており、混成物からなる磁芯10が巻線20とケース80との間の空間を満たし、かつ巻線20を磁芯10内部に封入している。ケース80としては、アルミニウム合金又はFe−Ni合金といった金属からなるものが挙げられる。このようにケース80が金属製の場合、内面に絶縁層を形成することが好ましい。ケース80は、例えば、アルミナ成形体のようなセラミックスケースであっても良い。なお、巻線20の外側には、巻線用絶縁性樹脂(図示していない)にて被覆されている。
この巻線用絶縁性樹脂は、エポキシ樹脂からなる。前記巻線用絶縁性樹である、エポキシ樹脂には液状で低粘度であるといった要求があるため、添加剤、硬化剤、触媒との相溶性、保存安定性も具体的なエポキシ樹脂選定において考慮されるべき重要な特性である。そういったことを考慮すると、主剤としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、多官能型等のエポキシ樹脂を用いることができ、硬化剤としては芳香族ポリアミン系、カルボン酸無水物系、潜在性硬化剤系のものを用いることができる。本実施例では、ビスフェノールA型のエポキシ樹脂と無溶剤型低粘度液状芳香族アミンの硬化剤との組合せを使用した。
なお、巻線用絶縁性樹脂は、例えばシリコーン樹脂のような他の熱硬化性樹脂としても良いし、化学反応性硬化樹脂、紫外線硬化性樹脂、光硬化性樹脂などの熱を加えずとも硬化するような硬化性樹脂であっても良い。
上記の説明から明らかなように、混成物による磁芯は、当該混成物を注型してなる注型品である。ここで、高電力用途のコイル部品のようにサイズが大きい場合、特に当該コイル部品が一定以上の高さを有する場合を考慮すると、混成物は溶剤を加えることなく注型できる材料からなることが好ましい。
また、注型は、基本的には無加圧又は減圧で行われる。一旦、注型した後に、圧力を加え、充填率(磁芯の密度)を向上させることとしても良い。混成物を注型する際の型形状については特に制限はなく、従って、混成物からなる磁芯の形状としては、あらゆる形状が考えられる。
図8は、本発明の実施例7のコイル部品の説明図である。図8に示すコイル部品150は、図7に示すコイル部品140と同様にケース82を備えている。しかし、ケース82の形状は、図7に示すコイル部品140のケース80とは異なり球状である。本実施例による磁芯10は、いかなる形にも応用できるという利点があり、それに基づいた応用である。ケース82が球状であることにより、その内部に形成された磁芯10の形状も球形となっている。その結果、コイル20の軸を中心とした場合、どの方位においても均等な磁束分布が得られることとなる。
図8に示すコイル部品150のケース82は、アルミニウム合金やFe−Ni合金から作製される金属ケースであり、その内面には、混成物における磁性体粉末に起因した外部との電気的短絡を防止するため、絶縁層84が形成されている。
上述したすべてのコイル部品100,110,120,130,140,150,160において、混成物からなる磁芯10は、コイル20の中心を通る磁路のループを構成している。また、磁芯10はコイル20の周囲に配置され少なくとも磁路の一部を形成している。
具体的な例を掲げて説明してきた磁芯及びコイル部品の応用先としては、例えば、電気自動車や太陽光発電や風力発電などに用いられる昇電圧制御用のコイル部品や降電圧制御用のコイル部品などがある。
図10は、コイル部品の電力対周波数の関係の説明図である。本発明のコイル部品は、特に電気自動車用として最適である。
本発明の実施例1による磁芯の直流電流重畳特性を示すグラフ。 本発明の実施例1のコイル部品の説明図。 本発明の実施例2のコイル部品の説明図。 本発明の実施例3のコイル部品の説明図。 本発明の実施例4のコイル部品の説明図。 本発明の実施例5のコイル部品の説明図。 本発明の実施例6のコイル部品の説明図。 本発明の実施例7のコイル部品の説明図。 本発明の磁芯における混合比と密度との関係の特性図。 コイル部品のコイル部品の電力対周波数の関係の説明図。
符号の説明
10 磁芯
20 巻線
21,22 端部
30 特定透磁率磁芯部材
40 高磁気抵抗部材
50 絶縁体
60 ボビン
61 溝
62 線間絶縁部
70 カバー
80,82 ケース
84 絶縁膜
100,110,120,130,140,150,160 コイル部品

Claims (37)

  1. 磁性体粉末と、非磁性体粉末と、樹脂との混成物を硬化させて得られる磁芯であって、前記磁性体粉末は略球状粉末であり、また非磁性体粉末は略球状粉末であり、また1000×103/4π(A/m)の磁界中にて10以上の比透磁率を有することを特徴とする磁芯。
  2. 前記混成物における前記樹脂の配合比は20体積%以上から90体積%以下の範囲である、ことを特徴とする請求項1に記載の磁芯。
  3. 前記混成物における前記樹脂の配合比は40体積%以上から70体積%以下の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の磁芯。
  4. 前記樹脂は硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の磁芯。
  5. 前記硬化性樹脂は熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項4に記載の磁芯。
  6. 前記樹脂はエポキシ樹脂又はシリコーン樹脂であることを特徴とする請求項4または5のいずれかに記載の磁芯。
  7. 前記磁性体粉末と、前記非磁性体粉末との混成物は、磁性体粉末と非磁性体粉末から形成されるA群の粉体の平均粒径が90μm以上から900μm以下の範囲であり、磁性粉末と非磁性体粉末から形成されるB群の粉体の平均粒径が40μm以上から90μm以下の範囲であり、A群とB群の体積比での混合比率が、70対30から90対10の範囲である混成物とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の磁芯。
  8. 前記磁性体粉末と、前記非磁性体粉末との混成物は、磁性体粉末と非磁性体粉末から形成されるC群の粉体の平均粒径が15μm以上から40μm以下の範囲であり、磁性粉末と非磁性体粉末から形成されるD群の平均粒径が1μm以上から15μm以下の範囲であり、C群とD群の体積比での混合比率が、70対30から90対10の範囲である混成物とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の磁芯。
  9. 前記磁性体粉末と、前記非磁性体粉末との混成物は、磁性体粉末と非磁性体粉末から形成されるA群の粉体の平均粒径が90μm以上から900μm以下の範囲であり、磁性粉末と非磁性体粉末から形成されるB群の粉体の平均粒径が40μm以上から90μm以下の範囲であり、磁性体粉末と非磁性体粉末から形成されるC群の粉体の平均粒径が15μm以上から40μm以下の範囲であり、A群とB群とC群の体積比での混合比率が、80対20対5とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の磁芯。
  10. 前記磁性体粉末と、前記非磁性体粉末との混成物は、磁性粉末と非磁性体粉末から形成されるB群の粉体の平均粒径が40μm以上から90μm以下の範囲であり、磁性体粉末と非磁性体粉末から形成されるC群の粉体の平均粒径が15μm以上から40μm以下の範囲であり、磁性粉末と非磁性体粉末から形成されるD群の平均粒径が1μm以上から15μm以下の範囲であり、B群とC群とD群の体積比での混合比率が、80対20対5とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の磁芯。
  11. 前記磁性体粉末は軟磁性体粉末であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の磁芯。
  12. 前記軟磁性体粉末は軟磁性金属粉末である、ことを特徴とする請求項11に記載の磁芯。
  13. 前記軟磁性金属粉末はFe−Si系粉末であり、平均Si含有量は0.0重量%以上11.0重量%以下であることを特徴とする請求項12に記載の磁芯。
  14. 前記軟磁性金属粉末はFe−Si−Al系粉末であり、平均Si含有量は0.0重量%以上11.0重量%以下であり、平均Al含有量は0.0重量%以上7.0重量%以下である、ことを特徴とする請求項12に記載の磁芯。
  15. 前記軟磁性金属粉末はFe−Ni系粉末であり、平均Ni含有量は30.0重量%以上85.0重量%以下であることを特徴とする請求項12記載の磁芯。
  16. 前記軟磁性金属粉末は、Fe系アモルファス粉末であることを特徴とする請求項12の記載の磁芯。
  17. 前記磁性体粉末の表面に高透磁率薄膜層が形成されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の磁芯。
  18. 前記高透磁率薄膜はFe−Ni系薄膜であることを特徴とする請求項17に記載の磁芯。
  19. 前記磁性体粉末は、前記樹脂と混成される前に、一層以上の絶縁層でコーティングされていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の磁芯。
  20. 前記磁芯は、3000MPa以上の弾性率を有することを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の磁芯。
  21. 前記混成物を硬化させる際の条件と同条件にて前記樹脂を単独で硬化させた場合の前記樹脂の弾性率は100MPa以上であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の磁芯。
  22. 前記磁芯は、前記混成物を注型することにより得られる注型品であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の磁芯。
  23. 前記混成物は溶剤を用いることなく注型できる材料からなることを特徴とする請求項22の記載の磁芯。
  24. 前記非磁性体粉末と前記樹脂との配合比率は30体積%以上であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の磁芯。
  25. 前記非磁性体粉末は、シリカ粉、アルミナ粉、酸化チタン粉、石英ガラス粉、ジルコニウム粉、炭酸カルシウム粉または水酸化アルミニウム粉を含む無機質材系粉末、ガラス繊維から選択された少なくとも一つの材質であることを特徴とする請求項24に記載の磁芯。
  26. 請求項1ないし25のいずれかに記載の磁芯と、該磁芯の周囲に巻回してなる巻線とにより構成されたことを特徴とする線輪部品。
  27. 請求項1ないし25のいずれかに記載の磁芯と、巻線とを備える線輪部品であって、前記磁芯は前記巻線の周囲に配置され、少なくとも磁路の一部を形成する、ことを特徴とする線輪部品。
  28. 請求項1ないし25のいずれかに記載の磁芯と、該磁芯内部に少なくとも一部を埋設してなる巻線とを備えることを特徴とする線輪部品。
  29. 前記巻線は、該巻線の端部を除き、前記磁芯により完全に包囲されている、ことを特徴とする請求項26ないし28のいずれかに記載の線輪部品。
  30. 前記巻線の周囲、または巻線の空洞部内に配置された少なくとも一つの特定透磁率磁芯部材を備えたことを特徴とする請求項26ないし29のいずれかに記載の線輪部品。
  31. 前記特定透磁率磁芯部材は、前記混成物からなる前記磁芯により前記巻線に対して固定されたことを特徴とする請求項30に記載の線輪部品。
  32. 前記特定透磁率磁芯部材は、Fe系アモルファス粉末、又はFe−Si−Al系、Fe−Si系、若しくはFe−Ni系の粉末からなる圧粉磁芯部材であるか、又は、Fe系積層磁芯部材であることを特徴とする請求項30に記載の線輪部品。
  33. 前記磁芯内に埋設された、当該磁芯よりも磁気抵抗の高い高磁気抵抗部材を有することを特徴とする請求項26ないし29のいずれかに記載の線輪部品。
  34. 前記高磁気抵抗部材は前記混成物における前記樹脂と同じ樹脂を含む材料からなることを特徴とする請求項33に記載の線輪部品。
  35. 前記高磁気抵抗部材は前記巻線の前記空洞部内に配置されていることを特徴とする請求項33に記載の線輪部品。
  36. 前記高磁気抵抗部材は前記磁芯内に比透磁率20以下の領域を形成することを特徴とする請求項33ないし35のいずれかに記載の線輪部品。
  37. 前記混成物からなる前記磁芯は、前記巻線の中心を通る磁路のループを構成していることを特徴とする請求項26ないし29のいずれかに記載の線輪部品。
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