JP2005002310A - 樹脂組成物およびそれを用いた点火コイル - Google Patents

樹脂組成物およびそれを用いた点火コイル Download PDF

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Abstract

【課題】 流動性が良好な樹脂組成物を提供することを課題とする。並びに、巻線間に樹脂組成物が浸透しやすい点火コイルを提供することを課題とする。
【解決手段】 樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と、熱硬化性樹脂中に分散された充填材と、を含む樹脂組成物であって、充填材の粒度分布曲線は、小径ピークAと、小径ピークAよりも頻度が高い大径ピークBと、小径ピークAと大径ピークBとの間に位置し小径ピークAよりも頻度が低い谷間Cと、を有することを特徴とする。また、点火コイルは、上記樹脂組成物が巻線間に浸透して硬化していることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、樹脂組成物およびそれを用いた点火コイル、より詳しくは充填材が配合された樹脂組成物およびそれを用いた点火コイルに関する。
例えば、プラグホールに直接搭載されるいわゆるスティックタイプの点火コイルは、ハウジングや中心コアや一次コイル部や二次コイル部などの部材から構成されている。このうち、ハウジングは、円筒状を呈している。中心コアは、丸棒状を呈しており、ハウジング内のほぼ中央に配置されている。中心コアの外周側には、円筒状の二次スプールが配置されている。二次コイル部は、二次スプールに環装されている。二次コイル部は、二次巻線が巻回され形成されている。二次コイル部の外周側には、一次スプールが配置されている。一次コイル部は、一次スプールに環装されている。一次コイル部は、一次巻線が巻回され形成されている。また、ハウジング内には、ハウジング内に収納される上記各部材間の絶縁を確保し、また各部材を固定するため、樹脂組成物が注入されている。樹脂組成物は、各部材間において硬化している。
ところで、点火コイルにおいては、エンジンの運転、停止に伴う冷熱サイクル負荷により熱応力が発生する。すなわち、点火コイルを構成する各部材および樹脂組成物の線膨張係数は、それぞれ異なる。具体的には、中心コア、巻線といった各部材の線膨張係数よりも樹脂組成物の線膨張係数は大きい。この線膨張係数の格差により、熱応力が発生する。熱応力が発生すると、各部材や樹脂組成物に剥離やクラックなどの不具合が生じるおそれがある。そして、点火コイルに絶縁破壊が生じ、点火プラグに所望の高電圧が印加できなくなるおそれがある。
そこで、例えば特許文献1には、線膨張係数を調整した樹脂組成物が注入された点火コイルが紹介されている。同文献記載の点火コイルにおいては、樹脂組成物の線膨張係数は、中心コアや一次巻線や二次巻線の線膨張係数と近い値にまで小さく調整されている。このため、線膨張係数の格差に起因する熱応力が発生しにくい。
特開平11−111547号公報 特開平4−345640号公報 特開平9−69455号公報
ここで、樹脂組成物の線膨張係数を小さくするためには、樹脂組成物に充填材を分散させてやればよい。ところが、樹脂組成物に充填材を分散させると、樹脂組成物をハウジング内に注入する際における樹脂組成物の流動性が悪化する。
図6に、点火コイルの二次コイル部付近の軸方向断面図を示す。前述したように、二次コイル部100は二次スプール101に環装されている。また、二次コイル部100は、二次巻線102が巻回され形成されている。二次巻線102同士の間には、微小な隙間108が形成されている。二次巻線102は、導線103と被膜104とからなる。
樹脂組成物105は、熱硬化性樹脂106と充填材107とを含んで形成されている。仮に、樹脂組成物105に充填材107が分散されていない場合、樹脂組成物105は、隙間108を介して二次巻線102間に、速やかに浸透する。そして、樹脂組成物105は、二次巻線102間で硬化し、二次巻線102間の絶縁を確保する。また、樹脂組成物105は、二次巻線102の巻き崩れを抑制する。
しかしながら、樹脂組成物105に充填材107が分散されている場合、樹脂組成物105が隙間108を通過するのを、充填材107が堰き止めてしまう。このため、二次巻線102間に、樹脂組成物105が浸透しにくくなる。図6は、この状態を示している。したがって、二次巻線102間の絶縁が確保しにくくなる。また、二次巻線102が巻き崩れしやすくなる。
この点に鑑み、特許文献2には、充填材の粒度分布を広くし、最密充填化することにより、ハウジング内に注入する際における樹脂組成物の流動性を確保したコイルが紹介されている。しかしながら、同文献は、具体的な粒度分布曲線の形状については何ら言及していない。
本発明の樹脂組成物および点火コイルは、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、流動性が良好な樹脂組成物を提供することを目的とする。並びに、本発明は、巻線間に樹脂組成物が浸透しやすい点火コイルを提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と、該熱硬化性樹脂中に分散された充填材と、を含む樹脂組成物であって、前記充填材の粒度分布曲線は、小径ピークと、該小径ピークよりも頻度が高い大径ピークと、該小径ピークと該大径ピークとの間に位置し該小径ピークよりも頻度が低い谷間と、を有することを特徴とする。
つまり、本発明の樹脂組成物は、熱硬化性樹脂の母材に、特徴的な粒度分布を持つ充填材が分散されたものである。本発明の発明者は、充填材の粒度分布に着目した。そして、粒度分布曲線が二つのピークと所定深さの谷間とを形成するように充填材の粒度分布を調整することで、樹脂組成物の流動性が向上することを見いだした。
図1に、充填材の粒度分布曲線の模式図(片対数グラフ)を示す。図中、横軸は粒径を示す。また、図中、縦軸は頻度を示す。なお、粒子径は、体積を基準に算出している。図に示すように、小径ピークAの粒径A1は、大径ピークBの粒径B1よりも小径である。また、谷間Cの粒径C1は、粒径A1よりも大径であり、かつ粒径B1よりも小径である。すなわち、A1<C1<B1となるように設定されている。
また、大径ピークBの頻度B2は、小径ピークAの頻度A2よりも高く設定されている。並びに、谷間Cの頻度C2は、頻度A2よりも低く設定されている。すなわち、C2<A2<B2となるように設定されている。ここで、C2<A2<B2としたのは、小径ピークAと大径ピークBという二つのピークを、より顕在化させるためである。また、A2<B2としたのは、上述したように、小径ピークAの粒径A1と大径ピークBの粒径B1とが、A1<B1という関係にあるからである。すなわち、粒径の大きい充填材粒子同士が形成する隙間の方が、粒径の小さい充填材粒子同士が形成する隙間よりも、大きいからである。そして、この大きい隙間を介して、熱硬化性樹脂や充填材粒子を良好に流動させることができるからである。
このように、本発明の樹脂組成物は、特徴的な粒度分布を持つ充填材を有している。このため、本発明の樹脂組成物は、流動性が良好である。また、特に熱硬化性樹脂の流動性が良好である。
(2)好ましくは、前記充填材の粒子は、ほぼ球状を呈している構成とする方がよい。本構成によると、充填材粒子が異形状を呈している場合と比較して、より大量に充填材を樹脂組成物中に含有させることができる。このため、樹脂組成物の線膨張係数を調整しやすくなる。また、充填材粒子が球状だと充填材粒子の間に隙間が形成されやすくなる。このため、熱硬化性樹脂の流動性が良くなる。また、充填材粒子自体も、他の充填材粒子から干渉されにくくなる。このため、充填材粒子の流動性も良くなる。
(3)好ましくは、前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂である構成とする方がよい。エポキシ樹脂は、耐熱性、絶縁性に優れており、また安価である。このため、エポキシ樹脂を熱硬化性樹脂に用いると、樹脂組成物の絶縁信頼性が高くなる。また、樹脂組成物の製造コストが低くなる。
(4)好ましくは、前記大径ピークと前記小径ピークとの頻度比は、1:0.1〜0.2である構成とする方がよい。つまり、本構成は、前出の図1において、B2:A2=1:0.1〜0.2とするものである。ここで、頻度A2を0.1以上としたのは、0.1未満だと、樹脂組成物に対する充填材の限界含有量が小さくなるからである。
すなわち、粒径の大きい充填材粒子よりも、粒径の小さい充填材粒子の方が、より樹脂絶縁材組成物に密に含有させやすい。このため、頻度A2が0.1未満だと、粒径の小さい充填材粒子の頻度が低くなり、樹脂組成物に対する充填材の限界含有量が小さくなってしまうからである。そして、樹脂組成物の線膨張係数が調整しにくくなるからである。
また、頻度A2を0.2以下としたのは、0.2を超えると、熱硬化性樹脂や充填材の流動性が悪くなるからである。すなわち、粒径A1を持つ充填材粒子は、粒径B1を持つ充填材粒子同士の隙間に入る。このため、頻度A2が0.2を超えると、粒径A1を持つ充填材粒子の頻度が大きくなり、熱硬化性樹脂や充填材の流動性が悪くなるからである。
(5)好ましくは、前記大径ピークの頻度は8〜9%であり、前記小径ピークの頻度は1〜2%であり、前記谷間の頻度は0.5%以下である構成とする方がよい。つまり、本構成は、前出の図1におけるB2を8%以上9%以下、頻度A2を1%以上2%以下、頻度C2を0.5%以下に、それぞれ設定するものである。後述する実施例から明らかなように、本構成の粒度分布を持つ充填材を含む樹脂組成物は、特に流動性、巻線含浸性、充填材沈降性のバランスが良好である。
(6)好ましくは、前記大径ピークと前記小径ピークと前記谷間との粒径比は、1:0.01〜0.07:0.09〜0.25である構成とする方がよい。つまり、本構成は、前出の図1においてB1:A1:C1=1:0.01〜0.07:0.09〜0.25とするものである。ここで、粒径A1を0.01以上としたのは、0、01未満だと、小径ピークAと大径ピークBとが過度に離間してしまい樹脂組成物の流動性が悪化するからである。また、粒径A1を0.07以下としたのは、0.07を超えると、小径ピークAと大径ピークBとが過度に近接してしまい、この場合も樹脂組成物の流動性が悪化するからである。
また、粒径C1を0.09以上としたのは、0.09未満だと、谷間Cと小径ピークAとが過度に近接してしまい、樹脂組成物の流動性が悪化するからである。また、粒径C1を0.25以下としたのは、0.25を超えると、谷間Cと大径ピークBとが過度に近接してしまい、この場合も樹脂組成物の流動性が悪化するからである。
(7)好ましくは、前記大径ピークの粒径は30〜50μmであり、前記小径ピークの粒径は0.7〜3μmであり、前記谷間の粒径は4〜10μmである構成とする方がよい。つまり、この構成は、前出の図1における粒径B1を30μm以上50μm以下、粒径A1を0.7μm以上3μm以下、粒径C1を4μm以上10μm以下に、それぞれ設定するものである。後述する実施例から明らかなように、本構成の粒度分布を持つ充填材を含む樹脂組成物は、特に流動性、巻線含浸性、充填材沈降性のバランスが良好である。
(8)好ましくは、前記谷間の前記大径ピークに対する頻度比は、0.08以下である構成とする方がよい。つまり、この構成は、前出の図1における大径ピークBの頻度B2と谷間Cの頻度C2とを、B2:C2=1:0.08以下となるように設定するものである。ここで、B2:C2=1:0.08以下としたのは、0.08を超えると、谷間Cの粒径C1を持つ充填材粒子の頻度が大きくなり、小径ピークAと大径ピークBとの間のくびれが小さくなるからである。すなわち、充填材粒子全体の粒度分布が、広くなってしまうからである。粒度分布が広くなると、粒径B1を持つ充填材粒子同士の隙間に、粒径B1より小さい様々な粒径を持つ充填材粒子が、比較的密に充填される。このため、隙間における熱硬化性樹脂や充填材粒子の流動性が悪化する。このような理由から、本構成においては、B2:C2=1:0.08以下となるように設定した。
(9)また、上記課題を解決するため、本発明の点火コイルは、一次巻線が巻回されてなり、所定の電圧を発生する一次コイル部と、二次巻線が巻回されてなり、該一次コイル部が発生した該電圧を昇圧し点火プラグに印加する二次コイル部と、該一次巻線間および該二次巻線間に浸透して硬化し、絶縁を確保する樹脂組成物と、を備えてなる点火コイルであって、前記樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と、該熱硬化性樹脂中に分散された充填材と、を含み、該充填材の粒度分布曲線は、小径ピークと、該小径ピークよりも頻度が高い大径ピークと、該小径ピークと該大径ピークとの間に位置し該小径ピークよりも頻度が低い谷間と、を有することを特徴とする。
つまり、本発明の点火コイルは、一次コイル部と二次コイル部と樹脂組成物とを備える。一次コイル部は、一次巻線が巻回され形成されている。二次コイル部は、二次巻線が巻回され形成されている。一次巻線間および二次巻線間には、樹脂組成物が浸透して硬化している。
上記(1)で説明したように、この樹脂組成物は、熱硬化性樹脂の母材に、特徴的な粒度分布を持つ充填材が分散されたものである。充填材の粒度分布は、粒度分布曲線が二つのピークと所定深さの谷間とを形成するように調整されている。
前出の図1に示すように、粒径は、A1<C1<B1となるように設定されている。また、頻度は、C2<A2<B2となるように設定されている。このように、本発明の点火コイルに用いられる樹脂組成物は、特徴的な粒度分布を持つ充填材を有している。より説明すれば、大径の充填材同士、または大径充填材と巻線との間を塞ぐ大きさの充填材の頻度が低いため、樹脂組成物が移動できる。このため、巻線の外周から巻線内への樹脂組成物の流動性は良好で、樹脂組成物は、一次巻線間や二次巻線間にまで、容易に浸透することができる。しかも、樹脂組成物の移動を妨げないような小径の充填材により、樹脂組成物の線膨張係数を低くすることができる。
本発明の点火コイルによると、巻線間にまで樹脂組成物が充分に浸透している。このため、巻線同士で絶縁破壊がおこるおそれが小さい。また、巻線の巻き崩れが発生するおそれが小さい。
また、本発明の点火コイルによると、樹脂組成物に充填材が分散されている。このため、樹脂組成物の線膨張係数と、点火コイルを形成する各部材の線膨張係数との格差が小さい。したがって、例えばクラックなどの不具合が発生しにくい。
(10)好ましくは、上記(9)の構成において、前記充填材の粒子は、ほぼ球状を呈している構成とする方がよい。上記(2)で説明したように、本構成によると、より大量に充填材を樹脂組成物中に含有させることができる。このため、樹脂組成物の線膨張係数を調整しやすくなる。したがって、樹脂組成物の線膨張係数と、点火コイルを形成する各部材の線膨張係数との格差を、より簡単に小さくすることができる。
また、充填材粒子が球状だと充填材粒子の間に隙間が形成されやすくなる。このため、熱硬化性樹脂の流動性が良くなる。また、充填材粒子自体も、他の充填材粒子から干渉されにくくなる。このため、充填材粒子の流動性も良くなる。したがって、一次巻線間や二次巻線間にまで、樹脂組成物がより浸透しやすくなる。
(11)好ましくは、上記(9)の構成において、前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂である構成とする方がよい。上記(3)で説明したように、エポキシ樹脂は、絶縁性に優れており、また安価である。このため、エポキシ樹脂を熱硬化性樹脂に用いると、絶縁破壊が発生しにくくなる。そして、点火プラグに所望の高電圧を印加しやすくなる。また、樹脂組成物の製造コストひいては点火コイルの製造コストが低くなる。
(12)好ましくは、上記(9)の構成において、前記大径ピークと前記小径ピークとの頻度比は、1:0.1〜0.2である構成とする方がよい。上記(4)で説明したように、本構成は、前出の図1において、B2:A2=1:0.1〜0.2とするものである。ここで、頻度A2を0.1以上としたのは、0.1未満だと、粒径の小さい充填材粒子の頻度が低くなり、樹脂組成物に対する充填材の限界含有量が小さくなるからである。そして、樹脂組成物の線膨張係数と、点火コイルを形成する各部材の線膨張係数との格差を小さくしにくくなるからである。
また、頻度A2を0.2以下としたのは、0.2を超えると、粒径B1を持つ充填材粒子同士の隙間に入る粒径A1を持つ充填材粒子の割合が大きくなるからである。そして、樹脂組成物の流動性が悪化し、一次巻線間や二次巻線間に樹脂組成物が浸透しにくくなるからである。
(13)好ましくは、上記(9)の構成において、前記大径ピークの頻度は8〜9%であり、前記小径ピークの頻度は1〜2%であり、前記谷間の頻度は0.5%以下である構成とする方がよい。上記(5)で説明したように、本構成は、前出の図1における頻度B2を8%以上9%以下、頻度A2を1%以上2%以下、頻度C2を0.5%以下に、それぞれ設定するものである。後述する実施例から明らかなように、本構成の粒度分布を持つ充填材を含む樹脂組成物は、特に流動性、巻線含浸性、充填材沈降性のバランスが良好である。このため、一次巻線間や二次巻線間に充分に樹脂組成物が浸透する。
(14)好ましくは、上記(9)の構成において、前記大径ピークと前記小径ピークと前記谷間との粒径比は、1:0.01〜0.07:0.09〜0.25である構成とする方がよい。上記(6)で説明したように、本構成は、前出の図1においてB1:A1:C1=1:0.01〜0.07:0.09〜0.25とするものである。ここで、粒径A1を0.01以上としたのは、0、01未満だと、小径ピークAと大径ピークBとが過度に離間してしまい樹脂組成物の流動性が悪化するからである。また、粒径A1を0.07以下としたのは、0.07を超えると、小径ピークAと大径ピークBとが過度に近接してしまい、この場合も樹脂組成物の流動性が悪化するからである。
また、粒径C1を0.09以上としたのは、0.09未満だと、谷間Cと小径ピークAとが過度に近接してしまい、樹脂組成物の流動性が悪化するからである。また、粒径C1を0.25以下としたのは、0.25を超えると、谷間Cと大径ピークBとが過度に近接してしまい、この場合も樹脂組成物の流動性が悪化するからである。
(15)好ましくは、上記(9)の構成において、前記大径ピークの粒径は30〜50μmであり、前記小径ピークの粒径は0.7〜3μmであり、前記谷間の粒径は4〜10μmである構成とする方がよい。上記(7)で説明したように、この構成は、前出の図1における粒径B1を30μm以上50μm以下、粒径A1を0.7μm以上3μm以下、粒径C1を4μm以上10μm以下に、それぞれ設定するものである。後述する実施例から明らかなように、本構成の粒度分布を持つ充填材を含む樹脂組成物は、特に流動性、巻線含浸性、充填材沈降性のバランスが良好である。このため、一次巻線間や二次巻線間に充分に樹脂組成物が浸透する。
(16)好ましくは、上記(9)の構成において、前記谷間の前記大径ピークに対する頻度比は、0.08以下である構成とする方がよい。上記(8)で説明したように、この構成は、前出の図1における頻度B2と頻度C2とを、B2:C2=1:0.08以下となるように設定するものである。ここで、B2:C2=1:0.08以下としたのは、0.08を超えると、谷間Cの粒径C1を持つ充填材粒子の頻度が大きくなり、小径ピークAと大径ピークBとの間のくびれが小さくなるからである。すなわち、充填材粒子全体の粒度分布が、広くなってしまうからである。粒度分布が広くなると、粒径B1を持つ充填材粒子同士の隙間に、粒径B1より小さい様々な粒径を持つ充填材粒子が、比較的密に充填される。このため、隙間における熱硬化性樹脂や充填材粒子の流動性が悪化する。このような理由から、本構成においては、B2:C2=1:0.08以下となるように設定した。
(17)好ましくは、上記(9)の構成において、エンジンのプラグホールに直接搭載される構成とする方がよい。本構成は、本発明の点火コイルを、プラグホールに挿入搭載されるいわゆるスティックタイプの点火コイルとして用いるものである。
スティックタイプの点火コイルの外周径は、プラグホールの内周径により規制される。このため、スティックタイプの点火コイルの外周径は、比較的小径である。したがって、小径内に線膨張係数が異なる各部材が組み込まれているため、線膨張係数差に起因する熱応力が発生する。そこで、熱応力を低くするために線膨張係数を調整する。しかし、樹脂組成物注入時において、樹脂組成物を細部にまで充分浸透させにくい。また、注入された樹脂組成物の肉厚も薄く絶縁破壊が発生しやすい。この点、本発明の点火コイルをスティックタイプの点火コイルとして用いると、巻線間にまで樹脂組成物が充分に浸透する。このため、絶縁破壊を抑制することができる。
(18)好ましくは、上記(9)の構成において、隣り合う前記二次巻線同士の線間距離は、5μm以上700μm以下である構成とする方がよい。ここで、線間距離を700μm以下としたのは以下の理由による。すなわち、巻線の巻回方法には、大別して整列巻きと斜行巻きとがある。整列巻きは、スプール軸線に対しほぼ垂直に巻線をスプール外周面に巻回していく方法である。これに対し、斜行巻きは、スプール軸線に対し所定の傾斜角度を持って巻線をスプール外周面に斜めに巻回していく方法である。ここで、斜行巻きの線間距離は、整列巻きの線間距離よりも、一般に大きい。特許文献3に示すように、斜行巻きの場合の線間距離は、線径の2倍から10倍程度である。これに対し、二次巻線の線径は、一般に40μm〜70μm程度である。これらの理由から、隣り合う前記二次巻線同士の線間距離の最大値を、700μm(=70μm×10)に設定した。また、線間距離を5μm以上としたのは、整列巻きの場合の線間距離の最小値が5μmだからである。本発明の点火コイルの樹脂組成物は、流動性が良好で巻線間に浸透しやすい。このため、二次巻線の巻回方法が整列巻きか斜行巻きかに依らず、あらゆる線間距離を持つ二次巻線間に、簡単にかつ充分に浸透する。
本発明によると、流動性が良好な樹脂組成物を提供することができる。並びに、本発明によると、巻線間に樹脂組成物が浸透しやすい点火コイルを提供することができる。
以下、本発明の点火コイルの実施の形態について説明する。なお、本発明の樹脂組成物の実施の形態についても併せて説明する。
(1)第一実施形態
まず、本実施形態の点火コイルの構成について説明する。図2に、本実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。いわゆるスティックタイプの点火コイル1は、エンジンブロックの上部において、気筒毎に形成されたプラグホール(図略)内に収納されている。また、点火コイル1は、後述するように、点火プラグ(図略)と図中下側において接続されている。
点火コイル1は、ハウジング2を備えている。このハウジング2は、樹脂製であり上方に向かって拡径する段付筒状を呈している。段差よりも下部は、円筒状を呈している。一方、段差よりも上部は、矩形状を呈している。そして、ハウジング2の上端部には、広口部20が形成されている。また広口部20の側壁の一部には、切り欠き窓21が形成されている。
ハウジング2の内部には、中心コア部5と一次スプール3と一次コイル部30と二次スプール4と二次コイル部40とコネクタ6の台座部61とイグナイタ9とが、それぞれ収納されている。
このうち中心コア部5は、中心コア54と弾性部材50と熱収縮チューブ52とからなる。中心コア54は、幅の異なる短冊状の珪素鋼板540を直径方向に積層して形成されており、棒状を呈している。弾性部材50は単泡スポンジ製であって円柱状を呈している。弾性部材50は、中心コア54の上下両端に配置されている。熱収縮チューブ52は、加熱により収縮する樹脂製である。熱収縮チューブ52は、中心コア54および弾性部材50を外周側から被覆している。
二次スプール4は、樹脂製であって有底円筒状を呈している。二次スプール4は、中心コア部5と同軸的に、かつ中心コア部5の外周側隣りに配置されている。二次コイル部40は、二次スプール4の外周面に巻回された二次巻線からなる。また、二次スプール4の上端面には、スプール側係合爪41が立設されている。スプール側係合爪41は、周方向に90゜ずつ離間して、合計三つ配置されている。
一次スプール3は、二次スプール4と同軸的に、かつ二次スプール4の外周側隣りに配置されている。一次コイル部30は、一次スプール3の外周側に巻回された一次巻線からなる。また、一次コイル部30の外周側には、一枚の珪素鋼板からなり、長手方向に貫通するスリットの入った円筒状の外周コア43が配置されている。
コネクタ6は、樹脂製であって、コネクタ本体60と台座部61とからなる。コネクタ本体60は、角筒状であって、切り欠き窓21からハウジング2外方に突出して配置されている。コネクタ本体60には、複数のコネクタ端子600がインサート成形されている。台座部61は、平板状を呈している。台座部61は、広口部20のほぼ中央に配置されている。台座部61の下面からは、調芯リブ63および調芯部材側係合爪66が立設されている。調芯リブ63は、リング状を呈している。調芯リブ63は、中心コア部5と二次スプール4との間に上方から介挿されている。また、調芯部材側係合爪66は、周方向に90゜ずつ離間して、合計三つ配置されている。調芯部材側係合爪66は、前記スプール側係合爪41に係止されている。
イグナイタ9は、パワートランジスタ(図略)や混成集積回路(図略)やヒートシンク(図略)などがモールド樹脂により封止され形成されている。イグナイタ9は、ECU(エンジン制御ユニット、図略)および一次コイル部30に電気的に接続されている。
樹脂組成物8は、ハウジング2内に配置された上記部材間に介在している。この樹脂組成物8は、エポキシ樹脂と充填材と硬化剤とを含んでいる。樹脂組成物8は、広口部20から真空引きしたハウジング2内に注入することにより、上記部材間に浸透し硬化する。樹脂組成物8については、後述する。
高圧タワー部7は、ハウジング2の下方に配置されている。高圧タワー部7は、タワーハウジング70と高圧ターミナル71とスプリング72とプラグキャップ73とを備えている。
タワーハウジング70は、樹脂製であって円筒状を呈している。タワーハウジング70の内周側中程には、上方に突出するボス部74が形成されている。高圧ターミナル71は、金属製であって下向き開口76を持つカップ状を呈している。下向き開口76には、ボス部74が挿入されている。すなわち、ボス部74により高圧ターミナル71が支持されている。また、高圧ターミナル71の上端面中央からは、上方に突出する凸部75が配置されている。この凸部75は、前記二次スプール4の下端開口42に挿入されている。また、凸部75は、二次コイル部40と電気的に接続されている。
スプリング72は、螺旋状を呈している。スプリング72の上端は、高圧ターミナル71の開口76に止着されている。スプリング72には、点火プラグが弾接している。
プラグキャップ73は、ゴム製であって円筒状を呈している。このプラグキャップ73は、タワーハウジング70の下端部に環装されている。プラグキャップ73の内周側には、点火プラグが圧入され弾接している。
次に、本実施形態の点火コイル1の通電時の動きについて説明する。ECUからの制御信号は、コネクタ6を介して、イグナイタ9に伝達される。イグナイタ9により電流の断続が行われると、自己誘導作用により一次コイル部30に所定の電圧が発生する。この電圧が、一次コイル部30と二次コイル部40との相互誘導作用により、昇圧される。そして、昇圧により発生した高電圧が、二次コイル部40から、高圧ターミナル71およびスプリング72を介して、点火プラグに伝達される。この高電圧により、点火プラグのギャップに火花が発生する。
次に、本実施形態の点火コイルの樹脂組成物について説明する。図3に、本実施形態の点火コイルの二次コイル部付近の軸方向断面図を示す。図に示すように、二次コイル部40を形成する二次巻線45は、導線450と被膜451とからなり、被膜も含めた線材外径は0.04〜0.09mmである。二次巻線45は、二次スプール巻線部軸方向長さ40〜100mmに5000〜25000回巻き付けられ、二次巻線45同士の間には、微小な隙間46が形成されることになる。
樹脂組成物8は、エポキシ樹脂80と充填材81と硬化剤(図略)とを含んでいる。エポキシ樹脂80は、本発明の熱硬化性樹脂に含まれる。充填材81は、直径の異なる二種類の球状シリカにより形成されている。すなわち、充填材81は、大径粒子810と小径粒子811とからなる。大径粒子810の粒径は、40μmである。また、小径粒子811の粒径は、0.5μmである。また、樹脂組成物8全体を100質量%として、充填材81は75質量%含まれている。また、75質量%の充填材81のうち、15質量%が小径粒子811、60質量%が大径粒子810である。
図4に、本実施形態の樹脂組成物の充填材の粒度分布曲線を示す。この粒度分布曲線は、レーザ回析散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所、型式:LA−700)により測定された。図中、横軸は粒径(μm)を示す。また、縦軸は頻度(%)を示す。なお、図1と対応する部位については同じ記号で示す。
図に示すように、小径ピークAの粒径A1は1.2μmである。また、谷間の粒径C1は7μmである。また、大径ピークBの粒径B1は40μmである。また、小径ピークAの頻度A2は1.3%である。また、谷間の頻度C2は0.4%である。また、大径ピークBの頻度B2は8.6%である。
次に、本実施形態の点火コイルの効果について説明する。本実施形態の点火コイル1によると、樹脂組成物8の充填材81の粒度分布は、粒度分布曲線が小径ピークAおよび大径ピークBと、谷間Cとを形成するように調整されている。すなわち、粒径は、A1<C1<B1となるように設定されている。また、頻度は、C2<A2<B2となるように設定されている。さらに、B2:C2=1:0.0465であり、すなわちB2:C2頻度比が0.08以下となるように設定されている。
また、本実施形態の点火コイル1によると、充填材81を形成する小径粒子811および大径粒子810は、ほぼ球状を呈している。このため、粒子間に比較的多く隙間が形成されている。
また、本実施形態の点火コイル1によると、充填材81の粒度分布曲線の大径ピークBの頻度B2は8.6%であり、8〜9%の範囲内である。また、小径ピークAの頻度A2は1.3%であり、1〜2%の範囲内である。また、谷間Cの頻度C2は0.4%であり、0.5%以下である。
また、本実施形態の点火コイル1によると、充填材81の粒度分布曲線の大径ピークBと小径ピークAと谷間Cとの粒径比は、B1:A1:C1=1:0.03:0.175である。
また、本実施形態の点火コイル1によると、充填材81の粒度分布曲線の大径ピークBの粒径B1は40μmであり、30〜50μmの範囲内である。また、小径ピークAの粒径A1は1.2μmであり、0.7〜3μmの範囲内である。また、谷間Cの粒径C1は7μmであり、4〜10μmの範囲内である。
また、本実施形態の点火コイル1によると、充填材81の粒度分布曲線の大径ピークBと小径ピークAとの頻度比が、B2:A2=1:0.15に設定されている。
これらの作用により、本実施形態の樹脂組成物8の流動性は良好である。このため、一次巻線間や二次巻線45間にまで、充分に樹脂組成物8が浸透している。図3は、樹脂組成物8内の小径粒子811がエポキシ樹脂と共に二次巻線45内まで浸透している様子を示している。この状態になれば、巻線同士で絶縁破壊がおこるおそれが小さい。また、巻線の巻き崩れが発生するおそれが小さい。
また、本実施形態の点火コイル1によると、樹脂組成物8に充填材81が分散されている。
また、本実施形態の点火コイル1によると、充填材81を形成する小径粒子811および大径粒子810は、ほぼ球状を呈している。このため、より大量に充填材81を樹脂組成物8中に含有させることができる。
これらの作用により、樹脂組成物8の線膨張係数と、樹脂絶縁材8に隣接する例えば巻線や外周コアなどの線膨張係数と、の格差が小さい。したがって、例えばクラックなどの不具合が発生しにくい。
また、本実施形態の点火コイル1は、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂80を用いている。エポキシ樹脂80は、絶縁性に優れており、また安価である。このため、本実施形態の点火コイル1は、絶縁破壊が発生しにくい。また、製造コストが低い。
また、本実施形態の点火コイル1は、充填材81としてシリカを用いている。シリカは、樹脂組成物8の線膨張係数を小さくさせる効果が特に大きい。この点においても、樹脂組成物8の線膨張係数と、点火コイル1を形成する各部材の線膨張係数との格差が小さい。なお、充填材81であるシリカは、例えば石英を溶融させて作製してもよく、あるいは各種合成法により作製してもよい。
また、図3には、小径粒子811が二次巻線内まで浸透した例を図示しているが、ボイドを発生させないようにするためならエポキシ樹脂だけが二次巻線内に浸透する大きさに小径粒子811の大きさを設定することも可能である。
また、本実施形態の点火コイル1は、いわゆるスティックタイプの点火コイルである。本実施形態のように、本発明の点火コイルをスティックタイプの点火コイルとして用いると、巻線間にまで樹脂組成物8が充分に浸透する。このため、絶縁破壊を抑制することができる。
(2)第二実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、二次スプールの外周面に軸方向所定間隔ごとにリング状の巻線保持リブが周設されている点である。また、第一実施形態の二次巻線が斜行巻きで巻回されているのに対して、本実施形態の二次巻線は整列巻きで巻回されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
図5に、第二実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。なお、図1と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、二次スプール4の外周面には、巻線保持リブ47が一体に周設されている。巻線保持リブ47は、二次スプール4の軸方向所定間隔ごとに、合計7つ配置されている。隣り合う巻線保持リブ47同士の間には、それぞれ二次巻線が整列巻きに巻回されている。そして、二次コイル部40が形成されている。
本実施形態の点火コイル1は、第一実施形態の点火コイルと同様の効果を有する。また、本実施形態の点火コイル1の二次巻線は、巻線保持リブ47により短区間に仕切られて巻回されている。このため、二次巻線の巻き崩れが発生するおそれがさらに小さい。
(3)その他
以上、本発明の点火コイルの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
エポキシ樹脂の種類は、特に限定しない。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添化ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂、ビフェニル骨格含有エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂などを用いることができる。また、これらのエポキシ樹脂は、単独で用いてもよく、二種類以上混合して用いてもよい。また、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂を使用してもよい。
硬化剤の種類は、特に限定しない。例えば、無水フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水メチルナジック酸、脂肪族ポリアミンおよびその変性物、芳香族ポリアミンおよびその変性物などを用いることができる。
充填材の種類は、特に限定しない。例えば、シリカ、ムライト、ガラス、炭酸カルシウム、マグネシア、クレー、タルク、酸化チタン、酸化アンチモン、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、窒化アルミニウムなどを用いることができる。また、これらの充填材は、単独で用いてもよく、二種類以上混合して用いてもよい。また、充填材の形状も、特に限定しない。例えば、球状、棒状、板状、フレーク状とすることができる。なお、充填材の形状が球状でない場合、粒径とは球相当径を意味する。
また、樹脂組成物は、エポキシ樹脂、充填材、硬化剤の他に、硬化促進剤などの添加剤を含んでいてもよい。硬化促進剤としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、ベンジルジメチルアミン、N−ベンジルジメチルアミン、トリフェニルホスフィンなどを用いることができる。
以下、本発明の樹脂組成物について行った特性評価実験について説明する。
〈実施例、比較例サンプルの組成〉
(1)実施例1
実施例1の樹脂組成物サンプルは、エポキシ樹脂と硬化剤からなる樹脂成分と充填材成分とからなる。このうち、樹脂成分は、サンプル全体を100質量%として、25質量%であり、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる。硬化剤は、無水ヘキサヒドロフタル酸からなる。ここで、エポキシ樹脂と硬化剤の割合は、1:0.75〜0.95である。
充填材は、球状シリカと球状ムライトとからなる。充填材は、サンプル全体を100質量%として、75質量%含まれている。この75質量%のうち、18質量%が球状シリカ、57質量%が球状ムライトである。球状シリカの粒径は0.5μmである。球状ムライトの粒径は100μmである。
(2)実施例2
実施例2の樹脂組成物サンプルは、エポキシ樹脂と硬化剤からなる樹脂成分と充填材成分とからなる。このうち、樹脂成分は、サンプル全体を100質量%として、25質量%であり、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる。硬化剤は、無水ヘキサヒドロフタル酸からなる。ここで、エポキシ樹脂と硬化剤の割合は、1:0.75〜0.95である。
充填材は、粒径の異なる二種類の球状シリカからなる。充填材は、サンプル全体を100質量%として、75質量%含まれている。この75質量%のうち、18質量%が粒径0.5μmの球状シリカである。また75質量%のうち、57質量%が粒径40μmの球状シリカである。
(3)実施例3
実施例3の樹脂組成物サンプルは、エポキシ樹脂と硬化剤からなる樹脂成分と充填材成分とからなる。このうち、樹脂成分は、サンプル全体を100質量%として、25質量%であり、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる。硬化剤は、無水ヘキサヒドロフタル酸からなる。ここで、エポキシ樹脂と硬化剤の割合は、1:0.75〜0.95である。
充填材は、粒径の異なる二種類のシリカからなる。充填材は、サンプル全体を100質量%として、75質量%含まれている。この75質量%のうち、48質量%が粒径6μmの球状シリカである。また75質量%のうち、27質量%が粒径165μmの破砕(異形状)シリカである。
(4)実施例4
実施例4の樹脂組成物サンプルは、エポキシ樹脂と硬化剤からなる樹脂成分と充填材成分とからなる。このうち、樹脂成分は、サンプル全体を100質量%として、26質量%であり、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる。硬化剤は、無水ヘキサヒドロフタル酸からなる。ここで、エポキシ樹脂と硬化剤の割合は、1:0.75〜0.95である。
充填材は、球状シリカと球状ムライトとからなる。充填材は、サンプル全体を100質量%として、74質量%含まれている。この74質量%のうち、5.8質量%が球状シリカ、68.2質量%が球状ムライトである。球状シリカの粒径は0.5μmである。球状ムライトの粒径は100μmである。
(5)実施例5
実施例5の樹脂組成物サンプルは、エポキシ樹脂と硬化剤からなる樹脂成分と充填材成分とからなる。このうち、樹脂成分は、サンプル全体を100質量%として、26.2質量%であり、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる。硬化剤は、無水ヘキサヒドロフタル酸からなる。ここで、エポキシ樹脂と硬化剤の割合は、1:0.75〜0.95である。
充填材は、球状シリカと球状ムライトとからなる。充填材は、サンプル全体を100質量%として、73.8質量%含まれている。この73.8質量%のうち、5質量%が球状シリカ、68.8質量%が球状ムライトである。球状シリカの粒径は0.5μmである。球状ムライトの粒径は100μmである。
(6)実施例6
実施例6の樹脂組成物サンプルは、エポキシ樹脂と硬化剤からなる樹脂成分と充填材成分とからなる。このうち、樹脂成分は、サンプル全体を100質量%として、26.1質量%であり、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる。硬化剤は、無水ヘキサヒドロフタル酸からなる。ここで、エポキシ樹脂と硬化剤の割合は、1:0.75〜0.95である。
充填材は、球状シリカと球状ムライトとからなる。充填材は、サンプル全体を100質量%として、73.9質量%含まれている。この73.9質量%のうち、11質量%が球状シリカ、62.9質量%が球状ムライトである。球状シリカの粒径は0.5μmである。球状ムライトの粒径は100μmである。
(7)実施例7
実施例7の樹脂組成物サンプルは、エポキシ樹脂と硬化剤からなる樹脂成分と充填材成分とからなる。このうち、樹脂成分は、サンプル全体を100質量%として、12.7質量%であり、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる。硬化剤は、無水ヘキサヒドロフタル酸からなる。ここで、エポキシ樹脂と硬化剤の割合は、1:0.75〜0.95である。
充填材は、球状シリカと球状ムライトとからなる。充填材は、サンプル全体を100質量%として、87.3質量%含まれている。この87.3質量%のうち、21.7質量%が球状シリカ、65.6質量%が球状ムライトである。球状シリカの粒径は0.5μmである。球状ムライトの粒径は100μmである。
(8)実施例8
実施例8の樹脂組成物サンプルは、エポキシ樹脂と硬化剤からなる樹脂成分と充填材成分とからなる。このうち、樹脂成分は、サンプル全体を100質量%として、19質量%であり、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる。硬化剤は、無水ヘキサヒドロフタル酸からなる。ここで、エポキシ樹脂と硬化剤の割合は、1:0.75〜0.95である。
充填材は、粒径の異なる二種類の球状シリカからなる。充填材は、サンプル全体を100質量%として、81質量%含まれている。この81質量%のうち、19.8質量%が粒径0.5μmの球状シリカである。また81質量%のうち、61.2質量%が粒径40μmの球状シリカである。
(9)実施例9
実施例9の樹脂組成物サンプルは、エポキシ樹脂と硬化剤からなる樹脂成分と充填材成分とからなる。このうち、樹脂成分は、サンプル全体を100質量%として、25質量%であり、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる。硬化剤は、無水ヘキサヒドロフタル酸からなる。ここで、エポキシ樹脂と硬化剤の割合は、1:0.75〜0.95である。
充填材は、粒径の異なる二種類の球状シリカからなる。充填材は、サンプル全体を100質量%として、75質量%含まれている。この75質量%のうち、15質量%が粒径0.5μmの球状シリカである。また75質量%のうち、60質量%が粒径40μmの球状シリカである。なお、上記実施形態の点火コイルに注入したのは、実施例9と同組成の樹脂組成物である。
(10)実施例10
実施例10の樹脂組成物サンプルは、エポキシ樹脂と硬化剤からなる樹脂成分と充填材成分とからなる。このうち、樹脂成分は、サンプル全体を100質量%として、23質量%であり、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる。硬化剤は、無水ヘキサヒドロフタル酸からなる。ここで、エポキシ樹脂と硬化剤の割合は、1:0.75〜0.95である。
充填材は、粒径の異なる二種類の球状シリカからなる。充填材は、サンプル全体を100質量%として、77質量%含まれている。この77質量%のうち、15.4質量%が粒径0.5μmの球状シリカである。また77質量%のうち、61.6質量%が粒径40μmの球状シリカである。
(11)比較例1
比較例1の樹脂組成物サンプルは、エポキシ樹脂と硬化剤からなる樹脂成分と充填材成分とからなる。このうち、樹脂成分は、サンプル全体を100質量%として、25質量%であり、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる。硬化剤は、無水ヘキサヒドロフタル酸からなる。ここで、エポキシ樹脂と硬化剤の割合は、1:0.75〜0.95である。
充填材は、粒径の異なる三種類の球状シリカからなる。充填材は、サンプル全体を100質量%として、75質量%含まれている。この75質量%のうち、18質量%が粒径0.5μmの球状シリカである。また75質量%のうち、19質量%が粒径6μmの球状シリカである。また75質量%のうち、38質量%が粒径40μmの球状シリカである。
(12)比較例2
比較例2の樹脂組成物サンプルは、エポキシ樹脂と硬化剤からなる樹脂成分と充填材成分とからなる。このうち、樹脂成分は、サンプル全体を100質量%として、26質量%であり、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる。硬化剤は、無水ヘキサヒドロフタル酸からなる。ここで、エポキシ樹脂と硬化剤の割合は、1:0.75〜0.95である。
充填材は、一種類の球状ムライトからなる。充填材は、サンプル全体を100質量%として、74質量%含まれている。球状ムライトの粒径は、100μmである。
〈特性評価の方法〉
(1)メッシュ透過率
メッシュ透過率の測定は、上記実施例、比較例サンプルの流動性を評価する目的で行った。メッシュ透過率が高いサンプルほど、流動性は良好となる。測定は、上記実施例、比較例サンプルをそれぞれ5gずつ秤量し、SUS製のメッシュに通過させることにより行った。メッシュ幅は5mmとした。メッシュ透過率(%)は、メッシュ透過量(g)/5(g)×100という計算式から算出した。
(2)巻線含浸性
巻線含浸性の測定は、上記実施例、比較例サンプルの点火コイル巻線間への含浸性を評価する目的で行った。巻線含浸性が高いサンプルほど、巻線間へ浸透しやすくなる。測定は、点火コイルに実施例、比較例サンプルを注入し、硬化させた後、点火コイルを軸方向に分断し断面を顕微鏡観察することにより行った。
(3)充填材沈降性
充填材沈降性の測定は、上記実施例、比較例サンプル中における充填材の分散性を評価する目的で行った。充填材沈降性が低いサンプルほど、サンプル中において充填材が均質に分散する。測定は、ビーカに実施例、比較例サンプルを注入し、40℃の恒温条件下で10日間放置後、ビーカ底部を目視観察することにより行った。
〈特性評価結果〉
特性評価結果を、実施例、比較例サンプルの組成とともに表1に示す。
Figure 2005002310
(1)メッシュ透過率
メッシュ透過率については、比較例1が著しく低いことが判った。また、実施例1、実施例5、実施例6、実施例9、実施例10、比較例2が高いことが判った。特に、実施例5、実施例6が高いことが判った。
(2)巻線含浸性
巻線含浸性については、比較例1が著しく低いことが判った。また、実施例2、実施例7、実施例8が中程度であることが判った。また、実施例1、実施例3、実施例4、実施例5、実施例6、実施例9、実施例10、比較例2が高いことが判った。
(3)充填材沈降性
充填材沈降性については、実施例1、実施例3、実施例4、実施例5、実施例6、実施例7、比較例2に充填材の沈降が観察された。一方、実施例2、実施例8、実施例9、実施例10、比較例1には、充填材の沈降は観察されなかった。このことから、実施例2、実施例8、実施例9、実施例10、比較例1は、充填材沈降性が低いことが判った。
〈まとめ〉
特性評価結果から、各実施例はいずれも、メッシュ透過率、巻線含浸性ともに実用レベルにまで達していることが判った。また、充填材沈降性までも考慮にいれると、特性的なバランスが特に優れているのは、実施例9、実施例10であることが判った。
充填材の粒度分布曲線の模式図である。 第一実施形態の点火コイルの軸方向断面図である。 第一実施形態の点火コイルの二次コイル部付近の軸方向断面図である。 第一実施形態の樹脂組成物の充填材の粒度分布曲線である。 第二実施形態の点火コイルの軸方向断面図である。 従来の点火コイルの二次コイル部付近の軸方向断面図である。
符号の説明
1:点火コイル、2:ハウジング、20:広口部、21:切り欠き窓、3:一次スプール、30:一次コイル部、4:二次スプール、40:二次コイル部、41:スプール側係合爪、42:下端開口、43:外周コア、45:二次巻線、450:導線、451:被膜、46:隙間、47:巻線保持リブ、5:中心コア部、50:弾性部材、52:熱収縮チューブ、54:中心コア、540:珪素鋼板、6:コネクタ、60:コネクタ本体、600:コネクタ端子、61:台座部、63:調芯リブ、66:調芯部材側係合爪、7:高圧タワー部、70:タワーハウジング、71:高圧ターミナル、72:スプリング、73:プラグキャップ、74:ボス部、75:凸部、76:下向き開口、8:樹脂組成物、80:エポキシ樹脂(熱硬化性樹脂)、81:充填材、810:大径粒子、811:小径粒子、9:イグナイタ、A:小径ピーク、A1:粒径、A2:頻度、B:大径ピーク、B1:粒径、B2:頻度、C:谷間、C1:粒径、C2:頻度。

Claims (18)

  1. 熱硬化性樹脂と、該熱硬化性樹脂中に分散された充填材と、を含む樹脂組成物であって、
    前記充填材の粒度分布曲線は、小径ピークと、該小径ピークよりも頻度が高い大径ピークと、該小径ピークと該大径ピークとの間に位置し該小径ピークよりも頻度が低い谷間と、を有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記充填材の粒子は、ほぼ球状を呈している請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂である請求項1に記載の樹脂組成物。
  4. 前記大径ピークと前記小径ピークとの頻度比は、1:0.1〜0.2である請求項1に記載の樹脂組成物。
  5. 前記大径ピークの頻度は8〜9%であり、前記小径ピークの頻度は1〜2%であり、前記谷間の頻度は0.5%以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
  6. 前記大径ピークと前記小径ピークと前記谷間との粒径比は、1:0.01〜0.07:0.09〜0.25である請求項1に記載の樹脂組成物。
  7. 前記大径ピークの粒径は30〜50μmであり、前記小径ピークの粒径は0.7〜3μmであり、前記谷間の粒径は4〜10μmである請求項1に記載の樹脂組成物。
  8. 前記谷間の前記大径ピークに対する頻度比は、0.08以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
  9. 一次巻線が巻回されてなり、所定の電圧を発生する一次コイル部と、
    二次巻線が巻回されてなり、該一次コイル部が発生した該電圧を昇圧し点火プラグに印加する二次コイル部と、
    該一次巻線間および該二次巻線間に浸透して硬化し、絶縁を確保する樹脂組成物と、
    を備えてなる点火コイルであって、
    前記樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と、該熱硬化性樹脂中に分散された充填材と、を含み、該充填材の粒度分布曲線は、小径ピークと、該小径ピークよりも頻度が高い大径ピークと、該小径ピークと該大径ピークとの間に位置し該小径ピークよりも頻度が低い谷間と、を有することを特徴とする点火コイル。
  10. 前記充填材の粒子は、ほぼ球状を呈している請求項9に記載の点火コイル。
  11. 前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂である請求項9に記載の点火コイル。
  12. 前記大径ピークと前記小径ピークとの頻度比は、1:0.1〜0.2である請求項9に記載の点火コイル。
  13. 前記大径ピークの頻度は8〜9%であり、前記小径ピークの頻度は1〜2%であり、前記谷間の頻度は0.5%以下である請求項9に記載の点火コイル。
  14. 前記大径ピークと前記小径ピークと前記谷間との粒径比は、1:0.01〜0.07:0.09〜0.25である請求項9に記載の点火コイル。
  15. 前記大径ピークの粒径は30〜50μmであり、前記小径ピークの粒径は0.7〜3μmであり、前記谷間の粒径は4〜10μmである請求項9に記載の点火コイル。
  16. 前記谷間の前記大径ピークに対する頻度比は、0.08以下である請求項9に記載の点火コイル。
  17. エンジンのプラグホールに直接搭載される請求項9に記載の点火コイル。
  18. 隣り合う前記二次巻線同士の線間距離は、5μm以上700μm以下である請求項9に記載の点火コイル。
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