JP2005072547A - 点火コイルおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 製造コストを削減できる点火コイルおよびその簡単な製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 点火コイル1は、筒状の二次スプール22と、二次スプール22の外周面に巻回される二次巻線23と、二次巻線23間に注入される巻線用樹脂絶縁体230と、二次巻線22の外周側に配置される一次スプール240と、一次スプール240の外周面に巻回される一次巻線25と、これらの部材の軸方向一端側に配置され一次巻線25および二次巻線23に電気的に接続されるコネクタ端子311を持つコネクタ部31と、コネクタ部31に注入されるコネクタ部用樹脂絶縁体312と、を備える。巻線用樹脂絶縁体230の基材と、コネクタ部用樹脂絶縁体312の基材と、は同一または異なることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 点火コイル1は、筒状の二次スプール22と、二次スプール22の外周面に巻回される二次巻線23と、二次巻線23間に注入される巻線用樹脂絶縁体230と、二次巻線22の外周側に配置される一次スプール240と、一次スプール240の外周面に巻回される一次巻線25と、これらの部材の軸方向一端側に配置され一次巻線25および二次巻線23に電気的に接続されるコネクタ端子311を持つコネクタ部31と、コネクタ部31に注入されるコネクタ部用樹脂絶縁体312と、を備える。巻線用樹脂絶縁体230の基材と、コネクタ部用樹脂絶縁体312の基材と、は同一または異なることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、エンジンのプラグホールに直接搭載されるスティックタイプの点火コイルおよびその製造方法に関する。
スティックタイプの点火コイルとして、例えば特許文献1には、ハウジング内全体に樹脂絶縁体が真空注入された点火コイルが紹介されている。図13に、同文献記載の点火コイルと同タイプの点火コイルの軸方向断面図を示す。図に示すように、点火コイル100は、中心コア101と二次スプール102と二次巻線103と一次スプール104と一次巻線105と外周コア106とハウジング107と高圧タワー108とを備えている。
ハウジング107は、円筒状を呈している。中心コア101は、丸棒状であって、ハウジング107のほぼ中央に配置されている。二次スプール102は、円筒状であって、中心コア101の外周側に配置されている。二次巻線103は、二次スプール102の外周面に巻回されている。一次スプール104は、円筒状であって、二次巻線103の外周側に配置されている。一次巻線105は、一次スプール104の外周面に巻回されている。外周コア106は、スリットの入った円筒状であって、一次巻線105の外周側に配置されている。高圧タワー108は、ハウジング107の下端開口を覆っている。
樹脂絶縁体109は、エポキシ樹脂製である。樹脂絶縁体109は、ハウジング107上端開口から、真空引きされたハウジング107および高圧タワー108内に注入される。そして、樹脂絶縁体109は上記各部材間において硬化する。
特開2001−185430号公報(第3頁、第1図)
特許文献1に記載の点火コイル100は、以下に示す製造方法により製造されていた。すなわち、まずハウジング107内周側に、中心コア101と二次スプール102と二次巻線103と一次スプール104と一次巻線105と外周コア106とを組み付ける。並びに、ハウジング107下端開口を高圧タワー108により塞ぐ。そして、ハウジング107と高圧タワー108とにより、上端に開口を持つ器を形成する。次に、この器内にハウジング107の上端開口から樹脂絶縁体109を一度に真空注入する。注入された樹脂絶縁体109は、上記各部材間に注入される。それから、注入された樹脂絶縁体109を、各部材間において硬化させる。このようにして、特許文献1に記載の点火コイル100は製造されていた。
ここで、樹脂絶縁体109は、点火コイル100を構成する各部材を固定するために注入される。また、樹脂絶縁体109は、各部材間の絶縁を確保するために注入される。
しかしながら、点火コイル100には、絶縁と固定との両方が必要な部位が存在する。また、絶縁は必要ではなく固定できれば充分な部位がある。さらにまた、絶縁も固定も不要、すなわち樹脂絶縁体109の注入自体が不要な部位がある。
ところが、上述した点火コイル100の製造方法によると、点火コイル100の全体に樹脂絶縁体109が行き渡ってしまっていた。すなわち、樹脂絶縁体109に対する各部位のニーズが異なるにもかかわらず、同一の樹脂絶縁体109が行き渡ってしまっていた。このため、樹脂絶縁体109としては、絶縁性および固定性に優れたものを使用せざるを得なかった。したがって、樹脂絶縁体109にかかるコスト、ひいては点火コイル100自体の製造コストが高騰化していた。
本発明の点火コイルおよびその製造方法は、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、製造コストを削減できる点火コイルを提供することを目的とする。また、本発明は、この点火コイルの簡単な製造方法を提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の点火コイルは、筒状の二次スプールと、該二次スプールの外周面に巻回される二次巻線と、該二次巻線間に注入される巻線用樹脂絶縁体と、該二次巻線の外周側に配置される一次スプールと、該一次スプールの外周面に巻回される一次巻線と、これらの部材の軸方向一端側に配置され該一次巻線および該二次巻線に電気的に接続されるコネクタ端子を持つコネクタ部と、該コネクタ部に注入されるコネクタ部用樹脂絶縁体と、を備えてなる点火コイルであって、前記巻線用樹脂絶縁体の基材と、前記コネクタ部用樹脂絶縁体の基材と、は同一または異なることを特徴とする。
つまり、本発明の点火コイルは、巻線用樹脂絶縁体とコネクタ部用樹脂絶縁体という二つの樹脂絶縁体を備えるものである。
二次巻線は電圧が高いため、巻線同士の絶縁を確保する必要がある。また、二次巻線と一次巻線との絶縁を確保する必要もある。また、二次巻線は、例えば斜向巻きなどにより二次スプール外周面に巻回されている。このため、巻き崩れを抑制する必要がある。このように、二次巻線に注入される樹脂絶縁体には、絶縁性および固定性が要求される。
一方、コネクタ部には、例えばコネクタ端子などの部材が収納される。このため、コネクタ部に注入される樹脂絶縁体には、主に固定性が要求される。
本発明の点火コイルは、これらのニーズに応じた特性を持つ樹脂絶縁体を、二次巻線間およびコネクタ部に注入するものである。すなわち、二次巻線間に、絶縁性および固定性に優れた巻線用樹脂絶縁体を注入するものである。また、コネクタ部に、固定性に優れたコネクタ部用樹脂絶縁体を注入するものである。
コネクタ部用樹脂絶縁体には、巻線用樹脂絶縁体ほどの絶縁性は必須ではない。このため、本発明の点火コイルによると、コネクタ部用樹脂絶縁体にかかるコストを削減することができる。したがって、点火コイルの製造コストを削減することができる。
なお、コネクタ部用樹脂絶縁体の基材と巻線用樹脂絶縁体の基材とは、同じでも異なってもよい。また、コネクタ部用樹脂絶縁体と巻線用樹脂絶縁体とは、一体でも別体でもよい。一体の場合、例えば、コネクタ部用樹脂絶縁体から巻線用樹脂絶縁体にかけて、徐々に特性が変化するようなものであってもよい。
(2)好ましくは、前記巻線用樹脂絶縁体と前記コネクタ部用樹脂絶縁体とは、各々独立して配置されている構成とする方がよい。つまり、本構成は巻線用樹脂絶縁体とコネクタ部用樹脂絶縁体とを別体に配置するものである。本構成によると、双方の樹脂絶縁体の特性の制御が容易になる。
(3)好ましくは、前記巻線用樹脂絶縁体および前記コネクタ部用樹脂絶縁体以外には、樹脂絶縁体が注入されていない構成とする方がよい。本構成によると、例えば一次巻線同士の間など、絶縁も固定も必須ではない部位に、樹脂絶縁体が注入されない。このため、樹脂絶縁体の使用量を削減することができる。したがって、点火コイルの製造コストを削減することができる。
(4)好ましくは、前記コネクタ部用樹脂絶縁体のボイド含有率は、前記巻線用樹脂絶縁体のボイド含有率よりも、高い構成とする方がよい。ここで、ボイド含有率とは、点火コイルの軸直方向切断面における樹脂絶縁体に対するボイドの占める割合をいう。ボイド含有率が高いと、樹脂絶縁体の絶縁性が悪くなる。したがって、ボイド含有率が高いと絶縁確保が困難になる。しかしながら、コネクタ部においては、二次巻線ほど絶縁性が問題にならない。すなわち、コネクタ部においては、コネクタ部に収納される各部材を固定できればよい。この点に鑑み、本構成は、コネクタ部用樹脂絶縁体のボイド含有率を、巻線用樹脂絶縁体のボイド含有率よりも、敢えて高く設定するものである。
本構成によると、ボイド含有率が高い分だけ、コネクタ部用樹脂絶縁体の正味使用量が少なくなる。このため、点火コイルの製造コストを削減することができる。また、巻線用樹脂絶縁体の場合、例えば脱泡処理などボイドを抜く作業が必要になることもあるが、コネクタ部用樹脂絶縁体の場合はこのような作業は不要である。したがって、点火コイルの組み付け作業が容易になる。
(5)好ましくは、前記巻線用樹脂絶縁体の前記基材、および前記コネクタ部用樹脂絶縁体の前記基材のうち少なくとも一方は、エポキシ樹脂である構成とする方がよい。本構成によると、巻線用樹脂絶縁体やコネクタ部用樹脂絶縁体の耐熱性、絶縁性、機械的強度などを比較的簡単に確保することができる。
ここで、エポキシ樹脂の種類は特に限定しない。芳香族型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂などを用いることができる。芳香族型エポキシ樹脂において好ましいのは、ビスフェノール型エポキシ樹脂である。また、ビスフェノール型エポキシ樹脂において特に好ましいのは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂である。その理由は、安価であり、耐熱性、絶縁性、機械的強度に富むからである。本構成においては、これらの様々な種類のエポキシ樹脂を、単独で、また複数種類組み合わせることにより、巻線用樹脂絶縁体に必要な固定性および絶縁性、あるいはコネクタ部用樹脂絶縁体に必要な固定性を、比較的簡単に確保することができる。
(6)好ましくは、前記巻線用樹脂絶縁体の前記基材、および前記コネクタ部用樹脂絶縁体の前記基材には、各々充填材が分散されており、該コネクタ部用樹脂絶縁体の該充填材の該基材に対する含有率は、該巻線用樹脂絶縁体の該充填材の該基材に対する含有率よりも、高い構成とする方がよい。
巻線用樹脂絶縁体は、二次巻線間の狭小な隙間に浸透する必要がある。このため、巻線用樹脂絶縁体の流動性は高い方が好ましい。これに対し、コネクタ部用樹脂絶縁体は、注入後硬化するまでコネクタ部に滞留する方が好ましい。このため、コネクタ部用樹脂絶縁体の流動性は低い方が好ましい。このように、二次巻線とコネクタ部とは、樹脂絶縁体の流動性において相反するニーズを有する。このため、仮に、同一の樹脂絶縁体のみを二次巻線およびコネクタ部に注入する場合、双方のニーズをともに満たすのは困難である。
これに対し、本構成は、巻線用樹脂絶縁体とコネクタ部用樹脂絶縁体という二つの樹脂絶縁体を備えている。そして、これら巻線用樹脂絶縁体およびコネクタ部用樹脂絶縁体の流動性を、基材に対する充填材の含有率により調整している。本構成によると、巻線用樹脂絶縁体の流動性を高くすることができる。このため、二次巻線間の隅々にまで巻線用樹脂絶縁体を行き渡らせることができる。また、コネクタ部用樹脂絶縁体の流動性を低くすることができる。このため、注入後硬化するまで、コネクタ部用樹脂絶縁体をコネクタ部に留めることができる。
ところで、コネクタ部には、イグナイタが配置される場合がある。このイグナイタの外郭を形成する樹脂(以下、適宜「イグナイタ用樹脂」と称す)の線膨張係数は、巻線用樹脂絶縁体の線膨張係数よりも小さい。したがって、コネクタ部用樹脂絶縁体の線膨張係数は、巻線用樹脂絶縁体の線膨張係数よりも小さい方が好ましい。すなわち、イグナイタ用樹脂の線膨張係数とコネクタ部用樹脂絶縁体の線膨張係数とは、近接している方が好ましい。ここで、線膨張係数を小さくするには、基材に対する充填材の含有率を高くすればよい。この点、本構成のコネクタ部用樹脂絶縁体の基材に対する充填材の含有率は、巻線用樹脂絶縁体の基材に対する充填材の含有率よりも高い。したがって、本構成によると、コネクタ部において、線膨張係数の較差により発生する熱応力を抑制することができる。
また、巻線用樹脂絶縁体に充填材を含有させると、巻線用樹脂絶縁体と二次巻線との線膨張係数の較差が小さくなる。このため、二次巻線間において線膨張係数の較差により発生する熱応力を抑制することができる。したがって、熱応力により巻線用樹脂絶縁体にクラックが発生し絶縁破壊が起こるのを抑制することができる。
(7)好ましくは、上記(6)の構成において、前記コネクタ部用樹脂絶縁体全体を100重量%とした場合における、該コネクタ部用樹脂絶縁体の前記充填材の含有率は55重量%以上であり、前記巻線用樹脂絶縁体全体を100重量%とした場合における、該巻線用樹脂絶縁体の前記充填材の含有率は55重量%未満である構成とする方がよい。
コネクタ部用樹脂絶縁体における充填材の含有率を55重量%以上としたのは、55重量%以上だと、注入後硬化するまで、より確実にコネクタ部用樹脂絶縁体をコネクタ部に留めることができるからである。
また、巻線用樹脂絶縁体における充填材の含有率を55重量%未満としたのは、55重量%未満だと、より確実に二次巻線間の隅々にまで巻線用樹脂絶縁体を行き渡らせることができるからである。
(8)好ましくは、上記(6)の構成において、前記充填材は、結晶性シリカ、マイカ、タルク、溶融シリカ、アルミナのうち少なくとも一種類からなる無機質充填材である構成とする方がよい。これらの無機質充填材は、単独であるいは複数種類組み合わせて使用することができる。無機質充填材は、耐熱性に優れている。このため、本構成によると、巻線用樹脂絶縁体およびコネクタ部用樹脂絶縁体の耐熱性が向上する。
なお、無機質充填材の含有率を調べるには、例えば、点火コイルからサンプリングした巻線用樹脂絶縁体あるいはコネクタ部用樹脂絶縁体を空気中において加熱し、無機質充填材以外の部分を灰化させ、残留する無機質充填材の割合を測定すればよい。
(9)好ましくは、前記巻線用樹脂絶縁体の前記基材、および前記コネクタ部用樹脂絶縁体の前記基材には、各々充填材が分散されており、該コネクタ部用樹脂絶縁体の該充填材は、該巻線用樹脂絶縁体の該充填材よりも、大きい構成とする方がよい。
上記(6)で述べたように、巻線用樹脂絶縁体の流動性は高い方が好ましい。これに対し、コネクタ部用樹脂絶縁体の流動性は低い方が好ましい。本構成は、これら巻線用樹脂絶縁体およびコネクタ部用樹脂絶縁体の流動性を、充填材の大きさにより調整するものである。本構成によると、巻線用樹脂絶縁体の流動性を高くすることができる。このため、二次巻線間の隅々にまで巻線用樹脂絶縁体を行き渡らせることができる。また、コネクタ部用樹脂絶縁体の流動性を低くすることができる。このため、注入後硬化するまで、コネクタ部用樹脂絶縁体をコネクタ部に留めることができる。
(10)好ましくは、上記(9)の構成において、前記充填材は、結晶性シリカ、マイカ、タルク、溶融シリカ、アルミナのうち少なくとも一種類からなる無機質充填材である構成とする方がよい。前述したように、これらの無機質充填材は、単独であるいは複数種類組み合わせて使用することができる。無機質充填材は、耐熱性に優れている。このため、本構成によると、巻線用樹脂絶縁体およびコネクタ部用樹脂絶縁体の耐熱性が向上する。
(11)好ましくは、前記コネクタ部用樹脂絶縁体の前記基材にだけ、充填材が分散されている構成とする方がよい。上記(6)で述べたように、巻線用樹脂絶縁体の流動性は高い方が好ましい。これに対し、コネクタ部用樹脂絶縁体の流動性は低い方が好ましい。本構成は、これら巻線用樹脂絶縁体およびコネクタ部用樹脂絶縁体の流動性を、充填材の有無により調整するものである。本構成によると、巻線用樹脂絶縁体の流動性を高くすることができる。このため、二次巻線間の隅々にまで巻線用樹脂絶縁体を行き渡らせることができる。また、コネクタ部用樹脂絶縁体の流動性を低くすることができる。このため、注入後硬化するまで、コネクタ部用樹脂絶縁体をコネクタ部に留めることができる。
(12)好ましくは、上記(11)の構成において、前記充填材は、結晶性シリカ、マイカ、タルク、溶融シリカ、アルミナのうち少なくとも一種類からなる無機質充填材である構成とする方がよい。前述したように、これらの無機質充填材は、単独であるいは複数種類組み合わせて使用することができる。無機質充填材は、耐熱性に優れている。このため、本構成によると、巻線用樹脂絶縁体およびコネクタ部用樹脂絶縁体の耐熱性が向上する。
(13)好ましくは、前記コネクタ部用樹脂絶縁体の線膨張係数は、前記巻線用樹脂絶縁体の線膨張係数よりも小さい構成とする方がよい。前述したように、コネクタ部には、イグナイタが配置される場合がある。イグナイタ用樹脂の線膨張係数は、巻線用樹脂絶縁体の線膨張係数よりも小さい。本構成によると、コネクタ部用樹脂絶縁体の線膨張係数と巻線用樹脂絶縁体の線膨張係数とが等しい場合と比較して、コネクタ部用樹脂絶縁体の線膨張係数をイグナイタ用樹脂の線膨張係数に近づけることができる。このため、線膨張係数の較差により発生する熱応力を抑制することができる。なお、コネクタ部用樹脂絶縁体の線膨張係数を、巻線用樹脂絶縁体の線膨張係数よりも小さくするためには、例えば上記(6)の構成のように、コネクタ部用樹脂絶縁体の充填材の基材に対する含有率を、巻線用樹脂絶縁体の充填材の基材に対する含有率よりも、高くすればよい。
(14)好ましくは、前記コネクタ部用樹脂絶縁体の線膨張係数は、11ppm/℃以上40ppm/℃未満である構成とする方がよい。一般的なイグナイタ用樹脂の線膨張係数は11ppm/℃である。また、一般的は巻線用樹脂絶縁体の線膨張係数は40ppm/℃である。そこで、本構成は、コネクタ部用樹脂絶縁体の線膨張係数を11ppm/℃以上40ppm/℃未満に調整している。本構成によると、コネクタ部用樹脂絶縁体の線膨張係数をイグナイタ用樹脂の線膨張係数に近づけることができる。このため、線膨張係数の較差により発生する熱応力を抑制することができる。なお、コネクタ部用樹脂絶縁体の線膨張係数を調整するためには、上述したように、充填材の基材に対する含有率を変えればよい。
(15)好ましくは、前記コネクタ部用樹脂絶縁体のヤング率は、前記巻線用樹脂絶縁体のヤング率よりも小さい構成とする方がよい。前述したように、コネクタ部には、イグナイタが配置される場合がある。本構成によると、ヤング率の低い柔らかいコネクタ部用樹脂絶縁体により、イグナイタが囲まれることになる。このため、巻線用樹脂絶縁体のヤング率と等しいヤング率のコネクタ部用樹脂絶縁体によりイグナイタが囲まれる場合と比較して、イグナイタの耐衝撃性が高くなる。なお、コネクタ部用樹脂絶縁体のヤング率を、巻線用樹脂絶縁体のヤング率よりも小さくするためには、例えば上記(4)の構成のように、コネクタ部用樹脂絶縁体のボイド含有率を、巻線用樹脂絶縁体のボイド含有率よりも、高くすればよい。
(16)好ましくは、コネクタ部用樹脂絶縁体のヤング率は、8200MPa未満である構成とする方がよい。一般的な巻線用樹脂絶縁体のヤング率は、8200Mpaである。そこで、本構成は、コネクタ部用樹脂絶縁体のヤング率を8200Mpa未満に調整している。本構成によると、イグナイタの耐衝撃性が高くなる。なお、コネクタ部用樹脂絶縁体のヤング率を調整するためには、上述したように、ボイド含有率を変えればよい。
また、コネクタ部用樹脂絶縁体の材料自体のヤング率を8200MPaより低下させた樹脂を用いてもよい。
(17)好ましくは、前記コネクタ部用樹脂絶縁体内には、イグナイタが配置されている構成とする方がよい。本構成によると、イグナイタを点火コイルと別に配置する場合と比較して、部品点数が少なくて済む。また、イグナイタを堅固に固定することができる。
(18)好ましくは、上記(17)の構成において、前記イグナイタは、前記コネクタ端子に保持されて前記コネクタ部用樹脂絶縁体内に位置決めされている構成とする方がよい。つまり、本構成は、コネクタ部用樹脂絶縁体を注入する際、イグナイタをコネクタ端子により保持するものである。すなわち、イグナイタとコネクタ端子との結線部によりイグナイタを保持するものである。本構成によると、別途イグナイタ保持用の部材を配置する場合と比較して部品点数が少なくなる。また、コネクタ部用樹脂絶縁体を注入する際の障害物が少なくなる。
(19)好ましくは、上記(17)の構成において、前記イグナイタは、前記二次スプールを調芯するホルダの上部に設けられた突起により、前記コネクタ部用樹脂絶縁体内に位置決めされている構成とする方がよい。本構成によると、より堅固にイグナイタを保持することができる。
(20)また、上記課題を解決するため、本発明の点火コイルの製造方法は、筒状の二次スプールと、該二次スプールの外周面に巻回される二次巻線と、該二次巻線間に注入される巻線用樹脂絶縁体と、該二次巻線の外周側に配置される一次スプールと、該一次スプールの外周面に巻回される一次巻線と、これらの部材の軸方向一端側に配置され該一次巻線および該二次巻線に電気的に接続されるコネクタ端子を持つコネクタ部と、該コネクタ部に注入されるコネクタ部用樹脂絶縁体と、を備え、該巻線用樹脂絶縁体の基材と、該コネクタ部用樹脂絶縁体の基材と、は同一または異なる点火コイルの製造方法であって、前記巻線用樹脂絶縁体を前記二次巻線間に注入する巻線間注入工程と、前記コネクタ部用樹脂絶縁体を前記コネクタ部に注入するコネクタ部注入工程と、を有することを特徴とする。
つまり、本発明の点火コイルの製造方法は、まず巻線用樹脂絶縁体を二次巻線間に注入し、次いでコネクタ部用樹脂絶縁体をコネクタ部に注入するものである。本発明の製造方法によると、比較的簡単に、巻線用樹脂絶縁体とコネクタ部用樹脂絶縁体とを併有する点火コイルを製造することができる。
(21)好ましくは、上記(20)の構成において、注入時における前記コネクタ部用樹脂絶縁体の動粘度は、注入時における前記巻線用樹脂絶縁体の動粘度よりも、高い構成とする方がよい。
上記(6)で述べたように、巻線用樹脂絶縁体の流動性は高い方が好ましい。これに対し、コネクタ部用樹脂絶縁体の流動性は低い方が好ましい。本構成は、これら巻線用樹脂絶縁体およびコネクタ部用樹脂絶縁体の流動性を、注入時の動粘度により調整するものである。本構成によると、巻線用樹脂絶縁体の流動性を高くすることができる。このため、二次巻線間の隅々にまで巻線用樹脂絶縁体を行き渡らせることができる。また、コネクタ部用樹脂絶縁体の流動性を低くすることができる。このため、注入後硬化するまで、コネクタ部用樹脂絶縁体をコネクタ部に留めることができる。
(22)なお、本発明の点火コイルは、本発明の製造方法に限らず他の製造方法によっても製造することは可能である。
本発明によると、製造コストを削減可能な点火コイルを提供することができる。また、本発明によると、この点火コイルの簡単な製造方法を提供することができる。
以下、本発明の点火コイルおよびその製造方法の実施の形態について説明する。
(1)第一実施形態
まず、本実施形態の点火コイルの構成について説明する。図1に、本実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。いわゆるスティックタイプの点火コイル1は、エンジンブロックの上部において、気筒毎に形成されたプラグホール(図略)内に収納されている。また、点火コイル1は、後述するように、点火プラグ(図略)と図中下側において接続されている。
まず、本実施形態の点火コイルの構成について説明する。図1に、本実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。いわゆるスティックタイプの点火コイル1は、エンジンブロックの上部において、気筒毎に形成されたプラグホール(図略)内に収納されている。また、点火コイル1は、後述するように、点火プラグ(図略)と図中下側において接続されている。
外周コア20は、一枚の珪素鋼板からなり、長手方向に貫通するスリット(図略)の入った円筒状を呈している。外周コア20の内周側には、中心コア21と二次スプール22と二次巻線23と一次スプール240と一次巻線25とが収納されている。
中心コア21は、磁性材粒子をコア型に入れ、所定の温度条件下、所定の圧力で圧縮成形することにより作製される。中心コア21は、上下方向中央部が拡径した丸棒状を呈している。
二次スプール22は、樹脂製であって有底円筒状を呈している。二次スプール22は、中心コア21の外周側に配置されている。二次スプール22は、二次スプール本体220と底部221とからなる。
二次スプール本体220は円筒状を呈している。二次スプール本体220内周面の中央部から下部にかけての形状は、対向する中心コア21外周面の中央部から下部にかけての形状と、ちょうど型対称になるように形成されている。したがって、中心コア21外周面の中央部以下は、二次スプール本体220の内周面に当接して保持されている。
底部221は、二次スプール本体220の下端開口を塞いでいる。底部221は凸状を呈している。中心コア21の下端部は、底部221により保持されている。
また、中心コア21外周面の上部と、二次スプール本体220内周面の上部と、の間には、円筒状の隙間26が区画されている。二次巻線23は、二次スプール本体220の外周面に巻回されている。巻回された二次巻線23同士の間に形成される隙間には、巻線用樹脂絶縁体230が浸透し硬化している。巻線用樹脂絶縁体230は、射出成形用エポキシ樹脂からなる。この射出成形用エポキシ樹脂の基材はエポキシ樹脂である。
一次スプール240は、巻線用樹脂絶縁体230と同一の射出成形用エポキシ樹脂により、一体に形成されている。一次スプール240は円筒状を呈しており、二次巻線23の外周側に配置されている。一次巻線25は、一次スプール240の外周面に巻回されている。なお、一次巻線25間には、樹脂が浸透していない。
高圧タワー241は、一次スプール240および巻線用樹脂絶縁体230と同一の射出成形用エポキシ樹脂により、一体に形成されている。高圧タワー241は、一次スプール240の下端開口を塞いでいる。また、高圧タワー241は、前記二次スプール22の底部221を囲っている。高圧タワー241のほぼ中央には、金属製であって下方に開口するカップ状の高圧ターミナル242が配置されている。高圧ターミナル242は、二次巻線23と電気的に接続されている。また、高圧ターミナル242のカップ底壁には、金属製のコイルスプリング243が止着されている。コイルスプリング243には、点火プラグが弾接している。また、高圧タワー241のほぼ全面は、ゴム製のプラグキャップ244により覆われている。点火プラグは、このプラグキャップ244の内周側に圧入される。プラグキャップ244上端には、前記外周コア20下端が挿入されている。
一方、外周コア20上端には、ゴム製のシールリング30が環装されている。シールリング30は、プラグホールの口縁に弾接している。シールリング30の上方には、コネクタ部31が配置されている。コネクタ部31は、ケース310と複数のコネクタピン311とからなる。なお、コネクタピン311は、本発明のコネクタ端子に含まれる。ケース310は、樹脂製であって角筒状を呈している。ケース310内部には、イグナイタ32が配置されている。イグナイタ32は、パワートランジスタ(図略)や混成集積回路(図略)やヒートシンク(図略)などがモールド樹脂により封止され形成されている。また、ケース310には、点火コイル1固定用のボルト(図略)が貫通する金属製のカラー313がインサート成形されている。コネクタピン311は、金属製であってケース310にインサート成形されている。コネクタピン311は、ケース310内外を貫通している。コネクタピン311のケース310内方向端は、二次巻線23、一次巻線25、イグナイタ32に電気的に接続されている。一方、コネクタピン311のケース310外方向端は、ECU(エンジン制御ユニット、図略)に電気的に接続されている。ケース310内には、コネクタ部用樹脂絶縁体312が充填されている。コネクタ部用樹脂絶縁体312は、注型用エポキシ樹脂からなる。この注型用エポキシ樹脂の基材はエポキシ樹脂である。すなわち、コネクタ部用樹脂絶縁体312の基材および前記巻線用樹脂絶縁体230の基材は、ともにエポキシ樹脂である。ただし、コネクタ部用樹脂絶縁体312のボイド含有率は、巻線用樹脂絶縁体230のボイド含有率よりも、高く設定されている。
コネクタ部用樹脂絶縁体312は、前記中心コア21の上端部210を把持している。また、コネクタ部用樹脂絶縁体312は、前記隙間26上端を塞いでいる。
次に、本実施形態の点火コイル1の通電時の動きについて説明する。ECUからの制御信号は、コネクタピン311を介して、イグナイタ32に伝達される。イグナイタ32により電流の断続が行われると、自己誘導作用により一次巻線25に所定の電圧が発生する。この電圧が、一次巻線25と二次巻線23との相互誘導作用により、昇圧される。そして、昇圧により発生した高電圧が、二次巻線23から、高圧ターミナル242およびコイルスプリング243を介して、点火プラグに伝達される。この高電圧により、点火プラグのギャップに火花が発生する。
次に、本実施形態の点火コイル1の製造方法について説明する。本実施形態の点火コイルの製造方法は、巻線間注入工程とコネクタ部注入工程とを有する。
巻線間注入工程においては、まず、金型のキャビティ内に二次スプールを配置する。図2に、金型の軸方向断面図を示す。図に示すように、金型4は、第一型40と第二型41と第三型42とからなる。金型4の内面は、一次スプールおよび高圧タワーの外面形状と型対称に形成されている。金型4のキャビティ43内には、予め射出成形された二次スプール22が配置されている。スプール本体220外周面には、二次巻線23が巻回されている。また、底部221の下端凹部には、第三型42に支持されて、高圧ターミナル242が嵌挿されている。高圧ターミナル242と二次巻線23とは、予め結線されている。また、二次スプール22の内周側には、予め圧縮成形された中心コア21が挿入されている。
二次スプール22の下端は、高圧ターミナル242を介して、第三型42に支持されている。一方、二次スプール22の上端は、第一型40と第二型41とにより挟持されている。このようにして、二次スプール22はキャビティ43内に固定されている。
本工程においては、次に、予め調整された射出成形用エポキシ樹脂を、射出成形機のノズル(図略)から、キャビティ43上端に開設されたゲート(図略)を介して、キャビティ43内に注入する。射出成形用エポキシ樹脂は、射出圧により、キャビティ43内の隅々にまで行き渡る。このとき、射出成形用エポキシ樹脂は、二次巻線23間にも浸透する。続いて、キャビティ43を加熱し、所定の温度パターンで保持する。それから、キャビティ43を冷却する。この一連の温度制御により、キャビティ43内の射出成形用エポキシ樹脂を熱硬化させる。その後、成形体から金型4を離型させる。そして、ゲートカットを行う。図3に、ゲートカット後の成形体の軸方向断面図を示す。図に示すように、巻線用樹脂絶縁体230および一次スプール240および高圧タワー241は、硬化した射出成形用エポキシ樹脂により、一体に作製されている。また、高圧ターミナル242は、底部221と高圧タワー241に固定されている。
本工程においては、それから、成形体に他の部材を組み付ける。図4に、他の部材を組み付けた成形体の軸方向断面図を示す。一次スプール240の外周面には、一次巻線25が巻回される。また、高圧ターミナル242には、コイルスプリング243が固定される。また、高圧タワー241には、プラグキャップ244が被せられる。また、プラグキャップ244の上方には、外周コア20が装着される。また、外周コア20の上端外周面には、シールリング30が環装される。また、外周コア20の上方には、予め組み付けられたコネクタ部31が配置される。また、コネクタピン311と、二次巻線23、一次巻線25、イグナイタ32と、が結線される。
コネクタ部注入工程においては、まず、予め調整された注型用エポキシ樹脂を、ケース310上端開口からケース310内に注ぎ込む。続いて、成形体を加熱し、所定の温度パターンで保持する。それから、成形体を冷却する。この一連の温度制御により、ケース310内の注型用エポキシ樹脂を熱硬化させる。このようにして、前出の図1に示すコネクタ部用樹脂絶縁体312が充填される。そして、ケース310上端開口が封止される。また、中心コア21の上端部210が把持される。
次に、本実施形態の点火コイル1およびその製造方法の効果について説明する。本実施形態の点火コイル1によると、二次巻線23間に巻線用樹脂絶縁体230が注入され硬化している。巻線用樹脂絶縁体230には、金型4に注入される前に、予め脱泡処理が施されている。このため、巻線用樹脂絶縁体230は、絶縁性および固定性に優れている。したがって、本実施形態の点火コイル1によると、二次巻線23同士の間、二次巻線23と一次巻線25との間の絶縁を確保することができる。また、二次巻線23の巻き崩れを抑制することができる。
また、本実施形態の点火コイル1によると、コネクタ部31のケース310内にコネクタ部用樹脂絶縁体312が注入され硬化している。コネクタ部用樹脂絶縁体312には、ケース310に注入される前に、予め発泡処理が施されている。このため、コネクタ部用樹脂絶縁体312は、絶縁性こそ巻線用樹脂絶縁体230に劣るものの、固定性に優れている。したがって、本実施形態の点火コイル1によると、コネクタピン311、イグナイタ32、コネクタピン311とイグナイタ32との結線部、コネクタピン311と一次巻線25との結線部、コネクタピン311と二次巻線23との結線部などの部材を、堅固に固定することができる。
また、本実施形態の点火コイル1によると、コネクタ部用樹脂絶縁体312のボイド含有率が高い。このため、基材であるエポキシ樹脂の使用量を削減することができる。したがって、点火コイルの製造コストを削減することができる。
また、本実施形態の点火コイル1によると、巻線用樹脂絶縁体230とコネクタ部用樹脂絶縁体312とが別体として配置されている。このため、巻線用樹脂絶縁体230に施す脱泡処理と、コネクタ部用樹脂絶縁体312に施す発泡処理と、を各々独立して行うことができる。したがって、本実施形態の点火コイル1によると、双方の樹脂絶縁体のボイド含有率の制御が容易になる。
また、本実施形態の点火コイル1によると、巻線用樹脂絶縁体230および一次スプール240および高圧タワー241が、同一の射出成形用エポキシ樹脂により、一体に作製されている。このため、部品点数を少なくすることができる。また、点火コイル1の外周径を小径化することができる。
また、本実施形態の点火コイル1によると、一次巻線25間に樹脂が浸透していない。したがって、その分、樹脂の使用量を少なくすることができる。このため、点火コイル1の製造コストを削減することができる。
また、コネクタ部用樹脂絶縁体312のボイド含有率は、巻線用樹脂絶縁体230のボイド含有率よりも高い。このため、コネクタ部用樹脂絶縁体312のヤング率は、巻線用樹脂絶縁体230のヤング率よりも小さい。したがって、イグナイタ32の耐衝撃性が高い。
また、本実施形態の点火コイル1の製造方法によると、まず巻線用樹脂絶縁体230を二次巻線23間に注入してから、その後コネクタ部用樹脂絶縁体312をケース310内に注入している。このため、双方の樹脂絶縁体が混ざるおそれがない。したがって、本実施形態の製造方法によると、比較的簡単に、巻線用樹脂絶縁体230とコネクタ部用樹脂絶縁体312とを併有する点火コイル1を製造することができる。
また、本実施形態の点火コイル1の製造方法によると、巻線間注入工程に射出成形を利用している。射出成形を利用すると、例えば真空注入などにより樹脂を充填する場合と比較して、樹脂を硬化させるための所要時間が比較的短くて済む。また、キャビティ43内を真空引きする必要もない。このため、点火コイル1の生産性が高くなる。また、射出成形を利用すると、キャビティ43内における樹脂の流動性が高くなる。このため、キャビティ43内の隅々にまで樹脂を行き渡らせることができる。また、二次巻線23間に、充分に樹脂を浸透させることができる。
また、本実施形態の点火コイル1の製造に用いた金型4によると、ゲートがキャビティ43上端に開設されている。このため、ゲート跡は、一次スプール240上端部に形成される。ゲート跡には、ゲートカット時の残留応力による歪みが発生するおそれがある。ところが、ゲート跡のある一次スプール240上端部は、二次巻線23上端および一次巻線25上端よりも、上方に突出している。このため、仮に歪みが発生しても、絶縁破壊などの不具合に発展するおそれが小さい。また、一次スプール240上端部は、エンジンの燃焼室から比較的離間している。このため、一次スプール240上端部は、燃焼熱の影響を受けにくい。この点においても、歪みを起因として絶縁破壊などの不具合が起こるおそれが小さい。
また、本実施形態の点火コイル1の製造方法によると、コネクタ部注入工程に注型を利用している。注型を利用すると、コネクタ部用樹脂絶縁体312が流下しにくい。このため、比較的簡単に隙間26を確保することができる。すなわち、比較的簡単に、隙間26の径方向両側において、中心コア21と二次スプール本体220とを非接触に保つことができる。したがって、中心コア21と二次スプール本体220とが接触して、両部材に熱応力が発生するのを抑制することができる。二次巻線23と中心コア21との間の絶縁破壊を抑制することができる。
(2)第二実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、巻線用樹脂絶縁体とコネクタ部用樹脂絶縁体とに、同じ大きさのガラス繊維が分散配合されている点である。また、高圧ターミナルが配置されていない点である。また、ケースとコネクタ部用樹脂絶縁体とが一体に形成されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
本実施形態と第一実施形態との相違点は、巻線用樹脂絶縁体とコネクタ部用樹脂絶縁体とに、同じ大きさのガラス繊維が分散配合されている点である。また、高圧ターミナルが配置されていない点である。また、ケースとコネクタ部用樹脂絶縁体とが一体に形成されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
まず、本実施形態の点火コイルの構成について説明する。図5に、本実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。なお、図1と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、ケース310とコネクタ部用樹脂絶縁体312とは、同一の注型用エポキシ樹脂により一体に形成されている。コネクタ部用樹脂絶縁体312および巻線用樹脂絶縁体230は、ともに、基材としてエポキシ樹脂を、充填材としてガラス繊維を、含んでいる。そして、コネクタ部用樹脂絶縁体312の含有するガラス繊維の大きさは、巻線用樹脂絶縁体230の含有するガラス繊維の大きさと、同一である。しかし、コネクタ部用樹脂絶縁体312のガラス繊維のエポキシ樹脂に対する含有率は、巻線用樹脂絶縁体230のガラス繊維のエポキシ樹脂に対する含有率よりも、高く設定されている。
また、コイルスプリング243は、高圧タワー241にインサート成形されている。コイルスプリング243は、高圧ターミナルを介さず、二次巻線23に結線されている。
次に、本実施形態の点火コイルの製造方法について説明する。巻線間注入工程においては、第一実施形態と同様に、巻線用樹脂絶縁体230が注入される。ただし、前出の図2に示す高圧ターミナル242の代わりに、コイルスプリング243が第三型42に配置される。
コネクタ部注入工程においては、ケース310およびコネクタ部用樹脂絶縁体312を、同一の注型用エポキシ樹脂により一度に形成する。図6に、コネクタ部注入工程において使用する金型の軸方向断面図を示す。図に示すように、金型5は、第一型50と第二型51とからなる。金型5の内面は、ケースの外面形状と型対称に形成されている。第一型50の内面には、コネクタピン311が支持されている。コネクタピン311は、イグナイタ32、一次巻線25、二次巻線23に結線されている。イグナイタ32は、この結線部を介して、コネクタピン311によりキャビティ52内に保持されている。第二型51の上壁には、支持ピン510が貫通している。支持ピン510には、カラー313が環装されている。すなわち、カラー313は、支持ピン510によりキャビティ52内に保持されている。
本工程においては、まず、第一型50内面に、予めイグナイタ32が結線されたコネクタピン311を配置する。そして、コネクタピン311と、一次巻線25および二次巻線23とを、結線する。並びに、第二型51に支持ピン510を挿入し、カラー313を固定する。
次いで、第一型50と第二型51とを閉じ、金型5の上端開口から注型用エポキシ樹脂を注入する。続いて、成形体を加熱し、所定の温度パターンで保持する。それから、成形体を冷却する。この一連の温度制御により、金型5内の注型用エポキシ樹脂を熱硬化させる。このようにして、前出の図5に示すように、コネクタ部用樹脂絶縁体312とケース310とが一体に形成される。また、中心コア21の上端部210が把持される。なお、注型用エポキシ樹脂のガラス繊維含有率は高い。このため、注型用エポキシ樹脂の流動性は低い。したがって、コネクタ部用樹脂絶縁体312の下方には、隙間23が区画される。
それから、金型5を成形体から離型する。そして、一次巻線25の外周側に外周コア20を組み付ける。また、外周コア20の上端外周面にシールリング30を環装する。このようにして、本実施形態の点火コイル1は製造される。
次に、本実施形態の点火コイルおよびその製造方法の効果について説明する。本実施形態の点火コイル1によると、二次巻線23間に巻線用樹脂絶縁体230が注入され硬化している。巻線用樹脂絶縁体230のガラス繊維含有率は低い。このため、巻線用樹脂絶縁体230の流動性は高い。したがって、本実施形態の点火コイル1によると、巻線用樹脂絶縁体230が二次巻線23間の隅々にまで行き渡る。このため、本実施形態の点火コイル1によると、二次巻線23同士の間、二次巻線23と一次巻線25との間の絶縁を確保することができる。また、二次巻線23の巻き崩れを抑制することができる。
また、本実施形態の点火コイル1によると、コネクタ部31にコネクタ部用樹脂絶縁体312が注入され硬化している。コネクタ部用樹脂絶縁体312のガラス繊維含有率は高い。このため、コネクタ部用樹脂絶縁体312の流動性は低い。したがって、本実施形態の点火コイル1によると、コネクタピン311、イグナイタ32、コネクタピン311とイグナイタ32との結線部、コネクタピン311と一次巻線25との結線部、コネクタピン311と二次巻線23との結線部などの部材を、堅固に固定することができる。
また、コネクタ部用樹脂絶縁体312の流動性は低いため、コネクタ部用樹脂絶縁体312は隙間26にまで流下しない。このため、比較的簡単に隙間26を確保することができる。すなわち、比較的簡単に、隙間26の径方向両側において、中心コア21と二次スプール本体220とを非接触に保つことができる。したがって、両部材に熱応力が発生するのを抑制することができる。また、二次巻線23と中心コア21との間の絶縁破壊を抑制することができる。
また、コネクタ部用樹脂絶縁体312のガラス繊維含有率は、巻線用樹脂絶縁体230のガラス繊維含有率よりも高い。このため、コネクタ部用樹脂絶縁体312の線膨張係数は、巻線用樹脂絶縁体230の線膨張係数よりも小さい。したがって、コネクタ部用樹脂絶縁体312の線膨張係数と巻線用樹脂絶縁体230の線膨張係数とが等しい場合と比較して、コネクタ部用樹脂絶縁体312の線膨張係数を、イグナイタ32のモールド樹脂の線膨張係数に近づけることができる。すなわち、コネクタ部用樹脂絶縁体312の線膨張係数と、イグナイタ32のモールド樹脂の線膨張係数と、の較差により発生する熱応力を抑制することができる。
(3)第三実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、一次スプールおよび高圧タワーと、巻線用樹脂絶縁体とが、別体に形成されている点である。また、巻線用樹脂絶縁体とコネクタ部用樹脂絶縁体とが、ともに注型により注入されている点である。すなわち、両樹脂絶縁体は、ともに注型用エポキシ樹脂により形成されている点である。また、両樹脂絶縁体に、同じ含有率でガラス繊維が分散配合されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
本実施形態と第一実施形態との相違点は、一次スプールおよび高圧タワーと、巻線用樹脂絶縁体とが、別体に形成されている点である。また、巻線用樹脂絶縁体とコネクタ部用樹脂絶縁体とが、ともに注型により注入されている点である。すなわち、両樹脂絶縁体は、ともに注型用エポキシ樹脂により形成されている点である。また、両樹脂絶縁体に、同じ含有率でガラス繊維が分散配合されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
まず、本実施形態の点火コイルの構成について説明する。図7に、本実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。なお、図1と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、一次スプール240と高圧ターミナル241とは射出成形により一体に形成されている。しかしながら、一次スプール240および高圧ターミナル241と、巻線用樹脂絶縁体230とは別体に形成されている。また、巻線用樹脂絶縁体230とコネクタ部用樹脂絶縁体312とには、同じ含有率でガラス繊維が分散配合されている。ただし、コネクタ部用樹脂絶縁体312のガラス繊維の方が、巻線用樹脂絶縁体230のガラス繊維よりも、長軸かつ大径である。
次に、本実施形態の点火コイルの製造方法について説明する。巻線間注入工程においては、まず、巻線用樹脂絶縁体230およびコネクタ部用樹脂絶縁体312以外の固体部材を組み付ける。次いで、ケース310上端開口を介して、二次スプール22と一次スプール240との隙間に、注型用エポキシ樹脂を注入する。
コネクタ部注入工程においては、まず、ケース310上端開口を介して、ケース310内に、注型用エポキシ樹脂を注入する。続いて、二つの注型用エポキシ樹脂が注入された組付体を加熱し、所定の温度パターンで保持する。それから、組付体を冷却する。この一連の温度制御により、注型用エポキシ樹脂を熱硬化させる。そして、二次巻線23間に巻線用樹脂絶縁体230を充填する。また、ケース310内にコネクタ部用樹脂絶縁体312を充填する。このようにして、本実施形態の点火コイルは製造される。
次に、本実施形態の点火コイルおよびその製造方法の効果について説明する。本実施形態の点火コイル1によると、二次巻線23間に巻線用樹脂絶縁体230が注入され硬化している。巻線用樹脂絶縁体230のガラス繊維は小さい。このため、巻線用樹脂絶縁体230の流動性は高い。したがって、本実施形態の点火コイル1によると、巻線用樹脂絶縁体230が二次巻線23間の隅々にまで行き渡る。このため、本実施形態の点火コイル1によると、二次巻線23同士の間、二次巻線23と一次巻線25との間の絶縁を確保することができる。また、二次巻線23の巻き崩れを抑制することができる。
また、本実施形態の点火コイル1によると、コネクタ部31にコネクタ部用樹脂絶縁体312が注入され硬化している。コネクタ部用樹脂絶縁体312のガラス繊維は大きい。このため、コネクタ部用樹脂絶縁体312の流動性は低い。したがって、本実施形態の点火コイル1によると、コネクタピン311、イグナイタ32、コネクタピン311とイグナイタ32との結線部、コネクタピン311と一次巻線25との結線部、コネクタピン311と二次巻線23との結線部などの部材を、堅固に固定することができる。
また、コネクタ部用樹脂絶縁体312の流動性は低いため、コネクタ部用樹脂絶縁体312は隙間26にまで流下しない。このため、比較的簡単に隙間26を確保することができる。すなわち、比較的簡単に、隙間26の径方向両側において、中心コア21と二次スプール本体220とを非接触に保つことができる。したがって、両部材に熱応力が発生するのを抑制することができる。また、二次巻線23と中心コア21との間の絶縁破壊を抑制することができる。
また、本実施形態の点火コイル1の製造方法によると、巻線用樹脂絶縁体230とコネクタ部用樹脂絶縁体312とが、コネクタ部注入工程において一度に熱処理されている。このため、巻線用樹脂絶縁体230とコネクタ部用樹脂絶縁体312とを、別々に熱処理する場合と比較して、点火コイルの組み付け工数が少なくて済む。
(4)第四実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、外周コアのさらに外周側にハウジングが配置されている点である。したがって、ここでは、主に相違点についてのみ説明する。
本実施形態と第一実施形態との相違点は、外周コアのさらに外周側にハウジングが配置されている点である。したがって、ここでは、主に相違点についてのみ説明する。
まず、本実施形態の点火コイルの構成について説明する。図8に本実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。なお、図1と対応する部位については同じ符号で示す。また、図1におけるシールリング30およびカラー313は、図8では省略して示す。
図に示すように、ハウジング2は、樹脂製であって円筒状を呈している。ハウジング2の内周側には、中心から拡径方向に向かって、中心コア21→二次スプール22→二次巻線23→一次スプール240→一次巻線25→外周コア20の各部材がほぼ同軸状に配置されている。中心コア21は、コア本体211と弾性部材212とチューブ213とからなる。コア本体211は、幅の異なる短冊状の珪素鋼板が積層され形成されている。コア本体211は、丸棒状を呈している。弾性部材212は、シリコン製であって短軸円筒状を呈している。弾性部材212は、コア本体211の上下端に、合計二つ配置されている。また、チューブ213は、これらコア本体211および二つの弾性部材212を外周側から覆っている。また、ハウジング2の上端には、ケース310が一体に形成されている。また、ハウジング2の下端には、高圧タワー241が配置されている。高圧タワー241および一次スプール240および巻線用樹脂絶縁体230は、同一の射出成形用エポキシ樹脂により、一体に作製されている。一次スプール240上端外周面には、フランジ245が形成されている。フランジ245は、外周コア20内周面に当接している。また、フランジ245の一部は、外周コア20のスリットにも挿入されている。そして、フランジ245は、ケース310内と、一次スプール240外周面と外周コア20内周面との間の隙間と、を隔離している。なお、射出成形用エポキシ樹脂は、チューブ213外周面と二次スプール22内周面との間にも充填されている。また、高圧タワー241の内部には、高圧ターミナル242およびコイルスプリング243が配置されている。また、高圧タワー241の下端部には、プラグキャップ244が被せられている。
次に、本実施形態の点火コイル1の製造方法について説明する。本実施形態の点火コイルの製造方法は、巻線間注入工程とコネクタ部注入工程とを有する。巻線間注入工程においては、まず、金型のキャビティ内に二次スプールを配置する。図9に、金型の軸方向断面図を示す。なお、図2と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、金型4は、第一型40と第二型41と第三型42と第四型44からなる。金型4の内面は、一次スプールおよび高圧タワーの外面形状と型対称に形成されている。金型4のキャビティ43内には、予め射出成形された二次スプール22が配置されている。スプール本体220外周面には、二次巻線23が巻回されている。また、底部221の下端孔には、第三型42に支持されて、高圧ターミナル242が嵌挿されている。高圧ターミナル242と二次巻線23とは、予め結線されている。また、二次スプール22の内周側には、予め組み付けられた中心コア21が挿入されている。中心コア21下端部は、底部221内周面に周設されたL字状の支持リブ222により位置決めされている。一方、上端部210は、第四型44内面から突設されたリングリブ440内周面により位置決めされている。
二次スプール22の下端は、高圧ターミナル242を介して、第三型42に支持されている。一方、二次スプール22の上端は、第四型44のリングリブ440外周面により支持されている。このようにして、二次スプール22はキャビティ43内に固定されている。また、チューブ213外周面と二次スプール22内周面との間に隙間が区画されている。
本工程においては、次に、予め調整された射出成形用エポキシ樹脂を、射出成形機のノズル(図略)から、キャビティ43上端に開設されたゲート(図略)を介して、キャビティ43内に注入する。射出成形用エポキシ樹脂は、射出圧により、キャビティ43内の隅々にまで行き渡る。このとき、射出成形用エポキシ樹脂は、二次巻線23間にも浸透する。また、射出成形用エポキシ樹脂は、チューブ213外周面と二次スプール22内周面との間にも流入する。
本工程においては、続いて、キャビティ43を加熱し、所定の温度パターンで保持する。それから、キャビティ43を冷却する。この一連の温度制御により、キャビティ43内の射出成形用エポキシ樹脂を熱硬化させる。その後、成形体から金型4を離型させる。そして、ゲートカットを行う。図10に、ゲートカット後の成形体の軸方向断面図を示す。なお、図3と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、巻線用樹脂絶縁体230および一次スプール240および高圧タワー241は、硬化した射出成形用エポキシ樹脂により、一体に作製されている。また、チューブ213外周面と二次スプール22内周面との間にも、射出成形用エポキシ樹脂は介在している。また、高圧ターミナル242は、底部221と高圧タワー241に固定されている。
本工程においては、それから、成形体に他の部材を組み付ける。図11に、他の部材を組み付けた成形体の軸方向断面図を示す。なお、図4と対応する部位については同じ符号で示す。一次スプール240の外周面には、一次巻線25が巻回される。また、高圧ターミナル242には、コイルスプリング243が固定される。また、高圧タワー241には、プラグキャップ244が被せられる。また、高圧タワー241の上方には、外周コア20およびハウジング2が装着される。また、ハウジング2の上方には、予め組み付けられたコネクタ部31が配置される。また、コネクタピン311と、二次巻線23、一次巻線25、イグナイタ32と、が結線される。
コネクタ部注入工程では、まず、ケース310上端開口からエポキシ樹脂を注ぎ込む。このとき、ケース310内と、一次スプール240外周面と外周コア20内周面との間の隙間と、はフランジ245により隔離されている。したがって、前出の図8に示すように、一次巻線25間にはエポキシ樹脂は浸透しない。
本工程では、続いて、成形体を加熱し、所定の温度パターンで保持する。それから、成形体を冷却する。この一連の温度制御により、ケース310内の注型用エポキシ樹脂を熱硬化させる。こうして、前出の図8に示すコネクタ部用樹脂絶縁体312が充填される。そして、ケース310上端開口が封止される。このようにして、本実施形態の点火コイル1は製造される。
次に、本実施形態の点火コイル1およびその製造方法の効果について説明する。本実施形態の点火コイル1およびその製造方法によると、第一実施形態同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態の点火コイル1によると、チューブ213外周面と二次スプール22内周面との間の隙間にまで、射出成形用エポキシ樹脂が充填されている。このため、より確実にコア本体211と二次巻線23との絶縁を確保することができる。
(5)第五実施形態
本実施形態と第四実施形態との相違点は、巻線用樹脂絶縁体とコネクタ部用樹脂絶縁体とに同じ大きさのガラス粒子が分散配合されている点である。また、一次スプールが、巻線用樹脂絶縁体と別体に配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
本実施形態と第四実施形態との相違点は、巻線用樹脂絶縁体とコネクタ部用樹脂絶縁体とに同じ大きさのガラス粒子が分散配合されている点である。また、一次スプールが、巻線用樹脂絶縁体と別体に配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
図12に、本実施形態の点火コイルのコネクタ部付近の拡大図を示す。なお、図1、図8と対応する部位については同じ符号で示す。また、図においては、中心コアと二次スプール間、および一次巻線とハウジング間にも巻線用樹脂絶縁体が充填された構造となっているが、この部位に巻線用樹脂絶縁体が充填されていなくても問題はない。
図に示すように、中心コア21とイグナイタ32との間には、樹脂製であって板状のホルダ6が介装されている。ホルダ6の下面からは、内周リブ60と外周リブ61とが突設されている。内周リブ60により、中心コア21と二次スプール22とが調芯されている。外周リブ61により、一次スプール240が調芯されている。一方、ホルダ6の上面からは、突起62が突設されている。イグナイタ32は、突起62に載置されている。巻線用樹脂絶縁体230は、ケース2内における分割線PLよりも下の部分を満たしている。一方、コネクタ部用樹脂絶縁体312は、分割線PLよりも上の部分を満たしている。コネクタ部用樹脂絶縁体312のガラス粒子含有率は、巻線用樹脂絶縁体230のガラス粒子含有率よりも高く設定されている。また、コネクタ部用樹脂絶縁体312のボイド含有率は、巻線用樹脂絶縁体230のボイド含有率よりも高く設定されている。
本実施形態の点火コイル1およびその製造方法によると、第一実施形態同様の効果を得ることができる。また、ガラス粒子含有率の較差により、コネクタ部用樹脂絶縁体312の線膨張係数は、巻線用樹脂絶縁体230の線膨張係数よりも小さい。すなわち、コネクタ部用樹脂絶縁体312の線膨張係数は、イグナイタ32のモールド樹脂の線膨張係数に近い値に調整されている。このため、コネクタ部用樹脂絶縁体312の線膨張係数と、イグナイタ32のモールド樹脂の線膨張係数と、の較差により発生する熱応力を抑制することができる。
また、ボイド含有率の較差により、コネクタ部用樹脂絶縁体312のヤング率は、巻線用樹脂絶縁体230のヤング率よりも小さい。このため、イグナイタ32は比較的柔らかいコネクタ部用樹脂絶縁体312により囲まれていることになる。したがって、イグナイタ32の耐衝撃性は高い。
(6)その他
以上、本発明の点火コイルおよびその製造方法の実施の形態について説明した。しかしながら実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
以上、本発明の点火コイルおよびその製造方法の実施の形態について説明した。しかしながら実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、第二実施形態においては、ケース310とコネクタ部用樹脂絶縁体312とを一体に形成したが、さらにイグナイタ32のモールド樹脂も、一体に形成してもよい。こうすると、さらに部品点数が少なくなる。また、組み付け工数が少なくなる。
また、上記実施形態においては、一次巻線25間に樹脂を浸透させなかったが、浸透させてもよい。こうすると、一次巻線25の巻き崩れを抑制することができる。また、一次巻線25の放熱性が向上する。
また、上記実施形態においては、巻線用樹脂絶縁体230およびコネクタ部用樹脂絶縁体312として、射出成形用エポキシ樹脂および注型用エポキシ樹脂を用いたが、樹脂の種類は特に限定しない。例えば、基材がエポキシ樹脂以外の樹脂を用いてもよい。また、充填材がガラス繊維、ガラス粒子以外の樹脂を用いてもよい。この場合、巻線用樹脂絶縁体230とコネクタ部用樹脂絶縁体312とで、基材が異なってもよい。また、充填材が異なってもよい。また、充填材が配合されていない樹脂絶縁体を用いてもよい。
充填材の形状も特に限定しない。例えば、球状、繊維状、箔状等あらゆる形状とすることができる。球状、箔状の充填材を樹脂絶縁体に含有させると流動性が高くなる。反面、繊維状の充填材を樹脂絶縁体に含有させると流動性が低くなる。このため、形状の異なる複数種類の充填材を適宜組み合わせて、巻線用樹脂絶縁体230やコネクタ部用樹脂絶縁体312に含有させ、流動性を調整してもよい。
また、箔状の充填材は、質量に対する表面積が大きいため注入時に沈降しにくい。したがって、箔状の充填材を用いると、硬化後、重力方向における充填材の偏在を抑制することができる。
また、上記実施形態においては、ゲートをキャビティ43上端に開設したが、ゲート位置は特に限定しない。また、ゲートの種類も特に限定しない。例えば、フィルムゲート、リングゲートなどを用いてもよい。
また、上記実施形態においては、閉型前に予め中心コア21を二次スプール22内周側に配置していたが、中心コア21は、離型後に配置してもよい。
また、巻線用樹脂絶縁体230およびコネクタ部用樹脂絶縁体312の注入方法も特に限定しない。射出成形、注型の他、例えばトランスファ成形により注入してもよい。
また、第五実施形態においては、中心コア21とイグナイタ32との間にホルダ6を配置した(図12参照)。しかしながら、ホルダ6は配置しなくてもよい。すなわち、コネクタピン311との溶接部により、イグナイタ32を片持ち梁状に支持してもよい。こうすると部品点数が少なくて済む。また、巻線用樹脂絶縁体230をケース2内に注入する際の作業性が向上する。
1:点火コイル、2:ハウジング、20:外周コア、21:中心コア、210:上端部、211:コア本体、212:弾性部材、213:チューブ、22:二次スプール、220:二次スプール本体、221:底部、222:支持リブ、23:二次巻線、230:巻線用樹脂絶縁体、240:一次スプール、241:高圧タワー、242:高圧ターミナル、243:コイルスプリング、244:プラグキャップ、245:フランジ、25:一次巻線、26:隙間、30:シールリング、31:コネクタ部、310:ケース、311:コネクタピン(コネクタ端子)、312:コネクタ部用樹脂絶縁体、313:カラー、32:イグナイタ、4:金型、40:第一型、41第二型、42:第三型、43:キャビティ、44:第四型、5:金型、50:第一型、51第二型、510:支持ピン、52:キャビティ、6:ホルダ、60:内周リブ、61:外周リブ、62:突起。
Claims (21)
- 筒状の二次スプールと、該二次スプールの外周面に巻回される二次巻線と、該二次巻線間に注入される巻線用樹脂絶縁体と、該二次巻線の外周側に配置される一次スプールと、該一次スプールの外周面に巻回される一次巻線と、これらの部材の軸方向一端側に配置され該一次巻線および該二次巻線に電気的に接続されるコネクタ端子を持つコネクタ部と、該コネクタ部に注入されるコネクタ部用樹脂絶縁体と、を備えてなる点火コイルであって、
前記巻線用樹脂絶縁体の基材と、前記コネクタ部用樹脂絶縁体の基材と、は同一または異なることを特徴とする点火コイル。 - 前記巻線用樹脂絶縁体と前記コネクタ部用樹脂絶縁体とは、各々独立して配置されている請求項1に記載の点火コイル。
- 前記巻線用樹脂絶縁体および前記コネクタ部用樹脂絶縁体以外には、樹脂絶縁体が注入されていない請求項1に記載の点火コイル。
- 前記コネクタ部用樹脂絶縁体のボイド含有率は、前記巻線用樹脂絶縁体のボイド含有率よりも、高い請求項1に記載の点火コイル。
- 前記巻線用樹脂絶縁体の前記基材、および前記コネクタ部用樹脂絶縁体の前記基材のうち少なくとも一方は、エポキシ樹脂である請求項1に記載の点火コイル。
- 前記巻線用樹脂絶縁体の前記基材、および前記コネクタ部用樹脂絶縁体の前記基材には、各々充填材が分散されており、
該コネクタ部用樹脂絶縁体の該充填材の該基材に対する含有率は、該巻線用樹脂絶縁体の該充填材の該基材に対する含有率よりも、高い請求項1に記載の点火コイル。 - 前記コネクタ部用樹脂絶縁体全体を100重量%とした場合における、該コネクタ部用樹脂絶縁体の前記充填材の含有率は55重量%以上であり、
前記巻線用樹脂絶縁体全体を100重量%とした場合における、該巻線用樹脂絶縁体の前記充填材の含有率は55重量%未満である請求項6に記載の点火コイル。 - 前記充填材は、結晶性シリカ、マイカ、タルク、溶融シリカ、アルミナのうち少なくとも一種類からなる無機質充填材である請求項6に記載の点火コイル。
- 前記巻線用樹脂絶縁体の前記基材、および前記コネクタ部用樹脂絶縁体の前記基材には、各々充填材が分散されており、
該コネクタ部用樹脂絶縁体の該充填材は、該巻線用樹脂絶縁体の該充填材よりも、大きい請求項1に記載の点火コイル。 - 前記充填材は、結晶性シリカ、マイカ、タルク、溶融シリカ、アルミナのうち少なくとも一種類からなる無機質充填材である請求項9に記載の点火コイル。
- 前記コネクタ部用樹脂絶縁体の前記基材にだけ、充填材が分散されている請求項1に記載の点火コイル。
- 前記充填材は、結晶性シリカ、マイカ、タルク、溶融シリカ、アルミナのうち少なくとも一種類からなる無機質充填材である請求項11に記載の点火コイル。
- 前記コネクタ部用樹脂絶縁体の線膨張係数は、前記巻線用樹脂絶縁体の線膨張係数よりも小さい請求項1に記載の点火コイル。
- 前記コネクタ部用樹脂絶縁体の線膨張係数は、11ppm/℃以上40ppm/℃未満である請求項1に記載の点火コイル。
- 前記コネクタ部用樹脂絶縁体のヤング率は、前記巻線用樹脂絶縁体のヤング率よりも小さい請求項1に記載の点火コイル。
- 前記コネクタ部用樹脂絶縁体のヤング率は、8200MPa未満である請求項1に記載の点火コイル。
- 前記コネクタ部用樹脂絶縁体内には、イグナイタが配置されている請求項1に記載の点火コイル。
- 前記イグナイタは、前記コネクタ端子に保持されて前記コネクタ部用樹脂絶縁体内に位置決めされている請求項17に記載の点火コイル。
- 前記イグナイタは、前記二次スプールを調芯するホルダの上部に設けられた突起により、前記コネクタ部用樹脂絶縁体内に位置決めされている請求項17に記載の点火コイル。
- 筒状の二次スプールと、該二次スプールの外周面に巻回される二次巻線と、該二次巻線間に注入される巻線用樹脂絶縁体と、該二次巻線の外周側に配置される一次スプールと、該一次スプールの外周面に巻回される一次巻線と、これらの部材の軸方向一端側に配置され該一次巻線および該二次巻線に電気的に接続されるコネクタ端子を持つコネクタ部と、該コネクタ部に注入されるコネクタ部用樹脂絶縁体とを備え、該巻線用樹脂絶縁体の基材と、該コネクタ部用樹脂絶縁体の基材とは、同一または異なる点火コイルの製造方法であって、
前記巻線用樹脂絶縁体を前記二次巻線間に注入する巻線間注入工程と、
前記コネクタ部用樹脂絶縁体を前記コネクタ部に注入するコネクタ部注入工程とを有することを特徴とする点火コイルの製造方法。 - 注入時における前記コネクタ部用樹脂絶縁体の動粘度は、注入時における前記巻線用樹脂絶縁体の動粘度よりも、高い請求項20に記載の点火コイルの製造方法。
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